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GO GO台湾

1 個月前
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(基於 PinQueue 指標)
GO GO台湾 - 2024-05-18_国際博物館の日

皆さん、今日は何の日か知っていますか??今日(5/18)は、「国際博物館の日(International Museum Day/IMD)」なんです。

そこで今週は、「国際博物館の日」について、そして台湾中部・台中市にある「国立自然科学博物館」をご紹介します。

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【国立自然科学博物館】

●本館:臺中市北區館前路一號

●921地震教育園區(921地震教育パーク):臺中市霧峰區坑口里新生路192號

●車籠埔斷層保存園區(車籠埔断層保存パーク):南投縣竹山鎮集山路二段345號

●鳳凰谷鳥園生態園區(鳳凰谷鳥園生態パーク):南投縣鹿谷鄉仁義路1-9號

Sat, 18 May 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-05-11_台北市立動物園&貓空

先日、ゴールデンウィークを利用して台湾に遊びに来ていた友人と台北市立動物園に行ってきました!

台北市立動物園は今年(2024年)、110歳を迎えるんですよ。

今週は、そんな台北市立動物園と、あわせて行きたいお茶スポット「貓空」をご紹介します。

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●台北市立動物園

●四哥の店(貓空)

※貓空ロープウェイは、毎月第1月曜日以外の月曜日はメンテ年スのため運休

Sat, 11 May 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-05-04_美術館スポット

5月4日、台北市に新たな美術館が誕生しました!

台北のランドマークで世界有数の高層ビル「台北101」から徒歩15分ほどの場所“信義區A25園區”に「富邦美術館(Fubon Art Museum)」が開館しました。

そこで今週は、この「富邦美術館(Fubon Art Museum)」と、台湾の建物が注目されている美術館をご紹介します。

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●台北市信義区:富邦美術館(Fubon Art Museum)

●台中市霧峰「亞洲大學(アジア大学)現代美術館」

●高雄市:「高雄市立美術館」

●嘉義市:「嘉義市立美術館」

●台南市:「台南市美術館」

Sat, 04 May 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-04-27_油桐花スポット

この時期、台湾に来られたらおススメしたいスポットが“山”の方。

なぜかというとこの時期は、“油桐花(アブラギリの花)”が綺麗なんです。

毎年4月から5月に可愛らしい小さな花が樹いっぱいに咲きます。そして、その小さな花が舞い散る様子が、まるで雪が降っているかのように見えることから、「四月雪(4月の雪)」とか「五月雪(5月の雪)」と言われているんですよ。

今週は、そんな“油桐花(アブラギリの花)”について、そしておススメの鑑賞スポットをご紹介します!

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●苗栗県三義エリア:「四月雪小徑(四月の雪小径)」

●新北市土城エリア:「土城桐花公園(土城アブラギリの花公園)」、「承天禪寺步道(承天禅寺歩道)」

Sat, 27 Apr 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-04-20_竹スポット

今、台湾は筍の旬の時期。そこで先日、友人に誘われて、タケノコ狩り体験に行ってきました!

今回、私が参加したツアーは、北部・桃園復興区の台湾原住民族の一つ“タイヤル族”の集落での「タケノコ狩り1日ツアー」だったんですが、ただタケノコを採るだけでなく、お昼は集落の特色あるご飯を食べたり、カフェで地元のコーヒー体験をしたり、竹を使ったブレスレッドづくりを体験したり…と盛りだくさんでしたよ~

そして台湾には、フォトスポットとして人気の“竹スポット”もありますよ!

今週はそんな“竹スポット”をご紹介します。

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●桂竹協會(Taiwan Makino Bamboo)(桃園・復興郷)

●烏嘎彥竹林(苗栗・泰安郷)

●CAMA COFFEE ROASTERS豆留森林(台北・陽明山)

Sat, 20 Apr 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-04-13_海芋季

毎年3月から5月にかけて、台北市の北部、陽明山の竹子湖では、「海芋(カラー)」のシーズンがやってきます。

今年もまさに今、見ごろを迎えていますよ!

そこで今週は、陽明山の「海芋(カラー)」について、そしておススメの農園などをご紹介します。

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「2024 竹子湖海芋季(竹子湖カラー祭り)」(~4/28まで開催中)

【海芋(カラー)農園】

●下湖區

・「苗榜海芋花園餐廳(苗傍カラーガーデンレストラン)」

●頂湖區

・「名陽匍休閒農莊(名陽匍レジャーファーム)」

→ 営業時間:平日月曜から金曜は午前9時から午後5時まで。土日は午前9時から午後6時まで。入園料:150元

・「財福海芋田(財福カラー畑)」

→ 営業時間:午前11時から午後7時まで。入園料:100元

・「花谷海芋園(花谷カラーパーク)」

→ 営業時間:午前10時から午後6時まで。金曜日のみ午前10時から午後5時まで。入園料:100元 ※カラー摘み体験を希望する方はプラス50元。

Sat, 13 Apr 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-04-06_關渡宮

まず、3日に台湾東部・花蓮で発生した地震に関して、多くの方から心配をしてくださっている声や、お見舞いの声、募金などの支援を表明する声をいただいていています。皆さん、本当にありがとうございます。

震源地である東部・花蓮県は余震が続く中、連絡が取れない人たちや孤立してしまった人たちの捜索救助活動が続いていますが、Rtiのスタジオがある台北市では、地震発生直後はMRTが止まったり、一部地域で停電が起こったりしましたし、街を歩いているとビルのタイルが剥がれたり、剥がれ落ちる危険性があるところは近寄れないよう黄色いテープが貼られていたりしてはいるものの、生活においては通常通りに戻っています。Rtiも通常通り放送を行っていますので、今後も地震に関する続報はニュースなどでお伝えしていきます。

なお、交通部観光署によると、震源地周辺である東部・花蓮では一部の鉄道や道路の損壊が発生しているものの、台湾内各地の主要空港、港湾、鉄道などは既に平常運行に回復しています。

また、外国人観光客が多く訪れる観光地や、観光施設においては被害もなく安全であると各所の確認が報告されているということで、観光署は安心して台湾にお越しいただける環境となっていますとのコメントを出しています。(※写真参照)

もちろん、まだ余震が心配されますし、山間部では落石などの恐れもあるため、不要不急の立ち入りは避ける必要がありますが、過度に心配せず、機会があればぜひ台湾に遊びに来てくださいね。

なお、交通部観光署が発表した景観エリアの閉鎖に関する情報によると、震源地に近い太魯閣國家風景區は現在閉鎖中です。まだ復旧のめどが立っていないということで、いつ開放を再開するかわからないそうですが、安全が確保されたら開放再開を別途お知らせするということです。そして、台湾北東部・東北角及宜蘭海岸國家風景區の「龜山島」は地震が起きた3日には島の一部が崩壊したニュースも流れ心配されましたが、小さな崩落だったとのことで、安全が確認された後、もうすでに通常通り島への上陸が開放されています。

ただ、番組でもご紹介したことがありますが、「龜山島」への上陸には日ごろから事前に上陸の申請が必要となっていますので気を付けてくださいね。

2024年4月6日

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そして、今週のGo!Go!台湾では、もうすぐ台湾の人たちに親しまれている媽祖様の誕生月、旧暦の3月がやってくるということで、台湾北部の最初の媽祖廟とされる「關渡宮」とその周辺スポットをご紹介します!

Sat, 06 Apr 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-03-30_藤の花スポット

日本は桜の季節到来のようですね!

台湾からも多くの人が桜を観に日本へ旅行に行っているみたいですよ。

でも、台湾もこの時期はあちらこちらできれいな花たちが楽しめます。

台湾の桜のシーズンは一足先に終わりましたが、今の時期は“藤の花”が見ごろを迎えています。

そこで今週は、台湾の藤の花スポットをご紹介します。

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●紫藤花園(一號屯山園區(1号屯山パーク)/二號水源園區(2号水源パーク))

●台北花卉村(台北ガーデンモール)

●陽明山「頂湖小鎮」

Sat, 30 Mar 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-03-23_小籠包と観光スポット

今、春休みを利用して台湾に来ている人も多いようですね~。

台湾に来たら「小籠包」を食べずには帰れない!という人も多いのではないでしょうか。

「小籠包のお店」といっても、日本にも出店している有名店から、ローカルな屋台まで、いろんなお店があるので、台湾初めてです!という人だけでなく、台湾旅行のベテランリピーターになっても、いろんなお店の小籠包を食べ比べたり、穴場や地元の人たちが食べに行く小籠包のお店を探して行くなど、台湾を訪れたほとんどの人が必ず1食は食べているのではないでしょうか。

そこで今週は、小籠包スポットをご紹介しましょう!

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●鼎泰豊(台北101店/新生店)

●好公道金雞園(永康街)

●盛園絲瓜小籠湯包(中正紀念堂近く)

●杭州小籠湯包(中正紀念堂近く/民生東路店)

●金品茶樓(中山エリア)

●京鼎樓(中山エリア)

Sat, 23 Mar 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-03-16_台北の人気夜市

先ごろ、ネットの口コミ評価から、台北の人気の高い夜市トップ3は、1位「饒河街觀光夜市」、2位「寧夏夜市」、3位「南機場夜市」だったという話題が盛り上がっていました。

中でも「南機場夜市」は口コミの数は比較的少ないものの、星は4.3と最高を獲得しています。

そこで今週は、その人気の夜市「南機場夜市」、そして台湾北部最大の夜市「士林夜市」をご紹介します!

皆さんのお気に入りの夜市はどこですか?

Sat, 16 Mar 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-03-09_淡水

明後日(3/11)は東日本大震災から13年─。

台湾からたくさん届けてもらった支援への感謝の気持ちを伝えたい!と、当時、台湾で学んでいた日本人学生らが中心となって始まった「謝謝台灣」が今年も北部・新北市の淡水で行われます。

そこで今週は、13回目を迎える「謝謝台灣」の情報とあわせ、淡水エリアのおススメスポットをご紹介します。

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【第13回 謝謝台灣】

日時: 2024 年 3 月 10 日(日)13:00-18:00(台湾時間)予定

会場: 淡水老街(オールドストリート)野外広場

《おススメスポット》

淡水老街/滬尾偕醫館/淡水禮拜堂/小白宮/淡水紅毛城園區

Sat, 09 Mar 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-03-02__宜蘭・龜山島

春の訪れ、「龜山島の“冬眠”が終了!」というニュースが入ってきました!

北東部・宜蘭の10キロ沖にある無人島「龜山島」。

ここは冬の間“冬眠”…つまり島が封鎖される期間があるんです。それが解禁となりました。

でも島に上陸するには事前に申請が必要なんですよ。

一体どんな島なんでしょうか。今週は、「龜山島」をご紹介します。

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「龜山島」への上陸申請はこちらから

↓↓

【東北角及び宜蘭海岸国家風景区管理処】

HP:https://www.necoast-nsa.gov.tw

 

Sat, 02 Mar 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-02-24_元宵節イベントスポット

今日(2/24)は旧暦の小正月にあたる「元宵節」。

台湾各地では様々な伝統行事が行われています。

そこで今週は、「元宵節」のイベントスポットをご紹介します!

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●「台灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」→ 今年(2024年)は南部・台南市で開催

●南部・台南市の鹽水エリア:「鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)」

●北部・新北市の平溪エリア:「平溪天燈節(平溪スカイランタンフェスティバル)」

●東部・台東:「炸寒單(寒單爺爆竹祭り)」

●中部・苗栗:「苗栗𪹚龍」

●西の離島、澎湖:「西乞龜」

Sat, 24 Feb 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-02-17_台湾の桜スポット

台湾では毎年、この旧正月の連休の頃になると、桜が見ごろを迎えます。

そこで今週は、台湾の桜スポットをご紹介します!

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●中部・台中市の「武陵農場」

●北部・新北市淡水の「天元宮」

●北部・台北市の「陽明山」

●北部・台北市內湖の「樂活公園(LOHAS公園)」

Sat, 17 Feb 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-02-10_Rti日本語課スタッフおススメ“龍”スポット!

新年快樂~!民間行事は旧暦で行われる台湾でも新年を迎えました!

辰年のスタートである今日の「GO!GO!台湾」では、新年最初の番組と言うことで、いつもとはちょっと変えて

辰年にちなんで、私がおススメする旅行に関するスポットではなく、Rti台湾国際放送の日本語課スタッフがおススメする台湾の“龍”スポットをご紹介していきます!

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●駒田英さんおススメ

→ 台湾プロ野球の「味全ドラゴンズ」の試合&台北大巨蛋(台北ドーム)

●許芳瑋さんおススメ

→ 台湾東部・花蓮県に位置する「富源國家森林遊樂區(富源国家森林レクリエーションエリア)」の中にある、「龍吟瀑布」と「龍吟吊橋」

●本村大資さんおススメ

→ 台北市の「大龍街とその周辺」

●王淑卿さんおススメ

→ 台湾中部・苗栗で行われる伝統行事「苗栗𪹚龍」

Sat, 10 Feb 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-02-03_年貨大街スポット

今年もやってきました!台湾の街が真っ赤かのキンキラ金!に染まるシーズン到来です!

民間行事は旧暦で行われる台湾では、今年(2024年)は来週(2/10)がお正月。

この旧暦のお正月前になるとお正月飾りやお正月のお菓子、お正月料理の食材などを扱う屋台があちらこちらに登場します!

そこで今週は、お正月準備商品を扱うお店がたくさん集まる“お正月マーケット”「年貨大街」スポットをご紹介します。

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●台北市の「迪化街年貨大街」(~2月8日まで)

●高雄市の「三鳳中街年貨大街」(~2月9日まで)

●台中市の「天津路年貨大街」(~2月8日まで)

●屏東県の「潮州春節市集(潮州旧正月マーケット)」(2月9日~2月13日 24時間営業)

●台北市の「南門市場年貨大街」

Sat, 03 Feb 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-01-27_台中(彩虹爺爺)

先日、台中の人気観光スポットの一つ、日本人にも人気のスポット「彩虹眷村(レインボービレッジ)」の作者、“彩虹爺爺(虹のおじいさん)”こと、黃永阜さんが亡くなられたとのニュースが入ってきました。

御年数えで101歳、天寿を全うされたということです。ご冥福をお祈りするとともに、今週は改めて黃永阜さんが残した「彩虹眷村」と、その周辺の観光スポットをご紹介します。

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●彩虹眷村(レインボービレッジ)

●台中の“金城武の樹”スポット

・青榕公(台中金城武樹)

・學田金城武樹

●Taichung地標

●望高寮夜景公園

Sat, 27 Jan 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-01-20_鉄道関連新スポット

台湾には様々な鉄道スポットがありますが、昨年(2023年)から続々とリニューアルが完了したり、新たな鉄道スポットが完成しているんですよ。

そこで今週は、鉄道に関する新たなスポットをご紹介していきます。

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●花魁車地景公園(“花魁車”という愛称で親しまれた「新幹線0系電車」が展示されている/南部・台南)

●阿里山林業鉄路

→ 檜列車「福森號」/祝山駅/北門駅/栩悅號」

Sat, 20 Jan 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-01-13_各地の老街

皆さんは、台湾に旅行に来たらどんなことをしたいですか?グルメ旅?体験旅行?古い建物巡り??

いろんな楽しみ方がありますが、「老街(オールドストリート)」散策も台湾の楽しみ方の一つ。

そんな「老街」について、昨年(2023年)末、交通部観光署が2023年の1月から9月までの台湾の「老街(オールドストリート)」を訪れた人の統計を発表。

その結果から、台湾で最も人気の「老街」がわかりました。どこだったと思いますか?

そこで今週は、その統計から話題に上った「老街」をご紹介します。

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●旗山老街(南部・高雄市)

●鶯歌老街(北部・新北市)

●淡水老街(北部・新北市)

Sat, 13 Jan 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2024-01-06_梅の花鑑賞スポット

台湾では今、日本より一足早く、梅の花が各地で花を咲かせています。

台湾では毎年大体12月中旬から1月中旬にかけて見ごろを迎えます。

しかも、台湾でも白い梅の花や、華やかな梅の花、上を向いて咲く梅の花や、恥ずかしそうに頭を下げる梅の花など、様々な品種の梅を観ることができますよ。

そこで今週は、台湾北部・台北の“梅の花”鑑賞スポットをご紹介します。

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●士林官邸公園/志成公園(MRTレッドライン「士林駅」徒歩5分)

●至善園(「国立故宮博物院」横)

●逸仙公園/國父史蹟紀念館(MRTレッドライン・ブルーライン「台北駅」すぐ)

●中正紀念堂(MRTレッドライン「中正紀念堂」駅すぐ)

Sat, 06 Jan 2024 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-12-30_年末年始おススメスポット

2023年も残りあと1日─。今年はどんな一年でしたか?

年末年始の台湾の楽しみと言えば、カウントダウンイベントとニューイヤー花火が有名ですが、それだけではないんですよ。

そこで今週は、台湾の年末年始のおススメスポットをご紹介します。

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●カウントダウンイベント&ニューイヤー花火

台北101「台北最High新年城2024跨年演唱會」/台南市「台南好Young跨年演唱會」

●初日の出スポット

阿里山(嘉義県)/三仙台(台東)/緑島の朝日温泉(台東の離島)/七星山(台北市)

●国旗掲揚式典(総統府前広場)

Sat, 30 Dec 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-12-23_深澳岬角&クリスマスおススメスポット

先日、驚きのニュースが飛び込んできました!

台湾北部・新北市の北東に位置する瑞芳區の奇岩「象鼻岩」が崩壊してしまいました!

そこで今週は、「象鼻岩」があった「深澳岬角」、そして奇岩と言えば有名な「野柳地質公園(やりゅうジオパーク)」をご紹介。

また、クリスマスも間近ですので、クリスマスのおススメスポットもご紹介しますよ。

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●深澳岬角

象鼻岩/酋長岩

●台湾鉄道「八斗子」駅

●野柳地質公園(やりゅうジオパーク)

●クリスマススポット

新北耶誕歡樂城(新北市クリスマスランド)/心中山線形公園(台北市中山エリア)/奇美博物館(台南市)

Sat, 23 Dec 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-12-16_台中

先日、仕事で台湾中部・台中に行ったんですが、在来線台湾鉄道の台中駅前にもクリスマスツリーが登場していて、多くの人たちが写真を撮りに集まっていましたよ~!

さて、台中駅といえば、鉄道高架化に伴って長い間工事が行われ、2016年に新しい駅舎が完成、2018年に台中駅広場のリニューアル工事が完了しましたが、新しくなってから行かれたことはありますか?

リニューアルが完了してからは、数年が経ってはいるものの、その間、新型コロナの影響で3年間自由に海外に行くことができない期間があったので、台中駅も新しくなってから行ったことないなぁ~という方も多いかもしれませんね。

そこで今週は、台中駅周辺をご紹介します。

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●台湾鉄道「台中」駅(鐵鹿大街)

●台湾鉄道「台中」駅旧駅舎

●アイスクリームが有名なスイーツのお店「宮原眼科」、「第四信用合作社」

●「洪瑞珍」

●「中央書局」

Sat, 16 Dec 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-12-09_台東・鹿野

先日、久しぶりにちょっと遠出をしてきました。どこに行ってきたのかというと、台湾南東部・台東!

毎年夏に「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスティバル)」が行われる鹿野高台ですが、オフシーズンもおススメでしたよ!

そこで今週は、台東・鹿野のスポットをご紹介します。

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●鹿野高台

●日本統治時代の日本人移民村「龍田村」

鹿野神社/鹿野区役場/龍田村邸宅

※日本式の木造の「校長宿舎」と、1928年にできた「台湾で最初の託児所」は現在修復工事中。工事は2024年9月6日完工予定。

●紅烏龍茶が楽しめるお店「女兒不懂茶」

 

Sat, 09 Dec 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-12-02_2023新北歡樂耶誕城

12月になりましたね。台湾全体としては日本のようなクリスマスの盛り上がりはあまりありませんが、そんな台湾でも毎年盛り上がるのが、台北市のお隣、新北市の市役所前広場を中心に板橋区商圏で行われるクリスマスイベント「新北歡樂耶誕城(Christmasland in New Taipei City/新北市クリスマスランド)」─。

そこで今週は、今年(2023年)の「新北歡樂耶誕城(新北市クリスマスランド)」をご紹介します!

Sat, 02 Dec 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-11-25_仙草の花スポット

寒くなってくると身体が温まる食べ物が食べたくなりますよね~。

私は寒くなると、鶏肉とごま油、しょうが、そして米酒を入れて煮込んだ漢方スープ「麻油雞」が食べたくなりますが、それともう一つ、デザートに「燒仙草」が食べたくなるんです。

ところで、この“仙草”って何だと思いますか?実は漢方にも使われる植物で、花が咲くんです。そしてこの時期、10月から12月にかけて、仙草の花畑が見ごろを迎えているんですよ。

そこで今週は、“仙草”の花スポットをご紹介します。

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●桃園仙草嘉年華(桃園仙草フラワーカーニバル/Land of Mesona) @桃園市楊梅

●2023苗栗獅潭仙草花節(苗栗獅潭仙草フラワーフェスティバル/2023 Miaoli Shitan Mesona Flower Festival) @苗栗県獅潭鄉

●嘉義水上仙草柔軟節(嘉義水上仙草フェスティバル) @嘉義県水上鄉

 

Sat, 25 Nov 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-11-18_新竹県新埔の「干し柿農園」

「台湾の果物と言えば“夏”のイメージが強くて、“秋の果物”は思いつかない…」という人も少なくないかもしれませんね。

でも台湾も四季があるので実は、年中、季節ごとにいろいろな果物が楽しめるんです。

台湾の“秋の果物”と言えば、文旦、柿、ドラゴンフルーツ、スターフルーツ、梨なんだそうですよ。

そしてこの時期、台湾でおススメの果物が“柿”─。

…とは言っても、生の“柿”ではなく、“干し柿”がおススメです。

そこで今週は“干し柿”の有名な産地、新竹の干し柿農園をご紹介します。

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●味衛佳柿餅教育農園

営業時間:朝8時から夕方18時まで。入場無料。 ※観光客シーズンは9月から1月。

●金漢杮餅教育農園

営業時間:朝8時から夕方17時まで。入園無料。

●DIY体験「kirkir」

HP:https://www.xinpudyeing.com.tw/

Sat, 18 Nov 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-11-11_秋の自然鑑賞スポット

台北もすっかり肌寒くなりました。寒くなって来ると紅葉がきれいな季節になりますよね~。もうどこかに紅葉狩りに行かれましたか?

そこで今週は台湾の紅葉スポットをはじめ、秋の自然鑑賞スポットをご紹介します!

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●“ラクウショウ”おススメ鑑賞スポット

→ 中南部・雲林県虎尾鎮の「青埔落羽松秘境(青埔ラクウショウの秘境)」

●“ススキス”おススメ鑑賞スポット

→ 北部・新北市瑞芳区の「金瓜石地質公園(金瓜石ジオパーク)」

●秋のおススメフラワースポット

→ 中部・台中市新社区で行われる「2023新社花海暨台中國際花毯節(新社花の海フェスティバル&台中インターナショナル・フラワーカーペットフェスティバル)」

《開催日》:11/11(土)-12/3(日) 23日間

 

Sat, 11 Nov 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-11-04_台湾の宮崎駿スポットTop6

台湾には、“台湾版○○”と言う感じで、雰囲気が似ている“○○っぽいスポット”がいくつもありますが、皆さんは“台湾版○○”というとどこが思いつきますか?

台湾で“似ている”スポットとして最も有名なのは、北部・新北市の「九份」でしょう。宮崎駿監督の作品「千と千尋の神隠し」の舞台と似ていると、人気観光スポットになっています。

台湾の人たちにも宮崎駿監督作品はとても人気で、監督やジブリアニメに関連した話題はよく紹介されているんですが、先日、ネットのニュースに「全台TOP6宮崎駿景點(台湾の宮崎駿スポットTop6)」というランキングが紹介されていました。

そこで今週は、「台湾の宮崎駿スポットTop6」をご紹介します。

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第1位:北部・新北市瑞芳区「九份」の「阿妹茶樓」(千と千尋の神隠し)

第2位:南部・嘉義県太保市の「魚寮遺址」(となりのトトロ)

第3位:北部・新北市汐止区の「拱北殿」(千と千尋の神隠し)

第4位:中部・南投県魚池郷の「九樹森林(9Trees/La Felicità )」(ハウルの動く城)

第5位:北部・桃園市復興郷の「塔曼山」(もののけ姫)

第6位:北西部・新竹県尖石郷の「李棟山莊」(ハウルの動く城)

 

Sat, 04 Nov 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-10-28_台湾糖業の「糖業鉄道(五分車)」

先日、台湾南部・嘉義県の台湾糖業 蒜頭糖廠(蒜頭製糖工場)とその周辺を走る「糖業鉄道(別名: 五分車)」の新たな区間が10月7日に開業しました。

そこで今週は、「糖業鉄道(別名: 五分車)」についてと、国立故宮博物院の有名な収蔵物が台南市美術館に出張するという話題をご紹介します。

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「糖業鉄道(別名: 五分車)」運行区間

・嘉義高鐵線 蒜頭駅⇔五分車高鐵駅

・故宮南院線 蒜頭駅⇔故宮南院駅 ※New!

 

【千載南逢—故宮國寶佇臺南(Once Upon a Tainan Charm Treasures from the National Palace Museum)】

期間:2023年12月16日から2024年3月10日まで

場所:台南市美術館2号館

※国立故宮博物院の「翡翠白菜」など、15の人気の国宝たちが展示される。

Sat, 28 Oct 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-10-21_南投巧克力咖啡節

近年、台湾では台湾産カカオの栽培に力を入れています。さらには、「Tree to Bar」と言って、台湾ではカカオの栽培だけでなく、多くの農園が自分たちで栽培したカカオでチョコレート作りまで手掛けているんです。そして、その台湾のチョコレートたちが今、世界のコンテストで賞を獲ったりして、海外からも注目されているんですよ。

そんな台湾のチョコレートと、こちらも同じく近年、海外からも注目を集めている台湾のコーヒーのゴールデンコンビを組み合わせたイベント「南投巧克力咖啡節(南投チョコーヒーフェスティバル)」が今月末(10/28)から来月の頭(11/7)にかけて台湾中部・南投県の埔里鎮で行われます!

そこで今週は、そのイベントについてと、イベントの期間以外でも台湾のチョコレートが楽しめる南投のチョコレートスポットをご紹介します!

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【南投巧克力咖啡節(南投チョコーヒーフェスティバル)】

期間:10/28(土)から11/7(火)まで

会場:南投県埔里鎮の福興溫泉園區(温泉パーク)

アクセス:台湾高速鉄道「台中」駅→南投客運のバスに乗り換え→路線バス6650番→「四角城」バス停下車→徒歩20分

台北駅から國光客運の長距離バス→「埔里」バス停下車→路線バス6650番→「四角城」バス停下車→徒歩20分

《南投のチョコレートスポット》

●Cona’s妮娜巧克力夢想城堡

●Feeling18 Lab-烘焙研究所

Sat, 21 Oct 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-10-14_屏東(2023 屏東鐡道文化祭)

台湾南部・屏東県では、初となる「2023 屏東鐡道文化祭」が開催中!

そこで今週は、この「2023 屏東鐡道文化祭」についてと、そのイベントに関連する鉄道沿線のスポットをご紹介します。

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【2023 屏東鐡道文化祭】

開催期間:10/7(土)から11/26(日)までの50日間。

場所:屏東の10の町を貫く屏東線、南廻線)の100キロを超える鉄道沿線60以上の会場

内容:展示イベントや体験イベント、コンサート、舞台、映画の上映などなど、屏東と鉄道にまつわるテーマの様々なイベントが開催中

《関連する沿線スポット》

●屏東縣客家文化中心(屏東縣客家文物館)

●潮州鐵道園區(潮州鉄道パーク)

《関連イベント》

●映画『南方、寂寞鐡道(ON THE TRAIN)』上映

●「藍皮解憂號(青い車体の憂さ晴らし号)」の旅のプラン

Sat, 14 Oct 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-10-07_双十国慶節関連イベントとそのスポット紹介

台湾は今日から“中華民国の建国記念日”である「双十国慶節」の連休に入りました!

この連休中は、各地で双十国慶節関連イベントが行われます。

そこで今週は、関連イベントとそのスポットについてご紹介します。

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●“エメラルドナイツ”こと東京農業大学第二高等学校吹奏楽部パフォーマンス

→台湾南部・高雄の高雄港7号ふ頭:10/8(日)午後3時半から、一般向けにパフォーマンスを披露!

→台北市総統府前:10月10日(火)、双十国慶節祝賀大会に出演

●双十国慶節花火(10/10)

→台湾中部・台中市の中央公園で開催。

(周辺スポット:逢甲夜市)

 

Sat, 07 Oct 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-09-30_台北の大改装市場!

最近、台北市内の一部の市場でリニューアル計画が進んでいます。

そこで今週は、これから工事に入る市場のスポット、そしてリニューアル工事が完成した市場の情報をご紹介します。

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●士林美食區B1F

→2023年10月2日から改修工事のため暫くお休み。2024年6月工事終了予定。※1階の朝市、夜市は通常通り営業

(おまけ)士林夜市の気になる屋台「深夜流氓熱炒」:夜市の多くのお店が閉まる午前1時に現れて、明け方4時まで営業。(場所:大東路13號)

●南門市場

→10月7日に試験営業開始!(これから実際に新たな場所で営業してみて不便なところや不具合はないかといった調整が行われ、11月上旬に正式なリニューアルオープン)

Sat, 30 Sep 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-09-23_高雄の新スポット

新型コロナの流行後、国境が再び開放されてもうすぐ1年─。台北の街も多くの観光客が戻ってきました。

さて、島国の台湾は、多くの人が台湾を訪れる際には飛行機を利用して空から台湾にやってくると思いますが、もう一つのルート、海からの旅行客もどんどん復活しているようです。

クルーズ船観光客の回復の勢いがすごいそうですよ。そんなそのクルーズ船が台湾の中で最も多く寄港する港が台湾南部・高雄の高雄港─。

そこで今週は、その高雄港周辺の新たなスポット、そしてリニューアルしたスポットをご紹介します!

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●高雄港旅運中心(Kaohsiung Port Cruise Terminal/高雄港クルーズターミナル)

→2023年3月6日オープン。ただこれまで業務としては使われていたが、一般に開放されたのは3月6日のオープンの日と、先日9日にクルーズ船「ノーティカ」号が寄港した際の2日のみだった。

そしてお待ちかね、第一段階として、9/19に建物の屋外スペースが解放された。

●壽山動物園

→2022年12月16日にリニューアルオープン

●果貿社區

→独特な建築物の風景が最近インスタ映えスポットとして話題のスポット

Sat, 23 Sep 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-09-16_“波波草”おススメスポット

夏の終わりから秋にかけて日本では“コキア”の名所が人気ですが、実はここ数年、台湾にも“コキア”の名所が増えてきているんですよ。

そこで今週は、台湾の人気コキアスポットをご紹介します。

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「DailyView網路溫度計(インターネット温度計)」調べ、【台湾の人気“波波草スポット”Top10】

第10位:南部・高雄市「月世界」

第9位:南部・嘉義県「嘉義 国立故宮博物院 南院」

第8位:中部・彰化県「緋紅波波草」

第7位:北西部・新竹県「六福村(レオフー・ビレッジ)」※イベント登場のため現在はコキアスポットはありません。

第6位:北東部・宜蘭県「冬山」駅

第5位:中部・台中市「中社觀光花市」

第4位:南部・嘉義県「新港香藝文化園區(新港香芸クリエイティブパーク)」

第3位:台湾中部・彰化県「松田園藝」※現在、開放の情報はありません。

第2位:北西部・苗栗県「花露農場(Flower Home)」

第1位:中部・彰化県「建華芙蓉園」

Sat, 16 Sep 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-09-09_苗栗(鬼門關夜市)

お盆月「鬼月」ももうすぐ「鬼門」が閉まり終了となります。

この「鬼門」が閉まる日の有名な行事と言えば、台湾北東部・宜蘭の頭城で行われる「頭城搶孤」が有名ですが、台湾北西部・苗栗県の苑裡鎮で毎年旧暦の7月29日に「鬼門關夜市」も有名なんですよ。

そこで今週は、「鬼門關夜市」とその周辺の観光スポットをご紹介します。

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●毎年旧暦7月29日の1日のみ開かれる「鬼門關夜市」

場所:苗栗県の苑裡鎮、在来線台湾鉄道「苑裡」駅の目の前の道路

●レンガ文化の観光工場「金良興觀光工廠」

入場:1人100元(およそ460円)

営業時間:朝9時から夕方17時まで。月曜、火曜はお休み

アクセス:在来線台湾鉄道の「苑裡」駅から苗栗客運の5818番のバスに乗って「舊社」バス停下車、徒歩20分程。

●イグサをテーマにした「藺草文化館」

営業時間:朝9時から夕方17時まで。月曜日はお休み

アクセス:在来線台湾鉄道の「苑裡」駅から苗栗客運の5814番もしくは5818番のバスに乗って「山腳」バス停下車すぐ。

Sat, 09 Sep 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-09-02_金針花の人気鑑賞スポット

9月と言えば「秋」のイメージですが、台湾はまだまだ暑い日が続きます…。

でも、この時期、台湾を訪れたら、ちょっと山の方に足を延ばしてみてください。

標高が上がるとちょっと涼しいのと、それだけでなく、この時期きれいな花「金針花」が見ごろを迎えているんです。

そこで今週は、「金針花」の人気鑑賞スポットをご紹介します!

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●台湾・南東部、台東の「太麻里」:

太麻里山(通称:金針山)の「忘憂谷」、「雙乳峰」一帯

●東部・花蓮の「六十石山」:

金針花の花畑の広さは台湾東部最大と言われていて、満開になった様子は「天使的花毯(天使の花の絨毯)」とも呼ばれている

●東部・花蓮の「赤科山」:

「赤科三景」と共に金針花が楽しめる

→ 「赤科三景」:赤科山にある「千噸石龜(千トン石亀)」、「三巨石(3つの巨大岩)」、「汪家古厝(汪さんの旧宅)」

Sat, 02 Sep 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-08-26_冷泉スポット

8月も下旬、暦の上ではもうすでに秋に入っているんですが、まだまだ残暑厳しいこの時期…

台湾では朝から暑い日には昼過ぎ、大体14時から17時ごろにかけてバーッと雨が降り、夕方にはちょっと涼しくなったりするんですが、雨が降らなかったり、中途半端にパラパラっと雨が降ったりすると、その後は蒸し蒸しとしたなんとも不快な暑さに悩まされたりします。

そんな不快な暑さの日には、涼しいスポットに足を延ばしてみてはいかがですか。

今週は台湾の“冷泉”スポット、台湾北東部・宜蘭の「蘇澳冷泉」をご紹介します。

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【蘇澳冷泉】

●冷泉体験エリア:

24時間無料で利用できる小川のような足湯がある

●阿里史冷泉エリア:

公共冷泉、足湯や水遊びが楽しめる屋外の浅いエリア(無料)と、裸で入れるタイプの建物内の男女別冷泉エリア(※2023年は無料)がある。

●冷泉公園大衆池:

公園スタイルの冷泉スポット(2023年4月にリニューアルオープン!)水着着用。入園料:大人120台湾元(日本円およそ550円)、3歳以上12歳未満の子供と65歳以上は60元(およそ280円)

●蘇澳冷泉個人湯屋:

水着不要。利用料:40分の時間制、1人での利用は300元(およそ1,380円)、複数人で利用する場合は一人当たり200元(およそ920円)、最大4人となっています。3歳未満は無料。

Sat, 26 Aug 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-08-19_亀山島

先日、RTIの“プチ社員旅行”とでも言いましょうか、レクリエーション活動で、台湾北東部・宜蘭県まで行ってきました!

目的地は、宜蘭の沖に浮かぶ亀山島。

この時期は、イルカウォッチングのベストシーズンなんです!

そこで今週は、亀山島と、亀山島へのツアーの船が出る烏石港周辺エリアのスポットをご紹介します!

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●亀山島について(※亀山島上陸には事前に申請が必要です)

●亀山島クルーズツアー

→「イルカウォッチングプラン」、「亀山島上陸プラン」、島の一番高い場所まで上る「401高地トレッキング」がある。

詳しくは、東北角暨宜蘭海岸國家風景區管理處(東北角および宜蘭海洋国家風景区管理処)のホームページ(https://www.necoast-nsa.gov.tw)をチェックしてください!

●蘭陽博物館

●スターバックス宜蘭頭城店

Sat, 19 Aug 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-08-12_暑さにも雨にも強いスポット

台湾の夏は、朝お天気が良かったのに午後に突然雷雨となることもよくあります。

夏は暑さだけでなく、突然の雨とも戦わなくてはなりません。

でもせっかく旅行に来たら、暑くても雨でも、あちこち出かけたいですよね。

そこで今日は、暑い日や雨の日でも訪れやすい台北のスポットをご紹介しましょう。

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●台北地下街(台湾鉄道「台北」駅)

・台北駅の北側、駅の地図では「Y區」と書かれている、台北駅と台北バスターミナルとの間にある道路「市民大道」に沿って伸びる「台北地下街(英語名:Taipei City Mall)」

・台北駅から台北メトロ(MRT)レッドラインの中山駅、雙連駅へと続く「R區」と書かれた「中山地下街」

・台北駅の建物の南側に位置する、通称「誠品地下街」と呼ばれている「K區地下街」

・台北駅の南側、台北メトロ(MRT)のブルーラインに沿うように伸びる「Z區」の「站前地下街(英語名:Station Front Metro Mall)」

→ 今回は、「Y區」:台北地下街(英語名:Taipei City Mall)をご紹介。

●台湾国立博物館鉄道部パーク(台北メトロ「北門」駅すぐ)

Sat, 12 Aug 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-08-05_彰化

台湾には、「台湾版〇〇」、「台湾の○○」と呼ばれる観光スポットが色々とありますが、最近、台湾中部・彰化県にある“台湾版兼六園”が注目されているんです。

そこで今週は、その“台湾版兼六園”こと「成美文化園」と、周辺の観光スポットをご紹介します!

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●成美文化園

●樂活襪之鄉博物館(LOHO靴下のふるさと博物館)

●勝鴻技能觀光襪廠(SOXLINK)

(おまけ)

●台湾の10大人気月下老人を祀る廟

Sat, 05 Aug 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-07-29_宜蘭県五結鄉

子供たちは夏休み真っただ中!

そんな中、台湾北東部・宜蘭では毎年恒例の夏の大規模な子供向けイベント「宜蘭國際童玩藝術節(宜蘭国際こどもフェスティバル)」が行われています。

そこで今週は、このイベントと、イベントが行われている宜蘭県五結郷の観光スポットをご紹介します!

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【宜蘭國際童玩藝術節(Yilan International children’s Folklore & Folkgame Festival/宜蘭国際こどもフェスティバル)】

日時:8月13日まで/会場:冬山河親水公園

《周辺の観光スポット》

●冬山河親水公園

●虎牌觀光工廠(台湾で最も有名な米粉(ビーフン)のメーカー「虎牌(タイガーフード)」の観光工場)

 

Sat, 29 Jul 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-07-22_人気のコンテナスポット

近年、世界的に“コンテナハウス”が注目をされていますが、台湾でも2016年頃から様々な“コンテナハウス”が登場しているんですよ。

そこで今週は、台湾の“コンテナハウス”スポットをご紹介します!

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●花蓮市「スターバックス洄瀾店」

●台北市「PIER5」

●台中「台中港旅客服務中心バス停」

●台中「三井OUTLET台中港店」

●苗栗市「セブンイレブン龍躍」

●台南市「台南貨櫃公園」

Sat, 22 Jul 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-07-15_「台灣國際熱氣球嘉年華」と周辺スポット

台湾ではこの時期、台湾南東部・台東の鹿野高台で、毎年恒例の国際的な熱気球のイベント、「台灣國際熱氣球嘉年華(Taiwan International Balloon Festival)」が行われます。

今年(2023年)も始まりましたよ!既に6月30日から始まっていて8月28日まで行われ、今年は、国内外50を超えるバルーンが集結しています。

そこで今週は、現在開催中の「台灣國際熱氣球嘉年華(Taiwan International Balloon Festival)」とその周辺の観光スポットをご紹介します!

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【台灣國際熱氣球嘉年華(Taiwan International Balloon Festival)】(6月30日-8月28日)@台東・鹿野高台

《周辺スポット》

●鹿野神社

●伯朗大道(金城武の樹)

 

Sat, 15 Jul 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-07-08_九份

日本人に人気の観光スポット、台湾北部・新北市の「九份」─。

先日、日本人の友人とともに初めて“泊りがけ”で行ってきました!

泊りがけで行く九份おススメですよ!!

そこで、今週は、泊りがけで行く九份の楽しみ方をご紹介します!

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●民宿「溫莎堡(ウィンザーズハングアン)」:1軒屋タイプのお部屋の他にも、系列の様々なお部屋がある。

●九份豆花:トッピングの芋園(タロイモ団子)と地瓜圓(サツマイモ団子)が大きい!

●傳統魚丸:魚丸湯(魚のすり身団子スープ)だけでなく、魯肉飯もおススメ!

●米詩堤:ビッグサイズのシュークリームのお店

●芋仔番薯茶坊:景色と共にお茶と食事が楽しめる

Sat, 08 Jul 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-07-01_野柳地質公園の夜間ライトアップイベントと周辺スポット

いよいよ夏本番を迎えた台湾では、やはり夏の日中は暑いので夜のイベントが増えてきます。

6月30日からは、台湾北部・新北市萬里區の野柳地質公園(野柳ジオパーク)で、夏の夜の時間を楽しむイベント「2023野柳石光 - 夜訪女王(Yehliu Night Tours  See the Queen’s Illuminated at Night)」が始まりました!

そこで今週は、そのイベントと野柳地質公園周辺のおススメスポットをご紹介します!

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【2023野柳石光 - 夜訪女王(Yehliu Night Tours  See the Queen’s Illuminated at Night)】

開催期間:6/30(金)-7/16(日) 夕方18時半から夜22時まで夜間開放

夜間入場料:250台湾元(日本円およそ1200円)、12歳以下は入場無料 ※事前の予約が必要、12歳以下は身分証明書が必要。

 

●海洋動物遊園地「野柳海洋世界」

入場料:

・水族館「海底世界探索館」(BF1)+イルカショーなどが行われる2階「海洋精靈教育館」/大人450元(約2100円)、3歳以上の学童・学生は380元(約1800円)。

・水族館「海底世界探索館」(BF1)のみ/大人150元(約690円)、3歳以上の学童・学生は120元(約560円)。

・「童樂趴(キッズ・ファンパーティ)」(1F)/3歳以上12歳以下の児童は299元(約1400円)、18歳以上の同伴の保護者は100元(約460円)。

 

●金山老街

・金山鴨肉

・朱家卜肉

・金山芋圓王

→ 芋圓(タロイモ団子)DIY体験:毎週土日と祝日。※事前に予約が必要、1人からでもOK!/料金:1人350元(約1600円)

・阿玉蔴荖

Sat, 01 Jul 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-06-24_福隆沙雕季

梅雨が明けると毎年、盛り上がるのが、台湾北部・新北市にある福隆(フーロン)海水浴場で行われる“砂の彫刻”の祭り、「福隆國際沙雕藝術季(フーロン国際サンドアートフェスティバル)」!

福隆海水浴場の海岸に砂の彫刻がずらりと並ぶ、毎年恒例の夏のイベントです。今年(2023年)は、もう開幕していますよ~!

6月9日から10月22日まで、136日間に渡って行われています。

そこで今週は、「福隆國際沙雕藝術季(フーロン国際サンドアートフェスティバル)」が行われている福隆(フーロン)海水浴場周辺のスポットをご紹介します!

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●星巴克福隆觀海門市:2022年にオープンした台湾スタバ初の砂浜を望む店舗!

●三貂角燈塔:台湾本島最東端の灯台

●舊草嶺隧道:かつて鉄道が通っていたトンネルをサイクリングトンネルに生まれ変わらせた「舊草嶺隧道(旧草嶺トンネル)」

●福隆駅前の“福隆便當”

Sat, 24 Jun 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-06-17_北回帰線スポット

6/21は二十四節気の「夏至」です。

北半球は、一年で一番、昼の時間が長く、夜の時間が短い日で、太陽が真南に来たときの位置は1年で最も高くなり、影の長さは1年で最も短くなります。しかも、北緯23.5度の北回帰線上を太陽が通過するので、北回帰線上では、影がなくなります。

台湾は北回帰線が通っている16カ国のうちの一つで、しかも台湾は他の通過国と比べて北回帰線スポットに行きやすいんですよ。

そこで今週は、そんな北回帰線スポットをご紹介します!

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●嘉義県水上郷

●花蓮県瑞穂郷

●花蓮県豐濱郷

●離島・澎湖

 

Sat, 17 Jun 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-06-10_烏來

国境が開放された後すぐは、台湾では「日本人観光客が戻ってこない…」とちょっと寂しそうにしていましたが、日本の春休み、ゴールデンウィーク…と休みが取れるタイミングが来るごとに少しずつ日本人観光客の姿も見かけるようになりました。

私の周りでも少しずつ台湾に訪れる人が増えてきているので、普段あまり一人で遠出できない寂しがり屋の私も“友達を案内する”と言う名目で遠出の機会がすこ~し復活してきました(笑)。

そして先日は台湾に遊びに来ていた日本人の友達と一緒に新北市の温泉地・烏來(ウーライ)に行ってきました!

そこで今週は、烏來のおススメスポットをご紹介します!

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●烏來台車

●烏來國際岩湯

●馥蘭朵烏來

●馥森阪治Trio

●烏來老街

●烏來泰雅民族博物館 ※7/15までリニューアル工事中につき閉館

 

Sat, 10 Jun 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-06-03_紫陽花スポット

6月になりましたね。日本はどんどん梅雨入りしているところのようですね。

台湾では明確な「梅雨入り宣言」や「梅雨明け宣言」はないので、今まだ梅雨なのかどうなのかわかりません…

ところで、梅雨時期の花と言えば真っ先に思い浮かぶのが「紫陽花」ですよね。

花を観に行くのにお天気が悪いといつもならどうしてもお出かけするのが億劫になったり、テンションが下がりがちですが、紫陽花に関しては、たとえ雨でも紫陽花を観に出かけたくなります。

そこで今週は、台湾のおススメ紫陽花スポットをご紹介します。

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●陽明山「大梯田花卉生態農園」

●陽明山「高家繡球花田」

●台中「武陵農場」

●新竹「雪霸休閒農場」

Sat, 03 Jun 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-05-27_伝統市場巡り

台湾観光と言えば、皆さんが真っ先に思い浮かぶキーワードは何ですか?

台湾観光と言えば「夜市(ナイトマーケット)」!と言う人が多いのですが、最近、「夜市」に限らず伝統市場が人気のようです。

今週は、そんな今、人気の伝統市場に関する話題とスポットをご紹介します。

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●「2023臺北傳統市場節(台北伝統市場フェスティバル)」(5/27、/28)@花博公園(MRT圓山駅前)

●ネットユーザーや一般市民が熱く語る「台北市の伝統市場」トップ10

10位:士林市場:夜は“夜市”で有名ですが、日中も人気

9位:松江市場:行天宮の近く

8位:東門市場:永康街の近く。日本統治時代からある歴史ある市場

7位:成德市場:南港エリア。住宅街にあり政治家などもよく現れるとか

6位:環南市場(環南中繼市場):台北西部・萬華エリア。台湾北部エリア最大の卸売市場。現在、屋台の数は1300以上あるとか!

5位:永樂市場:迪化街。台湾最大の布市場

4位:木柵市場:近くに学校が集まる文山エリア最大の伝統市場

3位:成功市場(成功中繼市場):大安エリア、シャングリラホテル前

2位:北投市場(北投中繼市場):台北北部・北投エリア。台北市で長い歴史を持つ市場の一つ

1位:南門市場(南門中繼市場):中正紀念堂近く。2020年に経済部から5つ星市場に認定された

●観光客が比較的訪れやすい市場

・南門市場/東門市場/永楽市場

Sat, 27 May 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-05-20_“台灣好行”で巡る澎湖

ちょうど今が観光シーズンの西の離島・澎湖

4月から9月にかけてが観光にいいシーズンと言われています。

そこで今週は、“観光客がスムーズに旅行を楽しめるようにと企画されたバスサービス”「台湾好行(台湾トリップバス)」を使って巡る「澎湖」のスポットをご紹介します!

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【媽宮北環線】

・自然が作り出した芸術と言われる「大菓葉柱狀玄武岩」

・澎湖の歴史的な街並みが残る「二崁聚落」

【媽宮湖西線】

・澎湖の重要な産業だった石灰工場の建物「菓葉灰窯」

・フォトスポットとして人気の「貝殼教堂( 貝殻教会)」

 

●その他

交通部観光局が「台湾好行(台湾トリップバス)」の割引サービス開始を宣言!(2024年8月31日まで)※澎湖の路線は対象外です。

Sat, 20 May 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-05-13_台北大巨蛋 附近

台北市の信義エリアに今、台北大巨蛋(台北ドーム)が建設中なのを知っていますか?

建設が始まってからもう11年経つんですが、ついに!早ければ7月には使用ライセンスが発行される予定で、今年の年末には野球の試合をこの台北ドームで見ることができるようになりそうです。

そこで今週は、台北大巨蛋(台北ドーム)周辺のスポットをご紹介します!

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●台北大巨蛋(台北ドーム)

●国父紀念館

●松山文創園區:「Root to Table 向世界公開台灣可食花草(台湾のエディブルフラワーを世界へ)」イベント開催中!(6/30まで)

●誠品生活松菸店:24時間営業を引き継ぐことが決定!

Sat, 13 May 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-05-06_「幾米の世界観スポット」

台湾には、台湾出身の有名な絵本作家「幾米(ジミー)」の世界観が楽しめるスポットがあちらこちらにあります。

そこで今週は、そんな「幾米」の絵本の世界が楽しめるスポットをいくつかご紹介します!

ぜひ足を運んでみてくださいね。

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●「幾米」の出身地、台湾北東部・宜蘭

→ 宜蘭駅の“キリン”/宜蘭駅前「丟丟噹森林(ディゥディゥダンの森)」の“星空列車”/駅の南側「幾米公園」

●台北101前の「幾米月亮公車(ジミー・ムーンバス)」

●台北メトロ(MRT)ブルーライン「南港」駅

Sat, 06 May 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-04-29_台南

台湾で最も早く開発された都市で、300年以上の歴史がある「台南」─。

ちょっと台北を離れて旅したい人の多くが選び、しかもリピーターになる人も多い場所です。

今週はその「台南」のおススメスポットをご紹介します!

*****

●赤崁樓

→ オランダ人によって築城され、原住民族のシラヤ人、オランダ統治時代、鄭氏政権)時代、清の時代、日本統治時代…と、台湾の長い歴史を見続けてきた建物。

●清朝時代の建物「小西門」

→ 現在は国立成功大学のキャンパス内に移設されている。

●成功大学の「榕園」

→ 日本統治時代の1923年、当時、皇太子だった昭和天皇が台湾視察を行った「台湾行啓」の際に自ら植樹されたもの。

●臺南知事官邸

→ 今年(2023年)が、「台湾行啓」から100年ということで、「皇太子行啟文化導覽(台湾行啓文化ガイド)」が行われている。

この後の予定では、5/7(日)、5/20(土)、6/3(土)、6/18(日)に開催。時間は午後15時から先にアフタヌーンティを楽しんで、16時から18時までガイドツアーが行われる。

料金は580台湾元(日本円およそ2,570円)。

詳細:https://silkslife.com/product/the-crown-prince-cultural-tour/

●「西拉雅國家風景區管理處(シラヤ国家風景区管理処)官田遊客中心(官田ビジターセンター)」

→ 「熱氣球嘉年華(バルーンフェスティバル)」開催中

Sat, 29 Apr 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-04-22_苗栗(油桐花スポット)

4月から5月にかけて、台湾では「油桐花(アブラギリの花)」が楽しめます。

そこで今週は、「油桐花(アブラギリの花)」鑑賞スポットと周辺スポットをご紹介します!

*****

●苗栗県銅鑼鄉の「好客公園」

→「油桐花(アブラギリの花)」どこに見に行ったらいいかわからない…という場合は、まずここがおススメだ!とされているスポット

●台灣客家文化館

→ 客家の文化や産業の世界的な交流・研究拠点として位置づけられた国家レベルの文化館

●苗栗・三義郷の「四月雪小徑(四月の雪小径)」

→ 三義郷は「油桐花(アブラギリの花)の故郷」と呼ばれている場所。そこの人気鑑賞スポット

●「三義木雕博物館(三義木彫博物館)」

→ 1995年にオープンした台湾で唯一の木彫りをテーマにした公立博物館

Sat, 22 Apr 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-04-15_金門

ファストフード店の代表格であるマクドナルドが、今年の夏、台湾の西の離島・金門に初上陸する!と言うことで今、話題となっています。

そこで、今週はマクドナルド初上陸で盛り上がっている離島・金門のスポットをご紹介します!

*****

●「昇恆昌金湖廣場(Ever Rich Golden Lake Plaza)」:“アジア最大の免税店”と言われている。金門初上陸のマクドナルドはここに入る。

●太湖遊憩區(太湖レクリエーションーエリア)

→ 太湖 / 榕園 / 八二三戰史館(入場無料。毎日朝8時半から夕方17時まで開放)

●「金合利鋼刀觀光工廠(英語名:MAESTRO WU)」:八二三砲戦で中国から撃ち込まれた砲弾を原料に、鍛冶作業を根気よく繰り返し作られた“砲弾包丁”の工場。

●藍眼淚

《おススメ鑑賞スポット》

→ 成功、峰上、歐厝海灘、新湖漁港、料羅南石滬公園などがおススメだとか。

ただ専門家は、ビーチが比較的平坦で安全で、さらには潮間帯や星の砂、そしてアモイの夜景も見える金門島の西部にある「慈湖」が特におススメなんだそう。

Sat, 15 Apr 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-04-08_碧潭

毎年春になると、台湾北部・新北市新店にある「碧潭」で「碧潭水舞(碧潭ウォーターショー)」と呼ばれる噴水ショーが行われます。

今年(2023年)も3月31日から始まっています。

そこで今週は、「碧潭」エリアをご紹介します。

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●碧潭水舞(碧潭ウォーターショー)

3月31日~5月28日まで。毎晩18時半から20時半までの30分ごとに1回と、最後20時45分からの合計6回、それぞれおよそ4分半の“ウォーターショー”が楽しめます。

●和美山步道とホタル

●新店渡船頭(新店渡し船)

年中無休、朝6時から夜19時まで。

料金は12歳以上65歳未満の大人30台湾元(日本円およそ130円)、65歳以上の年長者と6歳以上12歳未満の子供は15元(およそ65円)、6歳未満の子供は無料。

※自分で料金箱にお金を入れるスタイルなので、小銭の準備を忘れずに!

Sat, 08 Apr 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-04-01_墾丁

台湾は「兒童節」と「清明節」のお休みによる5連休。

この連休中は日本でいうお盆のように、家族や親族が集まって先祖の墓を掃除し、皆で食事をするという習慣があるのですが、台湾南部では、大型の音楽フェスが行われることでも有名です。

高雄では、春の最大規模の音楽イベント「2023大港開唱 (MEGAPORT Festival)」が、屏東県の墾丁(ケンティン)では「2023台灣祭 Taiwan Music Festival」が行われます。

そこで今週は、そのうちの「2023台灣祭 Taiwan Music Festival」が行われる墾丁(ケンティン)のスポットをご紹介します。

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●鵝鑾鼻燈塔(ガランビ灯台)

●台湾最南点意象標誌(台湾本島最南端の碑)

●墾丁大街(ケンティン・ストリート)

Sat, 01 Apr 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-03-25_嘉義

國立故宮博物院の人気の文物と言えば、国宝の、翡翠で作られた本物の白菜そっくりに彫刻された「翠玉白菜」と、豚の角煮にそっくりな「肉形石」ですが、そのうちの「翠玉白菜」が今、台湾南部・嘉義にある國立故宮博物院 南部院區(通称:南院)に出張しています。

そこで今週は、国宝「翠玉白菜」が出張している國立故宮博物院 南部院區(通称:南院)から、台灣好行(台湾トリップバス)「故宮南院線」で巡ることができるおススメスポットをご紹介!

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●國立故宮博物院 南部院區

●台灣菸酒嘉義觀光酒廠(TTL嘉義観光工場)

●民雄金桔觀光工廠(民雄キンカン観光工場)

●旺萊山鳳梨文化園區(旺萊山パイナップルヒル)

●中正大學

Sat, 25 Mar 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-03-18_老梅綠石槽&富貴角燈塔

台湾は日本より一足先に春の花が咲き乱れていますが、春の楽しみは花だけではありません。

台湾北部・新北市石門區では今、“抹茶の絨毯”、“抹茶色の海岸”と呼ばれる、「老梅綠石槽」が楽しめます。

そこで今週は、「老梅綠石槽」とその周辺のおススメスポットをご紹介します。

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●毎年春に現れる美しい“緑色の海岸”「老梅綠石槽」

●台湾本島最北端の灯台「富貴角燈塔」

※おススメ交通手段:台灣好行(台湾トリップバス)「皇冠北海岸線」

Sat, 18 Mar 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-03-11_淡水

今日は3月11日─。東日本大震災の発生から12年。

今年(2023年)も今日、3月11日に台北メトロ(MRT)レッドラインの北の終着駅「淡水」駅前の「淡水老街広場(淡水オールドストリート広場)」で、震災の際にたくさんの支援をしてくれた台湾の人たちに感謝を伝えるイベント「謝謝台湾」が行われました。

そこで今週は、そのイベントが行われた淡水駅周辺をご紹介します。

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●「謝謝台湾」イベント会場:「淡水老街広場(淡水オールドストリート広場)」

●台北メトロ(MRT):淡水駅の3番出口

●淡水小吃四天王:

・「阿婆鐵蛋(おばあちゃんの鉄卵」

・「淡水魚丸(淡水魚のすり身団子)」

・「淡水阿給(淡水アーゲイ)」

・「阿媽的酸梅湯(おばあちゃんのサンメイタン)」

●無極天元宮の吉野桜

Sat, 11 Mar 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-03-04_阿里山

「阿里山桜祭り」がもうすぐ開幕します!

阿里山と言えば、「森林鉄道」、「ご神木」、「雲海」、「日の出」、そして「夕焼け」が「五大奇観」と言われ有名なんですが、“桜のスポット”としても人気の場所なんですよ。

そこで今週は、桜を中心に阿里山のスポットをご紹介します。

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●新たにオープンする「水山療癒步道」

●阿里山の人気桜スポット

・「桜王(桜の王様)」

・「三代木」

・「櫻木花道(桜の花道)」

・「櫻木鐵道(桜の鉄道)」

●桜鑑賞、観光蒸気機関車31号

●ヒノキ造りの新車両「福森號(Formosensis)」:2023年下半期に嘉義―阿里山間で営業運転開始予定

Sat, 04 Mar 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-02-25_二二八事件にまつわるスポット

来週(2/28)は「二二八和平記念日」─。

ただの祝日、ただの連休というだけでないこと、平和を願う日でもあります。

そこで今週は、台北の「二二八事件」にまつわるスポットをご紹介します。

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●二二八和平記念公園(台北二二八紀念館)(MRT台大医院駅すぐ)

●二二八國家紀念館(MRT中正紀念堂駅から徒歩約10分)

●中山堂(MRT西門駅5番出口すぐ)

●臺北撫臺街洋樓(北門近く)

●天馬茶房(迪化街近く)

Sat, 25 Feb 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-02-18_九份&侯硐

皆さんは「悲情城市」という映画をご覧になったことありますか?

1989年に台湾で公開された映画で、国民党政権による弾圧の引き金となった1947年2月28日に発生した事件を背景に、台湾北部の港町・基隆で暮らす一家の盛衰を描いた、侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督を代表する作品です。日本では翌1990年に公開されました。

この映画は、第46回、ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞するなど高い評価を得ました。

そして今年、この映画が33年の時を経て、4K高解像度で復刻され2月24日から台湾で上映される予定なんですが、その公開に先立って、先日(2/14)に台北市内でプレミア上映会が行われました。

そこで今週は、その「悲情城市」の舞台となった新北市瑞芳区の「九份」と、もうすぐ“猫の日(2/22)”も近いということで、同じく瑞芳区にある“猫村”としてお馴染みの「侯硐」をご紹介します!

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●映画「悲情城市」の舞台「九份」

●猴硐の“猫村”

●猴硐煤礦博物園區:「願景館(ビジョン館)」、「瑞三礦業整煤廠」

Sat, 18 Feb 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-02-11_台北の花スポット(チューリップ&桜)

毎年、旧正月が明けると暖かくなってくる台湾ですが、暖かくなったかと思うと、また寒さが戻って来たりを繰り返しています。

週明けにはまた少し寒さが戻ってくる台湾ですが、春の花たちが次々に咲き始めていますよ。

そこで今週は、チューリップと桜のスポットをご紹介します!

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●士林官邸公園:「鬱金香展(チューリップフェスティバル)」(2/9~2/19)

●陽明山:「陽明山花季(陽明山フラワーフェスティバル)」(2/11~3/19)

●武陵農場:「武陵農場櫻花季(武陵農場桜フェスティバル)」(2/7~2/28)

Sat, 11 Feb 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-02-04_元宵節イベントスポット

2/5は旧正月から15日目、日本でいうところの“小正月”にあたる「元宵節」です。

この日は、旧正月を迎えた後の、最初の満月の日のことで、昔の人たちは旧暦の最初の月は「元月」と言い、“夜”のことを“宵(よい)”と呼んでいたことから“元月”の“宵”と書いて「元宵節」と呼ばれるようになったそうです。

この「元宵節」には、台湾各地で様々なイベントが行われます。

そこで今週のこのコーナーでは、「元宵節」に関するイベントとそのスポットをご紹介していきます。

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●「2023台灣燈會」@台北市 ※23年ぶりに台北で開催!

●「平溪天燈節(平渓スカイランタンフェスティバル)」@新北市

●「鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)」@台南市

●「炸寒單(台東爆竹祭り)」@台東

Sat, 04 Feb 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-01-28_梅スポット

台湾は梅の花の季節。毎年1月から2月にかけて台湾の各地で梅の花が見ごろを迎えます。

ちょうどこの時期に台湾を訪れる機会があれば、日本より一足先に見ごろを迎えている台湾の梅の花を見に出かけてみませんか?

そこで今週のこのコーナーでは、観光スポットと合わせて、旅行客も訪れやすい梅の花スポットをご紹介しましょう!

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●中正紀念堂

●逸仙公園(國父史蹟紀念館)

●士林官邸公園

●志成公園

 

Sat, 28 Jan 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-01-21_旧正月連休どこに行く?

今日(1/21)は、旧暦の大みそか「除夕」です。

昨日までは台湾各地で“お正月マーケット”「年貨大街」が行われていたり、今日までは伝統市場もお正月料理の食材を買いに来る人でごった返していましたが、多くの人が実家に帰るので、台北はこれから街はだんだん静かになります。

いつもと違う雰囲気の台北が楽しめますが、せっかく旧正月にあわせて台湾に遊びに来たのに、台北はがらんとしているし、長距離移動するには渋滞も心配だし…一体どこに行けば楽しめるのかしらとちょっと困りますよね。

そこで今週は、旧正月も楽しむことのできるスポットをご紹介しましょう!

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●故宮博物院:旧正月1日目から通常通り開放

●台北101:旧正月1日目から営業

●士林官邸「春節花卉展」:2023年は1月21日から2月28日まで開催

●貓空「樟樹步道花海(クスノキ歩道フラワーカーニバル)」:2月15日まで開催中

●北投三層崎公園「三層崎花海(三層崎フラワーフェスティバル)」:3月31日まで開催中

●淡海輕軌(淡海ライトレール)

●各地の夜市

Sat, 21 Jan 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-01-14_年貨大街スポット

日本では、そろそろお正月の休みボケからも戻ってこないとなぁ…なんて考えている人も多い頃ではないでしょうか。

台湾は、民間行事は旧暦で行われているので、今はまだ年末!今回は1月22日が旧暦のお正月となりますので、今、まさに年の瀬です。

日本でもお正月前はお正月飾りや食材などの準備を行いますが、台湾も旧正月前は様々な準備を行います。

そこでこの時期は、正月飾りなどを売り出すお店や屋台があちらこちらに登場!しかも中華圏は赤や金のものが縁起がいいとされているので、飾りはどれも赤や金!

そのためこの時期は街のいたるところが真っ赤っか!のキンキラ金!に染まります。

そして、いつものお店や屋台でお正月グッズを販売しているだけでなく、この時期になると「年貨大街」という“お正月マーケット”が各地で行われます。

そこで今週は、「年貨大街」発祥とされる「迪化街の年貨大街」を中心に、各地の「年貨大街スポット」をご紹介します。

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●台北・迪化街の「年貨大街」(1/7-1/20)

●台湾南部・高雄市の三鳳中街の「年貨大街」(1/7-1/20)

●台湾中部・台中市の天津商圈の「年貨大街」(1/7-1/20)

●台湾南部・台南市の新化老街(新化オールドストリート)の「年貨大街」(1/13-1/19)

●台湾最南端・屏東県の「潮州春節市集(潮州お正月マーケット)」(1/21-1/26/24時間!)

Sat, 14 Jan 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2023-01-07_台北花スポット(1月)

まだまだ寒い日が続いていますが、台湾ではこれからもう花のシーズンがやってきます!

そして、台北市内だけでもあちこちに花のスポットがあって、これから続々と花のイベントが始まりますよ。

そこで今週は、1月に楽しめる台北の花スポットをご紹介します。

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●陽明山「台北茶花展」(1/6~1/15)

●貓空「樟樹步道花海」(1/15~2/15)

●北投「三層崎花海」(1/17~3/31)

→《付近のおススメスポット》「新北投駅旧駅舎」

Sat, 07 Jan 2023 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-12-31_カウントダウンスポット

2022年も残すところあと数時間!皆さん今年はどんな一年でしたか?

今週のこのコーナーでは、台湾のカウントダウンスポットをご紹介します!

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●台北101の年越し花火&台北市政府前広場のカウントダウンライブ

●新北市の年越し花火「璀璨新北-1314就愛你跨河煙火」

●桃園市のカウントダウンライブ「2023 SHOW TAOYUAN桃園」

●台中市の年越しコンサート「2023 麗寶樂園跨年演唱會」

●高雄市の大型ショッピングモール「夢時代」のカウントダウンライブ「亞灣未來市演唱會」

●高雄市の大型ショッピングモール「義大世界購物廣場(E-DA OUTLET MALL)」の年越し花火「2023紫耀義大 享樂好漾 跨年煙火秀」

《新年イベント》

●高雄流行音樂センターの元日のコンサート「2023高雄跨年-高流幸福式演唱會」

Sat, 31 Dec 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-12-24_クリスマススポット

♪叮叮噹 叮叮噹~♪メリークリスマス!

今日はクリスマスイブですね。皆さん、どんなイブを過ごしていますか?

今週は、台湾のクリスマススポットをご紹介します。

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●台北・信義エリア:台北101&信義ショッピングエリア

●台北・中山エリア:心中山線形公園

●台南:奇美博物館

●嘉義:佐登妮絲城堡

 

 

Sat, 24 Dec 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-12-17_台中(梨山,谷關エリア)

今年、台中に新たに登場したクリスマススポットをご紹介します。

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●“台湾最高”のクリスマスツリー登場(梨山賓館)

●谷關温泉

 

Sat, 17 Dec 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-12-10_2022新北歡樂耶誕城(新北市クリスマスランド)

台湾でもここ数年、クリスマスイルミネーションスポットが増えていて、ツリーもあちらこちらに登場してクリスマスムードを盛り上げています。

そこで今週は、台湾で最も有名なクリスマスイベント「2022新北歡樂耶誕城(新北市クリスマスランド)」をご紹介します。

 

Sat, 10 Dec 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-12-03_温泉スポット

そろそろ台湾も湯舟が恋しい季節になってきました。

そこで今週は、台湾の温泉スポットをご紹介します。

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●北投温泉/天狗庵史蹟公園(日勝生加賀屋)

●北投温泉/瀧乃湯

 

Sat, 03 Dec 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-11-26_高美濕地

台湾はこの時期、夏の様に暑すぎず、冬のように寒くもないので、やはり旅行にはおススメのシーズンです。

そこで今週は、秋のお出かけにおススメしたいスポット、“台湾版ウユニ塩湖”と呼ばれる台中市の高美濕地をご紹介します。

Sat, 26 Nov 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-11-19_秋のおススメスポット

台湾は貴重な秋─。

今週は、その台湾の貴重な“短い秋”にタイミングよく台湾を訪れる機会があれば、おすすめしたいスポットをご紹介します。

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●士林官邸(菊展)

●国立故宮博物院/至善園

●郭元益糕餅博物館/士林夜市(海友十全排骨)

 

Sat, 19 Nov 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-11-12_新竹秋のおススメスポット

秋の観光スポットも色々とありますが、台湾北西部の新竹の秋も楽しいですよ。

今週は、新竹の秋のスポットをご紹介します。

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●新竹県新埔の「味衛佳柿餅教育農園」

●新竹県關西の「仙草花海」

●頭前溪の「ススキ」&竹北市のボラの養殖場「拔子窟」

Sat, 12 Nov 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-11-05_九份

国境が開放されてから、少しずつではありますが、観光客も台湾にやってきているようです。

そこで今週は、旅行体験予約サイト「KLOOK」によると、国境開放後、海外の旅行客から注目を集めているスポットをご紹介します!

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​​​​​​●九份の赤い提灯新調へ

●「鬼怪傳說特展」開催中

●阿妹茶樓、阿蘭草仔粿、阿柑姨芋圓、天下第一杏鮑菇、菓風小舖

 

 

Sat, 05 Nov 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-10-29_台東・池上(池上秋の収穫芸術祭)

10/29、10/30、台湾南東部・台東の池上で、「池上秋收稻穗藝術節(池上秋の収穫芸術祭)」が行われています。

そこで今週は、台東の池上周辺エリアをご紹介します!

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●伯朗大道

●金城武の樹

●天堂之路

●蔡依林の樹

 

Sat, 29 Oct 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-10-22_ドラマ「路ルウ」ロケ地巡り

今月、日本も台湾もついに国境が開放され、ようやくまたお互いに自由に行き来ができるようになりましたね。

それに合わせてなのかどうかはわかりませんが、先日、日台共同制作ドラマ「路(ルウ)~台湾エクスプレス~」が特別編集版として再放送されました。

そこで今週は、ドラマ「路ルウ」ロケ地を紹介します!

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●「李家榕樹下快炒」

アクセス:台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブラウンラインの「六張犁」駅下車、徒歩5分

●総統府/西門町/龍山寺/迪化街

●「老牌牛肉拉麵大王」

●「有記名茶」

●雙城美食街

●「台灣人ㄟ脆皮鮮奶甜甜圈」

Sat, 22 Oct 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-10-15_鉄道と自転車の旅

台湾の旅というと皆さんは“何旅”をしたいですか?

台湾で昔から根強い人気なのが“鉄道の旅”!

一言に“鉄道の旅”と言っても、鉄道マニアが喜ぶたびだけでなく、いろんな楽しみ方がありますよ。

また、ここ数年、人気が高まっているのが“自転車の旅”。

“自転車王国・台湾”は自転車でも旅しやすい環境が整っています。

そしてさらに、“鉄道+自転車の旅”も登場!

皆さんは、“鉄道の旅”、“自転車の旅”、“鉄道+自転車の旅”、どの旅に興味がありますか?

色んなパターンの旅を楽しんでくださいね。

Sat, 15 Oct 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-10-08_久々の台湾、どこに行く?外せない定番スポット!

来週(10/13)、台湾もついに国境が正式に開放となります。すでに9月29日からコロナ前のように、90日以内の短期滞在を目的に台湾を訪れる場合のビザなし渡航が再開となり、早速、台湾を訪れている旅行客もいるようですが、まだ台湾到着後、3日間の隔離と4日間の自主防疫の規定があるということもあって、まだ日常で観光客が増えたなという実感はありませんが、10月13日からは台湾到着後の隔離が免除となり、7日間の自主防疫に緩和されますので、これから観光客がぐっと増えるのではないかなと思います。

久しぶりに訪れる台湾、もしくは、初めて台湾を訪れようと思っている方、まずはどこへ行きましょう?

今週は外せない定番スポットをご紹介!

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●台北101

●国立故宮博物院~士林夜市

●龍山寺~総統府~中正紀念堂

Sat, 08 Oct 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-10-01_南投・中興新村

台湾中部・南投と言えば、皆さんはどんなイメージですか?台湾の中央に位置していて、唯一の海に面していない内陸の県です。

観光名所と言えば、大きな湖「日月潭(サンムーンレイク)」が有名ですが、その周辺のみならず、南投は高い山々やたくさんの緑に囲まれた自然豊かな場所です。

そんな南投はお茶の産地としても有名で、毎年「南投世界茶業博覽會(南投世界お茶博覧会)」が行われています。

今週は、その「南投世界茶業博覽會」の会場となっている南投の中興新村をご紹介します。

●「中興新村ゲート」

●“緑のトンネル”と呼ばれる「光榮北路のクスノキの並木道」

●“小白宮(リトル・ホワイトハウス)”こと「中興會堂」

●「郵票牆(切手の壁)」(中興郵局第七支局)

●「省府日常散策」

【アクセス】

・在来線台湾鉄道「台中」駅下車、もしくは台湾新幹線こと台湾高速鉄道「台中」駅下車、駅前のバスセンターから、統聯客運(Ubus)の1657番のバスに乗って、「中興新村大門口(中興站)」バス停で下車すると中興新村のゲートの目の前

・もしくは、台北轉運站(台北バスターミナル)から國光客運の1831番のバスに乗っておよそ3時間、「中興新村」バス停下車

 

Sat, 01 Oct 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-09-24_高雄港周辺の新スポットと歴史的スポット

ついに!国境開放のニュースが届きました!

もうご存知の方が多いと思いますが、先日、台湾は9月29日から、コロナ前同様、90日以内の短期滞在を目的に台湾を訪れる場合のビザなし渡航を再開するというニュースが出ました。

このニュースを聞いて、もう旅行に行くモードになっている人もいるのではないでしょうか。

このコロナ禍におそらく一番大きく変わったスポットが高雄だと思います。ちょうどこの2年半の間にどんどんと新たなスポットが誕生していて、街の景色も大きく変わりました。

コロナ禍の2年半の間に登場した高雄港周辺の新スポットは…

【高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)】

2020年に 誕生した“アジア最長の旋回橋”。

毎日午後3時、週末(金・土・日)はさらに夜7時にも橋が旋回して運河が開きます。

今年(2022年)2月から24時間開放となりました。

【高雄流行音樂中心(高雄ミュージックセンター)】

2021年に正式オープンしたコンサート会場やライブハウス、商業エリアなどが集まる複合施設

【駁二藝術特區(THE PIER-2/駁二アートセンター)】

高雄港の倉庫として使われていた建物たちをリノベーションしてアートスペースとして活用。

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●交通:

在来線台湾鉄道「高雄」駅や台湾新幹線こと台湾高速鉄道の南の終着駅「左營」駅から、高雄メトロ(MRT)のレッドラインに乗って「美麗島」駅でオレンジラインに乗り換え。

オレンジラインの終着駅「西子灣」駅まで行き、高雄ライトレールに乗り換えて、

「駁二藝術特區(THE PIER-2/駁二アートセンター)」へ行くには1つ目の「駁二蓬莱」駅下車。

「高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)」へは2つ目の「駁二大義」駅下車。

「高雄流行音樂中心(高雄ミュージックセンター)」で楽しむなら3つ目の「真愛碼頭」駅が比較的近くて便利です。

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新しくなったスポットだけでなく、高雄港周辺には歴史的なスポットもありますよ。

【打狗英國領事館文化園區(打狗イギリス領事館カルチャーパーク)】

●交通:

在来線台湾鉄道「高雄」駅や台湾新幹線こと台湾高速鉄道の南の終着駅「左營」駅から、高雄メトロ(MRT)のレッドラインに乗って「美麗島」駅でオレンジラインに乗り換え。

オレンジラインの終着駅「西子灣」駅下車、「橘1」番のシャトルバスが出ています。

【紅毛港文化園區(紅毛港カルチャーパーク)】

●交通:

高雄メトロ(MRT)レッドラインの南の終着駅「小港」駅下車。4番出口から出ると、そこから土日祝日のみ「紅13」番のシャトルバスが出ています。

本数が少ないので時間にあわせて行ってくださいね。

もしくは、高雄メトロ(MRT)オレンジラインの終着駅「西子灣」駅下車、徒歩5分ほどの場所に棧貳庫文化遊艇(KW2カルチャー・クルーズ)の乗り場がありますので、そこからカルチャークルーズで向かうのもおススメですよ。

Sat, 24 Sep 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-09-17_新たなスポット「榕錦時光生活園區」誕生

先週(9/7)台北市の金華街に新たなスポットが誕生しました。

日本統治時代の「旧台北刑務所官舎」が、大幅な改修工事を経て、「榕錦時光生活園區(rong jin Gorgeous Time)」という日本風の街並みのスポットに生まれ変わりました。

そこで今週は、このスポット「榕錦時光生活園區(rong jin Gorgeous Time)」と、その周辺エリアをご紹介しています。

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【榕錦時光生活園區(rong jin Gorgeous Time)】(旧台北刑務所官舎)

住所:台北市大安區金華街

営業時間:月曜日から日曜日 午前11時~午後8時

アクセス:台北メトロ(MRT)「東門」駅3番出口から步行10分/「古亭」駅5番出口から步行10分/「中正紀念堂」駅3番出口から步行12分

 

Sat, 17 Sep 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-09-10_観光・レジャーの満足度が6直轄市N0.1の街「台南」

今回、2022年版のミシュランガイドの選考エリアに加わった台南─。

台湾の有名な総合月刊誌「遠見雜誌」が行った「2022縣市長施政滿意度調查(県・市長の施政に関する満足度調査)」で、8大項目における台南市の施政満足度は75.5%に達し、中でも、8大項目のうち「観光・レジャー」の満足度が83.2%と6直轄市中第1位と観光やレジャーにおいて、満足度の高い街である「台南」のスポットをご紹介。

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【根本臭豆腐】

場所:台南市南区の鹽埕圖書館のはす向かい

営業時間:午後3時から午後8時まで

【鹽埕北極殿】

アクセス:在来線台湾鉄道「台南」駅下車、駅前のバス停から1番のバスに乗って、「鹽埕」バス停下車、徒歩5分

【鹽埕北極殿臭豆腐】

営業時間:毎週木曜日から日曜日の午後3時半から午後7時まで

【曾文溪渡槽橋】

アクセス:在来線台湾鉄道「善化」駅下車。駅前のバスターミナルから「橘4」番のバスに乗り換えて、「新中」バス停下車、徒歩10分。

【岸內糖廠影視基地】

アクセス:在来線台湾鉄道「新營」駅下車、駅前のバス停から「棕4」のバスに乗って、「岸內」バス停下車、徒歩5分ほど。

※見学には事前に予約が必要です。

Sat, 10 Sep 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-09-03_“世界の最もクールな街角”第4位「永康街」

有名な国際的な雑誌「Time Out」が発表した“世界の最もクールな街角”ランキングで、なんと台北の人気観光地、「永康街」が第4位にランクインしました!

ちなみに、上位3位はどこかというと…

第1位:カナダ・モントリオールの「ウェリントン・ストリート」

第2位:オーストラリア・メルボルンの「ガートルード・ストリート」

第3位:イギリス・グラスゴーの「グレート・ウェスタン・ロード」

それに次いでの第4位です。

選ばれた理由について、永康街には様々なショップが並び、散策をすることができる。また、歩き疲れたら中に入ってお茶やお菓子を楽しみながら休憩できる…といった特別なカフェやティールームがある。このほかにも、永康街で忘れてはならないのがマンゴーかき氷。暑い時期に永康街に来たらマンゴーかき氷は外せない。これら全てが永康街には備わっている…とのこと。

そんな魅力的な街「永康街」といえば?!

●マンゴーかき氷

以前は“台北のマンゴーかき氷の発祥のお店”とされた「冰館(ICE MONSTER)」が、現在は「思慕昔」が永康街を代表する“マンゴーかき氷”のお店です。

●小籠包

今や世界的に有名な「鼎泰豊」や人気の「高記」の歴史は永康街から始まりました!

※「高記」は2020年8月に閉店。後に新生南路一段の通り沿いに復活しています。

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その他、コロナ禍に変わったお店も色々あります。

●台南の擔仔麵のお店「度小月」⇒ 撤退

●2019年4月に永康街エリアに返ってきた“台北のマンゴーかき氷の発祥のお店”とされる「冰館」改め「ICE MONSTER」⇒ 新型コロナの影響を受け、2020年の年末に閉店

●マンゴーかき氷のお店「思慕昔」の地下にあったフットマッサージのお店 ⇒ 閉店

●マンゴーかき氷のお店「思慕昔」のはす向かいにある、行列のできる“葱入り焼き餅”と呼ばれる「蔥抓餅」のお店「天津蔥抓餅」⇒ ちょっときれいになって今も健在!

●その「天津蔥抓餅」と一緒になっているベトナム料理のお店「誠記越南麵食館」⇒ 店舗をちょっと拡大してリニューアル!入り口も永康街沿いに。

●永康公園のすぐ脇に屋台の店舗を構えていた、宜蘭発の人気の豆花のお店「白水豆花」⇒ この間にお店に進化!永康公園から少し南に進んだ先に店舗を構えました。

●永康街近くの連雲街にあった老舗の擔擔麵のお店「老鄧担担麵」⇒ 鼎泰豊本店の左横の路地を入ってすぐの場所に移転してリニューアルオープン!

●鼎泰豊本店の目の前の信義路の交差点のお向かい ⇒ 人気の豆花のチェーン店「小南門傳統豆花」や、最近人気の裂いたタイプではなくゴロっとした鶏肉が特徴の雞肉飯のお店「武田雞肉飯」がオープン!

●永康公園の近く ⇒ 東門市場の近所で大人気となったかき氷店「金雞母」の2つ目の店舗もオープン!

などなど…

閉店、移転といった寂しい話だけでなく、新規オープン、リニューアルオープンしたお店も色々とありますよ。

もちろん、以前と変わらず、観光客がまた戻って来るのを待っているお店もいっぱいあります!

旅行が解禁になったら、皆さんの訪台を待ちに待っている「永康街」お店の人たちに会いに来てくださいね。

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【永康街】

アクセス:台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインとオレンジラインが交わる「東門」駅下車。5番出口出てすぐ。

Sat, 03 Sep 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-08-27_TAIPEI EXPO開催!圓山エリア

9月11日まで、台北メトロ(MRT)の「圓山」駅前にある「花博公園爭艷館」で「2022台北城市博覽會(TAIPEI EXPO)」が開催中です。

そこで今週は、その会場となっている「花博公園爭艷館」、そして圓山駅周辺スポットをご紹介します!

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【2022台北城市博覽會(TAIPEI EXPO)】

開催日時:2022年8月27日から9月11日まで

会場:花博公園爭艷館

アクセス:台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「圓山」駅下車すぐ

Sat, 27 Aug 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-08-20_新北市「碧潭」周辺エリア

「碧潭」は、台湾北部を流れる淡水河の三大支流の一つ「新店溪」の途中、新店エリアに位置していて、その「碧潭」の名の通り“碧色”=エメラルドグリーンに近い色をした川が独特な曲線を描いていて、その景色の美しさから、かつては“台湾八景”の一つとされていました。

その「碧潭」にかかる「碧潭吊橋」が有名スポットですが、すでに完成から85年経つのですが、先日、この橋の安全検査が行われ、安心・安全な構造であることが示されました!

そこで今週は、その「碧潭吊橋」、そして周辺エリアをご紹介します。

【碧潭】

アクセス:台北新交通システムMRT(台北メトロ)のグリーンラインで南の終着駅「新店」駅下車すぐ

Sat, 20 Aug 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-08-13_台東のバルーンフェスに続く次なるバルーンスポットは?

7月2日から台湾南東部・台東で始まった今年の第12回「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」も間もなく、8月15日に幕を閉じます。

この1か月間、台東の空をカラフルなバルーンが彩ってきましたが、もうすぐ終了なのか…と思うと、ちょっと寂しくなります。

しかし!台湾の熱気球熱はまだまだ続きます!

次なる熱気球スポットとその周辺エリアをご紹介。

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【台中山城熱氣球嘉年華(台中山城バルーンフェスティバル)】

会場:台湾中部・台中市石岡區の土牛運動公園

日時:8月25日から28日までの3日間

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【高雄愛.月熱氣球】

会場:台湾南部・高雄市の「愛河」と、高雄市田寮の「月世界」

日時:「月世界」会場:9月2日から13日まで/「愛河」会場:9月16日から25日まで

 

Sat, 13 Aug 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-08-06_彰化扇形車庫100周年!周辺スポットと併せてご紹介

今週のGo!Go!台湾では、今年、設置から100周年となる台湾中部・彰化にある、日本時代に完成した鉄道の車庫「彰化扇形車庫」とその周辺エリアをご紹介。

【彰化扇形車庫】

アクセス:在来線台湾鉄道「彰化」駅下車。新たに駅を出てすぐ左手に歩道橋「虹橋」が完成。その歩道橋を渡り、駅裏に2020年に完成した「綠廊隧道」を抜けると到着。

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また前半では、台北のランドマークの一つ「圓山大飯店」で行われた大稻埕花火大会鑑賞イベントの話もしています。

12階をイベントで一般に開放したのは初めてだったそうで、今後も様々なイベントが行われる予定だそうです。

【圓山大飯店】

アクセス:台北新交通システム台北メトロ(MRT)レッドライン「圓山」駅下車、1番出口を出て正面にあるバスロータリーの向かって右側の乗り場から圓山大飯店行きの無料のシャトルバスが出ています。

Sat, 06 Aug 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-07-30_大稻埕情人節煙火&周辺スポット

7/30台湾時間の午後20時10分から、台北市の西側、大稻埕ふ頭の周辺で、毎年恒例の旧暦の七夕のイベント、「大稻埕情人節煙火(大稻埕七夕花火大会)」が行われます。
毎年、旧暦の七夕直前の週末に行われる台湾を代表する七夕のイベントのひとつで、台北市内で夏に行われる花火大会としては最も有名で多くの人が集まります。

「大稻埕情人節煙火」の会場は、延平河濱公園3号から5号水門の間で行われますが、その周辺スポットといえば、5号水門すぐの場所にある「PIRE5(ピア・ファイブ)」。

小さなコンテナ式のお店は、ピザ屋さんや、唐揚げ屋さん、日本式の串焼きを出すお店やタイ料理のお店などの他、カフェや、バーなどもあって、若い人たちや、週末にお酒を楽しむ習慣がある欧米系の人たちの姿も多く集まります。まるで船の甲板でパーティが行われているかのような雰囲気ですよ。

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延平河濱公園の5号水門を出ると目の前に大きな通り「民生西路」が続いています。その道を真っすぐ25分ほど歩くと台北メトロMRTレッドラインの「雙連」駅に着くんですが、25分歩くと言うと、結構距離あるなぁ…と心が折れそうになりますが、この途中には寄り道したくなるスポットが色々とありますよ。

●「台北霞海城隍廟」

やはりこの近くのスポットで外せないのが、縁結びの神様「月下老人」がいる「台北霞海城隍廟」でしょう。

5号水門から民生西路を東に進み、4つ目の信号から右に曲がって「迪化街一段」という道を歩いていくと5分ほどで着きます。

ここで、月下老人にお参りをして、そのまま「迪化街」で古い街並みを散策したり、お買い物を楽しむのもいいですね。

●「寧夏夜市」

再び民生西路に戻って、東向き「雙連」駅方向にさらに10分ほど歩くと、美食夜市として人気の「寧夏夜市」があります。

豆花、台湾式おにぎり、週豆腐…いろんな美食のお店があります。ここに寄り道して、お腹を満たして帰るのもいいですね。

●「雙連圓仔湯」&「冰讚」

さらに民生西路を「雙連」駅方向に歩き、承德路二段という大きな道路を越えると、民生西路の右側の通り沿いに湯圓の人気店「雙連圓仔湯」が、そして民生西路の左側の路地をちょっと入ったところに季節限定でオープンする人気のかき氷店「冰讚」がありますよ。

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ここまで来れば台北メトロ(MRT)の「雙連」駅はもうすぐそこ!25分歩く…と聞くとちょっと大変そうだ、と思ってしまいますが、これなら食べ歩きしながら軽く歩けちゃいそうでしょ?

バスやタクシーで移動するのはもったいない!ぜひお店を巡りながら歩いて駅に向かってみてくださいね。

Sat, 30 Jul 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-07-23_「世貿人行天橋」周辺エリア

台北のランドマークば、世界有数の高層ビル「台北101」のベストフォトスポットとされていた、信義路と基隆路の交差点にあった歩道橋「世貿人行天橋」が撤去されました。

台北101のベストフォトスポットと言うことで、これまでも存続して欲しいという意見も少なくなかったのですが、台北市が定期的に行っている調査で、「歩道橋の階段や橋脚が歩行者のスペースを取ってしまっている」とか、「歩道橋によって死角ができ、事故の原因になることがある」などの意見が出ていたことから、今回、通行人の安全を守るため、そして公共環境の向上のためにこの歩道橋の撤去が決まりました。

この歩道橋は、台北101ができるよりも前の1992年7月から利用されていて、ちょうど30年だったそうです。

この30年の歴史の中で、この歩道橋では様々なロケも行われてきて、香港のロックバンドBeyondの1998年のアルバム『這裡那裡(Here & There)』のジャケットの写真、そして、そのアルバムの中に収録されている「忘記你」のMVもこの歩道橋で撮られたそうです。

また、張震嶽の1998年のアルバム『秘密基地』に収録されている「Free Night」という曲のMVにもこの歩道橋が出てくるそうですよ。ぜひ探してみてくださいね。

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この歩道橋付近の観光スポットといえば、「臨江觀光夜市」。

ここは、地元の人も多く利用する夜市で、観光客がメインで集まる夜市よりももう少しローカル色があって、でも“ドローカル”と言うまでもないので、観光地よりももうちょっとローカル感を感じたいという人にもおススメの夜市です。

美食の種類も豊富!魯肉飯(ルーローハン)や、野菜などの具材を煮込んだ「滷味」、小籠包、生煎包(焼き肉まん)、臭豆腐、鶏肉や野菜を塩水で和えた「鹽水雞」、フルーツの屋台や、鉄板焼き屋さん、湯圓のお店、ドリンク店などなど…台湾のスタンダードフードもたくさんあるの他、日本式の串焼きのお店や、ベトナム料理のお店、タイ料理のお店もありますよ。

しかも、ミシュランのコストパフォーマンスのいい良質なお店に与えられる「ビブグルマン」に選ばれたお店がいくつもあります。

また、イタリア人男性が販売しているティラミスの屋台もありますよ~

お腹を空かせて足を運んでくださいね。

また、ここは夜市だけではありません。朝になると伝統市場となって、新鮮な野菜などの食材を売るお店が現れて、地元の人たちが行き交います。

大体、お昼ごろまでは伝統市場に、夕方になると屋台が出始め夜市に、その間も通りには路面店があるので、日中は商店街に…と時間によって違う顔を見せてくれるスポットですよ。

Sat, 23 Jul 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-07-16_台南ソルトアートフェスティバルスポット

夏の恒例のアートフェスティバルは、「福隆國際沙雕藝術季(通称:フーロン・サンドアート・フェスティバル)」だけではありません“塩”のアートも素敵ですよ。

7月2日から、台湾南部・台南市で「2022一見雙雕藝術季(SALT SCULPTURE ART FESTIVAL/ソルトアートフェスティバル)」が行われています。

このイベントは、2012年に始まったもので、今年11回目の開催。毎年、塩田を舞台に行われているアートイベントで、塩や砂、流木などを使って、彫刻と地域の要素を組み合わせ、地域の文化や自然景観を表現することが主なテーマです。

元々、“塩”をテーマにした彫刻が並ぶイベントだったんですが、2019年からは、その“塩の彫刻”に“プロジェクションマッピング”が組み合わさり、“静と動”の両方が楽しめるイベントとなっています。

そして、実は流木を使い始めたのは2021年から。SDGsの環境保全への取り組みの考えから、「塩」に加えて「流木」という、共に地元の素材を使ったアートイベントとしています。

今年の「2022一見雙雕藝術季)」のテーマは「鹽宇宙(塩の宇宙)」─。

台南市の七股區にある「七股鹽山」と、北門區にある「井仔腳瓦盤鹽田」が舞台となっていて、「七股鹽山」では、雲林・嘉義・台南それぞれの頭文字をとった「雲嘉南」エリアの地域の特性を組み合わせた12の彫刻が並んでいる他、当時の塩業文化を再現。「井仔腳瓦盤鹽田」では、プロジェクションマッピングショーが行われています。

≪七股鹽山≫

“塩の山”や、鹽如玉展示館、天日製塩体験コーナー、骨董機械展示コーナー、トロッコ列車などがあって、“塩”について楽しみながら学ぶこともできる“塩のテーマパーク”のようになっています。

また、園内のレストランでは、「塩コーヒー」や「塩アイス」なども販売していて、暑い日なんかは特に「塩アイス」が人気のようです。

“塩”に関連したDIY体験もできます。

●色付けた塩を瓶の中に積み重ねて、自分オリジナルの「グラス“ソルト”アート」。

⇒ 小瓶サイズは30台湾元(日本円約140円)/大瓶サイズは50元(約230円)

●バスソルトのDIY体験。

⇒ 100mlサイズで1瓶120元(約560円)

≪台灣鹽博物館≫

「七股鹽山」の敷地のお隣に、塩の山をイメージした2つの白い三角の建物、台湾で唯一の塩業に関する専門の博物館「台灣鹽博物館(台湾塩博物館)」があります。

ここでは、台湾数百年の塩業文化の記憶や記録を紹介していて、当時の塩田の風景や生活環境が、写真やパネルだけでなく、ジオラマで再現されていたり、まだ機械化されていない時代、実際に塩田で働く人たちがどれほど大変だったのか、実際に塩を担いで重さを体験することができたり、塩を使った製品にどのようなものがあるのかを分かりやすく紹介していたりします。

※現在、館内の改修工事中につき閉館。

 

●アクセス:在来線台湾鉄道「台南」駅下車、「台灣好行(台湾トリップ)」というシャトルバスの99番に乗って、およそ1時間半、「七股鹽山」バス停下車。

 

≪トーク③:井仔腳瓦盤鹽田≫

美しい“塩田”の風景を楽しむなら「井仔腳瓦盤鹽田」。

現存する最古の塩田で、200年以上の歴史があります。日本統治時代には「瀨東場」と呼ばれていて、元々は別の場所にありましたが、洪水のために2度移転し、1818年にこの台南の北門に作られ、現在に至っているそうで、この地に移転してから200年以上ですが、塩田としての歴史は300年以上あると言われています。

1818年当時、140以上もの製塩業者がこの地に移り住んできて開拓をしました。

当時、この一帯は荒れた土地で人は住んでおらず、木がうっそうと茂っている小さな丘と、そのわきに水質のいい水が湧き出して井戸だけがあったことから、この地が「井仔腳」と呼ばれるようになったそうです。

ここもやはり、天日干し製塩業は、人件費がかかりすぎるとして、2002年に終わりをつげたのですが、製塩業文化を継承するために塩田を復活させ、現在は、観光スポットとして生まれ変わっています。

●アクセス:在来線台湾鉄道「新營」駅下車、そこから「台灣好行(台湾トリップ)」バスの61番に乗って、およそ1時間半、「泰安宮(井仔腳鹽田)」バス停下車。

※「台灣好行」の61番のバスは、本数は少ないですが、「七股鹽山」と、「井仔腳瓦盤鹽田」、両方に行きます。

Sat, 16 Jul 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-07-09_台東(三仙台/太麻里)

現在、台湾南東部・台東で毎年恒例の夏のイベント「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」が開催中!

メイン会場、鹿野高台以外の場所でも関連イベントの一つ、開催期間中の毎週金曜日に、係留されたバルーンの前でコンサートが開かれる「熱氣球光雕音樂會(熱気球プロジェクションマッピングコンサート)」が行われています。

≪成功鎮・三仙台≫

係留されたバルーンのイベントと言えば、暗い中、バーナーの炎でバルーンが照らされるとまるでランタンの様で幻想的なことから、夜間に行われることが多いのですが、昨日(7/8)は、早朝4時から台東県の成功鎮三仙台風景區で行われました。

その成功鎮三仙台風景區をご紹介。

●アクセス:在来線台湾鉄道「台東」駅下車、「台灣好行(台湾トリップ)」というシャトルバスの8101A番のバスに乗って、「三仙台遊憩區」バス停下車。

 

≪トーク③:太麻里・千禧曙光紀念園區≫

この「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」の早朝に行われる「熱氣球光雕音樂會(熱気球プロジェクションマッピングコンサート)」は、この他にも台東県の南部寄りに位置する太麻里の「千禧曙光紀念園區(ミレニアム・日の出紀念パーク)」でも、7月29日(金)の早朝4時から行われます。

その「千禧曙光紀念園區」をご紹介。

●アクセス:在来線台湾鉄道「太麻里」駅下車、そこから徒歩10分ほど。

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ちなみに、先日、日本の人気漫画「スラムダンク」の映画が今年(2022年)12月3日に公開されると発表されましたが、太麻里(たいまり)駅のすぐ近くにも、雰囲気が似たスポットがあって、「櫻木花道平交道(桜木花道踏切)」と呼ばれているんです。

●アクセス:在来線台湾鉄道「太麻里」駅から10分ほど

Sat, 09 Jul 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-07-02_台灣國際熱氣球嘉年華開幕!(台東エリア)

≪トーク①:台灣國際熱氣球嘉年華開幕!≫

台湾では今日(7/2)から、台湾南東部・台東の鹿野高台で毎年恒例の夏のイベント「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」が始まりました!

この「台灣國際熱氣球嘉年華」は2011年から始まり、今年は12回目。

今でこそ“台東”と言えば、この「台灣國際熱氣球嘉年華」や豊かな自然を目的に訪れる人が多いのですが、以前は“台東”と言えば、交通の便が悪いことからなかなか観光産業が盛り上がらずにいました。

この「台灣國際熱氣球嘉年華」のメイン会場の鹿野郷でも、10年近くに渡ってパラグライダーを盛り上げてきていたそうですが、その人気にも次第に陰りが見えてきたため、台東県が色々と考え、ユニークで人目を引く国際観光イベントの開発を目指し、台湾初の“バルーンフェスタ”を開催することになったんだそうです。

しかも、国際標準を目指し、条例の整備や、スタッフのトレーニングなど、一生懸命環境を整えた結果、国際的なバルーンフェスとして認められ、台湾内はもちろん、海外からも注目を集めるイベントとなりました。

そして2018年には、世界的にも有名なアメリカのテレビ局「Trvl Channel(トラベルチャンネル)」が選ぶ世界の12大バルーンフェスティバルの一つに選ばれています。

そんな「台灣國際熱氣球嘉年華」、昨年(2021年)は台湾内で新型コロナの感染が拡大した影響でおよそ1か月遅れての開催となり、さらには地元・台東の人限定での開放で行われましたが、今年は一般に開放!早速多くの人が訪れているようです。

今年(2022年)も、世界で唯一の台湾原住民族の一つ、ブヌン族の民族衣装を着たキティちゃんのバルーンや、台湾固有種のタイワンツキノワグマをモチーフにした台湾の観光キャラクター、喔熊(OhBear)と台北市の観光キャラクター熊讚(BRAVO)のバルーン、そして台湾のスーパーチェーン「全聯(pxマート)」のキャラクター「福利熊」のバルーンなどが登場しています。

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【台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)】

開催期間:7月2日から8月15日まで開催。

交通:在来線台湾鉄道「台東」駅、もしくは「鹿野」駅下車。駅前のバス停から「台灣好行(台湾トリップ)」バスの8168A「縱谷鹿野線」に乗って「鹿野高台」バス停下車。

※会場の模様は今年も台東觀光旅遊網(台東観光サイト)のYouTube、「Taitung Amazing」チャンネルでライブ配信されています。

 

≪トーク②:鹿野高台のパラグライダー体験≫

「台灣國際熱氣球嘉年華(台湾国際バルーンフェスタ)」の会場となっている鹿野高台周辺で併せて楽しめるのが、“パラグライダー”。

大空をフライトするバルーンを“見る”のもいいですが、自身も大空を“体感”したい!という方は、ぜひ“パラグライダー体験”をやってみてください。

フライトだけでしたら2500台湾元(日本円でおよそ1万1,300円)。また、プラスGoProでの全編撮影付きプランもありますよ。

フライトは10分前後ですが、その前にフライトに関するレッスンもあるので、初心者でも安心です。

 

≪トーク③:日本時代の雰囲気が残る龍田村≫

鹿野高台周辺でおススメのスポットと言えば、「龍田村」。

ここは、日本統治時代、多くの日本人が集まった集落で、今もその名残があります。

この周辺は昔は鹿の群れが野原を駆け抜けていたことから、古くはプユマ族の狩りの場で、日本統治時代に「鹿野」と名付けられ、1915年に台東製糖株式会社が日本の新潟県から多くの農民を受け入れ「鹿野村」が誕生。戦後、日本人が去った後、台湾西部の農民たちが移り住み、このエリアの人口が急増したために、1961年に「鹿野村」から分離して、「龍田村」という独立した村となったそうです。

元々、日本人の移民村だったことから、今も少ないものの日本時代の建物が残っていて、龍田國小(龍田小学校)は、日本統治時代の尋常小学校だったもので、現在も構内には日本式の木造の校長宿舎と1928年にできた台湾で最初の託児所の建物が遺されています。

また、村にあった日本家屋のほとんどは取り壊されてしまいましたが、新潟から移住してきた大瀧藤吉の住宅で、鹿野郷の村長などを務めたことのある邱雲海氏に売却された家は、屋根は元々茅葺だったものを瓦に葺き替えていますが、日本時代の家屋の中で最も原型をとどめているとして、台東県の文化資産に登録されています。

またこの他にも、鹿野区役所の建物や、鹿野神社、高橋家の倉庫、大滝家と池田家のお墓などが遺されています。

Sat, 02 Jul 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-06-25_国父紀念館周辺エリア

≪トーク①:国父紀念館≫

“衛兵交代式”を観ることができるスポットと言えば、戦争などで亡くなった英霊を祀る「忠烈祠」、蒋介石・元総統のメモリアルホール「中正紀念堂」、中華民国の建国の父である、孫文・博士のメモリアルホール「国父紀念館」の3か所。

その中でも、最も近い位置で“衛兵交代式”を見ることができるのが「国父紀念館」─。

中華民国建国の父(=国父)とされる「孫文・博士」の生誕100周年を記念して建てられ、1972年に完成した記念館。およそ35000坪(約11万5700平方メートル)の広い敷地に、軒が跳ね返ったようなデザインのオレンジの屋根が目を引く、高さ30.4メートル、幅100メートル四方の大きな宮殿式建築の建物が建っていて、その中に5.8メートルもある国父・孫文・博士の銅像が鎮座しています。

また、建物の中には、孫文・博士の生涯についての展示や、孫文・博士直筆の手紙や書類といった貴重な資料を集めた史蹟展示室があるほか、孫文・博士に関する資料をはじめ、4万冊以上の蔵書を誇る図書館や、3000人を収容できるホールもあります。

そんな「国父紀念館」、今年(2022年)は完成からちょうど50年となることから、初めての大規模な改修工事が行われることが発表されていて、来年2023年から3年間休館します。

現在、建物の周辺、市民の憩いの広場となっている公園部分は一足先に既に改修工事が進められているところです。

公園部分の改修工事は今年の年末に完成予定で、その後、建物の改修工事に入るということで、次に皆さんが「国父紀念館」を訪れたら、公園部分はリニューアル、建物は工事中…と、これまでと違った姿になっていると思います。

でも、初の大規模な工事ということで、工事中の「国父紀念館」を見ることができるのも貴重かもしれませんね。

≪トーク②:大巨蛋≫

来年(2023年)から建物の大規模な改修工事に入る「国父紀念館」ですが、2023年といえば、「国父紀念館」のすぐ近くに建設中の「大巨蛋(台北ドーム)」が完成予定です!

日本統治時代に、台灣總督府專賣局の「松山菸草工場(松山たばこ工場)」があった場所で建設が進められている台湾初の多目的ドームです。

そう、この「松山菸草工場」跡と言えば「松山文創園区(松山文化クリエイティブパーク)」として、古い建物をリノベーションして様々なアートイベントが行われたり、アートスペースとして使われていることで有名ですが、その敷地の一角に建てられています。

その「大巨蛋」は、当初は2014年に完成予定で工事が進められていたのですが、途中、周辺の地盤沈下や、すぐ下を走る台北新交通システム台北メトロ(MRT)ブルーラインのトンネルで損傷が見つかったりなど、工事の安全基準を巡って台北市と工事を請け負っている遠雄グループが対立してしまい、工事が大幅に遅れることとなっていました。紆余曲折ありましたが、工事が再開。ただ、完成も見え始めてきたかなという頃に新型コロナの影響で工事の進捗が再び大きく遅れていましたが、ついに完成の時期がはっきりと見えてきたようです。

本来は今年の野球の台湾シリーズや、10月に台北市で開催が予定されている23歳以下による野球ナショナルチームの世界選手権大会、WBSC U-23野球ワールドカップの会場として使用を検討していたそうですが、どうもそれには間に合わないものの、この「大巨蛋」と共に、その周辺にホテルや商業モール、映画館、オフィスビルなども増えるため、今後、このエリアが活気づくと期待されています。

≪トーク③:台北機廠鐵道博物館園區≫

「国父紀念館」周辺を訪れたら、「鉄道博物館」にも行ってみてください。

2020年に北門にオープンした「国立博物館鉄道部パーク(通称:鉄道部博物館)」はご紹介したことがありますが、この「国父紀念館」の近くにも「台北機廠鐵道博物館園區」があります。

先ほどご紹介した「松山文創園区(松山文化クリエイティブパーク)」の北側、市民大道の高架橋を挟んだ先にあるのですが、ここはかつて台湾鉄路管理局(台鉄)の機務処に所属していた車両工場で、2015年に国定古跡に指定されています。

日本統治時代の1935年に建設、1939年に開業しました。第二次世界大戦後は、台湾鉄道の重要な車両基地として、長年に渡り、様々な列車の保守や修理、時には車両や内装の改修なども行ってきました。そのようなことから、別名「鉄道の病院」とも呼ばれていたそうです。

初期には列車を改造してタイに輸出していたこともあるそうですよ。

この車両工場は70年以上に渡って使用されてきたにもかかわらず、その多くがそのまま保存されていて、建物自体は天井が高くて、風通しや採光もとても良く、日本統治時代、アメリカの援助時代や、ディーゼル、電化時代の痕跡が残っています。

中でも注目なのが、1889年から稼働している蒸気ハンマーや、1978年にイギリスから輸入した、台湾第一世代の電車である「EMU100」型電車など、工場内のあちらこちらに産業遺産の美しさを見ることができます。

また、鉄道に関するものだけでなく、そこで働いていた人たちの姿を感じられるような、職員用の大浴場やバスケットコートなども残っています。

中でもその大浴場は独特で、浴場は、大きな丸い湯舟が二つ、高いアーチ形の天井には換気のための小さな窓「ドーマー」があって、両サイドの壁はアーチ形の大きな窓…と、左右対称の作り。その大きなアーチ型の窓からは外の明かりも取り込んでとても開放的な空間となっています。

ちなみに、浴槽は直径5メートル、深さ1.25メートルの大型のもので、その2つの浴槽のお湯は、原動室の蒸気ダクトから出た蒸気を利用して温めていたそうです。

この大浴場は、台北市の指定古跡となっています。

でも実はこの車両工場自体は、結構最近まで現役で使われていて、2012年に桃園市に完成した富岡車両基地に機能を移転しました。それから鉄道文化の保存を考える人たちによって保存されるようになったため、まだ現在、生まれ変わっている途中です。

そのため、全エリアを自由に見ることはできません。2024年に正式に開放予定とのことで、今後、予約が必要なのか、入場料がかかるのかなどは変わってくるかもしれませんが、現在のところは、事前に予約をしておけば、無料で参観可能です。

ちなみに、フランスの映画監督、リュック・ベッソンによる2014年の映画「LUCY」はこの「台北機廠鐵道博物館園區」周辺エリアがロケ地となってるほか、台湾のカリスマアーティスト、周杰倫(ジェイ・チョウ)が監督・主演を務めた2013年の映画「天台(The RooFToP)」では、「台北機廠鐵道博物館園區」内の特徴的な大浴場の内部がロケに使われていますし、あとは台湾の人気男性ロックバンド五月天(メイデイ)が日本のロックバンドGLAYのTERUをフィーチャーした日本語バージョンもあることで知られている「傷心的人別聽慢歌(邦題:Dancin' Dancin')」のMVもこの車両工場で一部の撮影が行われたんだそうですよ。これらの映像もぜひ探して観てみてくださいね。

【台北機廠鐵道博物館園區】

毎月20日に「國家鐵道博物館 籌備處(準備オフィス)」のサイト(https://www.nrm.gov.tw/)から、翌月の予約をすることができます。

中国語ですが、メニューから「展覽參觀」→「參觀」→「預約導覽」と進むと予約のページが開きますので、そこから参観したいものを選んで予約します。

※安全面から参観は7歳以上(小学校1年生以上)からとなっています。

Sat, 25 Jun 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-06-18_福隆エリア(福隆國際沙雕藝術季)

≪トーク①:福隆國際沙雕藝術季≫

毎年恒例、夏のイベント「2202福隆國際沙雕藝術季(通称:フーロン・サンドアート・フェスティバル)」が開催中!

今年のタイトルは、「霹靂傳奇・掌中天下(ピーリー伝説・ポテヒの世界)」─。

台湾の伝統的な布袋戲(ポテヒ)文化を砂像に取り入れ、ポテヒの人気キャラクターで“一番の美形”とも言われる「素還真」の映画版のシーンを再現したものなど、全体で30体の霹靂布袋戲(ピーリー・ポテヒ)の人気キャラクターの砂像が登場しています。

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実はこの福隆海水浴場は日本統治時代にオープンした海水浴場。つまり100年の歴史がある海水浴場なんです。

「雙溪」という川が海に流れ込む場所で、太平洋と「雙溪」に挟まれた全長3キロメートルある砂浜は、黄金色の砂浜。砂の質は柔らかく、水を加えると固めやすいという特徴で、世界サンドアート協会からサンドアートに最適なスポットだと認められている場所なんだそうです。

この他にも、周辺ではSUP体験や、ビーチヨガが体験できたり、「福隆國際沙雕藝術季(フーロン・サンドアート・フェスティバル)」開催期間中の週末にはマーケットや美食屋台も登場しますよ。

【2202福隆國際沙雕藝術季】

●日時:5月26日~10月10日

●会場:新北市の福隆海水浴場

●開放時間

平日:月曜から金曜は朝8時から夕方18時まで(最終入場は17時半まで)

週末:土日は、朝8時から夕方18時半まで(最終入場は18時まで)

●アクセス

在来線台湾鉄道「福隆」駅下車、徒歩10分。

または、台北駅の東1出口から出てすぐ目の前にある國光客運バスターミナルから、1811番の羅東行きか、1812番の南方澳行きのバスに乗って「福隆」バス停下車。

 

≪トーク②:福隆駅前の人気のお弁当屋さん≫

福隆に来たら、外せないのが、お弁当!台湾鉄道の「福隆」駅前にある「郷野便當」や「宜隆福隆便當」が人気です。

【郷野便當】

1958年創業。元々は、「福隆」駅のホームで駅弁を販売していたお弁当屋さん。今はホームでは販売していませんが、駅の目の前に店舗を構えています。

●メニュー:「排骨便當(ポークリブ弁当)/90元」、「雞腿便當(鶏もも肉弁当/100元)」、「招牌便當(おススメ弁当/60元)」

【宜隆福隆便當】

1957年創業。Google mapの評価で4.4ポイントと「福隆」駅周辺で最高評価を付けたお弁当屋さん。

●メニュー:「福隆便當」、「瘦肉便當(脂身少な目の豚肉弁当)」、「素食便當(ベジタリアン弁当)」の3種類。値段はどれも65元。

 

≪トーク③:サイクリングスポット(舊草嶺隧道&三貂角燈塔)≫

そして、駅前にあるのはお弁当屋さんだけではありません。レンタサイクル屋さんもいくつかあるんです。ここで自転車を借りて、サイクリングも楽しめるんですよ。

自転車で向かうおススメスポットはこちら!

【舊草嶺隧道(旧草嶺トンネル)】

全長2,167メートルある、台湾最長の元・鉄道が通っていた単線トンネル。1924年に完成、1986年まで60年以上に渡って列車が走り続けていましたが、単線トンネルでは十分でなくなったため、新しい「草嶺トンネル」が作られ、その後この「舊草嶺隧道」は20年近く封鎖されていましたが、2008年に、台湾で初めて鉄道トンネルをサイクリングトンネルに生まれ変わらせ、正式にオープン。今ではこのエリアの人気サイクリングスポットとなっています。

およそ2キロにわたるトンネルで、自転車で大体15分から20分くらい。「福隆」駅側の北口からトンネルに入り、南口から外に出ると、その先には海が広がっていることから、まるで違う場所へ迷い込んだかのような気分を味わえるので、「千と千尋の神隠し」の世界のようだと言われています。

【三貂角燈塔(三貂角灯台)】_

1935年に完成した台湾最東端の灯台。コンクリート造りの白い灯台で太平洋を通る多くの船の重要な指標となっています。28秒ごとに白と赤の光が2回点滅することから、まるで白いドレスを着た少女が美しい海に向かってウインクしているようだと言われています。

そしてこの灯台は、台湾で初めて一般に開放された灯台でもあるんです。灯台の中には展示館があって、台湾の全国灯台分布図や、各種の灯台の部品や模型、郵便局が発行した灯台の切手などが展示されています。

●開放時間

4月1日から10月31日までの夏時間:朝9時から夕方18時まで

11月1日から3月31日までの冬時間:朝9時から夕方17時まで

※毎週月曜日は内部整理のため開放していません。

Sat, 18 Jun 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-06-11_基隆都市博覧会スポット

6月10日から、台湾北部・基隆で「2022城市博覽會(都市博覧会)」が開催。

そこで、今週はその会場となっているスポットをご紹介。

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展示A:「國門展區(“台湾の玄関口”エリア)」

西第二倉庫、旧基隆駅、太平小学校、國門廣場、海洋廣場などを使い、プロジェクションマッピングや、国際的なパブリックアート、野外パフォーマンスなどが行われているほか、長距離バスターミナルの大きな屋根の下では基隆の地元の企業が街のセレクトショップを打ち出しています。

●「西第二倉庫」

1930年に完成、第二次世界大戦も乗り越え、基隆の港エリアの変貌と成長を共に歩んできた建物。映画「KANO」のロケが行われた建物でもあるんですよ。

●“ハリウッドサイン”ならぬ「キールンサイン」

2月からお色直し工事が行われていましたが、先月5月23日の夜にリニューアルした文字がお披露目されました!

●「國門廣場」

在来線台湾鉄道「基隆」駅の旧駅舎前のロータリーや周辺道路を含めた広場のことで、「2022城市博覽會(都市博覧会)」の開幕と同時にオープンした新たなスペースです。

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展示B:「正濱展區(正濱エリア)」

“ローブロウアート”や、基隆の飲食をテーマにしたマーケット、基隆エリアの考古展、原住民族のマーケット、そしてプロジェクションマッピングなど、幅広いイベントが行われています。

●「正濱港口彩色屋(レインボーハウス)」

ここ数年、インスタ映えスポットとして注目を集めているカラフルな家が立ち並ぶ“台湾版ヴェニス”と呼ばれている人気フォトスポット。

●「正濱ビル」

日本統治時代の1934年に完成した、かつて「水産館」と呼ばれていた建物。2003年に、基隆市の歴史的建築物に指定されています。

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展示C:「海科展區(海洋科技博物館エリア)」

海洋科技博物館をメインに、潮境公園にある「潮境智能海洋館 (i OCEAN)」や八斗子漁港などに渡るエリアで、「聽見海洋多元的聲音(多様な海の声を聴く)」をメインテーマにしています。

●「潮境智能海洋館 (i OCEAN)」

5月に新たに誕生したスポットで、海洋生態と新技術を融合させ、5Gやバーチャルリアリティ(VR)、拡張現実(AR)による海底トンネルアドベンチャー体験ができる施設。

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展示K:「沙灣展區(沙灣エリア)」

合計6つの文化資産スポットを開放していて、先史時代から、大航海時代、清朝時代、日本統治時代、戦後の国民政府による台湾上陸まで基隆の歴史と文化を一挙に体験することができるようになっています。

●「基隆要塞司令部」

歴史ある建物は2010年に基隆市の指定古跡に認定され、2017年から改修工事が行われていましたが、今年(2022年)完工。改修工事後は、文化芸術展示館として、この「2022城市博覽會(都市博覧会)」に合わせて開放されています。

Sat, 11 Jun 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-06-04_端午節

民間行事は旧暦で行われている台湾、今年(2022年)は6月3日が「端午節」でした。

「端午節」には様々なイベントや習慣がありますが、その中から今週は、「粽」と「ドラゴンボートレース」に関連するスポットをご紹介します!

≪トーク①:自己做烘焙俱樂部でお菓子作り!≫

「端午節」には、粽を食べる習慣があるので、「端午節」にあわせて“粽”の形をしたマカロンづくり体験、その名も「屈原沒吃過的馬卡龍粽(屈原も食べたことないマカロン粽)」に行ってきました!

台湾内に現在12店舗ある「自己做烘焙俱樂部(マイDIYベーカリークラブ)」という、お菓子やパン作りができる体験教室では、誕生日ケーキや、ティラミス、アップルパイ、スコーン、クッキー、パンなど、様々な種類のお菓子やパンを作る体験ができます。

中国語がわかる、もしくは中国語がわかる人と一緒であれば、旅行で訪れた人でも気軽に参加可能です。

【特徴】

・予約は日にちと人数のみ。当日、自分が作りたいものを選択。(6人以上の場合は先に作りたいものを要予約)

・先生は“タブレット”。作りたいお菓子の説明を、タブレットを見ながら“自分で”作る。

・時間はだいたい2時間を目安に完成できるようなものになっている。

つまり、ここは場所や材料、そして機器を提供してくれる体験教室。

教室には、材料、機器が揃っているので、タブレットで材料とレシピ、そして手順の動画を見ながら、教室にある材料を自分で探し、自分で測り、自分で手順を確認しながら作っていきます。

全て自分で作るのですが、スタッフは常に何人かいるので、機器の使い方はもちろん、作り方でわからないことがあれば尋ねることもできますので、安心です。

そして出来上がったものは全て持ち帰り。箱もちゃんと用意。(もちろん、箱も自分で組み立て、自分で入れます)

今回、私が作った「マカロン粽」のように、季節の行事に合わせたメニューが登場したりしますし、更にはなんと!パンの世界大会で優勝した吳寶春とコラボした店舗が2つあって、そこでは、吳寶春監修のパンを作ることもできますよ。しかも、受賞した「荔枝玫瑰麵包(ライチとバラのパン)」や「酒釀桂圓麵包(リュウガンと赤ワインのパン)」を作るレッスンもあるんですよ!

もちろん作る工程が難しいので、一からではなく、途中までできた状態から作り始めるスタイルです。

台湾で旅の合間にお菓子やパンのDIY体験をしてみるのも楽しいですよ!

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【吳寶春とコラボした店舗】

・台北市信義区の百貨店「信義遠東百貨A13」の地下3階

・高雄市前鎮区のアウトレットモール「SKM Park」内

【予約】

ウェブサイト(https://mydiybc.com/)から

【体験料金】

大体500台湾元前後(※作るお菓子によって違います)

※基本的に1人1種類のお菓子を作りますが、2人で1つのお菓子を作る事も可能。その場合は、1種類分の料金に、もう一人分の参加費として129元プラス。

ただ、もし参加者が当日誕生日の場合は、この参加費は不要。

【注意事項】

・12歳以下は参加できません。

・6人以上で参加したい場合は、事前にオフィシャルのフェイスブックページから作りたいものの予約が必要となります。

 

 

≪トーク②:ドラゴンボートレース「台北國際龍舟錦標賽」≫

端午節に粽を食べるようになった由来は、愛国心溢れる詩人・屈原が自分の国が侵略されてしまったことを憂いて川に身を投じてしまい、それを悲しんだ付近の住民が、屈原の亡骸を魚が食べたりしないように、米を葉っぱで包んだものを川に投げ入れたのがはじまりと言われています。また、魚を追い払うように銅鑼や太鼓をたたいたりしていたそうです。

そのようなことから、屈原が入水した旧暦の5月5日には毎年、屈原を偲んで小舟のレース大会が行われ、粽を食べるようになったと言われています。

そして、屈原を偲んで行われるようになったその小舟のレース大会が発展したものが現在の「ドラゴンボートレース」。

毎年、端午節には各地の川で「ドラゴンボートレース」の大会が行われます。その中から有名なレースとそのスポットをご紹介!

●台北エリア:「台北國際龍舟錦標賽(台北国際ドラゴンボート大会)」

48年の歴史があって、台北でとても重要なスポーツ大会の一つ。毎年、台湾全土から優れたチームが参加するが、今年は200組近いチームが参加。

【会場】

基隆河にかかる大直橋の橋のたもと

【情報】

東森新聞(EBC News)が生配信

・6月5日(日)台湾時間の午前9時~午前11時半(日本時間の午前10時~お昼12時半)まで。(https://youtu.be/jyjDxceGpUw

・6月5日(日)台湾時間の午後13時~午後15時半(日本時間の午後14時~午後16時半)まで。(https://youtu.be/K5tYi50rTHs

する予定ですので、興味のある方は見てみてくださいね。

 

≪トーク③:ドラゴンボートレース「高雄愛河龍舟嘉年華」など≫

●高雄エリア:「高雄愛河龍舟嘉年華(高雄愛河ドラゴンボートフェスティバル)」

台湾南部最大のドラゴンボートフェスティバル。元々、規模の大きなイベントなんですが、今年(2022年)は、新型コロナの影響で、近隣の台南、屏東、嘉義のドラゴンボートのイベントが中止となっているため、県市を越えて、さらに多くのチームが参加しているようです。

【会場】

高雄を流れる「愛河」の最も人気のスポット、アンバサダーホテル高雄や仁愛公園などが立ち並ぶ、高雄橋と中正橋の間。

【情報】

・会場周辺では、近年、SUPやカヌー体験も行ったりと、ドラゴンボートを見るだけでなく、水辺のアクティビティも楽しめたりする。

・ドラゴンボートレースの他に“ドラゴンボートの綱引き”のような、2艘のドラゴンボートがうしろ向きにスタンバイし、その2艘の船の間にロープが結ばれ、合図と同時にお互いに舟をこいで、ロープを引き合うという競技も行われる。

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●離島の大会:

西の離島、澎湖と、中国大陸に近い金門でも端午節にはドラゴンボートレースが行われる。

※この時期はちょうど、澎湖では毎年、大規模な花火大会も行われているので、端午節に合わせて澎湖へ行って、花火とドラゴンボートレースと楽しむのもおススメ。

ただその場合は、人気シーズンですので、飛行機や宿の手配は早めにしておきましょう。

 

ぜひ端午節のタイミングに台湾を訪れる機会があれば、粽を楽しむだけでなく、ドラゴンボートレースも観に行って伝統的なイベントを感じてみてくださいね。

 

Sat, 04 Jun 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-05-28_南門市場の粽~中正紀念堂

台湾はもうすぐ「端午節(端午の節句)」。民間行事は旧暦で行われているため、今年(2022年)は、6月3日が「端午節」にあたります。この「端午節」には、日本同様、“ちまき”を食べますが、台湾の粽はいろんな種類があります。そのいろんな種類の粽を売っている台北市の南門市場には、この「端午節」前になると多くの人が粽を買いに列をなします。

そんな南門市場にある人気の粽のお店をご紹介。

●立家湖州粽

開業20数年のお店。看板メニューの「招牌蛋黃鮮肉粽(卵黄と肉の粽)や、「臘味鮮肉粽(中華ソーセージ粽)」といった“湖州粽シリーズ”は特に人気。

さらには、台湾のネットメディア「蘋果日報(アップルデイリー)」の年に1度の“粽”コンテストで優勝の常連となり、更に多くの人から注目を集めている。

●南園湖州粽

本場・江浙エリアの味を受け継いだおばあちゃんの手作りの“粽”のお店。1961年創業、浙江省西湖出身の鐘おばあちゃんが、小さな屋台から始めたお店で、現在は4代目。

歴代総統もこの「南園湖州粽」の“粽”が好きで食べているということで、“総統の粽”などとも呼ばれたりしているとか。

「湖州豆沙粽」という、小豆のこしあんが入った甘い粽も人気。

●合興糕糰

1947年創業、現在3代目が受け継いでいて、70年以上の歴史を持つ老舗。メインは、蒸しパンや蒸しケーキ、伝統的なおやつのお店ですが、ここの粽も人気。

「金華火腿粽(中華ソーセージ入り粽)」ですが、看板メニューである「招牌湖州鮮肉粽(こしゅうちまき)」に“金華火腿(中華ソーセージ)”を加えた「雙鮮肉粽(ダブル肉ちまき)」をおススメする人も多い。

●億長御坊

数年連続で「天下第一攤(天下第1位の屋台)」という称号を獲得したこともある伝統的な料理を売っているお店として有名。

なんでも、鴻海の郭台銘氏の結婚披露宴にも「億長御坊」の料理が使われたんだとか。

特に看板メニューの「招牌東坡肉(トンポーロー)」を手作業で小さく切って粽にいれた「東坡肉福菜粽(トンポーロー福菜粽)」は外せません!

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※なお現在、南門市場は建物の建て替え工事のため、中正紀念堂の裏手にある中継市場で営業をしています。

【南門中継市場】

台北メトロ(MRT)「中正紀念堂」駅2番出口前から10分に1本、シャトルバスが出ています。

(でも歩いて10分ほどですので、お散歩がてら歩いても行けますよ)

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南門中継市場は中正紀念堂のすぐ近く!

その中正紀念堂の本堂の右側、池などがある憩いのエリアの先に「TEA HOUSE」という小さなカフェもおススメ。

花や緑が同じ目線で楽しめて、のんびりとできますし、ここのソフトクリームも人気。

店内でゆっくり楽しむのもいいですし、カフェの周辺には緑の中にベンチがたくさんあるので、テイクアウトにして木陰のベンチで風を感じながら休憩するのもいいかもしれません。

Sat, 28 May 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-05-14_台灣好行:皇冠北海岸線おススメスポット

先週のこのコーナーで、“伝説の歌姫”、鄧麗君(テレサ・テン)の眠る場所、「筠園」をご紹介しましたが、この周辺には他にも色々な観光スポットがありますし、「台灣好行(台湾トリップ)」というシャトルバスも走っているので、このバスを上手に利用すると、足のない観光客でも便利にあちこち楽しめます。

この「台灣好行」バスは、台湾に観光に来られた人がスムーズに旅行を楽しめるようにと交通部によって企画されたシャトルバスサービスで、2010年に登場。在来線の台湾鉄道の駅や、台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の駅から、観光スポットを繋ぐルートを走っているので、自由にフリープランで行きたいと思っていたけど、足が無くて困っていたとか、車をチャーターするのもいいけど、公共の交通機関で行ってみたかったというような人も、自分のペース、自分のプランで旅を楽しむことができるのでおすすめです。

テレサ・テンが眠る場所「筠園」周辺を巡る「台灣好行」のシャトルバスは、「皇冠北海岸線」という路線。

この路線上には、「筠園」の他にも、自然の力によってうみだされた不思議な岩たちを見ることができる「野柳地質公園(野柳ジオパーク)」や、300年以上の歴史がある金山老街(金山オールドストリート)、台湾の有名な現代芸術彫刻家・朱銘の屋外彫刻美術館、「朱銘美術館」、苔の海岸線が美しい「老梅綠石槽」、台湾最北端の灯台「富貴角灯台」、そして、夕陽スポットとして人気の「淡水」を通ります。

【台灣好行(台湾トリップ)バス】

料金:1回乗車ごとに各区間15台湾元(日本円およそ65円)

※この「皇冠北海岸線」という路線は、全6区間に分かれているので、一番遠くまで乗っても90元(およそ390円)。

※もし、この「台灣好行」のシャトルバスを利用してあちこち巡る予定であれば、当日に限り、何度も「皇冠北海岸線」のシャトルバスを利用できる一日券を利用するとお得です。一日券は車内で160元(およそ690円)で販売しています。

※「皇冠北海岸線」シャトルバスは、5月から10月の夏シーズンは毎日運行、11月から4月の冬シーズンは土日祝日のみの運行。

Sat, 14 May 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-05-07_「5月8日は何の日?」

≪トーク①:5月8日は「母の日」/プレゼントにおススメ体験≫

5月の第2日曜日(5/8)は「母の日」。

台湾の人たちは、「母の日」はどのように過ごすのかというと、やはり家族みんな集まって食事に行ったり、出かけたりするそうです。

台湾のオプショナルツアー販売サイト「KKday」によると、今年(2022年)の母の日プレゼントとしておススメの体験Top 5は…

第5位:忙しさを忘れて、お母さんと一緒に五つ星クラスの食事を楽しむ「五つ星レストランのビュッフェ」

第4位:喧騒から離れ、山の新鮮な空気を楽しむ!「馥蘭朵烏來溫泉SPA芳療(ヴォランド・ウーライのSPA)」

第3位:日本の玉川温泉の古来の岩盤浴を再現した「澤之湯岩盤浴」

第2位:手作りケーキ体験「Funsiamo 甜點蛋糕(Funsiamoスイーツケーキ)」

そして第1位:天然の食用の花と果物を使った手作りケーキ体験「The One 食藝(フード&アート)の『花草系自然甜母女─蛋糕花藝創作(フラワーケーキ創作)』」

でした!

また、おススメランキングには入っていませんでしたが、ちょうどこの時期は油桐花(アブラギリの花)や、紫陽花の季節ですので、家族で花を観に行くという人や、さらには、西の離島・澎湖ではちょうど花火シーズンに入っている頃なので、早めに予約しておいて、母の日に合わせて家族旅行に行くという人もいましたよ。

どのスポットも「母の日」はもちろんですが、「母の日」に関係なく、魅力的なスポットや体験ですので、皆さんも、台湾に来られた際に、現地ツアーとして組み込んでみてはいかがですか?

 

おススメランキングTop 5に入っていた「馥蘭朵烏來(ヴォランド・ウーライ)」は、2015年に木村拓哉が出演した台湾観光局のCMで登場した場所。

川のすぐそばに立つ高級リゾートホテルで、ロビーやお部屋からも烏來のエメラルドグリーンの川が見えて緑に包まれて心地のいい空間になっていますし、そのキムタクが出演した観光CMの映像の中でも登場した、水辺の空間は、川との境目が無いように見え、どこまでも続いて見える水面は心を落ち着かせてくれますよ。

「母の日」に限らず、SPAのプラン、日帰り温泉プランなどもありますので、リラックスの旅の際にはぜひ足を延ばしてみてくださいね。

「馥蘭朵烏來(ヴォランド・ウーライ)」のホームページからも予約ができますし、「KKday」でしたら、サイトが日本語でも見られますので、言葉に自信がないという方は、「KKday」を利用するといいですよ。

また、The One 食藝(フード&アート)は、よく色々な教室をやっていて、お店の場所は、日本人観光客もよく宿泊していたり、散策する中山エリアなので足を運びやすいと思います。

こちらも「母の日」に限らず、フラワーケーキDIYの教室も行われているので、興味がある方は、台湾に来られた際にぜひ参加してみてくださいね。

 

≪トーク②:5月8日は「テレサ・テン」の命日/鄧麗君墓園(筠園)≫

5月8日は、「母の日」だけではありません。この日は、“伝説の歌姫”、鄧麗君(テレサ・テン)の命日です。

日本では1974年、21歳の時に歌手活動をスタート。

既にアジアで人気のアイドルだったのですが、その流れで日本でも人気が出たというわけでなく、彼女がなぜ多くの日本人から愛されたのかというと、彼女の“心に響く歌声”─。

慣れない日本語の曲を歌う際にも、言葉の意味を何度も尋ね、きちんと理解して歌い、しかもその言葉の感じを大切に表現する彼女の歌声は、心に染みわたり、多くの日本人を虜にしました。

主に1970年代から1990年代にかけて活躍し、日本語の曲だけでも260曲ほどリリースしていますが、中国語では1000曲リリースしているという彼女。

1995年の5月8日に、静養のためにたびたび訪れていたタイ・チェンマイのホテルで気管支ぜんそくの発作による呼吸困難のため、42歳でこの世を去りました。

その後、彼女の遺体は台湾に搬送され、台北で国葬が執り行われ、関係者以外にもおよそ3万人の一般参列者が集まったそうです。

そして、彼女の遺体は、台湾北東部・新北市金山区にある金寶山の墓地に埋葬されました。

彼女が埋葬された場所は、本名の一文字をとって「筠園」と呼ばれています。

 

ここは山を背に眼下には金山エリアの町から、自然の力が生み出した不思議な岩、「女王頭(クイーンズヘッド)」でおなじみの野柳一帯が一望できる風光明媚な場所で、多くの要人や経済界の重鎮、スターたちのお墓があるそうですが、中でも鄧麗君(テレサ・テン)のお墓「筠園」は北東向きで遠くに太平洋を望める場所。そして、周囲も美しく整備され、“テレサ・テン記念公園”となっていて、今でも毎日ファンが訪れるそうです。

この“テレサ・テン記念公園”は、広場と墓園の2つの部分に分かれていて、合わせるとおよそ150坪あるそうです。

広場の部分には大きなピアノの鍵盤のオブジェがあって、以前は鍵盤を踏むと音が出るようになっていたそうです。また、お墓の入り口には金色のテレサの銅像があって、それを囲むように花壇が作られているんですが、この花壇、ト音記号のデザインとなっていているんです。

そして入り口を入ると、鄧麗君の名曲の数々が流れ、訪れた人は、彼女の歌声に聞き入ります。

命日の5月8日には毎年、日本や、アジア各地からも多くのファンが集まり、たくさんの花が供えられます。ただ、今年も新型コロナの影響で海外の多くのファンは訪れることができません。

来年こそは、命日の日に訪れることができるようになっていて欲しいですね。

また、命日以外の日でも、台湾に来られた際にはぜひ足を運んでみてください。

【テレサ・テン記念公園 「筠園」】

アクセス:台北駅の東口を出て左手にある「國光客運」バスターミナルから、1815番「金山/法鼓山」行きのバスに乗って「金山」バス停下車。そこから “台灣好行(台湾トリップ)バスの「皇冠北海岸線」に乗り換えて、「筠園」バス停下車です。

※“台灣好行”バスは、本数が少ないことと、「筠園」に止まらない便もあるので、「金山」バス停からタクシーで行くのがスムーズです。

開放時間:朝8時から夕方17時まで。

 

≪トーク③:5月8日は「八田與一・技師」の命日/烏山頭ダム≫

そして5月8日は、もう一人、「八田與一・技師」の命日です。

日本人は知らない人が多いのですが、台湾では教科書にも登場するなど、しらないひとはいないという程に有名で、特に農業を営んでいる人たちからはとても尊敬される日本人です。

というのも、八田與一・技師は、日本統治時代、干ばつに苦しんでいた台湾南部、嘉義から台南にかけて広がる大きな「嘉南平原」の農業や水利建設に貢献した人物なんです。

2014年に公開された台湾から甲子園に出場し、準優勝した嘉義農林野球部を描いた台湾映画『KANO』はご覧になりましたか?その映画の中で大沢たかおさんが演じていたのが、八田與一・技師です。

「嘉南平原」の大規模な灌漑設備、「嘉南大圳」事業として最初に始まったのが「烏山頭ダム」の建設で、当時は「東洋一」と呼ばれたダムです。

このダムのおかげで灌漑対策が進みました。そしてさらには、ダムの水だけではこの地域に必要な水量の3分の1程度しか供給できないことから、エリアを3つに分割し、給水を必要とする稲作、あまり給水を必要としないサトウキビ、給水を必要としない雑穀を1年ごとに順次交代で栽培するという“三年輪作栽培”を考案しました。これによって台湾南部が大穀倉地帯へと生まれ変わりました。

その功績から、烏山頭ダムのほとりには彼の銅像が“座って”います。

“建って”いますではなく、なぜ“座って”いると言ったのかというと、本当に“座って”いるんです。

一般に、銅像と言うと、立ち姿の全身や、胸像をイメージするかと思いますが、八田與一・技師の銅像は、当時、彼が考え事をしている時の様子、地べたに座り、右ひざを立て、その膝に右腕を載せ、右手で頭をかいているようなしぐさをしています。

毎年、命日の5月8日には、その銅像の前で慰霊のための「墓前祭」が行われます。

この銅像の他にも、周辺には「八田與一紀念園區」があって、そこには八田與一・技師が当時住んでいた日本式の家などが忠実に再現されています。室内には畳があったり、季節の飾り物がしてあったりします。忠実に再現するために、この建物の修復を担当した技師は、八田與一・技師の故郷である石川県にも赴き、また、日本から匠を呼び、その建築様式や日本の木造建築の技術を取り入れて作り上げたんだそうですよ。

また、「八田技師紀念室」という記念館には、ダム建設時の様子や資料、当時の写真などが展示されていますので、八田與一・技師のこと、ダム建設のことをより詳しく知る事ができますよ。

開放時間は朝9時から夕方17時半まで。お昼12時から13時半は休憩時間となっています。なお、毎週水曜日は休館です。

この他にも、公園の南の端には、深い愛情で結ばれていた八田夫妻にあやかった「戀占石」という“恋占いの石”もあります。

ダム周辺の風景と合わせて、ぜひこのダム建設に尽力した八田與一・技師に関する施設に足を運んでみてくださいね。

 

【烏山頭水庫風景區】

アクセス:在来線台湾鉄道「台南」駅から「隆田」駅へ行き、バスへ乗り換え。興南客運バスの橘10(台南芸術大学行き)のバスに乗って「烏山頭水庫」バス停下車です。

Sat, 07 May 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-04-30_マグロシーズン到来!「東港&小琉球」

≪東港華僑市場≫

毎年この日本のゴールデンウィーク頃になると、台湾南部・屏東では「マグロ」の季節が到来!多くの人が美味しいマグロを求めて屏東にやってきます!

毎年4月から6月にかけて、回遊性の黒マグロが台湾の南端、バシー海峡付近で産卵の準備をするため、この時がまさにクロマグロが丸々として一番おいしい時期なんだとか!

そんなクロマグロの主要な水揚げ地が、屏東にある「東港」と言う場所。“クロマグロの故郷”として有名で、水揚げ量は台湾一、全盛期には世界一とも言われていたそうです。

この時期に屏東の東港に行くと、新鮮で脂ののったマグロを安く楽しむことができますよ。

 

では、どこでマグロを楽しめるのかというと、港のすぐそばに「東港華僑市場」。

たくさんの屋台のお店が並んでいるので、その中から気になるお店を探して、そこで新鮮なマグロを購入。もちろん、マグロ以外にもたくさんの新鮮な海鮮が並んでいるので、一緒に選んで、この魚市場の中にイートインスペースで食べるのがおススメです!

マグロを含めた4種類の刺身がそれぞれ5切、合計20切入って、200元から300元くらいでお刺身が楽しめます。もちろん、お刺身だけでなく、海鮮丼や海鮮料理など、いろんなメニューがありますよ。

また、東港は、クロマグロの他にも「桜えび」や「油魚子」という、カラスミに似た“バラムツの卵”が有名なので、東名物の海鮮を使った他の料理も一緒に楽しんでください。

“魚市場”というと早朝のイメージがありますが、ここ「東港華僑市場」は“黄昏市場”ですので、営業時間はお昼ごろから始まって、夜の19時、20時頃までとなっています。

毎月第1火曜日は清掃日のためお休みですので気を付けてくださいね!

【東港華僑市場】

アクセス:在来線台湾鉄道「屏東」駅下車、屏東客運の8203番のバスに乗って、およそ1時間、「東港碼頭」バス停下車。もしくは、台湾新幹線こと台湾高速鉄道「左營」駅下車、駅前のバス停から9127Dのバスに乗って、こちらもおよそ1時間、「東琉線碼頭」バス停下車。

 

ちなみに「東港華僑市場」の名前の由来は、まだ市場ができる前、小琉球に遊びに行って帰ってきた観光客が、東琉線渡船場そばで安く新鮮な魚を売る小さな屋台を見つけ、屋台の規模もそれほど大きくなく販売している量も限られていたことや、観光客は旅を終えて帰り道であることから、いっぱい買って帰りたい!と、屋台の魚を丸ごと全部買い占めて帰ったりすることもあったそうです。そんな気前のいい様子から“まるで華僑(海外に住んでいる台湾出身者)の様だ”と呼んでいたことに由来していて、後に、屋台の数が増えて、市場になったときに「華僑市場」という名になったんだそうですよ。

 

≪小琉球のマリンアクティビティ≫

東港は離島・小琉球への船が出ている場所でもあるので、ここまで来たらぜひ小琉球にも足を延ばしてみてください。

小琉球は、台湾の離島の中で唯一の珊瑚でできた島で、面積はおよそ6.8平方キロメートル。バイクや自転車をレンタルして1時間から2時間ほどで回れます。

そんな小琉球の楽しみ方と言えば、名所めぐり、自然散策、そしてマリンアクティビティ!

中でも個人的には、マリンアクティビティがおススメです!

というのも、小琉球は別名「ウミガメの楽園」と言われているんです。小琉球の近くにはおよそ300匹のウミガメがいるとされています。

台湾周辺では、アオウミガメ、アカウミガメ、ヒメウミガメ、オサガメ、タイマイといった5種類の、いずれも1級保護動物に指定されているウミガメたちがよく見られるんですよ。

しかも、この新型コロナによって昨年(2021年)、自主的に島を2か月ソフトロックダウンしたところ、ウミガメの数が激増したんだそうです。

ウミガメを見たいと思ったらダイビング…というイメージでしたが、ここ小琉球では、ダイビングまでせずとも、シュノーケリングでウミガメと出会えたりするんです!

ダイビングだとハードルがかなり上がりますが、シュノーケリングなら比較的気軽に楽しめますよね。

もちろん、ウミガメだけでなく、生態系も豊富なので、様々な種類の熱帯魚や、珊瑚などを間近で見ることができますよ。

更には、小琉球は台湾で唯一、北東からの季節風「東北季風」の影響を受けない島で、冬場でも海水は25度前後と、一年を通してマリンアクティビティを楽しむことができます。

 

マリンアクティビティの一番の人気スポットは、島の北部に位置する「花瓶石」周辺。

民営の船が到着する白沙尾漁港のすぐ近くにあって便利もいいですし、この「花瓶石」は、小琉球を紹介するガイドブックなどでは必ずと言ってもいいほど写真が使われる小琉球のランドマークです。元々、海底にあったサンゴ礁が、地殻の隆起によって海面に顔を出し、下の部分が波で削られていき、その形がまるで花を挿した花瓶の様に見える為「花瓶石」という名前が付けられたそうです。そんな人気観光スポットとマリンアクティビティの両方が楽しめる場所です。

 

また、同じく観光スポットでもある「美人洞」周辺もマリンアクティビティスポットとしても人気です。ここは、小琉球を代表する史跡で、およそ4キロメートル続く遊歩道には13か所のサンゴ礁でできた洞窟があって、海と洞窟の景色を楽しめます。その海の景色を眺めるだけでなく、その美しい海でシュノーケリングやダイビングが楽しめますよ。

ちなみに、「美人洞」という名前の由来は、諸説ありますが、昔、この集落の女性たちはここに洗濯するための水を汲みに来ていて、多くの男性がそれをこっそりと覗きに来ていたことから「美人洞」と名付けられたと言われているそうですよ。

 

また、小琉球の南東に位置する大福漁港周辺では、シュノーケリングやダイビングの他に、SUPやカヤック体験が楽しめたりします。

陸上の観光スポット巡りももちろんおススメですが、マリンアクティビティを楽しむのも小琉球の楽しみ方の一つですよ。

 

【小琉球】

アクセス:東港から2種類の船が出ています。公営の船は小琉球の南東部・大福漁港行き、民営の船は小琉球の北部・白沙尾漁港行き。

 

民営の方が船の便数が多いので便利ですが、公営の方が乗船料は1人200台湾元(およそ880円)と、民営の230元(およそ1,000円)より少し安くなってます。小琉球の島自体はそんなに大きくなく、レンタサイクルやレンタルバイクでぐるっと回れるくらいの広さなので、どちらの港についても、ついてからの便利さはあまり変わらないので、時間に合わせるか、お得な方か、自身の好きな方を選んでくださいね。

ちなみに、島にはバスも走っていますが、ちょこちょこ観光スポットを巡るにはやはり自転車かバイクが便利です。

そして、バイクをレンタルする場合は問題ないのですが、もし免許がなく自転車をレンタルするという場合は、小琉球は小さな島ですけど、結構、起伏があるので、普通の自転車ではなく、電動自転車をレンタルしたほうがいいですよ。

 

また、小琉球は小さい島なので日帰りでも十分に楽しめますが、泊りがけがおススメ。

 

まずは、夕陽が楽しめる!

東港に戻る船の最終便は夕方17時台、公営の船も18時ですので、夕陽は泊りがけでないと楽しめません。島の西側は、夕陽の鑑賞スポット。台湾海峡に沈む美しい夕陽を見ることができます。

そして、朝日も楽しめる!

朝日も、どんなに早い便の船に乗っても、泊まっていないと楽しめません。天気のいい時の澄んだ空気の中、海から現れる太陽はキラキラと本当にまぶしくてきれいだそうですよ。

そして何より、夜!星空が本当にきれいなんだそうです!!

光の害、「光害」が少ない小琉球では星空観察にももってこい。満天の星空が楽しめます。しかも毎年5月から10月は「小琉球銀河季節」と言って、中でも5月は多くのカメラ愛好者がおススメする星空観測時期なんだそうですよ。

ぜひ小琉球の旅は泊りがけで計画してみてくださいね。

Sat, 30 Apr 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-04-23_台湾の鹿スポット

≪トーク①:台湾の鹿スポット:「阿信巧克力農場」≫

●宜蘭・三星鄉の「張美阿嬤農場」。

ここは浴衣体験もできることから、浴衣を着て、鹿に餌をあげて、疑似日本体験ができるとして台湾の人たちに人気となっている。

鹿の他にもアルパカやカピバラもいて、動物たちと身近で触れ合えるので、動物好きは楽しめるスポットですよ。

 

●台湾北部の空の玄関口、桃園市蘆竹區の「山腳鹿場~水鹿之家」。

ここは、鹿たちと間近に接することができる“秘密の場所”と言われています。大小たくさんの鹿たちがいて、近くで餌をあげたり、小さな鹿と一緒に散歩をしたり、ミルクをあげたり…、あと子供限定ですが鹿と競争をしたりできる、鹿と触れ合って、一緒に楽しめるスポットです。

桃園メトロ(MRT)「A10/山鼻」駅から徒歩10分と交通の便もいいので、“鹿スポット”の中では最も行きやすい場所です。

※営業は土日のみ

 

台湾南部には、有名な“鹿スポット”が3つ!

●最南端の墾丁の「鹿境梅花鹿生態園區」

●屏東縣恆春鎮の「阿信巧克力農場」

●屏東縣恆春鎮の「墾草趣生態園區」

 

「鹿境梅花鹿生態園區」と「墾草趣生態園區」は、その名の通り“生態園区”ですので、自然と共に鹿と触れ合いながら鹿の生態などを学べるような場所となっていますが、「阿信巧克力農場」は名前に“チョコレート農場”とあるように、メインは“鹿”ではなく“チョコレート”。

台湾で唯一、チョコレート、植物生態、体験DIY活動をテーマとしたレジャー農場で、その敷地の中に鹿もいて、体験の一つとして、鹿の餌やりができるようになっている。

鹿はどちらかというとおまけのような位置づけですね。

 

【阿信巧克力農場】

営業時間:3月から8月の夏シーズン/9時から18時まで。9月から2月までの冬シーズン/9時から17時30分まで。

入園料:1人200台湾元(日本円およそ880円)※DIY体験などは別途料金がかかります。

アクセス:在来線台湾鉄道「高雄」駅 or 台湾新幹線こと台湾高速鉄道「左營」駅下車。そこから墾丁方面行きのバスに乗り「恆春轉運站(恆春バスターミナル)」へ。そこで再び乗り換えて、墾丁エリアに向かう路線バスのオレンジラインに乗って「悠活」バス停下車です。

 

≪トーク②:離島の“鹿スポット”:馬祖列島「大坵島」≫

離島にも“鹿スポット”がありますよ。

●南部の離島、小琉球にある「鹿粼梅花鹿園區」

●中国大陸に近い北西の離島、馬祖列島の「大坵島」にも鹿がいて、触れ合うことができます。

 

中でも、馬祖列島の「大坵島」はちょっと特別です。

過去には住民や、軍の人たちが駐屯していましたが、1998年に軍が島を離れてからは無人島となっていましたが、2010年以降、一人の人物が桃園からこの「大坵島」に移り住んできて、生態民宿に投資をして、草木の一本一本まで手入れをするようになり、今では、毎年およそ4万人が島に訪れるなど、観光地となっています。

でもなぜこの島に鹿がいるのかというと、ここの鹿はかつて、台北市の圓山エリアにあった動物園で、現在の台北市立動物園の前身である台北市立圓山動物園で飼育されていた鹿で、当時の農業改良場が圓山動物園に依頼をして、軍事作戦の食料として鹿をこの島まで運んでもらったんだそうです。

1980年代に入ってから島の人々が外に流出しはじめたことから、連江県は観光開発のために、1996年、11頭の鹿を野生に放ちました。すると、人為的な被害がないことから、鹿はどんどん増え、一時は260頭以上いて、森だけでなく、海辺の古い民家の歩道にまで現れるようになっていたそうです。

そして今では、台湾の“鹿の秘境”となり、馬祖エリアの重要な観光資源となっています。

 

【媽祖列島・大坵島】

アクセス:飛行機もしくは船で馬祖列島の「南竿」もしくは「北竿」へ。南竿の場合は「福澳港」から、北竿の場合は「橋仔港」から出発する船に乗って行きます。

※船の定期便は4月から10月まで。それ以外の期間は、小型船による臨時出航便を利用。

※海が荒れていると船が出ない場合もあるので、行かれる際にはスケジュールに余裕を持っていくのがおススメ。

 

≪トーク③:新たな“鹿スポット”:「鹿野梅花鹿公園」≫

●台東県鹿野鄉に新たな“鹿スポット”「鹿野梅花鹿公園」が誕生!

鹿野鄉はその名前に“鹿”という字がついているように、かつてはタイワンジカが生息していた荒野ということからその名がついたそうですが、人間の狩猟によって鹿は姿を消してしまいました。

しかし今回、長年放置されていた「鹿野鄉運動公園」を再生し、およそ3ヘクタールの広い敷地に、タイワンジカを13頭引き入れ、“台湾の奈良”を目指して1,205万台湾元(日本円でおよそ5,300万円)を投じてリニューアルしたそうです。

ここでも、鹿と身近に触れ合えるほか、鹿をメインとした自然生態教育の場として、そして家族で楽しめるレジャー空間として楽しんでもらえるスポットとなっています。

ちなみに、現在13頭のタイワンジカがいますが、そのうち2頭は珍しい白い鹿なんだそうです。

鹿野鄉と言えば、毎年、台湾インターナショナル・バルーンフェスティバルが行われる場所。バルーンフェスティバルのタイミングに合わせて新たに誕生した“鹿スポット”を訪れてもいいかもしれません。

鹿野高台ではパラグライダー体験もやっていますので、鹿と合わせて、台東の大自然を楽しんではいかがでしょうか。

*****

台湾にはこんなに“鹿スポット”があるんですね。

そして面白いのが、台湾の人たちは、“鹿”=“奈良”というイメージのようで、これらのスポットはみんな、「台湾版“奈良”」と呼ばれています。台湾には“奈良”があちらこちらにありますね(笑)。

台湾の人たちは、日本の奈良に行きたい!奈良の気分を味わえる!として“鹿スポット”が人気となっていますが、自然や周辺スポットと合わせてこれらの“鹿スポット”を楽しんでみてはいかがでしょうか。

ぜひ、旅のプランの参考にしてみてくださいね。

Sat, 23 Apr 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-04-16_台中・大甲鎮瀾宮付近のスポット

今、台湾中部では、“世界三大宗教イベント”のひとつと言われている「大甲媽祖繞境(大甲媽祖巡礼)」が行われている。

今週は、その「大甲媽祖繞境」の発着点となっている大甲鎮瀾宮(だいこう・ちんらんぐう)付近のスポットをご紹介!

 

≪トーク①:「大甲鎮瀾宮」≫

「大甲媽祖繞境(大甲媽祖巡礼)」の起点である大甲鎮瀾宮は、別名:“大甲媽祖廟”とも呼ばれている、台湾の媽祖信仰の代表的な廟の一つ。

1770年に建てられた200年以上の歴史がある、大甲鎮で最も大きな規模の廟です。

大甲鎮瀾宮の建物は、長い歴史の中で何度も増築や修復が行われてきましたが、1980年に現在の建物に建て替えられました。しかし、その間も管理者が適切な保存や措置をしたおかげで、多くの芸術的な宝物や文化的なものが伝承されていて、“台湾で最も精密な木彫り”と呼ばれる作品や、有名な匠による石彫りや廟の飾りなどが残されています。

「大甲媽祖繞境」にあわせて大甲鎮瀾宮に足を運ぶと独特の熱気や雰囲気も楽しむことができますし、じっくりと廟を観たいという方は、普段のお祭りごとのない時に足を運ぶのがおススメです。

【大甲鎮瀾宮】

アクセス:在来線台湾鉄道「大甲」駅下車徒歩5分です。

 

≪トーク②:「金華山媽祖文物館」≫

続いて“媽祖様”関係のスポット、「金華山媽祖文物館(金華山媽祖フォークミュージアム)」。

2011年10月にオープンした文物館(郷土博物館)で、4階建ての建物の館内には、「媽祖」に関する様々な歴史的資料や歴代の媽祖様の神像、衣装や、祭りの際に使われる装飾品などなど、様々な文物が展示されています。

そして、驚くのが、これが私設の文物館であるという事。

 

半世紀以上に渡って媽祖に関する業務に携わり、媽祖様と信者たちに献身的に使え続けてきた董振雄さんが、媽祖文化を研究するために、近くは台湾と中国を行き来し、遠くは、日本や東南アジア、アメリカなどにも行き、媽祖に関係する歴史的な資料や文物を見つけると台湾に持ち帰り、しっかりと保存していたそうです。

でも最初から文物館を作ろうと思って集めていたわけではなく、董振雄さんのコレクションだったそうですが、息子さんが念入りに計画し、5年の歳月をかけて、大甲鎮瀾宮から徒歩5分ほどの場所に位置する光明路の路地にある建物を改造し、董振雄さんが長年かけて集め保存してきた、愛情に満ちたコレクションを一般の人々と共有できるようにしています。

「大甲媽祖繞境」を紹介する写真付きのパネルなどもありますので、巡礼の雰囲気を知ることもできますよ。

【金華山媽祖文物館】

開館時間:9時から17時30分まで。毎週月曜日は休み。

入館料:1階は無料。2階以上は清掃費として150台湾元(日本円およそ650円)が必要。

 

≪トーク③:「大甲三寶文化館」≫

皆さんは「大甲三寶(大甲の3つの宝)」って聞いたことありますか?

ひとつは、先ほどご紹介した“大甲媽祖廟”こと「大甲鎮瀾宮」。ふたつ目は、「大甲帽蓆(大甲のわら帽子)」、そして三つめは「大甲奶油酥餅(大甲のバターパイ)」。

そのうちの「大甲奶油酥餅(大甲のバターパイ)」を生み出した有名なお土産屋「裕珍馨」の旗艦店では、お店の上に「大甲三寶文化館(大甲の3つの宝文化館)」を設けていて、大甲の懐かしい写真や、「わら帽子」の編んでいる様子、昔ながらの「奶油酥餅(バターパイ)」の製造、そして “媽祖の一生”のストーリーを表した16体の媽祖の木彫りなどが常設で展示されているほか、不定期的に文化・芸術作品の展示が行われています。

【大甲三寶文化館】

場所:大甲鎮瀾宮から徒歩3分ほど。

開放時間:毎日8時30分から22時まで無料で参観可。※休館日や不定期に行われる各種展示内容はオフィシャルサイトでお知らせしている。

 

≪トーク④:「阿聰師芋頭文化館」≫

大甲まで来たら、「阿聰師芋頭文化館(阿聰師タロイモ文化館)」にも足を延ばしてみてください。

“大甲タロイモケーキの父”と呼ばれる阿聰師のスイーツ文化館です。

敷地内は、世界最大の“タロイモ”があったり、“タロイモ”はどこから来たのかなどを知る事ができる「文化館」の他、タロイモの生態について知る事ができる「芋頭生態園區(タロイモ生態エリア)」、実際にタロイモのスイーツづくりが体験できる「DIY教室」、フォトスポットの「3D立體彩繪牆(3Dトリックアートエリア)」、そして「阿聰師伴手禮專區(お土産コーナー)」、「兒童閱讀區(子供向け読書コーナー)」といった合計6つのエリアがあります。

【阿聰師芋頭文化館】

開館時間:年中無休。毎日9時から正午までと、13時から17時まで開放

DIY体験:10時からと14時からの1日2回。「芋頭酥(タロイモケーキ)」を作る。

体験料金:4/一人230台湾元(日本円およそ1,000円)、6個/一人300元(およそ1,300円)

体験をしたいという人は、事前に電話かネットでの予約が必要。※中国語のみ

アクセス:在来線台湾鉄道「大甲」駅から豐原客運の「92環線」バスに乗って、およそ11分、「興安福東路口」バス停下車すぐ。

Sat, 16 Apr 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-04-09_油桐花の故郷「苗栗」のおススメ油桐花鑑賞スポット

≪ 苗栗・三義「四月雪小徑」&三義木雕博物館≫

アブラギリの樹の他に、アカシアや樟脳の樹などが混在する豊かな緑の中に枕木の階段が続く小径は、それだけでも絵になりますし、どの季節に訪れても癒される場所ですが、やはりその名の通り油桐花(アブラギリの花)のシーズンが一番おススメです。

枕木の階段に白い小さな花がたくさん、まさに雪の様に降り積もる様子はとても幻想的な雰囲気となります。

この「四月雪小徑」は30分ほどで回れますので、油桐花を眺めながらのんびりと散策を楽しんでください。

*****

この「四月雪小徑」の入り口のところには、台湾で唯一の木彫りをテーマにした公立博物館「三義木雕博物館(さんぎ木彫博物館)」があります。

実は三義郷は木彫りが盛んで、三義木雕はこのエリアの重要な産業と観光資源となっています。周りが山に囲まれているものの、鉄道や道路が縦に貫き、交通の便がいいこともあって、三義郷に住む人の50%が木彫り業に関わっているともいえるんだそうですよ。

そんな三義郷にある「三義木雕博物館」の館内には、数多くの木彫りの作品が展示されています。

ちなみに、この「三義木雕博物館」は1995年にオープンしたのですが、既に25年以上が過ぎ、外壁などが古くなっていたことや、館内の照明設備も古いままだったことから、昨年(2021年)末から2か月間休館して、改修工事が行われ、今年(2022年)1月7日にリニューアルオープンしました。

今回のリニューアル工事で、1号館2階の常設展示室「三義木雕源流(さんぎ木彫りの源流)」、「建築家具」、「木雕工具區(木彫り道具コーナー)」の一部もリニューアルが完了。

展示説明パネルにLEDライトボックスを使って、説明文が見やすくなっているほか、QRコードを読み取ってヘッドフォンで音声解説を聴くことができるようになっていて、自由に歩き回りながら館内の空間を楽しむことができるようになりました。

【アクセス】

在来線台湾鉄道「三義」駅下車、徒歩35分。駅前からタクシーを利用すれば5分ほどで到着します。

 

≪ 苗栗・三義郷「卓也小屋」≫

三義郷に来たら、必ず訪れるべきスポット!として人気なのが「卓也小屋」。

“小屋”という名前ですが、ここは、レストランやマーケットもあり、藍染めの文化体験ができたり、宿泊施設までもが揃っている施設です。

しかも、その敷地内の空間も素敵で、自然の緑に囲まれた中に、木枠の窓や木の扉、木の壁など、木をふんだんに使ったロッジのようで、でも中華風のエッセンスも入った建物が並び、その建物のすぐ横には池があって魚や鳥たちが優雅に過ごしていたりしています。その雰囲気は、時間の流れもゆったりで、ここを散策したり、お茶を飲みながら景色を眺めたりすれば、のんびりリラックスできます。

もちろん、この敷地内にも油桐花がたくさんありますので、この時期になると、道のあちらこちらに花が落ちて、油桐花の絨毯になっています。

また、藍染め体験は毎日行われていて、巾着だったり、ストールだったり、Tシャツだったりと、アイテムによって価格は変わりますが、豊富な種類の中から好きなアイテムの藍染めが体験できます。

ちなみに、ここは2001年に台湾で放送されたドラマ「愛在桐花紛飛時(英語タイトル:Desperately Loving You」のロケ地で、ドラマの中の風景がそのままあらわれますよ。

【アクセス】

在来線台湾鉄道「三義」駅下車、駅前からタクシーを利用。

施設内に宿泊をする場合は、月曜から木曜日は「三義」駅から宿泊客用の無料のシャトルバスが出ています。

 

≪苗栗・銅鑼郷「好客公園」&「客家文化館」 ≫

苗栗の油桐花スポットは三義郷だけではありません、銅鑼郷も人気です。

その銅鑼郷にある「好客公園」には、面積およそ6.88ヘクタール。その敷地内には、980メートルに渡る「雪桐步道(アブラギリの花遊歩道)」があります。

この季節、その遊歩道を歩いているとたくさんの油桐花が降って来て、油桐花の花吹雪の道を楽しむことができます。ウッドデッキに降り積もっている油桐花もきれいなんですが、石が敷き詰められた通りで、石の間を埋め尽くすように降り積もっている油桐花の姿もかわいいですよ。

*****

この「好客公園」には、「客家文化館」があって、そこでは、世界の客家文化産業の研究開発センターとなっています。

館内の常設館では、台湾の客家文化400年の変遷や、伝統的な客家の建物を紹介している他、全球館(世界館)では、インドネシアとタイにスポットを当て、18世紀以降、海外に移住した客家の人たちの、現地の生活と融合して生まれた独自の客家文化を紹介。また、台湾館では、バーチャルによって新竹の客家村の文化を知ってもらえるようになっていたりと、様々な角度から客家の文化を紹介する施設となっています。

【アクセス】

在来線台湾鉄道「銅鑼」駅もしくは「苗栗」駅からタクシーを利用。

 

*****

毎年この時期になると「桐花開花予測」というサイトが出てきますので、そちらで開花状況をチェックしてから、見ごろを迎えているスポットに出かけるといいですよ。

今年はまだ旅行が解禁になっていないので、桐花を観に来ることはまだできなさそうではありますが、その開花予測サイトをご紹介しておきますね。

アドレスは、https://tung.romantichakka.com/home です。

このサイトによると、今日(4/9)現在は、台中、彰化、南投では桐花(アブラギリの花)が咲き始めているようですが、今日ご紹介した苗栗は来週あたりから咲き始める見込みのようです。

気になる方はこのサイトをチェックしてみてくださいね。

Sat, 09 Apr 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-04-02_台湾北部のホタル鑑賞スポット

≪ホタル観賞スポット①「平溪エリア」 ≫

台湾北部・新北市の“スカイランタンフェスティバル”が行われる場所として有名な観光地「平溪」。

毎年4月、5月になると、台北市の東側に隣接する新北市の汐止エリアと平溪エリアを結ぶ連絡道路「汐平公路」沿線から、「平溪老街(平渓オールドストリート)」、「平溪國小(平渓小学校)」、「平溪區公所(平渓区役所)」の辺りまで、街灯などの照明や、光の少ない所であれば、道端でも、結構あちらこちらでホタルの可愛らしい小さな光を簡単に見つけることができます。

この周辺では、ゲンジボタルの一種である台湾特有種のタイワンボタル「黑翅螢」や「赤胸黑翅螢」、などを見ることができるそうですよ。

【アクセス】

在来線台湾鉄道で「瑞芳」駅まで行き支線の「平溪線」に乗り換え。「平溪」駅下車。

*****

もちろんホタル観賞を目的に真っすぐ「平溪」駅に向かうのもいいですが、お昼間から訪れて、手前の「十分」駅で降りて、「十分老街(十分オールドストリート)」や、“台湾版ナイアガラの滝”と呼ばれる(…と言うとちょっとハードルが上がってしまいますが)、幅40メートル、落差20メートルの台湾最大の滝、「十分瀑布」を巡って、日が暮れるころにスカイランタン上げを楽しんで、それから「平溪」駅に移動して、ホタル散策をするというプランなどはいかがでしょう。

(スカイランタンをお昼間にあげるのも楽しいんですが、やっぱり暗くなってからの方が幻想的なので、個人的には夕暮れ以降がおススメです!)

 

≪ホタル観賞スポット②「烏來雲仙樂園」 ≫

周辺の山々の美しい景色が、断崖絶壁に阻まれ鑑賞することができなかった烏來で、ロープウェイを結ぶことで自然の原風景をそのままに観光客に見せよう、楽しんでもらおうとできたスポット。

「烏來雲仙樂園」の園内には、渓流生態エリアや、蝶々の生態教育エリア、両生類カエルエリア、森林探索エリア、水生植物生態教育池などがあって、様々な生態や自然を楽しむことができるようになっています。

そして毎年4月から6月になると、ホタル生息保護エリアにはたくさんのホタルが現れますよ。ホタルの季節になると「ホタル観賞ガイドツアー」というイベント(中国語)も行っていますよ。

【入園料】1人220台湾元(日本円およそ940円)

【ロープウェイ運行時間】朝9時から夕方17時まで10分から15分ごとに発車。※ホタルのシーズンは22時30分まで運行。

【アクセス】

台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインで「新店」駅まで行き、駅前のバス停から849番に乗って「烏來」バス停下車。

そこから「烏來老街(烏來オールドストリート)」を抜けて、烏來台車(烏來トロッコ列車)で「瀑布」駅で降りると、「烏來雲仙樂園」行きのロープウェイ乗り場に到着。

*****

まずは「烏來老街(烏來オールドストリート)」で食べ物を買って食べたり、お店に入ったり、楽しみながら移動して、まるでアトラクションのようなかわいいトロッコ列車も楽しんで、それから「烏來雲仙樂園」に行き、ホタルを楽しんだ後は、そこに泊まる。もしくは、また「烏來老街(烏來オールドストリート)」まで戻ってきて、その周辺のホテルや民宿に泊まって夜も、翌朝も温泉を楽しんで帰る…と言うのはいかがでしょう!

 

≪ホタル観賞スポット③「虎山」 ≫

台北市の信義区にある「四獸山」の一つ「虎山」はホタルの重要な生息地の一つで、台湾特有種の「黑翅螢」がたくさん生息しています。

毎年ちょうど今頃、4月の上旬から現れ始め、4月末まで特に多くのホタルの姿を見ることができます。「虎山」の生態歩道を散策すると幻想的な風景に出会えますよ。

【アクセス】

台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブルーライン「市政府」駅下車、3番出口から出た先のバス停から「仁愛幹線」バスに乗って「福德國小」バス停下車徒歩5分で登山口に到着します。

 

≪ホタル観賞スポット④「大安森林公園」 ≫

「大安森林公園」の中には、「螢火蟲復育試辦區(ホタル復育試験エリア)」というエリアがあって、そこでも毎年4月になるとホタルの姿を楽しむことができます。

台湾一の都市である台北市でホタルを見ることができるというのは“都市の奇跡”のようなものだとも言われていますが、実は台北市公園処が2014年から、NGO団体やボランティアスタッフと協力して、ホタルの復活、育成活動を行ってきていて、今では毎年4月から5月の初旬にかけて、台北市の公園でホタルを見ることができるようになったんです。

生育に欠かせない水辺の整備などはもちろん、ホタルは強い光に弱いことから、賑やかな都市で見かけることはありませんが、元々、台北市は都市の中に自然が豊富にある事に加え、専門家の指導の下、ホタルの生育に影響を及ぼさない波長の光の街灯を設置して、夜間の市民の安全も確保しつつ、ホタルにも優しい環境を作っているんですよ。

また、解説を行うことで多くの人がホタルや、ホタルが住む環境に興味を持つようになって、街中で人とホタルが共存できるような環境ができています。

【アクセス】

台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドライン「大安森林公園」駅下車。

「螢火蟲復育試辦區(ホタル復育試験エリア)」は公園のちょうど真ん中あたりに位置します。

 

*****

なお、ホタルを鑑賞する際には、いくつか注意点があります。

  • むやみに藪を突かないでください。万が一、草むらで蛇に遭遇したら、落ち着いて距離を置き、蛇が通り過ぎるのを待ちましょう。決して蛇をたたいたりしないでくださいね。
  • ホタルを撮影する際、フラッシュはたかないでください。
  • 薄手の長袖、長ズボンなど動きやすい服装で参加し、香水や色鮮や かな服装は避けましょう。
  • 大声で騒いだり、物音を立てないよう、静かに鑑賞しましょう。
  • ホタルは寿命が短く、その生態から離れると生きられないので、捕まえて持ち帰ったりしないようにしましょう。
  • ガイドさんの指示や、観賞場所でのルールを守りましょう。
  • むやみに近くの田んぼやホタルの生息エリアに入り、自然環境を破壊することのないようにしましょう。
  • 草花や樹を折ったり、他の動植物を傷つけたりしないように気を付けましょう。
  • 美しい大自然を守るため、ごみは各自で必ず持ち帰りましょう。

…とのことです。

これらのルールは、日本でホタル観賞するときも同じだと思います。

しっかり守って、旅の途中に、この時期だけの幻想的な景色を楽しんでくださいね。

Sat, 02 Apr 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-03-26_屏東県三地門郷

≪トーク①:屏東県三地門郷、「地磨兒藝術公園」≫

この1週間は、週の頭は雨が降って肌寒い日が続いた台湾ですが、木曜日から天気も気温も回復してきて、金曜日はもう日中は30度近い気温となりました。ただ、今日はまた雨が降って肌寒かったりするので、この時期は台湾の人たちも着るものに悩むようで、街を歩いていても、半そで姿の人や、ショートパンツの人がいるかと思えば、一方でニットやダウンを着ている人もいたりして、季節がよくわからなくなります。

この3月ごろに台湾を訪れる際には、天気次第で気温が1日で10度も差があったりすることもざらですので、一応、温かい上着も持ってきておいて、脱ぎ着ができるような洋服を選ぶのがいいと思います。

そして、この時期は夕方から夜にかけて過ごしやすい気候なので、このくらいの時期から、夜に行われるイベントもだんだんと増えてきますので、イベントに参加したり、お散歩に出かけたりしてもいいかもしれません。

ちなみに、今日(3/26)と明日(3/27)は、台湾南部、屏東県の三地門鄉で、「Kelu!夜山星空音樂會」というイベントが行われているんですよ。

この屏東県の三地門鄉と言えば、パイワン族の人たちが多く住んでいて、台湾の南部における原住民族の芸術の町という事で、今回の音楽会では、伝統舞踊や音楽劇、オーケストラ演奏などの芸術公演を通じて、パイワン族やルカイ族の原住民文化を紹介したり、現地のパイワン族の音楽や踊りなども行われるそうです。

星空の下でそのような音楽を楽しめるなんていいですよね。

今回、初めて規模を拡大したイベントとのことなんですが、このようなイベントは台湾の多元的な文化を楽しめるので、これから恒例のイベントにして欲しいですね。

その「Kelu!夜山星空音樂會」が行われている、三地門鄉。

先ほどもちらっと言いましたが、ここはパイワン族の人たちが多く住むエリアで、”屏東北部エリアでとても有名な原住民族の故郷なんです。

ここには、明確な観光スポット名のない場所も多いんですが、郷を巡るだけでも、先ごろパリのデザインアワードで注目を集めた、パイワン族の伝統家屋「石板屋」があったり、彫刻があったり、パイワン族の伝統的な衣装や、刺繍など、パイワン族の独特な生活や日常の風景を感じることができます。

郷全体で、普段、私たちがよく見る“台湾”とは違った雰囲気を楽しむことができますが、その中でも“名前のある”おススメのスポットをご紹介しましょう。

まずは、今回の音楽会の会場にもなっている「地磨兒藝術公園(地磨兒芸術公園)」。

ここは、台湾でも数少ない“原住民公園”のひとつとされていて、パイワン族の豊年祭や、南島族群(オーストロネシア語族)の婚礼イベント、桐花祭賞花(アブラギリの花まつり)、その他地元の祭りの会場となっています。

メインの「生命舞台」は、地面にモザイクアートで大きな太陽が描かれていていて、その「生命舞台」の目の前には展望台があるんですが、さすが「石板」と呼ばれる板のような石材が豊富にとれる三地門とあって、展望台の柱やイスなども「石板」で作られています。

ちなみに、公園の入り口にある公園の名前が書かれた看板も「石板」で作られていますよ。

また、このほかにも「生命舞台」の周辺には、男性を象徴し、生命の連続性と、部族の祈りと先祖の加護が受け継がれることを表しているという「祖靈柱(祖先の霊を祀る柱)」や、女性を象徴し、生命の誕生と豊かな食を祈る、大きな「灶(かまど)」のオブジェがあります。

広い公園内には、他にもパイワン族の伝統や文化がたくさん詰まっていて、公園沿いの森は、現地の原住民族の人たちの主要な狩猟場なんだそうです。

公園は小高い場所にあるので、眼下には集落が広がっていて、そこから見る景色もいいですよ。

三地門鄉を訪れたら、まずはぜひこの「地磨兒藝術公園」に足を運んでみてくださいね。

「地磨兒藝術公園」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「屏東」駅下車、屏東バスターミナルから、屏東客運バスの8227番、8228番、8229番など三地門方面行きのバスに乗って、「三地門鄉公所」バス停下車、徒歩10分です。

≪トーク②:中山公園/山川琉璃吊橋≫

「地磨兒藝術公園」を訪れたら、そこから徒歩10分ほどの場所にある「中山公園」にも足を運んでみてください。

そこは、日本統治時代、殉職した軍人たちを祀る「忠烈祠」だった場所で、「三地門神社」があった場所です。その後、公園として整備されたそうです。

この「中山公園」内には、4つの見どころがあって、まずは何と言っても高さ12メートルある“3つの宝の巨大なオブジェ”。

パイワン族は、青銅の刀、陶器の壺、トンボ玉が一般的に“パイワン族の3つの宝”と言われているんですが、その3つの宝が、それぞれではなく、一つになった大きなオブジェです。

どんな形かというと、大きな6本の青銅の刀を支えとした台の上に、大きな陶器の壺が載っていて、その壺の上に大きなトンボ玉が刺さっている…というデザインとなっていて、台湾最大であり、世界最大のパイワン族をイメージするオブジェとして、ここを訪れたら必ず見ておくべきだと言われています。

そして、2つ目のポイントは、「コーヒー」。

三地門の集落には、伝説の“雲の上のコーヒー”があるんです。

1884年に日本人が、標高900メートルの場所に位置する「德文村」がコーヒーの栽培に適しているとして、コーヒーの樹を植えて栽培を始めたんだそうで、何でも日本統治時代には天皇家へ献上されたとも言われているそうです。また、「徳文コーヒー」は、国際的なコンテストで銀賞を受賞したこともあります。ここでは、そんな「徳文コーヒー」を楽しむこともできます。

そして3つ目は、パイワン族劇場。休日には原住民族の歌や踊りのステージが行われていて、伝統的な歌声のパワーと美しさを感じることができます。時にはステージに誘われて一緒に歌ったり踊ったり…なんてチャンスがあったりもしますよ。

そして4つ目は、文化館。

館内には、原住民族の芸術の品々が展示されています。

パイワン族の家宝であるトンボ玉の物語や、彫刻の芸術などが楽しめますよ。

「中山公園」に行ったら、ぜひこの4つの見どころを押さえて楽しんでくださいね。

そして、もう1か所、おススメの“名のある”有名観光スポットが、「山川琉璃吊橋」。

三地門鄉とお隣の瑪家鄉の間を流れる川、隘寮溪にかかっている橋で、橋の幅はそれほど広くなく、人がすれ違えるくらいの幅しかありませんが、全長は262メートル、最も高い所で45メートルの、ハンモック式吊橋で、その橋からは、山々の絶景が楽しめます。

完成した2015年当時、ハンモック式吊橋としては台湾最長だったんですが、2017年に桃園の復興鄉にできた「新溪口吊橋」に抜かれてしまいました。

それでも長い橋には変わりありませんからね。ゆっくりその絶景を楽しんでください。

橋のデザインも、白い橋は大きな蛇のよう。そして、橋の両側にはパイワン族の代表的な図柄である“百步蛇”という毒蛇の体の模様が施されていたり、パイワン族の家宝の一つであるトンボ玉の説明が設置されていたりするので、美しい景色と共に、パイワン族の文化も感じてください。

「山川琉璃吊橋」は一人50台湾元(日本円およそ210円)の入園料がかかります。アクセスは、在来線台湾鉄道「屏東」駅下車、屏東バスターミナルから屏東客運の8227番、8228番、8229番など三地門方面行きのバスに乗って「水門」バス停で下車、602、603番のバスに乗り換えて、「原住民文化園區」バス停下車です。

≪トーク③:パイワン族の文化や食を体験、「安坡童玩王國」≫

この三地門鄉では、郷のいたるところでパイワン族の文化や生活を感じることができますが、せっかくならその文化を体験してみたいですよね。

そんな方におススメなのが「安坡童玩王國」。

ここでは、パイワン族の伝統的な衣装を着ることができたり、現地の原住民料理を楽しめたり、大自然を楽しんだりできます。

試着体験ができるパイワン族の伝統的な衣装は、結婚式などで着るような正式な衣装で、装飾はとても華やか。特別な気分を楽しめますよ。ぜひ伝統衣装を着て素敵な記念の写真を撮ってください。また、衣装の装飾は一つ一つ手作業で作られているそうですので、写真撮影を楽しむだけでなく、ぜひその細かな装飾品や刺繍もじっくり見てみてくださいね。

また、伝統的なおやつ「初魯克」を作る体験もあります。

この「初魯克」とは、お餅の中にピーナッツの粉などを包んだ伝統的なおやつですが、私たちが一般に想像する作り方は、1個ずつのサイズに分けたお餅に餡をくるむ…というイメージかと思いますが、この「初魯克」の作り方は、ついたお餅を小分けにするのではなく、そのまま、まずは細長く伸ばして、その上にピーナッツの粉を線を引くように載せ、そのピーナッツ粉をくるむように包んで、ピーナッツ粉がくるまった細長い棒状のお餅を作ります。そして、それを乾燥させた月桃の葉でカットして完成なんです。その工程をお餅をつくところから体験できますよ。

最近では日本でもなかなかお餅をつく機会がないと思いますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

なお、この体験は一定の人数が揃っていないと行われませんので、現地ツアーに参加することをおススメします。

オプショナルツアーを扱っているKKdayでは、半日プランと一日プランがありましたよ。ぜひ自身の旅のスケジュールと相談して参加してみて下さいね。

この三地門鄉は、実は2009年に起こった「八八風災(日本語:八八水害)」と呼ばれる台風モーラコットによる水害で大きな被害を受けた地域なんです。

その「八八風災」によって、集落が壊滅的な被害を受けたところなどもありましたが、集落の人たちの努力によって乗り越え、故郷の伝統文化を受け継ぎ、発展させ、発信していってます。

ぜひ、現地のパイワン族の伝統や文化と共にそのエネルギーも感じてきてくださいね。

Sat, 26 Mar 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-03-19_宜蘭縣五結鄉

≪トーク①:台湾の日本?!「綠舞日式主題園區」≫

日本は今日から「春分の日」の3連休ですね。皆さんは何をして過ごしていますか?日本はそろそろ桜の季節がやってきているようですね。

毎年、この桜の時期に合わせて多くの台湾の人たちが日本に遊びに行っていましたが、ここ2年は桜を観に行くことも、日本を楽しむこともできていません。

そんな中、台湾では、台湾内の桜スポットや、各地にある“日本”を感じるスポットが以前にも増して人気となっています。

その“日本”を感じるスポットというのも、かつての日本時代の建物やものを残しているところだったり、それをリノベーションして新たに活用している場所だったり、新たに作り出したスポットだったりと色々な種類がありますが、今、日本ロスの台湾の人たちから注目を集めているのが、2018年に台湾北東部・宜蘭に登場した“日本式庭園リゾート”。

“日本式庭園”で“リゾート”?と、日本人からするとちょっと不思議な感覚の響きですが、“日本式庭園”をテーマにしたホテル、「綠舞國際觀光飯店&綠舞日式主題園區(Dancewoods Hotels and Resorts )」のことなんです。

宜蘭県第二の都市である羅東のお隣、五結鄉にある「綠舞國際觀光飯店&綠舞日式主題園區(Dancewoods Hotels and Resorts )」は、5.75ヘクタール(東京ドームを一回り大きくしたくらい)という広大な敷地が日本式のテーマエリアとなっていて、伝統的な日本庭園が造られています。

なんでも、この「綠舞國際觀光飯店&綠舞日式主題園區(Dancewoods Hotels and Resorts )」は、台湾の海運・船舶関係を扱う会社、四維航業の創業者が、自身が数十年に渡って日本で船舶を製造していた際に、よく日本各地のホテルに宿泊していたことから、その経験をもとに、30億台湾元(日本円およそ126億円)以上を投じて建設したんだそうです!

大きな池の周りに芝生の庭が広がっていて、そこに庭石や、木々が配してあって、整えられた美しい庭になっていますし、周りの建物も、その雰囲気に合わせ木造建築の日本風の建物、そして池に浮かぶ「綠舞島」へ橋を渡って行くと、手水舎があって、日本の雰囲気を楽しめます。

また、その雰囲気の中、浴衣体験や、抹茶体験、和菓子体験ができる他、お神輿や人形流しなどのイベントの体験、そして忍者体験などもできるようになっていて、多くの台湾の人たちから人気を集めています。

でも、日本から台湾にきた日本人が、わざわざ日本式庭園を見に行くなんてあまり考えないかもしれませんが、“日本式庭園を鑑賞しに行く”というよりも、“台湾の中の日本を楽しみに行く”という感覚で足を運んでみると面白いと思いますよ。

ちなみに、広い敷地内には、美術館もあって絵画の展示が行われていたり、1階には、日本の茶道の茶道具などが展示されていたりしますし、和食が楽しめるレストランもあったり、そしてなんと、アルパカの家や、カピバラエリアという場所もあって、アルパカやカピバラの可愛い姿を見ることができたりと、景観、生態、レジャー、アートが楽しめる台湾唯一の日本式庭園リゾートとなっているんです。

また、宿泊施設は、和風の木造建築のVillaだけでなく、ホテルもあって、ホテルには日本式の大浴場もありますし、畳がある和洋式のお部屋があったり、お部屋から日本式庭園を眺めることもできるので、日本人は何だかほっとすると思います。

リゾートホテルですので、屋外プールもあって、日本風の雰囲気だけでなく、リゾート気分も味わえたりもしますよ。

宜蘭の五結鄉観光を楽しんで、ここに宿泊というプランもいいかもしれません。

「綠舞國際觀光飯店&綠舞日式主題園區(Dancewoods Hotels and Resorts )」の入園料は、大人1人300台湾元(日本円およそ1,260円)、学生証を持つ学生1人270元(およそ1,130円)です。

アクセスは、高速バスで羅東轉運站(羅東バスターミナル)または、宜蘭轉運站(宜蘭バスターミナル)まで行き、そこからタクシーを利用するのが便利です。

もし、宿泊される場合は、ホテルのシャトルバスが利用できますので、問い合わせてみてくださいね。

≪トーク②:宜蘭傳藝園區≫

では、「綠舞國際觀光飯店&綠舞日式主題園區(Dancewoods Hotels and Resorts )」付近、宜蘭県五結鄉でおススメのスポットはと言うと…、やはり台湾の雰囲気を楽しみたい!

それなら、「宜蘭傳藝園區(国立伝統芸術センター宜蘭伝芸園区)」がおススメです。

先ほどご紹介した「綠舞國際觀光飯店&綠舞日式主題園區(Dancewoods Hotels and Resorts )」は日本を感じるスポットでしたが、こちらは、台湾を感じることができるスポット。

24ヘクタールの広い敷地に、廟や、ストリート、そしてホールなどがあって、台湾の伝統文化や台湾の生活を体験できる、街ひとつをテーマパークにしたような施設となっています。

入り口を入ってすぐのところにある「文昌祠」は、第2次世界大戦後、台湾で最初に政府が建てた廟で、屋根の端の部分がまるで燕が飛んだときに空に描く曲線の様に、ひゅっと反り返った形が特徴的な「燕尾脊」と呼ばれる作りになっていたり、「國家重要傳統藝術技藝保存者(重要無形文化財保持者)」や、民俗芸術の賞を受賞したことのある職人たちによって作られた彫刻や作品が集結した伝統織人の技と心が受け継がれた廟となっています。

そこで職人さんたちが作り上げた芸術を眺めつつお参りをして更に中に進むと、「文昌街」、「魯班街」、「臨水街」という、それぞれ雰囲気の違った3つのストリートがあります。

「文昌街」は、台北の迪化街がある大稲埕や、新北市の三峡などで見かけるような、赤レンガ造りの2階建ての建物が連なる、町家の特徴を基に設計されていて、昔ながらの店舗などの雰囲気や伝統的な生活環境を感じることができます。

「魯班街」は、工芸の職人・魯班から名前を取っていて、こちらは建物は連なっておらず、左手の掌をイメージして、5本の指の様に5棟の建物が並んでいて、それぞれに、「ガラス」、「陶器」、「木工」、「藍染」、「金工」と5つのテーマに分かれ、工芸を体験できるようになっています。

「臨水街」は、川に近い場所に位置していて、並行する「文昌街」とは高低差があって、その高低差と路地を繋ぐ階段を利用して建物が重ね合わさった、九份や淡水などの古い街並みに倣った造りとなっています。

それぞれ違った昔ながらの街の雰囲気をぜひ楽しんでくださいね。

この他、敷地内には、伝統芸術に関する文物を収蔵した「展示館」や、台湾の伝統芸能を毎日上演している常設劇場「曲藝館」、屋外のステージなどもあって、ここで台湾の伝統芸術についてたっぷりと楽しむことができますよ。ぜひゆっくりと楽しんでください。

「宜蘭傳藝園區(国立伝統芸術センター宜蘭伝芸園区)」の入園料は、1人150元(およそ630円)です。

アクセスは、高速バスで羅東轉運站まで行き、そこからタクシーを利用するか、市内バス621番、もしくは台灣好行(台湾トリップ)の緑21番、「冬山河線」バスに乗って「國立傳統藝術中心」バス停下車です。

≪トーク③:虎牌觀光工廠&鴨寮故事館≫

そして、宜蘭五結鄉に来たら、「虎牌觀光工廠(タイガーフード観光工場)」にも足を運んでみてください。

「虎牌(タイガーフード)」は、台湾で唯一、自動化生産を採用している米粉(ビーフン)の工場なんです。

米粉といえば新竹が有名ですが、「虎牌」の工場は、宜蘭のこの五結鄉にあるんです。

ここでは、「虎牌」の米粉の原料の選定から、機械による精米、粉砕して麺にし、蒸して、乾燥するまで、すべての工法を昔ながらの行程に沿っていることを紹介しています。また、世界のビーフンの紹介や、ビーフンがどのようにして発展してきたかなどの説明があるほか、電鍋を使ったビーフンのDIY体験などもできますよ。

その他、施設内には1970年のブランド設立の時代にちなんで、「那個年代」という名前で、創業と発展の背景や、機械の展示、そしてその当時をイメージさせるような街並みがロケのセットの様に再現されていて、懐かしい日常の風景と共に写真が撮れるフォトスポットが作られていますよ。台湾の昔にタイムスリップしたような気分で楽しめます。

ビーフンだったら、軽いですし日本へも持って帰れますので、お土産に買って帰ってもいいですね。ただ、崩れやすいので気を付けてくださいね。

「虎牌觀光工廠(タイガーフード観光工場)」の入場料は、1人200元(およそ840円)です。

アクセスは、羅東轉運站から首都客運の241番のバスに乗って、利澤工業區1バス停下車すぐです。

そして、食べ物絡みでもう1か所、「鴨寮故事館(アヒル小屋観光博物館)」という場所があります。

ここはその名の通り“アヒル”をテーマにしたスポット。

1973年にアヒルの養殖地として建てられたのですが、2008年に台風によって建物が壊されてしまいました。その後、しばらくは荒れ果てた状態のままだったそうですが、2014年に、オーナーがやり直すことを決意し、更に、その歴史や、アヒル養殖の文化を伝えようと、「鴨寮故事館」という名前で再出発したんだそうです。

施設内の展示エリアには、アヒルについての紹介や、アヒルの卵の種類について、また、アヒルの養殖家のストーリーなど、アヒルに関する紹介、そしてアヒルのオブジェや、アヒルの剥製、アヒルのイラストが、壁面だけでなく、天井や梁の部分など、あちらこちらにいっぱいあります。

また、敷地内にはアヒルの養殖場があって、そこで育ててもいますので、自由に歩き回っているたくさんのアヒルたちや、かわいいアヒルの子供たちと間近で触れ合うこともできますよ。専用の餌も売っているので、餌をあげたりもできます。

更には、“鹹蛋”と呼ばれる“アヒルの塩漬け卵”のDIY体験などもできたり、美食エリアでは、鴨肉湯(アヒル肉のスープ)や、アヒル肉を載せた鴨賞飯、鴨魯飯など、アヒル肉の料理が楽しめたりします。

アヒルのことをしっかり知って、感謝して、命をいただく。そんな食育が体験できるスポットとなっています。

宜蘭の五結鄉に来たら、この「鴨寮故事館」にも足を運んでみてくださいね。

「鴨寮故事館」の入場料は、1人100元(およそ420円)です。

アクセスは、羅東轉運站から、市内バス621番に乗って「大埔橋」バス停下車、すぐです。

「宜蘭傳藝園區」とも近いので、併せて訪れてもいいと思いますよ。

宜蘭の五結鄉には、テーマがはっきりとした、子供から大人までが楽しめるスポット、社会科見学気分で楽しめるスポットがたくさんあります。

台北から羅東までは在来線台湾鉄道でも行けますが、鉄道の方はちょっと大回りをしていくので、高速バスが早くて便利です。ただ、羅東のバスターミナルは在来線台湾鉄道の羅東駅の目の前と近いので、電車の旅が好きだという人は電車で楽しんでもいいと思いますよ。ぜひ宜蘭の五結鄉まで足を延ばしてみてくださいね。

Sat, 19 Mar 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-03-12_3月の”白い花”スポット

≪トーク①:「海芋(カラー)」スポット:陽明山竹子湖≫

今週の台北は日中ぽかぽかの暖かい一週間でした。

台湾も四季はあるものの、感覚として春はあっという間に過ぎ去るので貴重な“春”の陽気でしたね~。こんな日は、ちょっとふらりとお出かけしたくなります。

台湾では、3月に入るともう桜の時期はピークを終えた状態。種類によってはこれから見ごろを迎えますが、一番桜が豊富に咲く時期は過ぎ去って、今度は“白い花”たちが見ごろを迎えます。

まず、この時期、登場する“白い花”で最も有名なのは台湾北部・台北市の陽明山の「海芋(カラー)」─。

毎年3月の中旬ごろから、陽明山の「竹子湖」では「カラー」が見ごろを迎え、「竹子湖海芋季(竹子湖カラー祭り)」が始まります。

今年も3月18日から4月24日の日程で行われますよ。

元々、この陽明山の「竹子湖」は海抜670メートルに位置していて、肥沃な湿地であったことから、「蓬莱米」の原産地だったんですが、1年に1回しか収穫できず、年に2、3回収穫できる中南部に対して競争力が劣っていたことから、高冷地野菜の栽培に切り替えたそうです。そしてキャベツをメインに大台北エリアに供給していたのですが、今度は高速道路が開通し、台湾中部の武陵農場や、梨山などのエリアで栽培された高冷地野菜が大量に大台北エリアに販売進出してきたことから、1969年に、“純潔”のシンボルである白いカラーを育て始めたそうです。

今では、この陽明山のカラーが台湾のカラー生産量の8割以上を占めています。

そんな「カラー」の花と言えば、すらりと伸びた茎に、紙を1枚クルっとまいたような、ラッパのような円錐形の形が特徴で、結婚式で花嫁さんのブーケにすると、大人ぽい雰囲気となるスタイリッシュな花。

カラーには湿地で育つ「湿地性」と、畑地で育つ「陸性」の2種類があって、よく見かける白色の大きなカラーは「湿地性」なんだそうですが、陽明山では、この「竹子湖海芋季」の期間中、「湿地性」の白いカラーの摘み取り体験もできるんです。

カラーを買う機会もそんなに多くないかもしれませんが、自ら摘み取って持って帰ることもできるなんて特別でしょ?

入園料+カラー何本持って帰れますという料金が設定されていて、農家によって違いますが、大体100~150台湾元(日本円およそ400~600円)でカラーを6~7本摘んで帰ることができますよ。

日本だとちょっと高価で特別な時にしかなかなか買う事のないカラーですが、台湾ではこの時期になると、カラーをもって台北メトロ(MRT)に乗っている人の姿をよく見かけます。

今年はまだ「竹子湖海芋季」の期間中に台湾に旅行に来ることはできませんが、毎年恒例のイベントですので、ぜひこの時期のスポットとして覚えておいてくださいね。

ちなみに、カラーを摘むときの花の選び方にもポイントがあるそうで、3分から5分咲きくらいで摘むと一番いいそうです。このタイミングで摘んだカラーは、毎日水を交換しておよそ10日間楽しめます。

全開のカラーの場合は楽しめるのは3日~5日くらいと短くなります。

逆に、長く楽しみたいから…とまだほとんど開いていない1分咲きの状態で摘んでしまうと、カラーはユリとは違って開花を楽しむのは難しいので、これは辞めておきましょう。

また、カラーの摘み方にもコツがあって、カラーは茎が長いので、摘むときには必ず根元に近い所を、茎に対して順手ではなく逆手で持って、引っこ抜いてください。「ポンッ」という音がしたらちゃんと抜けた証拠です。これがカラーの正しい摘み方だそうです。決して茎を折らないでくださいね。

ただ、もし皆さんが旅行で来て短期滞在の場合は、飛行機に乗せて日本に持って帰ることはできないので、その際は、台湾の友人やお世話になった人にプレゼントしてもいいかもしれません。

また、カラーを摘み取らず、写真撮影だけを楽しむのであれば、入園料無料の農園もあるので、目的にあわせて農園を選んでくださいね。

「竹子湖海芋季」が行われる陽明山「竹子湖」までのアクセスは、台北新交通システムMRTレッドラインの「石牌」もしくは「北投」駅下車。駅前からバスに乗って竹子湖、もしくは陽明山バス停に向かいます。「石牌」駅からは、128番か小8番。「北投」駅からは、129番、小9番に乗ってください。真っすぐ竹子湖まで乗っていってもいいですし、ゆっくり陽明山の風景も楽しみたいという人は「陽明山」バス停で下車して、自然を楽しみながら竹子湖周辺まで向かう…というのもおススメです。

≪トーク②:「流蘇花(ヒトツバタゴ)」スポット:台湾大学&石門ダム≫

次に、ご紹介する “白い花”は、「流蘇花(ヒトツバタゴ)」。別名、「なんじゃもんじゃ」と言われている…といったほうがわかるかもしれませんね。

モクセイ科ヒトツバタゴ属の落葉高木で、木の高さは30メートルにもなるのですが、その木に白い小花を咲かせます。どんな花かというと、4枚の細長く白い花びらの花が密集して咲きます。

大きな樹にいっぱい白い花が咲いている様子は、緑の葉っぱを隠してしまう程で、樹にモフモフとした綿が載っているようにも見えますし、まるで雪が積もっているかのようにも見えます。

その花が3月中旬ごろから4月にかけて見ごろを迎えます。

もう少し先、4月から5月にかけて見頃を迎える「油桐花(アブラギリの花)」が“四月の雪”、“五月の雪”と呼ばれることで有名ですが、この「流蘇花」も“四月の雪”と呼ばれたりします。

「油桐花」は山に行かないと見られないのに対して、この「流蘇花」は街中で楽しむことができるんですよ。

「流蘇花」は、日本でも自生しているそうですが、愛知県の犬山市や、対馬列島、岐阜と長野の県境など、限られた地域にした自生していないそうです。

ただ、台湾はあちらこちらで見ることができますよ。

台北エリアだけでも、総統府の近くにある「二二八和平公園」や、士林区の「士林官邸公園」、「前港公園」、「花卉試驗中心(花卉試験センター)」、南港区の「南港公園」、內湖区の「潭美公園」や、「碧湖公園」、「白石湖」などなど…身近な場所で楽しめます。

中でも最近、人気を集めているスポットが「国立台湾大学」のキャンパス内。台湾大学のキャンパス内は市民の憩いの場ともなっていて、学生だけでなく、多くの人が訪れる人気の散策スポットなんですが、正面のメインゲートから入って、台湾大学のシンボルでもある椰子の木通りを真っすぐ進んでいくと、一番奥、突き当りの図書館の手前に「流蘇花」の樹が並んでいます。ちょうど図書館の建物と合わせて写真を撮ることができて、人気のフォトスポットとなっています。

また、「流蘇花」の最も有名なスポットといえば、台湾北部の空の玄関口、桃園の石門水庫管理局(石門ダム管理局)前のスポット。ここには12本の「流蘇花」の樹があって、毎年3月末ごろから美しい姿を見せてくれます。

ここは、以前、このコーナーでもご紹介しましたが、“台湾北部の水がめ”と呼ばれている、「石門水庫(石門ダム)」がある場所で、ここの放流ゲートは、まるでスキーのジャンプ台のような形をしているので、実際、放流される際には、ジャンプ台でいう踏切りにあたる位置で水が跳ね上がって、豪快な放流になり、日差しが差していればきれいな虹もできます。

もし3月から4月頃に台湾を訪れる機会があれば、ぜひ「石門水庫」と共に、「流蘇花」も合わせて楽しんでくださいね。

「石門水庫」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「中壢火車站」下車、桃園客運というバス会社の中壢ターミナルから「台灣好行(台湾トリップ)」の503番「石門水庫線」に乗って、「石門水庫」バス停下車です。ただ、このバスは休日しか運行されていませんので気を付けてくださいね。

≪トーク③:「苦楝花(センダン)」スポット:嘉義&台東大学&スタバ天玉店≫

最後にもう一つ“白い花”をご紹介しましょう。今、台湾の南部で見ごろを迎えている「苦楝花(センダン)」の花。どんな花か知っていますか?

この「苦楝花」も先ほど紹介した「流蘇花」とちょっと似ていて、10~15メートル、大きいものになると30メートルにも達する樹に、中心が紫色をした白い花が集まって咲きます。

花びら自体は「流蘇花」と比べると短く、少し丸みがあるんですが、やはり近くで見てみるとちょっと違っていて、この「苦楝花の花の方は、5枚の花びらに、雄しべの部分が紫色しています。

そのため、遠くから見た時、「流蘇花」よりも全体的にちょっと薄紫色がかった感じに見えます。

この「苦楝花」の人気スポットは、台湾南部・嘉義六腳鄉の朴子溪堤防道路の「苦楝花」並木道。大きな「苦楝花」の木が2.5メートルに渡って道に沿ってずらりと並んでいて、まるで「苦楝花」のトンネルの様になっています。花が咲く3月から4月頃になると辺りには淡い花の香りが漂い、落ちてくる小花もかわいらしいことから、人気のフォトスポットとなっていますよ。

そして、ネットでは台湾東部・台東にも「苦楝花」スポットがあった!と話題になっています。

ネットユーザーがおススメする新たな「苦楝花」スポットは、台湾東部・台東の台東康樂國小(台東康樂小学校)と、台東大学のキャンパス内にある図書館の前。

どちらも嘉義のスポットのような並木道ではないんですが、大きな「苦楝花」の樹があって、季節になるとたっぷりと花をつけることからとても写真映えする人気のフォトスポットとなっていますよ。

ちなみに、台東大学の図書館は、建物全体が三角の形をしていて、建物の上の部分は緑化された、まるで山のようなデザイン。建物の周辺も芝生で囲まれていて、裏には人口の池「鏡心湖」もあって、美しい景色が楽しめます。

2015年には、中華民国図書館学会のネット投票で、「訪れるべき台湾の10大図書館」に選ばれ、2016年はIFLA国際図書館協会連盟のウェブサイトで「一生のうち訪れるべき1001の図書館」にも登録。また、国際的な建築家のサイト「architizer.com」で、「世界で8つのユニークな図書館」の一つに選ばれています。

ぜひ「苦楝花」と合わせて、台東大学の図書館も写真に収めてきてくださいね。

台東大学図書館は台東の知本キャンパスにあります。

ちなみに、飛行機で台東へ行くと、台東空港が台東大学から結構近い位置にあるので、上からこの図書館を眺めることもできますよ。

飛行機で台東まで行くのもいいかもしれません。

でも台東や嘉義まではちょっと遠いな…という方は、台北にも「苦楝花」のおススメスポットがありますよ。

台北市北部の天母にある「スターバックス天玉門市(天玉店)」。

まるでヨーロッパのお屋敷のような雰囲気漂うスタバで、ゲートを入ると

石造りの外壁に大きな窓の2階建ての建物とお庭のスペースが。

“台湾で最も美しいスタバ”とも言われていて、店内だけでなく、ガーデンスペースでもゆっくりとコーヒーが楽しめます。

そのガーデンスペースにある大きな樹が実は「苦楝花」なんです。

この時期になると、少し紫がかった白い花が木を覆いつくして、“台湾で最も美しい”と言われるスタバを更に幻想的な雰囲気にしています。

外からこの美しい建物と一緒に「苦楝花」の写真を撮るのもいいですし、店内、特に2階の窓から「苦楝花」を楽しむのもいいですよ。

「スターバックス天玉門市」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドライン「芝山」駅下車、2番出口を出て、駅前のバス停から616番のバスに乗って、「天母廣場」下車、徒歩3分です。ぜひ足を運んでみてくださいね。

ちなみに、日本人も多く住む天母という場所柄、日本語を耳にする機会も多いかもしれません。

日本より南に位置して温かい台湾では、旧正月が明けると一気に色々な種類の花の季節がやってきて街中が華やぎますが、ちょっと落ち着いた雰囲気を楽しめる“白い花”たちもなかなかいいですよ。

しかも街中で楽しめますので、この時期、街を散策する際には、辺りの樹もぜひ見上げてみてくださいね。

Sat, 12 Mar 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-03-05_南投エリア

≪トーク①:南投ランタンフェスでカナヘイ人気!/日月潭≫

日本では、年末から、12月は“教師も走る”「師走」、1月は「行く」、2月は「逃げる」、3月は「去る」と言われるほどあわただしく去っていく時期ですが、台湾は、各地で行われていた旧暦のお正月を締めくくるランタンフェスティバルが先月末に全て終了し、3連休明けの1週間はお天気も良く暖かい日が続いたこともあって、なんだか気持ちのんびりとした一週間でした。

その、各地で行われていた「ランタンフェスティバル」の中で、台湾中部・南投で行われた「南投ランタンフェスティバル」がちょっと話題となっていました。

というのも、最近、夜のイベントの演出で、ドローンを使った演出が良く行われていますが、今回、「南投ランタンフェスティバル」で登場したドローンショーが、台湾の人たちにも大人気の「カナヘイの小動物」のキャラクターのピスケとうさぎです。

しかも、キャラクターが、旧正月バージョンで「元寶」と呼ばれる昔のお金や、「春聯」と呼ばれる扉によく貼ってある縁起の良い文字を書いた赤い紙と一緒に登場して会場を沸かせていました。

そして、なんと、作者であるカナヘイさん本人がその動画をツイッターに上げ、「直接観たかった…!」とツイート。

それを知った南投県の林明溱・県長は、「まさか作者までもがシェアしてくれるなんて!」との驚きと共に、「県長在任中にカナヘイさんを南投に招待して、文化芸術活動交流を通して、観光の話題をもっと増やしていきたい」とコメント。しかも来年(2023年)は“兎年”ですよね。今年のランタンフェスティバルが終わったばかりではありますが、もうすでに南投では来年に向け、カナヘイさんの南投観光大使への期待が高まっているようです。

さて、そんな“南投”、どんなところかというと…

台湾の中部に位置し、台湾唯一の“海なし県”です。その代わり、山や森林の景観が豊富なところです。

中でも最も有名なのが「日月潭(サンムーンレイク)」。

海抜748メートルに位置し、東西およそ4キロ、南北およそ3キロ、湖面面積はおよそ1,160ヘクタール、最大水深27メートルと、ダム湖を除き、台湾で最も大きな湖です。

この「日月潭」の特徴は、エメラルドグリーンの水と、その形。湖面に浮かぶ拉魯(ラルー)島を境にして、東側は「日(太陽)」、西側が「月(三日月)」の形に見えることから「日月潭」と名付けられました。

四方を山々で囲まれていて、エメラルドグリーンの湖面にその山々が映り込み、美しく幻想的な風景を生み出しています。

また、「日月潭」の夕陽の美しさも人気なんですが、早朝、朝もやがかかり、シンっとした静寂が漂う「日月潭」は、まるで水墨画のようだと、感動すると言われています。

「日月潭」の周辺には高級なリゾートホテルも数多くありますので、ちょっとゆったりとラグジュアリーな旅をして、朝から昼、夕暮れ時に、夜まで、時間と共にいろんな顔を見せてくれる「日月潭」の景色を楽しむのもいいですね。

そして、「日月潭」と言えば、RTIのニュースにもよく登場する「九蛙疊像(9匹のカエルのオブジェ)」がいますよ。

この「九蛙疊像」は、「親ガエルの上に子ガエル、子ガエルの上に孫ガエル…」といった感じで、蛙が9匹積み重なっているオブジェのことで、ダム湖の水が豊富にあると水で隠れてしまうんですが、水位が下がると上から1匹ずつが姿を現し、水位の指標として台湾の人たちに親しまれています。

この「九蛙疊像」の近くにはデッキがあって、そこからみんな「九蛙疊像」の写真を撮っていたんですが、かれこれ20年以上前に作られたデッキだったことから、基盤が沈んで、水がデッキにあふれやすく、しかもデッキは元々の床がプラスチック板だったことから、水位が高い時には常に滑りやすい状態になっていました。

また、逆に水位が低い時期には、訪れた観光客が少しでも「九蛙疊像」に近づいて写真を撮ろうと、柵を乗り越えて入ってしまうなどの問題があったことから、昨年(2021年)に改修工事を行い、7月31日にリニューアルオープンしています。

「九蛙疊像」の写真をより近くで撮ることができるよう、デッキがぐっと「九蛙疊像」に近づいていますよ。

また、「日月潭」の季節の楽しみと言えば、毎年、夏になると「日月潭花火節(花火祭り)」が行われます。このほかにも、「日月潭」を泳いで渡るレースや、トライアスロン大会なども行われています。

イベントに合わせて賑やかな「日月潭」を楽しむのもいいですし、のんびり「日月潭」の美しい景色を楽しむのもいいですよ。

ぜひ足を運んでみてくださいね。

「日月潭」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台中」駅下車、もしくは台湾新幹線こと台湾高速鉄道「台中」駅下車、共に駅前のバス停から「台灣好行(台湾トリップ)」のバスが1時間に1本のペースで出ています。

もしくは、台北駅から國光客運の1833番のバスだと乗り換えなしで行けますよ。ただ、こちらのバスは1日4便しか出ていませんので、時間を確認して、事前に予約するのをおススメします。

≪トーク②:九族文化村≫

「日月潭」からバスで20分ほどの距離に南投のもう一つの有名な観光スポット「九族文化村(フォルモサン・アボリジナル・カルチャービレッジ)」があります。

ここは、台湾原住民族と呼ばれる先住民の文化や特色を紹介しているテーマパークです。

現在、台湾には政府が認めた原住民族は16ありますが、このパークができた時、中華民国政府は、日本統治時代から受け継いだ9つの原住民族を台湾原住民族と認定していたことから、「九族文化村」という名称になったんだそうです。

標高およそ900メートルに位置し、広さ62ヘクタールの園内には、様々な原住民族の家屋を展示し、生活様式などを知る事ができる「原住民族集落」というエリアや、各原住民族の服飾品や、彫刻、楽器や木船といった様々な収蔵品を展示した「九族文化博物館」、桜が楽しめる“桜大道”や“桜の湖”、フクロウの彫刻があちこちに並ぶ“フクロウの森歩道”、松林が美しい“松園”といった、美しい景観が楽しめる「集落景観エリア」など、原住民の生活や文化を体験すると同時に、自然を楽しめるようになっています。

この「九族文化村」の「集落景観エリア」の桜は有名で、桜の時期になると“桜まつり”が行われ、多くの人が訪れます。

しかもここの“桜まつり”は、桜を楽しむだけでなく、日本の太鼓のパフォーマンスがあったり、よさこいのパフォーマンスがあったりと、日本のお祭りもミックスしたようなイベントになっていて、更には浴衣のレンタルも行っていることから、浴衣を着て桜を楽しんでいる人の姿をよく見かけ、なんだかちょっと不思議な気分になります。

日本から「九族文化村」にきて、わざわざ浴衣を着て散策…はなかなかしないかもしれませんが、原住民族の衣装のレンタルもやっているので、原住民族の衣装を身にまとって園内を散策するのも楽しいと思いますよ。

この他にも、園内には、ガウディ風の建物が並び、アトラクションが楽しめるちょっとした遊園地のようなスペース「スペイン海岸」というエリアや、ヨーロッパの宮殿の花園のような空間が広がる「水沙連歐洲花園(水沙連ヨーロッパ風花園)」もあります。

原住民族の文化や生活様式を体験できるというのがメインですが、日本やヨーロッパの雰囲気なども楽しめるテーマパークとして人気ですよ。

また、2種類のロープウェイがあって、一つは「九族文化村」内を移動するロープウェイ。そしてもう一つは「九族文化村」と「日月潭」を繋ぐロープウェイがあります。

この「日月潭」とをつなぐロープウェイは、全長1,877メートル。「九族文化村」の“観山楼”から「日月潭」の“伊達邵集落”を結びます。

間、2つのおよそ1000メートルの山を越えていくため、最も高い柱は海抜1,044メートルの高さ!そこをゴンドラが通ります。そのため、ゴンドラから眺める景色は、まるで鳥にでもなったかのように「日月潭」を俯瞰して見ることができますよ。

しかも、傾斜が一番激しい所では43度まで傾くそうですので、もはや遊園地の“アトラクション”です。

結構な高さですので、高い所が苦手な方にとってはかなり怖いかもしれません…。

ゴンドラは、赤、黄、青、緑の4色で、それぞれ赤(太陽/日)、黄(月)、青(湖水/潭)、緑(山林)を表しているんだそうです。

ちなみに、緑のゴンドラは床が透明の“水晶ゴンドラ”なので、高いところ大好き!という方はぜひこの“水晶ゴンドラ”を選んで乗ってみてください。

「九族文化村」の入園チケットは、大人900台湾元(日本円およそ3,700円)、学生(中学生、高校生、大学生)800元(およそ3,300円)、子供(12歳以下の小学生/証明書の提示がない場合は身長120cm以上150cm未満)700元(およそ2,900円)で、ロープウェイの往復利用料金も含まれています。

ですので、「九族文化村」側から「日月潭ロープウェイ」に乗る場合は、別でチケットを購入する必要はなく、手にスタンプを押してくれます。

なお、逆に「日月潭」から、「九族文化村」に入らずにロープウェイで往復するだけの楽しみ方もできます。この場合は、ロープウェイの利用料金は、300台湾元(日本円およそ1,200円)です。

でも、せっかく「日月潭」まで来たら、ぜひ「九族文化村」もあわせて楽しんでくださいね。

≪トーク③:微熱山丘(Sunny Hills)&台灣麻糬主題館≫

さて、南投で“スイーツ”といえば何か思い浮かびますか?

南投は、日本人にも人気のパイナップルケーキ「微熱山丘(Sunny Hills)」の故郷なんです。

今では日本にも店舗がある「微熱山丘」ですが、南投に創始店があって、その創始店は伝統的な上から見るとカタカナの「コ」の字の形をした「三合院」造りの建物。

実はここ、元々は創業者の家だったんだそうです。

エンジニアとして働いていたことのある許銘仁さんが、家の仕事を手伝うため、小さい頃に育った南投に戻り、この「三合院」でパイナップルを切り、煮詰めて餡を作り、パイナップルケーキを焼いていたそうです。

パイナップルケーキといえば、“パイナップル”という名前ですが、“冬瓜”を混ぜた餡のものが主流でしたけど、この「微熱山丘」のパイナップルケーキが登場してから、“100%パイナップルを使った餡”の、繊維のある食感のものがどんどんと登場するようになったので、「微熱山丘」は、パイナップルケーキの定番を大きく変えたお店と言ってもいいと思います。

そんなパイナップルケーキ界に新たな風をもたらした「微熱山丘」の「三合院創始店」は今も店舗として営業していて、店舗自体は伝統的な三合院づくりの建物の方ではないのですが、店舗の建物もレンガ造りの伝統的な雰囲気で、一方、中は床から天井にかけて、ブルーから白のグラデーションに、木のテーブルとイス…とオシャレな作りになっています。そして、ここでももちろんお店を訪れると、お茶とパイナップルケーキ1つがふるまわれますよ。

台湾の人にも人気で、休みの日などは列ができるので、あまり並びたくないなぁ…という方は、平日に訪れるのをおススメします。

「微熱山丘」の「三合院創始店」の場所は、南投市ですが、彰化県との県境に近い場所にあるので、在来線台湾鉄道、もしくは高速バスで彰化県の「員林」市まで行き、員林轉運站から彰化客運の6925番のバスに乗って、凹楇寮バス停下車、徒歩3分ほどです。

ちなみに、南投市にはもう一つ、麻糬と呼ばれる、白玉の様に丸めた“お餅”の博物館「台灣麻糬主題館(台湾もち博物館)」という観光工場があります。

ここでは、台湾の人たちの大好きな、そして、台湾の人たちにとって最も身近な神様、土地公(土地神様)も大好きと言われている麻糬の作り方や歴史などを紹介したり、DIY体験をしたりしている、台湾で最初の“麻糬の博物館”です。

館内には、「DIY学院」や「歴史文化エリア」の他、もち米の用途について更に知ってもらおうと「米食文化エリア」や「食品原料エリア」などもあります。

ちょっと珍しい、“麻糬の博物館”にもぜひ足を運んでみてください。

「台灣麻糬主題館」へのアクセスは、在来線台湾鉄道でお隣の「彰化」駅下車、そこから彰化客運の6917番のバスに乗って「管理中心(管理センター)」バス停下車です。

ただ、「微熱山丘」も「台灣麻糬主題館」も同じ南投市内ではありますが、交通がちょっと不便ですので、「台灣麻糬主題館」両方行ってみたいという方は、タクシーを利用したほうがいいかもしれません。

南投は全体的に車がないとちょっと移動が大変なので、旅行で来られた際になかなか行きにくいかもしれませんが、南投県の県長も日本でも台湾でも人気の“カナヘイ”さんを南投に招待して、文化芸術活動交流を通して、観光の話題をもっと増やしていきたいと語っていましたので、観光スポットも盛り上げていきたいと思っている南投に、皆さんも機会があればぜひ足を延ばしてみてくださいね。

Sat, 05 Mar 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-02-26_基隆

≪トーク①:基隆港と“キールンサイン”≫

台湾北部の港町・基隆。皆さん、行かれたことありますか?

台北の中心部から高速バスやで在来線の台湾鉄道でおよそ40~50分で着くので、日帰りで気軽に遊びに行くことができます。

その基隆にある基隆港は、台湾第2位の貨物取扱量を誇る台湾の主要な港の一つ。大きな港となると、広いスペースに倉庫などが立ち並んでいて、人々が居住するエリアまでは少し距離があるところが多いのですが、基隆港の場合は、深く入り組んだ天然の入り江を整備した港で、内陸までぐっと入り込んだ、長さおよそ2000メートル、幅およそ400メートルの細長い水道を形成しているため、港と街が非常に近い、まさに“港町”なんです。

また、豪華客船も寄港する港で、乗客の乗下船を行う内港部分は、もうまさに街中なので、豪華客船が寄港しているときは、街側から港の方を見ると、建物の間から、建物を超える大きな船がどどん!と泊まっている姿が見えますが、それがあまりの大きさに、遠近感がわからなくなるような、まるでCGの映像を見ているかのような迫力で圧倒されますよ。

そして、その停泊した豪華客船と共に、“ハリウッドサイン”ならぬ “キールンサイン”を合わせて収めた写真を撮るのが人気です。

その“キールンサイン”とは、在来線台湾鉄道「基隆」駅の後方にある虎仔山の中腹に“基隆”の英語表記「KEELUNG」の7つのアルファベットが掲げてあるもので、まるでハリウッドのようだと基隆のランドマークとなっていました。また、夜にはその文字がLEDライトで光るようになっていて、港の風景と併せて人気のフォトスポットとなっていたほか、車や船で基隆にやってきた人たちが、一目で「あ~、基隆に来たなぁ」と感じる目印にもなっていました。

…と、今、“いました”と言いましたが、というのも、実はこの“キールンサイン”、2006年に設置され、16年にわたって基隆の港町を彩ってきましたが、今回、全面改装するという事で、先日2月19日から工事が始まったそうです。4月15日まで景観台を封鎖して、お色直し作業が行われています。

新たなデザインは、山、海、都市の三大要素を取り入れて、色彩を重ね、基隆のいきいきとした個性を表現し、複数のダイナミックな効果で新たな視覚効果を表す予定だそうです。

基隆のランドマークがどのようにお色直しするのか今から楽しみですね。

≪トーク②:基隆廟口夜市≫

そして、基隆港に降り立ったら、もうすぐ街ですので、乗船客もすぐに基隆の街を楽しめます。

しかも、基隆と言えば、美食の夜市、「基隆廟口夜市」がありますからね~。

私も「基隆廟口夜市」にご飯を食べに行くためだけに友達と出かけたりしたこともあるくらい、台湾のB級グルメをたっぷり楽しみたいならおススメの夜市です。

台湾には各地に夜市がありますが、「基隆廟口夜市」は、他とはちょっと雰囲気が違います。

まずは目を引くのがずら~っと並んだ黄色の提灯。

「仁三路」という通りの300から400メートルほどのそれほど長くはない距離に屋台が並んでいるんですが、屋台それぞれに番号が振ってあって、統一されたステンレス素材のシルバーの看板に番号と何のお店なのかが書いてあります。

また看板には、日本語でも書いてあるので、中国語がわからなくても何を売っているお店なのかが一目でわかりようになっています。

(まぁ、中には不思議な日本語の表記になっているものもありますが、そこはご愛敬という事で…)

しかもそのシルバーの看板の上に3段にかけられた黄色の提灯の明かりが写って、よりキラキラとした活気ある雰囲気を作り出しています。

そして何と言っても、この「基隆廟口夜市」は、お店に番号が振っていあるメインの通り「仁三路」の屋台のほぼ全てがB級グルメのお店!間に洋服店があったり、雑貨屋があったり、レストランがあったりしないんです。

他のお店もあるにはあるんですが、そのようなお店はメインの通りの屋台の後方の建物や、「愛四路」という別の通りの方に並んでいて、夜市のメインの通りに出ている屋台はほぼ全て食べ物の屋台なんです。

もちろん、そういった様々なお店が混ざっている夜市も楽しくて魅力的なんですが、この「基隆廟口夜市」は、ローカルなB級グルメを楽しむのが目的!という人には最高の夜市なんです。

しかもメインの通りの「仁三路」だけでなく、「愛四路」や周辺にも、他にもたくさんの屋台があって、全部で200近い数の屋台が集まっているそうです。中には港町・基隆ならではの海鮮を扱った屋台もたくさんありますよ。

以前、このコーナーでご紹介したこともありますが、私は「基隆廟口夜市」に来たら、だいたい食べるものが決まっていて、それプラス、お腹の空き具合と相談してさらにちょこちょこ食べるんですが、毎回、必ず食べるのが「營養三明治(栄養サンドイッチ)」と「一口吃香腸(一口台湾ソーセージ)」。

そして、この他にも、大体ご飯物は「魯肉飯(ルーローハン)」か「油飯(湾風おこわ)」のどちらにしようか悩んでいますね。

それから、「肉羹」という肉のすり身のあんかけスープ食べようかなぁ~、デザートにアイス食べるかなぁ~、果物も食べたいなぁ~という感じで、お腹がパンパンになるまで食べ歩いています(笑)。

毎回必ず食べる「營養三明治(栄養サンドイッチ)」とはどのようなものかというと、揚げたコッペパンの中にキュウリやトマト、ハム、ゆで卵を挟んで台湾の甘いマヨネーズをかけたもので、一見すると、コッペパンまるまる1つ使っているし、しかも揚げてるし、ボリュームありそうだなと思いますが、中に挟むキュウリやトマトがさっぱりしているからなのか、あの甘い台湾のマヨネーズによるものなのか、ペロッと食べられますよ。

他の夜市で食べたこともあるんですが、基隆にはこの「營養三明治」がいっぱいあって、中でも私はこの「基隆廟口夜市」の58番のお店、「天盛舖營養三明治 58 號の「營養三明治」がお気に入りです。

ここは人気のお店でいつも多くの人が並んでいることから、番号札を取るスタイルとなっています。

ですので、私はこの「營養三明治」は毎回必ず食べるので、「基隆廟口夜市」に来たら先にこのお店の番号札を取ってから他に何食べようかなぁ~とリサーチに行っています。

「基隆廟口夜市」に行ったらぜひ「營養三明治」食べてみてくださいね。

≪トーク③:基隆の人がおススメする基隆廟口夜市の美食≫

私も「基隆廟口夜市」に行くと、毎回行くお気に入りのお店があるのですが、先日、偶然、「【現地の人vs観光客】基隆の人たちは何を食べる?観光客に“ぜひ食べてもらいたい美食”は本当にその価値ある?」という台湾のネットの記事を見かけたので、私のお気に入りのお店は入ってるかな?と気になって見てみました。

たしかに、自分たちにもありますよね。「あ~、そこは大体観光客がよくいくお店で、地元の人たちはこっちかな?」みたいなお店がありますよね。そのような比較が紹介されていました。

それによると、まずは“三明治(サンドイッチ)”のお店編。

「基隆廟口夜市」と言えば、私のお気に入りのお店「天盛舖營養三明治 58 號」が人気ですが、地元の人たちからするとそこは“観光客が行くお店”らしく、最近、地元・基隆の人たちの間で人気なのは、店舗名のない「碳烤三明治(炭火焼きサンドイッチ)」なんだそうです。

どんなお店なのか調べてみると、「營養三明治」のお店はメニューが1つだけなのに対して、こちらの「碳烤三明治」のお店は、いろんな種類があって、ホットサンドやトーストを売っている“朝ご飯屋さん”にイメージは近いと思います。

ですので、種類が全く違いますので、「營養三明治」が食べたい人は「營養三明治」のお店へ。そして、地元の人たちに人気の“三明治(サンドイッチ)”を食べてみたいという人は「碳烤三明治」へ行ってみてくださいね。

「碳烤三明治」のお店の場所は、メインの通りの横の道「愛四路」にある人気の豆花のお店「三兄弟豆花」のすぐ横に屋台が現れるそうですが、基隆っ子も「出会えるかどうかは運次第」と言っています。“神秘のお店”の「碳烤三明治」。私も次回、探してみたいと思います。皆さんもぜひ覚えておいてくださいね。

そして続いては、港町・基隆の名物、海鮮編!

中でもカニ料理と言えば、観光客におススメするお店は、「愛四路」にある「松山活海鮮」というお店の「奶油螃蟹(カニバター)」。ここはまさに、基隆の人が一番に“観光客が食べるもの”として名前を挙げるそうで、基隆の人たちも、このお店に入ると、なんだか自分たちも観光客になったような錯覚に陥るんだそうです。

このお店ももちろん人気なんですが、子供のころから新鮮な魚介類を食べてきて舌が肥えている基隆っ子がおススメするカニ料理のお店は、メインの通りの5番「吳記螃蟹羹」の「螃蟹羹(蟹のとろみスープ)」だそうです。

ここは、私もいつも「油飯(台湾風おこわ)」を目的に行くお店ですが、地元っ子たちもここの「螃蟹羹(蟹のとろみスープ)」はおススメなんですね。

確かに、ここのスープ美味しかったです。しかも、ちゃんと蟹の身を別で入れてくれるので、「蟹が入ってない!」なんてことはありません。

なお、このお店の「油飯」は1杯30台湾元(日本円およそ120円)ですが、「螃蟹羹」は単品で70元(およそ290円)と、他と比べるとちょっとお高めですが、地元の人おススメのスープ、ぜひ食べてみてくださいね。

そしてデザート編。

基隆名物「泡泡冰(バブルアイス)」。

メインの通りに2軒、「泡泡冰」のお店が並んでいて、観光客に人気ですが、地元・基隆っ子たちの間では最近、夜市エリアから少し離れた場所に店舗を構える「遠東泡泡冰」というお店の泡泡冰が人気なんだそうです。

メニューの種類は夜市にあるお店より少ないものの、台湾の各地の食材を使い、これまでの手作業での攪拌を機械生産にすることで、品質を確保。店舗の雰囲気もおしゃれな作りですし、泡泡冰自体もまるでジェラートのようなおしゃれなスイーツとなっていて、若者に人気のようです。

個人的には、いい腕の筋肉をしたお兄さんが泡泡冰を攪拌しているのを見学するのも結構好きなんですけどねぇ。いつも手作業で攪拌しているからいい筋肉をしているのか?いい筋肉をしているからその仕事に向いているのかわかりませんが。

この他にも、メインの通りにある43-1番「世盛一口吃香腸」(私も必ず買うところです!)も、地元の人たちは、「1個7元(およそ29円)かぁ。ちょっと高いなぁ…」と思いつつも、あのおいしそうな香りに毎回負けて買ってしまうそうです。

また、基隆っ子の10人中9人が、「一番好きなのは基隆廟口夜市の魯肉飯(ルーローハン)」と答えたほど人気なのがメインの通りにある31番「天一香魯肉飯」の魯肉飯。ここ、私もおススメの場所です♪

見た目、結構脂っこそうに見えますが、食べてみるとそんなに脂っこくなく、まさにちょうどいい!メディアからもよく取材を受けている人気店です。しかもなんと魯肉飯1杯20元(およそ83円)なんですよ。まぁ、小ぶりのお椀で量は少なめなんですが、スープや、タケノコなどのサイドメニューと併せても満足ですし、他にもいろいろと食べて回りたい夜市では、味も、値段も、量も、ちょうどいいお店です。

台湾のネットで紹介されていた地元・基隆の人たちおススメのお店、皆さんも知っているお店や、行ったことのあるお店はありましたか?私のおススメともいくつか重なっていて、ちょっと嬉しくなりましたが、好みは人それぞれですので、皆さんもぜひ次回、基隆に行かれた際には、これらの情報も参考にしつつ、自身のお気に入りのお店を探してみてくださいね。

Sat, 26 Feb 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-02-19_台中「武陵農場」桜のシーズン

≪トーク①:人気桜スポット「武陵農場」≫

台北は雨続きでちょっとひんやりした一週間でしたが、実は台湾ではすでに“桜の季節”がやってきています!

台湾は、日本のように街中の街路樹や学校、公園などに桜が咲いているのではなく、山の方まで行かないとなかなか桜を見る機会がないのですが、桜スポットが各地にありますよ。

その桜スポットの中でも、毎年、注目を集め、“桜のシーズン”がやってくると必ずと言っていいほどニュースに取り上げられるスポットが、台湾中部・台中市にある「武陵農場」。

RTIのニュースでも毎年取り上げられているので、名前を聞いたことあるという人も多いと思います。

ここは、雪霸國家公園(雪霸国家公園)の中にある、有名な“高山農場”。

1959年に東西横断道路の宜蘭支線が開通したのを受け、当時、国軍退除役将兵輔導委員会の主任委員であった蒋経国・元総統が、退役軍人を率いて山に入り、「台湾退役軍人農場開墾所管轄の武陵開墾区」として農地に開拓。1963年に“武陵退役軍人農場”としてできた場所です。

そして1969年に名称を「武陵農場」に改名し、1998年に「宜蘭農場」も「武陵農場」に併入して、総面積はおよそ800ヘクタールとなりました。

開墾後は、夏の高冷地野菜や温帯果樹などを栽培していたそうですが、時代と共に、キャンプエリアや親子広場など観光・レジャー事業に転換していき、現在では、エコツーリズムや自然保護、農業レジャーパークとして、休日になると多くの人が訪れる観光レジャースポットとなっています。

年中、自然が楽しめるんですが、この「武陵農場」の一番人気のシーズンが…今!この桜のシーズンなんです。

「武陵農場」には、吉野桜や、ショウワザクラ、緋寒桜、河津桜、八重桜、「武陵農場」特有種の“紅粉佳人(ピンクレディ)”、台湾固有種の“霧社桜(ムシャザクラ)”など…広い敷地に2万本以上の桜の木が植えられていて、“桜の博物館”とも呼ばれています。

桜の品種によって開花時期が違うので、4月頃まで楽しめるのですが、一番、豊富に桜が咲いている、だいたい旧正月頃が毎年“桜のシーズン”です。

この“桜のシーズン”に合わせて、毎年、多くの人が「武陵農場」に桜を観に訪れるのですが、この時期の「武陵農場」の桜は、ふらりと行って観られるわけではありません。

実は、“桜のシーズン”になると、「武陵農場」は交通規制がかかり、スタッフや園内の宿泊施設に滞在している人を除き、一般車両が入れなくなるんです。

ですので、「武陵農場」の桜を観に行きたい場合には、たとえ車を持っていても、専用のシャトルバスを利用するか、バスツアーに参加するしかないんです。

しかも、そのバスのチケットもなかなかの争奪戦!

桜の最もきれいなシーズンに合わせて2週間ほどと限られた期間という事もあって、チケットの発売が始まると、特に土日のチケットはすぐに売り切れてしまいます。

そのため、なかなかこのタイミングに行くことができなかったんですが、今回、私も初めて桜のシーズンのシャトルバスのチケットを取って、「武陵農場」まで行ってきました!

台湾人の知人から、行ったことないなら、ぜひ行ってみて!とおススメされたのですが、本当に自然あふれる中に桜も溶け込んでいて、緑の山々を背景に、ピンクや赤に近い色の様々な品種の桜がとても映えてきれいでしたよ。日本とはまた一味違った桜の景色を楽しめました。

今回、私が利用したのは、國光客運の「武陵桜シーズン」専用シャトルバス。

台北だと、台北駅と市政府バスターミナルの2か所から出発するバスがあって、往復のバスチケットと、「武陵農場」の入園料込みで、730台湾元(日本円およそ3,000円)。

バスは朝の5時半から7時の間に出発します。

というのも、「武陵農場」は、住所は“台中市”ですが、街の中心部からは遠く離れた、台湾の中央部、台中市と宜蘭県の境の辺りにある山の上ですので、順調にバスが走ったとして台北から片道4時間の道のりです。そのため、出発時間も早いんです。

バスセンターにいた警備員さんの話では、渋滞するときは片道6時間かかることもあると言っていたので、長旅の覚悟はしておいた方がいいですね。

バスは途中、3回トイレ休憩があったんですけど、それぞれのポイントで屋台が出ていて、そこでちょっとした腹ごなしはできます。

2回目のトイレ休憩スポットでは、そのエリアでとれた新鮮なキャベツや白菜が大量に売っていて、しかも安いもんですから、中にはまだ行き道なのにキャベツを3玉買っている人もいましたよ。

ちなみに、トイレはどこも比較的きれいでしたが、やはりウェットティッシュはあった方がいいかなと思います。あと、今回立ち寄ったトイレの多くはトイレットペーパーがちゃんとありました。ただトイレットペーパーが設置されていないところもあるので、基本的にはティッシュは持参してくださいね。

そして行きは順調に予定通り4時間で到着!

「武陵農場」に入ると、入り口近くに早速、桜スポットがあるのですが、その近くの駐車場が集合場所であるとの説明を受けつつ、バスはそのまま奥の方まで連れて行ってくれます。

入り口から10分、15分くらい走ったでしょうか、奥の方の桜スポットでバスを下車。そして、そこからは集合時間まで農場内を散策できる自由時間ですので、写真を撮ったり、ピクニックをしたり、みんなそれぞれの方法で桜を楽しんでいました。

≪トーク②:武陵農場に桜を見に行く際のアドバイス!≫

今回、「武陵農場」の桜をおススメしてくれた台湾人の知人からのアドバイスがいくつかあって、実際に行ってみて、本当に必要だったね!と思うことがいくつもあったので、皆さんにもお伝えしますね。

もし、シャトルバスで「武陵農場」の桜を見に行く場合、

●天気予報で天気が良くても、山の上なので、温かい上着を着ていくことがおススメです。暑ければ脱げばいいですけど、寒いと途中、本当につらいですからねぇ…

●また、山の天気は変わりやすいので、傘は持っていた方がいいです。

私たちが行った日は、到着した時は青空で、お昼もピクニック気分で楽しんでいたんですが、集合場所に向かっている途中から突然雨になりました!山の天気は本当に変わりやすい!

●食べ物や飲み物は持参したほうがいいです。

一応、食事ができる場所がありますが、訪れる人数に対して席が全然足りていないのと、メニューもそれほど多くなく、屋台メニューが数種類あるくらい、そして何より、その食べられるスペースは入口入ってすぐのところにあるのですが、シャトルバスで行くとまずそのまま真っすぐ奥の方まで連れていかれるので、持参していないとお昼時に食べそびれます。

中には、途中のトイレ休憩で立ち寄った近所にあったコンビニでパンやおにぎり、中にはカップ麺を買ってきている人もいましたが、休憩時間はあまり長くないので、食べ物や飲み物はバスに乗る前(出発前)に準備したほうがいいと思います。

ちなみに、持参した袋菓子は見事にぱんぱんに膨れ上がっていて、それを見て、あぁ、そんなに標高高いのか!と驚きました。

ですので、炭酸飲料を持っていく場合には、開けるときに気を付けてくださいね。開けた瞬間、炭酸が噴き出している人を何人か見かけました…。

●レジャーシートを持っていくといいですよ。

ウッドテーブルやイスがあるスペースもありますが、とても少ないので、レジャーシートがあると、日本スタイルでお花見も楽しめます。

●そして最後に、農場内はとても広いので、トイレと時間には余裕をもって移動しましょう。

バスは出発の時間に合わせて、帰りの時間も決まっています。奥の方から、バスの集合場所までは4キロほどあるので、1時間半見ていたのですが、途中、写真を撮ったり、トイレに立ち寄ったりしているうちに、集合時間ギリギリになってしまいました。

自由時間は行きの渋滞状況などによって異なりますが、だいたい4時間ほどあるので、奥の方で2時間ほどゆったりして、後半2時間で、下って来ながら道路沿いの桜を楽しみ、少し早めに集合場所近くに着いたら、その脇にある、もう一つの茶畑や橋の周りの桜スポットを時間まで散策する…というプランがいいかもしれません。

≪トーク③:交通関係(補足)≫

今回、私が利用した國光客運の「武陵桜シーズン」専用シャトルバスは、台北市内からだけでなく、台湾北東部の宜蘭、羅東、三星からも出ています。

なお、「武陵農場」は、この“桜のシーズン”と呼ばれる期間は、交通規制され、一般の車両は入ることはできませんが、それ以外の日は、車を持っていれば、車でも来ることができます。

しかも、農場内には2万本以上の桜が植えてあって、品種によって見ごろが異なるので、“桜のシーズン”と呼ばれる期間が終わっても4月頃まで桜を楽しむことができますよ。

ですので、あえて“桜のシーズン”を外して桜を楽しみに来る人も少なくないようです。

農場内の宿泊施設も、毎年“桜のシーズン”の予約は、予約開始から瞬殺で埋まってしまいますので、あえて少し時期を外すというのはいい手かもしれませんね。

桜は日本でも見られるし…と思うかもしれませんが、また日本とは違った桜の景色を楽しめますので、機会があればぜひ、台湾の人気桜スポット「武陵農場」にも足を運んでみてくださいね。

Sat, 19 Feb 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-02-12_高雄(愛河灣エリア&衛武營エリア)

≪トーク①:台灣燈會@高雄&高雄流行音樂中心(愛河灣)≫

春節(旧正月)の連休が明け、オフィスにも人が戻ってきた台湾ですが、まだお正月の雰囲気満載です!というのも、台湾では、旧暦の1月15日、「元宵節」のランタンフェスティバルが行われているからです。

この「元宵節」のランタンフェスティバルは、様々ないわれがあって、金曜日の「文化の台湾」の時間にもご紹介しましたが、道教の最高神である玉皇大帝が大切にしていた天鵞(白鳥)が地上で誤って殺されてしまったことで玉皇大帝の怒りを買い、旧暦の1月15日に地上が焼き払われそうになるのですが、それを知った心優しき玉皇大帝の娘が、何の罪もない人々が苦しむのは見ていられないと、旧正月の14日から16日の3日間、赤い提灯(ランタン)を吊るし、爆竹を鳴らすなどしてまるで地上が燃えているかのように見せることで難を逃れることができると伝え、無事に焼き払われずに済んだことから、毎年旧正月の15日には提灯(ランタン)を吊るし、明かりをともす習慣ができたんだそうです。

そしてそれが今、「ランタンフェスティバル」として受け継がれています。

中でも最も大規模なランタンフェスティバルが、政府主催の「台灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」。

かつて毎年「元宵節」になると、台北の北投關渡宮、松山慈祐宮、萬華青山宮、そして龍山寺と言った主要な廟で「花燈(飾りランタン)」が展示されていました。

ただ、人々はこの「花燈」を見るためにそれぞれの廟を巡らなくてはいけませんでした。そこで1989年、当時の交通部長だった張建邦・部長が、「毎年、元宵節に各地の廟で行われている花燈を一か所に集めて、市民が楽しみやすくすべきだ」として、当時の交通部観光局の毛治國・局長に“ランタンフェスティバル”開催を指示したんだそうです。

そして1990年、官民が一緒になって、大型のランタンフェスティバルを行いました。

初期段階「台北ランタンフェスティバル」の名で毎年「中正紀念堂」で行われていましたが、2001年からは、台湾各地を巡回して行われるようになり、「台湾ランタンフェスティバル」として、その土地ならではの風情、音楽と、飾り提灯(ランタン)との組み合わせが次第に大きな特徴となっています。

そんな「台湾ランタンフェスティバル」、今年は台湾南部・高雄市が担当。高雄での開催は、初めて台北以外で行われた2001年とその翌年2002年以来、20年ぶり3回目です。

今回は、愛河灣と衛武營の2か所をメイン会場として行われています。

2001年、2002年も、高雄市が担当したときは、高雄市内の最大の川、愛河周辺で行われたのですが、20年ぶりですので、周辺の景色はガラッと変わっています。

今回のメイン会場のひとつ「愛河灣」は、高雄市の中心を貫くように流れる愛河が海に流れ出す愛河河口と高雄港が交わる場所にあって、そこには昨年(2021年)に正式にオープンした新たな音楽ホール「高雄流行音樂中心(高雄ミュージックセンター)」があります。

とても独特な形をした建物で、遠くからでも目を引くので、周辺の景色は、以前の高雄港の雰囲気とがらりと変わっていますよ。

「高雄流行音樂中心」は、総敷地面積およそ12ヘクタール。高雄港の11番から15番ふ頭にかけての場所に建っています。

建物はスペインの建築家によるデザインで、メインは “波”をモチーフにした六角形デザインの7階建てと11階建ての2つの建物からなる大型コンサート会場「音浪塔(サウンド・ウエーブ・タワー)」。波が打ちあがったようなデザインで遠くからもとても目立ちます。

今回の「台湾ランタンフェスティバル」ではこの特徴的な建物も生かして、その壁面に大きな映像を映し出していますよ。

そして、6つの小型ライブハウスが並ぶ「鯨魚堤岸(クジラ堤防)」、複合商業エリア「珊瑚礁群」と呼ばれるスポットがあり、そのほかに「海豚歩道(イルカ歩道)」や、8000人から1万人収容可能な屋外ステージ「海風広場」などもあって、敷地内ではマーケットなどのイベントも行われているので、音楽施設としてだけでなく、市民の憩いの場として楽しめるスペースとなっています。

また、この高雄港と言えば、かつて高雄港の倉庫として使われていた建物たちをリノベーションしてアートスペースとして活用している「駁二藝術特區(THE PIER-2/駁二アートセンター)」や、一昨年(2020年)の夏に完成した、旋回橋「高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)」もあります。

この2年でこの高雄港付近は本当に大きく変わっているので、ぜひ旅行が解禁になりましたら足を運んでみてくださいね。

なお、とにかく敷地が広く、建物も大きいので、あちこち見て回ろうと思うと結構歩きます。ですので、体力と時間にゆとりをもって出かけてくださいね。

「高雄流行音樂中心」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「高雄」駅下車、高雄メトロ(MRT)オレンジラインに乗り換えて、「鹽埕埔」駅下車、徒歩10分。もしくは、「高雄」駅まで行かず、3つ手前の「美術館」駅で降りて、高雄ライトレールに乗り換えたらすぐ近くまで行けますよ。「真愛碼頭」駅が一番近いと思いますが、「駁二蓬萊」駅で降りて、「駁二藝術特區」→「高雄港大港橋」→「高雄流行音樂中心」の順に巡ってもいいかもしれません。

≪トーク②:衛武營國家藝術文化中心≫

そして、今回の「台湾ランタンフェスティバル」のもう一つのメイン会場、「衛武營」。

このエリアは、愛河や高雄港からも離れた内陸部で、これまで“観光スポット”という場所ではなかったので、聞いたことないという人も多いと思います。ここは、かつて軍営地で、高雄市の中心にありながら高い壁に囲まれ、人々にとって謎の多い立ち入り禁止区域だったそうです。そんな総面積は67ヘクタールにも及ぶ広い土地を、軍が移転後、そのうちの47ヘクタールを高雄市が公園に生まれ変わらせました。

大きな「衛武營都會公園」には、子供が遊べる遊具エリアはもちろん、昔から残る三連の建物や、かつての新兵の訓練場と給水塔を改装して、全体を見渡せる展望エリアを作っていたり、湖があったり、草原エリアがあったりします。中央の開放されている芝生エリアでは走り回ったり、ピクニックや凧揚げをしたりと、自由に楽しむことができるので、休日になると多くの親子連れでにぎわいます。

台北では、「大安森林公園」が“台北の肺”と呼ばれていますが、高雄では最近、この「衛武營」が、“都市の空気を浄化する緑の「肺」”、“都会のオアシス”と呼ばれているようです。

そして、その一角、敷地の北側に、2018年、台湾最大規模の文化施設「衛武營國家藝術文化中心(衛武營ナショナル・アート・カルチャー・センター)」ができました。

総敷地面積は9.9ヘクタール、そのうち建物は3.3ヘクタール。“音の波”をイメージした白い波のような形が特徴で、衛武營のガジュマルの樹からインスピレーションを得たデザインとなっているそうです。

ちなみに、その建物は世界最大の単一屋根の大きさの総合劇場だとされています。

中には、オペラハウス、コンサートホール、劇場、舞台芸術場の4つの室内ホールがあって、それぞれ、館内の雰囲気も異なります。中でもコンサートホールは、シートも床も壁も天井も全て優しい木の色。そしてそこには、アジア最大となるパイプ数9,085本のパイプオルガンが設置されています。

台北市の「國家表演藝術中心 國家兩廳院(ナショナルシアター&コンサートホール)」、そして台中市の「台中国家歌劇院(ナショナル台中シアター)」に次いで3つ目、そして台湾南部では初の国立ホールです。

ぜひ機会があれば、コンサートや演劇を観に足を運んでみてください。そして、コンサート鑑賞や演劇鑑賞が目的でなくとも、この「衛武營國家藝術文化中心」と、公園でゆっくりとした時間を楽しむのもいいと思いますよ。

「衛武營國家藝術文化中心」までのアクセスは、高雄メトロ(MRT)オレンジライン「衛武營」駅下車、すぐです。

≪トーク③:衛武迷迷村≫

衛武營の駅を挟んで「衛武營國家藝術文化中心」の反対側に、最近、フォトスポットとして注目を集めている場所があります。

その場所は「衛武營彩繪社區(衛武營アートエリア(通称:衛武迷迷村(衛武ミミ・ビレッジ))」。

元々は、普通の古い住宅エリアだったそうですが、2016年に「高雄苓雅國際街頭藝術節(ストリートアートフェスティバル)」が行われるようになり、世界各国からアーティストを招いて、古い建物に巨大な壁画を描いたりしていて、街全体がとってもカラフルでかわいいんです。

この「高雄苓雅國際街頭藝術節」は2021年まで毎年開催されていて、現在、累計24の国からアーティストを招き、国内外の50名以上のアーティストたちが参加し、135のウォールアートが描かれています。

もちろん、フェスティバルが終わっても残されているので、いつ行ってもカラフルな街並みが楽しめますよ。

例えば、3階建ての建物の壁面、一面全部を、3段の本棚に見立てて、たくさんの本が並んでいる様子を描いたウォールアートがあったり、まるで海の中にいるかのように魚がたくさん描かれているアパートがあったり。また絵だけでなく、通りにカラフルなオブジェがあったり、通りの上にカラフルな布が張られていて一つの作品となっていたりと、歩いているだけでわくわくするような、カラフルでポップな街となっています。もちろん、そこに普通に人々も生活していて、ウォールアートされているアパートのベランダには普通に洗濯物が干してあったりと、日常とアートが一緒になっているのも面白いですよ。

街のいたるところにフォトスポットがあるので、写真を撮り飽きません。

ぜひ衛武營まで行ったら、この「衛武迷迷村」にも足を運んでみてくださいね。

「衛武迷迷村」までのアクセスは、高雄メトロ(MRT)オレンジラインの「衛武營」駅下車。「衛武營國家藝術文化中心」側とは逆側の5番出口を出てすぐです。

今、「台湾ランタンフェスティバル」で盛り上がっている高雄、残念ながらこの「台湾ランタンフェスティバル」の期間に旅行で訪れることはできませんが、ここ数年で街がどんどん変わっていますので、また旅行が解禁になりましたらぜひ足を運んでみてくださいね。

Sat, 12 Feb 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-02-05_「虎」スポット

≪トーク①:高雄“蓮池潭”の「龍虎塔」≫

新年快樂!旧暦のお正月を迎え、台湾も“寅年”になりました。

今年の春節(旧正月)は土日を含め9連休で、明日(2/6)までお休みという人が多いのですが、昨日(2/4)金曜日くらいから台北の街も、少しずつ人が戻ってきている感じがします。

でも、これから仕事始めとなっても、新年のあいさつ回りや、拜拜(お参り)が行われたり、「春酒」と呼ばれる新年会があったり…と、まだまだ暫くはお正月気分が抜けない日々が続きそうです。

さて今週は、そんな“寅年”が始まったばかりの台湾の“虎スポット”をご紹介しようと思います。

調べてみると、地名や名称に“虎”の字がつくところや、“虎”にまつわるスポットが、台湾の中には結構あるんですよ~。皆さんは思いつく場所、ありますか?

地名に“虎”が付く場所と言えば…台湾中南部・雲林の「虎尾」や、台湾の西の離島・澎湖県馬公市の「虎井里」。台湾北部・新竹市香山區には「虎林」エリアがあって、「虎林街」や「虎林新村」、「虎林國小(虎林小学校)」がありますし、台湾中部・南投県草屯鎮炎峰里には、「虎山路」という道が、そして台北市信義区にも「虎林街」というエリアがあります。

他にも、“虎”に絡んだ土地と言えば、台湾南部・嘉義県民雄郷。どこにも“虎”の字は入っていないのに、どうして“虎”と絡んでいるのかというと、ここの元々の名前は「打貓(ターニャウ)」と言っていたそうで、ここでいう「貓」は“虎”のことを指しているんだそうで、ここも“虎スポット”として出てきました。

また、古い地名関連でいうと、台湾で最も大きな規模の海水浴場と言われる、台湾北西部・苗栗の「通霄海水浴場」は、元々の名前を「虎嶼浴場」と言っていたそうです。これは、「虎頭山」のふもとに位置することからこの名前が付けられたそうです。

…そして、この「虎頭山」という名前の山もたくさんあって、この苗栗だけでなく、台湾北部・桃園市にも、台湾中部・南投県の埔里鎮と中興新村にも、台湾南部・台南県玉井郷にも、台湾最南端・屏東県恆春鎮にも、台湾東部・花蓮県瑞穂郷にもあるんです!

私は最初、これは一つの大きな「虎頭山」という山があって、いくつもの県市にまたがっているのかと思ったのですが、場所もバラバラ。同じ名前の山があちこちにあるんだそうです。

九州ほどの面積の台湾の中に、「虎頭山」、多すぎですっ!(笑)

これらの他にも、苗栗県大安郷には「虎山温泉」がありますし、新北市坪林区には「虎寮潭」という潭があって、どちらも観光スポットとなっています。

私がざっと調べて見つけただけでこれだけあるので、詳しく見ていくともっともっとたくさんありそうですね。

そんな“虎”スポットの中でも、最も有名な場所と言えば…やっぱり、高雄市左營區にある「蓮池潭」の「龍虎塔」でしょう。

この「蓮池潭」は、広さおよそ42ヘクタールある、高雄市左營區最大の池で、その池の周りには、「高雄孔廟(高雄孔子廟)」や、三国志の英雄“関羽”を祀る「春秋閣」、そして中国の四神のひとつ“玄武”を祀る道教寺院「北極玄天上帝(元帝廟及び北極帝)」など、20を超える寺院があります。その中でも最も有名なのが“虎スポット”「龍虎塔」です。

行かれたことのない方でも、もしかしたら一度は写真などで見たことがあるかもしれませんね。“パワースポット”とも言われていて、二対の7重の塔の前に、大きな龍と虎が口を開けて待ち構えている建物です。

塔に向かって左手に龍が、右手に虎がいるのですが、みんな“龍”の口から塔の中に入って、“虎”の口から出てきます。

これは、台湾では十二支の動物の中で、最も高潔なのが“龍”、最も凶悪なのが“虎”と考えられているそうで、“龍”の口から入り、“虎”の口から出ることで、これまでの自分の悪い行いが清められるんだそうですよ。

たまに“虎”の口の方から入っていこうとする観光客を見かけますが、もし間違って“虎”から入っていってしまっても、もう一度、正しい順序で参観すればいいそうですよ。

ちなみに、この「龍虎塔」は、塔の上まで上ることができます。狭いらせん階段を上っていくと、心地のいい風を感じながら湖の遠くまでを見渡すことができます。そして、塔から見下ろすと、塔までの道がジグザグになっている様子も見ることができます。

これは、魔物は曲がった道を進めないと信じられているため、わざと道をジグザグにしているんだそうですよ。また、塔の上に上ると、建物の上の方に施された装飾をまじかで見ることもできるので、7階まではちょっと段数ありますが、ぜひ登ってみてくださいね。

「蓮池潭」の「龍虎塔」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「左營」駅からだと徒歩10分。台湾新幹線こと台湾高速鉄道「新左營」駅から紅51番のバスに乗って「蓮池潭勝利路」バス停下車です。

また、高雄も2020年7月から、台北と同じくレンタサイクルUbikeを導入していて、駅前にも、「蓮池潭」にも、Ubikeのステーションがあるので、自転車で行ってみるのもいいかもしれません。

≪トーク②:雲林「虎尾」≫

次に、地名に“虎”がついている場所、と言われて台湾の多くの人がパッと思いつく場所、台湾中南部・雲林の「虎尾」─。

ここは以前、このコーナーでもご紹介したことがありますが、覚えていますか?

雲林といえば、台湾の伝統的な人形劇「布袋戲(ポテヒ)」の故郷。

そう、その「布袋戲(ポテヒ)」で使われる人形や、その衣装、小道具、楽器や舞台が展示されている他、人形の制作過程などを紹介して、「布袋戲(ポテヒ)」文化の普及に努めている「雲林布袋戲館」や、かつて日本統治時代に虎尾糖廠(虎尾製糖工場)が作られ、その原料となるサトウキビや、製糖工場で作られた砂糖を運ぶ列車が走っていた鉄道橋で、廃線後、現在は雲林県の指定古跡となり、観光スポットとなっている、「虎尾糖廠鐵橋」、そして「青埔落羽松秘境(青埔ラクウショウの秘境)」といったスポットをご紹介しましたが、前回ご紹介した「雲林布袋戲館」のお隣にある「雲林故事館」にもぜひ足を運んでみてください。雲林には日本統治時代に建てられた古い建物が今も数多く残されているんですが、この「雲林故事館」はかつて「虎尾郡守官邸」だった建物を修復し、現在は地元の生活や、芸術、教育、文化、地域の物語を伝えるボランティアの育成、そして地元の文学作家の作品収集などを行っている場所です。

その建物というのが、日本統治時代の大正9年から12年ごろに建てられた日本式の木造建築で、中華民国政府が台湾に移ってきてからも、雲林地方法院の院長の宿舎などとして使われていたそうです。

1996年からしばらく使われないままとなっていたのですが、ほぼ完全な状態で残っている日本式の建築物であるとして、2000年に建物の保存活動が起こり、2001年に雲林県指定の古跡となりました。そしてその後、修復などを経て、現在は子供から大人まで、様々な文化体験ができる場所となっています。

もちろん、建物の中にも入れるのですが、木造建築の中に入ると、くれ縁(縁側)に障子、そして畳の部屋…と、台湾にいるのに日本の、しかも昔にタイムスリップしたような、不思議な気分になりますよ。

一方で、日本式建築の建物を取り囲む塀は赤レンガだったりと、台湾の要素と融合していたり、庭の部分にはウッドデッキの様に木を組んで、新旧が融合したかと思えば、そこに“オシャレなカフェ風”…ではなく、昔の小学校の机や椅子のようなものが置いてあって、休憩できるスペースとなっていて、古い建物を修復するだけでなく、その要素や良さを壊すことなく、新たに活用できるよう必要なものを組み合わせるそのうまさに感心します。

日本っぽいけれど、日本にはない、ちょっと不思議な空間をぜひ楽しんでみてくださいね。

ちなみに、この「雲林故事館」に限らないのですが、日本式建築物をリノベーションして再利用している建物の多くは、建物の保護のため、中に入る際には靴下か室内履きを履かないといけません。ですので、特に夏場は、サンダルだったりして靴下を履いてないときもあると思いますので、そのような建物を訪れる際は、靴下を履いてくるか、持ってくるのをおすすめします。

「雲林故事館」の開館時間は、毎週水曜日から日曜日の朝10時から夕方18時まで。月曜、火曜はお休みです。

また「雲林故事館」のはす向かい、「雲林布袋戲館」のお向かいにも、雲林県の文化資産に登録されている古い建物「虎尾合同廳舍(虎尾合同庁舎)」があります。

これは、日本統治時代に消防隊が管轄エリアの火災発生場所を観測し、通報をする緊急救済建築物で、昭和5年に建てられました。

4階建ての高さの観測塔は、かつて虎尾で最も高い建物で、地域のランドマークとなっていたそうです。

2001年に文化資産に登録され、5年をかけて建物の修復を行い、2013年には誠品書店とスターバックスを併設することとなり、更に改修をし、三級古跡となっています。

誠品書店もスターバックスも、どちらも、建物のかつての面影をいたるところに残していて、警察局として使われていた時の紋章が残されていたり、消防隊員が素早く出動できるよう、かつて使用されていた「滑り棒」の跡も残されています。

古跡の中で、雰囲気を楽しみながらゆっくりコーヒータイムを楽しむのもいいですね。

ちなみにここは、雲林で最初の誠品書店とスターバックスの店舗でもあるそうです。

台湾の“虎スポット”、雲林の「虎尾」は、丸一日ゆっくり楽しめます!

≪トーク③:台北市信義区「虎山」≫

そして、台北市内の“虎スポット”といえば、信義区の「虎山」。

「象山」は、台北メトロ(MRT)レッドラインの東の終着駅の名前になっていますし、上りやすく、象山から見る台北のランドマーク「台北101」の姿は、パンフレットやポストカードになっていたりするので知っている方も多いと思いますが、実はその「象山」の近くに、他にも「豹山」、「獅山」、そして「虎山」があって、4つ合わせて「四獸山」と呼ばれているんです。

「虎山」は「四獸山」の中で、一番東側にあるので、「台北101」は遠くなりますが、ここからも「台北101」を含めた台北市内の美しい景色が楽しめますよ。

「虎山」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブルーラインの「市政府」駅下車。3番出口から市内バス「仁愛幹線」に乗って、「福德國小(福德小学校)」バス停下車。そこから5分ほどの場所に登山口がありますよ。

「虎山」は、登山口入ってすぐの辺りはちょっとした渓流があって、苔と石の橋が神秘的な雰囲気だとフォトスポットにもなっています。また、「虎山」自体もそれほど高くなく、ハイキング感覚で登れる山ですので、機会があればぜひ上ってみてくださいね。

台湾各地にある“虎スポット”。ぜひ足を運んでみてください。そして皆さんも、ぜひ新たな“虎スポット”も探してみてくださいね。

Sat, 05 Feb 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-01-29_春節の台北で楽しめるスポット

≪トーク①:春節の台北でも楽しめるスポット①花畑≫

もうすぐ旧暦のお正月です。台湾では今日(1/29)から旧正月の連休に入りました。旧正月を家族と過ごすために多くの人が実家に帰るので、駅も道路も混雑!そして、いつもは人の多い台北がこの時期は閑散とします。

街を歩く人も少なくなるんですが、台北市内の道路を走る車が圧倒的に減るので、本当にガラガラになりますよ。その様子を見てみたいという人は、この旧正月にあわせて来てみてください。ただ、お正月はお店もほとんど閉まっているので、ちょっと不便かもしれません。

ただ、近年は実家が台北という世代も増えていることから、以前ほど、「全く人がいないっ!」という感じではなく、お店もちらほらと開いていたりしますし、コンビニやスーパー、百貨店は開いていますので、完全に食べるものがない!という状況にまではなりませんが、いつもよりちょっと不便だという事を頭に入れておいた方がいいかもしれません。

では、旧正月シーズンに台北に旅行に来たら、どこで遊んだらいいのか…悩みますよね。

実は、台湾人の間でも、旧正月シーズン、あえて北上して、台北やその周辺で遊ぶのをおすすめしている人もいるんです。なぜかというと、人がいつもより少ないから!普段人が多い台北のスポットが、人が少なくていい!とおススメしているんです。

そんな“天邪鬼な(?)”とでもいいますか、このような人たちがおススメする旧正月の台北おススメスポットをいくつかご紹介しましょう。

まずは、“花スポット”!台湾は日本よりも暖かいので、毎年ちょうど旧暦のお正月ごろには花のシーズンがやってきます。

そして、近年、台北市内にはいくつもの“花畑”があるんです。

まずは、 “台湾版富良野”こと、北投の「北投社三層崎公園」の花畑。

ここは2019年に完成し、昨年(2021年)から登場した花畑で、なだらかな丘陵地形を生かして、ラベンダーや、シロタエギク、フレンチマリーゴールド、アメリカナデシコ、シキザキベコニアなどが、種類ごとに縦横斜めにグラデーションになるように植えられていて、赤い花畑のライン、ピンクの花畑のライン、黄色の花畑のライン、白の花畑のライン…といった感じで、花が帯のように広がっています。小高い丘の斜面に広がる花畑と、奥には陽明山、そして眼下には北投の街が広がる美しい景色が楽しめますよ。

この花畑の中には入れませんが、ウッドデッキが整備されていて、そこから写真を撮って楽しみます。

小高い場所にある公園ですので、景色もいいですし、風も心地がいい場所ですよ。

今年(2022年)は、ラベンダーをメインとして、およそ1000平方メートルの面積に1万6000ものラベンダーを植えてラベンダー畑を作っています。毎年、少しずつデザインを変えているようですので、今後も楽しみにしていてくださいね。

2022年の「北投社三層崎公園」の花畑は、1月20日から3月31日まで。大体、毎年旧正月前後に見ることができますよ。

北投社三層崎公園までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインで「新北投」駅まで行き、駅を出て正面の道路を渡り、右手前方にあるバス停から216、218、223番のバスに乗って、「貴子坑水土保持園區(貴子坑水土保全林エリア)」バス停下車すぐです。

そして、台北市の南西部、古亭にある「古亭河濱公園」の花畑。

ここは、新店渓という川の河川敷に広がる花畑で、ここも昨年(2021年)に注目を集めたんですが、今年(2022年)は、面積を去年の3倍に拡大!10万397平方メートル(バスケットコートおよそ24個分、東京ドーム2つとちょっと分)の広さに拡大!さらには花の量も倍増して、ニオイスミレや、ラベンダー、サルビアなどの草花や、キンギョソウ、ペチュニアなど季節の花など32万もの花が植えられています。

季節ごとに違う花の花畑が楽しめますよ。今年も1月15日から花の時期が始まっていて、ここも旧正月の時期はカラフルな花が楽しめます。

また結婚写真をテーマにしたオブジェもあって、カップルからも人気となっています。

川沿いの広々とした場所で、近くにかかる永福橋の赤いアーチも景色を彩っていて、橋と併せて写真を撮ると良いですよ。

また、夕暮れ時もきれいですのでおススメです。

あ、そうそう、去年は人気女性歌手、蔡依林(Jolin)もここで撮った写真をSNSにアップしていたそうですよ。

「古亭河濱公園」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンライン「公館」駅下車。4番出口から出て新店渓の方向に徒歩およそ15分です。

ちなみに、余談ですが、この「古亭河濱公園」の近くにかかる永福橋、赤いアーチは橋のアーチだと思っていたんですが、人や車が通行できる方の橋は鉄筋コンクリート造りで、赤いアーチの方は大きな水道管の橋で、その二つが並んでかかっていました。

これは昔、台北の都心エリアが工商業の発展と人口の増加によって深刻な水不足問題に直面したことから、1980年に新店渓を越える大型の水管橋を作る計画が持ち上がりました。新店の浄水工場ですでに浄水処理された水を、中和、永和を経由して永福水管橋を通し、その先で、新生南路および建国南北路幹線に分配され、大同、松山、三重、大直の配水池に供給することで、大台北エリアの市民に水を供給しています。

台北に住む人たちにとって大切な水の通り道なんですね。

ぜひ、この赤い橋も一緒に写真に収めておいてください。

この他にも、台北メトログリーンラインの「松山」駅から15分ほど歩いた先の基隆河の河川敷に「成美左岸河濱公園」の花畑が。

同じく台北メトログリーンラインの「北門」駅から10分ほど歩いた先の淡水河の河川敷に「延平河濱公園」の花畑があって、どこも人気のスポットとなっています。

「成美左岸河濱公園花海」は、基隆河にかかる「彩虹橋」と共に素敵な写真が撮れますよ。そして、松山駅の近くには日本人観光客にも人気の美食夜市「饒河夜市」もありますので、花畑でゆっくり楽しんで、夜は夜市も楽しんで帰るプランもいいかもしれません。

≪トーク②:春節の台北でも楽しめるスポット②故宮博物院&台北101≫

春節(旧正月)期間の台北は人がいつもより少ないから、あえてこの旧正月のタイミングに台北で遊ぶのがいい!という天邪鬼(?)な人達のおススメ、続いては、“有名観光スポット”。

郊外の自然豊かな観光スポット、例えば、陽明山や象山、(新北市になりますが)淡水などは、旧正月も関係なく楽しめますが、やはり施設は休みのところが多いので、せっかく台湾に遊びに来たのに、有名な観光スポットどこも見られなかった…となると残念ですよね。

でも、旧正月も、“翠玉白菜”や“肉形石”で有名な「国立故宮博物院」は開いています!

毎年、旧暦の大みそかは閉館となりますが、旧暦のお正月初日から開館していますよ。

“有名観光スポット”は、いつ訪れても人でいっぱいですが、旧正月の期間は、家族と過ごす人が多い台湾では、台北の有名観光スポットの人出はぐっと減ります。

もちろん、あえてこのタイミングに訪れる人もいるのですが、普段と比べるとかなり人が少ない印象です。ですので、ゆっくりと楽しむことができます。

そして“台北101”。春節期間、営業時間が若干短くなりますが、毎年旧暦の大みそかも、お正月も営業していますよ。

展望フロアからちょっと静かな台北を眺めるのもいいかもしれません。

もちろん、ショッピングモールも開いているので、ここならお買い物や食事にも困りません。

旧暦のお正月3が日、台北でどこに行こうか悩んだらぜひ参考にしてくださいね。

ちなみに、百貨店はお正月から開いているので、ショッピングは楽しめますよ。

なお、台北市内の伝統市場や花市は大みそかまで営業して、お正月はお休みとなりますが、夜市は逆に、大みそかはお休みとなりますが、お正月の夜から開いています。中にはお休みしているお店もあるので、普段よりもちょっと寂しいかもしれませんが、旧正月期間でも楽しめますよ。

旧正月中でも、街中の公園や河濱公園、また郊外の自然豊かな観光スポットは楽しめますし、一部の施設やお店は開いていますので、旧正月中の台北は全然楽しめない…というわけではありません。いつもとちょっと違う、人の少ない台北の空気感を楽しむ旅もいいと思いますよ。

ただ、旧正月期間中は、バスの本数が普段より減っていたり、最終便が早くなっていたりしますので注意が必要です。

また、タクシーは旧正月の特別料金となっていて、メーターで表示される金額にプラス料金が取られます。プラスの金額は、各県市によって違います。

今年(2022年)の場合、台北市は、1月23日の午前0時から2月6日の午前0時まで、メーターの料金にプラス30元となっています。

これはぜひ覚えておいてくださいね。

なぜかと言うと、やはり言葉がわからない場合、メーターの料金にプラスの金額を請求されて、「ぼったくられた!」とトラブルになったり、悪い思い出として残ってしまったという人の声を時々耳にすることがあるからです。

運転手さんはちゃんと規定通りのことをしているだけなのに、そんなトラブルになってしまったら運転手さんも嫌な気分になるでしょうし、利用者側も、制度のことを知らずに嫌な思い出として残ってしまうのも嫌ですよね。ですので、旧正月期間中はこのようなメーターにプラス料金される制度があることを覚えておいてくださいね。

旧正月の連休中は、多くの人が地元に帰るので、台北はいつもより人も車も少なくがらんとした印象となりますが、ちょっと外に出て街を歩いてみると、赤い服を着た人に多く会いますよ。

赤は縁起がいいとされていることから、旧正月は赤やピンクなどの服を着ている人が多くいて、集まっている少し年配のグループ“全員が”何かしらの赤やピンクの服を着ているなんて言うのを見かけたりもします。

また、街は人や車が少ないのに廟にはたくさんの人がお参りに来ているのを見かけますよ。

旧正月の台北ならではの風景かもしれません。

観光を楽しみたい!台湾の熱気を感じたい!という方はこの旧正月の台北は外した方がいいと思いますが、春節ならではの、普段あまり見られないちょっとゆっくりとした静かな台北の雰囲気を感じてみたいという方は、ぜひこのタイミングに合わせて台北を訪れてみてくださいね。

Sat, 29 Jan 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-01-22_春節の雰囲気を感じるスポット

≪トーク①:迪化街の“年貨大街”≫

今年(2022年)の春節(旧正月)は2月1日。ですので、台湾は今、お正月準備に忙しくなってきた頃です。

毎年、旧正月の2~3週間前になると、街が真っ赤っかのキンキラ金になってきます。これは、お正月飾りを売り出すお店が増えるからです。

中華圏では赤や金は縁起のいい色とされていることから、お正月飾りはとにかく赤と金!

そして春節の風習として、赤い縦長い紙や四角い紙に縁起のいい言葉を書いた「春聯」を家の玄関扉などに貼るという習慣があるので、この時期、文具店や雑貨店を始め、商店でも赤や金のグッズがたくさん並び、とにかく街中がまぶしくにぎやかになります。

街全体がそのようににぎやかになるんですが、やはり、旧正月前に最も賑わい、盛り上がるのが、「年貨大街」という“お正月マーケット”。毎年、旧正月の前になると台湾各地で行われますが、最も有名なのは、日本人観光客にも人気の台北で最も古い問屋街「迪化街」の“お正月マーケット”。

実は、この「迪化街」が“お正月マーケット”の発祥の地なんです。

「迪化街」と言えば、漢方やお茶、乾物などを扱うお店が集まる問屋街で、普段から量り売りしているため多くの商品が山積みになっているお店も多いのですが、この“お正月マーケット”の時には、店舗の軒先にさらに多くの商品が山積みされたり、お店の前の通りにもたくさんの屋台が登場し、この「迪化街」全体が熱気に包まれます。

また、赤や金のお正月飾りはもちろんのこと、赤いものは縁起がいいと言われていて、しかも、日本と同様にお正月に下着を新調するといいとされていることから、なんと!屋台で真っ赤なパンツなどの下着も売っていたりします!とにかくこの“お正月マーケット”の時期は、「迪化街」がいつも以上の賑わいとなりますので、ぜひ一度はこのタイミングで訪れてみてください。

ただ、昨年に引き続き新型コロナの影響を受け、今年(2022年)の“お正月マーケット”は開催はされてはいるものの、防疫対策として、いつもは道路いっぱいに登場する屋台もナシに。そして、飲食の屋台や、試食の提供を行わないスタイルで行われ、マスク着用を義務付け、ソーシャルディスタンスを保って楽しむよう呼びかけています。

実際、今年の“お正月マーケット”の人通りはかなりあるようで、去年より3割から5割増しだそうです。しかも、毎年大体、多くの人が、“お正月マーケット”が始まったら最初の頃はまずは見て回り、旧正月の1週間前になると人の波も増え、購買率がぐっと上がることから、今のこの様子から行くと、新型コロナの影響をまだ受けていなかった2020年の来場人数を上回る可能性が高いんだそうです。

ただ、例年だと通りにも屋台がいっぱい出ていたこともあって、大混雑で移動が大変だったのが、屋台が少ないことで、ある程度の距離を保ちつつスムーズに移動ができているようです。

この「迪化街」が発祥の“お正月マーケット”ですが、今ではこの時期、台湾のあちらこちらで行われています。

例えば、高雄の「三鳳中街商圈」では、台湾南部で最大の“お正月マーケット”が行われますし、台南では新化老街で行われる「新化年貨大街」がとても有名です。

また、台湾中部・台中の「天津年貨大街」は台中最大規模で、中部エリアの多くの人が訪れますし、台湾の空の玄関口・桃園の有名な観光スポット大溪では、「迪化街」同様、バロック建築が集まる古い街並みと、新しい取り組みがマッチした「大溪年貨大街」が楽しめますよ。

このように、今では台湾各地で行われ、春節(旧正月)前の風物詩となっています。

ただ、今年も各地、新型コロナの影響を受け、様々な規制を設けつつ行われていますが、去年、新型コロナで厳しい規制を受けた後、封じ込めに一定の成果を上げ、規制が緩められた際に、それまでできなかったことを思いっきりやろうとする「報復性○○(リベンジ○○)/ex.リベンジ消費、リベンジ旅行etc…」という言葉が台湾で流行ったように、この“お正月マーケット”もコロナ後には更なる盛り上がりを見せることになるかもしれません。

その際には、皆さんもぜひ“お正月マーケット”にタイミングを合わせて台湾に遊びに来てくださいね。

≪トーク②:台北市孔廟のDIY体験&伝統市場≫

春節(旧正月)の雰囲気を楽しむことができるスポットは、“年貨大街”だけではありません。

台北新交通システム台北メトロ(MRT)レッドラインの圓山駅からほど近い場所にある、「台北市孔廟(台北市孔子廟)」では、毎年、旧正月前になると、新たな年の干支をモチーフにした「剪紙(切り絵)」や、「春聯」、日本でいうところの“ご祝儀袋”のような「紅包袋」におめでたい言葉や新たな年の干支を書くDIY体験を行っていて、伝統的なイベントを体験することができます。

デザインも可愛く、「剪紙」もハサミ一本ででき、毎年、人気のイベントで、子供から大人まで多くの人が参加します。コロナ前には、外国人観光客が参加している姿も見られましたよ。

予約などはできず、イベントが行われる日に並んで参加する形になっていますので、参加してみたいという方は、旧正月前になったら「台北市孔廟」のホームページ、またはFacebookの「臺北市孔廟儒學粉絲團」というページに日時の情報が出ますのでそちらをチェックしてくださいね。

ちなみに、「剪紙」のデザイン画はFacebookの「臺北市孔廟儒學粉絲團」のページに紹介されています。

ですので、参加できなくてもそこからデザイン画をダウンロードして、赤い紙に合わせて自分でチャレンジすることもできますよ。

今回の寅年のデザイン画も1月16日に既にアップされていますので、日本にいながらにして作れます!ぜひ探して作ってみてください。

***

そして、この他に旧正月の雰囲気を楽しむことができるスポットとしておススメなのが“伝統市場”─。

“伝統市場”と言えば、肉や魚、野菜、果物などのお店が並び、まさに市民の台所と言った場所ですが、小さなお店が集まっているという事もあって、固定の食材や商品で営業しているお店だけでなく、シーズンに合わせてフレキシブルに商品が変わるお店もちょこちょこあります。ですので、この旧正月前になると、いつもとちょっと変わったお店を見ることができますよ。

この時期は、いつもの伝統市場とはちょっと違った雰囲気を楽しむことができたりしますので、この旧正月前に台湾を訪れる機会があればぜひ近くの伝統市場にも足を運んでみてください。

なお、伝統市場は、春節前はこのように賑やかですが、春節に入ると、青果市場や肉・魚類の卸売市場がお休みとなるため、多くの市場で例年、大みそかから、5日から10日間ほどお休みになります。今年(2022年)の台北の伝統市場を見てみると、大みそかの1月31日から2月10日までお休みとなるそうです。

ですので、春節(旧正月)は、市場に行ってもお店が開いていませんので、覚えておいてくださいね。

≪トーク③:台南市消防局中正分隊≫

最後にもう1か所、春節(旧正月)の雰囲気を楽しめるスポットをご紹介しましょう!

そのスポットは、台湾南部・台南市の消防局第7大隊中正分隊。

この消防局は、一部が日本統治時代に建てられた「合同庁舎」だった建物で、現在は台南市が古跡にしています。

1930年に建てられた当初は、“火の見櫓”として使われた、当時、台南市内で最も高い建物だった塔だけしかなかったのですが、1938年、塔を中央にしてその両側に庁舎が増築され、塔の左側は消防の詰め所、右側は警察会館と派出所として使用されていました。

鉄筋コンクリートとレンガの複合建材による帝冠様式とアール・デコの和洋折衷建築となっていて、台湾で現存する数少ない日本統治時代の消防施設として1998年、台南市の古跡に指定されました。

建物は2014年から改修工事が行われ、2019年に完成。以前、派出所などとして使われていた部分が「台南消防史料館」として生まれ変わり、消防隊の沿革、消防関係の資料や写真、救護活動の様子、消防ヒーローなどが展示されているほか、大地震やVRによる地震救助活動が体験できるようになっています。そして建物の左側部分には、現在も、中央消防分隊が駐在しています。

でもなぜその歴史ある建物が春節(旧正月)の雰囲気を楽しめるスポットなのかというと、この「台南消防史料館」では、春節(旧正月)から、小正月にあたる元宵節までの期間、市民が旧正月前後を無事に過ごせるよう祈願し、建物全体に1000個以上のカラフルな提灯を吊るし、夜にはライトアップをして新たな年の到来を祝っているんです。

しかもこの提灯はただの提灯ではなく、小中学校、幼稚園の子供たちと保護者が手書きで絵を描いていて、どれ一つとして同じものはない特別な提灯となっています。

ですので、昼間に見てもカラフルできれいですし、夜、ライトアップされるとまたちょっと違った雰囲気の幻想的な美しさを見せてくれます。

昨年(2021年)は、新型コロナで行き来できない中、台南の風情を感じてもらおうと、台南の市民、消防士、そして新型コロナの防疫にたずさわる人々の幸福を願った手書きの絵が描かれた提灯560個を、台南市と友好都市である群馬県みなかみ町へ送り、展示イベントが行われました。

そして今年(2022年)は、今度は群馬から200個の「御神燈」が送られ、共に飾られ、日本と台湾の友好を示しています。

なお、夜のライトアップは、省エネと節電を考慮して、毎日夜の20時から20時半までの30分のみとなっています。

まだ、数年前に始まったばかりのイベントですが、もう既に旧正月のイベントの一つとして知られ、人気となっていますので、旧正月のタイミングで台湾に来る機会があれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。

台南市中正分隊、旧・合同庁舎までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車、徒歩15分ほど。「湯德章紀念公園」のロータリーを過ぎると消防局の塔が見えますよ。

日本は旧正月はお休みではないですし、お正月が明けてまだそんなに日が経っていないことから、なかなかそのタイミングでお休みを取って旅をする…という人は多くはないと思いますが、もし機会があれば、お休みのタイミングを旧正月に合わせて、台湾の旧正月を楽しむ旅もおススメですよ。

ちなみに、旧正月はみんな実家に帰ってしまうので、普段は人が多い台北が閑散とし、地方がにぎわいますので、賑やかな雰囲気を感じたいのであれば、台北よりも地方の方が楽しいかもしれません。ぜひ計画してみてくださいね。

Sat, 22 Jan 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-01-15_忠孝新生エリア

≪トーク①:“台北の秋葉原”≫

来週(1/20)、台北市内に「ドンドンドンキ」2号店がオープンします!

この「ドンドンドンキ」は、皆さんもお馴染みの総合ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の海外向けブランドで、台湾には昨年(2021年)の1月19日に1号店が台北市の若者の街・西門町に進出しました!

コロナ禍、多くの店舗が閉店を余儀なくされていた中、大丈夫かな、すぐに撤退なんてことにならないかなぁ…なんてちょと心配していましたが、なかなか日本に旅行に行けず日本ロスになっていた台湾の人や、日本に帰ることのできない私たち台湾在住日本人から人気となりました。

個人的には、最近、「ドンドンドンキ」に私の地元・福岡の明太子や、インスタントラーメンの「うまかっちゃん」や、バニラアイスにチョコレートとザクザク食感のクランチがコーティングされたアイスバー「ブラックモンブラン」と言った、福岡県民のソウルフードも売られていたりして、同郷の友人たちと喜んでいます。

もちろん、福岡の物だけでなく、日本で売っている化粧品やお菓子、グッズ、食材などがずらりと並んでいるので、定期的に行っているという日本人もいるようです。

その「ドンキ」が、今回、2号店をオープンします!

場所は、“台北の秋葉原”、“台北の電気街”と呼ばれる「忠孝新生」エリアです。

この「忠孝新生」エリア、どんなスポットがあるのかというと、やはりまず一番に思いつくのは「光華數位新天地(通称:光華商場)」。

元々は1973年、台北市の八德路一段と二段の場所にあった、今は無くなった高架橋「光華橋」の高架下で営業が始まった、台湾で最も早くに誕生したショッピングセンターです。

当初は、古本が主な営業品目だったそうですが、次第に骨とう品や、電子部品などの販売が登場しました。

1992年に、鉄道の地下化工事に伴って、台北駅前にあった大型ショッピングセンター「中華商場」が取り壊されたため、そこにいた多くの業者がこの「光華商場」周辺に移ってきて、「八德路」と「新生南路」の周辺に一つの商圏を形成し始めました。

そして鉄道地下化工事が完了後、高架橋「光華橋」は、交通の面で物理的な必要性が無くなり、さらには構造的な安全性が懸念されたことから2006年1月29日に取り壊され、一部の店は移転もしくは閉店し、残りの店は、暫定的に別の場所に建てられた仮設の店舗に移動しました。

そして2008年、正式に現在の建物「台北資訊大樓(台北情報ビル)」に入って電子商店街となり、台湾最大の、“コンピューター”、携帯電話などの“コミュニケーション”、消費者用電子機器“コンシューマーエレクトロニクス”と言った3Cのショッピングセンターとなったんです。

この「光華商場」、ビルの上に行けば行くほど、ちょっとマニアックなお店が増えますが、下の方はパソコンやスマホと言った身近なものが売っていますし、実は1階にフードコートもあるんですよ。

また、そのお隣には同じく家電ブランドなどがたくさん入っているビル「三創生活園区(Syntrend Creative Park)」があります。

こちらの方が新しくできたという事もあって、百貨店などのように空間を広めに使った店舗となっていて、家電系の他に、音響機器や映像機器関連、アニメやゲーム系のグッズを扱っているお店もあります。上の階にはレストランフロアがあり、地下1階にはフードコートもあります。そして、1階の中央のスペースでは定期的にイベントもやっていますよ。

この二つのビルは、簡単に説明するなら、「光華商場」の方は、昔ながらの“電気街”だったころの秋葉原の雰囲気、一方、「三創生活園区」の方は、百貨店のような雰囲気に、最近の秋葉原の雰囲気を足したような感じ…と言ったところでしょうか。

ぐるっと見て回るだけでも楽しめますよ。

“電気街”と呼ばれるくらいですので、この2つのビルだけでなく、周辺にも家電や電子機器を取り扱っている小さなお店もあちこちにあります。

ぜひまだ行かれたことのない方、忠孝新生エリアにある“台北の電気街”、「大光華商圏」にも足を運んでみてくださいね。

アクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)オレンジラインとブルーラインが交わる「忠孝新生」駅下車。1番出口から出て徒歩5分ほどです。

途中、屋台が出ていたりしますので、寄り道して小腹を満たしながら向かうのもいいかもしれません。

≪トーク②:華山1914文化創意產業園區≫

この忠孝新生付近は“電気街”としてだけでなく、他にも様々なスポットがあるんですよ。

“電気街”と呼ばれるエリアのすぐ近くに、「華山1914文化創意產業園區(華山1914クリエイティブパーク)」があります。

ここは、かつての酒造工場の跡地をリノベーションして、現在はアート発信基地となっているスポットです。

日本統治時代の1914年に建てられ、当初は清酒、胡蝶蘭、人参酒などを作っていましたが、1922年に台湾で酒やたばこの専売制が施行され、「台湾総督府専売局台北酒工場」として官営化しました。

戦後、国民政府に接収され、「台灣省專賣局台北酒工廠」となり、1947年には「台灣省菸酒公賣局第一酒廠」と改称しました。

その後は、様々な醸造酒や果実酒などを製造していましたが、1987年に工場が、台北市のお隣、新北市林口区に移ったため、操業を停止しました。

それから10年以上放置されていて、廃墟状態となっていましたが、2003年に政府が管理をはじめ、2005年に「華山1914文化創意產業園區」としてリニューアルオープン。文芸界、非営利組織、そして個人の個展やコンサートなど、文化活動の場として開放している他、敷地内にはカフェやレストラン、雑貨屋さんや、ギャラリーなどのショップもたくさんあって、休日になると多くの人で賑わっています。

およそ6ヘクタールもある広い敷地なんですが、まず、塀などで囲まれてなく、“電気街”や最寄りのMRTの駅「忠孝新生」駅から歩いてくると、芝生と石畳、コンクリートそれぞれが交差するような作りの広場となっているので、ここでイベントなどもよく行われていて、フラ~っと立ち寄りやすい空間になっています。

そして、その広場の奥に建物が広がっているのですが、その多くは1920年代から1930年代に建てられたものだそうです。

そのため古びた建物が懐かしい雰囲気を醸し出していて、それがアーティスティックな空気感があるということや、元々、酒造工場ということから、独特な建築的特徴を備えていて、巨大な機械を設置するために建物の天井は高く、柱がない大きな空間で作られていたりするので、様々なサイズのアート作品を作ったり、設置したりするのにぴったりだ!として保存されることになったんです。

今は、それぞれの建物に建物の特徴や、元々、何の用途で使われていた建物なのかの説明が書かれた看板が設置されています。ぜひそれも見てみてくださいね。

それらの古い建物は現在、国家文化資産に登録されています。

建物の中は、リノベーションされているんですが、リノベーションの際に、当時のものを活かすような作りにしていることから、コンクリート造りの建物に、当時のまま、木枠の窓や扉が使われているところがあったり、一部剥がれ落ちているタイルの壁がそのまま使われていたりしていて、でも一歩、建物の中に入ると現代のオシャレ空間が広がっている…と言うような感じで、新旧が融合した、不思議な雰囲気を楽しめます。

しかも、ここにあるショップも、やはりクリエイティブなものを取り扱っているお店が多く、どれもオシャレなんです。

また、大型のイベントスペースの他、映画館やライブハウスも入っているので、目的に合わせて訪れる人もいますし、古い建物を背景に写真を撮りに訪れる人もいますし、ふらりと足を運ぶ人もいます。

イベントなどは土日祝日が多いのですが、平日でもふらりと訪れても楽しめるスペースですよ。

お隣、“電気街”と共に“クリエイティブスペース”も楽しんでくださいね。ちなみに、この周辺の地名や通りの名前に「華山」という名前はありませんが、「華山1914文化創意產業園區」の「華山」はどこから来たのかというと、日本統治時代、この周辺のエリアを、初代・台湾総督の「樺山資紀」の名前に由来して「樺山町」と呼ばれていましたが、国民政府時代、「樺」の字の“きへん”が取れて「華山」と呼ばれていたのが由来なんだそうです。

≪トーク③:阜杭豆漿≫

そして、「華山1914文化創意產業園區」から更に西に進んでいくと、行列ができる朝ご飯屋さんとして有名な「阜杭豆漿」があります。ここは、日本のメディアでも紹介されて、コロナ前には日本人観光客の姿もたくさんありましたので、行ったことある!という方も多いかもしれませんね。

朝の5時半からお昼の12時半までやっていて、台湾のスタンダードな朝ご飯である、お粥や、“台湾式クレープ”と呼ばれる、厚めのクレープ生地を玉子と色々な具材を一緒に焼いてくるっと巻いた「蛋餅」や、“台湾式おにぎり”もあります。

旅行に来て、朝ご飯、屋台メニュー食べたいけれど、何をどう頼んだらいいかわからない…という方や、友人たちとそれぞれ食べたいものが違う…というときにも、ここはいろんなメニューが揃っていますし、写真付き、しかも日本語での説明もついているのでおススメです。席もあるのでそこで食べて行けますよ。

私も何度か行ったことがありますが、だいたい頼むのは、蛋餅(台湾式クレープ)と豆漿(豆乳)、それにその日の気分でプラスして蔥花鹹餅(台湾風ねぎ入り焼きパイ)を頼んだりします。

2年連続でミシュランのビブグルマンに選ばれた朝ご飯屋さん「阜杭豆漿」。台湾の人たちも出勤途中に食べて行ったり、買って行ったりする、地元の人にも人気のお店です。

唯一の難点は、人気のため並ぶということ…。

ただ、みんなの朝ご飯タイムを避ければ、比較的スムーズに入れるので、並ぶのはやだなぁ~という人は、10時、11時頃に行くといいかもしれません。

「阜杭豆漿」までは、「華山1914文化創意產業園區」から徒歩およそ10分です。

真っすぐ「阜杭豆漿」に向かいたいという人は、台北メトロ(MRT)ブルーラインの「善道寺」駅下車すぐです。

…そう、MRTの「忠孝新生」駅から1駅分なんですが、その間にあるスポットを巡っていたらあっという間にたどり着きますよ。

逆に、時間帯から見て、朝、先にMRTで「善道寺」駅まで行って、「阜杭豆漿」で朝ご飯を食べて、それから歩いて「華山1914文化創意產業園區」へ行き、パーク内のお店などを楽しんで、そのあと、“電気街”へ行って、家電やイベントを楽しんで、ついでに台湾の「ドンドンドンキ」はどんな感じなのかを覗いて、MRTの「忠孝新生」駅から帰る…というプランもいいかもしれません。

ぜひ、「忠孝新生」エリアも旅のプランに入れてみてくださいね。

Sat, 15 Jan 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-01-08_「2021台灣最美飯店」&日月潭

≪トーク①:『2021台灣最美飯店』①≫

皆さんは、台湾に来られる際、どのような宿泊施設に泊りますか?ホテル?ゲストハウス?友達の家?

やはりホテルに泊まるという方が多いと思いますが、その場合、どのような基準でホテルを選びますか?

先ごろ、台湾の大手旅行会社易遊網(EZトラベル)主催による「2021台灣最美飯店(台湾の最も素晴らしいホテル)」が発表されました。

これは、昨年(2021年)の締めに、12月8日から12月28日にかけて、「リゾート型ホテル」、「都市型ホテル」、「最も素晴らしい部屋」の3つの部門に分けて投票を受け付けたもので、まず第一段階として今回初めて、“旅の達人”が投票。そして第二段階としてネットユーザーによる投票が行われ、年末の12月29日に「リゾート型ホテル」トップ10、「都市型ホテル」トップ10、そして「最も素晴らしい部屋」トップ5が発表されました。

ちなみに、この“旅の達人”とは、年間に20泊以上ホテルに宿泊をしたEZトラベル会員によって構成された審査員団のことで、得票数に応じた「ボーナス票」が与えられました。

そんな“旅の達人”や、ネットユーザーが選んだホテルはどこでしょうか。

では、ご紹介しましょう!

「リゾート型ホテル」トップ10に選ばれたのは…

●台湾東部・花蓮から、スペイン南欧風の風情と台湾の東エリア“花東縦谷”の景色が融合した、「花蓮壽豐理想大地渡假飯店(花蓮寿豊PROMISEDLAND RESORT AND LAGOON)」

●同じく花蓮にある“台湾版ディズニーランド”と呼ばれる、おとぎ話のようなお城のような外観の「瑞穗天合國際觀光酒店(Grand Cosmos Resort Ruisui Hualien)」

●同じく花蓮にある、太平洋に面したビクトリア朝様式のデザインの「壽豐遠雄悅來大飯店(Hualien Farglory Hotel)」

●同じく花蓮の、バニラをテーマにした1万坪のバニラガーデンを備え、五感で楽しめる「秧悦美地渡假酒店(Gaeavilla Resort)」

●台湾中部・南投県の山々に囲まれた緑の森の中にある宮殿のようなホテル「溪頭米堤大飯店(渓頭LE MIDI HOTEL)」

●同じく南投県に昨年(2021年)新たにオープンした「承億文旅潭日月(Hotelday Sun Moon Lake)」

●同じく南投県にあり、日月潭唯一の天然SPAを有する「雲品溫泉酒店日月潭(Fleur De Chine Hotel)」

●台湾南部・屏東の、安全な独立ビーチを持ち、台湾最南端の海をテーマにしたホテル「屏東墾丁-統一渡假村墾丁海洋體驗樂園(Uni-Resort Kenting)」

●台湾北東部・宜蘭にある、蘭陽平野の美景を見下ろす5つ星温泉ホテル「礁溪老爺大酒店(Hotel Royal Chiao His)」

●台湾北部・新北市の“世界10大サンセットスポット”と言われる淡水にある、豪華客船のような外観が目を引くホテル「福容大飯店(淡水漁人碼頭館)(Fullon Hotel Tamsui Fishermen's Wharf)」

…この10のホテルでした。

花蓮から4つ、南投から3つのホテルが選ばれましたが、やはり、南投の「日月潭」や、屏東の「墾丁」、自然豊かな「花蓮」など、ゆっくりと景色を楽しむスポットにあるホテルが中心となっていますね。

ちなみに、この「台灣最美飯店」は4回目の開催なんですが、花蓮の「花蓮壽豐理想大地渡假飯店(花蓮寿豊PROMISEDLAND RESORT AND LAGOON)」と、新北市の「福容大飯店(淡水漁人碼頭館)(Fullon Hotel Tamsui Fishermen's Wharf)」の入選は4年連続で。南投県の「溪頭米堤大飯店(渓頭LE MIDI HOTEL)」と、花蓮の「瑞穗天合國際觀光酒店(Grand Cosmos Resort Ruisui Hualien)」は3度「台灣最美飯店」に輝いています。

≪トーク②:『2021台灣最美飯店』②≫

一方、「都市型ホテル」トップ10に選ばれたのは…

●高級感と落ち着いた雰囲気で高い評価を得ている5つ星ホテル、台北市の「台北晶華酒店(Regent Taipei)」

●フランスミシュラン社のガイドブック、ミシュランガイドが推薦する宿泊施設に選ばれたこともある、同じく台北市の「台北大倉久和大飯店(The Okura Prestige Taipei)」

●同じく台北市にある、スカイラインを望む都会のラグジュアリーホテル、「台北遠東香格里拉(Shangri-La Far Eastern, Taipei)」

●同じく台北市の、かつての貴族の雰囲気が漂うクラシカルなホテル、「台北君品酒店(Palais de Chine Hotel Taipei)」

●阿里山の麓にある独特のデザインの美しいホテル、台湾南部・嘉義市の「嘉楠風華酒店(Orient Luxury Hotel)」

●同じく嘉義市にある、嘉義をイメージしたアートホテル「新悦花園酒店(Hsin Hotel)」

●同じく嘉義市にある、嘉義で唯一の5つ星ホテル、「嘉義耐斯王子大飯店(Nice Prince Hotel)」

●展望プールがインスタで人気の、台湾北部・新北市にある「板橋凱撒大飯店(Caesar Park Hotel Banqiao)」

●台湾中部・台中市のラグジュアリー空間が印象的な「台中林酒店(The Lin)」

●デザインセンスに優れているだけでなく、きめ細かなサービスで数々の賞を受賞しており、多くの著名人が指定するというホテル、台湾南部・高雄市の「高雄水京棧國際酒店(H2O Hotel)」

…この10のホテルでした。

やはり「都市型」という事で、台北市から4つ選ばれたのをはじめ、新北市、台中市、高雄市と都市部のホテルが多く選ばれていますが、嘉義市からも3つのホテルが選ばれています。

台北市のホテルは利用されたことがある方も多いかもしれませんね。

そして、「最も素晴らしい部屋」トップ5には、

●270度の死角ゼロでベッドルームの大きな窓から日月潭の素晴らしい景色を楽しめるお部屋が特徴の、南投の「承億文旅潭日月(Hotelday Sun Moon Lake)」。

●同じく南投にある、まるで「千と千尋の神隠し」の世界に迷い込んだかのような、ユニークな夢の森のビレッジが特徴の、「南投妖怪村主題飯店-溪頭明山森林會館(Monster Village Hotel)」

●世界に誇る淡水のサンセットビューを望む贅沢なお部屋が人気の、新北市の「福容大飯店(淡水漁人碼頭館)(Fullon Hotel Tamsui Fishermen's Wharf)」

●洋室と和室の特徴を融合させた快適な空間が多くの旅行者から支持されている、宜蘭の「礁溪長榮鳳凰酒店(Evergreen Resort Hotel (Jiaosi))」

●大きな窓から中央山脈や花の迷路などの景色を眺めることができる、花蓮の「秧悦美地渡假酒店(Gaeavilla Resort)」

…の5つのホテルが選ばれました。

なお、南投の「承億文旅潭日月(Hotelday Sun Moon Lake)」と、新北市の福容大飯店(淡水漁人碼頭館)(Fullon Hotel Tamsui Fishermen's Wharf)、そして花蓮の「秧悦美地渡假酒店(Gaeavilla Resort)」は、「リゾート型ホテル」トップ10と、「最も素晴らしい部屋」トップ5のダブル受賞でした。

いかがですか?泊ったことあるホテルはありましたか?

私は観光客として台湾にきていた時は、「とにかく外で遊び倒すからホテルのラグジュアリー感は二の次!」というタイプだったのですが、台湾は自然も豊かですので、最近は、風光明媚な場所の落ち着いた雰囲気のホテルでゆっくりとリゾートを楽しむのもいいなぁ~と思っているところです。

去年、一昨年と、新型コロナの影響で、私自身も台湾内の泊りがけの旅行にすら出かけてないことに気付いたので、今年はどこかに出かけたいなと思いますし、リゾート満喫プランを計画してみたいと思います。(行けるかな~?)

≪トーク③:おススメリゾート「日月潭」≫

特に個人的にリゾート気分を味わいに行きたいのが台湾中部・南投の「日月潭(サンムーンレイク)」。

この「日月潭」は、標高およそ748mの場所にある、面積およそ1,160ヘクタール、最大水深27mの台湾で2番目に大きい淡水湖で、ダム湖を除くと台湾最大の湖です。

湖面に浮かぶ、台湾原住民族の邵族(サオ族)の先祖の霊が宿る場所とされている「拉魯(ラルー)島」を堺にして、「太陽」と「三日月」の形に分かれているように見えることから、「日月潭」と名付けられました。

湖は、日差しの加減で翡翠色に見えたり、紺碧に見えたりと、時間帯によって違った色を見せてくれますし、天気や季節によっても自然の様々な美しさを楽しませてくれます。

中でも一番美しいとされているのは、朝方。朝靄のかかった「日月潭」は水墨画の世界の様に幻想的な雰囲気と人気なんです。

ですので、今回発表された「2021台灣最美飯店」の「リゾート型ホテル」トップ10に日月潭のホテルが3つ選ばれていましたが、「日月潭」に面したホテルの部屋に泊まって、ゆっくりと「日月潭」の景色を楽しむのがとても人気です。

もちろん、部屋から「日月潭」の景色を眺めながらのんびり過ごすのもいいですし、外に出かけるのもおススメです。

「日月潭」は周辺をぐるりとサイクリングロードが整備されています。ここは、「CNNが選ぶ世界10大サイクリングロード」の一つに選ばれたんですよ。自転車をレンタルして、美しい景色を眺めながらサイクリングをして心地のいい風を感じてください。

または、船で「日月潭」を楽しむのもいいですよ。

「日月潭」には、3つのふ頭があって、湖を反時計回りに、船が巡ります。乗船チケットは、大人300台湾元(日本円およそ1,300円)ですが、その船のチケットと、ロープウェイやサイクリングをセットにしたチケットや、船の上でアフタヌーンティーを楽しむプランなどもありますので、どのように楽しむかによってチケットを選んでくださいね。

また、近年人気の楽しみ方が、「日月潭」でSUP!

大きめのボードに立って、パドルを漕いで水面を進むウォーターアクティビティが、この「日月潭」でできるんです。

湖なので水面は穏やかですので、SUP初心者にもおススメですし、なによりこの美しい風景の中に溶け込んだかのような気分になれます。

この他、「日月潭」といえば、台湾が水不足になっていないかの指標としてよくニュースにも登場する、“九匹の蛙が重なった像”という意味の「九蛙疊像(9匹のカエルの像)」がある場所。

「水蛙頭步道」から見ることができるんですが、その「水蛙頭步道」の補修工事も昨年(2021年)に完了し、以前よりも9匹のカエルの像を近くで見ることができるようになっていますよ。

「日月潭」を訪れたら、ぜひ、何匹のカエルが湖から顔を出しているか、見に行ってみてくださいね。

この他、「日月潭」では、季節ごとに、花火大会が行われたり、「国際遠泳大会」という水泳の大会が行われたりしているので、イベントのタイミングに合わせて行くのもいいかもしれません。

台湾に旅行に来たら、「日月潭」でゆったりリゾート気分を味わうというプランもおススメですよ。

今回、「台灣最美飯店」に選ばれた日月潭の3つのホテル、「溪頭米堤大飯店(渓頭LE MIDI HOTEL)」、「承億文旅潭日月(Hotelday Sun Moon Lake)」、「雲品溫泉酒店日月潭(Fleur De Chine Hotel)」だけでなく、この他にも「日月潭」周辺にはたくさんのホテルがありますので、色々見比べて、気に入ったホテルを選んでくださいね。

台湾旅行といえば、夜市に、朝市に、美食巡りにショッピング…と、朝から晩までアクティブなイメージが強いのですが、“台湾でのんびりリゾート気分!”もぜひ楽しんでみてください。

Sat, 08 Jan 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2022-01-01_【お正月特別ver.】日本語課スタッフおススメスポット特集

今日はお正月休み中ですし、のんびりされている方も多いと思いますので、この番組もいつもとちょっと変えて、のんびりとお届けしたいと思います。

いつもこのコーナーでは、話題となっている場所や、私が行ったことがある場所、気になっているスポットなどをご紹介していますが、今日は、台湾国際放送日本語課のスタッフがおススメする、台湾のおススメスポットをご紹介したいと思います。

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●駒田さんおススメスポット!

①“台北市の緑のオアシス”「大安森林公園」

早朝ないし、朝食後の腹ごなしの散歩におすすめ。

あかちゃんやペットをつれて散歩している人も多いですし、ランニングコースも設けられており、ジョギングをしている人もいます。

自然を手軽に感じられ、リラックスした台北市民の姿がみられるおすすめスポットです。

《アクセス》

台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドライン淡水信義線の「大安森林公園駅」下車すぐ

②台湾三大漁港の一つ「宜蘭県南方澳」

漁港ということで、新鮮な魚を、台北市よりも安く味わうことができます。

オススメは、港から徒歩15分くらいの場所にある內埤海灘(內埤ビーチ)。港から丘を超えた反対側にある海岸ですが、太平洋を望む高台にはいくつもカフェがあります。

台北市内からも日帰りでいけますが、宜蘭県内で宿泊したほうが、ゆっくり行き来できます。

冷泉がある蘇澳にもホテルがありますが、温泉地として有名な礁溪に宿を取るのがおすすめです。

《アクセス》

・台湾の在来線、台湾鉄道の蘇澳新駅、ないし蘇澳駅からバスに乗り換え「南方澳」バス停下車

・台北メトロ(MRT)圓山駅前から國光客運の1879番「南方澳」行きのバスで「南方澳」バス停下車

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●曽さんおススメスポット!

①台湾南東部・台東の離島、綠島の「朝日溫泉」

世界的にも珍しい海底温泉!海水の塩分を含んだ透明の硫酸塩泉で、これは地下水や海水がマグマの熱で温められて潮間帯から吹き出た「火成岩エリア」の温泉です。

朝3時くらいに起きて、暗闇の中でバイクを走って朝日温泉に行き、そこで温泉に入って、朝日が登ってくるのを見たのはとてもいい思い出でした。

《アクセス》

・台東空港から小型飛行機でおよそ15分。※飛行機は席数が少ないので早めに予約したほうが良さそうです。

・台東富岡漁港から綠島の南寮漁港へ船が出ています。

②台北市內湖エリア、「劍南山」

台湾の人たちの間では知らない人はいない、林依晨(アリエル・リン)、陳柏霖(チェン・ボーリン)主演の台湾のドラマ「我可能不會愛」が人気となった後、超人気スポットとなった場所。

ここからは、台北101や、美麗華(ミラマー)の観覧車、台北の百万ドルの夜景を見ることができるほか、運が良ければ、飛行機の離発着の様子も見ることができます。

《アクセス》

台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブラウンラインの「劍南路」駅から徒歩30分、バイクなら15分ほどで到着。

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●早田さんのおすすめスポット!!

①台北市「臨江夜市(通称:通化街夜市)」

台北101にも近いところにある夜市で、美味しいお店も多い。その中から、おススメは、台北ミシュランガイドにも選ばれた「天香臭豆腐」。

2019年の台北ミシュランガイドで揚げた臭豆腐が評価されたが、それよりもおススメは「麻辣臭豆腐鴨血/90元(リーズナブル!)」。(個人的にはスープの味がちょっと薄いのが難点…)

《アクセス》

台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドライン「信義安和」駅下車徒歩5分ほど

②林森北路の“北側”エリア

林森北路と言えば、日本人駐在員や出張で台湾に来たビジネスマンが出かける夜の町として有名だが、それは林森北路の南側エリア。北側エリアは、台湾人や欧米人が多く訪れる夜のスポットで、パブやダーツバーなどが多い。

出張で来た日本人を連れて行ったときに、こっちのスタイルで飲む方が好きだという日本人ビジネスマンもいて、最近では北エリアに足を運ぶ日本人も少なくない。

ただ、日本語はほとんど通じないので注意が必要です。

《アクセス》

台北新交通システムMRT(台北メトロ)オレンジライン「中山國小」駅下車、林森北路をさらに北側に行ったエリア

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●王さんのおススメスポット!!

①桃園の「拉拉山」

北部にいても巨木群を楽しめるスポット。標高2031メートル。拉拉山は、タイヤル族語では、「爪先立って遠方を眺める」という意味です。

様々な生態系がある。また、6月~7月は李、7月~8月は桃、8月~9月はキウイ、11月~12月は柿と、美味しい果物が取れ、果物狩りも出来る。

区内には、保護対象となるヒノキの巨木群、ナガエブナ、タイワンヒノキなどがあって、タイワンツキノワグマ、タイワンザル、ミカドキジ、サンバーなどが生息しています。

《アクセス》

在来線台湾鉄道「桃園」駅、もしくは「中壢」駅下車。桃園客運のバスに乗り換えて「拉拉山口(林班口)」バス停下車

②桃園、大溪老街(大溪オールドストリート)

元の名前は「大姑陥」といい、タイヤル族語では「大水」の意味。不吉と見なされ、「大姑崁」に改名された。

大溪老街は、レトロな街並み、懐かしい食べ物、木製家具、煮込んだ干し豆腐(黒豆乾や素鶏などが美味しい)、周辺に観光スポットが多い。

《アクセス》

在来線台湾鉄道「桃園」駅、もしくは「中壢」駅下車。桃園客運のバスに乗り換えて「大溪」バス停下車

Sat, 01 Jan 2022 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-12-25_宜蘭のクリスマススポット&圓山ホテルのクリスマスイベント

≪トーク①:宜蘭中央公園のクリスマス≫

メリークリスマス!今年のクリスマスはどのように過ごしましたか?

私は…はい、いつも通り働いています(苦笑)。

でも、いつもと何も変わらないのも寂しいので、昨日クリスマスイブは夜ご飯に曽さんとオフィスでチキンを頼んで食べました。

日本では、12月25日の深夜には街のクリスマスツリーなどは片付けられて、翌日26日の朝には街はもうすっかりお正月モードに切り替わっていてびっくりしますが、台湾では毎年、クリスマスが過ぎても、引き続きイベントが行われていたり、旧正月までツリーが飾られたままになっていたりします。

ですので、もしクリスマスは台湾に行くことができないけど、年末年始なら行くことができる!という方も、ちょっと不思議な感覚ですが、年末年始も台湾のクリスマスの雰囲気を楽しむことができますよ(笑)。

…というわけで、今週も、近年注目のクリスマススポットをご紹介しましょう。

台湾北東部・宜蘭では、宜蘭県議会そばの中央公園赤レンガ広場がクリスマスイルミネーションで彩られています。

この宜蘭中央公園は、宜蘭の街中にあって、宜蘭県政センターや、県議会、地方裁判所などが集まった広い公園で、緑も多く、市民の憩いの場となっています。

その公園の樹や芝生花壇などが、このクリスマスシーズンになると、電飾でデコレーションされていたり、ツリーやトナカイなど、電飾のクリスマスオブジェがたくさん登場する他、ランタンフェスティバルに登場するようなスタイルのクリスマスオブジェも設置されていたりと、西洋のクリスマスと台湾のランタンフェスティバルが組み合わさったイルミネーションでみんなを楽しませています。

また、夜になると1時間おきに光と音楽のショーも行われています。

イルミネーションのオブジェも、サンタクロースやトナカイ、天使といったスタンダードなクリスマスのオブジェや、キリスト誕生のオブジェがあったりと、一番子供たちにもわかりやすいクリスマスらしい雰囲気のクリスマスイルミネーションスポットだなぁという印象です。

この宜蘭中央公園は、水と親しめるエリアや、赤レンガの柱、アーチ形の橋、宜蘭の象徴でもある「龜山島」をイメージした三角錐など、豊かで親しみやすい環境をイメージして設計され、更に園内には、ヒノキのエリアがあって、彫刻家によるヒノキの倒木を利用した作品などが並んでいるのですが、長い間放置されていて、随分と荒れ、人もあまり足を運ばなくなったことから、宜蘭県は2019年に大規模な工事を行って公園内の導線を整備して、東屋やベンチなどの休憩できる場所も作り、環境も整えるなどして、また多くの人が憩いの場として集う場所になったんだそうです。

ですので、クリスマスシーズンだけでなく、ふらりと立ち寄って公園を散策して見るのもいいですよ。

なお、このクリスマスイルミネーションのほか、クリスマスシーズンには、この宜蘭中央公園だけでなく、周辺の公園も会場としてクリスマスイベントが行われたり、ランタンのようなクリスマスオブジェを乗せた車が街をパレードするイベントが行われたと、町全体でクリスマスイベントが行われていますので、このシーズンに宜蘭を訪れる機会があればぜひ、楽しんでくださいね。

あ、ちなみに、ここも“台湾スタイル”で、12月25日が過ぎたらクリスマスイベント終了というわけではありません。明日、12月26日の夜にもクリスマス音楽会が行われるほか、クリスマスイルミネーションは、来年(2022年)3月まで行われるんだそうです。

旧正月も、小正月である「元宵節」も超えて行われるとは…もしかしたらここが最も長く行われるクリスマスイルミネーションスポットかもしれません。

宜蘭中央公園までのアクセスは、在来線台湾鉄道「宜蘭」駅下車、徒歩40分。もしくは、駅前の宜蘭バスターミナルから「紅2」や「1880」のバスに乗って、「宜蘭縣政府」バス停下車です。

ちなみに、先日、ニュースにもなっていましたが、台湾新幹線こと、台湾高速鉄道が宜蘭まで延伸する計画があって、ずっと駅をどこに設置するかで協議が続けられていて、先ごろついに、決定したんですが、その場所が、この宜蘭県政センターがある宜蘭中央公園から南に350メートルほど離れた場所になりました。

2036年、完成予定とのことで、まだまだ先ですが、将来的にはこの周辺がもっと賑やかになりそうですね。

≪トーク②:新スポット「樂色山Le Soul Hill」≫

その宜蘭中央公園のすぐ近くに、「積木博物館(Brick Ark Museum)」という、その名の通り、“積木”の博物館があります。ここは、アジア初の“積木”の博物館で、館内には100万ピースを超える積木や、1000を超える収蔵品、そして、アメリカの有名なレゴの巨匠の作品から、日本のミニチュアブロックまで、数百もの名作が展示されていたんですが、その展示エリアが近所にお引越しをして、今年(2021年)11月にオープンしたので、そちらにもぜひ足を運んでみてください。

その名前は「樂色山(Le Soul Hill)」。

台湾では中国語で“ゴミ”は「垃圾(le4se4)」と発音するので、その音とかけて、“ゴミの山”ならぬ、「樂色山(le4se4shan1=楽しいカラフルな山)」という名前になっています。

ブロックで作られた大きな日本の人気キャラクターや、海外の映画のキャラクターなどがずらりと並んでいて、一緒に写真を撮ると、ブロック独特のカクカク感から、ゲームの世界に迷い込んだかのような写真が撮れますよ。

また、「樂色山」はテーマごとにいくつかのエリアに分かれていて、積木の歴史から芸術、そして原料から型まで、80年に渡る積木に関する事柄を知る事もできますし、キャラクターだけでなく、ブロックで製作した京劇のお面や、清明上河図、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」といった名画、そしてマーライオンのような有名なシンボルなどの作品もあって、まさに“博物館”。

でもここはそれだけでなく、ブロックがいっぱい集められた、“ボールプール”ならぬ、“ブロックプール”で、自分で自由にブロックを組み立てて遊べるエリアがあったり、ブロックで作られた“健康歩道(足つぼを刺激する道で、身体に弱っているところがあると、歩くと痛いんですよね~)”を歩いてみることができたりと、見るだけでなく、遊ぶこともできる、大人から子供までみんなで楽しめるミュージアムとなっています。

新たなスポットですので、次回、台湾に来た際にはぜひ足を運んでみてくださいね。

「樂色山(Le Soul Hill)」の営業時間は朝9時から夕方17時まで。水曜日はお休みです。チケットは一人250台湾元(日本円およそ1,000円)、90cm以下の子供は無料です。

場所は宜蘭中央公園から徒歩15分の所にあります。

≪トーク③:圓山大飯店のクリスマスプロジェクションマッピング≫

台湾の北部エリアで注目のクリスマスイベントが行われているスポットをもう一つご紹介しましょう。

RTIのすぐ近く、台北のランドマークの一つである圓山大飯店 (グランドホテル/通称:まるやまホテル)では、12月24日、25日、26日と、ホテルの壁面を使ったプロジェクションマッピングが行われています。

圓山大飯店と言えば、台北の市街地が一望できる高い場所にど~んとそびえたつ赤い柱と金の瓦の威風堂々した建物が特徴で、大多数の部屋から台北の景色を楽しむことができるのですが、新型コロナに見舞われてからのこの2年近く、そのホテルの正面・基隆河が見渡せる側の部屋の明かりを利用して、新型コロナの台湾内の新規感染者がゼロを記録した際には、壁面に「ZERO」の文字を浮かび上がらせたり、日本から新型コロナワクチンが届けられた際に「カンシャ(感謝)」というカタカナを浮かび上がらせたりと、様々なメッセージを届けていて、いつもはホテル側から台北市内を見渡していたのが、外から多くの人がホテルを眺め、そのメッセージに共感したり、勇気づけられたりして、これまでの有名な“建築物”としてのランドマークから、“愛”と“心遣い”を伝える重要なシンボルとなっています。

そして、今回はその正面側の壁面を大きな“スクリーン”として、圓山大飯店 の東洋建築と、西洋のクリスマスを融合させたプロジェクションマッピングを行っています。

このプロジェクションマッピングショーは「希望之光Light of Hope」と題し、東京オリンピックの投影に指定された高規格機器を使用して、4K画質で迫力のプロジェクションマッピングショーを披露。希望の光でみんなの平和と健康を祈っています。

実は一昨日(23日)の夜、帰るときに、ホテルの近くの夜空にドローンが飛んでいて、何かなぁ~と思っていたんですが、どうやらこのプロジェクションマッピングのリハーサルをしていたようでした。

このプロジェクションマッピングは、今回クリスマスに合わせて3日間だけ行われているイベントですが、クリスマスイベントが行われていなくても圓山大飯店 は、建物はわざわざ見に行くだけでも価値がありますよ。

私は、台湾に旅行で訪れた際、士林官邸のバラ園を見に行こうと、偶然乗ったタクシーの運転手さんから、ここの建物は見ておくべきだ!とおススメされ、途中、圓山大飯店 に寄り道してくれて、入り口付近で写真を撮ってもらった思い出があります。

(今、毎日こんなに近くで見ることになるとは、その時思ってもみませんでしたが…)

雰囲気だけでも楽しみに行くのもいいですし、中にあるカフェやレストランでゆっくり食事や景色を楽しむのもおススメです。

もちろん、宿泊して、部屋から台北の夜景もゆっくり楽しむのが一番いいですよね。ぜひ足を運んでみてくださいね。

ただ、位置的にはそれだけ見晴らしがいい場所なので、山の中腹のちょっと不便な場所にあるのですが、台北新交通システムMRT(台北メトロ)のレッドライン「圓山」駅で下車して、1番出口から出て真っすぐ歩いた先にバス停があるので、そのバスロータリーの右側のバス停から無料のシャトルバスが出ているので、それを利用すれば便利ですよ。

もし、歩くのはそんなに苦にならない、むしろ、歩くの好き!という方は、台北メトロのレッドライン「劍潭」駅で降りて、士林夜市とは逆側の2番出口から出て、大きな道路を渡ったら、その先に獅子が迎えてくれて、看板と上っていく道が出てきますので、それに沿って10分ほど上っていくと到着しますよ。

クリスマスももう終わり…と思いきや、台湾では旧正月を迎えるまで、場所によってはそれよりも先まで、様々な場所でクリスマスイルミネーションが楽しめます。

私も最初はクリスマスが終わったのにツリーがまだ飾ってあることにかなりの違和感を感じていましたが、今ではこの“台湾スタイル”にすっかり慣れ、自宅の小さなツリーも毎年、大体旧正月まで出しっぱなしになっています(笑)。

台湾は旧正月を迎える前まで、まだまだクリスマスムードが続きます!

皆さんももし年末年始のタイミングで台湾に来る機会があれば、クリスマスは終わったのに街はクリスマス気分、そして新年がやってきても伝統行事は旧暦で行う台湾ではこれからお正月準備…と、日本の季節感とちょっと違う時間感覚が楽しめますよ。

なお、今日ご紹介したスポットは、クリスマスシーズンはもちろん、特別感があってより楽しめますが、イベントシーズンだけでなく、普段も観光で訪れても楽しめるスポットですので、台湾に来られた際には、季節を問わず、ぜひ足を運んでみてくださいね。

Sat, 25 Dec 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-12-18_南部のクリスマススポット

≪トーク①:奇美博物館のクリスマスツリー≫

今週、友人と中山駅周辺で食事をする機会があって、先週のこのコーナーでご紹介した「心中山線形公園」のクリスマスツリーの傍を通ったんですが、平日も多くの人が訪れていて、とても賑わっていました。今日とかは週末なので、きっと今、もっと多くの人が訪れているんでしょうね~。

近年は台北でもあちらこちらにクリスマスイルミネーションスポットが登場していますが、台北だけではありません。台湾の各地でも、クリスマスイルミネーションスポットやクリスマスマーケットなどが登場して、クリスマスを盛り上げています。

南部のクリスマススポットでおススメなのは、台南にある「奇美博物館」。

ここは、合成樹脂や電子部品、食品などのメーカーとして台湾で有名な「奇美実業」の創業者、許文龍氏によって設立された、私立博物館としては台湾で最大規模の総合博物館です。

奇美博物館といえば、緑あふれる広い敷地に、真っ白な、まるで神殿のような西洋建築が建っていて、ここが台湾だということを忘れてしまいそうになりますが、その神殿のような建物の前に、このクリスマスシーズンになると高さおよそ13メートルの大きなクリスマスツリーが登場します。

青空の下、真っ白な宮殿風の建物、そしてその前には大きなクリスマスツリー。もうそれだけでも素敵なクリスマスの雰囲気が漂ってきますが、やはりおススメは夜!建物が浮かび上がるような柔らかな光でライトアップされた建物と、キラキラ輝くクリスマスツリーが幻想的な雰囲気を作り出します。

今年(2021年)のツリーは、色とりどりのイルミネーションがリボンの様に螺旋を描きながらデコレーションされていて、そこにカラフルなクリスマスボールのオーナメントがたくさん飾られています。

また、毎年、このクリスマスシーズンの週末に、クリスマスマーケットや音楽会などのイベントも行われていますので、この時期に台南を訪れる機会があればぜひ足を運んでみてください。

もちろん、クリスマスの雰囲気を楽しむだけでなく、「奇美博物館」の収蔵品も楽しんでくださいね。

「奇美博物館」は、西洋の美術、楽器、兵器、そして自然史という4つの分野の作品を収蔵しているんですが、許文龍氏がバイオリンの愛好者ということから、バイオリンのコレクションは世界最多なんだそうです!世界の著名なバイオリン職人の名作も収蔵していますよ。

また、美術分野でも台湾で最大級の西洋絵画と彫刻のコレクションがあって、西洋芸術史の基礎を知る事ができます。

これが個人が開いた博物館?!と驚くほどに広い館内に様々な種類の収蔵品がたくさん展示されている博物館で、見て回るのにまる1日かかると言われています。しかも、それでも展示されているのは全てではないそうですよ。

常設展示のほかに、イベントなども行われているので、クリスマスシーズンだけでなく、ぜひ足を運んでみてくださいね。

奇美博物館へのアクセスは、在来線台湾鉄道の「保安」駅下車、徒歩15分です。

徒歩15分かぁ…歩くのにも、タクシーに乗るのにも微妙な距離だなぁ…と思った方は、「保安」駅前から台南のレンタサイクル「T-Bike」を利用するのもいいですし、もしくは「保安」駅まで南下せず、「台南」駅で下車して、市内バスを利用するのをおススメします。市内バスは、「紅3」、「紅3-1」、「紅4」に乗って「奇美博物館」バス停下車です。

≪トーク②: 河樂廣場(The Spring)のクリスマスツリー≫

そして同じく台南エリアで注目のクリスマスイルミネーションスポットとなっているのが、「河樂廣場(The Spring)」。

昨年(2020年)に完成した、台南の新たな“憩いの広場”。

かつてオフィスと住居が混在した大型ビルがあって、台南の重要な商業エリアとなっていましたが、時代と共に衰退し、治安の問題などもあったことから、2016年に取り壊され、水と戯れることができるスポットに生まれ変わった場所です。

リニューアルしてから2度目のクリスマスとなる今年(2021年)は、「豐盛之樹-光之希望(豊かな樹-光の希望)」をメインテーマに、樹に生る果実の様に、大きなツリーに12個のバルーンが付いたデザインとなっています。

ツリーは“樹”のタイプではなく、クリスマスツリーの“オブジェ”で、高さ15メートルと昼間に見ても目を引く大きなツリー。でもやはりおススメは夜!ライトアップされたツリーは遠くから見てもきれいなんですが、近くでよく見てみると、ツリーには、台湾の古民家の窓に付けられている鉄製の飾り格子「鐵窗花」をモチーフにしたデザインが施されていたり、バルーンには、台南の風景や物語が、「剪紙」という中華圏の伝統的な“切り絵”のようなデザインで描かれていて、まるでステンドグラスのような雰囲気のツリーが楽しめます。

そして何より、この「河樂廣場(The Spring)」は“水と戯れることができるスポット”。ライトアップされたツリーがこの広場の水面に映る姿も幻想的できれいですよ。

新たなスポットとして、普段でも日中は小さなお子さん連れ、夜は特にカップルに人気の場所ですが、このクリスマスシーズンは、ツリーも登場し、マーケットも行われているので、いつもに増して多くの人がクリスマスの雰囲気を楽しみに集まっているようです。

まだ新しいスポットですので、コロナ後、クリスマスシーズンはもちろん、そのほかのタイミングでも、ぜひ足を運んでみてくださいね。

「河樂廣場(The Spring)」へのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車。駅前の南バス停から14番の「億載金城」行きのバスに乗るか、北バス停から「0左」バスに乗って、どちらも「河樂廣場」バス停下車です。

ちなみに、「河樂廣場(The Spring)」は、先日もご紹介した「林百貨」から徒歩10分ほどの距離ですので、「台南」駅からバスに乗らずに、街を散策しながら、歩いて行ってもいいと思います。

そして、台南といえば、「棺材板」という、揚げた食パンをくり抜いて中にシチューを詰めた台南名物の“シチュー入り揚げトースト”と呼ばれるグルメがあるんですが、その「棺材板」を最初に作ったとされている、「赤嵌棺材板」というお店も通り道の近くの路地を入ったところにありますので、ぜひ食べて帰ってくださいね。

「赤嵌棺材板」も夜21時までと意外と遅くまでやっているので、「台南」駅を利用して、そこを中心に、まずは先ほどご紹介した「奇美博物館」に行ってゆっくりと博物館を見学し、それから「台南」駅周辺へ戻ってきて、「林百貨」や、先月(11月)に外観が修復された「兜空間Dou Maison」のショップを楽しんだり、「赤嵌棺材板」で“シチュー入り揚げトースト”を食べて、この「河樂廣場(The Spring)」まで歩いていき、ここで水面に映る夜景を眺めながらゆっくりとした時間を楽しんでから、また台南駅まで戻る…というように、欲張りにあちこち一緒に楽しむことができますよ。

≪トーク③:屏東聖誕節≫

台南から更に南、台湾最南端の街、屏東の屏東公園で行われる「屏東聖誕節」も人気です!

2017年に第1回を開催した際に大好評だったことから(*7)、以降、毎年恒例のクリスマスの大型イベントとなったのですが、ここの特徴は何と言ってもイルミネーション!広い公園内に、その年のテーマに沿った様々なイルミネーションスポットが登場し、訪れる人たちを楽しませています。

初めて行われた2017年は「北國雪景、冰雪世界(北国の雪と氷の世界)」をテーマに。2018年は「粉紅童話(ピンクの童話)」、2019年は「金色夢幻(ゴールデンドリーム)」、2020年は「極光(オーロラ)」をテーマに行われましたが、今年(2021年)は「夢幻聖誕作為(クリスマスの夢)」をテーマに行われています。

会場の屏東公園はおよそ23万坪、東京ドームおよそ16個分の大きさがある、屏東エリアで最大規模の緑地公園です。

日本統治時代の1902年に、台湾で3番目の公園として作られたそうです。ですので100年以上の歴史があるんです。

当時は面積は今の1/4だったそうですが、1914年に現在の広さまで拡張。公園内にはその100年以上の歴史を記録した様々なものがあります。

たとえば、公園内の陸上競技場とテニスコートの間に、かつての「屏東城」の門であった「朝陽門(別名:阿猴城門)」があります。日本統治時代に道路建設のため、東西南北にあった門のうち、西、南、北の門は全て取り壊されてしまいましたが、東門だったこの「朝陽門(阿猴城門))」だけが残っていて、現在は三級古跡に指定されています。

他にも、「台湾光復記念碑」や、「二二八事件記念碑」など、屏東の発展の記録と、人々の物語を記録した公園です。

そこに今年(2021年)は、17のイルミネーションエリアを設置されています。メインイルミネーションは「冰雪城堡(雪の城)」と題して、おとぎ話で出てくるようなお城が登場。カラフルな光をまとっている他、お城の壁面には雪のようなイルミネーションも点灯して、熱帯地方の屏東に冬の雰囲気を作り出しています。

そして「魔幻路徑(マジックトレイル)」というエリアは、「冰雪城堡(雪の城)」の夢のような雰囲気をそのままに、音楽とイルミネーションで異世界への雰囲気に浸ることができ、その通路を抜けて夢の国へとつながっていくような通りとなっています。

この他にも、クリスタルにイルミネーションが反射してキラキラとまぶしい「水晶秘境」エリアや、クリスマスツリーから大きな果実が落ち、屏東公園に甘い幸せと永遠の象徴をもたらしたというイメージをデザインした「魔鏡松果(松ぼっくりマジックミラー)」エリア、藤棚とイルミネーションが合わさったような「花藤雨下(藤の花の雨)」エリア、カラフルなイルミネーションで彩られた光のトンネル「雪花翩翩(雪の花の花びら)」エリア、光の絨毯が敷き詰められたような「星光飛舞(スターライト・ダンシング)」エリア、樹に美味しそうな“ドーナッツ”がなっている「點心漫天(満天のスイーツ)」エリアなどなど、それぞれに違った雰囲気のイルミネーションが楽しめます。

また、この屏東公園も、クリスマスシーズンの週末は、様々なイベントを行っている他、夜になると「魔幻路徑(マジックトレイル)」エリアでは1時間おきに人工雪を降らせて、クリスマスムードを盛り上げています。

屏東では雪が降ることはないので、これには子供だけでなく、大人も大はしゃぎになります。

この屏東公園のクリスマスイルミネーションは年々、華やかに、そして盛大になっているので、ぜひ今後もチェックしてみてくださいね。

屏東公園までのアクセスは、在来線台湾鉄道「屏東」駅下車。徒歩15分です。歩くのはちょっとなぁ…という方は、「屏東」駅前の屏東バスターミナルから、505、509、516などのバスに乗って、「屏東公園」バス停下車です。

台湾の南部は熱帯地方になるため、気候も、雰囲気もちょっと違うかもしれません(天気の良かった日なんかは夜でも半そでの人がいたりしますしね)。また日本で感じるクリスマスとは違って、新鮮な感覚を受けるかもしれませんよ。クリスマスシーズンに台湾に来る機会があれば、南部のクリスマスもぜひ楽しんでくださいね。

Sat, 18 Dec 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-12-11_台北&新北エリアのクリスマススポット

≪トーク①:台北のクリスマススポット(信義新天地/心中山線形公園)≫

日本は今、街はすっかりクリスマスムードなのでしょうか。台湾は以前はクリスマスと言ってもあまり街にクリスマスムードが漂っていなかったのですが、写真が大好きな台湾の人たち、“フォトスポット”としてのクリスマスイルミネーションスポットが年々増えてきています。

 “フォトスポット”としての要素が重要だからなのか、日本のクリスマスイルミネーションというと、ちょっと幻想的な、ロマンチックな雰囲気を演出するようなものが多い印象ですが、台湾のクリスマスイルミネーションは、ツリーがあまりメインではなかったり、一緒に写真に写っても顔もはっきりと映るような、明るめでカラフルな、遊園地のアトラクションのようなものが多いなという印象です。

今年もキラキラ、カラフルなクリスマスイルミネーションがあちらこちらに登場しています!

毎年、まず話題になるのが、台湾のランドマーク、世界有数の高層ビル「台北101」のお膝元、台北信義新天地のクリスマスツリー!

新光三越デパートのA11館の前にある広場に毎年、大きなツリーが登場してみんなを楽しませていますが、今年のツリーは高さ17メートルの「夢幻灰聖誕樹」が登場!まるでうっすらと雪が積もったかのようなグレーのツリーには100個の特製のクリスマスボールのオーナメントと1万個の電飾が飾られています。

そして30分おきに人工雪が降ったり、ライトアップのショーが行われます。

しかも、この周辺は普段から夜になると百貨店のショーウィンドウがキラキラとしていて、おしゃれな街を演出しているんですが、このクリスマスシーズンになると、そのショーウィンドウも“クリスマスウィンドウ”に!

また、300メートルにわたって温かみのある暖色系の100万個のライトで彩られた「星光步道」や、新光三越のA11館とA9館をつなぐ橋には、星に見立てたたくさんの球体が飾られた「星空光廊」、そして、「迷霧森林,雪白鞦韆」と題した、森の中の真っ白なブランコをイメージしたフォトスポットなども登場して、大きなツリーだけでなく、周辺全体でクリスマスムードが楽しめます。

ここは、毎年、台北で最も注目されるクリスマスイルミネーションスポットです。

そして、一昨年(2019年)末から、台北エリアの新たなクリスマススポットとして人気なのが、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの中山駅から雙連駅を結ぶ「心中山線形公園」。

台北駅から、中山駅、そして雙連駅まで、地下に「中山地下街」が通っているんですが、ちょうどその「中山地下街」の中山駅~雙連駅間の真上に位置する、全長およそ500メートル、幅はおよそ25メートルの細長い公園です。2019年11月にリニューアルオープン!街中にまっすぐ伸びる公園は、緑もあり、ベンチもあり、また公園は細長くまっすぐなんですが、地下街からの出口のスロープや階段をデザインに取り込んで、ただの真っすぐの平坦な公園ではなく、街中に“都心の山”を作っていて、“山”を通して、都市と人々が対話をするというコンセプトの公園となっています。

この公園には5つのエリアがあって、中山駅側から順に、「心中山舞台」、「遊人啡飲」、「月光森林」、「爵士廣場(ジャズ広場)」、そして「星橋綠坡」の5つのエリアで、それぞれ違った雰囲気が楽しめます。

「心中山舞台」エリアは、表面の素材に打ちっぱなしのコンクリートを使用して、コンクリート本来の自然な色を活かして、素朴な雰囲気を表し、不規則な曲線のデザインとなっています。また、「心中山線形公園」の中山駅側の一番端に「景観台」が設けられていて、そこから中山駅周辺や、「心中山線形公園」にいる人たちをちょっと高い場所から眺めたりできます。

そして「遊人啡飲」エリアでは、ちょっとしたマーケットが行えるようなスペースになっていて、イベントの時などには、周辺のお店の移動店舗が登場したりします。また、このあたりの路地を入っていったところにオシャレなカフェも多いので、ちょっと公園から外れてカフェ巡りをしてもいいですね。

「月光森林」エリアは、緑豊かなエリアとなっていて、季節の植物が癒してくれる、都会のオアシスのような場所。

そして、公園のちょうど中間、台北メトロの大きなビルの前に位置する、「爵士廣場」は、この公園がリニューアルする前からあったので知っているという人もいるかもしれませんね。地下街の一部が開けている場所で、地下街部分は壁が鏡張りとなっていて、多くの学生がここでダンスの練習をしていますし、上に上がると台北メトロのビルの中庭が広がっていて、地上の公園部分と合わせて3層のスペースとなっています。ここではその名の通り、ジャズのイベントなども行われていますよ。

そして「星橋綠坡」は、Facebookやインスタグラムで人気のフォトスポットとなっている場所。イルミネーションのトンネルが作られていて、夜になるととっても幻想的な場所となります。

ちょうど一駅分ですので、中山エリアでお買い物を楽しんで、友達とおしゃべりしながらこの「心中山線形公園」を雙連駅まで歩いていくという人も多くいますよ。

普段からもイルミネーションスポットとして今、人気の「心中山線形公園」ですが、このクリスマスシーズンになると、周辺の木々もイルミネーションで彩られて、ますますキラキラとしたスポットになります。

そして、クリスマスシーズンは中山駅側の「心中山舞台」エリアに大きなツリーも登場します!ここのツリーは、ツリーから景観台に向かってイルミネーションが伸びていて、まるでツリーがベールをまとっているかのように見えるのが特徴。今年は、スヌーピーとコラボしていて、そのツリーに可愛いスヌーピーの電飾も施されています。

日本人観光客も多く訪れる、そして多くの人が宿泊するスポットですので、クリスマスシーズンはもちろん、それ以外の時でも台北を訪れる際には「心中山線形公園」をぜひお散歩してみてくださいね。

≪トーク②:新北歡樂耶誕城≫

そして、台湾のクリスマスといえば、最も有名なのが、台北市のお隣、新北市の板橋駅前で行われる、「新北歡樂耶誕城(Christmasland in New Taipei City/新北市クリスマスランド)」!

駅前の広い広場に大きなクリスマスツリーが登場することと、新北市庁舎の壁面を使った大規模なプロジェクションマッピング、そしてクリスマスマーケットやクリスマスコンサートが行われ、毎年多くの人が集まる、台湾で最も有名なクリスマスイベントです。

「新北歡樂耶誕城」は今年11年目。ですので、新型コロナで行き来ができなくなる前から行われているイベントですので、行ったことあるという人もいるかもしれませんね。

新型コロナで行き来ができなくなって以降、変わったことといえば、台北メトロの「新北環状線」イエローラインが2020年1月に開通したので、数年前から工事の壁ができていた場所が駅となっていますよ。

この「新北環状線」は、台北市内から放射線状に伸びていたMRTのグリーンライン、ブルーライン、オレンジラインを新北市の南西部で貫く形で、全長15.4km、全14の駅が通ります。

東の起点はグリーンラインの大坪林駅。そしてオレンジラインの景安駅に乗り入れ、ブルーラインの板橋駅と新埔駅と乗り継ぎができ、さらにはオレンジラインの頭前庄駅に乗り入れ、西の起点は桃園メトロ空港線の新北產業園區駅と乗り継げる…というようなルートになっています。

これによって、新北市の新店、中和、板橋、新荘といった南西部の街がつながるので、これまでMRTを利用して新北市内を移動しようと思ったら、毎回、いったん台北市の中心部を経由して乗り換えて新北市の別の場所へ向かう…というルートだったのですが、新北市間を直接移動でき、時間が大幅に短縮できるようになっています。

しかも、移動ルートの選択肢が増えたので、毎年のべ数十万人を動員するというこの「新北歡樂耶誕城」開催期間も、様々な交通手段が使えるので人が分散されていいですよね。

板橋駅は、在来線台湾鉄道、台湾新幹線こと台湾高速鉄道、台北新交通システムMRT(台北メトロ)の3つの鉄道が乗り入れていて、駅前は百貨店など大きな建物が多く、広場も大きなスペースが広がっているため、規模の大きなイベントが行われますよ。

11年目となる今年(2021年)の「新北歡樂耶誕城」は、子供だけでなく大人にまで、世界中で愛されている「レゴ」とコラボレーション!プロジェクションマッピングにはもちろん、会場のクリスマスデコレーションのあちらこちらに、あのレゴのキャラクターが登場しています。

(レゴのキャラクターって、すごくインパクトのある顔をしているというわけでもないのに、サンタの帽子をかぶっていても、ちょっと違うキャラクターになっていても、「あ、レゴだ!」ってわかるのは何でしょうね~。あのつぶらな瞳が特徴なのかな?)

「新北歡樂耶誕城」のシンボル、大きなクリスマスツリーにも14メートルの大きな“レゴサンタ”が登場していますよ。

そして、ここのツリーは、樹ではなく、円錐形の“オブジェ”といった感じで、毎年、電飾ではなく、ツリー自体に映像を映し出すというスタイルでしたが、今年は、縦に流れるように電飾が施されていて、例年と比べると、クリスマス“ツリー(樹)”っぽい印象です。(個人的にはこのタイプの方が好きかな~)

また、板橋の駅前広場は「樂高歡樂薑餅村」と題して、レゴのお菓子の家や、トナカイとソリ、サンタや妖精の格好をしたレゴの人形などのオブジェが設置してあって、フォトスポットとなっていますよ。

レゴの人形は1メートルくらいの大きさがあるので、子供たちは本当にレゴの世界に迷い込んだかのようになっていました。

また、この板橋駅前にある百貨店を繋ぐ通路をイルミネーションで彩る毎年恒例の“光の橋”も、今年も7つの橋それぞれで、趣向を凝らしたイルミネーションとなっていて、人気のフォトスポットとなっています。

≪トーク③:新北歡樂耶誕城クリスマスコンサート≫

そして、もちろんこの「新北歡樂耶誕城」で注目なのが、クリスマスコンサート!毎年、人気のアーティストが大集合するのに、無料で楽しめるとあって、多くの人が集まります。今年は、今日(12/11)と、明日(12/12)に行われます。

今年も、大人気バンド「八三夭」や、“歌姫”「A-Lin」、3度目の出演となる金曲奨アーティスト「茄子蛋(Egg Plant Egg)」、超大人気歌手「Bii畢書盡」、今、人気急上昇の5人組バンド「五堅情(WOLF(S))」が登場するほか、玖壹壹(Nine One One)、彭佳慧(Julia peng)、韋禮安(William Wei)、艾怡良(Eve Ai)、鼓鼓こと呂思緯、麋先生(Mixer)などなど、豪華アーティストが登場します。

今年も日本から見に来ることはできませんが、このクリスマスコンサートの模様は、ネットで中継されています。

「新北旅客FB」や「新北旅客Youtube」、もしくは、「TVBS歡樂台」などで見ることができますよ。気になる方はぜひチェックしてくださいね。

今年のクリスマスシーズンも旅行で台湾に来ることはできませんが、今日ご紹介したスポットは毎年このシーズンになると盛り上がるスポットですので、コロナ後、クリスマスシーズンに台湾に来る機会があればぜひ思い出してみてくださいね。

また、台湾も年々、クリスマスデコレーションやクリスマスイベントが増えていますので、今後も様々なイベントやスポットが登場してくると思いますよ。

Sat, 11 Dec 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-12-04_花蓮・太魯閣

≪トーク①:太魯閣(東西橫貫公路牌樓~砂卡礑步道~長春祠) ≫

12月に入り、台湾もクリスマスイルミネーションが登場したり、年末のクリスマスから年越しイベントの話題が出始めました。

中でも話題となっているのが、女性スキャンダルで目立った活動を控えていた歌手の羅志祥(ショウ・ルオ)が、故郷である台湾東部・花蓮で12月26日から6日間行われる年越しコンサートに登場するということ。しかも、年越しコンサートのトリを務めるそうです。

日本でも活動していたことがあることから、その後どうしていたのか気になっていた日本のファンも少なくないと思います。

先月(11月)には新曲もリリースしていて、これから活動も活発になっていくようです。

ちなみに、その年越しコンサートの模様は、台湾では複数の放送局が生放送するのですが、三立電視(SET)の公式YouTubeでも同時配信されるそうですよ。気になる方は、当日、ぜひチェックしてくださいね。

そんな羅志祥登場の話題で注目を集めている花蓮ですが、年越しコンサートの時期のみならず、一年を通して人気の観光地です。

台湾の東部はどうしてもちょっと交通の便が不便なのと、花蓮自体、とても広く、自然も豊かな場所なので、泊りがけで行くのがいい…というか、あちこち見ようと思ったら泊りがけになると思います。

そんな花蓮でまず最初に思い浮かぶスポットといえば、やはり「太魯閣(タロコ)」。台湾八景の一つとされていて(*2)、川が大理石の岩盤を侵食して形成した「太魯閣渓谷」が有名です。とにかくそのスケールの大きさと、大自然が生み出した美しさに圧倒されます。

「太魯閣國家公園(タロコ国家公園)」にはこの「太魯閣渓谷」をはじめとした、様々なスポットがありますよ。

まずは「太魯閣國家公園」の入り口、「東西橫貫公路牌樓(東西横断道路ゲート)」。

“三間四柱三樓式”と呼ばれる、4本の柱で3つの屋根を支えたスタイルで、オレンジ色の琉球瓦と赤い梁の象徴的なゲートとなっています。そして、そのゲートのすぐ近くには「太魯閣國家公園東西橫貫公路入口」と書かれた大きな岩の看板がありますので、そこで多くの人が写真を撮っています。

このゲートをくぐって真っすぐ進んでいくと、大理石で作られた橋があって、そこに「砂卡礑步道」と書かれたゲートがあるのでそこを降りていくと「砂卡礑步道」に着きます。

ここは、全長4.1kmの歩道で、豊かな緑に、美しい岩肌、そしてエメラルドグリーンの水が印象的な場所です。ここで早速、太魯閣の自然の美しさを感じることができます。

ここの水は本当にきれい!吸い込まれそうなくらいに澄んだエメラルドグリーンなんですよ。そして岩壁の岩肌には何層にも重なった模様が現れていて歴史が美しさを生み出しています。

この「砂卡礑步道」は、行って帰ってこなくてはならないので、終着地点まで行くと往復で4時間くらいかかります。緑深い歩道ですので、全体的に日陰になっていて夏でも比較的涼しいのですが、距離があるので、体力と相談しながらいいポイントまで行ってみてくださいね。

そして、「砂卡礑步道」から少し歩いていくと、「長春祠」があります。ここは、「東西橫貫公路」建設工事の際に亡くなった方々の霊を弔うために建てられました。

このエリアは岩盤が脆く、何度も崩落が起きて、工事は困難を極め、「東西橫貫公路」完成までに225名の工事関係者がなくなっているそうです。「長春祠」にはその人々の名前が刻まれています。

山と一体化するかのようにその地形にはめ込まれたように作られたオレンジの屋根が目を引く中華風の建物。そして、その下からは滝が流れていて、まるで絵のようです。ちなみにこの滝は湧き水なんだそうです。

遠くから眺めるだけでなく、実際に立ち寄ることもできます。「長春祠」に向かう赤い橋があるのでそこを渡ると、トンネルがあってそこを進んでいくと「長春祠」に着きます。

ちなみに、その赤い橋を渡って、トンネルに入る手前に階段があって、そこを降りると、途中で途切れた状態で残された旧・長春橋があります。今は、途切れた先はちゃんと行き止まりに壁が作ってあって、渓谷の岩肌を間近に感じることができる景観台として、そしてフォトスポットとしても人気となっていますよ。

「長春祠」の建物まではそれほど遠くないのですが、建物の裏側には通称「天堂步道(天国への歩道)」と呼ばれている、観音洞、太魯閣楼、鐘楼を通って、禅光寺へと続く道があります。ここまで行こうと思うとちょっと頑張らないといけないので、ここも体力と相談して行ってみてくださいね。

≪トーク②:太魯閣(燕子口~錐麓吊橋/山月吊橋~九曲洞≫

そして、太魯閣渓谷で一番の見どころといえば「燕子口步道」。

太魯閣を紹介する映像や写真はこの「燕子口」のものが多いので、皆さんが想像する太魯閣がここです。

高さ1,000メートル以上にも切り立つ太魯閣渓谷の迫力と美しさを一番間近で感じることができるスポットです。あまりに壮大で、写真に収めようとしても画面に収まり切れず、私も後から写真を見返してみても全面岩!という何とも伝わらない写真ばかりとなっていました。ここの景色はプロの方に撮ってもらうか、やはり肉眼でその目に焼き付けるのが一番だと思います。

ちなみに、なぜ「燕子口」という名前なのかというと、ここにはよく燕が訪れ、崖の上に巣を作ったりして、“100羽の燕が谷間で鳴く”という壮観な光景が見られることから「燕子口」という名前が付けられたんだそうです。

「燕子口」の対岸の岩壁には「壺穴」といって、いくつもの穴があいているんですが、これは燕があけた…というわけではありません。

この穴ができた理由は2種類あって、1つは、地下水の出口として。地下水が飽和状態になったときに岩から染み出し、それが長い年月をかけて岩を侵食し、穴となったもの。そしてもう1つは、そこを流れる立霧溪の水の浸食によってできたもの。水流が砂や石などを動かして岩壁を侵食して、時間をかけて穴ができたというもの。そしてそれらが長い年月と共に隆起して現在の姿になったとされています。自然の歴史を感じますよね。

なお、この「燕子口」では歩いて通る際にはヘルメットの着用が義務付けられています。ヘルメットとか持ってない…という方も大丈夫!「太魯閣國家公園」内には数か所にヘルメットの貸し出し所がありますし、この「燕子口」のちかくでも借りられるようになっています。

私は車を1日チャーターして行ったので、何度も「太魯閣」を案内しているというベテランの運転手さんが知らないうちにヘルメットを準備してくれていたんですが、最初は、「え~、ちゃんと整備されているし、ヘルメットとかいるのかなぁ~」なんて言っていましたが、実際に歩いていると、落石の痕があちらこちらにあって、中には落石で鉄の柵が一部凹んでいたりしたのをみて、本当に必要性を感じました…。自然を甘く見てはいけませんね。そして本当にこのエリアの工事は相当困難を極めたんだろうなということを少しだけ肌で感じました。

皆さんも、行かれる際には、もちろんルールとして義務付けられているんですが、しっかりヘルメットをかぶって安全に気をつけながら楽しんでくださいね。

そして、「太魯閣」の人気スポットといえば、2つの大吊橋。

ちょうど「燕子口」から見えるんですが、一つは「錐麓吊橋」、もうひとつは「山月吊橋」といいます。

「錐麓吊橋」は、「太魯閣國家公園」内で唯一の史跡保存エリアの「錐麓古道」の入り口にあります。人がすれ違えないほどの幅の長い吊橋は、高い所が苦手な人にはかなり怖いかもしれません…。

なお、この「錐麓古道」は全長10.3キロあるのですが、その地理的環境などの理由から修復工事が困難で、安全のため、現在は10.3キロのうち、手前の3.1キロのみ解放しています。また、事前に入園の申請が必要で、平日は96人、休日は156人までの人数制限が掛けられています。

また入園料が必要です。大人ひとり200台湾元(日本円およそ800円)、6歳未満12歳までの子供と65歳以上は100元(およそ400円)です。

そしてもう一つの吊橋、「山月吊橋」は、日本統治時代にかけられた橋で、当時、この立霧溪流域で最長のワイヤー吊橋だったそうで、橋の上から立霧溪を見下ろすと、とても危険で、当時、太魯閣に派遣された日本の警察官はこの橋をみて辞めたくなるということから「辞職橋」とも呼ばれていたそうです。

その「山月吊橋」も現在4代目。4年をかけて修復が行われ、2020年に開放が始まりました。

橋の長さは196メートル、幅2.5メートル、渓谷の幅は152メートルと、「太魯閣國家公園」内で最も距離が長く、渓谷の距離も高さも最大の吊橋です。この橋の上からの眺めは絶景でしょうね。でもやはり高い所が苦手な人は、かなりの高さにある吊橋ですので怖いかもしれませんね。

高い所が苦手じゃない方はぜひ楽しんでください。

なお、この「山月吊橋」は無料ですが、事前に予約が必要となっています。

そして、太魯閣渓谷で一番川幅が狭い場所が「九曲洞」。手を伸ばせば対岸に届くのではないかと思うくらいに近く、太魯閣渓谷のベストスポットの一つとされています。その「九曲洞步道」は、以前、観光客が落石で怪我をする事故が起こったことから、6年をかけて安全工事が行われ、2019年に再び開放されました。

現在は、ヘルメットなしでも安全に歩いていけるようになっています。

全長は700メートルで折り返して帰って来るルート。往復30分くらいで巡れます。

≪トーク③:白楊步道水濂洞≫

そして最後にもう1か所。「白楊步道水濂洞」もおススメです。

ここは太魯閣の秘境スポットと言われていて、全長2.1キロの平坦な道。7つの暗いトンネルを抜けると…そこにはトンネルの中に自然の湧き水のシャワーが降り注ぐ場所が!

なんでもかつて立霧溪水力発電所計画が進んでいた際に、地下の水脈を壊してしまい、岩の裂け目から地下水が流れ出てきているんだそうです。

そのため、地質学者は、トンネル内の岩の層が地下水の強い浸食を受けて岩盤層が緩んで落下する危険性があると結論付けていますが、現在のところ、立ち入りは可能ですし、「太魯閣國家公園」のホームページでも紹介されていて、秘境として訪れる観光客も少なくありません。

でももしかしたら将来は入れなくなるかもしれませんね。

なお、この「水濂洞」に行く途中のトンネルには明かりはありませんので、懐中電灯が必須です。また、「水濂洞」の中は、大量の水が降り注いでいて、そのまま行くとびしょぬれになってしまうので、レインコートも必要です。覚えておいてくださいね。

そして、今日ご紹介したこれらのスポット、大自然の中…というとだいたい交通が不便という印象ですが、この太魯閣は、台灣好行(Taiwan Trip)バスの310番が、在来線台湾鉄道の「花蓮」駅を出発して、これらのスポットをぐるりと通ります。平日は本数が1日4本と少ないのですが、土日は朝6時半から夕方15時半までの間、1時間もしくは2時間に1本、合計8本のバスが出ています。そして1日乗り放題のチケットもあるので、それを利用してスポットを巡る旅もいいですよ。

バスの時間を気にしてゆっくりできないのはやだなぁ…という方は、1日タクシーをチャーターするといいかもしれません。

個人でチャーターするのもいいですし、乗り合いタクシーのチャーターもあります。花蓮の宿泊施設ではフロントに尋ねるといろんなオプションツアーの着いたチャーターも紹介してもらえますので参考にしてみてくださいね。

花蓮は泊りがけで行ってじっくりと楽しむのがおススメですが、どうしても行ってみたいけど時間がない!という方は、飛行機で花蓮まで飛んで、車をチャーターして巡れば日帰りも不可能ではありません!(ちょっとあわただしくなりますけどね…)

スケジュールや体力と相談しつつ、楽しんでくださいね。

Sat, 04 Dec 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-11-27_宜蘭(冬山鄉エリア)

≪トーク①:斑比山丘(Bambi Land)≫

最近、新型コロナが再び感染拡大している国もあったりと、まだまだ収束の兆しが見えてきませんが、台湾では少しずつ観光に関する活動が戻ってきつつあります。台北では、昨日(11/26)から世界貿易センターで「2021 TTE台北國際觀光博覽會」が始まりました。

まだ現段階では海外旅行は難しい状況ですが、各国が旅行を解禁したらすぐにでも旅行に行けるよう、様々な旅行商品を紹介しています。

また、このような大きなイベントだけでなく、身近なところでもコロナ後の旅行を見据えた交流イベントが行われています。

台北新交通システムMRT(台北メトロ)の中山駅に今、“奈良のかわいい子鹿”がいるんです!…と言っても本物ではないですが、かわいい子鹿の“オブジェ”が登場しました!

奈良県といえ鹿”とイメージする人が多いと思います。地元・奈良の人々も鹿を“神の使い”とみなしていますが、そんなかわいい子鹿2匹と、赤い鳥居が描かれた巨大絵馬と紅葉を背景に写真が撮れるようになっていて、撮影用の小道具としてちゃんと“鹿せんべい”も用意されているんです。

なんでも、台北捷運(台北メトロ)と日本の近鉄が手を組み、来年(2022年)の5月15日までの期間、台北メトロの駅6か所を巡回して展示するイベントで、まず最初の駅として中山駅に設置されています。

そして、この可愛い鹿のオブジェと一笑に写真を撮って、Facebookに友達2人の名前と共にアップすれば、限定の“一鹿平安” 悠遊卡(交通系ICカード・イージーカード)が当たるチャンスがあるそうです。

中国語で「一路平安」と書いて「安全な旅を」という言い方があるんですが、その“路”という字の発音と“鹿”の発音が同じことから、その文字を入れ替えて“一鹿平安”と名付けた悠遊卡(イージーカード)をプレゼントにしているようです。

この中山駅でのイベントは12月9日まで行われています。

今、日本ロスになっている人が多いので、多くの台湾の人たちから注目を集めているようですよ。

そして、オブジェではなく、本当に“鹿”がいる、台湾版の“小京都”ならぬ「小奈良(小さい奈良)」と呼ばれる場所があって、最近、人気を集めています。

その場所は、台湾北東部・宜蘭の冬山郷にある「斑比山丘(Bambi Land)」。

2年前の2019年にオープンした生態園区(エコロジーパーク)で、徐々に多様なレクリエーションエリアになってきているんですが、今年(2021年)に園内の様々なスポットを更にグレードアップして再開放してからますます人気となっています。

園内は、鹿たちが自由に歩き回っている「斑比森林互動區(バンビ森林アクティブエリア)」、フォトスポット「斑比山丘(バンビの丘)」、お土産エリアなどがあります。

現在、3頭の鹿を飼育していて、奈良公園の様に、近くで鹿たちを見たり、餌をあげたりすることができますよ。

でも、奈良公園の鹿たちに餌をあげている様子を見ていると、鹿たちに囲まれて困ってしまっていたり、怖がっている人たちを見かけたりしますよね。

大丈夫です!ここの鹿たちは奈良の鹿たち程、積極的に餌を求めて集まってきたりしないので、奈良の鹿より怖くないなんて言われています(笑)。

それでも、鹿とは触れ合いたいけれど、ちょっと怖い…という人も中にはいるかもしれません。そこで、この「斑比山丘(Bambi Land)」では新たに柵を設けた「桃花鹿區(桃の花鹿エリア)」というエリアも作っていて、柵を隔てつつも近くで触れ合えるエリアを設けています。しかもこの柵もただ隔てるための柵ではなくて、可愛くデザインされていて、柵越しでも鹿と触れ合いながらの素敵な写真が撮れますよ。

なお、ここ「斑比山丘(Bambi Land)」でのエサは鹿せんべいではありません(笑)。「鹿仙豆」と呼ばれるミックスナッツや、人参が用意されています。それ以外はあげちゃだめですので気を付けてくださいね。

そして、この「桃花鹿區(桃の花鹿エリア)」と並んで新たに「愛情小屋」スポットができています。ここは、鹿に餌をあげて将来の愛情運を占うことができる恋愛おみくじのスポット。

所定の場所にハート型にくり抜いた人参の餌を置いて、鐘を鳴らし、餌を食べにやってきた鹿があなたの“情鹿大師(恋の伝道師ならぬ伝道鹿)”。その鹿の耳についている管理ナンバーを覚えておいて、その鹿の名前と自分の誕生日から“生命靈數(命のナンバー)”を導き出して、「愛情小屋」でその数字のおみくじを受け取るというもの。

このおみくじもカップルに人気なんですが、おみくじを受け取る「愛情小屋」も真っ白な小屋にハートの窓がついていてかわいいことから人気で、ここで一緒に写真を撮る人も多くいます。

鹿も時々ふらりとやってきたりするので、「愛情小屋」と鹿と一緒に写真が取れたらラッキーですね。

また、以前から人気だったスポット「斑比山丘(バンビの丘)」もやはり人気で、緑の芝が広がる丘で鹿たちと一緒に写真を撮ることができたらこちらもラッキー。素敵な記念の1枚になりますよ。

この他にもカフェやお土産コーナーもあるので、ゆっくりと楽しめます。

そして今、人気を集めているのが、可愛い鹿のお守り。日本のお守りスタイルで、不動の愛を約束するお守り、モテ期到来を祝福するお守り、金運アップを祈願するお守り、そして贈り物におススメのお守りの4種類があります。どれもかわいらしいことから人気となっています。

また園内の看板もポップもとても可愛らしいので、どこで写真を撮ってもかわいい1枚が撮れますよ。

また、鹿以外にも、今年から新たに2頭のロバも飼育し始めていて、このロバも可愛いと注目を集めています。探してみてくださいね。

台湾の人たちは、この「斑比山丘(Bambi Land)」を、日本の奈良まで行けないので“台湾版奈良スポット”として楽しんでいますが、普通に自然と鹿との触れ合いを楽しめるスポットとして、日本から台湾に旅行に来た人でも楽しめる生態園区(エコロジーパーク)ですので、ぜひ足を運んでみてくださいね。

入園料は、大人200台湾元(日本円およそ800円)、餌やり体験の1回分の餌代も含まれています。子供50元(およそ200円)、5歳以下は無料です。

「斑比山丘(Bambi Land)」までのアクセスは、在来線台湾鉄道に乗って「羅東」駅下車、駅前のバス停から281番のバスに乗って「横圳路口」バス停下車、徒歩10分です。

ちょっと不便ですので、駅からタクシーに乗ってもいいかもしれません。

なお、現地の入り口でもチケットは買えるのですが、人気スポットとなっているため、事前に予約をしてから行くことをおススメされています。

≪トーク②:梅花湖≫

「斑比山丘(Bambi Land)」まで来たら、その周辺もあわせて楽しんでくださいね。「斑比山丘(Bambi Land)」の近くには、大きな湖「梅花湖」があります。

この湖は上から見るとまるで梅の花が開いたかのような5枚の花びらに見え、湖の中心にある小島が花の雄しべに似ていることから、蒋経国・元総統によってその名前が付けられたんだそうです。

三面を山に囲まれていて、広さはおよそ20ヘクタール。普段、穏やかな湖面は鏡のようになっていて周りの景色を映し出します。

その湖を見ながらぐるりと一周回れるので、多くの人がサイクリングを楽しんでいますよ。

湖のほとりにレンタサイクルのお店があるので、自転車を借りて回ってみてください。

しかも、一人一人が載る自転車ではなく、友人やファミリーで楽しめるカートタイプの4人乗りの自転車を貸し出していて、みんなゆったりと湖の周りを走っています。

可愛いキャラクターの自転車もあって子供たちに人気です。

(私が行ったときは、そのレンタル自転車にまるでシンデレラの馬車のような丸い形をした自転車があったりして、小さな女の子に人気でしたけど、まだあるのかなぁ?)

湖は1周2.2kmあって、自転車でのんびり走った場合、1時間弱で1周できます。景色や風を楽しみながら走ってみてください。

また、遊覧船もありますよ。湖を1周15分ほどかけてぐるりと一周します。お天気のいい日は特に気持ちがいいですよ~。のんびり過ごしたいときにおススメです。

また、「梅花湖」の入り口付近にはレンタサイクルのお店以外に、屋台やお店もたくさん並んでいますので、お腹も満たしてくれますよ。

そして、湖をぐるっと回っていたら、奥の方に立派な廟があるのに気づきます。そこは「三清宮」と言って、中華民国・台湾の道教の総本山とされている場所で、アジア各地の道教団体や、道教学者の拠点としている場所です。

この建物も立派ですし、この「三清宮」から眺める「梅花湖」も最高ですよ。車があれば行きやすいのですが、足がない場合は、登山歩道を30分ほど上がっていったところにありますので、時間と体力があればぜひ行ってみてくださいね。

「梅花湖」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「羅東」駅から、1日5便、冬山郷の無料バスが出ています。

冬山郷 「大進線」バスは、「羅東」駅を、7:18、9:28、11:38、15:18、17:18に出発。「梅花湖」バス停下車です。

もしくは、市内バス「緑25」か「281」番のバスに乗って、「梅花湖」バス停下車です。

≪トーク③:羅東夜市≫

「斑比山丘(Bambi Land)」、「梅花湖」と楽しんだら、夜は「羅東夜市」も楽しんで帰ってくださいね。

夜が更ければ更けるほど美しいと言われる「羅東夜市」。

羅東公園の周辺にたくさんの美食の屋台がギュッと集まっていて、通称:「公園小吃」とも言われています。

あまり広くない場所にギュッと集まっていることもあって、とにかくすごい人!そしてすごい熱気!人気のお店には行列ができています。

今年はこの「羅東夜市」も新型コロナの影響をかなり受けたようですが、今はまた少しずつ熱気が戻ってきているようです。

夜市の周りにもたくさんのお店がありますし、台湾鉄道の羅東駅からも近く便利がいい場所にあるので、周辺を観光した後、夜はぜひ「羅東夜市も楽しんで、お腹もいっぱいになってから帰ってくださいね。

Sat, 27 Nov 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-11-20_台南・中西エリア

≪トーク①:林百貨≫

皆さんは、台南といったらどんなイメージですか?

台湾南部・台南と言えば、「台湾の京都」なんて呼ばれたりする、“台湾の古都”で、街のあちらこちらに古い建物がありますが、日本人観光客に人気のスポットの一つが「台南林百貨」。行かれたことありますか?

日本統治時代の1932年に、山口県出身の経営者・林方一氏の出資によって創業したデパートで、当時、台湾のモダン時代の流行をけん引しました。地元では5階建てビルという意味の台湾語で「五棧樓仔」と呼ばれとても賑わっていました。

建物の設計は石川県出身の建築家・梅澤捨次郎氏で、建物は鉄筋コンクリート造りの5階建て、1階から4階は売り場、5階にレストラン、そして屋上庭園と神社があって、台南で唯一、エレベーターを備えていて、制服姿のエレベーターガールが乗務して操作を行っていたことから、当時は、林百貨店に行って、台湾語で「流龍」と呼ばれるエレベーターに乗ることがオシャレな楽しみ方の一つでもあったそうです。

そんな華やかな場所だったのですが、戦後、経営者が日本へ帰ると、林百貨店は錆びれ、人々の記憶から徐々に当初の風格が忘れ去られていきました。

ところが、2013年に、歴史ある建物のベースはそのままに、リノベーションをして、MIT(メイド・イン・タイワン)商品や、クリエイティブグッズなどを扱う、台湾のおしゃれグッズが集まる人気スポットと生まれ変わりました。

当時、注目を集めたエレベーターも残されているだけでなく、今も実際に動いていますよ。もちろん、安全に動かせるように、モニターが付いたり、現代のシステムが取り入れられていますが、エレベーターの扉の雰囲気や、今、エレベーターが何階にいるのかを示す階数表示がレトロな針が動くインジケータータイプだったり、エレベーターのカゴが到着すると「チンッ♪」という音が鳴ったりするところは当時のまま復活しています。

かなり小さいエレベーターで、今は定員5人までとなっていますが、5人乗ると結構ぎゅうぎゅうです。でも、エレベーターのすぐ横に階段があるのですが、訪れた人はちょっと待ってでもこのエレベーターに乗ってみようという人が少なくありません。私もとりあえず初めて訪れた時に乗ってみました。あの到着した時の「チンッ♪」という音は何だか気持ちがいいですね。今はエレベーターガールはいませんが、訪れた際にはぜひ乗ってみてください。

ちなみに、エレベーターのすぐ横に階段があるのですが、その階段の壁の下の方に、一見するとスピーカーのような丸い穴があるのですが、これはエレベーターの空気穴なんだそうです。階段で上り下りする際にはぜひ注意して見てみてくださいね。

そして当時と同様に、今も1階から4階は売り場フロアとなっていて、そこを抜けると、5階は飲食フロアになっています。レストランが入っているというわけではなく、小さな屋台のような飲食店が入っていて、日本の居酒屋さんのような雰囲気です。何だか、ここが日本なのか、台湾なのか、そして現代なのか、過去にタイムスリップしたのかわからなくなる、不思議な気分になりますよ。

そして、その上の屋上にも行くことができます。6階という表記がされていますが、その“6階”屋上には、レンガ造りの壁に第二次世界大戦でに空襲を受けた際の砲弾の痕が残った、当時のままの壁が一部残されています。

また、「末広社」と呼ばれる神社もあります。神社は開業から半年後に建てられたそうですが、商売繁盛の神様が祀られています。当時の神社は空爆で壊されてしまったため、現在は新たに建てられたものですが、鳥居と黒い石は当時のものなんだそうです。

日本でも百貨店の屋上に行くと小さな神社があったりしますが、日本時代の台湾でもこのように神様を祀っていたんですね。

ちなみに、現在、台湾の商業建物の屋上に神社が残っているのはここだけで、「台湾で唯一、神社がある百貨店」と言われているそうですよ。

あ、そうそう。林百貨店に行ったらぜひトイレにも行ってみてください。

トイレもリノベーションされていますが、雰囲気は昔のまま。個室が木の扉に真鍮のドアノブでレトロな雰囲気です。扉が、下の部分は通気がいいように“ガラリ”になっていたり、上の部分は厚めのすりガラスだったりと、現代のトイレに慣れている私たち(…私だけでしょうか?)にとってはちょっと落ち着かない部分もありますが、そのレトロな雰囲気を味わってみてください。

そして、林百貨店といえば、夜もおススメ!

大きな窓が広がる、ベージュに近い色のレンガ造りに似たような壁面に、温かみのあるライトが照らされライトアップされた外観はとってもきれいで幻想的なんです。

夜の林百貨店もぜひ楽しんでくださいね。

≪トーク②:「兜空間Dou Maison」修復完了≫

そして、先日、この林百貨店お隣、林百貨店を正面から見て右隣りにある

「兜空間Dou Maison(ドゥ・メゾン)」の建物も外観が修復され、林百貨店と同じく夜、ライトアップされ、歴史ある幻想的な雰囲気を作り出していて、今、人気となっています。

この「兜空間Dou Maison(ドゥ・メゾン)」も林百貨店と同じく、1932年に建てられた建物ですが、これまで長年、様々な業者が入居して、色々と手を加えられたことで、外観や窓の分割や装飾などがバラバラで、当時とは異なる外観になっていたため、台南市の文化局が建物の所有者と交渉をして、修復することとなったんです。

何度も協議を重ね、バルコニーを復元し、窓には窓枠を増やして、当時の雰囲気を復活させています。

台南市は近年、「老屋立面專案(古い建物のファサードプロジェクト)」を進めていて、その一つとして修復が完了しました。

今後は、カフェやブティック、ギャラリーなどが集まる複合施設として運営されるそうです。

外観が統一された雰囲気はとてもいいですし、林百貨店と共にライトアップされた姿を見ていると、当時の賑わいの中にタイムスリップしたかのような、ふらりと違う世界に迷い込んだかのような気分になりますよ。

次回、台南に行かれた際には、ぜひ夜のライトアップまで楽しんでくださいね。

林百貨店、そしてリニューアルした「兜空間Dou Maison(ドゥ・メゾン)」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車。駅前のバス停から1番か7番のバスに乗って「林百貨」バス停下車です。

台南駅から歩いても20分ほどですので、街の雰囲気を楽しみながら歩いていくのもおススメです。

≪トーク③:台南西市場&蝸牛巷&葉石濤文學紀念館≫

そして、日本統治時代から残る建物の修復が行われたのは、この林百貨店や「兜空間Dou Maison(ドゥ・メゾン)」だけではありません。

そこから徒歩10分ほどの距離にある「台南西市場」。ここも日本統治時代にできた市場で、今年(2021年)の4月に修復が完了しました。

最初の建物は1905年(明治38年)に建てられましたが、残されているのは台風のために建て直された鉄筋コンクリート造りの2代目の建物で、1912年(大正元年)に完成したものだそうです。当時、南部で最大の市場だったとされていて、排水のための溝を設けたり、生ものと調理されたものの販売エリアを分けたりと、衛生面にも配慮したつくりになっていたほか、建物の特徴としては、屋根部分にドーマー窓が設置されていたり、壁には装飾が施してあったりと、当時の建物としては華やかな作りとなっていて、台南市にとって歴史的意義があり、都市の発展史においても価値があるとされ、2003年に周辺の建物と共に台南市の古跡として登録されました。

そして2017年から修復工事がはじまり、今年(2021年)に工事が完了したんです。

そして、台南市は地域一帯の活性化に向けて活用していく方針で、周辺環境の整備も進めていて、来年(2022年)末にすべての工事が完了する予定です。

この周辺もこれからまた賑やかになりそうですね。

台南駅から歩いて「西市場」まで行く…と考えると30分ほどかかりますが、駅から古い建物があちらこちらに残る街並みを見ながら歩いて、林百貨店も楽しんで、それから「西市場」へ…という感じで歩いて行けば意外とあっという間につきますよ。

ですので、バスを利用してサッと目的地に行くのもいいのですが、途中寄り道しながら歩いて回るのが楽しいと思います。

そうそう、寄り道といえば、その林百貨店から、この「西市場」に行く途中にある「蝸牛巷」に立ち寄ってみてください。

“蝸牛”とは、“かたつむり”、日本語の漢字と同じです。そして“巷”とは“小径”のこと。つまりここは、「カタツムリの小径」。

地図でいうと、西門路二段と、民生路一段と、永福路二段と、中正路に囲まれた、それほど大きくないエリアなんですが、そのエリアの古い建物が並ぶ路地に、隠れ家のような、個性的でおしゃれなお店が並んでいます。そして、その路地のあちらこちらにいろんな“かたつむり”のオブジェがあって、その“カタツムリ”を探すのも楽しいんですよ。中には看板や風景に溶け込んでいる“カタツムリ”も居るので探してみてください。

もちろん、カフェなどもあるので、路地歩きを楽しみつつ、休憩もできます。

路地の隠れたお気に入りのお店を見つけると何だかわくわくしますよね。

でもなんで「蝸牛巷(カタツムリの小径)」という名前になったのかというと、台湾を代表する文学作家の葉石濤の小説「往事如雲」から来ているんだそうです。

この小説の中の「私が“カタツムリの小径”に古い家を買って住んだのは、台南の西門町で最も賑やかな宮古座劇場の裏にあり、繁華街の中にある静かな谷間であることが気に入ったからだ」という一説に由来しているそうです。

“カタツムリ”の様にのんびりゆったりと散策してみてはいかがでしょうか。

また、葉石濤という作家が気になったという方は、林百貨から5分ほどの距離に「葉石濤文學紀念館」があります。

そこでは葉石濤の生い立ちや著作に関する展示などが行われていますよ。

ちなみに、この「葉石濤文學紀念館」の建物も2002年に台南市の古跡に指定された建物で、元々は「山林事務所」として使われていたものです。きれいに修復されて、現在は「葉石濤文學紀念館」として活用されています。

赤レンガ造りの建物は2階建てになっていて、1階は葉石濤の著作物や、手書きの原稿などが展示されている他、「文学における府城の風景エリア」が設けてあって、府城(=現在の台南)の小説やエッセイ、評論、翻訳、出版契約などが紹介されています。

そして2階は葉石濤のリビングを再現したようなスペースや、文学書房、記録映像を見ることができる視聴室があります。

ぜひ、展示物も、建物自体も、共に楽しんでくださいね。

この他にも、台南市の中西区だけでもまだまだ観光スポットがたくさんありますよ!

台南を紹介したガイドブックで必ず登場する、300年以上も前に建てられた有名な「赤崁樓」や、「台南孔子廟」もこの中西区。

そして、台南の路地巡りを人気にした台南を代表する小径「神農街」もこの中西区にあります。

もちろん、台南は中西区だけではありませんので、まだまだ見どころ満載です!

結構、観光スポットはギュッと集まっている印象ではあるのですが、1日では回りきれないほどにたくさんのスポットがあるので、時間が許せば、数日、台南に滞在して、エリアごとにゆっくりと散策して回るのがいいかもしれません。

今週はその一つ、古い建物が数多く残り、それを現代とうまく融合している町、中西区のスポットをご紹介していきました。

旅行が解禁になりましたら、ぜひ台南エリアもたっぷりと楽しんでくださいね。

Sat, 20 Nov 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-11-13_新竹・新埔

≪トーク①:柿餅教育農園≫

フルーツ王国・台湾!台湾の果物と言えば、マンゴーやパイナップルといった夏の南国フルーツのイメージが強いと思いますが、台湾で栽培されている果物の種類はたくさんあって、1年中、様々な果物が楽しめます。

この時期、秋になると台湾も柿が注目を集めます。

あまり台湾で“柿”のイメージはないかもしれません。でも実は、台湾北部・新竹県の新埔は“柿”の産地として有名なんです。しかも、注目を集めだしたきっかけは、その“柿”を干している風景!一面にオレンジ色の柿が並ぶ風景が写真映えすると、秋の人気フォトスポットとなっているんです。

これは皆さんにぜひ写真を見てもらいたいんですが、柿がぎっしりと並べられた大きな丸いざるのような籠が、庭を埋め尽くすようにきれいにずらーーーーっと並んでいるんです。青空の下、オレンジの絨毯が敷き詰められたようなこの柿たちの風景は、見ているだけで何だか元気になります。

そんな人気の“柿”のスポットは新竹県の新埔エリアに集中しているんですが、これ、別にフォトスポットを狙って始めたわけではありません。

台湾北部では秋から冬にかけて北東からの季節風「東北季風」が吹くんですが、その「東北季風」が北部エリアに吹くと、山の手前で雨が降り、山を越えて新竹に到達するときには、乾燥した冷たい強い風となって吹き付けます。これは「九降風」と呼ばれていていて、新竹の名物であるビーフンは、その「九降風」を利用して作られています。

さらに新竹の新埔エリアは山に沿って北東から南西に向かって走る谷間の縦谷地形という特徴から、その「九降風」が「柿餅」と呼ばれる干し柿を作るのに適しているんだそうです。

また、干し柿を作る時に最も恐れるのは空気中の湿度の増加だそうですが、このエリアは霧も少ないというのもカギとなっているようです。

そのため、写真映えのために始めたのではなく、昔からこの地では秋になるとたくさんの柿をざるや籠に並べて、それを庭一杯に並べて乾燥させていました。

その様子が、写真映えすると近年、人気の観光スポットとなったんです。

日本では“干し柿”というと、吊るして乾燥させますが、新竹の「柿餅」と呼ばれる干し柿は、大きなざるや籠に並べて乾燥させます。そのためか、品種にもよりますが、丸々ぷっくりとした印象です。

そしてこの新埔エリアでは、その干し柿のシーズンになると20~30の業者が干し柿を作っています。

その中でも多くの人が足を運ぶのが「味衛佳柿餅教育農園(味衛佳干し柿教育農園)」と、「金漢杮餅教育農園(金漢干し柿教育農園)」の2か所。

この2か所とも、柿を干している場所が昔ながらの赤レンガで建てられた、上から見るとカタカナの“コ”の字をした「三合院」づくりの建物の庭。柿がずらりと並ぶ様子はもちろんのこと、この古い建物との風景に、台湾の人たちにとっては昔のお婆ちゃんの家に来たような懐かしい気分になり、そして外国人観光客にとっては、台北などの都市部とはまた違った雰囲気を感じるなど、多くの人が魅了されています。

中でも「味衛佳柿餅教育農園」は、干し柿づくりの先駆けの場所で、170年以上の歴史と技術を持っています。しかも“看板娘”である「柿餅婆婆(干し柿のおばちゃん)」がいて、いつもニコニコ笑顔で迎えてくれると有名なんですよ。

駐車場のエリアから柿が干してある人気のフォトスポットの場所までの道にも、まるで道案内をするかのようにその道も利用して柿が干してあるほか、このエリアは台湾第2のエスニックグループ、客家の人たちが多く住んでいることから、客家料理でよく登場する、日本でいうところのお漬物のような食材なども屋台で売っています。

そしてあちらこちらにフォトスポットを設けてあったり、「三合院」づくりの建物と合わせて柿の写真が撮れるようにそのエリアは腰の高さ、低い位置に柿が並べられていたり、メインのエリアでは柿を干すための棚を竹で組んでいたりと、どの場所でどのように撮っても素敵な写真が撮れるように様々な工夫がしてあります。

この柿を干す棚は2.5メートルくらいの高さがあるので、下から青空と共に柿の姿を写真に収められますし、製造工場の2階ではDIY体験などもやっていて、上に上ることができて、そこに上ると、今度は上からきれいに並べられた柿たちを見ることができますよ。

もちろん、製造工場ですので、柿を洗って、皮をむいて、それを籠に並べて、それを2時間半ほど炭火焼きにして、それから天日に干す…といった干し柿の製造過程を見ることもできます。また、1週間ほど干した柿を一つ一つ手作業で形を整えていく様子なども見ることができますよ。

もう一か所、「金漢杮餅教育農園」の方は、もう少し規模が小さいのですが、こちらも古い家屋の前の庭に、2.5メートルほどの棚が組んであって、そこにずらりと柿が乗せた籠が並べられています。しかも、その古い家と柿が一緒に写せるように、景観台のようなスペースも作られていますよ。ここから写真を撮れば、アングルは間違いありません!

どちらの干し柿教育農園も入園は無料です。

そしてこの2つの農園は徒歩10分の距離にありますので、もし時間に余裕があれば、両方をはしごしてもいいかもしれません。

特にお天気のいい日には、柿の棚の下から、オレンジ色の柿と青空の写真を撮ったり、赤レンガの建物と共に庭一杯に並ぶオレンジ色の柿たちを撮ったり、「味衛佳柿餅教育農園」の方ではチャンスがあれば“看板娘”である「柿餅婆婆」と一緒に撮ったり…と、素敵な写真を撮ることができます。

なお、実際に商品となる柿たちを干しているので、庭に入って写真を撮る際には、柿には触らないようにしてくださいね。

ぜひ、たくさんの“柿”たちと共に素敵な写真を撮って楽しんでください。

そしてもちろん、写真を楽しむだけでなく、ここで作られた「柿餅(干し柿)」や、もっと乾燥させた「柿乾(ドライ柿)」も販売しているので、お土産に買って帰ってはいかがでしょう。

「味衛佳柿餅教育農園」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「竹北」駅下車、駅前の道から一本大きな道に出て、「博愛街」から出ている、新竹客運5618、5619、5620、5621番のバスに乗って、「新埔第二市場」バス停下車。そこから徒歩およそ20分です。

そして、「金漢杮餅教育農園」はそこから徒歩10分ほどの距離にあります。

秋の人気フォトスポット、ぜひ覚えておいてくださいね。

≪トーク②:福祥仙人掌與多肉植物園區≫

干し柿の人気フォトスポットに来たら、周辺の他のスポットにもぜひ足を運んでみてください。

先ほどご紹介した「金漢杮餅教育農園」から3キロほど離れたところに、「福祥仙人掌と多肉植物園」というスポットがあります。ここは、台湾のサボテンと多肉植物の専門庭園。台湾のみならず、海外の様々な多肉植物やサボテンも見ることができますよ。

およそ5ヘクタールの土地に、なんと8000種類ものサボテンや多肉植物があるそうです!

親指サイズのかわいいものから、4メートルある大きなサボテンまで様々な種類のものがあって、楽しめますよ。

なんでもこの「福祥仙人掌と多肉植物園」、全ての始まりはオーナーの嚴永祥さんが、小さい時にサボテンの鉢をもらったことから始まったんだそうです。その時に、強い生命力と不思議な形に魅了され、サボテンや多肉植物の庭園を造ることを夢見ていたそうです。

そして家族に反対されながらも、小さな規模から徐々に拡大していき、子供の頃の夢をかなえました。

そんなサボテンや多肉植物への愛にあふれたオーナーさんですので、園内では、多肉の魅力を紹介したパネルや、どのようにお世話をしたらいいのかを紹介したパネルなどもあります。

ここでは、様々な種類のサボテンや多肉植物たちと写真を撮ったりできる他、販売も行っていますし、多肉植物のアレンジメントのDIY体験なども行っていますよ。

「福祥仙人掌と多肉植物園」の営業時間は、火曜日から日曜日の朝8時から夕方17時まで。月曜日はお休みとなっています。

≪トーク③:湖口好客文創園區≫

そしてもう1か所、新埔エリアの観光スポット「湖口好客文創園區(湖口好客クリエイティブパーク)」にも足を運んでみてください。

ここは、台湾第2のエスニックグループ、客家の文化を知る事ができるスポット。

入り口を入ると、まず目を引く独特な円柱形の建物があります。この形も、客家の人たちのかつての大型住居、つまり今でいうアパートのような集合住宅の形で、特色を表しています。

そして他の建物も、赤レンガ造りに、昔ながらのエメラルドグリーンの窓枠や扉、そして建物の上の方には、人物や神様などの細かで色鮮やかな装飾が施されていたり、屋号が入っていたりして、かつての老街(オールドストリート)がここによみがえったかのような、タイムスリップしたような気分になります。

建物の中に入ると、「客家古禮堂(客家の伝統的な結婚式場)」をメインテーマに、客家の伝統的な“花神輿”や、結納の際に準備する“文定六禮”と呼ばれるアイテムなどが展示されています。

また、ここでは客家の伝統的なお祝いの衣装を着る体験もできますよ。

この他にも、実際の道具やパネル、映像などで客家の生活や歴史、信仰などについて紹介しています。中には、台湾のかつての家庭のかまどや、食事を再現しているスペースもありますよ。

また、日本でいう竹馬みたいなものだったり、昔のスタイルのディアボロ(中国式こま)だったりと、子供たちの昔のおもちゃ遊びを体験できたり、お土産屋さんやレストランも入っていますので、ここで客家の文化に触れ、学びながら、ゆっくりと過ごすのもいいかもしれません。

「湖口好客文創園區」の入場は無料。毎日朝8時から夕方17時まで営業しています。

干し柿の人気スポットと合わせてぜひ足を運んでみてくださいね。

Sat, 13 Nov 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-11-06_台湾版コキアスポット

≪トーク①:台湾版コキアスポット①彰化・田尾郷の「建華芙蓉園」≫

台北もようやく秋らしく肌寒くなってきました。…と思ったら、昨日金曜日は日中30℃まで上がり、かと思ったら、来週は最高気温が20℃までしか上がらない予報…と、気温差に振り回されています。日本の今の気候はいかがですか?

日本ではここ数年、秋になると“コキア”のスポットが人気となりますよね。和名は“ホウキグサ”と言って、昔はこの茎を乾燥させてほうきを作っていたもので、1年草ですが、まん丸とした球状のコキアが秋になると真っ赤に色づく姿が人気となっています。

特に、茨城県にある「ひたち海浜公園」のコキアは台湾の人たちの間でも有名で、新型コロナで旅行に行けなくなる前には、コキアが赤く染まるシーズンに合わせて日本に旅行に行っていたなんて人も少なくありません。でも、今は新型コロナの影響で“コキア”を観に行くことができません。

そこで今、台湾で“台湾版コキアスポット”と呼ばれる場所が注目を集めています。

注目を集めているスポットは2か所あるんですが、有名なのは、台湾中部・彰化の田尾郷というところにある「建華芙蓉園」というところが“台湾版コキアスポット”として有名な場所。

実は“コキア”ではなく“木百香(モクビャッコウ)”の樹なんですが、1000坪以上の広い土地に、きれいに剪定された丸々コロコロとした形の樹がずらりと並んでいることからかわいいと人気なんです。昨年(2020年)に人気に火が付きました!

しかも、緑がかった白色をしていて、その姿が、“まるで雪が降ったかのようだ”として「白いコキア」と呼ばれています。

私個人的には、“雪が降った…”というよりも、“畑のブロッコリー”をイメージしてしまいましたが(笑)、時期や光の加減によって本当に緑の樹の上にうっすら雪が積もったかのようにも見えたりして、人気のフォトスポットとなっていますよ。

鉢植えの状態できれいに並べられているので、その間に入って“白いコキア”に包まれたような写真を撮ることもできます。

ただ、毎日開放しているわけではありません。

現在は、休日のみ開放していて、平日は先に予約をしないと入園できません。なお入園の際には維持清掃費として1人50台湾元(日本円およそ200円)が必要となります。ちなみに入園料を払うと、ミネラルウォーター1本がついてきます。

なお、公共の交通機関は近くにありませんので、在来線台湾鉄道「彰化」駅からタクシーで行くことをおすすめします。ただ、グーグルマップなどで「建華芙蓉園」と入れてもヒットしません。ですので、タクシーの運転手さんに住所を伝えてくださいね。住所は彰化縣田尾鄉彰141鄉道です。

近くまで来ると案内の看板が出てきます。「彰化」駅からタクシーでおよそ20分弱で到着します。

≪トーク②:台湾版コキアスポット②国立故宮博物院南院≫

そしてもう1か所、人気を集めている“台湾版コキアスポット”は、台湾南部・嘉義県にある国立故宮博物院南院のすぐわき。国立故宮博物院南院の建物のすぐ横に“台湾版コキアスポット”があります。

ここも植わっているのは実際には“コキア”ではないそうですが、人工的に剪定した姿が“コキア”に似ているという事で、“台湾版コキアスポット”と呼ばれているそうです。

実際の“コキア”ではないので、秋だからと言って赤く染まったりしないのですが、緑色のコロコロした、高さ30~40センチの丸い草がたくさん並んでいるスポットは、とても可愛らしく、写真映えするとして、プロのモデルやカメラマンなども撮影に訪れる人気のスポットとなっています。

場所は、国立故宮博物院南院のすぐそば。

ちなみに、この“台湾版コキアスポット”だけでなく、国立故宮博物院南院のすぐ周りには様々なフォトスポットがあります。

故宮南院を代表する展示品のうち、最も人気のある戦国時代の牛の形をした青銅器「犧尊」の形に剪定された樹もあって、こちらも人気のフォトスポットとなっています。

また、このほかにも、国立故宮博物院南院の建物のすぐわきには、砂場エリアや、噴水エリアなどもあるので、館内で収蔵品を楽しむだけでなく、ぜひ外でも楽しんでくださいね。

“台湾版コキアスポット”としても人気を集めている、国立故宮博物院南院までのアクセスは、台湾新幹線こと台湾高速鉄道「嘉義」駅下車。

2番出口から出たところから無料のシャトルバスが出ています。

時間は1日10往復。高鐵「嘉義」駅から故宮博物院南院へは朝8時45分発から1時間おきに出ていて、夕方17時25分発が最終となります。

それ以外でも無料ではありませんが、バス高速輸送システム「BRT」の7212番や、市内バス106番、166番、168番などに乗っていくこともできますよ。どのバスも、「故宮南院」バス停下車です。

≪トーク③:台湾版コキアスポット③新港大慶製香廠≫

台湾にも“台湾版コキアスポット”があって人気となっていますが、実際には“コキア”ではないので、真っ赤に染まることがありません。やっぱり真っ赤に染まった“コキア”で秋を感じたいなぁ~と思っていたら、先日、一面真っ赤に染まった、新たな“台湾版コキアスポット”が紹介され、大注目となっています。

その場所は、台湾南部・嘉義県の新港エリアにあります。

びっくりするくらいに鮮やかな赤色で、きれいに整った丸いフォルムが幻想的な世界を作り出していて、台湾の各種メディアをはじめ多くの人が訪れています。

…と、実はここも“コキア”ではないんです。というか、植物でもないんです。実はこれ、廟でお参りをするときなどに使う、あの長い“お線香”がならんでいるんです。

この新港エリアはその拜拜(お参り)用の“お線香”作りで有名な場所。ここで様々なお線香が作られているのですが、その新港エリアで100年近く“お線香”の製造に携わっている新港大慶製香廠(新港大慶線香製造工場)が製造過程の中でちょっとしたアイデアをやってみたところ、大注目スポットとなったんです。

ここでは、伝統的な工法にこだわり、天然で無公害の材料を使用し、沈香と白檀を加えた独自のレシピで手作業にこだわって作っているのですが、台湾で拜拜(お参り)をしたことある方はご存じかと思いますが、お参り用の長いお線香は持ち手の部分が赤くなっていますよね。

あの部分を赤く染めた後、乾かすときに、かつてはスペースがなかったことから、たくさんの線香を一つに束ねて、それをお化粧のパウダーパフのように丸く広げて立てて乾かしていたんだそうです。

そんな伝統的な方法と、現代的な美しさとを組み合わせることで、“お線香”の文化を知ってもらおうと考えたのが始まりだそうで、束ねたお線香を赤く染めた部分を上にして乾きやすいようにまんべんなく広げてならべると、その様子はまさに“真っ赤なコキア畑”そのもの!いや、本物よりも色鮮やかで、目を引きます!

しかもここは観光工場のように一般の人が訪れること前提の工場ではなく、一般の小さな工場なのですが、“お線香”を踏まないように気を付けてねという条件のもと、訪れた人々も自由に写真を撮っていいように開放してくれています。

そしてその“お線香”を乾かすために並べてある“台湾版コキア畑”は、工場の庭のスペースにあって、その敷地を囲む塀は赤レンガの塀と緑の生垣で、その雰囲気もいいんです。

本物の“コキアスポット”ではありませんが、ここも“台湾版コキアスポット”としてこれからも人気の観光スポットになりそうです。

ただし、平日は仕事量や天候に応じての開放となっているようですので、行くまえに工場のFacebookページで開放時間を確認する必要があります。現在のところ週末のみの開放となっている場合が多いようです。今は日本から訪れることはできませんが、ぜひ「新港大慶製香廠」と入力してFacebookページで写真を見てみてください。

びっくりするほど鮮やかな“真っ赤なコキア”のような“お線香”が広がっていますよ。新たに注目を集めている観光スポット。本物の“真っ赤なコキア”は秋限定ですが、ここは年中楽しめそうです。また、最近では、持ち手の部分が“緑”の“お線香”も作って、同様に束ねた後、丸く広げて並べ、“緑のコキア畑”もできているようですよ。

新港大慶製香廠までのアクセスは、在来線台湾鉄道「嘉義」駅から7201番のバスに乗って「後莊路口」バス停下車、徒歩およそ3分です。

なお、この新港エリアは、伝統的な“お線香”作りで有名な町で、この新港大慶製香廠から40分ほど歩いたところには「新港香藝文化園區(新港香芸カルチャーパーク)」があります。

ここでは、文化の“お線香”、生活の“お線香”、芸術品としての“お線香”など…“お線香”に関する様々な展示や紹介がされていて、世界各国の様々な宗教における“お線香”の歴史を様々な角度から学び、“お線香”の原料や素材を見ることができて、“お線香”の文化や芸術をより深く知ることができますよ。

こちらは“お線香”に関することを紹介する文化館の他に、レストランエリアがあったり、鯉の池や花畑などのガーデンがあったり、手作りお線香のDIY体験をやっていたりしますので、こちらにもぜひ足を運んでみてくださいね。

「新港香藝文化園區」までのアクセスは、先ほどご紹介した新たに注目されている“台湾版コキアスポット”の新港大慶製香廠から台湾鉄道「嘉義」駅方向へ徒歩およそ40分、もしくは「嘉義」駅からですと、同じく7201番のバスに乗って「菜公村」バス停下車、徒歩5分です。

どのスポットも実は本物の“コキア”のスポットではありませんが(笑)、“台湾版コキアスポット”はそれはそれで、それぞれに魅力的なフォトスポットですよ。

ぜひコロナが明けたら足を運んでみてくださいね。

Sat, 06 Nov 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-10-30_基隆エリア

≪トーク①:“基隆の銀座通り”≫

今月(10/4)、日本の衆参両院にて首相指名投票が行われ、岸田文雄・議員が、第100代目の内閣総理大臣として指名されました。

以降、台湾でもニュースなどで岸田・首相の名前をよく耳にしますが、ニュースだけでなく、台湾がらみの話題も注目を集めています。

というのも、岸田・首相の曽祖父が、台湾北部の港町、基隆市と深い縁があるとして話題となったんです。

岸田・首相の曽祖父である、岸田幾太郎氏が、日本統治時代、現在の基隆市の信二路と義二路の交差点のところで「岸田呉服店」と「岸田喫茶部」というお店を経営していたんです。しかも、その建物が今も残っているんです。そのことが台湾のメディアで紹介されると、その建物を写真に収めようと、新たな観光スポットになっています。

交差点の角にある「岸田呉服店」だった建物は、赤レンガと石造りのエレガントなデザインが目を引くビクトリア調の建物で、今もきれいに保存されていて、現在は1階はチェーンのパン屋さん、2階はイタリアンレストランが入っています。

店内は一見すると普通のお店ですが、天井の梁の部分が補強されていたり、レンガの壁が残されていたりと、ところどころにその建物の歴史が感じられますよ。

そしてその隣にある「岸田喫茶部」だった方の建物は、基隆の老舗書店「自立書店」が入っていますが、今年(2021年)の1月から修繕工事をしているようです。

また、このエリアはかつて「義重町」と名付けられ、当時、台湾内でも有数の繁華街だったそうです。港町・基隆という土地柄、洋服から和服、眼鏡、時計、パン、日本料理など…高級な舶来品や食べ物が全てここに来れば探し出せると言われ、また、理髪店、病気の治療、記念写真撮影、家庭用品の購入など、どれもここに来れば満足いくサービスが受けられると言われていたそうです。

そんな数々の高級店が並び、街のにぎやかな様子から、この周辺は“基隆の銀座通り”とも言われていたそうです。

侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督、梁朝偉(トニー・レオン)出演の、日本でも有名な台湾映画「悲情城市」の中に登場する華やかなシーンは、この場所で撮影されたんだそうですよ。

そんなかつての“基隆の銀座通り”には、岸田・首相とゆかりのある建物の他にも、いくつか古い建物が残っていますので、ぜひ探してみてくださいね。

その残っている古い建物のうちの一つ “基隆の銀座通り”を歩いていくと、右手にモザイク柄にタイルが張られた建物があります。今は、モザイク柄は建物の半分だけとなってしまいましたが、かつて基隆最大の蒲鉾店「松元蒲鉾店」だった建物です。

その「松元蒲鉾店」の横に路地があるのですが、そのお隣の赤レンガの建物の壁には、日本統治時代のこの周辺の市街地図がありますよ。

そしてそのさらに奥の路地に入ると、かつての“基隆の銀座通り”に並んでいたスズランをデザインした街頭が迎えてくれる小さな路地があって、その路地の壁にはかつてのこの町の写真や、建物を描いたイラストなどが並んでいます。

ぜひこの路地も含めて散策して、街並みからかつての雰囲気を楽しんでくださいね。

岸田・首相とゆかりのある、「岸田呉服店」の建物までのアクセスは、在来線台湾鉄道「基隆」駅下車、もしくは、私は基隆に行くときは高速バスをよく使います。台北駅の東三門出口を出た先にある、國光客運バスターミナルから、1813番、基隆行きのバスに乗っておよそ1時間で基隆に到着します。

基隆駅に着いたら、基隆港の海洋広場を通過。バスで行った場合は、この海洋広場前に到着するので、海洋広場に向かって右手に進みます。高架下をくぐる横断歩道を渡って、基隆市内を走るバスのバス停を通過し、次の横断歩道を渡ったら「愛三路」を左へ。少し歩くと川があるので、川を渡ったところで右へ。そして1つ目の信号を左へ渡るとその道が「義二路」。その「義二路」を歩いていくと次の交差点のところにかつて「岸田呉服店」だった建物がありますよ。

基隆港の海洋広場から歩いて10分ほどで到着します。

ぜひ探してみてください。

≪トーク②:基隆要塞司令官邸&基隆要塞司令部校官眷舎≫

そして、基隆の新たなスポットと言えば、「基隆要塞司令官邸」。

ここは日本統治時代の1931年に、日本人起業家の流水偉助氏の邸宅として建てられたものです。

この流水偉助氏は、1921年に、乗合馬車「流水バス社(のちの基隆乗合自動車株式会社)」を設立して財を成した人物です。

その邸宅は、床の間や、押し入れ、天袋などがある典型的な日本家屋となっています。また、敷地内には芝生の庭があったり、タイル張りの池があったりと、優雅な造りで、台湾初の海水浴場である大沙灣海水浴場に面した高台に建っていて、見晴らしもよく、当時の高級住宅でした。

建物は日本式の木造建築で、材料、規模、空間様式…どれも非常に優れていると言われていて、戦後、国民党政権に接収され、ここは「要塞指令官邸」として使用されていました。そのようなことから「基隆要塞司令官邸」と呼ばれています。

この建物は2006年に、基隆市の古跡に登録されています。

ただこの古跡に登録された時点で、すでに建物の老朽化が激しかったことから、基隆市文化局は、建物の所有者である国防部に修復を要請するなどして、保存・再活用に向けた働きかけを続けてきました。

そして2016年に建物の管轄が文化局に移管されたことで修復への道が開け、総工費3,700万台湾元(日本円およそ1億5,200万円)を投じて修復作業が行われてきました。そして、昨年(2020年)に修復作業が完了し、一般に開放されています。

そして、この「基隆要塞司令官邸」の近くにある、こちらも基隆市の指定古跡に登録されている「基隆要塞司令部校官眷舎(高級将校宿舎)」。

こちらも日本統治時代の1929年前後に建てられた建物で、当時、日本人のための基隆の学校関係者宿舎だったもので、後に基隆要塞司令部の高級将校宿舎として使われていました。

2つの和風建築のうち、1つはかつての和洋折衷の外観を復元していて、もう1つは、赤レンガの基礎を意図的にむき出しで保存しています。

こちらも2006年に基隆市の指定古跡に登録されていて、一般に開放されています。

そしてさらに、今年(2021年)の4月から、この「基隆要塞司令官邸」と、「基隆要塞司令部校官眷舎」が夜間ライトアップを行っています。

歴史を感じる木造の建物から漏れる柔らかな明かりが、今、人気スポットとなっています。

「基隆要塞司令官邸」と、「基隆要塞司令部校官眷舎」は、現在は新型コロナの影響によって、平日は事前に予約した団体のみ参観が可能で、個人で自由に参観したい場合には、土日の朝9時から夕方17時の間のみの開放となっていますが、基本的には共に自由に参観ができます。開放時間は、毎週火曜日から日曜日の朝9時から夕方17時まで。月曜は開放していませんので気を付けてくださいね。

そして夜間ライトアップは毎日夕方18時から夜22時まで行われています。

「基隆要塞司令官邸」と、「基隆要塞司令部校官眷舎」までのアクセスは、基隆駅前のバス乗り場から、101、103、104のバスに乗って、「中正區行政大樓」バス停下車です。

≪トーク③:基隆の雨の日もおススメのスポット≫

基隆と言えば、雨が多いことでも有名で、歌にもよく歌われています。ですので、雨が降っていてもせっかく基隆まで足を延ばしたのに雨だった…と悲しまないでください。

台湾の人たちも、「雨でも楽しめる基隆のスポット」を紹介しているも多くいますよ。

まずよく名前が挙がってくるスポットが「陽明海洋文化藝術館」。この建物も実は日本統治時代に建てられたもので、基隆市の10大歴史的建築物の一つなんです。

1915年に建てられたもので、日本統治時代は日本郵船株式会社所有の建物でした。

元々は2棟あって、「和洋折衷」の建築様式だったそうですが、1つは戦争で毀損し、戦後、陽明海運会社が経営を引き継ぎ、1974年、北部大地震の後、屋上を撤去し、3階部分を改築。1978年には軽量鉄骨造り、4層の耐水性トタン屋根に改築されました。

陽明海運が建物の運営を引き継いでからは、建物本来の古くて素朴な外観を守りつつ、歴史文物を活性化し、海洋文化を伝えていくための「海洋文化芸術館」となりました。

2003年からリノベーション計画を実行し、2004年には修繕工事が完了。現在は、皆さんに海洋文化を理解してもらう、知ってもらう場所として、海と人文、歴史、地理、芸術、工芸など、人類の文明の発展の多様性を発見できる場を提供することを目的として、様々な展示やイベントが行われています。

基隆の駅の目の前にありますし、屋内ですので、雨でも楽しめますし、もちろんお天気の日でもおススメですよ。

そしてもう1か所、カフェなんですが、基隆港務大樓の中にある「好饗咖啡(Homee Cafe)」。オフィスビルなんですが、2階にいくつかのお店が入っていて、そのうちの一つがこのカフェなんです。

どうしてこのカフェがおススメなのかというと、大きな窓から港の様子を見ながらゆっくりとした時間が過ごせるんです。

基隆港は、飛鳥クルーズや、ダイヤモンドプリンセスなど、豪華客船が寄港する港。大きな船がゆっくり港に入ってきたり、港から離れていくときに出会えると、その過程をずっと眺めていたくなります。そんな大きな船も一望できる大きな窓のカフェなんです。ちょうど目の前の山にある「KEELUNG」サインも正面に見えて、最高のアングルですよ。

ここからなら、お天気の日も、雨の日も、港町・基隆の風景が楽しめます。

「好饗咖啡(Homee Cafe)」の場所は、基隆駅から、海洋広場を抜けて、港を挟んだ正面、基隆港務大樓の2階にあります。

ちなみに、基隆は港のすぐそばに街が栄えているので、豪華客船が寄港したとき、海洋広場脇を通り抜ける「愛一路」を港に向かって走ってくると、たくさんの建物の間から大きな船の姿が見えて、まるで街に船が突っ込んできたかのように見えるほど、びっくりする迫力を感じることができますよ。

ぜひ、港町・基隆ならではの風景も楽しんでくださいね。

Sat, 30 Oct 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-10-23_雲林・虎尾

≪トーク①:「雲林布袋戲館」≫

今、台湾は人形劇月間!台湾の伝統的な人形劇「布袋戲(ポテヒ)」の故郷としておなじみの台湾中南部・雲林では、毎年この時期、「雲林國際偶戲節(雲林国際人形劇フェスティバル)」を行っています。

1999年から始まったこのフェスティバルは、台湾の「布袋戲」だけでなく、海外からも様々な人形劇の劇団を招き、台湾で公演を行ってもらうことで、観客の文化的・芸術的な意味合いや、視野を豊かにし、伝統的な芸術文化を一般の生活の中に取り入れると共に、国内外の人形劇団が互いに切磋琢磨し、互いに経験の交流を進め、発展と革新を持続させていくことを目的としています。

そのため、毎年この時期に、雲林を訪れると、人形劇の公演はもちろん、人形劇のレッドカーペット登場や、人形劇に関わる様々なイベントが行われています。

ただ、今年は新型コロナの影響で海外から劇団を招くことはできず、オンラインでの開催となっていますが、その分、今年は10月1日から10月31日までと1か月間にわたって行われていて、まさに“10月は人形劇月間”となっています。

そんな「布袋戲」の故郷としておなじみの雲林には、「雲林布袋戲館(雲林ポテヒ館)」という場所があります。

ここは、昭和6年に建てられた、元々は雲林の虎尾郡の郡役所だった西洋建築の建物を利用して、「布袋戲」文化の普及に努めている施設です。

建物は、アーチ型の入り口の車止めがあり、赤レンガと、緑の窓枠の縦長い窓の西洋建築ですが、屋根は瓦屋根と、和洋折衷の造りとなっています。

まず、建物の入り口には、「布袋戲」の名人と称えられる、故・黃海岱氏のシルエットの看板が迎えてくれます。

そして中に入ると、たくさんの「布袋戲」で使われる人形が、小さいものから大きいものまで、しかもまるで舞台のワンシーンから飛び出してきたような状態で展示されていたり、今にも動き出しそうなリアルなポーズで展示されていたりします。

また、人形の衣装や小道具から、楽器、舞台なども展示されていたり、人形の制作過程が紹介されていたり、「布袋戲」の歴史や劇団の紹介のパネルなどが並んでいるスペースもあるほか、「布袋戲」のテレビ番組を見ることができるスペースもあります。

今も、廟のお祭りの時などには「布袋戲」のステージが組まれて上演されていたりしますが、なかなかタイミングが合わず、見たことがないという方も、ここに来ればいつでも「布袋戲」と触れ合えて、いろいろと知ることができますよ。

最近では一部の日本人の間でも、台湾のポテヒに出てくるキャラクターがかっこいい!と話題になったりすることもありますが、そんなキャラクター達をデザインしたグッズや、お土産品、そして、「布袋戲」の人形などを販売しているお土産コーナーもありますので、記念にグッズを買って帰ってはいかがでしょう。また、ちょっとしたカフェスペースもありますよ。

そして、この「雲林布袋戲館」の見どころは「布袋戲」の紹介部分だけではありません。ぜひ建物もぐるっと見学してみてください。

正面から見ると、大きな一つの建物…という感じですが、実は上から見ると中庭を囲んでカタカナの“コ”の字型に建物が建っている“三合院づくり”になっています。

まず、この建物も歴史あるもので、1922年(大正11年)に完成した日本統治時代の台南州虎尾郡役所で、当時の行政と警察の中心となっていました。

1989年に虎尾警察分局が新たにでき、移転した後は使用されないままになっていましたが、1997年に雲林県がこの虎尾で「全国文化芸術祭」を開催。砂糖工場の産業文化や「布袋戲」芸術上演といった、現地の重要な文化・歴史的な特色を組み合わせたことに加え、この旧郡役所の価値と保存のきっかけともなりました。

そして2005年に「布袋戲」関係者を招いて座談会を開催し、展示デザインや運営の方向性を示してもらった後、文化建設委員会に打診。

そして2007年4月に展示デザインが採用され、その年の11月の「国際人形劇フェスティバル」にあわせて正式に開館したんです。

かつて行政と警察の中心でもあったということで、日本統治時代、留置場として使われていたスペースも残されています。

「雲林布袋戲館」にやってきたら、ぜひ、1階の「布袋戲」の展示・紹介スペースだけでなく、建物、そして敷地全体を楽しんでくださいね。

「雲林布袋戲館」の開館は水曜日から日曜日の朝10時から夕方18時まで。月曜、火曜はお休みです。入館は無料です。

館内の写真撮影はOKですが、フラッシュはたかないでくださいと注意書きがありますので気を付けてくださいね。

「雲林布袋戲館」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「斗六」駅下車、「7123」、「7124」番のバスに乗り換えて「虎尾」バス停下車、徒歩1分です。

もしくは1日1本ですが、「台湾好行(Taiwan Trip)」の「Y02北港虎尾線」の遊覧バスも便利ですよ。

在来線台湾鉄道「斗六」駅を朝の9時10分発、そして台湾高速鉄道「雲林」駅は9時50分発、「雲林布袋戲館」には10時35分に到着します。

≪トーク②:虎尾驛~虎尾糖廠鐵橋~青埔落羽松秘境≫

先週のこのコーナーで、台湾中部・台中の后里でこの時期おススメのラクウショウのスポットをご紹介しましたが、雲林にもありますよ~。

先ほどご紹介した「雲林布袋戲館」から徒歩30分ほどの場所にある「青埔落羽松秘境(青埔ラクウショウの秘境)」。

ここは、毎年秋冬になると多くの人がラクウショウの紅葉を見に訪れる人気スポット。

なんでも、元・雲林県長の張榮味氏の個人の庭園なんだそうです。でも開放してあって、無料で入ることができますよ。

ラクウショウは元々北米の湿地や沼地に生えている植物。ここのラクウショウも水辺に植えられていて、その姿が水面に映って幻想的な景色を作り出しています。そしてその周辺も人工的に小さな丘を作って起伏を作り出していて、自然のスポットというよりは、ゴルフ場のように全体的にとてもきれいに整備された、まさに“庭園”です。

秋冬に雲林を訪れる機会があれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。

「青埔落羽松秘境」までの行き方は、「雲林布袋戲館」の正面の中山路をまーっすぐ20分ほど進みます。すると虎尾と北港をつなぐ河堤道路に突き当たりますので、その道を左折。道なりに5分ほど歩くと到着します。

直接行こうと思うと徒歩30分ほどかかりますが、寄り道しながら行くといいかもしれません。

その道の途中、「雲林布袋戲館」から10分ほど歩いたところに「虎尾驛(虎尾遊客中心)」があります。

ここは、かつての虎尾糖廠客運(虎尾製糖工場バスターミナル)と小さな駅で、最初は「五間厝驛」と言われていました。

1920年に「虎尾驛」に名を改め、日本統治時代は交通の要所となっていて、この周辺はとても栄えていたそうです。

その駅舎をきれいに修復して、今は「虎尾遊客中心(虎尾トラベルセンター)」として使われています。

中は、当時の木の格子で仕切られたチケット販売窓口もその雰囲気のまま残されています。そして、建物の奥に進むと、その先にはかつてのホームがあって、かつて荷物を載せて運んでいた古い荷台の車両がオブジェのように並んでいます。

なお、「虎尾遊客中心」の中にはカフェスペースもあるので、ここでちょっと一休みをして、飲み物を飲みながら周辺の観光スポットをチェックするのもいいかもしれません。

そして、「虎尾遊客中心」を出て再び、中山路をまっすぐ進んでいくと、すぐに古跡に指定されている「虎尾糖廠鐵橋」に到着します。

この橋は、日本統治時代に作られた台湾糖業の鉄道橋でかつてはサトウキビや近くの製糖工場で作られた砂糖を運んだりしていました。

「虎尾糖廠鐵橋」はイギリスのウエストウッド社が設計、日本の黒板組が施工を行い、日英共同で作った橋です。

橋の入り口付近は背の高い鉄橋となっていますが、進んでいくと高さが3段階で低くなって、低いところは橋梁ではなく保護柵のような造りとなっています。

サトウキビなどの輸送だけでなく、後に旅客輸送営業も行われるようになりましたが、廃線後、現在は雲林県の指定古跡となっています。

古跡ではありますが、観光スポットとして整備され、そのレールが敷かれたままの橋の上を歩いて渡ることができますよ。

橋の向こう側まで渡ろうと思うと結構距離はありますが、ゆっくりとした時間が流れる自然豊かな風景を眺めながら歩いていると気づけば向こう側まで渡っていた!というくらいにのんびりと楽しめるスポットですよ。

実はこの橋、2012年に台風9号(アジア名:蘇拉/サオラー)の襲来によって、橋のおよそ50メートルが流失してしまいましたが、2015年に修復が完了して再開通しています。

ちなみに、歩いて渡れるようになっていますが、レールの間は、鉄の網のような床になっているので、ヒールのある靴などははまってしまう可能性があるので歩きやすい靴で訪れてくださいね。

そして、この「虎尾糖廠鐵橋」の入り口から5分ほど歩くと、最初に紹介した「青埔落羽松秘境」に到着しますよ。

途中寄り道をしながら歩くと、この距離も難なく歩いて行けると思います。

「雲林布袋戲館」から「青埔落羽松秘境」までタクシーに乗れば5分ちょっとでつきますが、ぜひあちこち寄り道をしながら歩いて行ってみてください。

≪トーク③:“秋の桜並木”&“木棉花道”≫

そしてもう少し先、11月ごろになると、虎尾の農博公園の道路で中国語で“美人樹”と呼ばれる花が見ごろを迎えます。この“美人樹”とは、南アメリカ原産の、濃いピンク色の花が咲く“トックリキワタ”のことで、沖縄では「南米ざくら」と呼ばれることもあります。

“トックリキワタ”より“美人樹”のほうが何となく響きが良いですね(苦笑)。

中国語では“美人樹”の他に“美人櫻”とか、花の色がピンク色であることから“秋天的櫻花(秋の桜)”などとも呼ばれています。

その“美人樹”が11月ごろ見ごろを迎えると、その通りはまさに桜並木に替わります。

両側およそ500メートルにわたる“秋の桜”並木は圧巻ですよ。

そしてもう一つ、季節はまだまだ先ですが、雲林の虎尾には「木棉花道」という人気のスポットもありますよ。

“木綿の花”って観られたことありますか?

背の高い木に、オレンジの肉厚な花がいっぱい咲くんですが、その木綿の花が咲く樹が道に沿ってずーっと並んでいるスポットがあるんです。

“木棉花道”と言えば、台南に有名なスポットがあるんですが、この雲林・虎尾の“木棉花道”も人気を集めています。

場所は雲林県道145公路。美人樹が並ぶスポットからもほど近い場所にあります。数メートルにわたる真っすぐな道の両側に大きな木綿の木がきれいに並んでいて、春先、3月になるとオレンジの花がいっぱい咲いて道を鮮やかに彩ります。

しかも木綿の花は花弁が散るのではなく、花がそのままの形で落ちてくるので、地面にもいっぱいのオレンジの花があって、道路全体を明るくしてくれます。

見ごろは春先ですので、ぜひ覚えておいてくださいね。

Sat, 23 Oct 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-10-16_台中・后里エリア

≪トーク①:台中樂器節&張連昌薩克斯風博物館≫

ようやく風が心地のいい秋になった台湾。新型コロナの台湾内での感染拡大も落ち着いたことで、各種イベントも行われるようになりましたし、風も心地がいいので、外でのイベントが楽しい季節です。

そんなこの週末、10月16日、17日、台湾中部・台中の后里では、「台中樂器節(台中楽器フェスティバル)」が行われています。

台中の后里と言えば、「サックスの故郷」として有名な町─。

全盛期には毎年、世界のサックスのなんと1/3がここから輸出されていました。また、サックスの他にも、フルートやジャズドラムなども生産しています。

そのような背景から、后里では、毎年「台中樂器節」が行われていて、今年で16回目です。

今年は、台湾の多くのアーティストも新型コロナの衝撃を受けました。そんなアーティストたちや地場産業の発展を支援するために、防疫対策をしっかりと取ったうえで、「台中樂器節」を開催することとなりました。

「台中樂器節」では、毎年期待されている“演奏コンテスト”が行われている他に、現場には高品質の楽器が展示され、購入することもできます。

また、今年この「台中樂器節」のPRには、この台中・后里出身という事から、東京オリンピックで活躍し、多くの日本人女性をも虜にした柔道男子60キロ級の銀メダリスト「楊勇緯(ヤン・ヨンウェイ)」選手が登場しました!

「楊勇緯」選手も小さい頃から、后里が楽器製造で素晴らしい町だという事を知っていて、彼自身、中学生の時にジャズドラムを学んだことがあるんだそうです。そのため、PRの会見の際、音楽を学ぶことはスポーツのトレーニングと同じように難しく、忍耐と練習が必要だという事を知っているとコメントしています。

柔道姿だけでなく、ジャズドラムを演奏する姿に虜になるファンも多いかもしれません。

そんな后里には、この「台中樂器節」の時だけでなくとも楽器が楽しめる場所がありますよ。

それは、「張連昌薩克斯風博物館(張連昌サクソフォン博物館)」。サックスの製造工場であり、アジアで唯一のサクソフォン博物館でもあります。

后里が「サックスの故郷」と言われるようになる始まりは、この張連昌さんなんです。

音楽好きな友人たちとバンドを組んでいた張連昌さんの友人の家が火事になり、友人が大切にしていたサックスも燃えてしまったことから、普段、表装の仕事をしていて水墨画が得意な張連昌さんがこの燃えてしまったサックスを持ち帰り、3か月かけて400近くある部品を分解して、精密な絵にしていき、3年の月日をかけて独学で台湾初の国産サックスを作り上げたんです。

そんな后里のサックス製作の歴史などを知ることができるほか、製作工場を見学したり、デザイン賞を受賞したサックスの展示を楽しめたり、サックスの素材である銅を使って記念リングを作るDIY体験をしたり、サックスの試し吹き体験をすることもできます。

また、定期的にサックスの巨匠による講演や、プロ奏者によるリサイタル、演奏会なども行われるほか、サックスの修理などもやっていますので、自身のサックスをもって訪れる方も多くいます。

また、館内や敷地内のいたるところにサックスのパネルやオブジェがありますので、一緒に写真を撮ったりも楽しめますよ。

サックスや音楽が好きな方はもちろん、詳しくないという方も、サックスの魅力にはまるかもしれません。ぜひ足を運んでみてくださいね。

「張連昌薩克斯風博物館」までのアクセスは、在来線台湾鉄道で「豐原」駅下車。前方にあるバスセンターから豐原客運の92番や212番など「大甲」駅方面行きのバスに乗って、「松鶴酒莊」バス停下車、徒歩5分です。

≪トーク②:羽粼落羽松&星月大地≫

もう少し秋の深まった11月以降に后里を訪れる機会があれば、「泰安落羽松秘境(泰安ラクウショウの秘境)」と呼ばれている「羽粼落羽松(羽粼ラクウショウ)」という場所にも足を延ばしてみてください。

ここは、個人の敷地なんですが、たくさんのラクウショウの樹がきれいに整備されてあって、その樹々が色づき始める秋から冬になるとその美しい景色を楽しみに多くの人が訪れる、人気のフォトスポットとなっています。

しかも園内は様々なラクウショウの樹があって、素敵な写真が撮れるようなスポットがいくつも整備されていて、普通にそこで写真を撮るだけでもまるで森の中にいるかのような、絵になる1枚が撮れますし、オブジェが設置されている場所もあって、インスタ映えする1枚をとる事もできます。

中でも人気なのは、水辺のエリア。池にラクウショウの樹がたくさん植えられているんですが、そのラクウショウの樹が水面に映って幻想的な雰囲気を醸し出します。

日本の福岡に「篠栗九大の森」という場所があって、そこのラクウショウが、まるでジブリの「もののけ姫」の世界のように神秘的だと数年前に話題となったんですが、台湾の人たちもそんな日本のスポットのことにとても詳しいので、この「羽粼落羽松」は、台湾でもその「篠栗九大の森」の雰囲気が楽しめるスポットだとして人気を集めています。

ちなみに、ラクウショウは元々北米の湿地や沼地に生えている植物ですが、1901年に日本の植物学者、田代安定によって台湾に持ち込まれたんだそうです。

そして11月になると徐々に黄色くなり、1月頃になると黄色から今度は赤に変わります。秋から冬にかけて、結構長い期間、美しい景色が楽しめるので秋冬に台湾を訪れる機会があればぜひ足を延ばしてみてくださいね。

「羽粼落羽松」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「豐原」駅から211番のバスに乗って「泰安國小(泰安小学校)」バス停下車。小学校のすぐ傍で、看板もありますのでそれに沿って進むと入口に到着します。

個人の敷地ですので、清掃費として、入り口で1人50台湾元(日本円およそ200円)の入園料が必要となります。120cm以下の子供は無料です

なお、開放時間は朝8時半から夕方17時半までとなっています。

既に人気スポットとなっていることからもはや“秘境”では無くなってはいますが、ぜひ素敵な写真を撮りに出かけてみてくださいね。

そして、また違った自然の風景を楽しめる場所として注目なのが、「星月大地」。ここは、景観レジャー園区で、広い園内ではレストランや、バーベキューエリア、キャンプエリア、そして足湯やSPAなどがあります。

SPAの建物は、まるでバリ島にでも来たかのような雰囲気ですよ。

また、敷地内には数々のオブジェもあるので、あちらこちらで写真を撮って楽しんでいる人も多くいます。

でもここの一押しは景色!

「星月大地」は、標高260メートルの高さに位置していて、周辺は高い建物がなく、大安溪という大きな川を挟んで台中市のお隣、苗栗県まで望めるんですが、その苗栗県の「火炎山」の迫力ある姿も眺めることができるんです。

この「火炎山」は、台湾小百名山の一つとされていて、特殊な地質と、植物が生えていない茶褐色の土壌がむき出しになった険しい礫岩の山肌が、西遊記に出てくる「火焔山」に似た光景を作り出していることからその名がつけられたそうです。

そんな迫力ある自然も眺めながら、景観レストランでは食事も楽しめます。

夜も台北のようなキラキラとした華やかな夜景ではなく、優しく光る夜景をゆっくりと楽しめることからカップルにも人気のスポットとなっています。

明るい時間の景色も、夜の景色も、どちらも素敵ですので、ぜひゆっくりと楽しんでくださいね。

入園料は1人100元(日本円およそ410円)。SPAなど園内の施設を利用する際には別途料金が必要となります。

「星月大地」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「大甲」駅から豐原客運の214番のバスに乗って、「六分月眉北路口」バス停下車、徒歩5分です。

≪トーク③:Sky Dream 天空之夢摩天輪≫

そして「星月大地」から徒歩15分ほどの場所に、「麗寶樂園(リーバオ・リゾート)」という大きな複合施設があります。敷地内にはアウトレットモールや遊園地、ホテルなどがあるんですが、そこの観覧車「Sky Dream 天空之夢摩天輪(天空の夢観覧車)」、実は日本と関係が深い観覧車なんですよ。

この観覧車、実はかつて福岡市のマリノアシティ福岡というアウトレットモールなどが集まった場所にあった、当時、アジア最大級と言われていた観覧車なんです。

2011年に解体され福岡から台湾へと運ばれ、2017年からこの場所で新たに動き始めました。

直径120メートル、1周およそ25分かかる大きな観覧車。周辺は高い建物が無く遮るものがないので、大パノラマが楽しめます。

福岡にいたときは海沿いの景色を楽しめましたが、今は、台中・后里周辺の広い大地をゆっくりと眺めることができます。

もちろん、この観覧車からも苗栗県の「火炎山」を望むことができますよ。

搭乗券は、平日は大人300元(およそ1,200円)、休日は350元(およそ1,400円)となっています。

「麗寶樂園」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「后里」駅から、無料のシャトルバスが出ています。

また、台湾新幹線こと台湾高速鉄道の「烏日」駅から「麗寶福容大飯店(リーバオ・フーロン・ホテル)」まで、そして高速バス「台中朝馬」バスターミナルから「麗寶Outlet Mall」までも無料のシャトルバスが出ているので利用して行ってください。

后里は台中市の郊外、苗栗に近い場所になりますが、ここも見どころ、遊びどころも豊富な場所です。ぜひ足を運んでみてくださいね。

Sat, 16 Oct 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-10-09_大稻埕エリア

≪トーク①:PIER5大稻埕碼頭河岸特區≫

今年(2021年)の夏は台湾も新型コロナの感染が拡大し、様々なイベントが中止や延期となりましたが、ここ1か月、ようやく延期されていたイベントたちが開催されています。

その延期されていたイベントのうちの一つ、台北市の西、大稻埕で毎年旧暦の7月7日「七夕」前の週末に行われている花火イベント「大稻埕情人節(大稻埕バレンタインデー)」が延期を経て来週末(10/16)に行われます。

毎年多くの人が集まるこのイベント。大稻埕エリアの台北市の西を流れる淡水河沿いにある大稻埕埠頭周辺に、ステージが登場し、ミュージシャンがラブソングを聞かせてくれるほか、七夕にちなんだマーケットや、様々な屋台が登場します。そしてメインは打ち上げ花火!距離も近く、しかも大きな花火が淡水河の水面にも映って、とってもきれいですよ。

今年(2021年)は、およそ8分間(480秒)にわたって花火が打ち上げられます。

中には、日本の花火大会のように、浴衣を着て花火を見に来る台湾の人たちもいますよ。

毎年恒例のイベントですので、コロナ後、来台のタイミングとあえばぜひ足を運んでみてくださいね。

そして、この花火大会が行われる大稻埕埠頭周辺は、花火の時だけでなく、いつ来ても楽しめる、今、台湾の若者たちに人気のスポットとなっているんです。

というのも、元々この大稻埕埠頭周辺には、バスケットコートやテニスコート、サイクリングロードなどが整備されていて、週末や夜になると多くの人が集まる場所ではあったのですが、ここに2018年に「PIER5大稻埕碼頭河岸特區(PIER5大稻埕ふ頭リバーサイド特区)」と言って、コンテナのお店が並んだスポットができたんです。

その名の通り、大稻埕埠頭の5号水門から入ってすぐの場所にあります。

川沿いの一角に小型のスタイリッシュな“コンテナ風屋台”やキッチンカーが並び、夕陽や夜景と共に美味しい料理やお酒を楽しめるスポットとして人気となっていました。

川のすぐそばなので、風も心地いいですし、夕陽も夜景もきれいなので、週末になると多くの若者が集まっていますよ。

この大稻埕エリアと言えば、かつて台湾の貿易の中心として早くに栄えた場所で、周辺は歴史ある建物が数多く残っていることから、古い街並みを巡るスポットのイメージですが、水門をくぐるとそこには、その水辺の景色とマッチした新たなスポットがあるんです。

ちょうど秋のこの時期、台湾はまだまだ日中は暑い日もありますが、夕方から夜になると本当に心地がいいんですよ~

もちろん、食事やお酒を楽しみに来る人だけでなく、運動をしに来る人、景色を楽しみに来る人など、いろいろな人たちがそれぞれの時間を楽しんでいます。

そんな人気スポット「PIER5大稻埕碼頭河岸特區」が、今年(2021年)4月にリニューアルしました。

新しい外観のおしゃれなコンテナのお店にリニューアルしたほか、安全性と衛生面を確保するため、電気系統や水道管、排水管などは地下に設置し、百貨店のフードコートをモデルに、清潔さを確保。

さらにはお店もリニューアル。台湾のクラフトビールブランド「金色三麥」のお店や、香港発祥のカステラ風おやつ“雞蛋仔”のお店「我愛豹豹(I Love Bow)」、ドリンクショップやカフェの他、日本式のお好み焼きのお店や焼き鳥のお店、アメリカンスタイルのバーなど、15の多国籍なお店が軒を連ねています。

また席も、コンテナの前だけでなく、各コンテナのお店の上にもあって、そこの席からの風景はまさに船の甲板から眺める景色の様です。

リニューアルオープン後は、平日は夕方16時から夜22時まで、土日はお昼12時から夜22時までオープンしています。

お昼間の川沿いもいいですし、夕暮れ時は“夕陽スポット”として人気の高い“淡水エリア”に負けないくらいに美しい景色が楽しめます。

そして、私、個人的には夜がおススメです。

特に夜になると吊るされたライトの明かりが、まるで船の甲板でパーティをしているかのような雰囲気になってわくわくしますよ。

大稻埕エリアに来たら、ぜひこの「PIER5大稻埕碼頭河岸特區」にも足を運んでみてくださいね。

≪トーク②:台北霞海城隍廟、永樂市場、迪化207博物館≫

大稻埕エリアに来たら、新たなスポットだけでなくやはり、迪化街散策も外せないでしょう。このコーナーでもよく紹介していますが、やはり人気なのはその街並みと、“月下老人”!

縁結びの神様“月下老人”が祀られている「台北霞海城隍廟」は、先ほどご紹介した「PIER5大稻埕碼頭河岸特區」近くの大稻埕埠頭の5号水門からだと徒歩5分ほどで着きますよ。

1859年に完成し、すでに160年以上の歴史を持つ「台北霞海城隍廟」。“月下老人”で有名ですが、その廟の名前からもわかるように、ここの主神は“城隍爺”。ここの「霞海城隍爺」は、住民の無病息災と商売繁盛を見守っています。そして、その婦人「城隍夫人」も祀られているのですが、この「城隍夫人」も、家庭の幸せを守ってくれる神様です。

“月下老人”でとても有名ですが、「台北霞海城隍廟)」には他にも、旅の安全と、有形無形の敵を追い払ってくれる“義勇公”や、知恵と心の平安を授けてくれる“菩薩”など、たくさんの神様が祀られていますので、それぞれの神様にもご挨拶してきてくださいね。

そして、その「台北霞海城隍廟」のすぐお隣にあるのが、布市場として有名な「永樂市場」。ここは、台湾のお土産グッズで人気の「花布」と呼ばれる華やかな花柄の布や、チャイナドレスの生地で使われているような布、上品な質感の布、シンプルなデザインの布など、台湾のもの、輸入物を問わず、様々な布を売っています。

それぞれのお店は小型なのですが、その小型のお店がぎゅっと建物の中に集まっていて、私は行くたびに迷子になりますし、どこのお店で買ったらいいのかわからず何度もウロウロしてしまいます。

ですので、気に入った布を見つけたら、あとからまた戻って~なんて考えずに決断した方がいいかもしれません(笑)。

また、その場で布を選んで、オーダーできるお店もたくさんあります。

カーテンやソファーカバー、ポーチ、そしてチャイナドレスもオーダーできたりしますよ。

オーダーするお店によって値段や仕上がりの日数、日本まで送ってもらえるかどうかなど違いますので、オーダーをする際には、じっくりと自分の希望と合うお店を選ぶことをおすすめします。

お店の数も生地の種類も本当に豊富なので、生地を選ぶのだけでも時間がかかって、あっという間に時間が過ぎてしまいますが、その選んでいるときが一番わくわくしますよね。ぜひ生地選びからチャレンジしてみてください。

そして、ここ数年、注目を集めているのが「迪化207博物館」。

ここは1962年に建てられた元々は「広和堂薬舖」という漢方薬のお店だった建物で、赤レンガの洋館造り、交差点に面した角は弧を描いた特徴的な建物です。

中に入ると、台湾の昔ながらの家に取り付けられていた鉄製の飾り格子“鐵窗花”の様々なデザインのものが展示されていたり、台湾の伝統的なソフトドリンクや氷菓子などを紹介する展示が行われていたりと、まるでタイムスリップしたかのような気分になる、台湾や迪化街の豊富な歴史を感じられるような展示が行われています。

展示内容は定期的に入れ替わっているようですので、リピーターさんも少なくないようですよ。

そして3階にはカフェスペースがあるんですが、ちょうど交差点に面した、建物のカーブしたコーナー部分にカウンター席が設置されていて、迪化街を歩く人たちを眺めながらゆっくりとした時間を過ごせます。

しかもそのカウンターや窓枠が緑色で可愛らしく、写真映えすると人気のフォトスポットでもあります。

さらには、この建物は屋上にも行くことができて、そこから迪化街の建物の赤い瓦屋根が続いている様子を見ることもできます。

通りを歩いて眺める迪化街とまた違った角度から見ることができて新鮮ですよ。

場所は、先ほどご紹介した「PIER5大稻埕碼頭河岸特區」近くの大稻埕埠頭の5号水門から、「台北霞海城隍廟」とは逆向きの北に5分ほど歩いたところにあります。

なお「迪化207博物館」の入館は無料。平日は朝10時から夕方17時まで、火曜日は休館です。土日祝日は、朝10時から夕方17時30分までとなっています。

≪トーク③:大稻埕~北門~総統府≫

この大稻埕エリアから迪化街を散策しながら南に進んでいくと、北門に到着します。この周辺はここ数年、歴史ある建物をリノベーションして新たな施設として続々と生まれ変わらせているので、街歩きしながらそんな歴史ある建物を見て回るのも楽しいですよ。

まずは、国立台湾博物館鉄道部博物館がありますし、そのお向かいにはこのエリアのシンボル“北門”があるでしょ。そしてその後ろには、日本時代に建てられた建物で、最近、車寄せが復元された「北門郵局(北門郵便局)」もありますし、そこから東側、台北駅方向に歩いていくと、かつて“大阪商船株式会社台北支社”だった建物をリノベーションした「國家攝影文化中心(国家撮影文化センター)」があります。そしてその建物の横の道、もしくはもう一つ手前の大きな道、“重慶南路”を南へ歩いていくと、総統府につきます。

この台湾の西側エリアは、淡水河に沿って早くに発展してきたため、歴史ある建物があちらこちらにありますので、ぜひぐるっと歩いて巡ってみてくださいね。

そして、この総統府前では、明日(10/10)、中華民国の建国記念祝賀大会「雙十國慶節」が行われます。

ここ数日はそのリハーサルがあちらこちらで行われていましたが、RTIでは今年も14種類の言葉を使って実況中継します。

日本語放送は、日本時間の午前11時からお昼12時まで、周波数は15.625MHzでお届けします。

また、台湾国際放送のフェイスブックからも現場の様子を日本語での中継と共にご覧いただけますので、ぜひご覧くださいね。

ちなみに、私も台湾に住み始めて最初の年に総統府近くまで国慶節祝賀大会を見に行ってみたんですが、さすがにこの日はふらりと行って会場に入れるわけではなく、何も見えずに近くの中正紀念堂をぐるりと一周お散歩して帰った経験があります。それ以降、毎年、国慶節の模様は映像で楽しんでいます。

もし「雙十國慶節」の行われる10月10日に台湾に来られる場合は、その総統府周辺の観光はちょっとできませんので気を付けてくださいね。

ただ、上空を戦闘機が飛んだり、大きな道にはたくさんの国旗がはためいていたりと、ちょっといつもと違う独特の雰囲気を楽しめるので、このタイミングで台湾に来る機会があれば、あえて近くを散策するのもいいかもしれません。

Sat, 09 Oct 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-10-02_金門の守護神「風獅爺」

≪トーク①:金門の守護神「風獅爺」①≫

台湾の西の離島、金門に「風獅爺」という、沖縄にいる“シーサー”のような守り神がいるのをご存じですか??

この「風獅爺」とは、“金門の守護神”なんです。

名前に“風”という字がつくことからもわかるように、主に“風除け”の意味があるそうです。

その由来は…

金門は、唐の時代、草木が生い茂る島として知られていて、林業と、塩を作る「製塩」が始まりました。ところが、幾度にも渡る戦乱を経て、森林は徐々に減っていき、ついにはすっかり姿を消してしまいました。

樹木を失ったことで、「東北風」と呼ばれる北東からの季節風が吹きつけると、砂や砂利が吹き荒れるようになってしまいました。

そこで、移り住んできた人たちは、中国大陸の泉州や漳州から、魔よけの石獅子信仰をこの地に持ち込み、集落や、風の強い場所に「風獅爺」を祀って、防風と厄除けを祈りました。

こうして、金門独特の信仰文化が生まれたんだそうです。

元々はこのように“防風”のために祀られた「風獅爺」ですが、水害を鎮めたり、中華圏では風水的にT字路など突き当りの家はよくないとされていますが、その厄除けとしてだったり、白アリの害にも力を発揮してくれるとか、さらには、牛が行方不明になったときや泥棒にあったときにも、「風獅爺」に祈れば解決してもらえる!と地元では信じられていて、今では何事においても頼れる“金門の守護神”として敬われています。

そんな「風獅爺」は、単体で設置されていることが多く、姿はしゃがんだものだけでなく、立ち姿のものもあります。どちらかというと、立ち姿の方がよく見かけます。大きさも、小さいものは19センチから、大きいものは4メートル近くもあるなものまでさまざまで、表情も怖いものから愛嬌あるものまで、いろんなタイプの「風獅爺」がいます。

また、中には赤いマントを羽織った「風獅爺」もちょくちょく見かけますよ。これは、地元の人たちがお礼参りに贈った赤いマントを羽織っているんだそうです。

住民たちにとって身近な守り神である「風獅爺」、赤いマントを風になびかせている姿はまさに“ヒーロー”です。

そんな「風獅爺」を探しに金門までぜひ足を運んでみてください。

毎年、秋になると、そんな金門を代表する守護神「風獅爺」の名前を冠につけた「高粱老街風獅爺文化季(高粱オールドストリート風獅爺文化祭)」が行われます。今年も現在開催中です。

毎年、秋ごろに行われるこのイベントでは、スマホに専用のアプリをダウンロードして、金門の金沙鎮にある56の「風獅爺」を探すイベントや、素焼きの「風獅爺」に絵付けをするイベントなどが行われます。

もちろん、このイベントシーズンに限らず「風獅爺」はいつも金門を見守っていますので、自身で探しに行くのもおススメですよ。

ちなみに、一番大きな「風獅爺」は、安岐集落にある「安岐村風獅爺」で、身長は378センチ、幅は100センチ、北東を向いて立っています。

赤いマントは羽織っていませんが、とてもカラフルで、左手にはペンを、右手にテープを持っていて、愛嬌のある顔をしています。

この「安岐村風獅爺」は、「風を鎮め、邪気を払う」役割だけでなく、一時期流行した「ハンセン病」を安岐集落から根絶したとも言われていることから、この地域で最も重要な守り神となっています。

実は、この安岐集落は過去に戦場となったために、「風獅爺」の身体にも弾痕が点々と残されていたそうですが、現在は国軍の協力のもと修復されて、その痕は見えません。

ちなみに、この“最も大きな風獅爺”、「安岐村風獅爺」は、1994年に台湾の郵便切手のデザインにも選ばれています。

そして、最小の「風獅爺」は、わずか19センチ。しかも“設置されている”のではなく、 “埋め込まれている”といった感じです。

この最小の「風獅爺」は、「瓊林21號民宅風獅爺」と呼ばれていて、「金門縣金湖鎮瓊林21號」にある1軒の昔ながらの家の壁に埋め込まれています。

長年にわたる風化によって、現在は、座っている…という姿と、鼻の孔と口だけが見分けられる状態となっています。ですので、住所までわかっているにも関わらず、よぉ~く探さないとなかなか見つけられない事でも有名です。

目印は、沖縄の道端でもよく見かける「石敢當」という石碑。これも壁に“埋め込まれて”います。こちらの方が見つけやすいので、まずこちらを探してみてください。すると、その「石敢當」の石碑のすぐ左上にいますよ。

ちなみに、その「風獅爺」の下には、「金門國家公園認證(金門国家公園認定)」の石碑もありますよ。

ぜひ探してみてくださいね。

≪トーク②:金門の守護神「風獅爺」②≫

この他に、金門で一番人気の「風獅爺」と言えば、“最小の風獅爺”からもほど近い場所にある「瓊林風獅爺」。

瓊林民防坑道と呼ばれる炭坑道の出口にあたる、環島北路のわきにある高さ188センチの石造りの「風獅爺」です。

1949年に軍隊の建物の工事の際、地中に埋められたそうですが、その2年後、大雨によって地表が流されたことで、再び日の目を見ることになったそうです。

なかなか整ったお顔のハンサムな「風獅爺」ですよ。

また、その立ち姿も猛々しくて美しいと、文芸フェスティバルで行われた一般投票で、「最も威厳のある神獣」とか、「最も品格のある装い」とか、「最も豊かな表情と姿勢」の風獅爺に選ばれるなど、金門で最も人気の「風獅爺」です。

金門観光の“イメージキャラクター”でもあります。

皆さんがポスターなどで見かけるのはこの「瓊林風獅爺」かもしれませんね。

この他にも、人気のある「風獅爺」と言えば、金寧郷東洲の「孚佑宮」という廟の左前方にある「東洲風獅爺」にも会いに行ってみてください。この「東洲風獅爺」は“失くしたものを見つけること”を最も得意とする「風獅爺」だと言われているそうです。

台座の上に座った姿の131センチの「風獅爺」で、背中のたてがみが特徴的です。

現在の姿は1995年に再建されたもので、“3代目”なんだそうです。

このエリアの守り神であるのと同時に、数多くの村人や観光客が失くしたものを見つけ出したことや、なんでも過去に殺人事件の真相を解明したことで名声が広く知れ渡るようになったと言われているんだそうです。

そんな「東洲風獅爺」大きな口の中には何やらいろんなものが詰め込まれていますが、よく見ると、飴だったり、食べ物が詰め込まれているので、どうやらこれらもお供えもののようです。

この他にも金門にはたくさんの「風獅爺」がいますので、あちこち探してみて、お気に入りを見つけてみてくださいね。

いっぺんにいろんな「風獅爺」を見たい!という方には、「尚義環保公園(尚義環境保護公園)」がおススメです。

かつてこのエリアでは採掘した粘土で酒瓶を作っていたそうで、その粘土の廃棄所が作られていたそうです。その場所を1995年に金門県が2万株以上の樹や、3ヘクタールの芝や様々な観賞用の植物を植えて、土地を改良し、環境を緑化して公園へと生まれ変わらせました。

そして面白いのは、その公園の中の展示エリアには、金門島の形をした島が設計されていて、金門各地の様々な「風獅爺」64体が全て再現されています。しかも、場所もちゃんと地図上の同じ位置に当てはめて並んでいるので、一気にたくさんの「風獅爺」を見たい!という方は、この展示エリアをぐるっと巡れば金門の「風獅爺」巡りをしたような気分になりますよ。

しかも、場所は金門空港から徒歩15分ほど。大型ショッピングモール「風獅爺ショッピングモール」からも近い場所にあります。

「尚義環保公園」で「風獅爺」巡りをした気分を楽しむのもよし!実際に金門の「風獅爺」巡りを楽しむのもよし!

ぜひ金門の守り神、「風獅爺」に会いに行ってみてくださいね。

≪トーク③:金門の新スポット:3Dアートの道&「番薯故事館」壁画≫

さて、金門も最近、新たな観光スポットが登場したようです。金門島の東側エリアにある大きな人工淡水湖「太湖」の周辺の道に、浮かぶ横断歩道が登場しました。

これは3Dアートで、見る角度によって横断歩道のゼブラ柄が浮かび上がって見えるんです。

これはドライバーにここに横断歩道がありますよ~という注意喚起として世界のあちらこちらで登場していますが、ここではフォトスポットとして人気です。

もちろん、この“浮かび上がる横断歩道”の他にも、まるで本当に水に浮いているかのようなボートの3Dアートもあります。

横に湖、ここは道路…でも船が浮かんでいる?と、ちょっと不思議な気分になるトリックアートです。

ぜひ面白いポーズと共に写真を撮ってくださいね。

もう1か所、新たに登場したスポットは、金沙鎮何厝村の「番薯故事館」の壁画。建物の壁全面に、金門に住む芸術家によるペイントで、牛が石臼を引いて回す姿が描かれていたり、古い馬小屋や、カワウソだったり、美しい羽根を持つ「ヤツガシラ」など、金門でよく見ることができる珍しい鳥たちの姿が生き生きと描かれています。

実はこのエリアは普段80数軒くらいしか住んでいないそうですが、この壁画のお披露目の際には村人のほぼ全員が集まったんだそうです。

そしてこれからは、フォトスポットとして多くの観光客が訪れるようになりそうです。

こちらも今後、金門に行かれる際には足を運んでみてくださいね。

金門へ向かうには、台北、高雄、台中から毎日、飛行機が飛んでいます。他にも、嘉義、台南、澎湖からも飛んでいますよ。

ただし、台風や、霧、強風などで航空便が変更になったり、運航が停止されたりすることもありますので、出発前には必ず運行状況を確認して出かけてくださいね。

Sat, 02 Oct 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-09-25_台南・鹽水エリア

≪トーク①:話題のドラマ“斯卡羅”のロケ地として注目の「岸內糖廠影視基地」≫

海外に旅することができない今、台湾の人たちは国内旅行を楽しみ始めていますが、最近、注目を集めているのが、台湾南部・台南の鹽水エリア。

鹽水エリアと言えば、毎年旧暦の1月15日「元宵節」に100万発を超えるロケット花火や爆竹が鳴り響く、“世界三大民族伝統祭り”の一つ「鹽水蜂炮(塩水ロケット花火祭り)」が行われるエリアです。

ここは、台南市の北西部に位置していて、北は嘉義県と隣接しています。なんでも台湾で最も早く開発された地区の一つなんだそうです。

早くは台湾原住民族シラヤ族が生活をしていて、後に漢民族が入ってき、八掌溪という川を使って鹽水まで多くの船が往来し、港の周辺は交易の場として栄えていきました。

鹽水エリアは、その地形が“月”のような形をしていたことから、「月津」とか「月港」と呼ばれていて、かつては「一府二鹿三艋舺四月津(一に台南の「府城」、二に彰化県の「鹿港」、三に台北市の「艋舺」、四に台南の「月津」)」と呼ばれていたそうで、当時、このエリアが繁栄していたことを表しています。

そんな鹽水エリアは、日本統治時代に鉄道の建設計画も上がったそうですが、結局は実現せず、その後、経済的な発展は停滞していきました。でも、現在でもかつての繁栄を感じさせるような歴史ある古い街並みが残るエリアです。

その鹽水エリアが今、台湾の人たちに人気の観光スポットとなっています。その理由は、今年(2021年)大注目の台湾版大河ドラマ「斯卡羅(Seqalu)」のロケが行われた場所だから!

このドラマ「斯卡羅」は、日本が台湾を統治するよりも前の時代、1867年に台湾最南端の地で起こった「ローバー号事件」を軸に、台湾における多様なエスニックグループの融合のプロセスを描いた物語。

その時代を再現するために、この台南の鹽水にある「岸內糖廠影視基地(岸内製糖工場撮影所)」に漢方屋、布屋、お茶屋、レストランなど1860年代の明朝・清朝時代の府城の景色を作り出しました。

そのロケ地が今、団体向けに9月17日から10月31日まで期間限定で開放されていて、注目を集めているんです。

実はこの「岸內糖廠影視基地」は、日本時代に台湾に設立された製糖会社「台湾製糖」の工場の遺跡で、近くに老街(オールドストリート)や、「月津港」などの観光スポットもあることや、およそ33ヘクタールと広いその敷地から、台南市と文化部が協力しておよそ2億4000万台湾元(日本円およそ9億6000万円)を投じて、初の撮影所を作ったんです。

「岸內糖廠影視基地」は“時代背景エリア”、“映像制作サービスエリア”、そして“文化体験サービスエリア”の3つに分かれていて、そのうちの“時代背景エリア”が主に映画やテレビの撮影に使用されます。現在、「清の時代の漢民族の市街地」のオープンセットが台湾版大河ドラマ「斯卡羅」で使われたほか、台湾の各テレビ局も使用していて、2つ目のセットとなる「日本時代の栄町」というオープンセットが2021年末に完成する予定。さらには今後、「台北市の昔の繁華街大稻埕の街並み」というセットも登場する予定です。

また、“映像制作サービスエリア”には、映像制作のサポートをメインとして、専門の撮影技術や設備を提供し、撮影後の作業を行うポストプロダクションエリアや小道具工房、機材倉庫などを設けています。また、“文化体験サービスエリア”は、まだこれからですが、今後、映画館や、体験センター、芸術文化教育の展示スペース、クリエイティブショップ、テーマレストラン、ホテルなど、特色ある空間を設け、展示会や講演、映画やテレビのプロモーション活動に利用していく方針だそうです。

まだ、全ては完成しておらず、現在は団体のみの期間限定での開放ですが、今後、整備が進んで完成すれば、日本の太秦映画村のようなスポットになるかもしれませんね。

「岸內糖廠影視基地」までのアクセスは在来線台湾鉄道「新營車站」下車、駅前のバス停から「棕4」のバスに乗って、「岸內」バス停下車、徒歩5分ほどです。

≪トーク②:岸內國小&橋南老街≫

「岸內糖廠影視基地」のすぐ近くに「岸內國小(岸內小学校)」があるんですが、そこに足を運ぶとちょっと不思議な感覚になります。

というのも、小学校のゲートのわきに狛犬がいるんです。

実はここは、かつて日本政府が、遠く離れて暮らす日本人に心のよりどころをと、この周辺の住民を別の場所へ移動させ、「天照大神神社」と製糖工場の“日本式”の宿舎を建てました。

戦後、「台灣糖業」となった製糖工場は、社員のために神社を取り壊して「岸內國小」を建てました。その時に、神社の入り口は壊され、学校の入り口となり、神社の本堂は学校の事務室となったのですが、入り口の狛犬と石灯籠は残されたんだそうです。

ここに日本人が住んでいた名残もこのように残っています。

また、「岸內糖廠影視基地」はまだ自由に参観に訪れたりすることはできませんが、この鹽水では、その周辺エリアの建物からも昔の雰囲気を感じることができますよ。

付近には、200年以上前、交易の要所だった「月港」があって、その港口のそばには「橋南老街」という、昔ながらの古い建物が並ぶ“老街”があります。全長400メートル、幅は6.8メートルの清朝古道が現存している場所です。

一部は台湾式の昔ながらの商店の建物を保存していて、伝統的な奥に広がる“閩南三進式建築”で、建材の多くは中国大陸から輸入された赤レンガを使用していたのも特徴で、それが今も残っています。

そんな数ある古い歴史のある建物の中でも特に長い歴史を持つ「泉利號打鐵舖(鍛冶屋せんりごう)」というお店が有名です。ここは包丁や鍬、シャベル、熊手などの農工具のお店。今から200年以上も前に、福建省の泉州からこの地にわたってきた李麟禧氏が立ち上げ、現在は6代目です。

お店の建物は古今の2つの空間になっていて、片方は古い福建杉を使った建物で、戸板や鉄を溶かす溶鉱炉、刃を研ぐ道具など、70年から100年以上の歴史を持つものばかりが保存されていて、“鍛冶屋博物館”ともいえるお店です。

一方で、もう片方は明るく透明なキャビネットがおいてあり、そこには様々な種類の刃物や、ナイフアクセサリーが並べられています。

これは現在の6代目が2004年に家業を継いだ際に、展示スペースを設けたもので、工房と展示スペースではそれぞれ違ったお客さんが見学や購入に訪れるそうです。

新旧が交わる「泉利號打鐵舖」は、“国家文化記憶”として「台南研究資料庫」に記録されていますよ。

ぜひ足を運んでみてくださいね。

≪トーク③:永成戲院&八角樓≫

「橋南老街」から5分ほど歩いたところに「永成戲院(永成劇場)」という趣のある劇場があるので、そちらにもぜひ足を運んでみてください。

ここは、歴史ある建物を台南市が改修して、2014年にリニューアルオープンした劇場なんですが、その前身は劇場とは全く関係のない、「永成碾米廠(永成精米所)」という精米所だったそうです。日本統治時代は日本政府との長きにわたる協力関係から幅広い人脈を持ち、商売も繁盛していましたが、戦後、日本人が台湾を去ってから精米所としての商売にも陰りが見え、思い切って劇場に生まれ変わらせたんだそうです。

劇場に転身後は、鹽水エリア一帯の政治家や著名人が集まる場となり、映画の上映だけでなく、時には劇団を招いて講演を行うなど、鹽水エリア最大規模の劇場だったそうです。

ただ、時代の変化と共に「永成戲院」は2000年に廃業するのですが、後に台南市が1000万台湾元をかけて改修工事を行い、当時のカーテンやヒノキの長いす、そして古い映写機など、様々な道具も残され、また、劇場内には、当時の有名な映画スターのサインなども残されています。

そして、現在も映画の上映や、伝統劇や布袋戲(ポテヒ)などの上演も行われていますよ。

平屋の大きな木製の建物で、木の壁、木の窓枠、そして中は天井の梁がむき出しになった造りの昔の日本家屋のような雰囲気。そしてさらにはヒノキの長いすが並んでいて、そこに座って映画を見る…

椅子は決して落ち着けるような柔らかさではありませんが、なんだか木に包まれて“心が”落ち着く空間です。

映画館としてだけでなく、イベントスペースもありますので、ぜひのぞいてみてくださいね。

そしてこの「永成戲院」から徒歩3分ほどの場所にある「八角樓」も有名なスポットです。

先ほどご紹介した曲「想起月津港」の歌詞にも登場しているんですよ。

ここは1847年に建てられた大きな木造住宅。建材は全て中国大陸から輸入した福州杉とレンガを使用していて、当時のこの鹽水エリアの繁栄を象徴するような立派な建物に、日本統治時代に「史跡名勝天然記念物保存法」、および乙未戦争で日本軍が上陸した際、伏見宮貞愛親王が八角楼を休憩及び指揮拠点としたことから「伏見宮貞愛親王御遺跡」という名義で史跡に指定されました。また、「台南の歴史的建築十景」や、「台湾歴史的建築物百景の第7位」にも選ばれています。

2階建ての建物なんですが、本当に立派でとても大きく見えますよ。当時の繁栄ぶりがうかがえる大豪邸ですね。

この「八角樓」は、今も鹽水エリアのランドマークとなっています。

台南は“古都”と呼ばれ、古い建物が多く残る街ですが、中でもこの鹽水エリアは早くに栄えたその面影を感じることができます。

あぁ、200年前はここに船がついて、交易がおこなわれていたのか~など想いを馳せながら街歩きをしてみてくださいね。

また、鹽水エリアと言えば、油で揚げてから茹でた卵麺で、インスタント麺のルーツとも言われてる「意麵」の発祥の地。街歩きをしてお腹がすいてきたら、ぜひこの「意麵」も忘れずに楽しんでくださいね。

Sat, 25 Sep 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-09-18_福隆國際沙雕藝術季と周辺エリア

≪トーク①:福隆國際沙雕藝術季≫

台湾は今日9月18日から中秋の名月を愛でる「中秋節」の4連休です。新型コロナの影響で海外旅行に行けない中、国内旅行を楽しむ人も多いのですが、昨日9月17日から、台湾北東部・新北市の福隆の海水浴場で、夏の恒例イベント「福隆國際沙雕藝術季(フーロン国際サンドアートフェスティバル)」が始まりました。

本来は5月末から8月末にかけて開催される予定でしたが、新型コロナの感染拡大による警戒レベルの引き上げで延期に。さらには警戒レベルが引き下げられた後、7月に開催する予定で進めていましたが、台風の影響で一部の作品が壊れてしまったことからさらに延期となっていました。しかし今回、新型コロナの感染拡大が落ち着いてきたことなどから、この「中秋節」の連休にあわせて開幕することとなりました。

この福隆一帯は、普段は海水浴場として、海で泳いだり、ヨットやカヌーなどのマリンスポーツも楽しめる人気スポットです。そこにはおよそ3キロにわたる砂浜があって、その砂の質は柔らかく、水を加えると固めやすいという特徴の黄金色の砂浜で、世界サンドアート協会からサンドアートに最適なスポットだと認められている場所なんですよ。

2008年から始まったこの「福隆國際沙雕藝術季」は、毎年国内外からたくさんのアーティストが参加して、黄金色のビーチに大きな砂のアート作品が並びます。

毎年異なるテーマで行われるのですが、今年(2021年)のテーマは「重溫皮克斯經典(ピクサーの名作を再訪)」と題して、今回、初めて台湾のウォルト・ディズニー社と手を組み、アジア初のピクサーコラボの砂の彫刻達が登場!台湾のサンドアーティストたち10人が、およそ1か月半をかけて、40以上のピクサーの名作のキャラクターを作り上げました!

その中には、トイストーリーや、カーズ、モンスターズインクなど、13の映画をテーマにした、18の砂像があります。映画が始まるときに出てくるお馴染みの電気スタンドのキャラクター「ルクソーJr.」もいる“ピクサー”のロゴの砂像も登場しています。

でも今年も新型コロナの影響で、海外から見に来てもらうことは叶いませんが、夏の恒例イベントとなっていますので、新型コロナが世界的に落ち着いたらぜひ「福隆國際沙雕藝術季」に足を運んでみてくださいね。

もちろん、イベント開催期間中も、それ以外でも、夏は海水浴場として開放されていますので、台湾の海を楽しめますよ。

台北からも近いので、日帰りで遊びに行ってもいいですし、近くに一泊してゆっくり海を楽しんでもいいですね。

「福隆海水浴場」までのアクセスは、在来線台湾鉄道に乗って「福隆」駅下車。もしくは、台北駅の北の一番出口、北一門を出た目の前にあるバス停から國光客運の1811番「羅東」行きか、1812番「南方澳」行きのバスに乗って、「福隆」バス停下車です。

ただ、このバスで行く場合には、高速道路を通るため、必ず着席しなくてはならないので、満席の場合は乗れません。平日は満席になるという事は少ないようですが、本数もそれほど多くないので、ちゃんと確実に希望の時間のバスに乗りたい場合は、台北駅の東の一番出口、東一門から出た先にある國光客運のバスターミナルのカウンターで予約をするのがおススメですよ。覚えておいてくださいね。

≪トーク②:舊草嶺環狀自行車道≫

「福隆海水浴場」まで来たら、その周辺も楽しんでください。「福隆」に降り立ったら、サイクリングがおススメですよ!駅前にレンタサイクルのお店が何軒もありますので、そこで自転車を借りて、まずは「舊草嶺隧道(旧草嶺トンネル)」へ。

ここは、全長2,167メートルある元・鉄道が通っていたトンネルです。昔、台北と台湾北東部の宜蘭間の行き来は、厳しい地形からとても困難でした。日本統治時代に鉄道が敷かれましたが、工事の中で最も困難で危険だったのがこの「草嶺トンネル」だったそうです。このトンネルは1924年2月に開通し60年以上にわたって列車が走り続けていましたが、その後、単線のトンネルでは十分ではなくなったため、1986年に新しい「草嶺トンネル」が作られ、その後この「舊草嶺隧道」は20年近く封鎖されていました。

ところが、2008年に、台湾で初めて鉄道トンネルをサイクリングトンネルに生まれ変わらせ、正式にオープンしたんです。

「舊草嶺隧道」の中は、壁面は昔のまま、歴史を感じるものですが、そこに照明がつけられ明るくなっているので怖くはありませんよ。そして、床には鉄道トンネルだったことを伝える、線路の模様が描かれています。

また、トンネルの中には、新北市と宜蘭県との県境の看板もあって、そこで記念撮影する人もいますよ。

およそ2キロにわたるトンネルですので、自転車で大体15分から20分くらいでしょうか。「福隆」駅側の北口からトンネルに入り、南口から外に出ると、その先には海が広がっていることから、まるで「千と千尋の神隠し」の世界のように、違う場所へ迷い込んだかのような気分を味わえますよ。

南口を出たところに景観台もあって、そこからは遠くに「龜山島」も望むことができるので、ここでちょっと一休みして、それから今度はそのまま次のスポット「石城景觀區」まで向かいましょう!

ここは、300年前に当時台湾を統治していた西洋人が巨大な石で海岸に防波堤を作ったとされていることから「石城」と呼ばれるようになったそうです。

この「石城景觀區」にはカフェがあるので、海をのんびりと眺めながら休憩するのもいいかもしれません。

そして、続いては「萊萊海蝕平台(萊萊海蝕台地)」へ向かいましょう!

この「萊萊海蝕平台」は、その名の通り、海の波によって浸食された不思議な地形のスポット。まるで洗濯板のような模様になっていることから「魔鬼的洗衣板(悪魔の洗濯板)」と呼ばれたりしています。また、台湾最大の「火龍岩」と呼ばれる岩があって、まるで海に飛び込んだ龍の背骨が露出しているような形で平らな場所から飛び出ています。

これらの不思議な地質は全て山の活動によるものなんだそうですよ

龜山島も火山活動によって形成された火山島ですし、この宜蘭周辺はとても活発な活動の痕跡があちらこちらで見られます。

すぐ近くに「四角窟觀景台(四角窟展望台)」という景観スポットがあるので、そこに自転車を止めて、その「萊萊海蝕平台」や、ここからも遠くに「龜山島」を眺めることができますよ。

そしてこの「四角窟觀景台」には、ハートのオブジェやハートの花壇など、あちらこちらに“ハート”がありますので、そこで記念写真を撮るカップルも多くいますよ。

そして続いては、「三貂角燈塔(三貂角灯台)」へ。

ここは、以前このコーナーでも紹介したことがある、台湾最東端の灯台。

28秒ごとに白と赤の光が2回点滅することから、まるで白いドレスを着た少女が美しい海に向かってウインクしているようだと言われているそうです。

また、「三貂角燈塔」は別名「台湾の目」とも呼ばれていて、夜になると温かい光で船員の帰路を照らします。

そんな灯台の周辺にはかわいいオブジェがたくさんあって、人気のフォトスポットとなっていますよ。

そして「三貂角燈塔」も楽しんだら、続いては「卯澳漁村」にも足を延ばしてみてください。この地の名前の由来は、高いところから湾を見下ろすと、その形が“卯”の字に似ていることから「卯澳漁村」という名前になったそうです。ここは小さな漁村ですが、100年以上も前から住民のほとんどが漁業で生計を立てている場所です。

またここには、この地独特の文化資産である、かつてのケタガラン族の生活スタイルが想像できる“石でできた百年以上の歴史のある建物”という意味の「百年石頭厝」という建物がありますので、これもぜひ見てみてくださいね。

さらには「卯澳漁村」には特別な村民がいます。それは…「猫」!

いつもの~んびりと日光浴をしていたりして、とても癒されます。

“猫村”と呼ばれる新北市の猴硐ほどは多くありませんが、ここも猫好きに人気のスポットとなっているようです。

そして猫たちともいっぱい遊んだら、最後は再び「福隆」駅へ─。

このように、この「福隆」駅を基点として、ぐるりと海岸線を走るサイクリングコースを楽しんでみてはいかがですか?

実はこのルート、「舊草嶺環狀自行車道(旧草嶺環状サイクリングロード)」と言って、新北市観光局がおススメするサイクリングルートなんです。全長20キロに渡り、自転車ロードが整備されているのでとても走りやすくなっていて、海岸線に沿って、龜山島や山や海を楽しみながらサイクリングができますよ。

駅前のレンタサイクルショップでは、一般の自転車の他に、電動自転車のレンタルもやっているので、サイクリングはやってみたいけど、ちょっと体力に自信がないな…という方は、電動バイクで巡ってみてはいかがでしょうか。

なお、夏場のサイクリングは、日焼け防止対策と、水分補給を忘れないようにしてくださいね。

また、「舊草嶺隧道」は開放時間が限られています6月1日から9月30日までの夏場は、平日は朝8時半から夕方17時半まで、休日は朝8時半から夕方18時まで開放。10月1日から5月31日の冬から春にかけての期間は、朝8時半から夕方17時までの開放となっていますので、それだけは注意してくださいね。

≪トーク③:人気のお弁当屋さん「鄉野便當」≫

ちなみに、台湾鉄道の「福隆」駅前にはレンタサイクルショップだけでなくお弁当屋さんも並んでいるんですが、いつも行列ができているお弁当屋さんがあります。そのお弁当屋さんは「鄉野便當」。

かつて、「福隆」駅で販売していた駅弁のお弁当屋さんで、ホームでの駅弁販売を中止した後も、駅前で店を構え営業をしている、創業60年以上の老舗店です。

このお店の一番人気はおススメの「福隆便當」。ご飯の上に、野菜や豚の角煮などのお肉、そしてゆで卵が乗った、昔ながらのスタンダードなお弁当です。

しかもこのお弁当、なんと60台湾元(日本円およそ240円)!

ですので、地元の人たちをはじめ、「福隆」に海水浴に来る人や、イベントに訪れる人たちなど、多くの人がこのお弁当を求めて列をなします。

「福隆」駅に来たら、ぜひ食べてみてくださいね。

今年(2021年)も昨年に引き続き、「福隆國際沙雕藝術季」を日本の皆さんと共に楽しむことは叶いませんが、新型コロナが落ち着いたら、海に、美食に、サイクリング…と、「福隆」エリアをぜひ楽しんでくださいね。

Sat, 18 Sep 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-09-11_高雄(愛河の景観橋)&桃園(許厝港老街溪サイクリング景観大橋)

≪トーク①:高雄・愛河に新たな“景観橋”完成!≫

台湾南部にある、台湾第二の都市・高雄の象徴的スポットである「愛河」。

街中を流れる大きな川は、両方の川岸に遊歩道が整備されていて、川の周辺にはカフェもあったりするので、昼間はのんびりと散策を楽しめますし、夜になるとその街の明かりが水面に映ってロマンチックな風景を作り出し、夜景を楽しむクルージングもありますので、カップルのデートスポットとしても人気の場所です。

その「愛河」に先ごろ、新たな景観橋が完成しました。

場所は、クルージングで賑わう、高雄アンバサダーホテル周辺よりももっと上流、比較的静かなエリアですが、かつて在来線台湾鉄道の線路が走っていた場所です。

2006年から高雄の鉄道地下化工事がはじまり、鉄道が地下化した後、その一帯を“グリーンパークロード”に生まれ変わらせていました。

そして鉄道地下化工事開始から15年、ついに左營から鳳山までの15.37kmにおよぶ高雄グリーンパークロード工事の“最後の1マイル”が完成しました。

完成した景観橋は、歩行者と自転車専用の橋で、長さは90メートル、幅は一番広い場所で13.6メートル。地形と景色を利用して、鉄道イメージと大地の芸術を融合させて歴史の軌跡を受け継いでいます。

橋は夜になるとライトアップされるんですが、平日は温かみのある黄色の光で海洋生物を表現していて、休日は、海を表すブルーと、珊瑚を表すピンクの光がゆっくりと交互に照らされ、多元的な照明の変化で海の気分を生み出しています。

「愛河」は“川”ですが、もうすぐそこは“海”ですので、“海洋”のイメージとも融合したつくりになっているんですね。

また、橋の上には「大王仙丹(イクソラ・スーパー・キング)」や「洋紅仙丹(イクソラ・クイーン・ピンク)」など、様々な植物も植えられているそうです。

場所は、「愛河」にかかる「中都橋」と、「建國三路」の2つの橋の間にあります。

元々、線路が走っていたところですので、最寄りの在来線台湾鉄道の「鼓山」駅、もしくは「三塊厝」駅から「愛河」を目指して散歩してもいいかもしれません。

次回、高雄に行く際には、新たに完成した景観橋にも足を運んでみてくださいね。

ちなみに、「三塊厝」駅も鉄道地下化工事の後、新たな観光スポットとして注目を集めているんですよ。

この「三塊厝」駅は、かつて屏東線の中間駅として、日本統治時代には高雄中学校(現在の高校にあたる高雄市立高雄高級中學)の学生や教師の主要なゲートだったそうです。

後に、「高雄」駅が、付近にに移転してきた際に、2つの駅の距離があまりにも近いことから利用客が大幅に減り、最後には廃駅となってしまいました。

ところが、鉄道地下化や、短距離旅客輸送の改善計画である「台鐵捷運化台湾鉄道のメトロ化」によって、再び駅が復活したんです。

ちなみに、木造の旧駅舎は2004年に高雄市の文化資産に登録されていて、2012年に修復が完了しています。現在は開放されていないので、中に入ることはできませんが、外からその外観を見ることができます。

そして、復活した新たな「三塊厝」駅の入り口は、地下なので入り口しかありませんが、文化資産に登録されている旧駅舎の雰囲気をそのままに、木造の建物に、エレベーターやエスカレーターを設置して、今と昔が融合したものとなっています。

さらには、夜、別に特別なライトアップをしているわけではないのですが、駅の明かりで浮かび上がるその木製の建物が、柔らかな雰囲気を出していて、とても癒されると、今、人気の観光スポットとなっているんですよ。

ぜひ、新たに完成した「愛河」の景観橋と共に観に行ってみてくださいね。

≪トーク②:許厝港濕地、草漯沙丘≫

さて、橋つながりで今度は台湾北部・桃園をご紹介しましょう。

桃園と言えば、台湾北部の空の玄関口。台湾に来るときに、多くの方が降り立つ場所ですよね。到着前、飛行機から上空から街を見下ろして、「台湾に来た!」と感じるスポットだと思いますが、上から眺めると湿地が広がっていることに気づいた方も多いのではないでしょうか。

桃園には、台湾北部最大の海岸型湿地「許厝港濕地」があるんです。

この「許厝港濕地」、飛行機から桃園を眺めていると、白い風力発電の風車が見えてくると思います。その大きな風車よりもちょっと北側、空港に近い海側にあります。

ここは、川も発達し、河口の地形もいいことから、渡り鳥たちに最適の環境とされていて、200種類を超える鳥たちがやってきます。これは全台湾の560種のうちの41%を占めるそうです。そのため、毎年10月から翌年の5月にかけて多くの人がバードウォッチングに訪れるスポットです。

広さは、面積961ヘクタール、長さは10.5キロにわたり、政府も「国家級の重要湿地」としています。

でもここは、バードウォッチングスポットとしてだけでなく、夕陽のきれいなスポット、そしてサイクリングスポットとしても人気なんですよ。

「許厝港濕地」のそばには2階建ての展望デッキがあって、そこに夕陽を眺めに来る人たちも多くいます。

また、ここからは、ちょうど夕陽の見える方向に先ほどご紹介した大きな風力発電の風車が見えるので、風車、夕陽、海岸線の美しいコラボレーションが楽しめますよ。

そして今回、この自然豊かなスポットに「許厝港老街溪自行車景觀大橋(サイクリング景観大橋)」を建設するとの発表がありました。この橋が完成すると、「許厝港濕地」と「草漯沙丘」というこのエリアの2大観光スポットを結ぶサイクリングロードとなる予定です。

このもう一つの観光スポット「草漯沙丘」は、台湾最大の“砂丘地質公園”で、およそ8.1キロに渡り、沿岸に砂漠が広がっていて、通称「台湾のサハラ砂漠」とも呼ばれています。

もちろんここからもきれいな夕陽が楽しめますので、写真映えするスポットとして人気を集めています。映画やドラマのロケ地にもなっていて、私も大好きな周杰倫(ジェイ・チョウ)が監督・主演を務めた「不能說的秘密(邦題:言えない秘密)」でもロケ地として使われていました。

なんでも「草漯沙丘」は典型的な海岸砂丘の地形をしていて、高さは15メートルほどあり、本当に砂漠にいるような写真を撮ることができますよ。

先ほど「台湾最大の“砂丘地質公園”」とご紹介しましたが、実は地質公園に認定されたのは最近で、2018年12月に「文化資産保存法」に則ってリストアップされ、2019年5月に公聴会が行われ、評価報告書が審議に通過し、昨年(2020年)6月に桃園市で最初の“地質公園”に認定されたんです。

また、「馬祖地質公園」、「草嶺地質公園」に続く、台湾で3番目の“地質公園”ですが、「草漯沙丘」は唯一の“砂丘地質公園”なんです。

そんな「草漯沙丘」と、「許厝港濕地」。地図で見てみるとわかるのですが、スポットとしては隣接しているんですが、海に流れ出る「老街溪」という川が間を通っているため、これまではこの2か所のスポットに行こうと思ったら、ぐる~っと回って「台61」という大きな道路も通って行かなくてはならず、不便でした。

ところが、この「草漯沙丘」と、「許厝港濕地」をつなぐサイクリングロードができれば、これまでよりも自転車でおよそ10分ほど時間が短縮できますし、大きな道路に出ることもないので安全です。

時間も短縮できるから、これまでだったら「草漯沙丘」と「許厝港濕地」、太陽が沈むまでにどっちかの夕陽しか楽しめなかったのが、あっちとこっちと両方で楽しめますね。

「許厝港老街溪自行車景觀大橋」は、およそ200メートルの長さで、今年(2021年)の11月に工事を開始し、来年(2022年)の9月に竣工予定とのことです。

ただ、「許厝港濕地」と「草漯沙丘」が今後つながって便利になる予定ですが、ここまでのアクセスはあまりよくないので、桃園国際空港まで公共の交通機関を使って行って、そこからタクシーをチャーターしていくのが便利だと思います。

≪トーク③:光泉牛奶園地≫

「許厝港濕地」や「草漯沙丘」周辺まで足を延ばすのであれば、「光泉牛奶園地(光泉牛乳パーク)」にも足を運んでみてはいかがでしょう。

どういうところかというと、スーパーなどでよく見かける牛乳メーカー「光泉」の牛乳製造工場なんです。

ここでは乳製品の包装作業の現場の説明や、乳製品の製造過程の紹介、そして実際にちょっと味わってみる…といった、およそ45分の見学コースがあります。

ただし、予約は2週間前までに必要なのと、日本語には対応していません。普段は台湾の学校の生徒たちが校外学習に来ることが多いようです。

でももし興味があるという方は、一般の人も申し込みをすれば見学できますので、ホームページから予約申請票をダウンロードして、それに記入してFAXで送って予約してくださいね。

予約申請票のあるホームページは、http://www.kuangchuan.com/

トップページから、「參觀工廠」バナーをクリック。その中の「參觀導覽」をクリックして、「參觀須知」のタブをクリックすると中国語ですが予約についての注意事項の記載があるのと、予約申請票がダウンロードできますよ。

台湾では牛乳よりも豆乳の方が身近で、あまり私は牛乳のイメージはなかったのですが、こういう工場見学ができるところもありますよ。

「光泉牛奶園地」までのアクセスも車がないとちょっと不便ですので、桃園国際空港からタクシーを1日チャーターして、まず「光泉牛奶園地」で工場見学をして、そして夕暮れ前に「許厝港濕地」や「草漯沙丘」に向かって、きれいな夕陽を楽しんでから帰る…というプランはいかがでしょうか。

コロナ後には、ぜひ、高雄・愛河に完成した景観橋も、そして桃園にこれからできる予定の「許厝港老街溪自行車景觀大橋」も楽しんでくださいね。

Sat, 11 Sep 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-09-04_宜蘭縣頭城鎮

≪トーク①:頭城老街≫

今年(2021年)の台湾のお盆月「鬼月」も明後日(9/6)まで。旧暦の7月29日に鬼門が閉まり、「鬼月」が終わります。

その鬼門が閉まる旧暦の7月29日には、毎年、台湾北東部・宜蘭の頭城で、「頭城搶孤」という祭りが行われます。

これは、十数メートルもある高さの櫓を上り、櫓の上の「孤棚」と呼ばれる場所に置かれたお供え物を奪うというイベント。この櫓の高さもすごいので普通に上っていくのも大変ですが、その櫓の足となっている柱にはたっぷりの牛の脂が塗られていて、なかなかスムーズに上らせてはくれません。しかも「孤棚」まで上って終了ではなく、そこから更に竹で編んだこれまた十数メートルある塔「孤棧」をよじ登り、頂上部分に付けられている「順風旗」という幟を手にしたら優勝です。

なんでもこの「頭城搶孤」は200年以上も前から続く祭りで、一説では「先祖の霊を楽しませるために、餓鬼に扮して食べ物を奪い合った」とされ、もう一説では「お供え物を奪うことで、あの世に戻るのを忘れとどまっている霊を追い払う」という意味があるとも言われています。

とにかく高くそびえたつこの櫓を上っていく様子は、見ている側もハラハラしつつも熱くなります。その危なさから、「世界三大危険民族文化イベント」の一つともされています。

ちなみに、今年は新型コロナの影響で、中止となってしまいましたが、毎年、参加者を“国内外から”募集しています。

つまり、外国人でもチームを組んで参加できるんです!

満20歳以上の健康な男性で、高い場所での激しい運動が可能で、心臓病の危険がなければOKだそうです。

もし、興味がある方は、参加してみてください!ただし、くれぐれも気を付けてくださいね。

そんな「頭城搶孤」が行われる、宜蘭県頭城エリアの観光スポットといえば、まずは「頭城老街(頭城オールドストリート)」。

小さな老街(オールドストリート)ですが、北側と南側それぞれに小さな廟があって、それに挟まれた「和平街」という通りとなります。

新北市の「三峽老街」や「深坑老街」とか、桃園の「大溪老街」のように昔の雰囲気そのままに新しくした整備された老街ではなく、昔のまま残っている建物たちが並ぶ老街ですので、年季の入った赤レンガの建物や、昔ながらのエメラルドグリーンの窓枠の家、鐵窗花と呼ばれる鉄製の飾り格子がつけられた窓などもあって、リアルな昔の老街を感じることができます。

その一方で、近年、アートスペースとして一部を整備していて、老街からちょっと脇に入る路地に「3D彩繪區(3Dペイントエリア)」や、「藝術巷(アートの小径)」、「文學巷(文学の小径)」などを作っています。

「3D彩繪區」では、川に小舟が浮かぶ3Dアートが床から建物の壁全体に描かれていて、建物の壁に本当にその路地が“道”ではなく、“川”に見えるようなスペースになっていたり、大きなかき氷が描かれていたり、老街のお店の様子が描かれていたりして、一緒に写真を撮って楽しむ人が多い人気のスポットとなっています。

そして、「藝術巷」、「文學巷」は「頭城老街」の南側にありますが、こちらは本当に“路地”といった感じでとても狭い道に、鏡やモザイクアート、カラフルなクリスタルパネルなどでアート空間を演出していたり、道に書棚のオブジェがあったり、詩を刻印した板が通りの屋根になっていたりと、ワクワクする空間になっています。

“インスタ映え”するので、最近では若者や、ファミリーにも人気のスポットとなっているようですよ。

そして、「頭城老街」を楽しんだら、近くの美食も楽しんでくださいね。ここに来たら、押さえておきたいお店が…「頭城龍記牛肉麵」。「頭城老街」から歩いて5分ちょっとくらいの距離にあります。

このお店は、午前11時10分に開店して、売り切れ終了なのですが、大体14時ごろには売り切れて閉店となっています。

中でも人気なのが、牛肉、牛スジ、牛の第2の胃・ハチノスの三種類(3つの宝)がそろった「牛三寶麺」。人気の上に数量限定なので、もしこれが食べたければ、開店前から並ばないと食べられないと言われていますので、食べてみたい!という方は、ぜひ早めに行ってくださいね。

そしてもう1件おすすめなのが、昔ながらのかき氷のお店、「小涼園」。

このお店は、昔ながらの建物の中にあって、エメラルドグリーンの窓枠に懐かしいデザインのすりガラスがはめ込まれた、かわいい大きな観音開きの窓、そして店内の椅子も、床も、かき氷を削る機械も、なんだか懐かしい雰囲気です。

そして、ここの人気メニューは「八寶冰」。

かき氷の上に、小豆、パイナップル、花豆、緑豆、コーン、サツマイモ、 ハトムギ、QQと呼ばれるもちもちとしたちょっと透き通ったタピオカのようなもの、この8種類がたっぷりトッピングされています。

さらにお好みでミルクやプリン、フルーツシロップを追加することもできますよ。

台湾でかき氷というと、「マンゴーかき氷」のイメージですが、昔ながらのかき氷と言えば、“豆系”や“お芋系”などをトッピングしたもの。台湾の人たちはこの昔ながらのかき氷の方がマンゴーかき氷より好きだという人が多いような気がします。

“豆系”のかき氷を食べたことないという方、ぜひ食べてみてください。

ただ“フルーツ系”かき氷よりお腹にたまるので、お腹に余裕をもっていってくださいね。

「小涼園」のお店の場所は、「頭城老街」の通りのすぐ近く「開蘭路」にあります。

ちなみに、建物に看板などはありませんので頑張って探してみてくださいね。

≪トーク②:頭城濱海森林公園(八角樓)≫

「頭城老街」から駅とは逆側、海の方に10分ほど歩いた先にある「頭城濱海森林公園」もおすすめ観光スポットです。

この「頭城濱海森林公園」は元々は「頭城海水浴場」だったそうですが、2001年に砂浜が流失し、翌2002年に宜蘭県が海上活動を禁止すると公告を出し、以降は、「頭城濱海森林公園」に名前を変え、キャンプやバーベキューのみができるスポットとなっています。

ただ、美しい海の風景が無くなってしまったことから、訪れる旅行客もだんだんと減ってきていました。

そこで、公園活性化のために2018年に運営を外部に委託。

旅行客の流れも戻ってきました。中でも、海水浴場だった時代に建てられた景観台として使用されていた「八角樓」が、その特殊な形から、写真映えすると人気のスポットとなったんです。

その「八角樓」、どのようなものかというと、その名の通り、八角形をした4階建ての建物。外壁は、赤レンガとコンクリートでできていて、ちょっと要塞のような、廃墟のような雰囲気。この雰囲気と形が“写真映えする”と人気なんだそうです。

また、中はぐるぐるとらせん状に階段がついていて、上まで上ることができます。2階部分はバルコニーになっていて、その上も360°ぐるりと景色を眺めることができる造りとなっています。各階、それぞれの場所で違った海の景色を見ることができますし、ここから宜蘭の沖に浮かぶ“無人島”「龜山島」を望むこともできることから、海の写真を撮りに訪れる人も少なくありません。

それまでは秘境スポットのような場所だったそうですが、そうやって、“写真映えスポット”として注目を集めるようになってから、徐々に観光客も戻ってきていました。ところが、2019年に、その委託先と契約更新ならず、宜蘭県が公園を管理することになり、せっかくの復活の波をもっと大きいものにしたいと、宜蘭県は交通部観光局に公園の改造計画書を提出し、3,500万台湾元(日本円でおよそ1億4000万円)をかけて今、改修工事を行っているところです。そのため、今は立ち入ることができませんが、この人気“フォトスポット”「 八角樓」の他に、トイレも改修し、新たにレストランもできるそうです。

ただ、本来は8月末に再オープンの予定だったのですが、諸事情により現在議論が行われていて、再オープンまでさらに1~2ヶ月遅れそうだという事です。

観光スポットとして復活するのを楽しみに待ちたいですね。そして復活したら、コロナ後、皆さんもぜひ足を運んでみてください。

そうそう、この「 八角樓」から「龜山島」が望める~とご紹介しましたが、そう、この頭城エリアは、「龜山島」を正面に望める最寄りのエリアなんです。

この「龜山島」は、その名の通り、“亀”の形をした島。「…っぽいかな?」ではなく、結構ちゃんと多くの人が「亀」だとわかる形をしています。

かつては人も住んでいましたが、軍事演習場となり、現在は無人島となっています。また、2000年から正式に観光客向けに島を開放していますが、自然形態保護の目的から、上陸には書面による事前申込みが義務付けられています。

私もこの「龜山島」上陸と、イルカウォッチングがセットになったプランに参加したことがあるのですが、昔人が住んでいた建物や学校、そして、軍事施設として使われていた面影がある場所などを見学できました。私が参加したときは天候があまりよくなく、イルカが観られなかったのが残念でしたが、興味深い島への旅でしたよ。

「龜山島」に行ってみたいという方は、現地ツアーが各旅行会社にありますので、そちらを利用してくださいね。ただ、日本語にはほとんど対応していないのと、開放時期が限られているので、気を付けてください。

実は、私が「龜山島」に行ったそのときは、旅行会社のツアーではなく自分で行ったので、台北市の北西、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「圓山」駅前からの長距離バスに乗って港まで行ったので、私の頭の中で地理関係がつながっていなかったのですが、「龜山島」への定期船が出ている「烏石港」はこの頭城にあります。

ですので、私の場合は、「龜山島」に行くためだけにプランを組んでこの地を訪れていましたが、先ほどご紹介した「頭城老街」や「頭城濱海森林公園」なども全部含めて丸1日、頭城エリアで楽しむというプランを立てるといいかもしれません。

≪トーク③:烏石港&蘭陽博物館≫

台湾北東部・宜蘭のランドマーク的存在である「龜山島」への定期船が出ている「烏石港」の近くに、ひときわ目を引く建物があります。

建物というと“立っている”というイメージですが、その建物は、“横になっている”ような、“山”のような、見方によっては、大地に飲み込まれかけているような形をしています。もちろん、倒れたりしたわけではありません。そのような視覚的イメージの建物です。

その特殊な外観から、宜蘭の有名なランドマークの一つとなっています。

その不思議な建物の正体は「蘭陽博物館」。宜蘭の文化を伝える博物館です。

建物の外壁は質感ある石材がランダムに組み合わせてあって、山の岩肌を模していて、四季や空の光の変化に応じて違う色調を表します。

そして中に入ると、建物の特徴と組み合わされた展示となっていて、上から順に「山の層」、「平原の層」、「海の層」、「時間のギャラリー」というように設置されていて、これらの展示を通して、宜蘭の地理的環境や、人類の歴史、そして豊富な自然生態系が表現されています。

今日、最初にご紹介した「頭城搶孤」という祭りのことや、地元の原住民、噶瑪蘭族(カバラン族)の伝統の木彫りのトーテムなども展示・紹介されていますよ。

「蘭陽博物館」へのアクセスは、在来線台湾鉄道の「頭城」駅から徒歩20分、「龜山島」への旅客船サービスセンターからは徒歩10分かからないくらいでつきます。

ですので、「龜山島」と「蘭陽博物館」はセットで旅をプランニングするとスムーズだと思いますよ。

旧暦7月29日には、ぜひ頭城エリアに足を運んで、「頭城搶孤」も体感してほしいと思いますが、そのタイミングで来ることができなくても、頭城エリアに来たら、「頭城搶孤」のことを知ることができますし、周辺にもたくさんの観光スポットがあります。頭城エリアで1日ゆっくりと遊んでみてはいかがですか?

Sat, 04 Sep 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-08-28_貓空

≪トーク①:貓空ロープウェイ改修工事≫

台北の“お茶どころ”と言えば、台北市の郊外、南東部に位置する「貓空(マオコン)」ですよね。山の上にありますが、台北新交通システムMRT(台北メトロ)のブラウンラインに乗って「動物園」駅まで行き、そこからロープウェイに乗り換えておよそ20分…と、台北駅からでも1時間以内に、しかも公共の交通機関を使って行くことができるので、旅行で台湾を訪れた際に「貓空」まで足を延ばしたことがあるという人も多いのではないでしょうか。

そんな「貓空」までのアクセスを便利にしてくれている一つがロープウェイ。実は今年、開業15周年なんだそうです!

記念の年に海外からのたくさんの旅行客を迎えられないのはちょっと残念ですね。しかも今年(2021年)は、台湾内での新型コロナの感染拡大もあって、しばらく運行をお休みしていました。そして8月にようやく営業を再開できたと思いきや、今度は落雷が頻発したことから、8月1日から17日までの間だけで、落雷によって12日間も営業が中止となったり…と、大変な年となっています。

「貓空」までは、道路も走っているので、もちろんロープウェイじゃなくても行くことができるんですが、やはり車がない観光客にとっては便利な“足”ですよね。

これまでもたくさんの人を運んできたロープウェイですが、ケーブルはすでに耐用年数に達しているそうで、今回、この「貓空」のロープウェイを管理する台北メトロが4,700万台湾元(日本円およそ1億8,500万円)をかけて取り換えることにしたそうです。

そのため、9月13日から12月中旬までしばらく営業をお休みします。

その準備段階として、先日8月22日からすでに時間調整をしていて、今は毎週月曜日と火曜日がお休み、そのほかの平日は営業時間を短縮して、午前11時から夕方17時までの営業、休みの日は午前10時から夜21時までの営業となっています。

なんでも営業開始以降、初の大掛かりな改修作業ということで、どのようにしてあの高い場所から古いケーブルを回収して、新しいケーブルに付け替えるのかなど、これらの作業はとても重大な挑戦で、工事の日が近づくにつれて、技術関係者さんたちが現場調査やシミュレーションにあわただしく動いています。

実際に乗られたことがある方はわかるかと思いますが、「貓空」のロープウェイは結構な高さまで上りますし、アップダウンがあったり、直角に曲がるポイントがあったりと、なかなかのアトラクション感。そして片道およそ20分と、距離もあるので、乗って景色を楽しむのは最高なんですが、作業する側にとっては本当に大掛かりで大変な作業になると思います。

ですが、コロナ後、また多くの観光客が便利に「貓空」に行けるよう、関係者の皆さんの安全と、作業が順調に行くことを願いたいと思います。

ちなみに、風が強い時などはロープウェイは運休しますので、今後ももしロープウェイが使えないとき、“足”のない観光客はどのように「貓空」に行けばいいかというと、タクシーの他に、バスでも行くことができますよ。

台北メトロ(MRT)ブラウンラインの南の終着駅「動物園」駅で下車した後、ロープウェイ側とは逆の1番出口を出て、動物園の前のバス停から「棕15」のバスで行くことができます。このバスはMRTの「動物園」前と、「貓空」間をつなぐバスですので、バスに乗ったらロープウェイの終点「貓空」駅前にあるバス停「貓空纜車站(マオコン・ロープウェイ駅)」バス停下車です。

山の上までロープウェイで行き慣れていると、「貓空」までの道は実はこんなにもぐるぐると回っていて大変だったのか!と、改めてロープウェイの便利さを感じるかもしれません。

でも、もしもの時や、バスで「貓空」まで行ってみたいという場合、そして、「貓空」でゆっくりしすぎてロープウェイの最終を逃してしまった!なんて時には、ぜひ「棕15」番のバスのことを思い出してくださいね。

≪トーク②:24時間営業のお茶屋さん「邀月茶坊」≫

もしも、もしも!最終のバスまでも逃してしまった場合、「貓空」には24時間営業しているお茶屋さんがあるので、そこでゆっくりと夜の山の雰囲気を楽しみながら始発を待つ…というのもありかもしれません。

「邀月茶坊」というお店は、年中無休24時間営業のお茶屋さんです。

ここは、屋内席、屋根がある半外のテラス席のようなエリア、山の斜面を活かして山の景色を楽しめる東屋のような席、パラソルが立てられた席など、いくつもの席があって、ゆっくりお茶を楽しみながら景色やおしゃべりを楽しめる場所です。

このお店の人気は、まずは景色!

他の人気お茶屋さんのような“台北市内の夜景”は見えないのですが、山の緑が広がる素敵な景色が楽しめます。むしろここは雨の日、ちょっと霞がかっている日の景色なんかは幻想的でいいですよ。

そして豊富なお茶とフードメニュー!

ここはお茶の種類はもちろん、フードメニューも豊富なんです。深夜の時間帯も小籠包や饅頭(マントウ)といった“点心”系の食べ物は提供しているので、お茶と共に小腹を満たすこともできます。

さらには24時間営業の上に時間制限がないので、時間を気にせずゆっくりと楽しめます。

日本では飲み会で夜を明かすということはありますが、台湾ではお茶(ノンアルコール)で朝まで楽しむ人も少なくありません。

山の中で夜中もやっているお茶屋さん。何だかちょっと不思議な世界に迷い込んだような気分にもなりますよ。

「邀月茶坊」は、ロープウェイの「貓空」駅、「貓空」バス停から徒歩20分ほどです。

ちょっと歩きますし、夜になるとほとんどのお店が閉まるため、途中もちょっと暗くなるので、夜の独特の雰囲気を楽しみに行くのであれば、最終の交通機関を逃す前、まだ人が結構うろうろしている時間に向かうのをおススメします。

もちろん、夜中でなく、明るい時間は山の緑が楽しめますし、日中にこのお店に行くと、レストラン顔負けの豊富なフードメニューも楽しめるので、お昼間や、朝から行ってのんびり過ごすのもいいですよ。

なお、バスが動いている時間であれば、駅から20分歩かずとも、先ほどご紹介した「棕15」番の動物園行きに乗って「貓空站(小天空步道)」というバス停で降りれば、そこから徒歩5分ほどでお店の入り口に着きますよ。

バスの本数はそれほど多くないですが、このエリアに住む人たちの生活の足となっているため、朝6時から夜は23時まで走っているので、あまり歩きたくないなぁ…という場合には時間を合わせて利用してください。

ちなみに私はこの「邀月茶坊」の、デザートなんですが、ここのお店の「鉄観音茶ゼリー」がすっきりとしていて、美味しくて、お気に入りです。特に夏の暑い日におすすめですよ。行かれたら食べてみてくださいね。

あ、あと、やはり山の中で外ですので、夏場は蚊が多いので、虫よけを持っていくことをおススメします。

≪トーク③:“台湾鉄観音の父” の記念館「張迺妙茶師紀念館」≫

24時間営業の「邀月茶坊」は、ロープウェイの「貓空」駅を背にして左側の道を進んだ先にありますが、駅を背にして正面に伸びる道を10分ほど歩いた場所に「張迺妙茶師紀念館(張迺妙(ジャン・ナイミャオ)茶師記念館)」があるのをご存知でしょうか。

1895年にわずか20歳という若さで、鉄観音茶の故郷・中国大陸福建省安溪から現在「貓空」と呼ばれるこのエリアにやってきて鉄観音茶の栽培を始めたんだそうです。

1916年には当時、台湾を統治していた日本政府から茶師に任命され、台湾各地でお茶の指導をするだけでなく、台湾のお茶の栽培や生産に関する知識の保存と普及に尽力した人物です。

そのおかげで、木柵エリアは台湾最大の鉄観音茶の産地となり、さらには、伝統的な鉄観音茶の製造を行い続けている世界でも数少ない産地となっています。

そんな“木柵鉄観音の父”である「張迺妙」茶師を記念するとともに、お茶文化の理念を一般に広く普及させたいという思いから、鉄観音茶が台湾にやってきてからちょうど100周年にあたる1995年にこの「張迺妙茶師紀念館」が誕生しました。

この記念館ではそんな「張迺妙」茶師を中心に、台湾のお茶の歴史についての展示が行われています。

開館当初は、地元・木柵に重きを置いていて、展示物や販売しているお茶葉全て鉄観音茶がメインだったそうです。また、展示エリアのガイドなどもなかったそうですが、「もっと深く台湾茶の違う側面を知りたい」という要望があり、今では「木柵鉄観音と『張迺妙』茶師」、「お茶の分類と生産エリア」、「お茶の歴史」、「お茶の文化と茶道具」、「お茶の製造」、中国に古くから伝わる伝統的な茶壷である「紫砂茶壺について」という6つのテーマのエリアに分かれていて、木柵鉄観音だけでなく、台湾のお茶について知る事ができます。

お茶に関することを色々と知りたい!という方はぜひ足を運んでみてくださいね。

「張迺妙茶師紀念館」の入館料は1人150台湾元(日本円でおよそ590円)です。

この料金にはガイド料も含まれていますが、ガイドサービスは日本語には対応していません。対応言語は中国語、英語、台湾語、広東語となっています。今後、日本語ガイドが増えるといいですよね。

この「張迺妙茶師紀念館」の他にも、「貓空」には台北市が運営する「鐵觀音包種茶研發推廣中心(鉄観音包種茶研究開発普及センター)」という場所もあります。

ここでは、展示エリアや茶芸教室エリア、屋外学習エリアがあって、周辺の木柵鉄観音茶や南港包種茶の製造過程や、お茶の淹れ方、茶葉の保存方法などを説明しています。また、このセンターの建物の後方に生態系の池や気象観測計などが展示されたエリアもあります。

「鐵觀音包種茶研發推廣中心」の方には少しだけ日本語の解説が書いてあるパネルもありますよ。

「鐵觀音包種茶研發推廣中心」は「貓空」駅を背にして左側の道を進んだ先、先ほどご紹介した24時間営業のお茶屋さん「邀月茶坊」に行く道の途中にあります。

このように「貓空」はのんびりとお茶を楽しみに行くだけでなく、台湾のお茶のことを学ぶことができる施設もあります。また、もちろんお茶畑もたくさんあります。

「貓空」を訪れたら、台湾のお茶を目で見て、舌で味わって、そして知識も得て、台湾のお茶のいろんな魅力を感じて帰ってくださいね。

Sat, 28 Aug 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-08-21_新竹駅周辺古跡巡り

≪トーク①:新竹・東門「竹塹城迎曦門」≫

明日、8月22日は、旧暦の7月15日「中元節」です。道教では「天」、「地」、「水」の三官大帝(=つまり3人の神様)の誕生日を「上元」、「中元」、「下元」の「三元」と言って、その神様を祀ります。明日、旧暦の7月15日は「地官大帝」を祀る「中元節」なんです。

その「三元」のうち「天官大帝」を祀る「上元」にあたる旧暦の1月15日は「元宵節」とも呼ばれていて、台湾では毎年この「元宵節」には旧正月の締めくくりとして「臺灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」が行われます。毎年、台湾各地が持ち回りで担当し、その土地の風情を組み込んだランタンやイベントでもりあげます。

その「臺灣燈會」、今年(2021年)は台湾北部・新竹で行われる予定だったのですが、新型コロナの防疫の面から中止となってしまいました。

ただ、以前このコーナーでもご紹介しましたが、開催地が決まってから1年以上をかけてデザイナーさんや芸術家の方を始め、多くの人が準備に関わり、作品を作り上げてきましたので、いいタイミングで、適当な形で発表ができるようにと検討し、大きなランタンや、一部のランタンは台湾各地で展示され、そのほかの作品も、「2021新竹光臨藝術節(新竹Light Coming)」というイベントの形で開催することにしていました。ところが5月中旬から台湾内での感染が広がりはじめ、このイベントも延期となっていました。

が!7月27日に台湾の防疫警戒レベルが2級に引き下げられたことから、ようやく開催され、先日8月15日には、新竹市の中心部にある「東門圓環(東門ロータリー)」で、180°の大プロジェクションマッピングが行われ、ネットで生中継されました。

この「東門圓環」の真ん中には、200年以上の歴史のある、「東門」こと、「竹塹城迎曦門」があって、その門の建物やロータリーの周辺に設置されたスクリーンに様々な光や絵が音楽に合わせて映し出され、新旧が融合した幻想的な空間を作り出していました。

そんな「竹塹城迎曦門」は新竹市のシンボルの一つとなっていますが足を運ばれたことはありますか?

新竹はかつて「竹塹」と呼ばれていて、1733年に城のために竹を植えたことに始まり、その後、海賊からの防衛として城が建設されたのがこの街の始まりだそうです。

当時の城を囲むように城壁が建てられ、4か所、東西南北に門があって、東の門が「迎曦門」、西の門が「挹爽門」、南の門が「歌薰門」、北の門が「拱辰門」と呼ばれていました。

しかし、日本統治時代に街道整備のため、1902年に城壁が取り壊され、今はこの東の門「迎曦門」だけが残されているそうです。

1996年にこの新竹・東門の広場の整備計画がはじまり、この場所を「新竹之心」と命名し、1999年、「竹塹」建城170周年の年に装いも新たに公開。

「迎曦門」の周辺には、詩が書かれた壁や、光の彫刻、ガラスの橋、そして水と触れ合える憩いの広場ができ、古跡が現代と融合したスポットに。

そしてさらに2019年に20年ぶりに大改造を行い、バリアフリー化工事をしたり、周辺の大きな道路とつなぐ地下通路を整備したりしています。

元々は今年(2021年)の「臺灣燈會」に間に合うようにと整備が進められていたこの「新竹之心」─。

新旧がうまく融合し、より快適な空間になっていますので、今度、新竹を訪れた際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。

「迎曦門」のある憩いのスポット「新竹之心」は、在来線台湾鉄道の「新竹」駅から徒歩5分です。

≪トーク②:新竹駅周辺の古い建物巡り≫

新竹には、この「竹塹城迎曦門」の他にも、歴史あるスポットが駅前エリアにいくつもあるんですよ。

「竹塹城迎曦門」のある「東門圓環」から伸びている「中正路」を歩いて1分の場所に「映像博物館」があります。

ここは、1933年に「有樂館」として建てられた、当時、台湾で初めて冷房が完備されたヨーロッパ式の劇場で、豪華な公共施設の一つだったそうです。戦時中、屋上が爆撃に遭い、客席は破壊されてしまいましたが、外壁は損傷しておらず、中華民国政府になって以降、修復が行われ、市営の「國民大戲院(国民劇場)」となり、映画の上映や音楽会、兵役の入隊など、様々な活動が行われた場所です。

新竹の人たちにとっては、様々な生活の記憶が刻まれている場所と言ってもいいのかもしれません。

1991年に営業を終了し、1998年に“再生利用計画”がはじまり、改修などが行われ、2000年に落成、2004年から現在の「新竹市映像博物館」という名前となっています。

ただ、今、この「映像博物館」はプロモーション活動中で、まだ企画を外部に委託している段階で正式にオープンしていませんが、近いうちに開放されるかもしれませんし、その歴史ある外観を見るだけでも雰囲気を感じられますよ。

そしてそこから更に3分ほど「中正路」を歩いていくと、交差点の先に「新竹州廳(新竹市政府)」の建物があります。

日本統治時代に建てられた建物で、2階建て(…とは言っても、高さも幅もある大きな2階建て)のレンガと石造り。一見、洋風な窓や外観なんですが、よく見てみると屋根は日本伝統的な屋根と、和洋折衷のつくりとなっていますよ。

ちなみに、その「新竹州廳」の建物の手前の交差点を右に進むと、そこには「新竹市役所」の建物があります。こちらもレンガ造りの2階建て、瓦屋根に小さな小屋のように飛び出した窓“ドーマー”があったりして、和洋折衷の作りです。

こちらは、新竹市の古跡に指定されている建物で、現在は1階を「新竹市開拓館」として、2階は「美術館」として利用していて、一般に開放しています。

ちょっとややこしいですが、「新竹市役所」という建物が現在は「新竹市美術館および開拓館」となっていて、「新竹州廳」と呼ばれる建物が現在の「新竹市政府(=つまり新竹市役所)」となっています。

そして続いては、その「新竹州廳」の正面の道を進んだ先にある「新竹市消防博物館」へ。ここは、消防に関する歴史や、煙体験エリアや消火体験エリアなどがある、火災予防などの学習ができるスポットなのですが、注目すべきはその建物!

ここも100年近い歴史がある建物で、以前は新竹市消防局として使われていました。

館内の6階の高さの警鐘は、台湾で唯一現存するものなんだそうです。

ちなみに館内には、日本統治時代と1970年代の古い消防車が展示されていたり、当時の様々な消防設備も展示してありました。

ただ、実は現在、修復工事中で休館となっています。予定では2024年12月31日まで休館となっていますので、再度お目にかかれるのは少し先になりそうです。

続いて、その消防署の前の道を進んでいくと「新竹第一信用合作社」があります。

この建物は、新竹市の古跡に指定されている歴史ある物。

ちょうど交差点の角にある建物なんですが、その交差点に面した壁がきれいな弧を描いていて、その部分の窓枠は大きなアーチを描いているんですが、面白いのがその大きなアーチ状の窓枠を傘のようにして、小さな3つのアーチ状の窓がはまり込んでいるデザインなんです。また、他の窓の部分にも小さなアーチのデザインが施されていて、とても特徴的な建物ですよ。

台湾鉄道の「新竹」駅から徒歩10分圏内にこんなにも歴史ある建物が集まっているんです。

そして、その「新竹」駅自体も国定古跡に指定されている建物ですよ。現在の建物の本体は、1913年に完成したもので、松ヶ崎萬長氏が設計したもので、建物の中央、入口は背の高いアーチ形の入り口となっていて、その上にはランドマークとなる“鐘楼”があり、バロック風の華やかで、なおかつ石造りの重厚感ある造りとなっています。

夜になるとライトアップされるのですが、台湾のこのような歴史的建物のライトアップは、どこもギラギラしておらず、すごくシンプルに、建物を引き立てるようなライトアップをするところが多いので私はすごく好きです。

この新竹駅もライトアップされた姿は美しいですよ。

“新竹”というと台湾最大の科学工業園区(サイエンスパーク)が思い浮かぶ「IT都市」という印象で、「IT都市」というととても近代的な街のイメージですが、このような歴史を感じられるエリアが駅周辺にたくさん残っています。

ぜひ新竹の歴史を感じながら街歩きを楽しんでくださいね。

≪トーク③:新竹市城隍廟夜市≫

新竹駅周辺をぐるっと回ったら、近くに新竹の有名な夜市、「新竹市城隍廟夜市」にたどり着きます。ここはその名の通り、“新竹市城隍廟”の周辺にお店が集まってできた夜市。ここは美食夜市として有名ですので、美味しいものをいっぱい食べてくださいね。

ここの夜市に来たら必ず押さえておきたいと言われるお店は…

鴨肉料理のお店「廟口鴨香飯」、100年の歴史があるという老舗「翁記滷肉飯」、こちらも90年以上の歴史がある「柳家肉燥飯」、有名人もよくおススメしているという人気の牡蠣オムレツのお店「王記蚵仔煎」、台湾全土で1位2位を争うと言ってもいいほど人気の“台湾式春巻き”と呼ばれる潤餅のお店「郭家潤餅」─。

必ず押さえておきたいお店だけでももう既に全部巡って食べられるかなぁ…と思うくらいに、とにかくおススメのお店や食べ物がいっぱいなんです。

さらには、お腹いっぱいで食べられなくても、買って持ち帰るのにおススメなのが、「西大發包子」の“包子”。 “肉まん”のように様々な具材が中に入った蒸しパンのような食べ物なんですが、とにかく中身の具材の種類が豊富!スタンダードなお肉を包んだものや野菜炒めを包んだ食事ものから、チョコレートやタロイモ、黒糖、タピオカミルクティ餡を包んだスイーツものまであります。タピオカミルクティや、カスタード、チーズなどは熱々の方が美味しいので、持ち帰りもいいですけど、その場で食べるのをおススメします!ただ中身は熱々なので食べるときには気を付けてくださいね。

そして「淵明餅舖水蒸蛋糕」の蒸しケーキ。これは台湾風カステラのご飯版とでもいいましょうか、“肉鬆(肉でんぶ)”を挟んだ甘じょっぱい蒸しケーキです。ここはいつも行列ができています。

そして、こちらもいつも行列ができている人気のお店「周家燒麻糬」。

“麻糬”というのは一口サイズのお餅のことで、ピーナッツ粉をたっぷり絡ませて食べるのですが、ここのお餅は熱々はもちろん、冷めてももちもちで、甘すぎず美味しいと人気なんです。持ち帰るつもりでもペロッと食べれちゃうかもしれません。

そして、お土産として持ち帰りたい場合は「新復珍竹塹餅」というお店もいいですよ。袋入りや個包装のものから箱入りまで、様々なお土産用お菓子があります。

この他にも、新竹といえば、「新竹米粉(新竹ビーフン)」や「貢丸(豚肉のすり身団子)」も有名ですので、食べてみてくださいね。「新竹米粉」なら軽いし日本にお土産として買って帰ってもいいかもしれません。

もう、胃袋がもう一つ欲しくなるくらい、美食が楽しめる夜市です。

ちなみに、この「新竹市城隍廟夜市」は、昨年(2020年)にリニューアルしました。

これまで、段差が多く、人や車の導線がぐちゃぐちゃだったのですが、それを改善し、夜も明るくし、さらには、広場に鯉のオブジェと鯉の池が登場しました。

新竹に来たら、快適になった「新竹市城隍廟夜市」でお腹いっぱい楽しんでくださいね。

新竹は駅周辺だけでもこんなに楽しめるスポットがあります。

台北からピュッと電車で向かって、気軽に半日から一日遊んで台北に戻って来るというプランも可能ですので、ぜひ足を延ばしてみて下さい。

Sat, 21 Aug 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-08-14_台東・鹿野エリア

≪トーク①:台東・鹿野高台≫

毎年、夏になると、台湾南東部・台東では「台湾国際バルーンフェスタ」が行われます。

この「台湾国際バルーンフェスタ」は2011年に初めて開催されて以降、台湾の夏の恒例行事となっていて、世界中からたくさんの熱気球が集まり、台東の夏の大空を彩っています。

昨年(2020年)は、世界中で新型コロナが蔓延する中、一部参加できなかったバルーンもありましたが、「台湾国際バルーンフェス」は無事に開催されました。

しかし、今年(2021年)は、本来は7月3日から8月16日までの開催を予定していましたが、5月に台湾で新型コロナの感染拡大が起こり、台東県でも感染者が確認され延期となりました。

ただその後、台湾域内の感染状況が落ち着いてきたことから、台東県は新たな日程を発表し、今日(8/14)から始まりました!9月12日までのおよそ1か月に渡って行われます。

台東の大空にたくさんの色とりどりの熱気球がゆっくりと舞い上がっている姿は多くの人を魅了します。

しかし、残念なことに、今年は新型コロナの防疫対策として、地元・台東の人限定での開放で行われます。

これには台東の宿泊施設のオーナーなどもがっかりしているようです。

ぜひ来年こそは、台湾の他の地域からも、日本からも、そして世界中からも「台湾国際バルーンフェス」を楽しみに台東に来ることができるようになっていて欲しいですね。

その時には周辺のスポットもあわせて楽しんでください!

この「台湾国際バルーンフェス」のメイン会場となっているのは、台東県の鹿野高台。ここは、標高350メートルに位置し、中央山脈と海岸山脈が交わる狭く長い谷の上という特殊な地形から、田園地帯と卑南渓谷を見渡すことができる、台湾東部で空のアクティビティをするのに最適なスポットとして有名です。

ここでは、バルーンフェスの期間以外でも熱気球体験ができますし、パラグライダーエリアがあるので、熱気球を楽しみに来るだけでなく、パラグライダー体験をしに訪れる人も多くいます。

熱気球に乗ってみたい!という方は、「天際航空~SKY RAINBOW AIRLINES」をチェックしてみてください。

この「天際航空~SKY RAINBOW AIRLINES」は、2014年に設立された、台湾で初の民間航空局から熱気球のフリーフライトツアーの合法的な運営を認可された会社で、熱気球の地上作業員の訓練や、熱気球パイロットの育成などを行う重要な拠点「台東飛行啓蒙基地(飛行学校)」で台湾の熱気球の整備能力の拡大や関連技術者の養成を行っている他、「台東飛行夢工場」では熱気球についての知識や、台東の熱気球文化に関することなどを知る事ができます。

そして嬉しいのは、ここでは、バルーンフェスの期間中以外でも熱気球体験ができます。

地上にロープでつながれた熱気球に乗って数分間の大空体験をする「係留飛行体験」と、大空を30分ほど自由に飛行する「フリーフライト体験」があります。

ホームページは中国語と英語となっていますが、ネットから予約ができますよ。

また、ホームページには飛行体験の写真や映像もあるので、どのような感じなのかイメージもしやすいと思います。ぜひ見てみてくださいね。

「天際航空~SKY RAINBOW AIRLINES」のホームページアドレスは、http://www.skyrainbow.com.tw/ です。

パラグライダー体験したい!という方は、現地に行って、近くのショップを探して空のアクティビティを体験するのもいいと思いますが、やはり事前に予約をしておくのがおススメです。

ショップはいくつかありますので、ネットで「台東」、パラグライダーの中国語「飛行傘」と入力して検索して、気に入ったお店を探してみてくださいね。また、現地ツアーに参加するのもおススメです。

ただ、自然を体験するアクティビティですので予約をしていても、当日の天候や風の強さによってフライトができないこともありますのでそれは覚えておいてくださいね。

この他にも「鹿野高台大草皮(鹿野高台大芝生)」という広い芝生が広がる場所があって、そこでは高台の景色を楽しみながら草スキーが楽しめますよ。

ぜひ、台東の空と大自然を楽しんでくださいね。

≪トーク②:台東・龍田綠色隧道&鹿野神社 ≫

「鹿野高台」で空のアクティビティを楽しむだけでなく、周辺にもおススメのスポットがありますよ。

鹿野高台の麓には「龍田綠色隧道(龍田緑のトンネル)」や「鹿野龍田自行車道(鹿野龍田サイクリングロード)」と呼ばれる場所があります。

今は1000人足らずの人たちが生活をしている静かな場所ですが、このあたりは日本統治時代に3000人を超える日本人が移住してきたそうで、当時、最大の移民村だったそうです。

その、当時整備された碁盤の目状の道路には、道路の両脇に高さが10メートル近くある大きな樹が規則正しく並んでいて、その大きな樹が道路に木陰を作り、また樹と樹の間からは遠くまで広がる畑や茶畑が見え、心地のいいサイクリングが楽しめるスポットとなっています。

周辺にあった日本家屋は徐々に失われていますが、花東縦谷国家風景区管理処の計画と住民の努力によって、古い家屋などを修復しています。

そのうちの一つが「鹿野神社」。

この神社は日本統治時代のこの龍田村の信仰の中心となっていました。のちに取り壊されてしまうのですが、元の村の姿に戻すために、日本から材料や職人を集め、台湾の職人と共に神社を再建したそうです。

緑深い場所にたたずむ、決して大きくはないですがそこにどっしりと構える神社は、日本の趣きがありつつも、今の日本にはない独特の雰囲気を持っています。

「鹿野郷」に来たら、この「鹿野神社」にもぜひ足を運んでみてくださいね。

ちなみに、「鹿野神社」からも近い場所にある「鹿野區役場」の建物も、白い壁に瓦屋根…といった日本統治時代の建物となっていますよ。

なお、この周辺は自転車で巡ると心地いいですし、距離的にもサイクリングにもってこいです。この「鹿野區役場」のすぐ近くにレンタサイクルのお店「阿度的店」がありますので、そこで自転車を借りてサイクリングを楽しんではいかがでしょう。

ただ、駅からですと在来線台湾鉄道の「鹿野」駅からこのレンタサイクルのお店までちょっと距離があります。駅前にレンタルバイクのお店はあるのですが、レンタサイクルのお店が見当たらないんですよねぇ…。ですので、そのお店までは街の風景をゆっくり楽しみながら歩いて行ってくださいね。

もし運転免許を持っている方は、バイクをレンタルしてもいいかもしれません。台湾では日本の運転免許をもっている場合、入境から1年以内の短期滞在者であれば日本の運転免許証とその中国語訳文を携帯していれば運転することができますので、バイクをレンタルするとより行動範囲が広がりますよ。

ただ、台湾は右側通行だったり、日本と勝手が違いますので運転の際には気を付けてくださいね。

≪トーク③:台東・布農部落休閒農場&蝴蝶谷≫

また、この「鹿野鄉」には、台湾原住民族のうちの一つ、ブヌン族の文化を体験できる「布農部落休閒農場(ブヌン集落レジャー農場)」があります。

広い農場内には、パフォーマンスエリア、体験学習スペース、芸術品工房があります。パフォーマンスエリアにはステージがあって、毎日午前10時半からと午後2時からの2回、パフォーマンスが行われます。

原木を彫った木の椅子に座って、ブヌン族の独特な“八部合唱”や、伝統的な儀式、踊りなどを楽しむことができます。

また、体験学習スペースでは、様々な文化体験ができます。例えば、ブヌン族の伝統的な模様に糸を編んでブレスレットを作ったり、皮のブレスレットを作るDIY体験や、アーチェリー体験、ヘナタトゥー体験などもありますよ。

この他、園内のあちらこちらには、木彫りの彫刻があったり、カフェやレストランもあります。そして宿泊施設もあるので、大自然に包まれて、ここでゆっくり過ごすのもいいですね。宿泊予約をしている方は「鹿野」駅から無料のシャトルバスがありますので便利ですよ。

そして、その「布農部落休閒農場(ブヌン集落レジャー農場)」からさらに奥に進んだ鹿野鄉龍田村の外れの方に「蝴蝶谷」という場所があります。この辺りは昔、蝶が多いことで有名だったのですが、後に人為的な影響で蝶が減ってし待ったそうです。ただ、ここ数年、生態を重視して、蝶の幼虫が成長する環境を整えています。

ここで蝶たちと出会えるかもしれませんよ。

水も空気もきれいなところで、“秘境”ともよばれているそうですが、一つ、気を付けないといけないのが、山深く、ネットはつながらないそうですので、訪れる際には陽が傾く前に戻ってくるようにしてくださいね。

「台湾国際バルーンフェス」のメイン会場となる「鹿野高台」の近くだけでもこれだけのスポットがあります。

バルーンフェスの時期以外も楽しめますので、バルーンフェスに合わせてくることができなくてもぜひ鹿野郷に足を運んでみてくださいね。

Sat, 14 Aug 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-08-07_東京オリンピックで人気急上昇「東澳エリア」

≪トーク①:東澳・粉鳥林海灣 ≫

東京オリンピックも明日まで!連日、各選手の活躍に盛り上がっていますね。台湾でも今回の東京オリンピックは開会式の盛り上がりから始まり、選手たちも大活躍です。日本と台湾は地理的にも近いですし、スポーツの交流も盛んなので、台湾の選手にとっては今回、ホームのような感覚でもあるのかもしれません。

そんな東京オリンピックで活躍した選手の出身地では特に大盛り上がりですが、今、台湾でオリンピックに絡んで人気となっているスポットがあるんです。

それは、台湾北東部にある「東澳」という場所。

なぜ東京オリンピック絡みで人気となっているのかというと、オリンピックの中国語は「奧林匹克」といいます。東京オリンピックはその頭に“東京”とつけて「東京奧林匹克」となって、略称は「東奥」と言われます。

その東京オリンピックの略称「東奥」と、台湾北東部の「東澳」が同じ発音で、漢字も“奥”に“さんずい”がついているかついていないかだけ…と似ていることから、在来線台湾鉄道の「東澳」駅にやってきて、駅名の看板の前で写真を撮るのが流行っているんです。

しかも、ポイントは、今台湾で販売されている台湾ビールのオリンピックバージョンがあるんですが、そのビールで“さんずい”部分を隠して撮るのが流行っているようですよ。

さて、そんなオリンピック絡みで注目を集めている「東澳」ですが、このエリアのおススメスポットは「海」!

中でも有名なスポット「粉鳥林海灣」は、ティファニーブルーの海が広がる絶景スポットとして人気です。

ここは昔、港にたくさんの野生のハトが生息していたことから、台湾語で“鳩”のことは「粉鳥(ふんじゃぉ)」ということから、音に当てはめて「粉鳥林」と呼ばれるようになったそうです。

なんでもこの「粉鳥林海灣」が整備されたのは数年前で、それまではロープを使ってよじ登らなければならない堤防だったそうです。今はコンクリートの階段が作られ整備され、その美しい海を気軽に楽しめるようになりました。

実は2019年に、連日の大雨から入り口が崩れてしまったそうですが、今は修復が完了して再度開放されています。

この「粉鳥林海灣」はゴツゴツした岩が多く、水深も深いため泳ぐことはできませんが、その景色の美しさに多くの人が魅了されています。

その「粉鳥林」の小さな漁港は、人里離れた場所にひっそりとあって、その地形から三方向を山に囲まれた中にある漁港で、しかももちろんその漁港の水もティファニーブルー…と、ちょっとした秘境のような感覚です。

そしてその漁港の近くでは、日本では“台湾風ねぎ餅”と呼ばれる「蔥油餅」のお店や、“台湾ソーセージ”「香腸」、そしてアイスにピーナッツ粉やパクチーをトッピングしてクレープのような生地でくるんだ“ピーナッツアイスクリームクレープ”「花生捲冰淇淋」など、屋台がいくつも出ているので、小腹を満たすこともできます。

また、屋台だけでなくお店、「阿滿姨小吃部」というお店があって、そこでは、お刺身や、魚やイカを焼いたものなど、地元でとれた海鮮の料理が食べられますよ。

「粉鳥林海灣」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「東澳」駅から南に徒歩40分です。

≪トーク②:東澳・東澳海灘&東岳湧泉≫

海の美しい風景を楽しむのなら、「東澳沙灘(東澳ビーチ)」や「東澳小桃瀑布」もおススメですよ。

「東澳小桃瀑布」は名前に“瀑布”とついていますが、滝はどこ?というようなところで、メインは“東澳海灘が一望できる”というスポットです。

「東澳海灘」は、およそ3.5キロにわたる弧を描く海岸となっていて、遠くまで続く海岸線と青い海の眺めは最高です。

こちらは「東澳」駅から北東方向に歩いて30分ほどです。

そして、この「東澳」エリアの海の楽しみ方と言ったら眺めるだけではありません。ここでは、カヤック体験が楽しめるんです。

周辺の広いエリアで楽しめるスポットがあって、ここ数年、台湾の人たちの人気アクティビティスポットとなっています。

日本語に対応しているところは今のところ見つけられませんでしたが、カヤック体験ができる現地ツアーがありますので、もし中国語がわかる方でしたら一緒に参加して楽しめると思いますよ。

また、「東澳」エリアには、キャンプ場もあちこちにありますので、キャンプを楽しむ人も多くいますし、キャンプをして朝から“日の出カヤック体験”に出かけるプランなんかもあるようです。

「東澳」は、自然やマリンアクティビティを楽しめるスポットとして注目のエリアです。

ただ、この「東澳」駅、普通列車しか停まりませんし、付近には台湾鉄道以外に公共の交通機関も、レンタカーやレンタサイクルのお店もありません。

車があれば、実は、昨年(2020年)1月6日に「台9線蘇花公路山區路段改善計畫(台9線蘇花公路山間部改良プロジェクト/通称:蘇花改)」による蘇澳~花蓮間の高速道路が全線開通したことから便利になったのですが、車がないとちょっと不便なところです。

タクシーも呼ばないと駅前でもいません。ですので、もしレンタカーや車のチャーターをする場合には、最寄りの大きな駅「羅東」や「蘇澳」で手配するのがおススメですよ。

「そっか…『東澳』行ってみたいけど、車がないと厳しいか…」とあきらめないでください。

駅から徒歩15分の場所にも楽しめるスポットがあります!(15分くらいなら頑張って歩けそうでしょ?)

無料で楽しめる避暑スポット「東岳湧泉」という場所です。

ここは、鉄道の北回り線複線化工事の際に掘り起こされた水源で、年間を通して水温は14~16度、水深は50cmと、大人も子供も一緒に楽しめる天然プールのような場所なんです。

夏場に水温14℃だったらホントに気持ちがいいですよね~。しかも水も透明度が高くてきれいなんです。

暑い日にここに来たら、子供じゃなくても水に入りたくなります。

しかも、鉄道の複線工事の際に掘り起こされた…というだけあって、鉄道の高架のすぐそばにありますので、普通列車からタロコ号やプユマ号まで、列車が通り過ぎるのをすぐ近くで見ながら楽しめますよ。

周辺には浮き輪や水鉄砲を売っているお店があったり、水のエリアだけでなく、台湾ソーセージ「香腸」など、ちょっとした食べ物を売っている屋台があったり、また芝生エリアもあって、レジャーシートを敷いてゆっくりしているファミリーも多くいます。

ここで足を水につけてのんびりと“涼”と列車を楽しんではいかがでしょうか。

ただ、水のエリアは遮るものがないので、日傘などを持っていくことをおススメします。

「東岳湧泉」へは、在来線台湾鉄道「東澳」駅から北に向かって徒歩15分。「東澳北溪」という川を渡った先にあります。

≪トーク③:東澳・東澳國小&泰雅族景觀台 ≫

ご紹介した観光スポット以外にも「東澳」駅周辺を散策してみるのも楽しいと思いますよ。台北などの都市とは違う田舎の雰囲気なんですが、全体的に街も建物も、こざっぱりしていて、街を囲む山がそうさせているのか、なんだか澄んだ空気感があります。

「東澳」駅から歩いて5分くらいの場所にある「東澳國民小學(東澳小学校)」なんかは、山を背景に背負って建つきれいな校舎に、芝生のグラウンドが素敵な、絵になる学校ですよ。

また、町を歩いているとあちらこちらに菱形の模様を目にすると思います。この周辺は昔からタイヤル族の人たちが多く生活している場でもあって、近くには「泰雅族景觀台(タイヤル族景観台)」というスポットもあります。

結構な山道を登っていくのですが、その景観台からは「東澳」を俯瞰できて、新たに開通した「台9線蘇花公路山區路段改善計畫(台9線蘇花公路山間部改良プロジェクト/通称:蘇花改)」の道路や台湾鉄道の線路、そしてかつて線路が走っていた高架とその下にある「東岳湧泉」などが一緒に見下ろせる他、海も見渡せます。

これだけ見晴らしのいい場所ですので、かつてはタイヤル族の人がここから辺りを見渡して、敵の侵入を防ぐ目的としていた場所です。今はその櫓も観光スポットとなっています。

これまで台湾北東部といえば、「蘇澳」や「南澳」はよく名前が出てくるのですが、「東澳」というと、台湾の人でもあまり聞いたことがない人が多い場所だったのですが、ここ数年、、夏の避暑地として台湾の人たちの中でも注目が高まっていたところなんです。

それが今回、東京オリンピックでますます注目を集めることになった「東澳」。皆さんも、夏場に台湾を訪れる際にはぜひこのエリアにも足を運んでみてくださいね。

Sat, 07 Aug 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-07-31_台北駅と周辺の古跡巡り

≪トーク①:台北駅の「鳥人間」引退≫

新型コロナによって自由に海外旅行ができなくなって1年半となります。その間に、悲しいことにお店がなくなってしまったり、逆にこの機会にリニューアルしたりと、台湾の街も少し変わったりしています。

中でも、おそらく皆さんも一番衝撃を受けるのではないでしょうか…、台北駅に設置されていたあの“鳥人間”と呼ばれる不思議なオブジェがいなくなってしまいました!

在来線台湾鉄道と台湾新幹線こと台湾高速鉄道の「台北」駅から、駅裏手にある百貨店「京站(Qスクエア)」や中山駅地下街、台北新交通システムMRT(台北メトロ)のレッドライン側に近い改札口に向かう途中の地下にあった、人間の体に頭は黄色い鳥のようななんとも不思議な“あの”オブジェです。

台湾に旅行に来たことがある方なら一度は見かけたことがあるかもしれませんね。

一度見かけたら忘れられないインパクトに、日本人観光客の間でもよく話題となっていたことから、広い台北駅で待ち合わせをするときに、「鳥人間の前で待ち合わせね」と言うと、ほとんどの人がわかるというくらいに待ち合わせスポットとしても有名となっていました。

私も何度あの「鳥人間」の前で友達と待ち合わせしたことか…。

一体どのようなコンセプトで作られたのかなど詳細については、先日の「台湾ミニ百科」で紹介しているので、そちらの番組をアーカイブで聴いていただければと思いますが、簡単に紹介すると、正式には“白昼夢”という意味の「夢遊(Day dream)」というタイトルの、永遠に大人になれない女の子のオブジェです。

台北メトロの「芸術による街づくり計画」の一環として、台北市にある現代美術館「台北當代藝術館(台北モダンアート美術館)」によって設置されていました。

その「鳥人間」、これまでにもいなくなったことは何度かありました。

実は、この「鳥人間」は年に一度、“美白エステ”(…つまり修復作業)に行くため、いなくなることがあったんです。私も居なくなっているのを目撃したこともあります。

でも今回は、“美白エステ”のためではなく、本当にいなくなってしまいました…。

以前、“美白エステ”に行くためにいなくなっていた時は緑の芝生の土台はあったのですが、今回はその土台も、柱に設置されていた目玉焼きの形をした作品の紹介のパネルも全て取り払われていました。

「鳥人間」がいなくなった後の台北駅のその場所をみにいってきましたが、あの場所に「鳥人間」がいないと、一体ここが台北駅のどこなのか、パッとわからなくなって、なんだか寂しい気持ちになりました。

「台北當代藝術館」によると、1年ごとに契約を更新する形で設置区画を運用していて、毎年更新するかどうかは作品を製作したアーティストに確認をしてきたそうですが、設置開始から既に11年が経っていて、既に老朽化し、メンテナンスの必要がある事から、アーティストが今回、作品の引き上げをすることにしたんだそうです。

この「鳥人間」の今後については、「台北當代藝術館」は、「アーティストのプライバシーを尊重して、特に聞いていない」と話しています。

また、「鳥人間」がいなくなったその空間をどのように利用するかについてはまだこれから検討するそうで、現在のところ、特に問い合わせはないんだそうです。

皆さんが次回、台北駅を訪れた際には、あの場所にもしかしたら新たに話題となるものができているかもしれません。

2010年から11年に渡ってあの場所に“立っていた”オブジェですからね。目印がなくなってあの場所自体が見つけにくいかもしれませんが、頑張って探してみてください。

ちなみに、その「鳥人間」を設置していた「台北當代藝術館」は、この台北駅から北の方に歩いて10分ほどの場所にあります。

日本時代に、当時台湾の様々な政府関係施設の設計・管理を担当していた近藤十郎によって建設された、かつて小学校だった建物を利用して、様々な現代アートの展示が行われていますので、ぜひこの「台北當代藝術館」にも足を運んでみてくださいね。

なお、来週(8/4)には、この「台北當代藝術館」から、RTI台湾国際放送日本語課の曽さんがオンラインで、「台北當代藝術館」について、そして展示作品についてなど、日本語でガイドするイベントが行われます。

Facebook Liveで楽しめますので、ぜひ皆さんもオンラインで参加してみてくださいね。

ライブ配信は、「台北當代藝術館」のフェイスブックページで8月4日水曜日の台湾時間午後2時(日本時間の午後3時)からです。

≪トーク②:台北駅1階ロビー&台北駅攻略法≫

さて、台北駅といえば、1階の在来線台湾鉄道のチケット売り場がある、吹き抜けの広いロビーが有名です。

いつも床にはいくつものグループが集まって座って、おしゃべりを楽しんでいます。特に日曜日になると、東南アジアからの労働者たちがたくさん集まって、仲間同士で食べ物を食べながらおしゃべりを楽しんでいて、まるで違う国に来たかのような別世界になります。

日本では公共の場の床に座って集まるということがあまりないので、初めてみるとびっくりすると思います。また、床は白と黒の大きなチェック柄になっているんですが、よく観察してみると、なぜかみんな黒色の場所に座っているというのが以前、台湾のニュースでも話題となりました。なんでも、白の場所は汚れが目立つから、なんとなくみんな黒の場所に座るんだそうです。

最近は、台湾も新型コロナの防疫対策として、このロビーに集まって飲食をするのは禁止とされていることから、がら~んとした空間が広がっています。

ここ数年はちょっと人が集まりすぎて、駅を利用する人が通り抜けるのに苦労するくらいだったので、そこは今後対策を取ってほしいなとは思いますが、また賑やかさが戻ってきて欲しいなと思います。

その際には、さすがにこれは私も「皆さんも台北駅に来たときにはぜひやってみてください…」とはあまりお勧めできませんが、台北駅ならではの光景を見にきてくださいね。

そして、そのロビーの後方には「時計」のパブリックアートがあるのに気づいていましたか?2016年に登場したもので、大きなアナログ時計と、その両脇にはベルといくつもの歯車が並んでいます。

そして、朝6時から夜中の12時まで、毎時間正時に音楽が流れ、時計の歯車や列車が動きだします。

その音楽は、台湾の童謡「丟丟銅仔(トンネル節)」という宜蘭の民謡を有名音楽プロデューサーの陳子鴻(エリック・チェン)が編曲したもの。およそ2分36秒に渡って、癒しの時間が楽しめますよ。

これまで、気付かずに通り過ぎていた!という方は、ぜひ時間を合わせて立ち寄ってみてくださいね。

台湾のメインステーション「台北駅」。

往来する人も多く、広い上に複雑なので、待ち合わせするにも一苦労ですが、この「1階ロビーにある時計の下で待ち合わせ」ならわかりやすいかもしれませんね。

ちなみに、迷子になる人続出の「台北」駅ですが、迷子にならないポイントは台北駅周辺の地図も含めてイメージするといいかもしれません。

台北駅の1階のメインホールでチケット売り場の方を見て右手が「北口」、左手が「南口」、正面・チケット売り場側が「西口」、後ろ・「時計」側が「東口」です。

「北口」側には、百貨店「京站(Qスクエア)」や「台北長距離バスターミナル」があります。

「南口」側には、「新光三越」、そして台北メトロのブルーラインに近い改札口が、「東口」側には、SLのオブジェと「國光客運新バスターミナル」があります。桃園国際空港行きの國光客運のバスはここが発着地点となります。

ちなみに台北メトロのレッドラインに近い改札口は北東側にあります。

そして「西口」側に「桃園MRT(桃園メトロ)」の台北駅がありますよ。

また、地下は迷子になりやすいので、わからなくなったら一旦、地上に出てみるといいかもしれません。

なお、台湾の駅に設置してある地図は、「北が上」という表記ではなく、「今立っている向きから見た方向」の表記になっているので、それを覚えておくと、「スマホの地図と照らし合わせてもよくわからない!」ってパニックになることはないと思いますよ。

…と、まぁこのように紹介している台北在住7年の私も未だに時々、迷子になりますし、しょっちゅう駅構内の地図で確認をしています。

皆さんも、台北駅を利用するときには迷うこと前提で、時間に余裕をもって出かけてくださいね。

≪トーク③:台北駅周辺の古跡巡り(國家攝影文化中心、台北郵局など)≫

台湾のメインステーション「台北駅」の「南口」から出て、目の前を走る大きな道「忠孝西路」に沿って右手(西向き)に15分ほど歩くと、道を挟んだ向かい側に歴史ある雰囲気の、でも新しい、ベージュ色に深い緑の中華風瓦屋根の3階建ての建物があります。ここは今年(2021年)の4月20日に正式オープンした「國家攝影文化中心(国家撮影文化センター)」台北館です。

この「國家攝影文化中心」は、台湾の写真および映像芸術の伝承と発展の専門機関となる事を目的に、収集、研究、展示、プロモーションをメインとした活動を行っています。

「國家攝影文化中心」の建物は、1937年に完成した「大阪商船」の台北支社だった建物。日本の建築士・渡邊節氏によって設計されました。第二次世界大戦期間、台湾で建設された最後の鉄筋コンクリート製の建物です。デザインは、当時の日本の「アジア復興」政策を反映し、和洋折衷の建物。モダンでシンプル、日本的な装飾、そして東洋的な塔などが特徴です。

第二次世界大戦後、「台湾航業公司」や「台湾省道路局」がここに置かれ、台湾の建築と交通の歴史の発展を目撃してきました。

そんな館内はその大阪商船台北支店の建物の変遷をたどる常設展示の他、写真を通して歴史などを伝える様々な企画展が行われています。

そして、その1階には台湾の文化クリエイティブの世界では有名なマーケット「未来市」や、カフェも併設されているんですよ。レトロな建物の窓と、近代的なカフェのマシンがマッチした落ち着く空間です。

ぜひ足を運んでみてくださいね。

そして、この周辺は、「元・三井物産株式会社北門倉庫」だった建物をリノベーションし、文化クリエイティブ活動の場となっている「台北記憶倉庫」や、古跡である「北門」、日本時代に「台湾総督府鉄道部」の施設としてたてられた建物をリノベーションして昨年(2020年)にオープンした「台湾国立博物館鉄道部パーク(通称:鉄道部博物館)」、そして、日本時代、台湾に建てられた最初の郵便局である「台北郵局」があります。

今、この「台北郵局」は現在も現役の郵便局として使われている他、2階部分に「郵政博物館」があって、台湾の郵便に関する歴史や写真が紹介されている他、昔のポストや切手など、郵便に関する様々なものが展示されています。

そして今、「台北郵局」は工事をしていて、建築当初あった車寄せを復元しているところです。

6月末に私が見たときにはもう形は出来上がっていて、周りを囲っている柵が取り外されるのを待っている様子でしたが、知り合いが今月(7月)半ばに見たところでは、まだその入り口から入ることができないように黄色のテープが張ってありますが、もう柵は取り払われて、夜にはライトアップもされているようです。

この周辺は歴史的な建物が多く、しかもそれが残されていて、今、台湾はその建物を修復し、ただ建物を残すだけでなく、活用もして、このエリア全体を歴史を感じられるエリアにしようとしています。

台北駅から古い建物を巡りながら歩いていくと、あっという間に台北メトログリーンラインの「北門」駅まで到着しますよ~。

台北駅に来たら…というか、台湾を訪れる人もほとんどが台北駅に来ると思いますので、ぜひ、駅の中だけでなく外にも出て、周辺を散策してみてくださいね。

Sat, 31 Jul 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-07-24_台北の夜市(南機場、華西街)

≪トーク①:南機場夜市①≫

5月からの新型コロナの域内感染拡大を受けて警戒レベルが上から2番目に厳しい3級となっていた台湾ですが、来週火曜日(7/27)から一つ引き下げてレベル2級となることが発表されました。8月9日までという期限付きですが、これは、今後、感染者が増えるようであればまた3級に引き上げられる可能性もありますし、このまま域内の感染が収束すれば更に引き下げられる可能性もあります。

まだ今後がどのようになるかわかりませんが、およそ2か月半ぶりに普通に出かけられる!と、待ち遠しく思っている人や、開店の準備に忙しくしているお店の方も多いようです。

そして、台湾の生活に欠かせない夜市も同様です。

台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部である中央感染状況指揮センターは、7月13日から一部条件付きで規制を緩和していて、夜市も緩和の対象となったのですが、台北市は、18ある夜市のうち、中正区にある南機場觀光夜市や公館夜市、萬華区にある華西街夜市や艋舺夜市とその周辺の夜市などを7月26日まで自主休業としています。

ですがようやく27日から営業が再開できそうだということで、今、お店の人たちも準備に入っています。

台湾は外食文化ですので、夜市がないとどこで夜ご飯を食べたらいいんだ!なんて声も上がってましたので、みんな待ち遠しく思っています。

そんな台北の夜市の中から、先週は、まずは外せない有名な夜市を紹介しましたが、台湾も何度か訪れていて、観光客でも行きやすく、でももうちょっとローカルな、観光客よりも地元の人が多く訪れる夜市に行ってみたい!という方は、「南機場夜市」がおススメです!

2020年の「ミシュラン台北・台中」のビブグルマンにこの「南機場夜市」から3店舗登録されているほか③、美味しくて安いお店が多いと人気の“美食夜市”として有名です。

そんな“美食夜市”「南機場夜市」ですが、中正区の郊外にあって、士林夜市や饒河街夜市のように駅からアクセスがいいというわけではないので、観光客は少ないおススメのスポットです。

アクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブルーラインの「龍山寺」駅か、グリーンラインの「小南門」駅下車。そこから共に徒歩20分ほどかかりますので、バスに乗るのをおススメします。

「龍山寺」駅からだと、673番か、藍29番のバス。「小南門」駅からだと、12番、205番、212番、223番、249番、250番、253番のいずれかのバスに乗って、共に「南機場公寓」バス停下車です。

バスを降りたら、バス停の通りから「307巷」の通りを入って少し歩くと右手に入口のゲートが見えます。

そのゲートに「南機場夜市」と表示されているんですが、それが看板ではなく、ネオンサイン看板で、夜になるとオレンジ色に名前が浮かび上がって、なんだかこの看板だけでもアジアの熱気が伝わってくるようなワクワク感があります。

大きな夜市ではないんですが、ゲートをくぐって中に入ると美食のお店がずらりと並んでいますよ。

この「南機場夜市」に来たらまずは、そのゲートのすぐ脇にある「曉迪筒仔米糕(曉迪竹筒中華おこわ)」と「山內雞肉」の美食を楽しむのを忘れないでくださいね。入り口すぐというと一般にはいい位置なんですが、来慣れていない場所だと、まだ心の準備ができてないまま通過してしまいがちです。しかし、この2つのお店は「南機場夜市」の“2大門神”と呼ばれていて、常に人であふれている人気のお店なんですよ。

「曉迪筒仔米糕」の人気メニューはやはり、お店の名前にもなっている“竹筒中華おこわ”。竹筒には入ってきませんが、竹筒に入れて蒸したもち米はもちもちで、甘いタレをかけて食べます。また、「冬瓜排骨酥湯(冬瓜ポークリブスープ)」も人気のメニューですよ。美味しそうなメニューがたくさんあって、ここだけで満足してしまいそうになります(笑)。

そしてもう一つの“門神”「山內雞肉」。こちらは、2018年、2019年、2020年と3年連続で「ミシュラン台北」に掲載されたお店。

こちらも人気はやはりお店の名前にもなっている「雞肉」。この「山內雞肉」の“雞肉飯”は、よく見かける味付けされた鶏肉を裂いたものがご飯に乗っているスタイルではなく、タレのかかったご飯に鶏肉がおかずのように別のお皿に乗って来るスタイルです。

ですので、想像する“雞肉飯”よりはボリュームがありますよ。

そして、他にも私も大好きな金針花(ワスレグサ)が入ったスープ、“金針湯(ワスレグサのスープ)”がここにはあるんです!台北で“金針湯”が食べられるお店をなかなか見つけられないのですが、ここなら食べられます。コリコリっとまではいきませんが、少し筍のような歯ごたえがあって、栄養も豊富で、しかも見た目もオレンジ色と鮮やかな“金針湯”。皆さんもぜひ食べてみてくださいね。

≪トーク②:南機場夜市②≫

入口のゲートの下の2件のお店だけでもお腹がいっぱいになりそうですが、「南機場夜市」にはまだまだ美味しいお店がたくさんありますよ!

「ミシュラン台北」のビブグルマンに選ばれた、“潤餅(ルンビン)”のお店「吾旺再季」もおススメ。2019年は「松清潤餅」という名前で「ミシュラン台北」のビブグルマンに選ばれていましたが、改名をして「吾旺再季」という名前で2020年もビブグルマンに選ばれています。

この“潤餅”とは、“台湾式春巻き”などと紹介されたりもしていますが、薄い生地にお肉やお野菜、ピーナッツ粉、肉鬆(豚肉でんぶ)、パクチーなどを入れて巻く“お惣菜春巻き”です。

この「吾旺再季」では、人気のお店なので先に番号札を取って待ちます。自分の番号が来たら、もし“パクチー”など苦手で入れて欲しくないものがあれば伝えてくださいね。

そして、長い行列ができている小さな燒餅の屋台を見つけたら、そこも2019年、2020年と、ビブグルマンに選ばれたお店ですよ。

お店の看板を掲げていないことから、「ミシュラン台北」のホームページでは「無名推車燒餅(無名の燒餅のリアカー屋台)」と表記されています。昔ながらの全て手作業で、小麦粉を練って作った生地を屋台の窯で焼いてくれる燒餅。メニューは、長方形のちょっと大きなシンプルな「長燒餅」、中がほんのり甘い「甜酥餅」、中にあんこを包んだ「紅豆燒餅」、中にお肉が詰まったちょっと“胡椒餅”を薄くしたような「鹹酥餅」の4種類のみです。

更には、ここでもぜひ“臭豆腐”にチャレンジしてみてください!「臭老闆 現蒸臭豆腐(臭老闆の蒸し臭豆腐)」の臭豆腐は、まるで小籠包のように蒸籠で蒸して、最後に台湾バジルを載せて出てきます。蒸したタイプの臭豆腐は、揚げたものとも、煮込んだものとも違って、病みつきになる人も少なくないそうですよ。

…と紹介しておきながら、この“蒸し臭豆腐”、私はまだチャレンジしたことがないのですが、今度チャレンジしてみたいと思います!

タレの辛さは好みで選べますよ。

この他にも、“白玉だんご”「湯圓」のお店や、プルプルとした半透明の皮に肉やしいたけ、タケノコなどを詰めた「肉圓」のお店、焼き餃子「鍋貼」のお店など…美味しいお店がいっぱいあります!ぜひお腹を空かせて足を運んでくださいね。

なお、観光客が少ないとはいっても、メニューには日本語の表記もあるので、中国語がわからなくてもオーダー安心です!

ちなみに、「南機場“夜市”」という名前ですが、お昼にやっているお店もあるので、早い時間からここで“食い倒れ”を楽しむのもいいかもしれません。

そうそう、ところでこの「南機場夜市」という名前。中国語で“機場”とは“飛行場”の意味。でもこのあたりには空港はありません。

何で“南機場”という名前なのかというと、日本統治時代、ここに軍用飛行場を作っていたことから、その名残なんだそうです。

ぜひローカルな“美食夜市”「南機場夜市」も楽しんでくださいね!

≪トーク③:華西街夜市≫

最後にもう1か所、ちょっとディープな夜市を体験したい方は、萬華区の「華西街夜市」に足を運んでみてください。

人気観光地である「龍山寺」の近くにあるこの「華西街夜市」は、台湾で最初にできた“観光夜市”で、大きな道路を挟んで両サイドに中華風の入口のゲートがあって、ゲートを入るとアーケードの夜市となっています。

かつては、ここの夜市では、蛇の肉を使った料理や、蛇の血といったメニューを出すお店がいくつもあったそうで、“ディープな夜市”というイメージがあったのですが、時代と共にそのお店も減っていき、2018年に最後の店舗が閉店してしまいました。

蛇肉を専門に扱うお店はなくなってしまいましたが、すっぽん料理のお店があって、そこでは“すっぽんの血”の他に、“蛇の血”も楽しめるようですよ。(私はチャレンジする勇気が出ませんが…)もし、チャレンジされたら感想を教えてください。

この他にも、この「華西街夜市」のお店の多くは長く営業している老舗店が多く、店の看板には“創業〇年”という文字が書いてあって、30年以上の歴史のある老舗ばかりです。

中には新しい雰囲気のお店でも、看板を見てみると歴史あるお店もあります。

そんな歴史の貫禄なのでしょうか、やはり他の夜市とはちょっと雰囲気が違い、どこか“ディープ”な空気感が漂います。その雰囲気に押されてか、私はこの「華西街夜市」ではなかなかお店に入りづらく、いつも屋台でちょこちょこ買い食いをするパターンになっています。でも夜市ってそれも楽しいんですよね。

他の夜市とはちょっと違う雰囲気の「華西街夜市」にもぜひ足を運んでみてくださいね。

アクセスは、台北メトロ、ブルーラインの「龍山寺」駅下車。「龍山寺」の左手を抜けて、廣州街という通りを西へ少し歩くと到着します。

ちなみに、「龍山寺」の周辺には、細かく夜市がいくつもあって、「龍山寺」の左手を抜けたところには「艋舺夜市」が、廣州街を「華西街夜市」よりもさらに先へ進むと「廣州街觀光夜市」が、そこから南に少し行くと「梧州街觀光夜市」、そして「龍山寺」の右手を抜けた先には「西昌夜市夜市」があります。ぜひ、あちこち巡って、お気に入りのお店を見つけてくださいね。

なお、今日ご紹介した夜市はローカルな生活の一部の夜市ですので、人込みの中、バイクが通り抜けていくこともよくありますので、夜市を楽しみに行くときにはそこには気を付けてくださいね。

Sat, 24 Jul 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-07-17_台北の夜市(士林、寧夏、饒河街)

≪トーク①:7/13から一部規制緩和された台湾≫

台湾は今、新型コロナの防疫警戒レベル3級が延長されていて、自粛生活が続いていますが、徐々に感染者数も減ってきていることから、今週火曜日(7/13)から、一部規制が緩和されました。

先週のこの番組でもちらっと紹介しましたが、屋外は“国立公園”にあたる「国家公園」や「国家風景区」、「遊園地」、「レジャー農場」や「森林レジャーエリア」、「植物園」、「クリエイティブパーク」といった場所、屋内では「美術館」や「博物館」、「映画館」、「文化センター」などが、条件付き緩和の対象となりました。

そして、飲食店においては、台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部である中央指揮センターは、「指揮センターのガイドラインに合致すれば店内での飲食が可能」としたのですが、離島の澎湖県を除き、全ての地方自治体がまだ禁止とする判断を下しています。唯一、防疫ガイドラインに沿ったうえでチェックに合格した飲食店の店内飲食を認めるとしている澎湖県でも、まだ数店舗しか合格していません。

警戒レベルが3級になってから、これまでデリバリーやテイクアウトに対応していなかったお店も対応するように切り替えたところが多くありますが、屋台や小さなお店などは、人出も少ないしもう休みにしてしまおうと、お休みしている店舗も少なくありません。

夜市などは特に、新型コロナで海外からの観光客が来られなくなって人が減り、域内感染が広がった際には多くの夜市が営業停止となり、それが明けても、台湾内で防疫対策として多くの人が自粛生活をしているため人が減り…と、これまでの賑わいからは想像できないほどに閑散としています。

外食文化の台湾では夜市は生活の一部でもありますが、新型コロナによって「自炊が安全だ!」と自炊をする人も増えているそうで、今だけでなく、コロナ後も夜市などに影響が出てくるのか気になるところです。

今はまだ感染状況が収束しておらず、警戒レベルも3級の中、いきなり人出が増えてしまうと心配なのですが、コロナ後にはまた賑やかな夜市が戻ってきて欲しいなと思います。

≪トーク②:台北最大の夜市「士林夜市」≫

ところで、夜市といえば観光ガイドブックにも特集が組んであったりして、観光スポットにもなっていますが、皆さんは台北市内にいくつ夜市があるか知っていますか??

“商圏”と呼ばれる商店街を含む広い意味で“夜市”とされているのは、18か所あります。(私は半分しかわかりませんでした…)

 

その18か所とは、士林夜市、華西街夜市、艋舺夜市、饒河街觀光夜市、公館夜市、南機場觀光夜市、師大商圈、臨江街觀光夜市、寧夏夜市、大龍街夜市、延三夜市、景美夜市、雙城街夜市、遼寧街夜市、石牌夜市、林口街夜市、737夜市、大義夜市、この18か所。

皆さんはどこの夜市に行かれたことありますか?全部行ったことある!という方もいらっしゃいますか??

先日、ネットでも「台北市はこんなに多くの夜市がいるのか?」という話題が上がっていました。でもやっぱり人口がギュッと台北市に密集しているから、必要だし、商売も成り立つのでしょうね。

そんなたくさんある台北の夜市の中から、まず、初めて台湾の夜市を訪れるならココ!というおススメの夜市が「士林夜市」。台北市の北西部・士林区にある、台北で最大規模の夜市です。

ここの特徴は何と言っても、広くて、何でもある!

美食の屋台はもちろん、フルーツの屋台、ドリンクスタンド、また夜市でおなじみのゲームコーナーや、エビ釣り、包丁マッサージや足つぼマッサージのお店、また屋台だけでなく路面店も充実。洋服や靴、アクセサリー、雑貨、日用品、家具やペット用品まで様々なお店が軒を連ねています。

しかもこの士林夜市の周辺には銘傳大學、東吳大學、士林高級商業職業學校など、学校が多いことから、夕方5時~6時頃になると授業を終えた学生たちでにぎわいます。

そんな「士林夜市」の名物といえば、有名なのが、陽明戲院(陽明劇場)の前に屋台を出す、鮮やかな水色の看板が目印の「士林 豪大大雞排」。顔の大きさくらいある大きな鶏のから揚げ!その大きさはインパクト抜群ですが、大きさ売りだけかと思いきや、揚げたてのお肉は柔らかくてジューシーで美味しいですよ。

ただ、本当にボリュームがあるので、食べきれないかもしれませんし、もし食べきれても、せっかく美食が集まる夜市に来ているのにこれだけでお腹いっぱいになってはもったいないので、友達とシェアして楽しむのがいいかもしれません。

今は、若者の町「西門町」などに店舗を構えていますが、この士林夜市の屋台が創始店なんだそうです。

定番とされていますが、行列のできる人気のお店ですので、探してみてくださいね。

でも士林夜市に来たら“5大おススメB級グルメ”をおさえておきましょう!この“5大おススメB級グルメ”とは、「大餅包小餅)」、「燴炒花枝羹」、「檸檬愛玉」、「士林大香腸」、「藥燉排骨」の5つ。

「大餅包小餅」は、小麦粉を練ってクレープ状に焼いた“大餅”に、カリカリに揚げた酥餅と呼ばれる“小餅”を砕いて乗せ、そこに肉鬆(豚肉のでんぶ)を加えて巻いた食べもの。

元々は、お隣同士で商売をしていた“大餅”屋さんと、“小餅”屋さんが、ふとしたきっかけで「“大餅”で“小餅”を巻いてみたらどうだろう?」とコラボレーションしたところ大人気となり誕生したんだそうです。おやつのような感覚で食べられますよ。

そして「燴炒花枝羹」は、“花”、“枝”で「イカ」のことで、これは「炒めたイカのあんかけスープ」。もちろん、イカだけでなく、きくらげや筍、シイタケなどお店によっていろんな具材も入ったスープです。

「檸檬愛玉」は、ご存知の方も多いでしょう。“愛玉ゼリー”にレモンシロップをかけたもの。夏におススメのすっきりデザートです。

「士林大香腸(士林ジャンボソーセージ)」は、大きな腸詰。その名の通り、ホットドッグサイズよりもう少し大きいでしょうか、結構どっしりとしていますが、意外とぺろりと食べられます。

そして、「藥燉排骨」は、「薬膳ポークリブスープ」。見た目は真っ黒のスープで初めて見るとちょっとびっくりしますが、様々な漢方食材で煮込んだ健康スープです。

もうこの“5大おススメB級グルメ”だけでもお腹がパンパンに!胃袋がもう一つ、二つ欲しい!と思うと思いますよ。

夜市がどんなものが見たい!夜市の熱気を楽しみたい!いろんな美食を食べ歩きたい!という人、みんなにおススメの夜市です。しかも夜中の2時頃までやっていますので、ゆっくりと楽しめますよ!

「士林夜市」へのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインで「劍潭」駅下車、1番出口を出ると左手正面に賑わっているエリアが見えます。駅前ですし、多くの人が向かっているので、すぐわかると思います。

≪トーク③:“美食夜市”「寧夏夜市」 と「饒河夜市」 ≫

美味しいもの楽しみたい!という人は、中でも“美食夜市”として人気の「寧夏夜市」と「饒河街夜市」がおススメです。どちらもここ数年、日本人観光客にも人気が高まっていた夜市です。

「寧夏夜市」は、MRTの中山駅から歩いて行けて、そんなに大きな規模ではない、地元の人たちが集まる夜市です。日本人観光客に人気の“月下老人”がいる「台北霞海城隍廟」からも歩いて行ける距離なので、昼間は“月下老人”にご挨拶に行って迪化街を散策して、夜はこの「寧夏夜市」で楽しむという人も多いようです。

この「寧夏夜市」は食べ物の屋台がメインの“美食夜市”!日本にも店舗がある台湾最大の魯肉飯のチェーン店、「鬍鬚長魯肉飯」もこの「寧夏夜市」が発祥なんだそうです。

そして、いつもなが~い行列ができているのが“タロイモ揚げ団子”のお店「劉芋仔」。ピンポン玉サイズの“タロイモ揚げ団子”は、ほくほくで、素朴なタロイモの味が癖になるおやつです。いつも行列で人気のお店だったのですが、2019年にミシュランガイド台北のビブグルマンに認定されてから、更に人気が高まっています。

ちょっと並ばなくてはいけないですが、並んでも食べたい一品です。アヒルの塩漬け卵が好きな人は、“アヒルの塩漬け卵の揚げ団子”もあるので、そちらもぜひ食べてみてくださいね。

この他にも、「寧夏夜市」の名物メニューといえば「蚵仔煎(牡蠣オムレツ)」。私は貝アレルギーなので食べたことはないのですが、人気のお店は行列となっています。お店がいっぱいあってどこにしたらいいかわからない…という場合は、行列を目安にするといいかもしれません。

また、パパイヤミルクが美味しい、その場で作ってくれるジューススタンド「童年木瓜牛奶」や、こちらもいつも行列ができている人気の台湾スタイルのおにぎり屋さん「慈音古早味阿婆飯糰」も忘れてはいけません。

そして、豆花やフワフワかき氷「雪花冰」のお店も色々とあります。まさに“美食夜市”!コンパクトサイズの夜市なので、まずはぐるっと全体を見て回ってお店をチェックしてから食べ歩きをしてもいいですし、何度も通って、お気に入りのお店を見つけてください。

ちなみに、私はこの「寧夏夜市」で「臭豆腐」が食べられるようになりました(笑)。

この「寧夏夜市」は清潔なのもポイント。各屋台にも厳しくチェックを行っていますし、夜市は全面禁煙。安心して歩けます。2015年には台北市内の夜市ランキングで「歩きやすい夜市」、「美食夜市」、「エコ夜市」、「魅力的な夜市」、「フレンドリーな夜市」など、様々な部門で優勝しているんですよ。

コンパクトサイズのおススメ“美食夜市”です。

「寧夏夜市」までのアクセスは、台北メトロのレッドラインとグリーンラインが通っている「中山」駅下車。1番出口から出て、西へ。三越などが見える方向とは逆向きに10分ほど歩いた先となります。

そしてもう一つの“美食夜市”「饒河街夜市」。

こちらは、台北メトロ、グリーンライン東の終着駅「松山」駅側にあります。

中華風の大きなゲートをくぐるとそこから夜市です。全長およそ600メートルの道の真ん中に屋台がずら~っと並びます。「士林夜市」と並んで“台湾の2大夜市”と言われています。通りは1本なので迷子になることはないのですが、長さがあるので、「寧夏夜市」のように“まずぐるっと全体を見てから…”と考えるとちょっと大変です。

ですので、ここでは、食べたいなというものに出会ったら、後から…なんて思わずにその時に買うのをおススメします。

大きい夜市なんですが、地元の人たちが多く訪れる夜市です。ここ数年は外国人観光客も増えていました。

日本のテレビ番組のロケは、この「饒河街夜市」より、先ほど紹介した「寧夏夜市」の方が良く見かけますが、欧米のテレビ局はこちらの「饒河街夜市」でロケをしているのをよく見かけました。

そんな「饒河街夜市」といえば、大きなゲートの足元付近にお店がある「福州世祖胡椒餅」の“胡椒餅”がおススメですよ。2018、2019年とミシュランガイド台北のビブグルマンに認定されている人気のお店です。

台湾の定番グルメ「蚵仔煎(牡蠣オムレツ)」や、「水煎包(焼き小籠包)」、「牛肉麺」、「天婦羅(“てんぷら”と呼ばれるさつま揚げ)」などのお店の他、タイ料理の屋台や、韓国料理の屋台、流行りの新しいメニューを出す屋台もたくさん見かけます。伝統的な屋台と、夏祭りの夜店のような屋台が混在した雰囲気の「饒河街夜市」。新旧の様々な美食を楽しんでください。

そして「饒河街夜市」には、臭豆腐のお店もいくつもあります。煮るタイプの“麻辣臭豆腐”のお店や揚げたタイプの臭豆腐のお店、どちらもあります。せっかくですので「饒河街夜市」に来たらチャレンジしてみてくださいね。なお、臭豆腐初心者は、揚げたタイプの方が食べやすいのでそちらからチャレンジすることをおススメします。

また「饒河街夜市」は、美食だけでなく、雑貨や洋服を売っているお店もたくさんあります。たまに臭豆腐など臭いの強いものの横で洋服を売っているお店があったりして、臭い大丈夫かなぁ…と心配になることもあります(笑)。

美食と合わせて、お買い物も楽しんでくださいね。

今日ご紹介した夜市3ヶ所はどこも地元の人たちはもちろんですが、観光夜市として多くの外国人観光客も訪れていた場所なので、今は本当に寂しくなっています。

活気あふれる夜市の風景が戻ってくるまでにはまだ時間がかかりそうですが、コロナ後、また盛り上がることを期待したいですね。

Sat, 17 Jul 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-07-10_夏の向日葵&蓮の花スポット

≪トーク①:武陵農場の紫陽花の池&彩虹河濱公園のヒマワリ≫

暑い日が続いています…。新型コロナによって台湾ではマスク着用が必須のため、汗かきの私はマスクの中でも汗をかいて、最近肌荒れが気になっています。そんなすっかり夏モードの台湾ですが、先日、台湾中部・台中市にある「武陵農場」に“紫陽花の池”が登場し、話題となりました。

え?なんで今ごろ紫陽花?と思ったのですが、「武陵農場」では、この休園期間中、園内の紫陽花が見ごろを終え、色あせてきたことから、その紫陽花を使って、近年、日本のインスタで人気となっている、神社の手水舎や手水鉢に花を浮かべる“花手水”を再現した池を作りました。

台湾にも花言葉があって、台湾では白やピンクの紫陽花は「希望」、紫の紫陽花は「再会」、青の紫陽花は「円満」と言われていて「武陵農場」によると、「希望」の象徴であり、紫陽花の花一つ一つがギュッと集まっている姿が、団結して新型コロナに立ち向かうという姿を象徴しているようだとして、台湾の新型コロナの感染拡大が早く落ち着きますようにとの願いを込めて、紫陽花の池を作ったそうです。

紫陽花の花というと、梅雨時期に見かけるからなのか、他の花と比べて、“すごく華やか!”というよりも、雨や水が良く似合う、何だか“静かな美”というか、幻想的な雰囲気を感じますよね。

今は、休園中のため、観に訪れることはできませんが、「武陵農場」のフェイスブックページにアップされた映像に、日本ロスの人だけでなく、多くの台湾の人たちが癒されました。

早く新型コロナが落ち着いて、「武陵農場」に遊びに行きたいな~と思っていた人も増えていた中、7/8に台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部である中央感染状況指揮センターが、7/12以降の新型コロナ対策について、警戒レベル3級は7/26まで延長とするものの、一部条件付きで規制を緩めると発表しました。その“一部条件付きで規制が緩められる”対象に、“国立公園”にあたる「国家公園」や「国家風景区」、そして「レジャー農場」や「植物園」、「クリエイティブパーク」、「美術館」、「博物館」が含まれていることから、この情報が出るとすぐに台湾各地の人気スポットやその周辺の宿泊施設などには予約の電話がどんどん入ってきたそうです。

その紫陽花の池を作った「武陵農場」でも、8日に規制の部分解除が報じられたあとすぐから宿泊施設やキャンプエリアの予約や問い合わせの電話が鳴りやまなかったそうです。告知された当日8日の15時までに30組以上の宿泊に関する問い合わせがあって、その翌日には、7月、8月の休日の宿泊は全て埋まってしまったんだそうです。

台北市と新北市は5/15から、そのほかの地域も5/19から新型コロナの防疫対策が上から2番目に厳しい3級となっておよそ2か月に渡って自粛生活をしているわけで、この状況に、みんな一生懸命我慢していたんだなという思いと同時に、一気に人が溢れそうで今後また自粛生活を強いられるようなことが起こらないか、ちょっと心配でもあります…。

さて、新型コロナの影響で私たち人間の世界では自粛生活を行っていますが、自然界では、新型コロナも、人間が自粛生活している事も、一切関係なく、いつも通り季節が移り変わっています。

紫陽花の花はもうシーズンを終えようとしていますが、今度は夏の花たちが続々と花を咲かせていますよ。

夏の花の代表といえば「ヒマワリ」!台湾でも7月末から9月中旬ごろにかけてが見ごろとなります。

中でも、台北でおススメのスポットは台北北東部・內湖エリアの「彩虹河濱公園(レインボー河浜公園)」。

近年、河濱公園がどんどん美しく整備されていて、遊具施設を新しくするだけでなく、花畑の整備をしているところもあります。この「彩虹河濱公園」でも“ひまわりエリア”があって、バスケットコートおよそ15個分の広さの土地に23万株ものヒマワリが植えられています。

しかも、特に花畑の中に通路などを作っておらず、なかなかワイルドに植えられているので、自然な花畑にも見えますし、ここのヒマワリは背が高いなぁという印象です。

さらには、川沿いで、近くに橋もあって、遠くには台北のランドマークである超高層ビル台北101が見えたり、近くの松山空港から飛び立つ飛行機が見えたり…と、都会と自然がマッチした花畑です。

そしてなんといってもここは郊外の花畑に行くのと比べてアクセスがいいのがポイント!

台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインで東の終着駅「松山」駅まで行き、徒歩20分、もしくは、駅前のバス停から「204」番か「民生幹線」バスに乗って「行善」バス停下車。そこから徒歩10分です。

駅前からUbikeを借りるのもおススメですよ。川沿いをサイクリングして、ひまわりの花を楽しんでまた自転車で戻って来るという楽しみ方ができます。

アクセスがいいので、旅のルートにも入れやすいですよね。

この「彩虹河濱公園」のヒマワリは例年の様子を見ていると9月頃までしっかりと楽しめそうですよ。

ヒマワリのシーズンに台北を訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。

≪トーク②:向陽農場(Sun&Green) ≫

ちょっと遠出する余裕があれば、郊外のひまわり畑もぜひ訪れてみてください。

“ヒマワリ”スポットといえば、台湾で最も有名なのが、台湾北部・桃園市にある「向陽農場(Sun&Green)」。ここは、台湾北部最大のヒマワリをテーマにした農場です。

オーナーさんは、国立屏東科学技術大学の農園生産技術科を卒業した人で、1万8,000坪の広い園内には様々な品種のヒマワリが植えられていて、品種ごとの紹介の看板もつけられています。

一言に「ヒマワリ」と言っても、真ん中の茶色い部分が大きく花が密に咲く品種もあれば、真ん中が茶色ではなく黄色いものや、花びらがレモンのような黄色の品種、花びらの先が丸いものや、しゅっととがったもの、また赤い花びらの品種など様々です。

ここのひまわりはきれいに整列して植えてあるので、ひまわり畑には通路があって中に入って写真を撮ることができます。

ポイントは、ひまわりが向いている方向から、ひまわり畑を斜めに撮ると、通路が見えず、たくさんのヒマワリの中にいる素敵な写真を撮ることができますよ。

そしてここで楽しめるヒマワリは“花”だけではありません。

「ひまわりの種のアイスクリーム」や、「ひまわりのお茶」、「ヒマワリのお茶ゼリー」なども売っていて、舌でヒマワリを楽しむこともできますし、広い敷地内には、ミニ列車が走っていたり、羊がいたり、射的コーナーがあったり、バーベキューエリアがあったりと、家族そろって楽しめるスポットとなっています。(バーベキューエリアは別途料金が必要となります。)

またお土産コーナーでは、ひまわりをモチーフにした小物もたくさん売っていて、見ているだけでも元気が出てきます。

「ヒマワリ」の花は本当にエネルギーに溢れていますね。

「向陽農場」は、私が数年前に行ったときには入園は無料だったのですが、昨年(2020年)から観音エリアに住む住民以外は入園清掃費として1人50台湾元(日本円でおよそ200円)が必要となりました。

これだけのスポットをこれまで無料で開放していたというところがすごいなと思いますが、今回必要となったこの入園清掃費も、入園後、そのチケットが園内で使える50元分の割引券となります。ですので、園内でお買い物をしてその際にチケットを使えば実質入園料は無料のようなものですね。

夏場に台湾を訪れる機会があれば、ひまわりからたくさんのエネルギーをもらいに、ぜひ「向陽農場」に出かけてみてくださいね。

「向陽農場」へのアクセスは、在来線台湾鉄道「中壢」駅下車、駅の左前方にある「桃園客運」というバス会社の乗り場から「観音」行きのバスに乗って、「東元公司」バス停下車。バス停近くの交差点に「向陽農場」と書かれた看板がありますので、その矢印の方向に徒歩40分です。

バス停降りてからちょっと距離があるのと、途中、あまり日陰もないので、歩くのはちょっとなぁ…という方は、台湾新幹線こと台湾高速鉄道の「桃園」駅下車、そこからタクシーで行くのがおススメです。

ちなみに、帰りは農園のカウンターの人にお願いをするとタクシーを呼んでくれますよ。歩きながら途中でタクシー来たら捕まえようか。なんて思っても、台湾は郊外に行くとタクシーも呼ばないとなかなか通りませんので、気を付けてくださいね。

実は、私は初めて「向陽農場」に行ったとき、友達と軽いノリでバス停まで歩き始めて、結局タクシーと出会うことなく、へとへとになってバス停に着いたものの、そこでバスがさらに40分待ち!しかも椅子も歩道もない道路わきのバス停でただひたすら待つ…という経験をしてしまいましたので、皆さんは気を付けてください。。。

≪トーク③:「蓮荷園休閒農場」の蓮の花&“觀音飛機場”≫

実は、この「向陽農場」から最寄りの(…とは言っても徒歩40分かかりますが)バス停に行くまでの間にもう1か所、夏におススメのスポットがあります。

それは、「蓮荷園休閒農場(れんかえんレジャー農場)」─。

ここは、蓮の花のスポット。2ヘクタールを占める園内には、大きな蓮の池があって、美しい蓮の花が鑑賞できます。でもここが人気となっている一番の理由は、“蓮の葉の上に乗ることができる”こと!

様々な種類の蓮があるのですが、中でも「大王蓮(オオオニバス)」と呼ばれる種類の丸いお盆のような形をした蓮は大きさが直径1m以上にもなって、体重制限はありますが、その上に乗ることができるんです。

この体重制限、何キロまでだと思いますか?

設置してある看板には体重制限は100kgまでと書いてあります!ですので、大人でも大丈夫!また、体重によっては小さなお子さんと一緒に乗ることもできますね。

元々の体重制限は60kgまでだったそうで、この看板の100kgという数字の部分が手書きで上から貼ってあるというのがちょっとドキドキしますが(笑)、ちゃんと蓮の生育状態を見て判断しているそうですので安心してチャレンジしてくださいね。

また、園内には蓮の池にブランコが設置されていて、インスタ映えするような写真が撮れるスポットがあったり、食事処もあって、そこでは“蓮”を使った「蓮の実竹筒飯」や「蓮の葉麵線」といった食事メニューや、「蓮の実豆花」、「蓮の実かき氷」、「蓮の花コーヒー」といったデザートも楽しめます。

そして、蓮を使ったDIY体験などもやっていますので、こちらも家族で楽しめますよ。

「蓮荷園休閒農場」の入園料は大人1人80元(およそ320円)、子供1人50元(およそ200円)です。「大王蓮(オオオニバス)」に乗る場合には別途50元(およそ200円)がかかります。

「向陽農場」でヒマワリを楽しんだ後、真っすぐタクシーで帰るのもいいですが、ちょっとお散歩気分で歩いて、“蓮の花”も一緒に楽しんではいかがでしょう。

そして、さらにもう1つ、近くに、こちらは季節を問わず気になるスポットがありますよ。

「向陽農場」と「蓮荷園休閒農場」の最寄りのバス停「東元公司」バス停から駅とは逆方向に2停留所行くと、左手に“飛行機”が見えてきます!!

空港や滑走路らしきものは一切ない、一般の道路の脇に、ペイントされた古い飛行機が鎮座していて、とっても不思議な雰囲気を醸し出しています。

桃園といえば台湾北部の空の玄関口ではありますが、なぜ飛行場からは遠く離れた、しかもこんな道路のすぐ脇に飛行機があるのかというと、これは現役を退いた飛行機で、元々「長美休閒農場」と呼ばれていた場所を、新たなテーマのスポットにしようと準備しているんだそうです。

ただ長らくそのままであることから、一部では「飛行機の廃墟」等とも呼ばれているようですが、実はインスタなどで“秘境”として注目を集めていて、写真を撮りに訪れる人も少なくありません。

飛行機の中には入れませんが、間近で見ることができますし、タラップやジェットエンジン部分で写真を撮るのが人気のようです。

ジェットエンジンの部分なんて、普段そんなに間近で見ることはできませんからね。それだけでも特別な感じがします。

フォトスポットとしても気になりますし、今後、この飛行機を利用してどのようなスタイルで営業していくのかも気になります。

ただ、ここは私有地ですので自由に入ることはできません。写真を撮りたいなという方は、現在は土曜と日曜の週末のみ、朝9時から夕方17時まで開放しているそうですのでその時間に合わせて行ってみてください。なお、入園清掃費として1人150元が必要となります。

まだここで何かしらの営業をしているというわけではありませんが、もし興味があれば、ひまわり、蓮と合わせて見に行ってみてくださいね。

夏の強い日差しを浴びて植物たちはぐんぐん大きくなっていますが、夏の花たちを楽しみに行くときには、帽子や日傘といった日よけグッズ、日焼け止め、サングラス、そして飲み物!これを忘れないようにして出かけてくださいね。

ちなみに、汗かきで暑さに弱い私は、熱中症対策の塩分補給用に、よく“塩レモンキャンディー”を持ち歩いています。これも暑い日のお出かけにおススメですよ。夏に台湾に来るときには覚えておいてくださいね。

Sat, 10 Jul 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-07-03_観光ダムスポット(南部)

≪トーク①:高雄・阿公店水庫≫

先週のこのコーナーでは、56年ぶりの大渇水からようやく潤ってきた台湾の北部のダムのおススメ観光スポットをご紹介しましたが、今回、渇水が特に深刻だった中南部でも、ほとんどのダムで渇水警報が解除となりました。

あとまだ、台中にある「德基水庫」がまだ警戒状態ではありますが、ほとんどのダムで深刻な水不足からようやく落ち着きを取り戻しました。

なお、ネットで台湾各地のダムの貯水率をまとめてみることができるのですが、その中で、台湾南部・高雄にある「阿公店水庫」だけがまだ貯水率3.3%と低い数値となっていて、「え?まだ深刻なのでは?」と私も思ったのですが、この「阿公店水庫」は、台湾で唯一、“洪水防止”を目的に建てられたダムで、貯水を目的とはしていないんだそうです。

しかも、ダムの底の堆積物も多くなっていることから、既に一般への水の提供は停止していて、長期にわたって放水状態を続けているそうです。

ですので、貯水率が低い数値となっていても問題ないようです。

そんな「阿公店水庫」も実は観光スポットとして人気のダムです。「阿公」と聞くと、台湾語や台湾の人の言葉になじみのある方は「え?おじいちゃん?」と思うかもしれませんね。台湾ではおじいちゃんのことを「阿公(a-kong)」、おばあちゃんのことを「阿媽(a-ma)」と呼んだりするので、「ダムの名前におじいちゃん?」と思ったかもしれません。

この名前の由来は、一つは、ここに住んでいた原住民族が呼んでいた土地の名前の音から付けたというもの。そしてもう一つは、明朝時代に中国大陸・福建省から台湾に渡ってきたある老人が、この川のほとりに茅葺屋根の小屋を建て、屋台を出して道行く人にお菓子やお茶を売っていました。ここは、台南や高雄・左營間を行き来するのに便利な場所だったので、そこから“おじいちゃんの店”という意味の「阿公店」という名前になったという説。

そう、まさに「おじいちゃん」を意味する名前なんです。

そんな「阿公店(おじいちゃんのお店)」という地名は、日本統治時代に“岡山”という名前になったのですが、それまではちゃんと地名として使われていたんだそうです。

地名として残るほど、“おじいちゃんのお店”は有名だったんですね。

今は、川の名前「阿公店溪」と、ダムの名前「阿公店水庫」として“おじいちゃんのお店”という名前が残っています。

そんな「阿公店水庫」は、日本統治時代から建設をはじめ、台湾最長となる工事期間およそ12年という長い時間をかけて1953年に完成したダムで、台湾最長2.38キロメートルの堤防を持っています。

また、2010年に台湾初のダムをぐるりと囲むようにおよそ7キロのサイクリングロードが完成して、自転車に乗ってダムの周辺の風景を楽しむことができますよ。

しかも、その「阿公店水庫」のサイクリングロードには、“阿公店十景”と呼ばれる景色のいいスポットがあって、特に天気のいい休日は多くの人が訪れます。

その“阿公店十景”とは、

「日昇蓬萊」、「荷塘曉風」、「崗山倒影」、「長堤夕照」、「龍口吞泉」、「水漾釣月」、「煙波虹橋」、「竹林伴騎」、「樹影果香」、「晨鐘暮鼓」の10か所。

中でもフォトスポットとして人気なのは「日昇蓬萊」と「煙波虹橋」という2つの橋。

「日昇蓬萊」は、その名の通り、朝日を見るのにおススメのスポット。「阿公店水庫管理中心(阿公店ダム管理センター)」から5分ほどで着くので、朝早い時間から朝日を見に来る人も少なくないそうです。

また、「日昇蓬萊」の橋の主塔が赤色で、青い空、ダムの水、その周りの木々にとても映えることから、人気のフォトスポットで、ブライダル写真を撮っているカップルも時々見かけます。

そして「煙波虹橋」の方は、石造りの主塔で重厚な趣きですが、こちらは橋の入り口前のウッドデッキ調の道が大きくカーブしていて、そこで写真を撮ったり、そこから橋の側面を撮ったりしている人をよく見かけます。

どちらも人と自転車専用ですので、幅はそんなに広くないのですが、長さは200メートルを超える長い橋で、ゆっくりと辺りの景色を楽しみながら渡ってください。

橋を渡っている途中で探してみると、遠くにお互いの橋が見えますよ。

ちなみに、「阿公店水庫」には、「阿公店水庫管理中心(阿公店ダム管理センター)」の近くにレンタサイクルのUbikeがありますので、旅行客もサイクリングを楽しめますよ。

ダムを反時計回りにぐるっと回ったら、最後は広くて真っすぐの道が続きますので、サイクリストたちがラストスパートをかけて戻ってくる様子も見かけますよ。もちろん、安全には気を付けて、皆さんもぜひ「阿公店水庫」のサイクリングを楽しんでみてくださいね。

≪トーク②:高雄・阿公店水庫アクセス&崗山之眼≫

「阿公店水庫」までのアクセスは、台湾新幹線こと台湾高速鉄道で南の終着駅「左營」駅まで行き、そこから在来線台湾鉄道に乗り換え。そして「岡山」駅まで行ったら、駅前のバスセンターから高雄客運の8008番か8020番のバスに乗って「水庫入口」バス停下車です。

また、ダムの周りではないのですが、近くに「崗山之眼」という人気のスポットがあります。

ここには、「阿公店水庫」や「阿公店森林公園」、「阿公店溪」、そしてその近くの平原などが見渡せる天空回廊があります。

この天空回廊は音楽をイメージした設計となっていて、全長88メートル、高さはおよそビルの8階の高さ。そこから「阿公店水庫」周辺が一望できます。

高いところが苦手な方は、なんだか身体が“きゅー”っとなりそうですが、一部、足元がスケルトンになっていたりしますので、ぜひそこにもチャレンジしてみてください(笑)。

その天空回廊を支える主塔はバイオリンのネックのような形をしていて、ワイヤーが“弦”を、天空回廊に続く螺旋階段はピアノの鍵盤のイメージ。風が吹き抜けたらまるで音楽が聞こえてきそうな雰囲気となっています。

ちなみに、「崗山之眼」の天空回廊からは、お天気のいい日にはこの高雄市のランドマーク高雄85のビルが見えたりもするそうですよ。

2018年にオープンしたスポットで、有名な旅行雑誌「ロンリープラネット」で、高雄で最も素晴らしいスポットとしておススメされたこともあります。新たな人気スポット、ぜひ足を運んでみてくださいね。

「崗山之眼」までのアクセスは、「阿公店水庫」から観光シャトルバスが出ています。「阿公店水庫」バス停から“緑線”の観光シャトルバスに乗って「崗山之眼」バス停下車です。

≪トーク③:嘉義/台南・曾文水庫≫

南部の観光ダムスポット、もう1か所は、嘉義と台南に跨っている「曾文水庫」。

1973年に完成、総貯水量およそ7億800万立方メートルの台湾最大のダムです。灌漑の他、発電や洪水防止、そして観光と、様々な目的を持っています。

この「曾文水庫」には、“ウォーキングトレイル”が設けてあって、合計375段の階段を上って一番高い所まで行くと、その大きなダムを俯瞰することができます。

緑豊かで、ダムから眺める湖や山々の雄大な景色はとても美しく、人気観光スポットとなっていて、毎年30万人近い人が訪れています。

観光スポットになっているダムですので、旅客服務中心(トラベルサービスセンター)やレストラン、キャンプエリアなどもあります。

この旅客服務中心(トラベルサービスセンター)の建物は、目の形のような薄い楕円形をしていて、外壁は鏡のようなガラスで覆われています。その目を引く外観から、フォトスポットとなっています。

また、建物の周辺にはベンチもあってそこでゆったりと過ごすこともできるのですが、この外壁のガラスに周辺の木々が写って、建物は先鋭的なであるにも関わらず自然に溶け込んでいます。

また、「曾文水庫」の人気スポットなのが、2011年に完成した「觀景樓(景観タワー)」にある“橋”。“橋”とは言ってもどこかに渡るものではなく、ダムに向かって天空歩道が伸びている“橋”のような景観台で、その天空歩道の先からは、ダムの遠くの方まで見渡せます。

しかも、「觀景樓」には、テラスからも屋内からも360°ダムを眺めながら軽食が楽しめるカフェレストランもあって、ここでのんびりと時間と共に変化するダムの風景を眺めているだけでもいいな~という気分になります。

そして「曾文水庫」も“ダムクルーズ”があります。この「觀景樓」の近くにあるふ頭から船が出ます。「觀景樓ふ頭」から「山豬島(イノシシ島)」、「飛鷹峽谷」を巡って「觀景樓ふ頭」に戻って来るおよそ1時間のコース。豊富な自然の中、野生動物の声や姿を楽しむことができます。

この1時間のダムクルーズは、土日祝日の朝10時からと、午後5時からの2回、あります。料金は1人300台湾元(日本円およそ1,200円)です。

また、そのコースに釣り1時間をプラスしたコースを毎日運航しています。こちらは全部で2時間コース。毎日午後1時半に出発します。料金は平日は1人500元(およそ2,000円)、休日は600元(およそ2,400円)です。

この他にも、「曾文水庫」周辺には、噴水や滑り台が設置された、子供たちがちょっとした水遊びができるスポットもあって、夏場にはお子さん連れの方も多く訪れます。

大きなダムと聞くと、山奥の何もない所…というイメージがありましたが、ここはひとつの観光スポットとして楽しめます。

「曾文水庫」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車、駅前のローターリーの駅を背にして右手セブンイレブンの前にあるバス停から綠幹線のバスに乗って終点の「玉井」へ。そこからさらに綠24番のバスに乗り換え、終点「觀景樓」バス停下車です。

ただし、綠24番は1日9往復しかなく、しかも「觀景樓」まで行くバスは1日3往復しかありませんので時刻表をチェックしてプランを立ててくださいね。

ちなみにこのルート、そう!「玉井」といえば、マンゴーの故郷としてもお馴染みのあの「玉井」です。

ですので、もし夏場、マンゴーの時期に「曾文水庫」を訪れるのであれば、「玉井」でマンゴーも楽しむプランを一緒に立てるのもいいかもしれません。

ただ、くれぐれもバスの時間をお忘れなく!(笑)

旅のスケジュールに余裕があれば、ぜひ台湾南部のダムにも足を延ばしてみてくださいね。

Sat, 03 Jul 2021 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-06-26_台湾の観光ダムスポット(北部)

≪トーク①:日月潭≫

昨年末から記録的な大渇水に見舞われていた台湾ですが、6月の半ばに入ってから遅めの梅雨がやってきて、ようやく台湾全土が潤ってきました。

台北でもかなりまとまった雨が降る日が多くあって、ここじゃなくてダムの方に降ってくれればいいのにね。と話していたのですが、しっかり山の方でも降ってくれたようです。

台湾の水がめの水量バロメーターの一つとしておなじみの台湾中部・南投県の日月潭(サンムーンレイク)にある「九蛙疊像(9匹のカエルのオブジェ)」。

前にこの番組でもご紹介したことがありますが覚えていますか?「親ガエルの上に子ガエル、子ガエルの上に孫ガエル…」といった感じで、蛙が9匹積み重なっているオブジェのことで、ダム湖の水が豊富にあると隠れてしまうんですが、水位が下がると上から1匹ずつが姿を現し、水位の指標として台湾の人たちに親しまれています。

この9匹の蛙たちの何匹目が頭を出しているかで日月潭の水位がわかるようになっていて、一番上の蛙の頭すれすれまで水があれば水位は748.48m、一番下の蛙の頭が出ていたら水位は745.90mなんです。

その蛙たち、最近までは9匹全部が姿を見せていただけでなく、その周辺もカラカラになっていたんですが、もう蛙はあと一番上の1匹とその下の2匹目が半分見えるだけに。貯水率97%とほぼ満水状態に回復しました。

これにはネットでも「下の方の蛙も『やっと水に浸かれた』って言ってるよ」とか、「蛙さん、バイバイ」と、喜びのメッセージが寄せられていました。

ちなみに、この「九蛙疊像」は、1999年に南投県風景区管理所から委託を受けて「水蛙頭自然步道」を設計した会社の呂兆良氏がデザインし、日月潭エリアで有名な芸術家である沈政瑩氏が作ったもので、計画では歩道の終点の水面にあたるところに設置して、「水蛙頭」という地名を更に印象付けようとしていたそうです。

その「水蛙頭自然步道」は現在改修工事中で、予定では間もなく6月29日に工事が完了する予定で、これまでよりも更に近い距離でこの「九蛙疊像」を見ることができるようになるそうです。

皆さんも旅行が解禁になりましたらぜひ足を運んでみてくださいね。

日月潭の「九蛙疊像」までのアクセスは、台湾新幹線こと台湾高速鉄道で「台中」駅まで行き、5番出口から出てバス乗り場へ。南投客運の6670番のバスに乗って「日月潭」バス停下車。そこから南投客運の6669番のバスに乗り換えて「水蛙頭步道」バス停下車です。

なお、「九蛙疊像」は水位の目安となっていますが、日月潭の水は水力発電などに使われるため、1日で水位の差が1~2m出ることもあって、時間帯によっても水面に現れているカエルの数が違ったりするそうですよ。

≪トーク②:石門水庫≫

昨年(2020年)末から続いた渇水はかなり深刻だったため、春ごろから台湾のニュースでは各地のダムの貯水率が頻繁に報道されていたので、台湾のニュースを見ていたという方は、様々なダムの名前を目にしたり、耳にしたりしたのではないでしょうか。それらのダムの中には、観光スポットとして人気のダムもあります。

“北部の水がめ”と呼ばれているのが、台湾北部・桃園にある「石門水庫」。

大漢溪という川の中流に位置していて、桃園市の大溪区と龍潭区、復興区、新竹県の關西鎮の間に跨っています。渓流の河口にある二つの峰がまるで石の門のように見えることから「石門水庫」と名付けられたそうです。

ここは台湾北部の最も重要なダムの一つとされていて、集水面積およそ8平方キロメートル、総容量およそ3億1000万立方メートルと大きなダムです。灌漑や発電、給水、洪水対策といった多くの目的を果たしている他、ダム周辺は山の色など四季の変化を楽しめることから一年を通して人気の観光スポットでもあります。

この「石門水庫」の楽しみ方といえば、「ダムの堤頂散歩」、「遊歩道散策」、「魚料理」、そして「船」!

まずはせっかくダムに来たのであれば、ダムの迫力を近くで感じたいですよね。

景観台からその姿を眺められますが、放流を行っていないときは、放流ゲートを真上から、また真下から眺めることができます。

まるでスキーのジャンプ台のような形をしているので、実際、放流される際には、ジャンプ台でいう踏切りにあたる位置で水が跳ね上がって、豪快な放流になる事でも有名ですよ。

この“ダムの堤頂”の道を渡ると「嵩台」という「石門水庫」で一番高いスポットがあります。

ここから通ってきた“ダムの堤頂”の道を見ると、ダムと調整池の間に緩く道が“逆Sの字”を描いていて、右側には深い緑の木々と豊富に水が溜まったダム、左側はぐっと下がったところに調整池…と、ダムの姿を俯瞰して見ることができます。もし放流が行われるタイミングでしたら、穏やかなダム側と、激しく水が流れ出す池側との、「静」と「動」の両方の姿を見ることができるので、人気のフォトスポットになっていますよ。

次に、ダムの周辺は遊歩道が整備されているのでゆっくりお散歩をするのもおススメです。春の桜の時期は溪州公園周辺が人気のスポットですし、秋の紅葉の季節は楓林步道が人気のスポットです。

また、3月から4月にかけては、油桐花(アブラギリの花)のように樹に白い花がこんもりと咲くヒトツバダゴも見ごろとなりますし、この他にも季節によって様々な花が咲いて、色々な姿を見せてくれますよ。

更には、「魚料理」も楽しみの一つ!この「石門水庫」周辺はダムでとれた魚料理を出すお店が何軒か並んでいます。ダム歩きを楽しんだらぜひダムのお魚でお腹を満たしてくださいね。お魚は淡白な白身の魚を使ったメニューが色々とありますよ。

そして最後に「船」!

これは何かというと、遊覧船でのダムツアーが楽しめます。

ダムの大壩ふ頭から龍珠湾までを往復するおよそ50分のコースと、大壩ふ頭から龍珠湾、石秀湾、そして薑母島まで行って、島をちょっと散策して戻って来るおよそ2時間のコースの2つがあります。

この一帯は、緑も豊富で大漢溪流域の特有の地質や地形などが見られるので、ゆっくりとダム周辺の自然を見たいという方は大壩ふ頭からの船のツアーがおススメです。

薑母島は、2008年に放送された台湾の人気ドラマ「命中注定我愛你(邦題:ハートに命中!100%)」のロケを行ったスポットで、島に上陸すると「許願橋」や、「許願池」といった観光スポットもありますし、百年鎮座する「土地神様」もいます。また、流木で作ったお土産物や、ちょっとした食べ物を売っているお店もありますよ。ダムの入り口付近とはまたちょっと違った雰囲気を楽しめます。

この「ダム湖遊覧ツアー」、龍珠湾までの往復コースは1人台湾元で200元(日本円およそ790円)、薑母島まで行くコースは1人400元(およそ1,600円)となっています。

「石門水庫」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「中壢火車站」下車、桃園客運というバス会社の中壢ターミナルから「台灣好行(台湾トリップ)」の503番「石門水庫線」に乗って、「石門水庫」バス停下車です。ただ、このバスは休日しか運行していませんので、休日に合わせて行くことをおススメします。

ちなみに、「石門水庫」の「ダム湖遊覧ツアー」は、もう1か所別の場所、阿姆坪ふ頭から出るツアーもありますよ。

ただ、「石門水庫」は大きなダムなので、阿姆坪ふ頭は「石門水庫」の放流スポットからはかなり離れているので、放流スポットと併せて「ダム湖遊覧ツアー」に参加するなら大壩ふ頭からがおススメです。

でも、阿姆坪ふ頭は、こちらも休日のみの運行となりますが、在来線台湾鉄道の桃園駅裏の桃園客運バスの桃園バスターミナルから出ている「台灣好行(台湾トリップ)」の502番が昨年(2020年)から通るようになりましたので、また違ったルートで「石門水庫」を楽しむプランとして覚えておいてくださいね。

≪トーク③:翡翠水庫≫

そしてもう1か所、北部の人気の高いダムといえば、新北市の新店エリアにある「翡翠水庫」。

ここは1987年に完成した、生活用水と洪水防止、発電などの機能を兼ね備えたダムで、集水面積は303平方キロメートル、総容量4億600万立法メートルで、台湾で2番目に大きいダムです。台北市や新北市など都市部の水がめとなっています。アーチ形のコンクリートダムで、その形と、エメラルドグリーンの水が美しいダムです。

この「翡翠水庫」周辺には豊富な生態系があって、毎年3月になると、中でも珍しい台湾特有種の“烏來ツツジ”がたくさん咲き、周囲を華やかに彩ります。

この“烏來ツツジ”、台湾北部の北勢溪という川の上流といったごく一部の地域にしか咲いていない貴重な品種のツツジだったのですが、ダムの建設によって生育地が水に沈んでしまい、野生では絶滅してしまったそうです。しかし、現在は人工的に植えられ、毎年きれいな姿を見せてくれています。

また、動物では、「タイワンザル」や、「ヤマムスメ」、そしてダムの近くで発見された「翡翠カジカガエル」などがいますよ。

その豊富な生態系をはじめ、水源の保護やダムの建設などを紹介した水資源生態教育館があって、親子で楽しめるスポットとなっています。

なお、この「翡翠水庫」は台湾で唯一「都市計画法」に基づいて、水源特定地域に指定されているダムで、周辺は厳しく制限されていて、開発もできませんし、露店もありません。観光客も事前に申請をしないと訪れることもできません。しかも人数制限もあります。そうやって良い土壌と水を保っています。

現在は、新型コロナの影響により、申請を受け付けていませんが、「大臺北水源故鄉巡禮」と題して「翡翠水庫」とその周辺環境を楽しむツアーをやっています。申請のページも、解説も中国語のみですが、興味のある方はぜひ、コロナが明けたら申し込んでみてくださいね。

「翡翠水庫」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインの南の終着駅「新店」駅下車。そこから849番の「烏來」行きのバスに乗って、「翡翠水庫」バス停下車すぐです。

ようやく潤ってきた台湾のダム。新型コロナが明けたら巡ってみてくださいね。

Sat, 26 Jun 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-06-19_国家公園(雪霸&陽明山)

≪トーク①:新型コロナのステイホームで希少動物が登場≫

新型コロナでステイホームが広がってから、世界各地で度々、野生の動物たちがのんびり、生き生きと生活している様子が捉えられ、話題となっていますが、台湾でも最近のステイホームによって、野生動物たちが姿を現し始めているようです。

台湾では5月から新型コロナの防疫警戒レベルを上から2番目に厳しい「3級」としていて、生活や社会維持に必要な施設を除く、営業施設や公共施設は全て閉鎖となっています。現在のところそれが6月28日まで続き、それ以降、延長されるのか、引き下げられるのかどうかはまた近々発表されるという状況です。

そのため、施設などはもう1か月以上閉鎖しています。

そんな中、台湾中部にある「雪霸(シェイパ)國家公園」では、人間による干渉がなくなったからか、野生動物が戻ってきているのを、公園管理処の巡回スタッフが巡回の際に何度も確認しているそうです。ここでいう國家公園は、日本の国立公園に相当します。

しかも、その野生動物の中には、シカの一種である「山羌(タイワンキョン)」や、“台湾で最も美しい鳥”と言われているキジ科の鳥「藍腹鷴(サンケイ)」の親子が目撃されたほか、これまで雪山の谷間でしか見られたことがなかった、台湾で絶滅が危惧され保護対象となっている希少な「台灣野山羊(タイワンカモシカ)」が水を飲みに来ている姿も目撃されたそうです。

これには自然保護スタッフだけでなく、山好きやネットユーザーも感動していました。

そんな希少な動物を捉えた動画の一部は、雪霸(シェイパ)國家公園管理處公式Facebookページ「登峰造極 雪覇之美」で紹介されています。気になる方はぜひのぞいてみてくださいね。

≪トーク②:雪霸國家公園≫

ところで、台湾には“国立公園”はいくつあると思いますか?

2020年現在、合計9つの“国立公園”があるんです。この九つの国家公園とは、台湾南部・墾丁、中部・玉山、北部・陽明山、東部・太魯閣、中部・雪霸(シェイパ)、離島・金門、離島・東沙環礁、南部・台江、離島・澎湖南方四島の合計9つです。

それぞれに主な保全資源や特色があるのですが、今回、希少動物が現れたと話題になった「雪霸(シェイパ)國家公園」は、台湾中部にある1992年に設立された国立公園。北部・新竹県、北西部・苗栗県、中部・台中市に跨っていて、台湾で3番目に広い山岳国立公園で、広さは7万6,850ヘクタール、東京ドームおよそ1万6,437個分の広さがあります。

公園内にある台湾で2番目に高い山「雪山」の“雪”と、「大霸尖山」の“覇”から命名されました。

この2つの山だけでなく、「雪霸(シェイパ)國家公園」内には3,000メートル以上の高さを持つ山が51か所あり、そのうち、その高さや美しさなどから「台湾百岳」と呼ばれている、“台湾百名山”にランクインした山が19か所あります。

登山路が最も多く、最も複雑な国立公園とされていて、その中でも最も有名なのが名前のもとにもなった「雪山」登山路と、「大霸尖山」登山路です。

その「雪山」(標高3,886メートル)と「大霸尖山」(標高3,492メートル)の間に3000メートルクラスの山が連なっていて、その稜線は「聖稜線(聖なる稜線)」と呼ばれています。

日本一の高さの「富士山」の標高が3,776メートルですが、それに近いクラスの山が連なっているというわけですので驚きます。

ちなみに、この「雪霸(シェイパ)國家公園」内に住む原住民族はいませんが、「大霸尖山」はタイヤル族が移動するための重要なルートとしており、「大霸尖山」の上流が集落エリアとなっているそうです。また、サイシャット族の祖先の発祥の地とされています。

もちろん、この「雪霸(シェイパ)國家公園」、登山が目的でなくてもレジャーエリアで楽しむこともできますよ。

「雪霸(シェイパ)國家公園」内には、武陵遊憩區(武陵レジャーエリア)、觀霧遊憩區(観霧レジャーエリア)、雪見遊憩區(雪見レジャーエリア)の3つのスポットがあります。

中でも有名なのが「武陵遊憩區」。ここには桜名所「武陵農場」があります。台中市側にあり、標高1,742メートルの場所に位置していて、夏でも平均気温が15℃と過ごしやすいので避暑地としても人気ですし、一年を通して様々な花を楽しめます。

特に桜スポットとして有名で、ショウワザクラやヤマザクラ、ヤエザクラなど、様々な品種の桜が植えてあって、2月の「武陵桜まつり」の時には各地からたくさんの人が訪れますよ。

桜以外にも、1月には梅、3月から4月にかけては桃の花、スモモの花、リンゴの花、5月には藤の花やバラ、6月から8月にかけては桃、9月10月はコスモス、金針花(ワスレグサ)、山茶花(さざんか)、セージ、11月から12月にかけてはイチョウやモミジなどが楽しめます。

また、武陵農場を流れる七家灣溪は、氷河期からの生き物とされるサクラマスの亜種「タイワンマス」の重要な生息地。しかも現在はこの七家灣溪にしか生息していないとしてこの周辺は保護エリアとなっています。

そもそもサケ科の魚といえば比較的寒いエリアに生息すると思うのですが、なぜ亜熱帯の台湾にいるのか?と研究されたそうで、どうやら、氷河期に寒さを避けるために比較的温暖な台湾までやってきて、氷河期が過ぎた後、大多数の魚は北海道に戻ったのですが、一部の魚は比較的涼しく、穏やかな大甲渓に遡上。そして、台湾の近くのプレートの緩やかな隆起によって、大甲渓から出られなくなった魚が陸封型、すなわち河川残留型サケとなったとされているそうです。

そのようなことから、この「タイワンマス」がいる台湾は世界最南端のサケ科の魚の分布ルートの一つとなっています。

そんな貴重な「タイワンマス」を間近で見ることができる場所がここ「武陵遊憩區」には2か所あって、1つが「台灣櫻花鉤吻鮭展示館(タイワンマス展示館)。タイワンマスは中国語で「台灣櫻花鉤吻鮭」と書きます。

そしてもう1か所が「觀魚台(魚鑑賞台)」というスポット。「觀魚台」は屋外の桟橋の上から「タイワンマス」の泳ぐ影を見ることができます。まさに自然の中で泳ぐ姿を見ることができるんですね。

この他にも「武陵遊憩區」のスポットといえば、その「タイワンマス」を見ることができる「觀魚台」から更に進んだ先にある「桃山瀑布」。およそ4.3kmある「桃山瀑布步道」は、通り道をきれいにコンクリート舗装されていて、距離は結構ありますが、歩きやすくなっています。途中、ちょっと休憩できる東屋もありますし、豊かな自然を楽しみながら歩いて行ってください。そして歩いて行った先に現れる滝は、水もきれいで、涼しく、心地のいいエネルギーをもらえます。

「武陵遊憩區」へのアクセスは、台北からですとe-go觀光巴士が台北駅から武陵農場まで直通で行きます。ただ、3日前までに予約をしないといけませんので忘れないようにしてくださいね。乗車時間はおよそ4時間です。

「武陵遊憩區」では「タイワンマス」の保護が一つのテーマとなっていますが、新竹県と苗栗県の境側にある「觀霧遊憩區」では、台湾で絶滅に瀕している「觀霧山椒魚」を主題とした台湾唯一の「觀霧山椒魚生態中心(觀霧サンショウウオ生態センター)」があります。

この「觀霧山椒魚」も氷河期時代の遺物種とされていて、今では台湾北中部の山間部でわずかにしか存在していないことから、生態調査や生息環境の回復に努めています。この「觀霧山椒魚生態中心」ではそんな「觀霧山椒魚」のことを詳しく知る事ができます。

また、この「觀霧山椒魚」の教育と連動した「雲霧步道」は、ぐるりと一周できる全長846メートルの歩道。自然の中をウッドデッキが整備されていて、途中途中で遠くに高い山々が連なる稜線が見え、とてもリラックスした気分になります。

ちなみに、ここの「觀霧」という名前は、三面を山に囲まれた谷間に位置していて、この海抜まで上がってきた水蒸気が気温の低下で霧となり、渓谷全体が雲と霧に覆われることから「觀霧」という名前になったと言われています。

そしてもう1か所、苗栗県の中心部側にある「雪見遊憩區」。こちらは司馬限林道の北坑山から、「雪山」~「大霸尖山」までの稜線がほぼ平行で稜線を楽しむのに最高の道で、特に冬になると真っ白な雪をかぶった稜線が見られることから「雪見」という名前になったんだそうですよ。

ただ、「觀霧遊憩區」と「雪見遊憩區」は車がないと行きにくいので、現地ツアーで行くのがいいかもしれません。

台湾の各旅行会社が、日帰りや1泊、2泊のプランなどを打ち出しているので、それを利用すると便利だと思います。

なお、「雪霸(シェイパ)國家公園」では、生態保護エリアに入園する場合には事前に入園入山申請が必要となります。

オンラインで申請ができますよ。オンライン申請のホームページアドレスは、https://npm.cpami.gov.tw/jp/index.aspx です。

日本語にも対応しています。ルートの開放状況や宿泊キャンプ場の情報なども日本語で確認できるので、向かう際にはこのページをチェックしてくださいね。

ちなみに、「雪霸(シェイパ)國家公園」の登山ルートは中級から上級者コースとなっています。

≪トーク③:陽明山國家公園≫

ちなみに、花のスポットとしても人気で、このコーナーでも良く紹介している「陽明山」も国立公園なんですよ。

今日ご紹介した「雪霸(シェイパ)國家公園」のような山岳国立公園ほど大きくはなく、標高は800メートルから1,200メートルの間ですが、地形には起伏が見られ、山、谷、湖、滝、平らな場所、河川など、様々な地形の交わりが多様な景観をもたらしています。

緯度と標高の影響で、亜熱帯気候、温帯気候帯、モンスーン気候とに分けられ、季節がはっきりしているのがこの「陽明山國家公園」の特徴なんです。なので、季節ごとに様々な花が楽しめるんですね。

市街地からもほど近く、アクセスもいいので、「都会の国立公園」というところが他の国立公園とは違う点ですが、そんな都市部にありながらも実は台湾唯一の活火山で、「陽明山國家公園」内には20の火山があるんだそうですよ。

しかも火山によっては今も続々と地熱があふれ出しています。

「陽明山國家公園」に花を楽しみに行くのもおススメですが、大地の鼓動を感じに火山を見に行くのもいいですね。ただし、ちゃんと立ち入りの制限は守って楽しんでくださいね。

Sat, 19 Jun 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-06-12_公館エリア

≪トーク①:台湾大学のおススメスポット①≫

6月は台湾の卒業シーズン。毎年この時期になると多くの学生がたちが学び舎から巣立っていきます。そんな台湾の学校の中で、一度は訪れてみたい学校が、台湾の最高学府と言われる「国立台湾大学」。

日本統治時代の1928年に設立され「台北帝国大学」と呼ばれた、旧帝大の一校で、現在もその当時の建物なども残っていて、風格ある姿を見せています。

まずその入り口である「正門」は、1931年に建てられたもので、黄土色のレンガ造りの守衛室を中央に、その両サイドから人や車が出入りできるようになっています。建物は当時、台湾総督府官房営繕課が設計したもので、台湾製のレンガや唭哩岸石と呼ばれる北投周辺でとれる少し黄みがかった白い石が使用されていて、台湾ローカルな雰囲気を醸し出しています。

小さな建物ですが、1998年に台北市の古跡に指定されていて、そこには「国立台湾大学」と掲げてあり、建物の上には中華民国国旗がはためいていて、この前で記念撮影をする人も多くいます。

そして、その正門を入る前から見えているのですが、正門を入ると両サイドにはずらりと大きな椰子の木が並ぶ真っすぐな大きな通り「椰林大道(椰子の木通り)」が現れます。ここを見るだけで、台湾大学がなんと広い学校なんだ!と驚くと思います。

この椰子の木も日本統治時代に植えられた「大王椰子」で、台湾大学を象徴する物となっています。ちなみに、椰子の木の下にはツツジがたくさん植えられていて、3月のツツジの季節になると、更に美しい椰子の木通りとなりますよ。

その「椰林大道」を真っすぐ進むとすぐ左手に歴史ある建物が見えてきます。そこは「校史館」です。ここは、かつての図書館で、1998年に図書館が新たな場所に移転した後、この建物は台北市の古跡に指定されています。

今は学校の歴史を展示したスペースとして一般に開放されていて、学生じゃない一般の人も参観することができますよ。

中に入ると、アーチ形の入り口が迎えてくれて、吹き抜けにある石造りの階段の壁にも台湾大学の歴史を語る数々の写真がかけてあります。

天上も高く、背の高い上がアーチ形した縦長い窓から日差しが入ってとても落ち着く空間となっています。ゆっくりと台湾大学の歴史を楽しんで下さい。

ちなみにここには日本語学科も入っているので、もしかしたら日本語のおしゃべりも聞こえてくるかもしれません。

そして再び「椰林大道」を進んでいくと、ちょうど真ん中あたり今度は右側に「傅鐘」という鐘があります。

これは、台湾大学に最も大きな影響を与え、在任中に亡くなった校長「傅斯年」氏を記念して建てられた鐘で、台湾大学の校章のデザインにもこの「傅鐘」が描かれるなど、今では台湾大学を象徴する一つとなっています。

以前は授業の終わりに人の手によって鳴らされていたそうですが、現在は自動制御で鳴らされています。

なお、1度に21回鐘が鳴るのですが、それはかつて「傅斯年」氏が「1日は21時間しかなく、残りの3時間は熟考する(深く考える)ための時間だ」と語ったことから21回鳴らしているんだそうです。

そして「椰林大道」をさらに進んでいくと、その突き当りには広い芝生スペースと、奥には茶色の立派な建物が!これが1998年に完成した新しい「總圖書館(総合図書館)」です。キャンパス内では比較的新しい建物になるのですが、風格ある建物です。図書館の周りには回廊もあって、そこで写真を撮っている人も多くいますよ。

個人的におススメは夕方。図書館を撮るのもいいのですが、夕暮れ時に、回廊に伸びる長い影や、図書館の入り口の回廊から正門の方を見るとまぶしい夕日が差してきて、夕陽のキラキラ感と、人や建物がシルエットに見える様子が、何とも言えない美しさです。

図書館は一般の人も入ることができますが、外部の人たちは入場人数に制限があるため、場合によっては待たされることがあったり、パスポートの提示や、荷物を預けなくてはならないなど、学生たちの権利を守るために様々な制約があります。また、図書館内では学生さんたちが黙々と勉強をしていますので、ここで本を読みたい!という場合以外は、中に入るのは遠慮したほうがいいと思います。外観だけでも十分に楽しめますしね!

≪トーク②:台湾大学のおススメスポット②≫

キャンパス内のおススメスポットはこの「椰林大道」周辺だけではありません。

「椰子の木通り」の左側、キャンパスの北エリアにある「醉月湖」。ここも台湾大学を代表するスポットの一つ。大、中、小の3つの池から成っていて、池の周りにはウッドデッキが整備されていますし、小さなカフェなどもありますので、お天気のいい日なんかは、お散歩にもいいですよ。鴨がの~んびり泳いでいる姿に癒されます。

そして台湾大学で、人気なのが…牛乳!

キャンパス内に「農產品展示中心」という販売所があって、そこでは台湾大学付属の農業試験場でとれたものを材料にしたパンや肉製品、野菜、お茶、お米などの商品が販売されているのですが、中でも一番人気なのが「臺大鮮奶」と呼ばれる牛乳。毎日新鮮な美味しい牛乳が届くので、とっても人気でこの牛乳が並ぶ時間には行列ができるほどです。そのため、いつ行っても買えるというわけではないので、気になる方は時間に合わせていってみてくださいね。「臺大鮮奶」は月曜から金曜までは朝8時と午後3時、土曜日は朝9時からの販売となります。

でも人気なのは牛乳だけではなく、スポンジケーキや、ヨーグルト、そして私も一押しのアイスクリームもあります。

スポンジケーキは平日のみ、月曜から金曜の午前11時に焼きあがりますので、その時間に合わせていってくださいね。

その他の商品は特に時間の指定はありませんが、売り切れ終了となります。

私もおススメのアイスクリームは、カップタイプと、棒アイスタイプ、そしてビスケットで挟んだものとあります。濃厚なミルクの味を楽しみたい人はカップタイプがおススメですが、個人的にはビスケットで挟んだものがお気に入りです。通常イメージするものよりも想像を超えてアイスがたっぷりで食べ応えありますよ。ぜひ食べてみてくださいね。

この「農產品展示中心」舟山店のすぐそばには、小さな小屋でワッフルも売っていますし、ベンチもたくさんあるので、ベンチに座って買ったアイスを食べたり、ワッフルを食べたりして休憩もできます。明らかに学生さんではないグループもたくさんいますので、キャンパス散策に疲れたらここで美味しいものを食べながらちょっと休憩してはいかがでしょう。

「農產品展示中心」舟山店の営業時間は、月曜から金曜は朝8時から夕方18時半まで、土曜日曜は朝9時から夕方18時までとなっています。

台湾大学のキャンパス内は、緑もいっぱいで、“市民の憩いの場”ともなっているので、学生じゃなくても入って楽しむことができます。歴史ある建物や自然、そして学生さんたちからのエネルギーを楽しみに足を運んでみてくださいね。

台湾大学へのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインで「公館」駅下車です。正門に向かう場合は3番出口から出てくださいね。

また、キャンパスはとても広いので、駅前にあるレンタサイクルのUbikeを利用して散策してもいいかもしれません。ただ、キャンパス内は車も普通に通りますし、もちろん学生さんも多く歩いていますので、散策の際には気を付けてくださいね。

≪トーク③:寶藏巖國際藝術村(Treasure Hill Artist Village)≫

さて、台湾大学の周辺にもおススメのスポットがありますよ。

台湾大学の正門から歩いて15分ほどの場所にある「寶藏巖國際藝術村(Treasure Hill Artist Village)」。

戦後、住居を求めた退役軍人たちによって自然発展した少し小高い場所にある集落ですが、違法建築物が集まって形成された集落であったことから、当初、政府は取り壊しを計画していました。ところが、水辺の斜面に戦後建てられた集落があるなど、特殊な景色であり、さらには近くを高速道路の高架道路と橋が交差するなど、過去と現在のコントラストを生み出している様子が注目を集めはじめ、2006年にニューヨークタイムズでも、「台北で最も特色ある観光スポット」の一つとして、当時世界一の高さを誇っていた「台北101」と並んで紹介されました。

そして歴史的な集落であるとして、2011年に台北市の古跡に登録され、今ではアートビレッジとして人気のスポットとなっています。

この「寶藏巖國際藝術村(Treasure Hill Artist Village)」までのアクセスは、台北メトロ「公館」駅の1番出口から出たら、公館商圏を通って一本奥の汀洲路を左(南東方向)に歩いていくと右手に少し登っていく道路が現れます。その道を上っていくと、早速、通りの壁に絵が描かれていて、その道沿いに歩いていくと到着します。駅から歩いておよそ10分です。

この集落の名前の由来となった廟「寶藏巖」がありますので、そこを抜けると集落に到着です。

集落の入り口には緑色の台湾の伝統的な郵便受けがずらりと並んでいて、まるでアパートのよう。これは、この集落が斜面にとても入り組んで立っていることから、郵便配達の人が一軒一軒回るのは大変だということで、集落の入り口にまとめて郵便受けを設置しているんだそうです。

この郵便受けが並んだ様子がなんだか可愛くて、ここも人気フォトスポットとなっています。(ちなみに私もこの郵便受けの写真撮りました!)

そこから集落に入ると、小さな家がたくさんあって、その間を細い階段の路地が張り巡っている感じで、まるで迷路にでも迷い込んだかのよう。そしてどの家も古い家をリノベーションしてオシャレに生まれ変わっていたりして、路地を歩いているだけでもワクワクします。

実は最初の郵便受けが並んでいる横に、オフィスやお店の名前と番地もわかりやすく表記してありますし、入り口付近にインフォメーションブースや全体の地図もあるのですが、この路地をぐるぐる迷いながら歩いてお店を探すのが楽しくなります。

でも確かに、これは郵便屋さん1軒1軒回るのは大変だ!と思います。集中郵便受けにしたのは正解だと思います。

なお、中には工房やオフィスとして使っていて一般には公開していない建物や、実際に住居としてそこに住んでいる人もいるので、看板や建物の壁に“勿(wu4)”という字が書かれていたら、“勿”は「~しないで」という意味なので、例えば「請勿進入」と書かれている場所は入らないようにしてくださいね。

集落には小さいけれどオシャレなカフェや、ドングリや松ぼっくりを使った小物を作っているショップ、雑貨屋さん、バックパッカー用の宿もあります。屋内外にアートスペースもあって、もう建物は壊され壁の一部が残っているスペースにポツンと椅子が設置してあったり、家の窓や壁に絵が描かれていたり、空き地スペースにもオブジェが設置されていたりと、ワクワクが止まりません。

中でも私が写真撮りたい!と期待していたのが、大きなフォーチュンクッキーのオブジェがある場所。

建物が取り壊された屋外スペースに2つのフォーチュンクッキーと椅子が置いてあるだけなんですが、周りに残っている古いコンクリートの壁や、元トイレかお風呂だったのかな?というような一部タイルの床などが残っていたりして、それがアーティスティックな空間を作り出しています。

まさに新旧が入り混じった不思議な空間です。

そして集落を通り抜けると川沿いの芝生の広場に出ます。ここからだとアートヴィレッジの建物全体の雰囲気が見えるのですが、本当に斜面にギュッと密集して建っているのがわかりますよ

公館エリアにこんな秘境のような場所があったなんて!と思う面白いスペースです。ぜひ足を運んでみてくださいね。

なお、坂や階段が多いので、ここに来るときには歩きやすい靴で来ることをおススメします!

そして帰りは公館商圏で美味しいものを食べて台北メトロで帰る…というのもいいですね。

公館商圏は学生さんたちのお腹を満たす、いろんな飲食店があるほか、屋台もずらりと並びます。学生街ということもあってか、比較的リーズナブルなお店が多いので、何軒かはしごしてもいいかもしれませんね。

ちなみに、公館商圏で私がお気に入りなのは、「藍家割包」というお店の“台湾ハンバーガー”と日本ではよく訳されている「割包」と、よく“健康スープ”と訳されている「四神湯」というスープ。「割包」はお肉を脂身の多い肉か少ない肉か選べるのですが、私は「半肥半瘦」がお気に入りです。

さらには、ここの粽もおススメですよ!明後日(6/14)は「端午節」ですが、端午節以外の日も売っています。食べてみてくださいね。

学生じゃなくても楽しめる公館エリア、ぜひ楽しんでくださいね。

Sat, 12 Jun 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-06-05_台南の”オランダにまつわる”スポット

≪トーク①:德元埤オランダ村≫

6月になりましたね。皆さんの生活の中で、今月から変わったことはありますか?

台湾南部・台南市では6月1日から新たにスーパーやカフェチェーン店の周辺も全面禁煙となりました。

台湾では実は禁煙の取り組みが盛んで、医療機関、学校関係はもちろん、3人以上が共用する室内オフィスや、カラオケ、遊戯施設、映画館なども含む公共施設でも室内は全面禁煙など、比較的厳しく禁煙の規定が定められています。違反した場合は、一般市民は2000台湾元~10,000台湾元(日本円およそ8,000円~40,000円)が科せられます。

ただ「騎樓」と呼ばれる軒下や通路は禁煙とはされていないのですが、台南市では6月1日からスーパーやカフェチェーン店の店先のこの「騎樓」や通路も正式に禁煙となりました。

台南市の黃偉哲・市長によると、多くの人が、スーパーなどの店舗周辺でタバコを吸う習慣があって、そこに出入りする際に受動喫煙をしてしまうことから、スーパー、コンビニエンスストア、スターバックスやルイーザコーヒー、85度Cなどのカフェチェーン店の「騎樓」や通路も禁煙にすることにしたそうです。違反者には罰金が科せられます。ので、タバコを吸われる方は、今後、台南を訪れる際には気を付けてくださいね。

さて、そんな新たな政策が始まった台南ですが、台南といえば歴史文化が感じられる“古都”として有名ですが、実はそれだけではないんです。

先日、台湾におけるオランダ大使館に相当する「オランダ在台弁事処」が、4月27日の「国王の誕生日(キングスデー)」を祝うために、オランダとゆかりのある台湾のスポットを紹介する動画を制作して、FacebookやYouTubeで公開しているのですが、オランダとゆかりのあるスポットは実は比較的台南に多いようです。

まずは、“オランダ”といえば思い浮かべるのが“風車”ですよね!その風車が台湾にもあるんです。その場所は、「德元埤荷蘭村生態休閒園區(德元埤オランダ村)」。

ここは広い公園のような場所で、広大な敷地内に入ると、赤レンガの道と芝生が広がっていて、そのそばには池や湿地など豊富な生態系があって、その様子が異国の田園風景のような雰囲気です。

さらに、サンゴのような形をした入り組んだ水路はオランダのような特徴を持っています。

園内には建物もそれほど多くはなく、道の途中に小さな小屋の休憩スペースがあるくらいなので、日本の長崎ハウステンボスのような“テーマパーク”ではなく、のんびりとお散歩を楽しむ“広い自然公園”といった場所なんですが、ここの人気スポットはやはり大きな“風車”。

100年以上の歴史を持つオランダのVaags社製で、実際にオランダから船で運ばれてきたものだそうです。赤い建物に、黒の大きな羽根がついていて、その羽がゆっくり回る姿はまるで本当にオランダにいるような気分を味わえますし、眺めているだけで何だか癒されます。その風車を背景に写真を撮る人もいますし、風車だけをカメラに収めている人も多くいます。

安全のため、風車の手前には白い柵がしてあって、そこから中へは入れないのですが、その白い柵と併せて風車を撮るのが人気のようです。

園内には特別、チューリップがたくさん植えてあったりするわけではないのですが、所々に大小さまざまなオブジェが設置されていて、中でも大きなチューリップのオブジェや、オランダの木靴のオブジェは人気のフォトスポットとなっていますよ。

また、ゴッホの名画、「アルルの跳ね橋」もあって、絵の世界に入り込んだ気分で写真を撮ることもできます。

この他にも、園内にはこの自然の中、キャンプエリアやバーベキューエリアがあって、家族やグループで楽しんでいる人の姿も見られます。また、飲食エリアやお土産売り場、トラベルインフォメーションセンターもありますし、休日は定期的に様々な催しものも行われています。

ここでは風車の羽と同じようにゆっくりとした時間を過ごしてくださいね。

「德元埤荷蘭村生態休閒園區(德元埤オランダ村)」は入場無料、24時間開放されています。キャンプ、バーベキューエリアを利用する際には別途料金が必要となります。

ただ風車は、平日は午後2時から午後4時まで、休日は午前10時から午後4時までの稼働となっています。ただし自然の力で動かしているため、この時間内でも風力が足りないときは回っていないこともあります。

「德元埤荷蘭村生態休閒園區(德元埤オランダ村)」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「新營」駅下車、そこからタクシーでおよそ20分です。

≪トーク②:台南市立図書館新本館≫

今年(2021年)1月、台南市に台南市立図書館新本館がオープンしました。元々の歴史は長く、日本統治時代の1919年に設立された財団法人台南公館の付属図書館が前身で、1924年に公共図書館の台南市立台南図書館となりました。戦後、行政ごとに分かれ、台南県と台南市の公共図書館は個別に展開していきましたが、2010年12月25日に台南県と台南市が直轄市に合併され、図書館も再度合併されました。

そして2015年に新本館の建設計画がはじまり、昨年(2020年)1月2日に、台南市立図書館新本館が完成しました。

その新本館の外観の設計・デザインを手がけたのはオランダのMecanoo設計事務所。1984年にオランダで設立された設計事務所で、世界中で図書館や劇場、大学のキャンパスなど多岐にわたる設計・デザインを手掛けています。

台湾では、この台南市立図書館の他に、新高雄駅も手掛けています。

そのMecanoo設計事務所がてがけ、およそ4年の月日をかけて作り上げた建物は、地上6階、地下2階建て。上に行くにしたがって建物が大きくなる、階段を逆さまにしたようなデザイン。その様子は、大きな樹のようにも見えます。

建物の最上階の外壁には、台南の古い家の窓に付けられていた「窗花」と呼ばれる、花のような鉄格子に由来したデザインになっていて、それを新たな手法と新たな素材を使って作り出すことで、台南の歴史的な記憶を表しています。角度によってうっすらと花の模様が見えますよ。

中に入ると、広いロビーは吹き抜けとなっていて、想像するこれまでの「図書館」とは全然違います。また、黒の床に真っ赤な壁の螺旋に続く吹き抜けの階段は、それ自体がアート作品のよう。まるで美術館のような「図書館」です。

館内は児童図書エリアや青少年エリア、漫画エリアなどに分かれている他、会議室や多目的ホール、手作り教室、文学サロン、そして、台南の文学者、宗教家、政治家、実業家、教育家、芸術家、地元に貢献した人など、台南の有名人200人余りを紹介している「台南名人堂(台南メモリアルエキシビジョン)」などもあって、本の貸出業務だけでなく、様々なスペースが設けられていて、多くの人が図書館としてだけでなく、様々な目的で楽しめるようになっています。

また、日本統治時代の書籍も1万6000冊あまり所蔵しているそうです。

本を読みに行くのもいいですし、建物や展示、雰囲気を楽しみに行くのもいいですよ。台南市の新たなスポットとして人気となっている台南市立図書館新本館、ぜひ足を運んでみてくださいね。

台南市立図書館新本館の開館時間は火曜日から土曜日までは朝8時30分から夜9時まで。日曜日は朝8時30分から夕方5時30分まで。月曜日は休館です。

アクセスは、在来線台湾鉄道「大橋」駅下車。駅から徒歩30分と、あまり便利ではありません。駅前からタクシーに乗るのがいいかもしれません。

ちなみに、この台南市立図書館新本館は、本館を移設したのではないので、新本館とは別に本館も元の場所で開館しているので、訪れるときは場所を間違えないようにしてくださいね。

≪トーク③:河樂廣場(The Spring)≫

そしてこの他にも今、台南で注目の“オランダ”に関係あるスポットといえば、「河樂廣場 The Spring」。

ここも新たなスポットで、2020年に完成した“憩いの広場”。オランダのロッテルダムを拠点とする建築家集団MVRDV が手掛けています。

元々は「中國城商場」というオフィスと住居が混在した大型のビルが建っていて、台南で重要な商業エリアとなっていましたが、時代と共に衰退し、治安の問題などもあったことから、2016年に取り壊され、水と戯れることのできる「河樂廣場 The Spring」として新たに生まれ変わりました。

でもただ生まれ変わったのではなく、「中國城商場」時代の建物の柱の一部を遺構として残し、台南の都市の発展の記憶を残すパブリックスペースになっています。

所々に柱を残し、広場の中央は水辺となっていて、元々あった建物の柱なんですが、なんだかヨーロッパの建物の遺構のような雰囲気を漂わせています。

ここは、昼は親子連れが水遊びを楽しんでいたり、夜はライトアップされた夜景を楽しみに若者が集まったりと、台南の新たなスポットなっています。

特に、夕暮れの時間が人気なんだそうです。というのも、街中であるにもかかわらず、広場の両側には遮るものがないため、陽が落ちる姿がしっかりと見ることができるんです。

アメリカ・フォーブスの「世界で最も期待されている公園7つ」のうちの一つに選ばれたこの「河樂廣場 The Spring」。この場所に特にお店があるわけではないのですが、街中のオアシス、まさに憩いの空間として人気となっています。

「河樂廣場 The Spring」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車。駅前の南バス停から14番の「億載金城」行きのバスに乗るか、北バス停から「0左」バスに乗って、どちらも「河樂廣場」バス停下車です。

日本と関係する建物の話はよく耳にしますが、他の国とゆかりのある台湾を探してみるのも面白いかもしれません。

今回は、“オランダ”と関係のある台南のスポットをご紹介しました。次回、台南を訪れる際にはぜひ、これらのスポットにも足を運んでみてくださいね。

もちろん、古都・台南ならではの古跡の中にもオランダと関係のある建物もあります。

台南の有名な古跡のうちの一つ「赤崁樓」は、オランダ統治時代の1653年にオランダ人の手によって建てられた要塞で、当時の名前は“省の城”という意味の「普羅民遮城(プロヴィンシア)」とよばれていた建物なんです。

その後、オランダ人が残した遺構の上に、次々と廟が建てられ、今の「赤崁樓」の姿となっていますよ。

歴史とも併せてオランダとの関わりのある建物もめぐってみてくださいね。

Sat, 05 Jun 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-05-29_台湾の百合スポット

≪トーク①:宜蘭県漢本駅≫

先週のこの時間では、ユリのような形をしたオレンジが鮮やかな花、「金針花(ワスレグサ)」のスポットをご紹介しましたが、実は4月から5月にかけて、台湾では「ユリ」も見ごろを迎えているんです。

中でも注目を集めているのが、台湾北東部・宜蘭県の一番南端にある在来線台湾鉄道の駅、「漢本」駅。ここではこの時期、数千本もの鉄砲ユリが迎えてくれます。

なんでも、2016年に、当時、漢本駅長だった林建清・駅長が駅周辺に大量の鉄砲ユリを植えて栽培を始めたんだそうです。

その数はこの5年で累計5000株近くにもなりました。

林・駅長は、今年(2021年)の2月上旬に移動となってしまったのですが、その後も漢本駅の職員たちがお世話を引継ぎ、今年も今月(5月)上旬におよそ3000本もの鉄砲ユリが開花。辺りに甘い香りを漂わせていました。

漢本駅は花蓮県と隣接する宜蘭の最南端の小さな駅で、普通列車しか停まりません。周辺に住民も少なく、1日の駅の利用客は30人にも満たないそうです。

しかも、これまでは、台湾の北東部、宜蘭の蘇澳から花蓮まで縦に走る主要な道路「蘇花公路」に隣接していることから車の流れは多かったそうですが、昨年(2020年)1月6日に「台9線蘇花公路山區路段改善計畫(台9線蘇花公路山間部改良プロジェクト/通称:蘇花改)」による蘇澳~花蓮間の高速道路が全線開通したことから、駅前の交通量は激減しました。

それでもこの時期、このユリを見るために今年も多くの人が漢本駅を訪れたんだそうですよ。

ここ数年、この漢本駅の鉄砲ユリは毎年植え替えているそうですが、開花率がとてもよく、1株で10個以上の花を咲かせることもあるそうです。

駅前だけではなく、線路沿いにもたくさんの百合が植えてあるので、鉄道ファンが列車とともにユリを撮影したりもしていますが、最近はインスタでも人気となっています。“寂しい小さな駅”がこの時期は人気の駅となっていて、在来線「台湾鉄道」の駅緑化コンテストでも常勝の駅となっています。

駅職員の皆さんのお世話の賜物ですね。

毎年だいたい5月が見ごろとのことですので、この時期に台湾を訪れる機会があれば、ぜひ漢本駅まで足を延ばしてみてくださいね。

ちなみに、「漢本」駅の駅名は日本語に由来しているんだそうですよ。

なんでも、その駅の場所が蘇澳と花蓮のちょうど中間に位置することから、日本統治時代にこの地を「半分」と呼んでいたそうです。

その後、北回帰線工事の際、当時、住んでいる人もまばらでまだ正式な土地の名前がなかったために、その日本統治時代に呼ばれていた「半分」と発音が似ている「漢本」という名が正式な駅名となったんだそうですよ。

さて、せっかく漢本駅に来たならその周辺のスポットを、と紹介したいところですが、駅の周辺には観光スポットどころかコンビニもありませんっ!

駅を出ると目の前には道路、そしてうっそうと茂った木々!!

まるで山の峠道のような道路の途中にポツンと駅があるんです。ですので、駅舎ももし車で通りかかったら、逆にそこが駅だとは気づかないのではないかというような小さな駅なんです。

でも、駅の逆側にはすぐ目の前に太平洋が広がっています!

駅を出て右(北側)に少し歩くと、40キロの速度標識があって、その手前に道があります。そこを進むとトンネルがあって、トンネルをくぐるとその先に青い海が広がっています!

砂利のビーチなですが、目の前に広がる大きな青い海は、お天気のいい日にはいつまでも眺めていられます。

また、海を背に振り返ると、こんもりとした緑の山の手前を列車が走り抜ける姿が見られますよ。

漢本駅で、の~んびりとした時間を楽しんでくださいね。

≪トーク②:嘉義新港郷板頭エリア≫

ユリスポットとして人気なのは宜蘭の漢本駅だけではありません。台湾中南部・嘉義の新港郷板頭社區にユリの秘境スポットがあるんです。

その“ユリの秘境スポット”は、昔ながらの伝統的な民家の庭。

一般の民家の庭ですので面積はそんなに広くはないのですが、たくさんの百合の花がきれいに咲いていて、しかも朝、昼、夕暮れ時…と、それぞれに違った景色を見せてくれることや、この家の主である85歳の蘇蔡おばあちゃんが迎えてくれて、田舎ならではの素朴な人情味も感じられることから何度も訪れているという人もいるほど、人気のスポットとなっています。

現在、この家に一人で住んでいるという蘇蔡おばあちゃんによると、十数年前に兄の鉢から2株のユリを掘り起こして庭に植えたところ、たくさんのユリの花が咲くようになったんだそうです。

これには蘇蔡おばあちゃんも、まさかこんなに成長するなんて!とびっくり。昔ながらの赤レンガの塀に囲まれた家の庭にたくさん咲くユリはとてもキレイですよ。

この嘉義の新港郷板頭社區は、台湾の重要な民族工芸である「交趾陶(交趾焼)」と「剪黏」が有名なところです。

この「交趾陶(交趾焼)」とは、釉薬をかけて低温で焼成した京焼・清水焼のような陶磁器で、台湾の廟の装飾などで見かけたことがあるかもしれませんね。主に嘉義で生産されることから「嘉義焼」とも呼ばれたりするそうです。

「剪黏」は、陶磁器を特殊な工具で「剪(切って)」、必要な形にした後、粘土で成形した形に素材を「黏(くっつける)」ことから「剪黏」と呼ばれています。廟の屋根などにカラフルな龍や、細かな装飾が施されているのを見たことがあるのではないでしょうか。あの多くは「剪黏」芸術です。

でも花や鳥、神獣といった伝統的な作品だけでなく、現代的なモチーフの作品や、モザイクアート作品もあります。

嘉義はその「交趾陶(交趾焼)」と「剪黏」が有名で、中でもこの新港郷板頭社區はその工芸村として知られています。

そのため、あちらこちらで驚くような美しい作品を目にすることができます。このエリアのおうちは住所のプレートも全て陶磁器で作られていますよ。

これまでもそれら民族工芸を楽しみに板頭社區を訪れる人も多かったのですが、蘇蔡おばあちゃんの家の庭のユリが今、板頭社區の新たなスポットとなっています。

今年は雨があまり降らなかったことから、例年より開花が少し遅かったそうで、毎年4月中旬から咲き始め1か月くらいは楽しめるそうですよ。

そして、板頭社區に来たら、ユリだけを見て帰るのはもったいない!ぜひ陶磁器の街も楽しんでください。

この新港郷板頭社區に「板陶窯交趾陶剪黏工業園区(板陶窯交趾陶剪黏工業パーク)」というところがあるんですが、ここは「交趾陶(交趾焼)」と「剪黏」の展覧館、体験工房、工芸品販売エリア、レストラン、屋外庭園エリアの5つのエリアがあって、「交趾陶(交趾焼)」と「剪黏)」のことを知る事ができるだけでなく、面白さも堪能できます!

この屋外庭園エリアでは、東洋の庭園スタイルと付近の嘉南平原の田畑の風景を結び付けていて、工芸品と共に嘉義の自然も楽しめる庭園となっています。

中でも体験工房では、陶器のお皿への絵付け体験や、モザイクタイルコースターづくり、陶器の人形や陶器のプレートへの絵付けといったDIY体験ができます。体験料金は120台湾元(日本円およそ480円)から250元(およそ1000円)です。なお、モザイクタイルコースターづくりと、陶器の人形や陶器のプレートへの絵付け体験では、出来上がった作品は当日持って帰ることができますよ。好きな体験を選んでやってみてくださいね。

「板陶窯交趾陶剪黏工業園区(板陶窯交趾陶剪黏工業パーク)」の営業時間は午前9時から午後5時半まで入園料は100元(およそ400円)です。

アクセスは、在来線台湾鉄道「嘉義」駅もしくは台湾新幹線こと台湾高速鉄道「嘉義」駅から台灣好行(台湾トリップ)の「故宮南院線」のバスに乗って「板陶窯」バス停下車すぐです。

また、このエリアには台湾最大の堤防大壁画もあります。

ご当地の芸術家が、台湾原生種の「苦楝樹(せんだんの樹)」を題材として、「交趾陶(交趾焼)」や「剪黏」で制作。無機質なグレーのコンクリートの堤防に立体的で美しく巨大な樹が描かれ、しかも春夏秋冬、四季の移ろいも表現した巨大芸術作品となっています。

板頭社區は田んぼに囲まれた小さな町ですが、街中がアートに包まれているので、時間を忘れて楽しめると思いますよ。

≪トーク③:桃園市の“鉄砲ユリの秘境”、大台北エリア北海岸≫

台湾のユリスポット、まだまだありますよ。

台湾北部の空の玄関口、桃園市觀音區に“鉄砲ユリの秘境”と呼ばれる場所があります。畑に囲まれた場所に突如ユリの花畑が登場するのですが、実はこのユリの花畑は、李萬益さんのお母さんへの無限の愛と思いがこもった花畑なんです。

李萬益さんは中学生の時にお父さんを病気で亡くしていて、以降、お母さんが6人の兄弟を女手一つで育て上げたそうです。ところが8年前にお母さんがリンパの癌に。治療の期間、お世話になっている病院の人たちに感謝の気持ちを込めて花を贈りたいというお母さんの思いに応え、お母さんの大好きな鉄砲ユリを自宅の裏庭で育て始めました。しかし、お母さんはそのユリの花の開花を見ること無く亡くなってしまいました。

しかし、李萬益さんはお母さんとの約束をはたしたいと、毎年ユリの花が咲いたら、お母さんがお世話になった病院の看護師さんたちにユリの花を贈り、母の日には99本のユリの花をお母さんの墓前に供えているんだそうです。

そのために毎年、丁寧に育てている李さんのユリ。近年はどんどん栽培面積も拡大。地元の人のみならず、多くの人から注目を集め、今年はのべ6000人もの人が花を見に訪れたそうです。もちろん、花を見るだけでなく、一緒に写真を撮ることもできますし、購入して帰る人もいます。今年は母の日を過ぎてもまだたくさんのユリが咲き続けそうだとして、販売をストップし、訪れた多くのお母さんに無料で百合の花を贈っていたそうです。

ちなみに、李萬益さんは「ユリの達人」と呼ばれていて、昨年、1株から51もの花を咲かせたそうです!ユリって一株からそんなにたくさんの花を咲かせたりするんですね!なお、その51もの花をつけたユリは「ユリの王様」として、赤いリボンの目印を付けて非売品にしていたそうです。

李萬益さんが育てる“ユリの花の秘境”は桃園市觀音區の廣清路と福新路の小さな交差点傍にあります。台湾高速鉄道の「桃園」駅からタクシーで「白千層林道」を目印に向かってください。

そして最後にもう一か所。基隆市、台北市、新北市から成る「大台北エリア」の北部、このコーナーでも度々紹介している、台湾最北端の灯台「富貴角灯台」や金山エリア、そして野柳地質公園へと続く北海岸。ここでも4月から5月にかけてたくさんのユリを楽しむことができます。

この北海岸のユリは、花畑があって一か所にギュッと咲いているわけでなく、この北海岸ルートに自生しているので、ドライブで、サイクリングで、歩いて(…はちょっときついかな)、ゆっくりと景色と共に楽しんでみてくださいね。

北海岸エリアへは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドライン「淡水」駅下車。駅前のバス停から「台灣好行(台湾トリップ)」バスの「皇冠北海岸線」に乗ってください。このバスは北海岸ルートをずっと通って、野柳地質公園まで行きますので、好きなところで途中下車して楽しんでくださいね。

なお、「白沙灣」バス停で降りると、近くにレンタサイクルのUbikeのステーションがありますので、そこから自転車でサイクリング!という楽しみ方もできますよ。ただ、台北市内のように近くにいっぱいUbikeのステーションがあるわけではないので、同じ場所に戻って来られるだけの時間と体力は計算しておいてくださいね。

台湾の5月は既に30℃前後の暑い日になっていますが、この時期に台湾に来られたら、ちょっと郊外まで出かけてユリの花の香りを風と共に楽しんでください。

Sat, 29 May 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-05-22_金針花スポット

≪トーク①:虎山巖金針花海≫

台湾の4月から5月を代表する花といえば、油桐花(アブラギリの花)─。小さな白い花がそのままの形でクルクルと舞い落ちてくる姿はまるで雪のようだとして、「四月の雪」「五月の雪」として人気を集めています。

先日、このコーナーでその油桐花(アブラギリの花)のスポットをご紹介しましたが、もう一つ台湾で人気の花といえば「金針花(ワスレグサ)」─。

「忘れな草」とは別の花なんですよ。

どのような花かというと、ユリに似たラッパ状の形をした、鮮やかなオレンジ色が特徴の花です。

この鮮やかなオレンジの花が一面に広がる花畑はとても美しく、ワスレグサの花畑は人気フォトスポットとなっています。

中でも台湾南東部、台東の太麻里という場所が最も有名ですが、実は台東まで行かずとも、そしてこの時期に、「ワスレグサ」の花畑が楽しめるスポットがあるんです。

それは、台湾中部・彰化の花壇郷にある「虎山巖金針花海(虎山巖ワスレグサ花畑)」。

ここは、古跡にも指定されている廟「虎山巖」の傍にある丘陵の花畑で、3万本を超えるワスレグサが斜面一面を彩ります。

ここ数年、この「虎山巖」もワスレグサスポットとして人気が高まっていて、斜面には歩道も整備されているので、散歩しながら花を鑑賞できますし、花に囲まれた素敵な写真を撮ることができます。

ちなみに、ワスレグサは形はユリと似ていますが、花はちょっと顔をあげたようになっているので、遠くから見るとまるで星の形にも見え、この斜面で写真を撮ると星に囲まれているようになりますよ。ぜひ素敵な写真を撮りに出かけてみてくださいね。

そしてせっかくここまで来たのなら、やはり彰化県の三級古跡である「花壇虎山巖」にもお参りに行きましょう。

清の時代、乾隆12年(1747年)に建てられた廟で、後ろにそびえる山が虎が伏せている形に似ていることから「虎山巖」と名付けられたそうで、清の時代には彰化八景のうちの一つとされていました。

また、鹿港の「龍山寺」、芬園の「寶藏寺」、社頭の「清水岩」、南投・八卦山麓の「碧山岩」と共にこの花壇の「虎山岩」は、台湾中部の“三岩二寺”の一つとされています。

古い建物ですので、修復が続けられていますが、全体的な構造はその当時の風格を残していて、歴史を感じられます。

廟の前には大きなガジュマルの樹がお迎えしてくれます。その樹の下では木陰に座って休憩している人の姿も多くみられますよ。

そして廟の中にはお釈迦様の弟子とされる「十八羅漢」、安産と子育てを守る神様「註生娘娘」、農業の神様「五穀王」、司法の神「城隍爺」、そして土地神様である「福德正神」などの神様が祀られています。

そして、廟の近くには、ちょっと愛嬌のある虎の像も祀られていますよ。

ぜひワスレグサの花畑と併せて訪れてみてくださいね。

なお、花畑には遮るものがないので、その分、お天気のいい日は青い空と、オレンジ色の花畑…といった素敵な写真が撮れますが、この時期の台湾は既に30℃を越えているため、暑さ対策は忘れないようにしてくださいね。

また、このワスレグサが見ごろを迎えるころになると、花畑の近くには屋台のお店もいくつか登場するので、そこでドリンクやアイス、フルーツなどを買って、休憩もしながら楽しんでくださいね。

「虎山巖金針花海」は入園無料。

アクセスは、在来線台湾鉄道「彰化」駅下車、駅前のバスセンターから6914番のバスに乗っておよそ15分、「北白沙坑」バス停下車、徒歩20分です。

バス下りてからちょっと歩きますので、歩くのがちょっと…という方は、彰化の駅からタクシーに乗るのをおススメします。

今年は雨が少ないことから開花の時期が少し遅れて、ちょうど今が見ごろの様ですが、「虎山巖金針花海」は例年ですと4月から5月に見ごろを迎えるので、この時期に台湾旅行を計画すれば、油桐花(アブラギリの花)と併せて「ワスレグサ」もはしごして楽しむこともできますね。

また、「ワスレグサ」は、昔、旅人が遠くに旅立つ際、まず母の居る処へ向かい、庭にワスレグサを植えることで親孝行の気持ちを表したと言われていることから“母の花”とも呼ばれています。

ですので、5月の母の日に合わせてお母さんを連れて一緒に訪れるのもおススメです!

≪トーク②:新社沐心泉休閒農場≫

また、台湾中部では、台中市の新社エリアでもワスレグサが楽しめますよ。新社エリアといえば、毎年11月末から12月にかけて普段は農作物の種や苗などの改良を行ったりする農業試験場をきれいに装飾して一般に開放する「新社花海(新社花園)」が有名ですが、この時期ワスレグサが楽しめるのは「新社・沐心泉休閒農場(新社・沐心泉レジャー農場)」─。

ここは標高600メートルから900メートルの場所に位置していて、山の中腹辺りのエリアおよそ8ヘクタールの斜面にワスレグサが植えられています。広い土地にたくさんのワスレグサが咲く姿は圧巻です。台湾西部ではトップクラスの花の多さなのではないかと言われていますよ。

そしてここのワスレグサは2種類が植えてあって、ちょうどこの時期、5月から7月にかけては平地品種のワスレグサが、そして8月から10月には高山品種のワスレグサが見ごろを迎えます。

広い花畑にはいくつかの東屋があるので、そこでひと休みしつつ、ワスレグサとの素敵な写真を撮っている人たちも多くいます。この東屋も自然の姿を基調に作られているそうで、東屋も込みでワスレグサの花畑を撮っても絵になります。

また、園内にはその広い土地を一望できる場所にレストランがあるので、そこでのんびりと自然を眺めながら美味しい食事も楽しめます。

このワスレグサのシーズンには、季節限定でワスレグサの天ぷらを楽しむこともできますよ。

え?食べるの??と思うかもしれませんが、実はワスレグサは、食用のものもあって、台湾のお店では時々スープやサラダに入っていたりします。

味は特に苦みなどのクセもなく、私は結構好きなんですよね。しかも実は栄養も豊富なんだそうです。

よく、「排骨湯(スペアリブスープ)」や「香菇湯(シイタケスープ)」に一緒に入っていたりするんですが、この沐心泉休閒農場のレストランでは天ぷらが食べられるということですので、ワスレグサそのものの味をぜひ楽しんでみてくださいね。

「沐心泉休閒農場」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「豐原」駅下車。駅前にある豐原客運のターミナルから91番のバスに乗って、「中興嶺」バス停下車。そこからさらにタクシーかシャトルバスに乗り替えていきます。

入場は150台湾元(日本円およそ580円)、そのうちの100元分は園内で食事や買い物をした時に割り引かれますよ。

≪トーク③:木柵「慈音山莊休閒農場」&陽明山「竹子湖故鄉金針花農園」≫

さらにもっと近く、大台北エリアでもワスレグサを楽しめるスポットが2つありますよ。

ひとつは、以前このコーナーでもご紹介したことがありますが、台北市の南、文山区にある「慈音山莊休閒農場(慈音山莊レジャー農場)」。今日ご紹介した彰化の「虎山巖金針花海」や、台中の「新社・沐心泉休閒農場」、そして台湾で最も有名なワスレグサスポット、台東の太麻里などと比べると規模は全然違いますし、ここは花畑を整備して道が作ってあるのではなく、道のわきにワスレグサがたくさん咲いている花畑があるという感じなので、中に入った雰囲気の写真を撮るのはちょっと難しいかもしれませんが、街の中心部からちょっと足を延ばせばワスレグサを見ることができる穴場のスポットです。

また、園内には食事ができる「慈音山莊景觀餐廳(慈音山莊景観レストラン)」というところもあって、そこでは素食(ベジタリアン)メニューが食べられます。新鮮な現地の旬な食材を使った食事メニュー、ドリンク、そしてスイーツまで楽しめます。

台湾の素食メニューは本当にびっくりします。見た目はお肉なのにお肉じゃないとか、お肉を使っていないのに腹もちがよかったり、しかも味も美味しいんです。ベジタリアンではない人も満足するメニューが色々とあるんですよ。

ここ「慈音山莊景觀餐廳」のメニューも、いくつか紹介すると、一見するとカツカレー、でも実はお肉ではなくシイタケをふんだんに使ったカレーや、お肉を使っていない、ハワイアンチーズピザ、メキシカンベジタブルブリトー、そしてグルテンフリーのアーモンドアップルケーキや、ココナッツパンプキンパイなどなど…、素食メニューってこんなものもあるんだ!と選ぶのも楽しいですよ。

ぜひ素食メニューの食事も楽しんでくださいね。

この「慈音山莊休閒農場」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブラウンラインの「萬芳社區站」、もしくはグリーンラインの「七張」駅から、「小11」のバスに乗って、「慈音山莊」バス停下車です。

ただバスの本数が1時間~2時間に1本と少ないので、時間をチェックしてから出かけてくださいね。「慈音休閒農荘」の入場は無料です。

なお、この「慈音山莊休閒農場」のワスレグサは9月から10月頃に見ごろを迎えますよ。

そして台北エリアのワスレグサスポット、もう一か所は…陽明山!

陽明山といえば、春の桜、初夏の紫陽花やカラー、秋のススキなど、様々な季節の花が見られますが、実は、ワスレグサも観られるんです。

場所は陽明山の紫陽花やカラーの花畑が見られることでおなじみの竹子湖路にある「竹子湖故鄉金針花農園(竹子湖故鄉ワスレグサ農園)」。およそ1400坪の広い敷地に鮮やかなオレンジ色のワスレグサがいっぱいに咲きます。

私も紫陽花やカラーの花を見に陽明山に行ったことはありますが、ワスレグサも咲いているなんて知りませんでした!

花畑は深い緑色の木々に囲まれた場所にあるので、緑とオレンジのコントラストのきれいな写真が撮れますよ。また、花畑は段々畑のようになっているので、人が分散して、周りの人を入らないように撮影したりも可能です。

この「竹子湖故鄉金針花農園」の入園は100元(日本円およそ390円)です。またこの「竹子湖故鄉金針花農園」のオーナーさんが色々と創意工夫を凝らしていて、大きな石にイラストが描いてあったり、フォトスポットには手作りのオブジェが並んでいたりします。

オーナーさんのアートと共にワスレグサの花畑も楽しんでくださいね。

「竹子湖故鄉金針花農園」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「石牌」駅から「小8」のバス、もしくは、「北投」駅から「小9」のバスに乗って、「湖田區民活動中心站」下車、徒歩3分ほどで着きます。

アクセスも良く、都会の喧騒を忘れさせてくれる台北のオアシス、陽明山でもワスレグサを楽しむことができますよ

ワスレグサの有名スポット、台東・太麻里の「金針山」や、花蓮・富里の「六十石山」はもちろん、規模が全然違って、その景色に感動しますが、なかなか台東や花蓮まで行けない…という場合も、色々な場所でワスレグサを楽しむことができますよ。

Sat, 22 May 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-05-15_高雄(桃源区)

≪トーク①:藤枝國家森林遊樂區≫

“tao2yuan2”と聞くと、おそらくほとんどの人が台湾北部の空の玄関口である「桃園」を思い浮かべると思います。でも台湾南部・高雄市にも“tao2yuan2”があるんですよ。漢字は「桃源」と書きます。

中国語の発音は台湾北部の町「桃園」と全く同じなんです。

高雄市と言えば“港町”のイメージですが、台湾中南部辺りまで細長く伸びていて、郊外の方は深い山に囲まれた場所も多くあります。

この高雄市の桃源区は、北は南投県、東は花蓮県と台東県に接している山間部・高雄市の北東部に位置していて、高雄市の中で人口密度が最も低く、面積は最大の区です。平地は少ないのですが、その反面自然が豊かな土地です。

そんな桃源区にある「藤枝國家森林遊樂區(藤枝国家森林レクリエーションエリア)」が5月7日、12年ぶりに再オープンしました。

というのも、この「藤枝國家森林遊樂區」は、2009年8月の台風8号、台風「モーラコット」がもたらした記録的な豪雨によって台湾中南部から南東部にかけて発生した大規模な水害「八八風災(八八水害)」によって閉鎖を余儀なくされていたんです。

あれから12年─。周辺の復旧作業が続くのと同時に、およそ770ヘクタールの山林の生態はさらに豊かさを増して、山林歩道を歩いていても絶え間なく鳥の鳴き声が聞こえてきて、以前にもまして自然が豊かな姿を見せています。

自然がより自然に帰っている一方で、12年も休園してると建物や施設などが荒れたり朽ちたりしてしまいそうですが、荒れ果てているということもありません。それはすべて所轄機関・屏東林区管理処の職員による修復とメンテナンスの努力のおかげです。

「藤枝國家森林遊樂區」につながる道路を修復した際、私有地にかかわる部分が多のかったですが、現地の先住民・ブヌン族の協力により、順調に解決されました。

そんな、みんなの協力によって再び開園することができた「藤枝國家森林遊樂區」。ここは、標高1,500メートルから1,800メートルの間に位置していて、園内には楓や杉、桜、梅、ニイタカアカマツなどの植物があって、季節の変化に合わせて違った姿を見せてくれます。

人工的な開発がほとんどされておらず、元々の美しい自然が残されていて、台湾で広葉樹林が最もよい状態で保たれている場所のひとつでもあります。

しかも、年間の平均気温はおよそ17℃で温度差は少なく、涼しいので、夏の避暑地としても最適です。

広い園内は、4つの自然歩道があって、それぞれ標高や距離が違うので、「藤枝國家森林遊樂區」のサイトではおススメの3コースを紹介しています。

1つ目は、“樹海歩道”を歩いて、樹海休憩エリアで休んだ後、同じ道を戻ってくる「イージールート(およそ3.5キロ/およそ100分)」

2つ目は、様々な種類のベゴニアが自生する“ベゴニア歩道”を通って、休憩エリアから奥にはいかず“モリソンスプルース歩道”を通って戻ってくる「ミドルルート(およそ3キロ/およそ125分)」

そして3つ目は、“ベゴニア歩道”を通って、そこからさらに奥へと向かい最も長いコースの“台湾シャクナゲ歩道”を歩き、“樹海歩道”を戻ってくる「ハードルート(およそ5.7キロ/およそ180分)」

…が紹介されています。ぜひ自身の体力と相談しながら自然をゆっくりと楽しんでください。

ちなみに、歩道の途中に展望台があって、景色を眺めたりちょっと休憩できる場所があるのですが、実はこの展望台は山火事の際の通報と、盗伐防止を目的に建てられたものだそうです。

今では周辺の素敵な景色が楽しめる景観台となっていますよ。

「藤枝國家森林遊樂區」は5月7日に再オープンしましたが、「八八風災(八八水害)」によって地元の水脈が破壊され、園内に300トンの貯水槽があるものの一気にたくさんの観光客が来ると足りなくなってしまうことから、現在は毎日500人の制限を設けて開放しています。

この「藤枝國家森林遊樂區」を管理する屏東林區管理處によると、園内の施設の質の向上に努力をし、将来的には1日1,000人、2,000人と、増やしていきたいとしているそうです。

ちなみに、おすすめの季節は、1月~4月、そして10月~12月だそうです。この時期は森林浴や、ハイキング、樹海鑑賞、日の出鑑賞やバードウォッチングといったアクティビティに最適なんだそうです。ぜひその時期を狙って訪れてみてくださいね。

なお、人数の制限がありますので事前に予約が必要です。

「林務局藤枝國家森林遊樂區予約サイト」か「六龜觀光休閒協會(六亀観光レジャー協会)」のサイトから予約ができます。

「六龜觀光休閒協會」のサイトからの予約は、シャトルバスの予約も含まれているので、自分で車を運転して行かれる方以外はこちらのサイトからの予約が便利です。ホームページのアドレスは、https://www.liugui.org.tw/ (×2回)です。

「藤枝國家森林遊樂區」までのアクセスは、台湾南部・高雄市にある、台湾新幹線こと、台湾高速鉄道「左營」駅から「E25」番のバスに乗って、「六龜新站」バス停下車、そこから事前に予約しておいたシャトルバスに乗り換えとなります。

≪トーク②:高雄市桃源区の観光スポット≫

「藤枝國家森林遊樂區」がある高雄市桃源区は、主に原住民族のブヌン族とサアロア族の人々が暮らしていて、そのほかにも少数ですがパイワン族、ルカイ族、そして漢民族の人々が暮らしています。

そんなこの桃源区には、「桃源區原住民文物館」があります。

「桃源區原住民文物館」は2008年1月1日に設立された原住民族に関する文物館で、主にブヌン族とサアロア族の文物をメインに収集、展示しています。

3階建ての建物には、ブヌン族やサアロア族の歴史、伝統的な祭りや儀式を紹介するエリアや、工芸品展示など様々な文物を展示するエリアの他に、工芸教室や屋外ステージもあって、文化体験イベントが行われたり、様々な祭事を行ったりしています。

原住民族の人たちも、ここで自分たちの歴史や文化の変遷を学んだり、母語教室や文物解説員の訓練、部族の伝説の説明など、様々な文化研修も行われたりしているそうですよ。

また、ブヌン族の文化についてもっと詳しく知りたいという人は、「布農文化展示中心(ブヌン文化展示センター)」にも足を運んでみてください。

ここでは、伝統的な習慣や、機織り、建設など、10ほどの展示エリアに分かれていて、写真や模型などを通してブヌン族の文化をより詳しく知ることができる場所となっています。

この「布農文化展示中心」は、「梅山遊客中心(梅山トラベルセンター)」の傍にあるので、そこでお土産も探してみてくださいね。

また、その「梅山遊客中心」の向かいには「梅山植物園」があります。

このエリアは長期間にわたって台湾原生の植物の研究や栽培が行われていて、この「梅山植物園」には、タイワンオガタマや、カイノキ、ベニクスノキ、ナギなど、台湾原生の29科47種の植物がありますよ。

そして、その近くの通りを走っていると、道沿いに独特なデザインが施された家や柱、そして彫刻などが並んでいるエリアがあります。そこは「拉芙蘭藝術村(ラフラン芸術村)」と言って、ブヌン族の文化を感じることができる村です。

村には200人ちょっとしかいないそうですが、小さくても美しいブヌン族の集落で、この地は100年前にブヌン族が南へ移動してきた最終地点なんだそうです。この地のことをブヌン語では「拉芙蘭(Lavulang)」と呼ぶことから「拉芙蘭藝術村」という名前となっています。

この「拉芙蘭藝術村」に入ると、各家の入口に木彫りや石の彫刻が立っていて、柱にはブヌン族の絵が描かれ、路地に入っていくと、木造の東屋や狩猟用の東屋が点在していて、独特の雰囲気が感じられます。

高雄市桃源区はあまり交通の便が良くないので車がないとちょっと不便なのですが、このエリアに観光スポットがぎゅっと集まっていますので、ここまで来れば、あちこち楽しめます。

車をチャーターして行くのもいいですし、もし中国語が大丈夫!という方は、台湾の旅行会社が周辺のスポットもあわせてツアーを行っていたりしますので、現地ツアーに参加するのもいいかもしれません。

「藤枝國家森林遊樂區」と併せて、高雄市桃源区で自然と原住民族の文化を楽しんでください。

≪トーク③:高雄駅≫

さて、話題は高雄市山間部の桃源区からぐーっと港の方に戻ってきて、高雄市の中心、在来線台湾鉄道の「高雄」駅、行かれたことありますか?

行かれたことのある方は、駅を出ると左手に、日本統治時代に建てられた高雄駅の旧駅舎があったのを覚えている方も多いのではないでしょうか。

この高雄駅の旧駅舎は1914年に完成したもので、帝冠様式と呼ばれる、和洋折衷の建築様式で、白い壁に洋風の窓の建物に和風の屋根がかけられています。

昔、高雄駅の地下化工事や高雄新交通システムMRT(高雄メトロ)の建設にあたって仮駅舎が完成したため、一時は取り壊しが検討されたのですが、保存を求める声が多くあったことから保存が決まり、2002年に駅の南東にあった駐車場までそのままの姿で82.6メートル曳家されました。

そして2003年に高雄市の歴史建築に登録され、その後は「高雄願景館(高雄パビリオン)」や「高雄鉄路地下化展示館」として利用され、高雄市の歴史や地下化工事の進捗状況が紹介されてきました。

その高雄駅の旧駅舎、実は今、またお引っ越し準備中なんです。

この旧駅舎は、新駅舎と結合して入り口として使用される計画で、20年ぶりに駅の敷地内に“帰宅”するんです。

現在既に高雄駅のそばを南北に貫いていた高架橋の撤去工事を終え、駅前の風景もガラッと変わっています。

そして旧駅舎も移動の準備として、建物のジャッキアップと補強を行っているところです。

台湾鉄道の説明によると、180センチまで持ち上げた後、補強を行い、そこからさらに394センチまで持ち上げないといけないそうで、今、着々と作業が進んでいるようです。

この旧駅舎は3,500トン以上もあるため、1000個もの車輪が必要で、1日の移動可能距離は大体1メートルくらいだそうで、予定では今年(2021年)の8月から9月にかけて、今度は西に57.86メートル曳家を行い、来年(2022年)の1月には移動が完了する予定とのことです。

皆さんが次に高雄を訪れるときにはきっと、またこれまでとは全然違った風景になっていますね。

ぜひ楽しみにしていてくださいね!

Sat, 15 May 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-05-08_油桐花(苗栗/新北)

≪トーク①:苗栗三義郷≫

日本はゴールデンウイークも明けて、少しずつ暑くなってきているころでしょうか。このゴールデンウイーク頃、日本では東北あたりは桜、南の方では藤の花が見ごろを迎えているかと思いますが、ちょうどこの頃、台湾は油桐花(アブラギリの花)の季節です。

この油桐花は、樹の上に小さな白い花がこんもりとたくさん咲いて、その花が散るときに、花弁が散るのではなく、小さな花が花の形のままクルクルと舞い落ちてくることから、その姿がまるで雪のようだとして、別名「四月の雪」、「五月の雪」と呼ばれています。

私が最初にこの油桐花の存在を知ったのは台湾のドラマで、元々は友達から、「“油桐花”っていう花が印象的ないい映画があるよ」と、日本でも活躍していたことのある台湾の俳優、陳柏霖(チェン・ボーリン)主演、台湾の人気ロックバンド、五月天(メイデイ)も登場する台湾映画「五月之戀(邦題:五月の恋)」を教えてもらったのですが、タイトルをすっかり忘れ、「たしか油桐花が出るやつ…」と検索をして、全然違う、しかも“映画”ではなく“ドラマ”、「愛在桐花紛飛時(英語タイトル:Desperately Loving You」を観て、その花の可愛さと景色の美しさにはまりました。

中国語タイトルを直訳すると、「愛は油桐花が舞う頃に芽生える」と言ったところでしょうか。正義感溢れる一人の女性が、友人を悲しませた男性を友人の代わりに捕まえて話をしようと中国の北京から台湾北西部の苗栗にやってくるというところから始まるラブストーリーです。

主演は、台湾の人気俳優・修杰楷と台湾の女性歌手・許慧欣(イボンヌ・シュー)ですが、このドラマには、2020年に放送された台湾の公共テレビ(公視/PTS)と日本のNHKの合作ドラマ「路~台湾Express」で、台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の運行担当副社長代理のレスター・王役を演じていた梁正群も出ていますよ。

油桐花と出会うきっかけはちょっと間違えましたが、このドラマでも油桐花が物語を彩っていて、美しい風景が楽しめますよ。

友人がおススメしてくれた映画「五月之戀」も、この私が間違って観たドラマ「愛在桐花紛飛時」も、どちらも主なロケ地は、台湾北西部・苗栗の三義郷─。

ここには油桐花の有名な小径「四月雪小徑」があります。この「四月雪小徑」は三義近郊で最もアクセスしやすい油桐花のスポットで、緑の中を枕木の階段が続く小径は、油桐花の他に、アカシアや、樟脳の樹などが混在する緑豊かな小径。そこに枕木の階段の素朴な感じが相まって、どの季節に行っても心地のいい風景を楽しませてくれますが、特にこの油桐花の季節がおススメです。

クルクルと花が舞い落ちてきて、その枕木の階段に白い小さな花が本当に雪のように降り積もって、とても幻想的な雰囲気となるんですよ。

この油桐花の時期に来ると、枕木の階段に、散った油桐花の花を集めて花文字や、花でハートなどの絵を作って写真を撮っている人たちもよく見かけますよ。

皆さんも、油桐花の時期に来られたら油桐花の花で好きな花文字を作ってみてくださいね。

なお、この「四月雪小徑」の入り口近くには、「三義木雕博物館」があります。「四月雪小徑」までやってきたらぜひ立ち寄ってみてください。ここは台湾で唯一の木彫りをテーマにした公立博物館で、館内には木彫りの作品が数多く展示されています。装飾の細かな作品や、人物、動物、神様、オブジェ、椅子など、様々な木製作品が並んでいます。

この三義木雕の発展の起源は、この三義に住む吳進寶さんが、1918年に、枯れ木を持ち帰り、加工して飾っていたところ、その作品を見かけた日本人から素晴らしい芸術品だと愛され、それをきっかけに吳進寶さんは日本人と共に枯れ木の芸術作品を大量に生産するにはどうしたらいいかを学んだそうです。

初期の頃の三義木雕は、神様の像や工芸品が中心でしたが、近年は様々なテーマの木彫りの作品が次々に生み出されています。

そんな三義の木彫りの芸術を楽しめる「三義木雕博物館」。

ドラマ「愛在桐花紛飛時」では、ストーリーの中にも三義の木彫りについて語られ、この「三義木雕博物館」も度々登場しますよ。

「三義木雕博物館」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「三義」駅下車、徒歩およそ35分です。30分以上歩くのはちょっときついなぁ…という方は、駅前からタクシーに乗っておよそ5分で到着します。

「三義木雕博物館」を見学して、そのすぐ近所から「四月雪小徑」で油桐花を楽しんでくださいね。

その、小径をまっすぐ登っていくとお茶畑に出ます。突如、木々が開けて目の前にきれいなお茶畑が現れます。

それを抜けると三義市街地方面へ行く道と、さらに山の方へと向かう道に分かれていて、山の方へ行くとさらに「五月雪步道」という道もあります。

奥に行くほどだんだんと山道になっていきますので、油桐花を楽しみに行くのであれば、「四月雪小徑」で十分楽しめると思いますよ。

もし「三義」駅から「三義木雕博物館」までタクシーで行った場合、お茶畑辺りで折り返して、元の場所に戻ってきて、「木雕街」で木彫りのお土産や様々な木製品のお土産を買ってはいかがでしょう。

「木雕街」は「三義木雕博物館」から10分ほど歩いたところにあります。

行きにお土産を買うとちょっと荷物になって大変ですからね、帰りに立ち寄るのをおススメします。

≪トーク②:勝興車站&龍騰斷橋/レールサイクリング≫

そして「三義木雕博物館」以外にも、ドラマの中では三義の様々なスポットが登場します。

中でも人気のスポットが「勝興車站」。

1906年に建てられた駅で、標高402.326メートルの位置にある台湾の西部縦貫鉄道の最高地点にあります。そのため、最も危険な区間であり、自然景観の面でも特徴的な区間だったそうです。

駅舎は全て日本風の木造建築で、「虎牙式」と呼ばれる設計は厄除けの効果があるとされているそうです。

駅自体は1998年に廃駅となり、今は電車は通っていませんが、100年以上の歴史がある駅は、1999年に苗栗県によって古跡指定を受け、今でもホームやホームの看板、線路はそのまま残されていて、レトロムード溢れるフォトスポットとして人気を集めています。

また、駅は使われなくなっても、駅前には今も老街(オールドストリート)があって、観光客で賑わっています。駅前散策も楽しいですよ。

「勝興車站」の駅舎もですが、その駅前の勝興老街も、木造の建物が多く残されていて、他の老街とはちょっと違った雰囲気となっています。

ちなみに、今は列車は通っていませんので、この「勝興車站」までは交通の手段がありません。頑張って歩いてもいいですが、在来線台湾鉄道「三義」駅から1時間ほどかかりますので、駅からタクシーがおススメです。

そしてこの「勝興車站」のすぐそばから「舊山線鐵道自行車(旧山線レールサイクリング)」が楽しめます。これは、昔使われていた線路を利用して、トロッコ列車のような形をしたレールバイクでサイクリングが楽しめるんです。

ルートは3種類ありますが、「勝興車站」と並んで三義エリアの人気の観光スポットである「龍騰斷橋」を観ることもできますよ。

この「龍騰斷橋」は、1905年ごろに建てられた赤レンガ製のアーチ橋で、当時の品質管理は非常に厳しく、非常に強固に作られていたそうです。しかし、1935年に台湾中部で大地震が起きた際、三義も大きな被害を受け、橋が崩壊。地震後、その西側に新たな橋が作られましたが、その崩れた橋の残骸はそのまま残されました。1999年の921大震災の際にさらに一部が倒壊しましたが、今は「震災記念物」として保護されています。

そんな「龍騰斷橋」も遠くに眺ることができる「舊山線鐵道自行車」。

コースは3つあって

A路線:「勝興車站」~「龍騰斷橋」の南側「南斷橋秘境」コース

B路線:「勝興車站」~「龍騰站」コース

C路線:「龍騰站」~「6號隧道」コース

があります。

A路線とC路線は1935年の地震の後建てられた新たな橋「魚藤坪鐵橋」を通りますが、かなり高い位置を走るので、高いところが苦手な方はB路線がいいと思います。ちなみに、サイトによると、おススメはC路線だそうですよ。

私はてっきり、自分で一生懸命ペダルを漕がなくてはいけないのかと思っていたら、ペダルはあるものの、スピードは自動制御されているようで、頑張らなくても進むようになっています。

1台4人まで乗れて、出発時間が決まっていて、何台ものレールバイクが一緒に出発するので、ツアーのような感じで、目的地に着いたら専門のガイドさんによる説明も聞けます。これは自由参加です。

自然と歴史を楽しめますので、ぜひ乗ってみてくださいね。

事前に予約が必要ですので、詳しくはホームページをチェックしてください。

「舊山線鐵道自行車」のホームページアドレスは、https://www.oml-railbike.com/index.php

日本語でも紹介しています。3つのコースの出発時間、料金なども確認して予約してくださいね。

≪トーク③:土城桐花公園&承天禪寺步道≫

さて、油桐花のスポットと言えば、苗栗が有名ですが、台北近郊でも見ることができますよ。

私は台湾に住み始める前は、油桐花は苗栗でしか見られないと思っていたのですが、山の方では結構あちらこちらで見ることができます。

その中でも台北近郊で最も有名な油桐花スポットは、台北市のお隣・新北市の土城にある、「土城桐花公園」。およそ7ヘクタールある公園で、散策ルートはウッドデッキがあったり、きれいに整備されていて、ハイキング初心者でも楽しめるスポットです。その名の通り、油桐花の季節になるといたるところで油桐花の花のシャワーを楽しめますよ。

しかも、ここは台北市内からアクセスがいいのもポイント!

台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブルーラインに乗って「永寧」駅もしくは「土城」駅下車。油桐花の祭り期間中の土日祝日は駅から専用のバスが往復しているのでとっても便利です。

そして、もう一つ有名なのが「承天禪寺步道」。ここは「土城桐花公園」からそんなに遠くなく、歩いて20分ほどの距離にあります。ですので、周辺の油桐花を楽しみながら歩いていたら着いた!という感覚です。こちらは山の中に入っていくというよりも通りに沿って油桐花を楽しむといった感じです。

この2か所はアクセスもいいので台北に旅行に来たときに、行きやすいと思いますよ。

ただ、油桐花の見ごろは4月から5月。しかもその年の気温などによって咲くタイミングが少し変わってきます。今年(2021年)は温かかったので少し早めに咲きました。

もし油桐花の時期に合わせて台湾旅行を計画する際には、毎年シーズンになると「客家桐花祭(客家アブラギリの花まつり)」というサイトで開花状況などがアップされていますので、参考にしてみてくださいね。

Sat, 08 May 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-05-01_圓山エリア歴史散策

≪トーク①:台北市孔廟、大龍峒保安宮≫

先週の「Go!Go!台湾」では、台北のバードウォッチングスポットをご紹介しましたが、このRTI台湾国際放送がある圓山エリアは広い公園や緑も多く、たくさんの鳥たちを観ることができるんですよ。

でもそれだけでなく、この圓山エリアは歴史・文化の街でもあるんです。

台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「圓山」駅から歩いて行ける範囲に歴史的、文化的なスポットが色々あります。

まずは、「圓山」駅の2番出口を出て「康倫街」という道を西に向かって真っすぐ10分ほど歩いていくと、赤レンガの長い塀で囲まれた広い敷地の建物が見えてきます。そこは「台北市孔廟」。つまり学問の神様として有名な“孔子廟”です。

“孔子廟”と言えば、台南が有名ですが、台北にもあるんです。そして台北市内にも数々の廟がありますが、この「台北市孔廟」は、台北市内で唯一の“孔子廟”です。

「台北市孔子廟」は、清の時代1881年から建築が始まったとされています。台北の城壁の修復後、余った材料を使って作られました。

最初は、孔子を祀った正殿である「大成殿」とその後方の「崇聖祠」、門の「儀門」だけでしたが、その後、民間からの寄付によって、増築され、1884年に完成しました。

日本統治時代にこの「台北市孔子廟」は、一度は取り壊されましたが、1925年に民間の寄付による再建を決め、1927年に再建がスタート。1930年に、「大成殿」、「崇聖祠」、「儀門」といった主要の建物が次々と完成しました。

この「台北市孔子廟」、駅から歩いていくと、先ほども言ったように赤レンガの長い壁が見えてくるのですが、それに沿って入り口に向かって歩いていくと、途中、赤レンガではなく、赤褐色の大きな壁となって、そこには金色の文字で大きく「萬仭宮牆」と書かれています。

これは論語から来ていて、「学問に近道はなし、一生懸命に努力しなさい」という意味なんだそうです。

その壁を通り過ぎて、さらに壁伝いに進んでいき、角を右へ曲がると入り口に到着します。

入り口の屋根は赤褐色をベースに青やエメラルドグリーン、オレンジなどカラフルで、屋根の端が燕の尾っぽのようにシュッと空に向かって伸びていて貫禄ある造りです。

台北の街中には、大規模なでこのような建物は少ないので、ここに来るとなんだか古都・台南に飛んで行ったような気分になります。

中に入るとすぐにトラベルサービスセンターがあるので、ここに日本語のパンフレットもありますし、日本語の音声ガイドも借りることができますよ。

建物や敷地の雰囲気を楽しむのもいいですが、ちょっと詳しく知りたいなという場合は、やはり音声ガイドを借りてから巡るとより深く楽しめると思います。

建物の壁、屋根、柱、一つ一つの装飾がとても緻密で美しいので、じっくりと楽しんでください。10角形が幾重にも重なった大成殿の天井も圧巻ですよ。ぜひ天井も見上げてみてくださいね。

また学問の神様ということで、観光客だけでなく、台湾の学生さんも多く訪れるようで、合格祈願の絵馬もかかっています。ただ日本とはちょっと違った感じで樹に吊り下げるような形でかかっていますよ。

敷地内には学校として使われていた「明倫堂」という建物があって、その1階にはお土産屋さんもあります。お守りも売っているので、受験生の知り合いへのお土産にもいいかもしれませんね。

この「台北市孔子廟」の敷地内には緑も多いので、のんびりとめぐってみてください。

「台北市孔子廟」は入園無料。開放時間は朝8時30分から夜9時まで。月曜日はお休みです。

そして、「台北市孔子廟」のお隣にあるのが「大龍峒保安宮」。

こちらは“医学の神様”と呼ばれる「保生大帝」を主神として祀っている廟で、その歴史は長く、この「大龍峒保安宮」は、「艋舺龍山寺」、「艋舺清水巖」とあわせて“台北三大廟”と呼ばれています。

「大龍峒保安宮」は、1742年に台湾で疫病が流行っていたため、中国大陸の福建省同安から台湾に移民してきた人たちが、故郷である白礁郷の慈濟宮から分霊を授かり、この大龍峒に祀ったのがはじまりだとされています。当初は木造づくりの簡素な廟でしたが、神のご加護に感謝して、1755年から正式な廟を建てはじめ、5年後の1760年に完成しました。

最近では、1995年に大規模な修復作業が行われ、その後、2003年にユネスコの「アジア太平洋文化遺産保全賞」を受賞しています。

こちらも建物の精密な装飾があちらこちらに施されていますよ。柱に巻き付く龍の彫刻は迫力があります。また、正殿の壁には中国古代神話や歴史の物語が描かれています。

「大龍峒保安宮」は、全体の色味も雰囲気も重厚感があり、2018年に国定古跡に指定されています。

主神の「保生大帝」の他にも、「三十六神將」や「黑虎將軍」、「關聖帝君(関羽)」、「神農大帝」、「玄天上帝」など、様々な神様も祀られていますので、色々な目的のお参りもできますね。

なお、「大龍峒保安宮」では、毎年旧暦の3月15日の「保生大帝」の誕生日に合わせ、大規模な生誕祭「保生文化祭」が行われます。「保生大帝」の生誕祭典や、「神農大帝」の生誕祭典、「天上聖母」の生誕法会といった伝統的な祭典だけでなく、音楽会や学術研究討論会といったイベントなど、伝統と現代、生活美学や人文芸術といったものも融合し、およそ2か月間に渡って盛り上がります。

そして3年に一度、「保生大帝」の生誕パレードが行われます。

今、ちょうど「大龍峒保安宮」の「保生文化祭」の真っ最中です。今年がパレードの年ですので、より盛り上がりを見せていますよ。

普段は台北の街中であることを忘れてしまうくらいに静かでゆっくりとお参りができる「大龍峒保安宮」。賑やかで熱気あふれる雰囲気を楽しみたいという方は旧暦3月15日の生誕祭に合わせて、ゆっくりお参りや建物を楽しみたいという方はそれ以外のタイミングに訪れるといいかもしれません。

≪トーク②:臺北臨濟護國禪寺≫

今度は台北メトロMRT「圓山」駅の東側のスポットをご紹介しましょう。

駅の東側には今度は日本人にはちょっと馴染みのある建物があります。それは、「台北臨済護国禅寺」。そう、お寺です。

これは日本の仏教、臨済宗鎮南山護国寺の分院で、日本統治時代の1900年に建設が開始、1911年に完成した台湾で唯一「護国」と名付けられた仏教寺院だそうです。

日本統治時代には、台北市に善道寺、東和禅寺、臨済護国禅寺の3つの日本式の大型仏教「本堂」があったそうです。

「善道寺」は駅の名前にもなっているので有名ですよね。ただこの「善道寺」は1981年にビルに建て替えられ、「東和禅寺」は1993年に取り壊されて鐘楼だけが残されています。

唯一残されたのがこの「臨済護国禅寺」の本堂で、台湾の現存する日本統治時代の木造建築の中で、もっとも初期に建てられた代表的な建物だとされています。

2007年に修復工事が行われた際には、本堂を元の外観に復元するために、日本から黒瓦と筒瓦を取り寄せ、台湾北東部・宜蘭のヒノキを使って復元工事を行ったんだそうですよ。

本堂そばの旧鐘楼の屋根には日本でも最近ではなかなか見かけることが少なくなった立派な鬼瓦が見られますよ。

本堂や旧鐘楼は日本の雰囲気を感じますが、入口や他の建物は日本ではあまり見かけない色合いで、日本と台湾の文化が融合した、日本のお寺とはまた違った雰囲気を感じることができますよ。

場所は、台北メトロMRT「圓山」駅、2番出口を出て右側すぐです。

ここも普段はとても静かで、ゆっくりと見学やお参りすることができます。

なお、開放時間は朝7時30分から夕方4時までとなっています。

≪トーク③:圓山考古遺址≫

そして、台北メトロMRT「圓山」駅の東側にあるもう一つのスポットが「圓山考古遺址」。

1953年に10日間のテスト発掘を行ったのが最初で、翌1954年台湾大学の考古人類学部と、台北市文献委員会が協力して発掘を始めました。

1987年には縄文時代の土器の文化層が発見されたり、大量の貝殻や獣の骨、石器などが出土し、「圓山考古遺址」は国家文化資産とされています。

そのため、公開されていない部分も多くありますが、「百藝廣場」というエリアがあって、その入ってすぐのところに「圓山遺址展示室」があって、そこでは説明のパネルや出土した時の状況、発掘されたものなどを見ることができます。

この「百藝廣場」にはステージがあって、そこでは伝統的な歌や踊りなどのパフォーマンスイベントが不定期的に行われたりします。

しかもこの「百藝廣場」から奥に入っていくと、赤レンガや赤い瓦で作られた昔ながらの建物がたくさん建てられているエリアがあって、なんだかタイムスリップしたような気分になりますよ。この建物を背景に写真を撮っている台湾人もよく見かけます。

この周辺は実は、台北市立動物園の前身である「圓山動物園」があった場所で、併せて1934年に台湾で最初の公営遊園地「児童遊園地」ができた場所です。

台北で育った人たちにとっては懐かしい思い出の場所とされています。

「圓山考古遺址」内のこの懐かしいエリアは、2019年に「圓山自然景観公園」として生まれ変わり、今ではハイキングや自然を楽しみに訪れる人が多くいます。

遺跡というはるか昔の歴史から、数十年前の懐かしい雰囲気までを楽しめるスポットとなっています。

そうそう、以前、MRTで圓山駅を通る際、近くにいた日本人の2人が「そういえば圓山に小さな観覧車あるよね。あそこの遊園地はやっているのかな?」と話しているのが聞こえてきたことがあります。

実は、遊園地は先ほど“生まれ変わり”と言ったように、2014年に閉園しているのですが、観覧車とメリーゴーランドはそのまま残されていて、それがライトアップされていたりするので、きっと今も営業しているのかな?と思ったんでしょうね。

今は、この観覧車やメリーゴーランドに乗ることはできませんが、周辺はきれいに整備されていて、懐かしい!と親子で写真を撮りに訪れる人も多くいます。

この圓山周辺は歴史も自然も豊富なエリアです。

とても広いので、のんびり過ごそうと思ったら、圓山エリアだけで丸一日過ごせますよ。

皆さんも圓山エリアに来るときは時間をたっぷり見て、ゆっくり楽しんでくださいね。

Sat, 01 May 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-04-24_バードウォッチングスポット

≪トーク①:台北植物園≫

今週、台湾でこんなニュースが流れていました。

「目覚めたらスターになっていた!」

先日、オーストラリアのブリスベンの港で、1羽の台湾のスズメが見つかり、その姿を一目見たいと現地の愛鳥家からの問い合わせが殺到しているそうです。

なんでも、このスズメは貨物船に紛れ込んでオーストラリアまで来てしまったそうですが、台湾でよく見かけるスズメと、オーストラリアにいるイエスズメとは種類が違うそうで、オーストラリアの愛鳥家たちが大興奮しているそうです。

ただ、港は管制区域であることから自由に見に行くことができないため、港の事務所に問い合わせが殺到しているんだそうです。

このニュースに台湾のネットでは、「ウケる!毎日見ているものが突然珍しいものになった」、「伝統市場の鳥が海を渡るとスターに!」、「寝て起きたら人気者になっていた!」というコメントや、スズメの気持ちとして「ここはどこ?私は誰?私に会いたい人は誰?」なんていう書き込みも。そして、「オーストラリアの愛鳥家の皆さん、コロナ後にはぜひ台湾に撮影に来てください」とコメントしています。

まさか毎日近くで見かけるスズメが、海を渡るとこんなに人気になるなんて面白いですね。

このスズメの他にも、台湾にはいろんな種類の鳥がいて、日本では見たことのない鳥もたくさん見かけます。

そんな台湾を代表する鳥が「台灣藍鵲(ヤマムスメ)」。頭部は黒でくちばしと足は赤色、身体と羽は濃い青で尾っぽが長いのが特徴の台湾固有種の美しい鳥で、台湾の“国鳥”とされています。

羽を広げて飛んでいる姿も美しいんですよ。ちなみに、雄でも“ヤマムスメ”と呼ばれています。

その「ヤマムスメ」、普段は海抜の低い広葉樹林に住んでいて、台北だと北部の陽明山でよく見かけます。

陽明山は花だけでなく、鳥の鑑賞スポットとしても人気です。「ヤマムスメ」の姿を一目見たい!という方は、ぜひ陽明山へ行って探してみてくださいね。

ただ2014年には台北市の南西部、小南門にある「台北植物園」で「ヤマムスメ」のつがいが子育てをしているのが確認され注目を集めました。そして近年、「ヤマムスメ」が市街地に飛んできている姿もたびたび確認されていて、陽明山まで行かずとも街中で見かけることがあるかもしれません。

RTIのスタジオがある圓山にも表れることがあるんですよ!

でも「ヤマムスメ」を探すときには一つ注意が必要です。「ヤマムスメ」は4月から8月が繁殖シーズンで、この時期は自分たちのテリトリーに入ってきたものを攻撃したり威嚇したりする習性があるそうです。今年も、市街地の樹の上で雛を育てている「ヤマムスメ」が通りかかった人の頭を攻撃してきたというニュースもありますので、もし「ヤマムスメ」を見かけても遠くからそっと見守るようにしてくださいね。

ちなみに、この「ヤマムスメ」が子育てしているのが確認されたことのある「台北植物園」は、日本統治時代の1896年に日本人によって創設された「台北苗圃」と呼ばれる植物の研究拠点が前身で、台湾初の植物園とされています。およそ8ヘクタールの敷地内には、台湾、日本、中国大陸、東南アジアなどから集めた試験研究植物の種が保存されていて、現在も研究や植物の保護、展示や教育の場とされています。園内は蓮の池や、十二支エリア、多肉植物エリア、民族植物エリアなど…テーマごとに分かれていて、植物の種類も数も豊富で、中に入るとここが台北市内の街の中だということを忘れてしまいます。

それだけ豊富な植物にあふれていますので、この「台北植物園」にはたくさんの種類の鳥たちもやってきます。そのため、バードウォッチャーにも人気のスポットとなっているんですよ。都会のオアシスである「台北植物園」、もしかしたらここで「ヤマムスメ」と出会えるかもしれません。

「台北植物園」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインに乗って「小南門」駅下車、3番出口を出て左にまっすぐ5分ほど歩くと「台北植物園」の入り口に突き当たります。

なお、この「台北植物園」の園内には、2級国定古跡に認定されている「欽差行臺」という建物もあります。この建物は、清朝時代の台北府の迎賓館で、その後、台湾総督府としても使用されていました。後に解体される予定となっていたのですが、その建物の構造の美しさから残されたものです。

植物や鳥たちを楽しみつつ、その建物にもぜひ足を運んでみてください。

「台北植物園」は入園無料。しかも営業時間は、朝5時半から夜10時までと、早朝から遅い時間まで開いているので、日中はもちろん、朝、鳥のさえずりを楽しみながら園内を散歩するのもよし、夜の静かな植物園を楽しむのもよし。どの時間帯に行っても、時間ごとに違う顔を見せてくれますよ。月曜日はお休みです。

なお、2級国定古跡の「欽差行臺」は毎週火曜日から日曜日の午前9時から午後4時半までの開放となっています。

≪トーク②:關渡自然公園≫

そして、台北エリアで最も有名な“バードウォッチングスポット”と言えば、「關渡自然公園」。

ここは、基隆河と淡水河が交わる場所で、古くから渡り鳥たちの重要な生息地となっていました。

ただ、時代の変化や近代化の発展に伴い、工業廃水や家庭排水などにより水が汚染されるなど、湿地生物の生息環境が大きく損なわれていました。

そこで1981年から環境保護を求める人たちが政府にこの場所の豊富な生態系を保護するよう保護区の設立を求めました。そして1996年に台北市が、台北市内で最後の湿地を保護するために「關渡自然公園」を設立。2001年12月1日から、「關渡自然公園」の管理者として、「社団法人 台北市野鳥学会」を任命し、今もこの自然を守っています。

この環境保護の取り組みがあったからこそ、今、台北でもたくさんの鳥たちを鑑賞することができるんですね。

この「關渡自然公園」の園内は、メイン施設エリア、自然保護エリア、屋外観察エリア、サステナブル経営エリア、立ち入り制限湿地と、大きく5つのエリアに分かれていて、「關渡自然公園」のオフィシャルサイトによると、これまでに300種近い鳥を観測していて、国際的な鳥類保護団体であるバードライフ・インターナショナルが認める重要鳥類地域(IBA)となっています。

「關渡自然公園」は、マングローブ湿地とその他の湿地付近にあるため、例えば、日本でもおなじみのコガモや、白い体に黒い羽根、ピンクの長い脚と細長いくちばしでスラッとした印象のセイタカシギ、キリッと立つアオサギなど、様々な水鳥が集まります。

保護エリアなどは立ち入りが制限されているので、ここは少し離れた場所から双眼鏡などを使って観察をするという楽しみ方です。

この公園では、たくさんの鳥たちを鑑賞できるだけでなく、湿地公園を歩いていると、水牛が遊んでいる様子なども近くで見ることができたりします。台北エリアでこんな自然を楽しむことができるなんてびっくりしますよ。

「關渡自然公園」は、季節によって開放時間が異なりますのでオフィシャルサイトでチェックしてから出かけてくださいね。なお、月曜日はお休みです。入園料は一人60台湾元(日本円およそ230円)です。

「關渡自然公園」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインに乗って、「關渡」駅下車、1番出口から出て徒歩およそ10分。もしくは駅前から「紅35」番のバスか、「小23」番のバスに乗って3つ目、「關渡自然公園」バス停下車すぐです。

≪トーク③:台北の街中のバードウォッチングスポット≫

この他にも、台北の街中でもいろんな種類の鳥を見ることができますよ。

人気観光スポットである「中正紀念堂」の敷地内や、“台北の肺”こと、都会のオアシス「大安森林公園」、そして台湾大学をはじめとした敷地の広い大学のキャンパスでよく見かけるのが「ズグロミゾゴイ」。

ラグビーボールサイズの中型サイズの鳥で、茶色の羽に、頭の部分が冠をかぶったように黒っぽいのが特徴です。本当に結構そこら辺を歩いている鳥なので、見かけたことある方も多いのではないでしょうか。

あまり俊敏ではなく、ぬぼ~っとそこらへんに立っていたりして、びっくりすることがあります。

語学学校に通っていた時、言語交換をしていた大学生から、「この鳥の名前知ってる?『大笨鳥』って呼ばれているんだよ」って教えてもらったんですけど、そのあだ名の意味は「大バカ鳥」!なんでも、ぼーっと突っ立っていたり、近寄って行ってもすぐに飛んで逃げずに歩いていたりする姿からそう呼ばれているそうです。なんかちょっと気の毒なあだ名をつけられていますが…ただそのぼーっとした姿に癒されるという人もいるようです。

でも実は、いざとなったら俊敏に動いたり、ちゃんと飛んだりするんですよ。

街中で見かけても本当にのんびり歩いているので、写真にはおさめやすい鳥です。

ちなみに、この「ズグロミゾゴイ」は日本では沖縄県の石垣島や西表島、黒島に生息しているものの、絶滅危惧Ⅱ類となっているのですが、台湾では街中でスズメと同じくらい、いや、もしかしたらスズメよりもよく見かけるかもしれません。

ちなみに、台湾大学のキャンパス内で鳥たちを探すなら、キャンパス内にある池、「醉月湖」を目指してください。ここは大、中、小の3つの池から成っていて、水質や周辺緑地の環境改善を行っていて、多くの鳥や魚が集まっているんです。池の周りにはウッドデッキが整備されていて、のんびりお散歩にもいいですよ。

街中で珍しい鳥を探したいなら、「大安森林公園」がおススメ。ここには、コサギやゴイサギをはじめ、たくさんの種類の鳥たちがいるんですが、その名の通り5色のカラフルな羽根を持つ「ゴシキドリ」や、「シロガシラクロヒヨドリ」といった珍しい鳥も観ることができますよ。私も「ゴシキドリ」をこの「大安森林公園」で見ました。体は抹茶のような緑で、顔周りがカラフルな本当にかわいい鳥ですよ。

台湾は本当にいろんな種類の鳥がいます。実は台湾は、世界に9つある渡り鳥ルートの一つ、東アジア-オーストラリア間の渡り鳥ルートのちょうど真ん中に位置していて、アジアでも有名な「出会いの場」なんだそうです。

バードライフ・インターナショナルによると、台湾には379種の鳥がいて、これは世界で95位なんだそうです。更にすごいのは、そのうちの27種が世界で台湾でしか見ることのできない「台湾固有種」なんだそうです。

ちなみに、台湾の200倍以上の面積を持つ中国大陸でも固有種は67種類、面積が10倍以上の日本で20種類だそうです。

九州ほどの面積にギュッと集まっているんですね。そのため、海外のバードウォッチャーたちは、「台湾はバードウォッチングのパラダイスだ」としています。

どおりで、わざわざ山まで行かずとも、私の家の近所にもいろんな種類の鳥がやってきます。最近は黒くてちっちゃい、オレンジのくちばしの「八哥鳥」がよくやってきますし、頭の部分が白くてかわいらしい「シロガシラ」が高い透き通った鳴き声で鳴くのをよく聞きます。ただ、素敵な鳴き声なんですが、毎朝5時頃、とっても通る声で鳴くので、できればもう少し遅い時間に鳴いてくれるといいのに…と思うこともあります(笑)。

ちょっと意識を向けてみると、街中でもいろんな種類の鳥たちと出会えますよ。台湾に遊びに来たら、鳥たちの声や姿にも触れてみてくださいね。

Sat, 24 Apr 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-04-17_台北エリアの噴水スポット

≪トーク①:碧潭噴水ショー≫

4月の台湾は春の心地のいい天気だったかと思うと、突然、日中30℃という夏のような天気になったり、その翌日にはまた20℃近くまで気温が下がったりと、とにかく気温の変化が激しく、洋服選びが大変です。

しかもこれは台北だけかと思いきや、先日、媽祖巡礼の中継のために向かった台中もその日はとっても寒くてびっくりしました。台中は晴れの日が多く天気が比較的穏やかだとされていますが、意外と海からの風が強く、風が吹くと体感温度がぐっと下がったりもします。

春に台湾を訪れる予定の時には、南の島だから…と油断せずに、羽織るものを持ってくることを忘れないようにしてくださいね。

さて、そんな春になると始まるのが、台北市の南西部、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインの南の終着駅「新店」駅そばにある景勝地「碧潭」の噴水ショー。

初めてこの噴水ショーが行われたのは2016年のクリスマスイブから春にかけてだったんですが、今では“春”のイベントとしてすっかりお馴染みとなっています。

今年も昨年に引き続き、シンガポールのプロジェクションマッピングチームを招きデザイン。今年は新北市が市に昇格してから10周年ということで、新北市の市章、市のシンボルマークである四つ葉のクローバーから広げ「花舞幸福」というテーマで行われています。

噴水と光の美しいショーはもちろんのこと、今回は、幅30メートルの巨大なウォータースクリーンに投影する技術によって、初の360度のプロジェクションマッピングが楽しめるようになっていて、さらには最先端の投影技術によって、「碧潭」沿岸の岩に美しい光の世界を作り出しています。

しかも、「碧潭」の東側に、今年は虹色のイルミネーションが輝くロマンチックな“芝生の星空”が登場しています。駅側はこれまではとくにはイルミネーションなどの装飾はなかったのですが、噴水ショーだけでなく、この“芝生の星空”も人気のフォトスポットになりそうです。

毎年どんどんグレードアップしているこの「碧潭」の噴水ショー。夕方6時から夜8時半までの間、30分おきに、2種類の噴水ショーが交互に行われます。ショーの長さは毎年異なりますが、だいたい5分前後です。

すっかり台北の春の恒例イベントとなっていますので、春に台湾を訪れたらぜひ足を運んでくださいね。

なお、噴水ショーでライトアップされた夜の「碧潭」もいいのですが、日中、遊びに訪れるのもおススメです。

ここはその名前の通り、深い緑の美しい川で、流れも緩やかなので、川沿いのカフェで川を眺めてぼーっとするのも心地いいですよ。また、川沿いの遊歩道にはサイクリングロードが整備されているので、駅前でレンタサイクルのUbikeを借りてちょっとサイクリングということもできますし、“スワンボート”をはじめとした足漕ぎボートやモーター式のボートもありますので、河でゆっくりとした時間を楽しめます。「碧潭」の“スワンボート”と言えば、ドラマなどでもちょくちょく登場しますので、ドラマのワンシーン気分で楽しんでみてはいかがでしょう。もちろん、スワンボートだけじゃなく、ファミリーで乗れる大きめの足漕ぎボートもあるので、みんなでワイワイ楽しむのもいいですね。

また「碧潭」近くには、「新店老街」というローカルの“オールドストリート”もあるので、街歩きをしたり、食べ歩きも楽しめますので、日中から「碧潭」を訪れて、川の近くでゆっくりと過ごして、日が暮れてから噴水ショーを楽しんで帰るというプランもおススメですよ。

「碧潭」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンラインの南の終着駅「新店」駅下車。改札を出て左側すぐです。

≪トーク②:艋舺公園の噴水≫

噴水と言えば、この「碧潭」の噴水ショーを思い浮かべますが、実は、台湾を訪れる観光客の多くが足を運ぶ場所にも噴水があるのに気づいていましたか?

その場所は、台湾を代表する人気パワースポット「龍山寺」のすぐ目の前にある「艋舺公園」。この公園は、台北市が芸術をテーマに開発した、とても特徴的な民族公園で、公園内には文化的意味のある設計が多く見られます。

例えば、公園の東側には龍の彫刻があるのですが、これは、中国の風水において、左の青い龍は縁起が良いとされていることを象徴しています。そして西側には船の彫刻があって、これはこの地に住む先人たちが、木舟を使ってものを運んだり、河を渡ったり、貿易などの交通手段としていたことに由来しています。

また、龍山寺に向かってカタカナの「コ」の字の回廊があって、ここは「文化芸術回廊」として、強化ガラスやエナメルボードで作られていて、屋根もユニークな設計となっています。回廊はもちろん通れますし、その回廊のわきのベンチでは“中国将棋”と呼ばれる「象棋」をしている人たちも多く見かけます。

そして、その回廊が開けたところ、龍山寺側の公園北側広場に噴水があるんです。この北側広場には「美人照鏡池」があって、ここも中国風水と関連があり、北斗七星の方角に基づいて景観台が設置されていて、そこでは毎日、光と水のコラボレーションによる噴水ショーが行われているんです。

しかも、この北側広場は、龍山寺の廟前の広場の延長にあって、公園内には中国の星座である「星宿」と、西洋の十二星座をもとにデザインされた星座が作られていて、合計2000個以上の星が埋め込まれ、夜になるときらきらと光を放ちます。昼間も夜も楽しめますよ。

ここに来るともう気持ちは龍山寺に向かっているからでしょうか。実はこの「艋舺公園」に噴水があることは私も最初は気づきませんでした。今度、龍山寺にお参りに行くときにはこの「艋舺公園」の噴水も楽しんでくださいね。

「艋舺公園」へのアクセスは、台北メトロブルーライン「龍山寺」駅下車、普段、龍山寺にお参りに行く場合には1番出口方面の改札口を出て「龍山寺地下街」を通過する人が多いと思いますが、「艋舺公園」の回廊もぐるっと楽しみたいという場合は、そのまま1番出口から出てくださいね。

ちなみに、「艋舺公園」のそばには有名な「胡椒餅」のお店があります。1番出口から地上に出たら、出た向きとちょうど反対側に向かうと、「艋舺公園」のすぐ横の路地に「元祖福州胡椒餅」と書かれた小さな看板があります。その路地を入った先にあるお店「元祖福州胡椒餅」、ここの胡椒餅が美味しいと人気なんです。

この“胡椒餅”とは、中国福建省の福州市発祥の焼きパンの一種で、小麦粉の生地からなる皮に、胡椒をたっぷり加え下ごしらえされた肉とねぎを包んで、窯で焼いたB級グルメです。

この「元祖福州胡椒餅」では、昔ながらのちょうどドラム缶サイズの窯の内側に張り付けて焼いています。

しかも、この路地、入っていっていいのかしら?と思うくらいに、ローカルな、普段だったら住んでいる人しか通らないであろう細い路地の中にその窯が並んだお店がちょこんとあるというのも、なんだか秘密のお店を見つけたみたいでわくわくします。…とはいっても、休日などは行列ができる人気店ですので、“秘密のお店”というわけではないんですけどね。

でも行列ができるだけあって、肉汁たっぷりの美味しい「胡椒餅」。

しかも1個50台湾元(日本円でおよそ200円)ですので、皆さんも食べてみてくださいね。

≪トーク③:台北101の噴水広場&“孫文博士のiPhone”≫

この他にも、台湾の噴水スポットと言えば、台北のランドマークで世界有数の超高層ビル「台北101」にも噴水があるんですよ。

建物の北側にある「水舞廣場」。ここは特に囲まれたり仕切られたりしていない、フラットな場所に噴水が設置してあって、広場の床からピュッと水が出てくるので、今の季節はまだちょっと寒いですが、夏場になると子供たちが全身ずぶ濡れになりながら大はしゃぎで水と戯れています。

また、定期的に噴水ショーも行われていて、ショーの時間になると立ち入りは止められ、華麗な噴水ショーが始まります。噴水ショーになると水の高さもかなり高くまで上がるので見ごたえありますし、夜になるとライトアップもされます。

台北メトロのレッドラインで台北101に来て、歩道橋を通ってショッピングスポットに渡る人が多いので、意外と知らない人も多いスポットですが、ここもおススメです。

広場ではよくイベントも行われているので、ぜひ立ち寄ってみてください。場所は台北101の建物の北側です。

台湾にもこのような“街のオアシス”、癒しの噴水スポットがあります。水の音はなんだかリラックスできるので、旅行で遊び疲れたら噴水が見えるスポットでちょっと休憩するといいかもしれませんね。

そうそう、噴水と言えば、中華民国の建国の父である孫文博士のメモリアルホール「国父紀念館」の建物の正面に上空から見ると“iPhoneにそっくり”な形をした池があって、「孫文博士専用のiPhoneだ!」とネットで話題となったことを紹介したことがありますが、その“孫文博士のiPhone”、実は、2月24日から景観改造工事が始まり、噴水は取り払われてしまうそうです。噴水がなくなってしまうのと、あの“孫文博士のiPhone”が見られなくなってしまうのはちょっと残念ですね。

ただ、新たな設計では、噴水ではなくスチームを取り付けることで、より水と触れ合えるようになるそうです。完成は2022年末を予定しているそうですので、楽しみにしていてくださいね。

Sat, 17 Apr 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-04-10_大甲媽祖巡礼出発中継前(ダイジェスト)

今週のGo!Go!台湾は、「大甲鎮瀾宮媽祖巡礼」のダイジェストをお届けします。

アメリカのディスカバリーチャンネルから「世界三大宗教行事の一つ」として紹介されている、「大甲鎮瀾宮媽祖巡礼」が台湾時間4月9日の夜11時05分、9日間の巡礼へと出発しました。

主催の台中大甲鎮瀾宮と中華道教連合総会は今年初めてRTI台湾国際放送と協力し、11種類の言語によって「大甲媽祖巡礼」の熱気を全世界へ向けて発信。台湾の信仰文化を伝えるとともに、世界のためにともに祈りを捧げました。

その生中継が行われる前、まずは媽祖様にご挨拶に行くところ、「大甲鎮瀾宮」の模様、そして会場周辺の様子をリポートした音声をダイジェストでお送りします。

Sat, 10 Apr 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-04-03_老梅綠石槽~竹子湖「カラー祭り」

≪トーク①:春だけの秘境、新北市石門の「老梅綠石槽」≫

4月1日から台湾は南の島・パラオ共和国との「トラベルバブル」が始まりました。この「トラベルバブル」とは、新型コロナウイルス対策を講じたうえで、隔離なしでお互いに渡航を認めるという渡航パターンのこと。4月1日に最初のツアーが台湾から出発しました!

台湾では昨年(2020年)の3月19日から中華民国(台湾)国籍を持たない外国人の入国を原則禁止としましたので、およそ1年ぶりに観光復活への扉が開かれた形です。

とは言っても、まだいろいろと様子を見ながらということで様々な制約があって、空港での核酸検査やツアーでの出入国、帰国後には5日間の強化版自主健康管理と、9日間の一般の自主健康管理、そして再度核酸検査を受ける必要があります。

でもこれをきっかけに少しずつ旅行ができるようになるのかどうなのか、期待しつつ見守りたいと思いますが、皆さんは、また台湾旅行が解禁になったらどこに行きたいですか?

台湾では今、もう夏のような気温の毎日が始まりました。汗かきの私にはつらい季節がまたやってきましたが、だんだんと暖かくなってくると「老梅綠石槽」の季節到来です!

台北市の北、新北市石門区にある「老梅綠石槽」では、毎年3月から5月にかけて、美しい“苔の海岸”が見られるんです。しかもその海岸の形も特殊。

元々は、台北市の北部、新北市との境にある「大屯山」の噴火後に残った海岸線の火山岩礁で、その岩礁の柔らかい部分と固い部分が、長い年月をかけて波に浸食されて縦の溝ができ、その溝の表面に東北風と呼ばれる北東からの季節風がもたらした波が当たって、温かくなるこの時期になるとだんだんと緑色の苔が生えてきます。

その独特な地形がまるで緑の絨毯に覆われたかのような姿は神秘的で台湾のネットユーザーからも「絶対に行くべき台湾の秘境」の一つとされています。ただ近年は人気が高まり多くの人が訪れています。

でも人がいっぱいと言っても、滑りやすく危険なことと、苔の保護のために苔の生えている海岸線の先まで行ってはいけないようになっていますので、人が邪魔になるなんてことなく、素敵な写真が撮れますよ。

ちなみに、苔の生えているところに足を踏み入れると罰金対象となりますので気を付けてくださいね。

今年は天候の関係で、早くに緑の苔がきれいに生えてきましたが、例年3月から5月ごろまでが見頃です。春のこの時期にしか見られませんので、この時期に台湾に来る予定がある場合にはぜひ足を運んでみてくださいね。

ただ、向かう前にひとつ調べておいた方がいいことがあります。それは干潮の時間を調べること!

海岸線の岩礁ですので、満潮だと水に埋もれてしまって、その神秘的な姿を見ることができません。ですので、まずは干潮の時刻を調べて、その前後1時間くらいに合わせていくのがおススメです。

なお、台湾の潮汐予報は、交通部中央気象局のホームページ(https://www.cwb.gov.tw/V8/C/)からも確認できます。トップページの「海象」をクリックすると、その中に、「潮汐預報」がありますのでそれをクリックすると台湾各地の潮汐予報を見ることができますよ。

この「老梅綠石槽」の潮汐は、台湾の北部・新北市の「石門」の予報を参考にしてくださいね。

「老梅綠石槽」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインで北の終着駅「淡水」まで行き、駅前のバス停から862、863、865、867、877、892のいずれかのバスに乗って「銘德一村」バス停か、名前が覚えにくかったらその次の「老梅」バス停下車。通りに沿って海岸に5分ほど歩くと到着します。

苔が見ごろのシーズンでしたら、多くの人が同じ目的地に歩いているので迷わないと思いますよ。

≪トーク②:「老梅綠石槽」の周辺スポット≫

そうそう、この「老梅綠石槽」を楽しみながら海岸線を西に進んでいくと、苔の海岸線を一望できる歩道があります。そこか全体の風景も楽しんでください。そしてそこからさらに西に10分ほど進んでいくと先月、このコーナーでご紹介した台湾最北端の灯台で、まるでマリンルックのボーダーシャツを着ているかのような白黒のボーダー模様が特徴の「富貴角灯台」、に着きますよ。

「老梅綠石槽」から「富貴角灯台」に行き、そこから近くの「富基漁港」まで行って、そこで新鮮な魚介の料理を楽しんで、「富基漁港」から徒歩10分ほどの場所にはレンガ造りの迷路が楽しめる「老梅迷宮」がありますので、そこでちょっと遊んでから帰る…というコースもいいかもしれません。

ちなみにこの迷路、大人は顔が出るくらいの高さですが、子供たちにとっては巨大迷路。

迷路を俯瞰してみればすぐにわかる出口も、自分が中に入り込んだらなかなか難しいので、先が見える大人でもなかなかスムーズに出られないので、意外と子供よりも大人の方がワイワイ楽しんでいるかもしれません。

ぜひチャレンジしてみてくださいね。

逆に「老梅綠石槽」から東に行くコースもおススメです。「老梅」バス停からバスで東におよそ10分「石門洞」バス停を降りたところに「石門洞」があります。

この「石門洞」は、自然が作り出した岩のトンネル。実は地形学上の正式名称は“海に浸食されたアーチ”という意味の「海蝕拱門」と言います。

その地形学上の名前の通り、「大屯山」の噴火後に残った海岸線の火山岩礁が波によって削られ、地殻が隆起したことで、今では10メートル以上の高さのあるアーチ型のトンネルとなっています。その一層一層の美しい層を間近ではっきりと見ることができますし、「石門洞」のトンネルの先に海と空が広がり、人気のフォトスポットとなっているんです。

しかもこの「石門洞」は階段があって、上って上から海を見渡せる展望スポットにもなっています。

この「石門洞」付近の海岸は波の穏やかな砂浜になっていて、海岸沿いには魚やヤドカリたちもたくさんいます。釣りをしている人や、子供を連れてきて魚やカニを捕まえて遊んでいたりもします。

この時期、4月から5月にかけては、台湾の原生種であるユリや、多肉植物の「シナマンネングサ」がたくさん咲いて、「石門洞」の上から眺めるときれいですし、この付近の生態系の豊かさを感じられます。

ちなみに、このエリアの名前が「石門」と呼ばれるようになったきっかけは、この「石門洞」にあるそうで、日本統治時代にこの自然が作り出した奇妙なトンネルの形に驚いた日本人がこの地を「石門庄」と名付け、それがのちに地元の村の名前となり、それが今も使われているんだそうです。

≪トーク③:竹子湖「カラー祭り」≫

台湾北部ではこの春の時期、このほかにもおすすめのスポットが「大屯山火山群」の近くにある「竹子湖」。

標高670メートルの場所に位置する「竹子湖」は、かつては火山の噴火によってできた天然のダムで、水が引いていくことで肥沃な土壌が残り、そこで農村が形成されました。

近年では、その地元で生産している花などの産業と、自然や文化資源を組み合わせたレジャー農業が発展していて、台北市で3番目のレジャー農業エリアとなっています。

その「竹子湖」では、この時期、カラーの花が満開となり、「竹子湖カラー祭り」が行われています。カラーはちょっと白いユリに似ている、ラッパのような円錐形の形が特徴の花です。中国語では「海芋」と書きます。

現在、この「竹子湖」のカラー畑の総面積はおよそ13ヘクタール、東京ドーム2.8個分。台湾全体の生産量の80%以上を占めているそうです。

ですので、この時期この「竹子湖」に来ると、あちらこちらでカラーが咲いていて、とても優雅な気分になります。

しかも、ただ鑑賞するだけではありません。なんとこの「カラー祭り」の時期は、カラーの花を摘んで持って帰ることができるんです。

カラー摘みができる農園には「採海芋」と書いてあります。この“海”、“芋”はカラーの花のことを言います。

カラー摘みができる農園を見つけたら、畑への入場料を払います。

大体100~150台湾元(日本円でおよそ390~580円)くらいで、6本~8本摘んで帰れますよ。

また、カラーは湿地性のものと畑で育つものとあって、この「竹子湖」では両方が楽しめます。湿地性の畑でのカラー摘みをする場合は“胴長”と呼ばれる胸元まである防水のズボンを着用しなくてはいけませんが、畑で育つカラーの方はそのままの格好で摘むことができますので、女性にはこちらの方が人気です。

カラーの花というととてもエレガントで、私の勝手なイメージとしては、マーメードドレスのウエディングドレスを着たすらっとした女性が持つようなおしゃれな大人のイメージで、私には似合わないかなぁ…と、花屋さんでも自分で買って帰ったこともないのですが、台湾ではこんなに身近に、しかも自らカラーの花を摘むことができますよ。

なお、どんな状態のカラーを摘んだらいいかというと、ベストは3分咲きから5分咲きのもの。それだと毎日水を替えれば10日間ほどきれいな花を楽しめるそうです。

ただ残念ながら生花は日本に持ち帰ることはできませんので、花は台湾滞在中に楽しむか、台湾でお世話になった方などにプレゼントしてもいいかもしれません。

また、花を摘むことよりも、カラーの花畑で素敵な写真を撮るのが目的!という人も多くいるので、どの畑も素敵な写真が撮れるように花畑のベストポジションにブランコやオブジェなどが設置されていますので、それらも活用して皆さんもぜひここで素敵な写真を撮ってみてくださいね。

「竹子湖」までのアクセスは、「竹子湖カラー祭り」開催中は、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「石牌」駅下車、駅前のバス停から128番もしくは「小8」番のバスで、台北メトロ「北投」駅からだと、129番もしくは「小9」番のバスに乗っていずれも「竹子湖」バス停下車です。

Sat, 03 Apr 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-03-27_壁面アートが人気の観光スポット

≪トーク①:台東「多良」駅に地元の文化や特色を描いた壁画が登場!≫

先週、3月20日、このコーナーでもたびたび紹介している“台湾で最も美しい駅”と呼ばれる台東県の太麻里郷の「多良」駅に新たな壁画が登場し、公開されました。

この「多良」駅は、利用者の減少によって2006年に廃駅となっていて今は電車は止まらないんですが、海沿いに線路が走っていて、駅の赤い柵と、太平洋の青い海のコントラストが素敵な「台湾で最も景色の美しい駅」として有名で、わざわざ車やバイクで訪れる人も多い人気の観光スポットなんです。

その「多良」駅は線路に沿って走る道路よりも高い場所に駅があって、道路から駅の入り口まで長い坂道を登っていくのですが、その駅の入り口のおよそ80メートルにわたる坂道の壁面に、地元の女子高の美術クラスの生徒と先生、48名によって壁画が描かれました。

この女子高の美術クラスのメンバーは、台東郵便局や台東国軍英雄館の壁面アートも行っていて、それに続いての創作だそうです。

なんでも、美術クラスの先生の同級生が台東県に勤めていて、「多良」駅入り口までの壁面に絵を描くという活動を知ったそうです。ただ、当初の予算では経費として足りず断念しかけたのですが、学生たちをがっかりさせたくないと、このプロジェクトの計画書を書き、教育部に経費の申請を出して実現したそうです。

当初は40メートルの壁面に絵を描く予定でしたが、後に80メートルという巨大な壁画に変更。創作に参加した学生は、「最初に壁を見たときは『これを完成させるのは無理でしょう…』と思った」そうですが、6日間をかけて、見事な壁画が完成しました!ちなみに、創作期間中、学生たちは毎朝7時半に学校を出発して、学校に戻るのは夜の7時だったそうです。

壁画には、このエリアに住むパイワン族の文化や、集落の特色や産業などが描かれています。

鮮やかな赤色の畑で、“穀物のルビー”と呼ばれる「レッドキヌア」を収穫している女性の絵があるのですが、その絵を見て、この集落の子供が「あの人、誰かのおばあちゃんに似てる!」なんて声も聞こえたそうですよ。

中でも最も注目を集めていたのが、青い海、青い空の上を泳ぐ一匹の龍の絵。

パイワン族の伝統文化の中に“龍”はでてこないそうで、多くの人が「なぜ龍の絵?」と注目しましたが、なんでもこのエリアにあるパイワン族の集落の山の上に天然ダムができていて、日本統治時代、そこから海まで流れている渓流の様子がまるで龍のような形をしているとして、日本政府がこの渓流を「瀧渓」と呼び、それが「瀧集落」の名前の由来となっているんだそうです。その伝説をもとに描かれています。

太麻里郷では現地の文化プロモーションや集落の物語の伝承、地方産業の発展と旅客の利便性を考え、「多良」駅を中心に周辺施設や環境美化の整備を行い、特色を生かした観光産業を運営しています。今回のこの壁画も環境美化の一つとして行われていて、これから駅からの美しい景色だけでなく、この壁画も目当てに訪れる人が増えそうです。

「多良」駅は線路の電化工事に伴って、昨年(2020年)にトンネルの位置も変わりましたし、今回、新たにこの壁画も登場。新型コロナによって海外旅行ができなくなって以降にいろいろと変わっていますので、まだ訪れたことのない方はもちろん、過去に「多良」駅に行ったことがあるという方も、また旅行が解禁になりましたら、ちょっと変わった「多良」駅に足を運んでみてくださいね。

なお、「多良」駅では、人気観光地となり多くの人が訪れるようになったのと同時に、ゴミも増え、地元の人たちから長年にわたり苦情が寄せられていたことから、先月、2月1日から「多良」駅の入場料を取るようになりました。入場料は1人10台湾元(日本円およそ38円)です。この入園料は、清掃費などに使われるとのことです。

それでも、ゴミはなるべく出さずに、きれいな駅を楽しみたいですね。

“台湾で最も美しい駅”「多良」駅までのアクセスは、在来線台湾鉄道に乗って、「台東」駅か、「太麻里」駅、もしくは「大武」駅で降りてバスに乗り換え、「多良」バス停下車です。最寄りの「金崙」駅と「瀧溪」駅からもバスはありますが、列車によってはこの駅に止まらないものもあるので、「台東」駅、「太麻里」駅、「大武」駅が便利だと思いますよ。

ちなみに、今、この「多良」駅を復活させようという動きもあるので、将来的には、「多良」駅に降りることもできるようになるかもしれません。

≪トーク②:壁画スポット人気ナンバーワン「彩虹眷村」≫

壁画スポットとして忘れてはならないのは、台湾中部・台中の南屯區にある「彩虹眷村(通称:虹の村)」。

「眷村」とは、1949年、中国大陸から国民党政府とともに台湾にやってきた軍人らが簡素な住居を作り生活の場としていた集落のことで、台湾の各地にあります。

この「彩虹眷村」もその一つで、老朽化と再開発のために取り壊しが決まっていたのですが、ここに住む一人のお爺さん、黄永阜さんが、再開発のために取り壊される予定だった古い家屋の壁に、何か思い出を残したいと思い絵を描き始めました。

その絵は、赤を基調にした模様や人、動物などが壁いっぱいに描かれたカラフルなもので、その絵を見た近くの大学の学生や教授らがそのかわいく表情豊かな絵に魅了され、一人の学生が台中市に文化資産として保存することを申請しました。

そして、文化資産としては認定されませんでしたが、所有者の同意のもと、「彩虹藝術公園(レインボー・アート公園)」として保存されることとなったのです。

黄永阜さんが描いたカラフルな壁画に新型コロナの前は、毎年世界中から取材に訪れ注目を集めたほか、世界的にも有名な旅行ガイドブック「ロンリープラネット」で、「世界の秘密の奇跡」の一つとして選ばれるなど、国際的な観光地となりました。黄永阜さんも“彩虹爺爺(虹のお爺ちゃん)”として親しまれています。運が良ければ、“彩虹爺爺”にも会えたりもします。

訪れると、その絵になんだか元気をもらえますし、“彩虹爺爺”と会えると、そのお元気でにこやかな笑顔に癒されます。

最近は、様々なグッズも販売していて、私もマスキングテープなどをお土産に買って帰りました。

そんな「彩虹眷村(虹の村)」ですが、建物の梁や柱は白アリ対策が不十分で、周辺の基礎整備は完了したものの「彩虹眷村(虹の村)」だけは基礎が不安定で、このままだと3年から5年のうちに崩壊してしまうと言われています。しかも“彩虹爺爺”も98歳。この国際的にも価値があるとされる「彩虹眷村(虹の村)」を台中市は市を挙げて保存すべきだと動き始めました。

いますぐに立ち入りが危険だとされる場所はありませんが、地震などの天災が起こったときなども考え、現在、24時間体制で監視をすると同時に、建物の構造強化を進めています。

“彩虹爺爺”の絵は、なんだか笑顔になる、そして元気をもらえるかわいさがあります。

また皆さんが台湾を訪れることができるようになったときに、お爺ちゃんもお元気で、そして建物も安全に見て回れることを願います。

「彩虹眷村(虹の村)」へのアクセスは、在来線台湾鉄道「台中」駅下車、56番のバスに乗って「彩虹眷村」バス停下車、すぐです。

≪トーク③:「坑口彩繪村」、「美仁里彩繪村」、「虎尾北溪剪紙藝術村」≫

このほかにも、今、台湾には、様々な場所に壁画アートスポットがありますよ。実はここ数年、台湾では壁画が流行していて、多くの地域でアーティスティックな作品を通して新たな観光スポットを作り出しています。

台湾北部・桃園の「坑口彩繪村(坑口アート村)」。

この「坑口彩繪村」は、桃園市の蘆竹にある100年以上の歴史をもつ「誠聖宮」のそばから始まりました。

なんでもアートによって村を盛り上げようということで、住民も協力し、民家や工場の壁面にペインティングを行いました。最初は「誠聖宮」のそばだけだったのですが、それが徐々に拡大し、今では、およそ1000坪もの面積範囲で壁画アートが描かれています。この付近の住民の多くは農業で生計を立てていたことから、壁画の多くは1950年代から1960年代にかけての農村の風景です。

柔らかいタッチで描かれているものが多く、中にはほぼ原寸大の水牛や鶏、アヒルなどが描かれていたりして、まるで自分も水牛とともに田んぼを耕しているような気分を味わえます。

また、壁画の景色にも奥行きがあって、まるでその壁の先にまで村が続いているような不思議な錯覚を起こします。

「坑口彩繪村」は、現在は「誠聖宮」周辺、「彩繪二巷區」、「永純化工區」、そして「海山路沿線」エリアの4つのエリアに分けられます。それぞれのエリアで画風も違いますよ。

中には、日本でもおなじみのアニメのキャラクターや、世界的に有名なキャラクターの絵があったりもしますが、やはり農村の風景を描いた壁画が素敵だなと思いました。ぜひ全エリア回って楽しんでみてください。

「坑口彩繪村」までのアクセスは、台北駅から、もしくは桃園国際空港から、桃園空港MRT(桃園メトロ)に乗ってA11「坑口」駅下車、案内標識がありますのでそれに沿って徒歩およそ10分で着きます。

ちなみに、「坑口彩繪村」の入り口、「誠聖宮」のそばには、どこにどのような壁画アートがあるのかの案内マップがありますので、それをチェックしてから行くといいかもしれません。

そして、懐かしい台湾の風景を描いた壁画と言えば、台中市の沙鹿區の「美仁里彩繪村(美仁里アート村)」。1950年代の台湾の街の風景を立体的に描いていて、例えば、昔ながらの果物屋さんや、懐かしい雰囲気のジューススタンドだったり、元々はコンクリートの壁に赤レンガが描かれることで懐かしい路地の雰囲気になっていたり、またそこに描かれている人たちも等身大で描かれているので、まるで自分もその時代にタイムスリップして、その時代の風景に溶け込んだ感じの写真を撮ることができます。

台湾の懐かしい生活の風景を楽しみたい方は、この「美仁里彩繪村」がおススメです。「美仁里彩繪村」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「沙鹿」駅下車、徒歩5分です。

もう一つ、ちょっと他のアート村とはテイストの違う気になる壁画スポットがあります。それは、台湾中南部・雲林にある「虎尾北溪剪紙藝術村(虎尾北渓剪紙芸術村)」。

この「剪紙」とは中華圏の伝統的な“切り絵”のことで、ここは、芸術家の鄭元東氏が率いる、虎尾科技大学の学生数十人が作った切り絵アート村です。

そう、他のアート村と違うのは、ここは“切り絵”を“絵画”にしたアート村なんです。

伝統的な十二支や、一年の行事などをテーマに白い壁に赤い塗料を使って“切り絵”の伝統的な図案を描いています。

色は白い壁に赤だけとシンプルなのに“切り絵”で作り出される細かなデザインを忠実に描き出していて、とても豪華、そしておめでたい雰囲気です。

この壁画は、他にはないと思いますので、ぜひ見に行ってみてください。

ちなみに、写真を撮るのも撮られるのも上手な台湾の方がネットに書いていた情報によると、ここに来るときのポイントは、赤や白の服を着てこないことだそうです。赤や白の服を着ると壁の前に立った時に溶け込んでしまって何も見えなくなるので、避けた方がいいそうです。それ以外の服であれば、何もしなくても、白く塗られた部分の真ん中に立つだけで素敵な写真が撮れますよ!と書いていました。皆さんも覚えておいてくださいね。

「虎尾北溪剪紙藝術村」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「斗南」駅下車、7102番のバスに乗って「虎尾」バス停で乗り換え。7111番のバスに乗って「北溪厝」バス停下車すぐです。

乗り換えが自信ないなという方は、駅前からタクシーに乗ると便利ですよ。

今、台湾にはこのほかにもたくさんの壁面アートスポットがあります。どこもそれぞれ雰囲気が違うので、壁面アート巡りをするのも楽しいですよ。

自身の好きなアートを探してみてくださいね。

ちなみに、壁面アートをしている多くの場所は人が住んでいる住宅地ですので、住んでいる方々に迷惑をかけないようにして楽しんでくださいね。

Sat, 27 Mar 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-03-20_汐止エリア

≪トーク①:人気ドラマ「通靈少女」ロケ地「汐止濟德宮」建て替えへ≫

皆さんは、台湾の「通靈少女(THE TEENAGE PSYCHIC)」というドラマを見たことはありますか?“お宅の女神”こと「郭書瑤」が霊能力を持つ少女の役を演じた、台湾の民間信仰と廟文化を背景に、霊能力を持つ少女が女道士になるために廟に預けられ、その過程で直面する人間性、家族、友情、そして愛などを描いた物語です。

2017年に台湾の公共テレビ(PTS)で放送が開始されると、蔡英文・総統をはじめ各界の著名人からも高い評価を集め、最終話の放送の際には平均視聴率4.4%と、PTSの過去最高視聴率を打ち立て、その年のテレビ・ラジオ番組の最高栄誉である「金鐘獎(ゴールデン・ベル・アワード)」のショートドラマ賞と助演女優賞を獲得しました。

そのドラマの主なロケ地となっていたのが、台北市をドーナツのように取り囲む、新北市の東側,、汐止にある、「濟德宮媽祖廟」。

この「汐止濟德宮」は、180年以上の歴史があり、汐止エリアで最も歴史のある“媽祖廟”。別名「汐止媽祖廟」、もしくは、この汐止エリアがかつて基隆河の終点で、満潮の時には海水が基隆河に入ってここまでさかのぼってきたことから、元々は「水返脚」と呼ばれていたことから「水返脚媽祖廟」とも呼ばれています。

媽祖廟は、航海の安全を守る女神、媽祖を祀られる廟です。台湾で広く信仰されています。

この「汐止濟德宮」は、汐止エリアの媽祖信仰における代表的な廟で、廟の主神はピンク色の顔をした1.5メートルの媽祖様で、新北市ではとても珍しい媽祖様です。

廟には2つの歴史ある石柱があって、正殿にある一対(二本)の柱は清朝の道光27年(1847年)に、西側の建物にあるもう一対の柱は清朝の咸豊8年(1859年)に建てられました。この二対の石柱はもう150年以上も廟を支えているんですね。

その歴史のある「汐止濟德宮」がこの度、建て替えられることになりました。

元々は現在の廟の前にある駐車場の位置に建てられていたのですが、日本統治時代に宿舎を建てるということで昭和10年(1935年)に別の場所に移築を余儀なくされましたが、民国39年(1950年)にこの場所に再建されました。それからすでに80年以上がたち、近年の数々の台風によって廟の構造的な被害が発生したため、媽祖様にお伺いをたて、同意のもと、元々の位置に新たな媽祖廟を再建することとなりました。そして、先日、その起工式が行われ、工事が始まりました。

これから、長年にわたる地元の協力と資金調達の結果、集まった2億台湾元(日本円およそ7億7000万円)の費用と2年をかけて再建する予定です。

ドラマで見た、あの歴史を感じる雰囲気がなくなってしまうのはちょっと残念ですが、再建後の廟は、現代と伝統的な趣を融合させたものにし、媽祖様の慈悲と希望の表れである光を取り入れ、建物は文物館などを含む3階建てになる予定だそうです。

完成したら皆さんもぜひ足を運んでみてくださいね。

「汐止濟德宮」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「汐止」駅下車、徒歩およそ10分です。

≪トーク②:五堵台鐵舊隧道~星光橋サイクリング≫

ちなみに、汐止エリアは、台北市と基隆市のちょうど間に位置していて、かつては基隆河の貨物の中継所で、人々も台北城に買い物や商売をしに行くときには船着き場から船に乗って台北城へ向かっていたそうです。

台北市の東にある南港に接したエリアで、今も鉄道や、国道1号線や3号線をはじめとした大きな道路が通っていて、台北市内からのアクセスもいいので、パソコンの大手メーカー「Acer」の本社や、その他電子関係の会社も多く集まっていますし、周辺は川があるだけでなく、緑も多く、散策に訪れるのもおススメですよ。

そんな汐止エリアの人気スポットと言えば、「五堵台鐵舊隧道(五堵台湾鉄道旧トンネル)」。

日本統治時代の鉄道の雰囲気を残した、一見すると薄暗く、幅の狭い、古く無機質なトンネルで、蔦が張ったレンガ造りの入り口から中に入るとまるで映画「千と千尋の神隠し」の世界に迷い込んだかのような気分になります。

ひっそりとあったらちょっと怖くて一人では入れない…と思うところですが、トンネルの壁は昔の雰囲気を残しているものの、床の部分や周辺はきれいに整備され、照明もたかれていて、歩いてでも自転車でも安全にスムーズに通ることができます。

しかも、トンネルの途中には、新北市と基隆市の“市境”のプレートがありますので、そこで2つの市をまたいで写真を撮るのもいいかもしれません。

なお、この「五堵台鐵舊隧道」までは、サイクリングロードが整備されているので、台湾鉄道の「五堵」駅からレンタサイクルのUbikeを借りてサイクリングに向かう人も多いんですよ。

台湾鉄道「五堵」駅前にUbikeのステーションがありますので、そこで自転車を借りたら道を挟んだ先のサイクリングロードへ。基隆河に沿ってサイクリングロードが通っているので、心地の良い風を感じながらサイクリングが楽しめます。

途中、一般道を通る区間がありますが、ほとんどの道は整備されたサイクリングロードを通りますし、行先の案内板も出ていますので、それに沿って自転車を走らせると大体30分ほどで「五堵台鐵舊隧道」に到着します。ちなみに、「トンネル」の中国語は「隧道」ですので、「五堵台鐵舊隧道」という案内板を探してくださいね。

なお、「五堵台鐵舊隧道」に到着すると、トンネルとは逆側、右手にはカラフルな絵が描かれ、近未来的なイメージとなっている休憩スペースがあります。ここに立ち寄ってから「五堵台鐵舊隧道」に入っていくと、まるでタイムマシーンに乗って、過去へとタイムスリップするような気分を楽しめますよ。

そして、「五堵台鐵舊隧道」を楽しんだら、トンネルを戻ってきて、再びサイクリングロードへ。

そのまま「五堵」駅に戻ってサイクリング終了!でもいいのですが、もしまだ体力に余裕があれば、さらにその先にある「汐止星光橋」を目指してみてください。

基隆河にかかる「星光橋」は、全長270メートルの歩行者と自転車専用の橋です。

遠くから見ると、まるで大きなマイクのような形をした塔が橋のワイヤーを支えているのが特徴です。このマイクの形も目を引きますが、左右非対称に張られたワイヤーの姿も見どころです。また、夜になるとカラフルに光を放つことから、「星光橋」と名付けられたそうですよ。

基隆河の静かな水面に映る橋の姿は昼間も、夕暮れ時も、ライトアップされてもきれいです。

ぜひゆったりと心地のいいサイクリングを楽しんでください。

≪トーク③:その他、汐止エリアのおススメスポット(拱北殿、茄苳瀑布、香帥蛋糕芋製所)≫

このほかにも汐止エリアは散策が好きだという方にお勧めのスポットがたくさんあります。

例えば、「拱北殿」。ここは100年以上の歴史のある古跡の廟で、廟に向かって山への入る石階段の脇には石灯篭が並んでいたり、朱色の橋のようなものがあったりして、ちょっと神社のような雰囲気で、“日本の雰囲気が味わえるスポット”として人気です。でも個人的には、“日本っぽい”というよりも、“台湾の廟に日本の神社のエッセンスが加わった”という感じで、逆に日本にはない、なかなか新鮮な感覚を覚えます。

なおこの「拱北殿」は、汐止の人たちの信仰の要となっているだけでなく、紅葉がきれいな場所として有名なスポットです。

また上の方に上っていくと石造りの二連アーチの橋のようなところがあるのですが、紅葉の時期、その橋の上で紅葉と写真に写るのが人気です。

上っていく途中に休憩できるベンチやテーブルがあるスペースがあるのですが、そこの壁などもモミジの葉がデザインされているんですよ。

紅葉シーズンに台湾を訪れた際には、この「拱北殿」にも訪れてみてください。

「拱北殿」までのアクセスは、台湾鉄道「汐止」駅前から“890”、“F908”、“F910”のバスに乗って、「拱北殿」バス停下車です。

そしてもう1か所、「茄苳瀑布」もおススメです。

“汐止の秘境”とも言われていて、緑に囲まれた中、石畳を流れ落ちてくる滝は清涼感と癒しを与えてくれます。

しかも、入口を入ってから、わずか3分ほどで「茄苳瀑布」に到着します!緑が生い茂る中、石の階段が続くので、気合を入れて入っていくと意外とすぐにつくのでちょっとびっくりします。でも十分な秘境感と心地のいい清涼感を感じられますよ。

また、滝は3段になっていて、もう少し上にもまた滝があるのですが、そこまで上って行ってもすぐに一周できるので、気軽に自然の滝が楽しめます。

こちらは、もちろん年中楽しめますが、初夏の緑が青々としている時が気持ちいいかもしれません。

「茄苳瀑布」までのアクセスは、台湾鉄道「汐止」駅から“F911”のバスに乗って、「馥記山荘」バス停下車、そこから徒歩20分ほどで入り口に着きます。「馥記山荘」の入り口には警備員さんがいるので、通っていいのかな?とちょっとドキドキしますが、「茄苳瀑布」に行きたいとご挨拶すればOKです!

そして、汐止の自然を楽しんだら、「汐止」駅近くにある「汐止老街(汐止オールドストリート)」でお腹を満たして台北までピュッと帰りましょう。本当に近いので、台湾鉄道でも、バスでもすぐに台北に戻っていけます。

あ、そうそう、汐止に来たら、お土産に「香帥蛋糕」というお店の「芋泥蛋糕卷(タロイモロールケーキ)」を買って帰ってはいかがでしょう。百貨店などにも入っているこの「芋泥蛋糕卷」などで人気のお土産屋さんですが、実はここ汐止が発祥の地なんです。汐止には製造工場があって、そこではタロイモについて紹介されていたり、製造の様子が見学できるようになっています。さらには10日前までに電話で予約をしておけばその人気の「芋泥蛋糕卷」のDIY体験もできますよ。

特にタロイモが好きという方におススメです。

「香帥蛋糕」の観光工場は汐止から基隆河を渡った先、徒歩20分ほどです。タクシーを利用すれば10分ほどで着きますよ。

台北からも近いのに、意外となかなか立ち寄らない汐止。基隆河が流れ自然も豊かですし、ちょっと台北から足を延ばすのにおススメです。サイクリングコースも淡水方面が有名ですが、この汐止(しおどめ)のコースも楽しいですよ。ぜひ足を運んでみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 20 Mar 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-03-13_台北ツツジ祭り

≪トーク①:台北ツツジ祭り(大安森林公園)≫

明日(3/14)はホワイトデーですね。日本では今年は新型コロナによるリモートワークの増加や、バレンタインデーがちょうど日曜日だったこともあって、今年はあまりチョコレートをもらわなかった…という方も多いようですので、“バレンタインデーのお返しの日”とされている「ホワイトデー」も例年よりも盛り上がりに欠けているかもしれませんね。それともお返ししなくていいのでほっとしている人もいたりして(笑)。

…とはいえ、「ホワイトデー」は、“バレンタインデーにチョコレートなどをもらった男性が、そのお返しとしてキャンディやマシュマロ、ホワイトチョコレートなどのプレゼントを女性へ贈る日”とされているので、本命の方からチョコをもらった男性はお返しの準備をしているのではないでしょうか。

さて、そんな日本発祥の「ホワイトデー」は台湾にも入ってきていて、「白色情人節」と呼ばれています。でも台湾の場合、日本とちょっと違うのが、そもそも「バレンタインデー」のお返しをする日ではないということ。台湾では「バレンタインデー」はカップルがお互いにプレゼントを贈りあう日…とされていますが、周りに聞くとほぼほぼ男性から女性にプレゼントを贈る日という認識のようです。

なのにその1か月後にまたこのような“カップルの日”が来るなんて…台湾の男性は大変ですね。

でもプレゼントを贈るだけが“カップルの日”の過ごし方ではないので、二人でどこかにお出かけするカップルも多いようです。

そんな“カップルの日”の一つ、ホワイトデーの3月14日から台北市の中心部にある大安森林公園とその周辺エリアで「2021台北ツツジ祭り」が始まります。ここ数年は、毎年この“ホワイトデー”の日からスタートしていて、台北市の恒例の花まつりとなっています。ちょうど“ホワイトデー”に二人でお出かけするのにもぴったりですね。

日本だと、桜の後にツツジの季節がやってくるので、「台湾はもうツツジが咲いてるの?」と驚かれるかもしれませんね。台湾では今、桜も見ごろを迎えていますが、時期が重なるようにして毎年この3月にツツジの花も見ごろを迎えます。

実はツツジは台北市の花で、台北市は2016年から昨年2020年にかけて市内の全公園や道路に54万5000株のツツジを植えています。ですので、3月になると台北市内のあちらこちらできれいなツツジの花を見ることができますよ。しかも台湾では、桜は山間部に鑑賞スポットが多く、街中にはあまりありませんので、台湾、特に台北では、ツツジの花が咲き始めると「春がやってきたな」と感じます。

なお、街でよく見かけるツツジは、淡いピンク、濃いピンク、白などの大きめの花がギュッと咲く「平戸ツツジ」。大輪の花が満開になるととても華やかで街がパッと明るくなります。

そんなツツジが特にたくさん楽しめるのが、「ツツジ祭り」の会場となっている大安森林公園。台北市が市内に植樹したツツジのうちのおよそ41.28%、およそ22万5000株がこの大安森林公園にあります。

これだけでも見ごたえがありますが、さらにはこの「台北つつじ祭り」ではもっと様々な種類のツツジを楽しんでもらおうと、街でよく見かける「平戸ツツジ」だけでなく、アザレアやサツキ、そして台湾で育成されている品種など、12種類以上、1000株近いツツジも展示されます。

「台北ツツジ祭り」開催期間中は、大安森林公園でコンサートが行われたり、ショップが登場したり、関連イベントが行われたりします。ですが、すでにツツジの花がどんどん咲いてきていますので、「ツツジ祭り」自体は明日(3/14)からなのですが、既に多くの人が公園を訪れて写真をSNSなどにアップしていますよ。

皆さんも3月、この時期に台北に来る機会がありましたら、ぜひ大安森林公園まで足を運んでみてくださいね。

ちなみにこの大安森林公園は、台北市の中心部、大安区に1994年にオープンした広さおよそ26ヘクタール、東京ドーム5個半分の大きさの公園。

園内は、竹林エリア、ガジュマルエリア、水生植物エリアや香りの花エリアなどに分かれていて、様々な植物や、豊富な生態系が楽しめる都会のオアシス、別名「台北市の肺」とも言われています。

また、野外音楽ステージや、子供の遊戯エリアもありますし、散歩やジョギング専用の歩道も整備されていて、休日はもちろん、平日も多くの市民があつまる、台北市民の憩いの場として親しまれています。街の中心部にこんな自然があるんだ!と驚きますよ。

私も時々ふらりと訪れるのですが、四方を大きな道路に囲まれているのですが、公園の中に入ると大きな樹や緑が多く、リスが走り回っていたり、様々な種類の鳥が鳴いていたり、本当に街の喧騒を忘れます。また芝生が広がるエリアもあるので、そこではお天気のいい日にはレジャーシートを敷いてピクニックをしている人や、木陰で樹に寄りかかって読書をしている人なども見かけます。

また、数年前から夏にはホタルも現れるようになりましたし、つい最近では、公園内の生態池の水質浄化処理や落羽松(ラクウショウ)歩道の景観工事が完成し、落羽松の四季の変化を通して生態池周辺の景色を楽しめる他、快適なバードウォッチング空間も創り出しています。“街の中心地の公園”と“バードウォッチング”なんて何だか結びつかないキーワードのように思いますが、大安森林公園ではバードウォッチングも楽しめます。

ツツジの季節はもちろんですが、それ以外の季節でも、様々な季節の花が楽しめますし、蝶や昆虫などの観察も楽しめます。

しかもアクセスも抜群!台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「大安森林公園」駅がありますので、そこで下車すぐです。また、公園の四方にレンタサイクル「UBike(ユーバイク)」のステーションがありますので、「UBike」を利用して訪れるのも便利です。ただ公園内は自転車の乗り入れはできませんので気を付けてくださいね。

台北の街を散策して、ちょっと休憩に訪れるにも便利ですし、広い公園でのんびり過ごしてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、この大安森林公園のすぐお隣・東側に走る高架道路の下は、普段は駐車場なのですが、週末になると「建國假日花市(建国ホリデー・フラワーマーケット)」という“花市”に早変わりします!

普段は無機質な都会の駐車場が、週末になると車がいなくなり、200以上の展示・販売ブースが並び、色とりどりの花や苗木、盆栽などで埋め尽くされます。日本ではあまり見かけない種類の植物があったり、季節によって並んでいる花たちが変わるので、楽しいですよ。植物や種は日本に持ち帰ることは基本できないので、花を買ったりはできないかもしれませんが、ここは見て回るだけでも楽しいですし、ガーデニングの周辺アイテムなどで台湾っぽいものを探すのもいいかもしれません。花の名前はもちろん中国語で書かれているので、「この花は中国語でこう書くのか~」などという楽しみ方もできますよ。

「建國假日花市」は、土曜、日曜の朝9時から夕方18時まで開放しています。

≪トーク②:大安森林公園~永康街~中正紀念堂≫

大安森林公園から西の方には日本人にも人気の観光地がありますので、歩いて巡るのもおススメですよ。大安森林公園から西に10分ほど歩くと、鼎泰豊本店や、マンゴーかき氷などのお店で人気の永康街に着きます。

最近は、新型コロナの影響で海外から観光客が来られなくなったことから、空き店舗が増えてきました。そんな中、今でも鼎泰豊や、人気のマンゴーかき氷のお店「思慕昔(スムージー・ハウス)」をはじめ、牛肉麺の有名店「永康牛肉麺」や「老張牛肉麺」、いつも行列ができている小麦粉でできた生地に葱を練りこんで焼いた蔥抓餅(薄焼き餅)の屋台「天津蔥抓餅」などこれまで通り営業しているお店も多く、どのお店も早くまた海外からの観光客が訪れてくれることを待ちわびています。

その永康街を南に進んでいくと、金華街という通りに出ます。その道を西へ進むと、金山南路二段という大きな通りに出るので、その通りを渡ると日本式の古い住宅がいくつも現れます。ここは「錦町日式宿舍群」と言って、日本統治時代に建てられた当時の台湾総督府の山林課の職員宿舎だった建物がいくつも残っています。このエリアの建物は南北方向に配置され、集落の規模も大きく、全体の配置が整っていることから、文化資産保護法に基づいて、台北市の「歴史的建築物」に登録されています(*5)。多くの建物は朽ちかけているところを保護された状態で中に入ることはできませんが、そのうちの金華街84、86號の建物は、当時の面影を残しつつリノベーションされ、お土産屋さんと、スイーツが楽しめるオシャレなお茶カフェとなっていますよ。

建物は日本式ではあるのですが、敷地と道を隔てる塀がレンガだったり、どこか日本式の中に台湾式が溶け込んでいる感じで、懐かしさと共に日本で見かける古民家とはまた違った趣を感じられます。

大安森林公園から、永康街と歩いてきたら、このリノベーションされたお茶カフェ「金錦町」でちょっとひと休みしていくのもおススメです。

そして、ひと休みしたら再び西へと歩いていくと、杭州南路二段というやや大きな通りに出ますので、そこを右に進むと、衛兵交代などで有名な観光スポット「中正紀念堂」の裏側の入り口に到着しますので、そこから敷地内に入り、ここで衛兵交代を見て、ここの敷地内にもたくさんのツツジがありますし、他にも色とりどりの花が植えられていますので、ぐるっと楽しんで、台北メトロ(MRT)のレッドラインとグリーンラインが乗り入れている「中正紀念堂」駅から帰る…というルートで巡ってみてはいかがでしょう。

まだまだもうちょっと歩けるよ!という方は、そこから更に中正紀念堂を抜け、右手に進むと、中央に景福門というかつての台北城の東門にあたる建物がある大きなロータリー式の交差点に出ます。そこで左手(西側)を見ると、総統府が見えてきますので、ぜひ総統府も観てきてくださいね。

このように、大安森林公園から歩いて行ける範囲にこれだけの観光スポットがあります。この都会と自然が混ざった、そして新しい建物と古い建物が混在するところが台北の魅力の一つでもありますね。

台北の色々な面を見ながら街の散策を楽しんでください。

≪トーク③:その他、おススメのツツジスポット≫

台北市のあちらこちらにツツジの花が植えられていると紹介しましたが、

大安森林公園の他におススメのスポットは、通りなら仁愛路がきれいですよ。仁愛路と言えば背の高い椰子の木が並んでそれだけでもきれいなんですが、その足元に色鮮やかなツツジが咲いて、通り全体が絵になります。

また、国立台湾大学もおススメです。台湾大学は正門から真っすぐ600メートルを超える長さの「椰林大道(椰子の木通り)」が続くのですが、その「椰林大道」沿いにもたくさんのツツジの花が咲きます。

大学のキャンパスですが、市民の憩いの場としても親しまれていて、学生じゃなくてもキャンパス内に自由に入れますので、こちらも多くの人がきれいなツツジの花を楽しみに訪れますよ。

そしてもう1か所。総統府の近く、二二八公園もツツジのおススメスポットです。

公園の脇に台北メトロ(MRT)レッドラインの「臺大醫院」駅があるのですが、その駅の入り口からずーっと公園の柵に沿ってたくさんのツツジが溢れるように公園から外に向かって咲くので、それに吸い寄せられるように公園に入っていきたくなります。そして公園の中にもたくさんのツツジが咲いていてとてもきれいですよ。ここは、大安森林公園や台湾大学と比べると大きくない公園ですので、巡りやすいかもしれません。

日本の春といえば“桜”ですが、台北の春といえば“ツツジの花”。

3月に台北を訪れる機会があれば、あちこちで目にするツツジの花もあわせて楽しんでくださいね。

Sat, 13 Mar 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-03-06_台湾の東西南北端っこの灯台巡り

≪トーク①:台湾最南端「鵝鑾鼻灯台」≫

台湾では2019年に「小鎮漫遊年(スモールタウントラベルイヤー)」と題して30の台湾の伝統的な小さな町と、10の台湾の二番目に大きいエスニックグループ客家の村を選出したのを始まりに、2020年には「2020脊梁山脈旅遊年(脊梁山脈トラベルイヤー)」と題し、山間部の20の町を含む30の伝統的な小さな町を選出して観光を盛り上げてきました。

そして今年(2021年)は、「自行車旅遊年(サイクリング・トラベル・イヤー)」と題して、自転車での台湾の旅もアピールしています。

台湾では2015年に台湾本島をぐるっと一周できるサイクリングロード「環島1號線」が開通後、台湾を自転車で巡るサイクリストが世界中から増えています。

今は新型コロナの影響で海外から来ることはできませんが、台湾人の間でも自転車で台湾を1周するのは人気の旅行の一つです。

その「2021自行車旅遊年」に合わせて、台湾最南端・屏東県にある墾丁国家公園では、2月1日から12月31日まで、試験的にサイクリング愛好家にも入園を開放しています。

これまでこの墾丁国家公園は自転車の入園を禁止していたので、台湾最南端に位置する灯台「鵝鑾鼻灯台」まで自転車で行くことができませんでした。ですが、自転車でも墾丁国家公園に入れるようになったことで、愛車とともに「鵝鑾鼻灯台」まで行くことができるようになりました。

この「鵝鑾鼻灯台」は、1881年に建てられた台湾本島最南端に位置する灯台で、真っ白な鉄製の円柱の塔です。真っ白なその姿は、特にお天気のいい日には青空と、周辺の南国の緑と、その先に広がる青い海にとても映え人気のフォトスポットとなっています。

その一方で、この「鵝鑾鼻灯台」は要塞の形をしていて、壁には射撃用の穴があけられ、周囲には敵の銃砲撃から身を守るために掘られた溝である「塹壕」があって、台湾で唯一の“武装灯台”となっています。

1962年に改築された際に、ライトを国内で最強の光力の回転式レンズ電灯に交換し、国内で最も遠くまで光が届く灯台となり、「東アジアの光」との評価も得ている灯台です。

そんな「鵝鑾鼻灯台」は、一般に開放されている台湾の灯台の中で訪れる人が最も多い人気のスポットです。そこまで愛車とともに入れるようになったので、サイクリストたちは喜んでいるでしょうね~。

しかも今回、灯台などを管理する交通部航港局も灯台エリア内に自転車を止められる駐輪スタンドを設置して、サイクリストたちが愛車と共に訪れる準備を整えています。ただ、墾丁国家公園管理処の規定に従い、公園内では自転車は押して指定の歩道を歩くようにとされています。

これから一足先に台湾内のサイクリストたちがこの「鵝鑾鼻灯台」を目指して集まりそうですし、もしこの試験で大きな問題がなければ、今後、また旅行が解禁になった際には、海外からもたくさんのサイクリストたちに来てもらえるように更にアピールしていくと思います。

サイクリストの皆さん、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

台湾本島最南端にある「鵝鑾鼻灯台」までのアクセスは、自転車で行く場合は、国道3号線から、屏東県南洲郷の南州交流道(南州インターチェンジ)から県道187乙線を通って“台1線”をずーっと南下します。そしてそのまま“台26線”を道に沿ってずーーーっと南下していくと、「鵝鑾鼻灯台」のある「鵝鑾鼻公園」に着きます。

もちろん、サイクリストの方だけでなく、皆さんにおススメのスポットです。

公共の交通機関を利用する場合は、台湾新幹線こと台湾高速鉄道の左營駅から、もしくは在来線台湾鉄道の高雄駅から9188番の「鵝鑾鼻」行きバスに乗って「鵝鑾鼻」バス停下車です。

≪トーク②:台湾最北端「富貴角灯台」&台湾最東端「三貂角灯台」≫

台湾本島最南端の灯台に行ったら、最北端、最西端、最東端の灯台も気になりませんか?ぜひ全部制覇してみてください。

まずは台北から一番近く、行きやすい台湾最北端の灯台。台湾本島最北端の灯台は、新北市の石門区にある「富貴角灯台」。

ここは、1897年に完成した灯台で、日本人が台湾に建てた2番目の灯台です。台湾と日本の間の海底ケーブルや航路設備を目的に建てられました。元々は「富“貴”角」という字ではなく「富“基”角」という字を書いていたそうです。

元は八角形の鉄製の灯台だったのですが、第二次世界大戦の際に大きく損傷し、1962年に八角形の“コンクリートの”灯台に生まれ変わりました。この「富貴角灯台」の特徴は、白黒のボーダー模様。まるで灯台がオシャレなマリンルックのボーダーシャツを着ているかのようでちょっと可愛らしいイメージの灯台です。

この場所は、特殊な地理的環境と気候から、秋冬にはよく濃霧がかかるため、塔内には「霧笛」が設置されています。

ボーダー柄も、霧笛もここの特徴ですが、一番のおススメは夕陽!

毎年限定20日ほど、大きな夕陽の太陽がちょうど灯台ときれいに重なるように沈むという“マンハッタンヘンジ”ならぬ「灯台ヘンジ?」が見られます。

毎年大体7月から8月頃が最もきれいにみられる時期だそうですので、そのころに合わせて訪れてみるものいいですね。

「富貴角灯台」までのアクセスは、台北から、士林、關渡、竹圍、紅樹林を通り抜けて、省道2線を北上したら石門に到着します。

公共の交通機関を利用する場合は、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインで北の端、「淡水」駅下車。そこから862、863、877のバスか、台灣好行(台湾トリップ)バスの皇冠北海岸線に乗って、「富貴角燈塔」バス停下車です。

次に、台湾本島の東端の灯台はどこだと思いますか?やっぱり地名のイメージから台東?…いえいえ違います。台湾はサツマイモをちょっと右に傾けたような形をしているので、台湾最東端の灯台は、台湾北東部・新北市の貢寮エリアにある「三貂角灯台」。

ここは、1626年にスペインの無敵艦隊が“フォルモサ”、つまりこの台湾を発見した際に、その美しい島の風景を見て、故郷の聖地「サンディエゴ」のようだとして「サンディエゴ」と呼んだことから、その音を台湾語の音になぞらえて「三貂角」と呼ばれるようになったそうです。

そんな場所に建てられた「三貂角灯台」は、1935年に完成。コンクリート造りの白い灯台で、太平洋を通る多くの船の重要な指標となっています。

また、灯台の周りも整備されていて、ちょっとかわいいオブジェがあり、フォトスポットとしても人気の場所です。

なお、この灯台は中に展示室があって、中に入ることができます。台湾の灯台に関する資料や写真が展示されています。なんでも、台湾の北西部を走る台2線/北部濱海公路が開通してから、この「三貂角灯台」には多くの観光客が殺到し、1992年から地元の要請を受け、灯台を参観できるように一般に開放しました。台湾で最初に一般に開放された灯台なんだそうですよ。この「三貂角灯台」を訪れた際には、中にも入ってみてくださいね。

「三貂角灯台」までのアクセスは、自転車で行く場合は、国道1号線を東へ。八堵ジャンクションで下り、省道62線へ。そして省道2号線にあたったらその道をずっと東に向かって走っていくと着きます。

公共交通機関を利用の場合は、台北駅の東口出て目の前にある國光客運の1811番か1812番に乗って「馬崗」バス停下車、そこから1kmほど歩きます。

なお、「三貂角灯台」は月曜日は中を開放していませんので気を付けてくださいね。

≪トーク③:台湾最西端「國聖港灯台」≫

そして、東西南北端っこ最後にご紹介する、台湾本島最西端にある灯台は、台南市の七股エリアにある「國聖港」。

この灯台は、“灯台”というよりも“鉄塔”のような建物。方錐形の鉄塔の上にライトが載っているというような形の灯台です。しかもよく見ると、鉄塔が白と黒のボーダー柄になっています。鉄塔なので、最北端の灯台「富貴角灯台」のようにボーダー柄がはっきりとはしていないのですが、少し離れたところから見るとボーダー柄になっているのがわかります。

元々の「國聖港」は1957年に建てられたのですが、台風の襲撃を受け、また海の潮による浸食から灯台が立っていた砂場が失われ、灯台全体が海に陥ってしまい、さらには1969年に発生し、台湾南部や中国大陸の広東省などに大きな被害をもたらしたスーパー台風「ヴィオラ」によって灯台は倒れてしまい使用できなくなりました。そこで同年に近くの頂頭額沙洲に新しい灯台が建てられ、光を放っています。

ちなみに砂丘(砂場)に立っているため、雲嘉南濱海國家風景區によると、堤防の北側の入り口は、風の影響で砂が堆積しやすいため、車輪が砂に巻き込まれやすいので注意が必要で、南側の入り口から入ることをおススメしています。

また、この「國聖港」の付近は照明がなく、駐車場で車の窓を割られて窃盗事件などもあるそうですので、夜行くのはあまりお勧めしないとされています。ぜひ明るい時間に見に行ってくださいね。

自転車で行かれる場合は、まずは台南市の七股にある七股遊客中心(七股トラベルセンター)を目指してください。そこから県道176線を南に行き、南31線という区道に入ります。そこから七股溪という大きな川に沿って走り、途中橋を渡ってさらに七股溪に沿って西に走っていくと、北堤堤防という道につながるので、その道をずーーーっと西の端に向かって進むと到着します。

ただ、南から入るルートをおすすめされているので、北堤堤防にあたったらぐるっと回っていく方がいいかもしれません。

なかなか辺鄙な場所で、しかも周りになりもないため、途中で道を尋ねたら「あんな何もない場所に何しに行くの?」と言われた人もいるようですが、2019年に交通部が「極點漫遊(Light up TAIWAN)」と題して自転車で台湾の東西南北4つの端にある灯台を巡るイベントを打ち出したほか、昨年(2020年)は、この台湾本島最西端の灯台「國聖港灯台」および雲嘉南濱海エリアのスモールタウンサイクリング旅を盛り上げる活動をするなど観光に力を入れていて、最近では、サイクリストたちがよく訪れるようになっています。

ただ、公共の交通機関は近くを通っていませんので、自転車以外で行きたいなという場合には、台南駅などから車をチャーターするのをおススメします。ただ、「國聖港」付近は何もなく、ここに行くためだけに車をチャーターするのはもったいないので、合わせて他の観光スポットも車でぐるっと巡るのがおススメです。

この七股は台湾最大の塩田がある場所ですので合わせてぜひ行ってみてくださいね。

ひとつ端っこの観光スポットに行くと、他の端っこにも行ってみたくなりませんか?私も学生時代、日本の最北端「宗谷岬」、最東端「納沙布岬」、最南端「佐多岬」を訪れたことがあります。結局 “最西端の港”と呼ばれる場所までは行ったものの最西端の岬だけ行きそびれたのですが…。

台湾をぐるっと巡る機会があれば、サイクリングでも、バスや車を利用してでも、東西南北、端っこの灯台を制覇する!という目標の旅も面白いと思いますよ。私もまだ制覇できていないので、一つずつ訪れてみたいと思います。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 06 Mar 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-02-27_元宵節のイベントスポット

≪トーク①:台湾ランタンフェスティバル≫

昨日、2月26日は旧正月15日、「元宵節」でした。日本でいう「小正月」ですね。旧正月のことを台湾の人たちはよく「過年」とも言いますが、この「元宵節」は、「小過年」とも呼ばれていて、数ある年間行事の中でもお正月の締めくくりとして、旧正月=「春節」に次ぐ、にぎやかな大型伝統文化イベントが行われます。

毎年最も注目を集めるのが「臺灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」。これは、交通部観光局が、台湾の観光イメージを世界にアピールし、より多くの海外から台湾に旅行客を引き付けようと、「民俗文化のルーツ、伝統の国際化」を理念に開催しています。国家レベルのランタン祭りです。開催場所は毎年台湾各地が持ち回りで担当し、その土地の風情と最新の科学技術を融合させたランタンやイベントで盛り上げます。

今年(2021年)の「台湾ランタンフェスティバル」は、「乗夢逐光.未来風 (夢に乗って光を追いかけ、未来風)」をテーマに、「デザインと工芸の一体化、伝統とイノベーションの融合、アートによる国際的な交流」という3つの大きなテーマで台湾北部・新竹で開催予定だったのですが、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で外国人観光客は来ることができなくなったうえに、今年1月に台湾北部の病院における集団院内感染が拡大したことを受け、防疫の面から中止が発表されました。

開催地が決まってから1年以上をかけて、デザイナーさんや芸術家の方をはじめ多くの人が準備にかかわってきたのですが、国内感染者が出てからすぐの段階でこの中止の判断をしたことに、台湾の人たちの“新型コロナを絶対に広げてはならない”という意思の強さを感じました。

でも来年、再来年に持ち越されるわけではなく、中止なわけですので、苦渋の決断だったと思います。

交通部観光局も、芸術家らが心血を注いで作り上げた作品ですので、いいタイミングで、適切な形で発表できるようにと検討し、メインランタンに次ぐ注目の大きなサブランタンや一部のランタンは台湾各地で展示されることになり、元宵節の昨日2/26から展示が始まりました。

新竹の市の鳥である「カササギ」3羽が羽ばたく様子をデザインしたサブランタンは台湾中部・南投県にある「日月潭國家風景區」に、今年の干支である“丑”をモチーフにしたサブランタンは台湾南部・台南市にある「雲嘉南濱海國家風景區」に展示されています。また、「動物星光燈區」と「傳藝風華燈區」は、台湾の離島・金門島で展示されています。実は「台湾ランタンフェスティバル」は毎年各地域が持ち回りで担当しているものの、離島で展示されるのは初めてとのことなんだそうです。

そしてメインランタンとその他一部のランタンは、旧暦6月の端午節のころに台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の「新竹」駅前広場に展示されます。

このように場所や時期を変えて展示することで人が一斉に集まることを回避しつつも、デザイナーさんや芸術家の方たちが作り出した素晴らしいランタンを披露し、みんなで丑年が良い一年になるよう祈願できるようにしています。

本来は多くの観光客で賑わうはずだったイベントが中止になってしまった新竹。

新竹はサイエンスパークが有名ですが、それだけでなく、昨年(2020年)にリニューアルオープンした、日本統治時代の1936年の開園からずっと同じ場所で運営を続けている台湾最古の動物園「新竹市立動物園」や、廟の前や廟の周辺がぐるっと大きな屋台エリアになっている、ビーフンや魚の団子スープが有名な「新竹都城隍廟」、私も一押しのヘルシースイーツ「仙草ゼリー」など“仙草”にまつわる知識を紹介したり、DIY体験などもできる「關西仙草博物館」があったりと、魅力的な観光スポットもたくさんあります。

また台湾旅行ができるようになった際には、今回、苦渋の選択で大きなイベントの中止を受け入れた新竹にぜひ足を運んでくださいね。

≪トーク②:台南鹽水蜂炮&台東・炸寒單≫

今年の元宵節は、海外から観光客が台湾に来られなくなってしまっただけでなく、台湾の防疫対策として様々なイベントが中止となっていますが、毎年様々なイベントが行われています。

台湾南部・台南市鹽水にある“関羽”を祀る廟「鹽水武廟」で行われる「台南鹽水蜂炮(台南塩水ロケット花火祭り)」は、世界三大民族伝統祭りの一つとして有名です。

この祭りは、元宵節の前夜から2日間に渡って100万発を超えるロケット花火と、それ以上の爆竹が鳴り響くお祭りです。

祭りの起源は19世紀末、清朝時代に鹽水に疫病が流行ったために、神輿を巡行し、道中で爆竹を鳴らして疫病を追い払ったことだとされています。

戦後辺りからロケット花火が使用されるようになったそうですが、とにかくすごい数のロケット花火や爆竹が放たれます。しかも、ロケット花火が当たると、厄除けや運気がアップすると言われていて、無病息災を願ってそのロケット花火にあたりに行くんです!ロケット花火なんて1本でも怖いのに100万発ものロケット花火が一斉に飛び交う中にみんな向かっていくわけですから、参加者たちは重装備!なんと、主催の「鹽水武廟」のホームページにも、“ロケット花火祭りの装備の見本”として、フルフェイスのヘルメットをかぶり、マスクをし、デニムのジャケット、デニムのズボン、ブーツなどのしっかりとした靴、厚手の手袋、そしてジャケットとヘルメットの間の首の部分にはタオルを巻いた人の写真が掲載されています。それほどに重装備でないと危険なんですね。

ちなみに、このイベントが行われる際には、鹽水市内に入るとどこでもヘルメットや手袋などを販売しているそうですので、わざわざ持参しなくても現地で調達できますよ。

私も実際に見てみたいな~と話したら、友達から「危ないからやめた方がいい」と止められ、映像でしか見たことありませんが、映像からでもその迫力が伝わってきます。完全防備していても火傷をする危険性があるそうですので、もし今後、実際に見に行こうと考えている方がいましたら、覚悟して行ってくださいね。私は完全に怖気づいたので、映像で楽しむことにしています…。

ちなみに、今年は新型コロナの防疫の面から中止となりましたが、一部儀式だけでも執り行いたいと地元からの声が上がり、市や廟、市民と話し合い、関係者のみで規模を大幅に縮小して行い、その様子をネットで生中継していました。

これで新型コロナも追い払われて、来年はまた盛大に行えるようになってほしいですね。

そうそう、台湾の屋台やレストランの麺メニューで意麵という麺を見たことがありませんか?この意麵とは、油で揚げてから茹でた卵麺で、インスタント麺のルーツとも言われていて、私も大好きな麺の種類なんですが、実はこの鹽水が発祥の地とされているんですよ。

ですので、鹽水まで来たらぜひ意麵を食べてくださいね。もちろん、意麵は台湾各地で食べることはできますが、やっぱり発祥の地ですので老舗の名店がたくさんあるので外せませんよ!

意麵は麺の種類ですが、屋台などでは色々メニューがあるわけでなく、とってもシンプルに、スープのあるタイプか、混ぜそばタイプか…という選択肢で、肉燥と呼ばれる肉そぼろが載って出てきます。

凄くシンプルですが、お店によって麺の食感や風味が違ったりしますので、食べ比べをしてみてもいいかもしれません。

そしてこの「台南鹽水蜂炮(台南塩水ロケット花火祭り)」に負けない、元宵節の激しい祭りといえば、台湾東部・台東の「炸寒單(爆竹祭り)」。“寒單爺”という神様に爆竹を投げつけて無病息災を祈るお祭りです。神様に爆竹を投げつけるなんて罰当たりじゃないの?なんて思ってしまいますが、“寒單爺”はとても寒がりであるといわれていて、巡行する“寒單爺”に爆竹を投げつけることでその体を温めているんだそうです。

でももっと驚くのが、“寒單爺”の像を神輿に担いで…というわけでなく、その“寒單爺”の役を生身の人間がするということ!つまり、生身の人間に向かって爆竹を投げつけるんです!!!しかも“寒單爺”の役をする人は、頭に黄色い頭巾を巻き、上半身裸で、赤い短パン1枚!手にはガジュマルの枝を持ち、堂々と神輿の上に立つ姿は本当にその人が神格化したように見えます。濡れたタオルで口と鼻を多い、綿で耳を塞いではいますが、その姿で無数の爆竹を受けるのはかなりの勇気がいることですが、“寒單爺”に扮したものは神々の加護を得られるとされて、毎年志願者が結構いるそうです。また、“寒單爺”役をする人数も、志願者の我慢強さによって毎年変動するそうです。

ちなみに、“寒單爺”役の人だけでなく、“寒單爺”が立つ竹で作った椅子の神輿を担ぐ人たちも爆竹の嵐にあいますので、担ぐ人たちも大変です!

迫力満点の台東の「炸寒單(爆竹祭り)」は、メインの巡行と爆竹は元宵節に行われますが、その前後には神様を招き入れ巡行の準備を行ったり、一連の儀式が終わった後は、神様に神位に戻っていただく儀式が行われたりするほか、近年は国際化が進められていて、主催者が「炸寒單(爆竹祭り)」の歴史や由来を紹介し、小型の「炸寒單(爆竹祭り)」を体験できる学習キャンプなどを行ったりもしていますので、この元宵節に合わせて数日間、台東に滞在して祭りを楽しむと、より深く祭りを楽しめます。

この台東の「炸寒單(爆竹祭り)」も今年は新型コロナの影響で開催は中止となりましたが、主催の一つ「邯鄲堂」では規模を大幅に縮小して行った他、もう一つの主催「玄武堂」は、“寒單爺”の誕生日である旧暦の3月15日、西暦の4月26日に行い、ネットで中継をするとしています。

新型コロナの影響が様々なところに出ていますが、そこからネットの活用がとても増えてきて、祭りがネット中継される機会も増えていますので、皆さんも今年はぜひネットから祭りに参加してみてください。

≪トーク③:平溪天燈節≫

また、台湾の「元宵節」のイベントとして忘れてはいけないのが、台湾北部・新北市の平溪で行われる「平溪天燈節(平溪スカイランタンフェスティバル)」。

1mほどの大きさのあるランタンに願い事を書き、それに火を灯して空に放つ“スカイランタン”。観光の一つとして楽しめるようになっていますが、この元宵節のときに行われるイベントは壮大です。100個ものランタンが一斉に夜空に浮かび上がっていく様子は、まるでおとぎ話の世界のよう。あの瞬間は、本当に「わぁ~」という感動の声が自然と出てきます。

今では国際的にも有名になって、アメリカのCNNが「参加する価値のある世界イベント52選」に選んだのをはじめ、様々なメディアで、「一生に一度は参加したいイベント」だと紹介されています。

個人的にも、まだ行かれたことのない方は、ぜひこの元宵節のイベントにタイミングを合わせて台湾にきてください!とおススメしたいくらいに、本当に感動しますよ。

今年は新型コロナの影響で延期が発表されていましたが、昨日(2/26)の最新情報によると、新北市観光局は、夏休みに同規模のランタンフェスティバルを行う予定にしているそうです。

毎年、元宵節には「北天燈、南蜂炮(北はスカイランタン、南はロケット花火)」と言われ、このようなイベントが行われています。今年はどのイベントも新型コロナの影響を受け、中止や延期などとなっていますが、また日本から皆さんが台湾に来られるようになったころにはどの祭りも復活していると思いますので、元宵節の頃に台湾を訪れる機会があれば、これらのイベントもぜひ参加してみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 27 Feb 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-02-20_朱銘美術館

≪トーク①:永康街の「度小月」が閉店、コロナによる観光客減少の影響≫

台湾は今週、旧正月の連休が明け、新たな一年がスタートしました。私は旧正月の連休中も仕事をしていたとはいえ、間でちょこちょことお休みを取っていたので、今週1週間は曜日感覚が戻ってこないまま過ぎ去っていきました。

私は今回5年ぶりに台北で旧正月を迎えたのですが、家の近所は旧正月2日目までは本当にどこもお店が閉まっていいて、開いているお店と言えば、コンビニとカフェチェーン店と宝くじ売り場くらいで、たまに開いている飲食店を見つけても行列になっていたりと、外食はちょっと苦労しました。

旧正月3日目くらいから徐々にお店が開き始めたりはしていたんですが、いつもの台北とは違う、人も車もお店もちょっとのんびりした時間が流れていました。

そんな旧正月連休中、日本人観光客にも人気の観光地・永康街を通ったときに、台南名物・擔仔麵の有名店「度小月」が毎日休まず開いていたんですが、結構人が並んでいたので入らずに別のお店に行ったんです。ところが何と!旧正月連休明けの仕事初めの日2月17日に突然閉店のお知らせが流れてきました。事前に何のお知らせもなく、突然のことでニュースにもなっていました。観光で訪れた際に食べに行ったことがあるという人も多いのではないでしょうか。

元々人気観光地という場所柄家賃が高かったうえに、新型コロナによって外国人観光客が来られなくなったことにより閉店を決めたそうです。

私も連休中に通りかかった時になんで入らなかったんだろうと後悔しています。

なお、「度小月」の永康街以外の他の店舗は引き続き営業をしています。ただ、この永康商圏では、「度小月」の他にも、永康街に戻ってきていたマンゴーかき氷を広めたことで有名な「ICE MONSTER」が閉店したり、こちらも観光客に人気の上海料理のお店「高記」が移転したりと、昨年(2020年)の3月からすでに45軒ものお店が閉店しているそうです。

新型コロナの感染状況は落ち着いていて、これまでとほぼ変わらない生活ができている台湾ですが、観光地ではやはり影響が出ています。

皆さんが早く台湾に行きたい!と思っているのと同じように台湾のお店の人たちも皆さんに早く来て欲しいと願っています。

≪トーク②:朱銘美術館≫

一方で海外に旅行に行けない今、台湾の人たちは旧正月の連休中も国内旅行に飛び回っていて、各地の観光スポットは人であふれていたようです。

台北市のお隣、新北市の北東部、萬里エリアと金山エリアでも、連休に入る前から、渋滞すると予測され、交通部観光局の北海岸および観音山風景区管理処は渋滞を避けるために、無料のシャトルバスや駐車場の案内などを出したりもしていました。

というのも、この萬里エリアと金山エリアには、“女王頭(クイーンズヘッド)”で有名な「野柳地質公園」や「龜吼漁港」「金山老街」「朱銘美術館」などの人気観光スポットがあるんです。

この新北市北東エリアの「野柳地質公園」や「金山老街」は、以前このコーナーでご紹介したことがありますが、萬里エリアにある「野柳地質公園」は、風や波によって浸食された変わった形の岩が並んでいる景勝地で、キノコのような形をした岩や、キャンドルのような形をした岩、スリッパのような形をした岩など、不思議な形をした岩があちこちにあります。しかもどれも自然が作り出したものですが、こんなに面白い形が偶然できるものなのかと驚きます。中でも最も有名なのが、まるで王冠を被った女王の姿にも見えることから名づけられた「女王頭(クイーンズヘッド)」は、この「野柳地質公園」のシンボルとなっていていますが、自然のものなので今も風化が進んでいて、「クイーンズヘッド」の首にあたる部分が年々細くなっていて、あと数年で折れてしまうのではないかとも言われています。自然の力のすごさと、不思議さを感じられるスポットとなっていますよ。

また、広い公園内では時期によっては夜間にこの不思議な形をした岩たちをライトアップし、それを背景に野外コンサートなども行われたりしています。

まだ行かれたことのない方は、ぜひ「クイーンズヘッド」の首が折れてしまう前に行ってみてくださいね。

その「野柳地質公園」の近くにある「龜吼漁港」は、カニがとても有名で、ここでとれる「萬里蟹」は台湾のブランド蟹となっています。しかも、台湾の海で採れる蟹の8割以上を占めるそうですよ。蟹だけでなく、他にも新鮮な海の幸を楽しめるお店がたくさん並んでいるので、美味しい魚介類を堪能できます。

「野柳地質公園」から「龜吼漁港」までは歩いても行けますが、歩くと30分ほどかかるので、タクシーに乗るのがおススメです。車だと5分ほどで着きますよ。

そして、金山エリアにある金山老街といえば、清朝時代に栄えた街で、300年以上の歴史がある金山最古のストリート。ここの「金山鴨肉」というお店のアヒルのお肉も忘れずに食べてくださいね!とご紹介したことがあると思います。オーダーしたらすぐに料理が出てくるので自分で席までもっていくスタイルなんですが、なんとオーダーする場所と席がある場所は、オールドストリートを挟んで向かい側にあるため、人であふれるオールドストリートを料理をもって渡らないといけないのです。そのため、オールドストリートを料理が乗ったお皿を手に歩いている人の姿をよく見かけます。

みんな、アヒル肉はマストで注文して、その他にタケノコや海鮮を炒めたもの、また焼きそばなどを合わせて頼む人が多いですよ。

他にもこの金山老街には美味しいお店や美味しいものがいっぱいですので、食べ歩きが大好きという方には特におすすめです。

そして、金山エリアまで来たらぜひ足を運んでほしいのが「朱銘美術館」。ここは、台湾の有名な現代芸術彫刻家・朱銘の屋外彫刻美術館です。

15歳より彫刻師・李金川から彫刻と絵画を学びはじめ、30歳の時に台湾彫刻界の大御所・楊英風に弟子入りし、伝統彫刻と現代彫刻を融合させた作品で世界からも注目される国際的彫刻家です。

文化の精神と太極拳の動きを融合させた「太極シリーズ」や、人間の様々な形を表現する「人間シリーズ」などがあり、ゴツゴツとしたフォルムなのに柔らかさを感じ、とても人間味のある作品が特徴です。

「太極シリーズ」の“十字手”という作品はとても有名で、台湾のところどころに展示してあるので見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。私も以前、ホテルのエレベーターホールに、小さいサイズの“十字手”が飾ってあるのを見かけたことがあります。

そんな朱銘の作品がずらりと並ぶ美術館は、台湾最大の屋外美術館で、元々は自身の大型の作品を置いておく場所としていたのですが、そこを美術館にしようと考え、12年の歳月をかけて1999年に完成させました。

東京ドームが2つすっぽりと入ってしまう32,000坪もの広い敷地に、1000点近い朱銘の作品や、彼の収蔵品が集められています。

“美術館”なのですが屋外の部分が多く、しかも地形を生かした自然な空間に、芝生や木々といった緑も多く、池や花壇もあって、その景色の中に作品が溶け込んでいて、公園を散策するような感覚で芸術作品を楽しむことができます。

私が気になったのは、大きな作品よりも等身大の人物が並んだ作品で、どの人物もゴツゴツしているし、表情は描かれていないのに、それぞれに個性があって、まるで表情が見えてくるような雰囲気に虜になりました。

顔はわからないのに、「この人(像)、なんとなく好き」なんて惹かれる人物がいたり、陸海空の軍隊をテーマにした「三軍シリーズ」の中には、重い表情が伝わってくる人物がいたり、まるで作品を見に来た鑑賞者側であるかのような、話し声が聞こえてきそうなグループの人物たちがいたりと、朱銘が廟の彫刻を学んだベースがあるからなのでしょうか、どの彫刻も人間味や生命感を感じました。

しかも、作品の周りに柵がしてあったりするわけではないので、間近で見ることができますし、すぐ横に並んで同じポーズで写真を撮ったりしている人もたくさんいて、私もみんなの真似をして一緒に写真を撮ってきました。

自然と芸術とを楽しめる場所とあって、台湾の小中学生が学校行事で訪れることも多いようです。また、小さな子供連れで訪れる人も多く、屋外には、子供たちが床にチョークで絵を描いたりして楽しめるスポットがあったりもして、親子で遊びながらアートに触れられる場所ともなっています。

ゴツゴツしているのにどこか柔らかさを感じる作品の一つに、人物ではなくファスナーのアートもありました。これは池を囲むように石でファスナーが表現されていて、まるでファスナーを開けたら池が出てきたというような錯覚を感じるデザインとなっています。ファスナーの開いた部分の柔らかな曲線と、閉まっている部分の硬い直線の感じのコントラストがすごくリアルで、それが自然と融合している様子がとても好きな作品でした。

このように屋外にたくさんの作品があるのでお天気のいい日に行くのがおススメですが、台湾の夏場はかなり暑いので、夏に行く際には日傘を持っていくことをお勧めします。また、雨の日は雨の日で、違った空気感を感じられますし、屋内展示もとても充実しているので十分に楽しめると思いますよ。

ちなみに、「朱銘美術館」に集められている朱銘の収蔵品の中には、ピカソや、ヘンリ・ムーア、アンディ・ウォーホールなどの世界的に有名な芸術家の作品も含まれていますので、それらの展示も探してみてくださいね。

また、美術館の敷地内にはカフェなどもあります。広い敷地を歩いてちょっと休憩したいな~という場所にちょうどカフェがあるので、そこで景色を楽しみながらちょっとのんびりするのもいいですよ。

「朱銘美術館」までのアクセスは、台北駅の東出口を出てすぐ側にある國光客運のバス停から1815番の金山行きに乗って、金山區公所バス停下車、そこから「朱銘美術館」行きのシャトルバスが出ています。シャトルバスは平日火曜日から金曜日は午前10:30と午後14:00の2本、土日祝日は、それプラスお昼12:30の3本出ています。

なお月曜日は休館日となっています。

ちなみに、この「朱銘美術館」から望む丘の上に、テレサ・テンが眠るお墓があります。あわせて訪れてみてはいかがでしょうか。

私が連れて行ってもらった時も、外国人観光客よりも台湾人の観光客の方が多かった、台湾の人たちが訪れる観光スポットの一つ金山エリア。

萬里エリアの「野柳地質公園」と併せて訪れるのもいいですし、この金山エリアのスポットを目的に訪れてゆっくりと楽しむのもおススメですよ。

台湾旅行が解禁になった際には、ぜひ足を運んでみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 20 Feb 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-02-13_チョコレート関連スポット特集!

≪トーク①:屏東に“カカオ教会”こと「可可Cacao跨域推廣所(カカオ多分野横断型プロモーションセンター)」誕生!≫

明日は2月14日、バレンタインデーですね。台湾では主に男性から女性にプレゼントを贈る日とされているので、義理チョコをあげたりする文化がないことから、私はここ数年はもっぱら“自分用”のチョコレートを探しに行くことが楽しみとなっています。実は日本からの影響か、台湾にもバレンタインデーにチョコレートをプレゼントとして選ぶ人もいるようで、台湾でもこの時期はバレンタイン限定チョコなどが販売されています。でもそれだけでなく、台湾は実はチョコレートが結構身近な存在なんですよ。

チョコレートの原料となるカカオ豆は、北緯20度から南緯20度の間で、平均気温27度以上の、しかも年間を通じて気温の上下幅が狭く、更に高温多湿という非常に限定された条件の下でしか発育しないそうです。

日本では沖縄や小笠原島などで栽培に取り組んでいるものの、なかなかハードルが高いのですが、台湾の南の街・屏東はそのカカオ豆の栽培にとても適している気候であることから、カカオ農家が屏東に集中していて、いまではカカオの栽培総面積は200ヘクタールを超え、40種類近いカカオブランドが誕生、「台湾のカカオの里」となっているんです。

コーヒー豆と同じで、カカオ豆といえばかつては中南米やアフリカというイメージでしたが、今ではアジアにも広がり台湾でも積極的に栽培が行われているんですよ。

昨年(2020年)には、チョコレートの世界大会「ICAインターナショナル・チョコレート・アワード」が台湾で行われ、14の国から148の業者、883点の作品が参加しましたが、屏東のチョコレート農家も参加し、金7個、銀11個、銅9個、特別賞8個を獲得し、「屏東のココア、台湾のチョコレート」ブランドが国際的にも深く印象付けられました。

しかも、この「ICAインターナショナル・チョコレート・アワード」での受賞は昨年だけでなく、2019年も金10個、銀31個、銅9個の合計50個の賞を獲得、2016年から2018年の大会では台湾が最大の受賞者となっているんです。

そんな屏東で先ごろ、台湾のカカオ産業の発展を推し進めようと、百年近い歴史があり、長年使われていなかった「佳佐天主堂」を“可可Cacao跨域推廣所(カカオ多分野横断型プロモーションセンター)”として生まれ変わらせました。

その建物の場所は、台湾で二番目に大きいエスニックグループ・客家の集落の一つ萬巒という場所にあり、近くには屏東の県道185号線も通っていて、客家の村と、原住民族の文化などが交わり、地方特産品振興の重要な場所となるとされています。

建物は教会の外観や鍾塔などはそのままに、建物の中は、祭壇エリアは祭壇をそのままリノベーションし、様々なイベントが行える多目的スペースにしています。また新たにカカオバーを設け、厳選した屏東の商品や客家の軽食、そしてカカオを使った飲み物などが楽しめます。

他にも、AR=拡張現実エリアでは、遊びながらカカオについて学ぶことができたり、DIYエリアでは不定期的にチョコレート作り体験などができたり、週末などには屋外マーケットなども登場します。

カカオ産業の重要拠点とするだけでなく、広く一般に開放して楽しみながら屏東のカカオについて知ることができる…といったスペースになっていますので、屏東まで行ったらぜひ足を運んでみてくださいね。

今月、新たに登場した屏東の“カカオ教会”こと、「可可Cacao跨域推廣所(カカオ多分野横断型プロモーションセンター)」までのアクセスは、屏東駅のバスターミナルから8236番のバスに乗って、およそ45分。もしくは、屏東駅から在来線台湾鉄道で潮州駅まで行き、潮州バスターミナルから8209番のバスに乗っておよそ20分。「佳佐」バス停下車徒歩2分ほどです。

≪トーク②:見学できるチョコレート工場≫

カカオ豆が国内で豊富に栽培されるわけですから、台湾ではもちろんチョコレート作りも盛んです。先ほどご紹介した“カカオ教会”こと「可可Cacao跨域推廣所(カカオ多分野横断型プロモーションセンター)」と同じ屏東県には、台湾で最も有名なチョコレートメーカー「福灣巧克力」の工場もあります。

この「福灣巧克力」は、2017年にICAインターナショナル・チョコレート・アワードのアジア地区大会で金5つ、銀2つ、銅1つを獲得。2018年にはチョコレート会のオスカーと称される、イギリスの「アカデミー・オブ・チョコレート(AOC)」で、「台湾5号62%チョコレート」と「台湾鉄観音茶62%チョコレート」の2つが金賞を受賞するなど、世界に台湾のカカオとチョコレート製造の実力を見せつけたブランドです。

その工場を見学することができますよ。見学のプランも、カカオの栽培エリア、集荷エリア、乾燥エリア、そしてチョコレート製造工場を見学する30~40分コース(台湾元100元(日本円およそ370円)/人)、それにプラスして「福灣巧克力」の人気商品を試食できる1時間半コース(600元(およそ2,200円)/人)、更にはもっと深く掘り下げたいという人のためのインターナショナルクラスの講師が解説をしてくれる4時間コース(3,000元(およそ11,000円)/人)がありますよ。これらのコースはどれも6人からの催行となります。

でも少人数でも大丈夫です!ガイドはありませんが自身で見学するのもOKなんですよ。ですので、少人数で訪れても楽しめますね。

また、チョコレートのDIY体験もあります。こちらは1人からでもOKです。およそ40分で、1人250元(およそ940円)で参加できますよ。なお、事前に予約が必要ですので気を付けてくださいね。

また、この「福灣巧克力」は、地元屏東の特産品とチョコレートを組み合わせたものも開発していて、例えば、屏東特産の海産物「サクラエビ」や、原住民族の調味料として知られる山胡椒「馬告(マーガオ)」、穀物界のルビーと言われる「レッドキヌア」、そして「カラスミ」などをチョコレートと組み合わせ、台湾の素材を使った、ほかには無いまさにMade in Taiwanのチョコレートを生み出しているので、試食だけでもワクワクしますね。“チョコレートは甘い”というイメージから変わるかもしれませんよ。

飲食スペースではホットココアや、チョコレートアイスなどもあって、贅沢な味を楽しめますし、もちろん、ショップもあるのでお土産にたっぷり購入もできますよ。

「福灣巧克力」の「金牌巧克力夢工廠」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「高雄」駅から、高雄MRTに乗り換え、レッドラインで「小港」駅へ。そして駅前の「小港バスターミナル」から9117Aのバスに乗っておよそ50分。「大鵬灣」バス停下車、徒歩5分です。

チョコレート工場といえば、先日、このコーナーで台湾北西部・苗栗にある「巧克力雲莊(Schokolake)」を紹介しましたが、ここもカカオの生産から、研究開発、そして販売までを一貫して行う専門的なチョコレート専門工場です。

このように屏東だけでなく、他のエリアにもチョコレート工場があるんです。そして苗栗よりまた更に北部、台湾北部の空の玄関口・桃園にもチョコレート工場があるんですよ。

桃園にあるチョコレート工場の名前は「巧克力共和國(チョコレート共和国)」。ここは、台湾のスーパーやコンビニで皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか、オレンジのパッケージに白い文字で「乳加」と書かれたバータイプのチョコレート「77乳加」や、ウエハースをチョコでコーティングしたお菓子「新貴派」などを作っている「宏亞食品」の工場です。

この「77乳加」というスティックタイプのチョコレートは、台湾の人たちが小さい頃からよく食べていたという、中にソフトキャラメルが挟んであるチョコレート菓子、そして「新貴派」といえば、お土産に日本に買って帰る人も多いのでご存知の方も多いのではないでしょうか。そんな馴染みのチョコレートがどのようにして生み出されたのか、そしてどのようにして作っているのかを見学することができますよ。

こちらは無料で参観できますが、時間が決まっています。毎日、午前11:40から、午後14:10から、午後15:40からの3回です。参加したい人は、5分前までに1階のロビーに集まれば参加できます。

また、チョコレートのデコレーションのDIY体験もできますよ。こちらも時間が決まっていて、午前10:30、11:30、午後13:30、14:30、15:30、16:30からとなっています。事前の予約は必要ありません。入館したら1階のお土産屋さんのカウンターで受付となります。DIY体験は1人280元(およそ1,000円)です。

この「巧克力共和國(チョコレート共和国)」では、昔からの馴染みのチョコレートが楽しめます。

「巧克力共和國(チョコレート共和国)」までのアクセスは、在来線台湾鉄道で「桃園」駅まで行き、駅そばの「桃園バスターミナル」から157、5044、5053、5060のいずれかのバスに乗って、「梅花社區」バス停下車、その名も「巧克力街(チョコレート街)」を通って15分ほど歩くと到着します。

ちなみに、この「巧克力共和國(チョコレート共和国)」は、F4のヴァネス・ウーなどが出演していたドラマ「愛上巧克力(日本語タイトル:ティアモ・チョコレート~甘い恋の作り方~)」のロケが行われた場所でもあるんですよ。

スイートな香りが漂う、台湾のチョコレート工場、ぜひ足を運んでみてくださいね。

≪トーク③:台北のチョコレートショップ≫

明日(2/14)がバレンタインデーということで、台湾のチョコレートに関する話題やスポットをご紹介してきましたが、工場まで行ってみたいけど時間が足りない!というチョコ好きの方に台北市内のおススメチョコレート店をご紹介しましょう。

まずは、台北市の日本人にも人気観光スポット永康街にあるチョコレートカフェ「Chocoholic」。

ここは、台湾で最初にチョコレート“ドリンク”を打ち出したお店なんだそうです。

一言に“チョコレートドリンク”と言っても、ほっとチョコレートやココアだけでなく、いろんな種類のドリンクがあって、迷いますよ。

また、フードメニューもあって、チョコレートフォンデュや、ホワイトチョコが入ったカレーだったり、チョコレートパウダーがかかったローストチキンがあったりと、他では食べられないメニューが色々とありますよ。

お店の場所は、永康街を信義路側(鼎泰豊本店がある方)から入って一つ目の路地を左に曲がってすぐの場所にあります。

そして、私が時々、日本にお土産で買って帰っていたのが、「is Taiwan is Chocolate」の「雞爪巧克力(鳥の脚チョコレート/もみじチョコレート)」。台湾の夜市でよく見かける鳥の脚先(もみじ)を醤油で煮込んだ料理がありますが、あの形をしたチョコレートです!すごいインパクトですよね。でも見た目だけでなく、味も独特!「九層塔(台湾バジル)」味、「大蒜(にんにく)」味、「芥末(わさび)」味、「辣椒(チリペッパー)」味、八角(はっかく)」味、「油蔥酥(フライドエシャロット)」味…、とてもチョコレートの味とは思えないラインナップです(笑)。私はいつもインパクト勝負で買って行っていたのですが、お酒のおつまみとして結構合うかもしれません。

以前は台北メトロの「圓山」駅前にお店があったのですが、今はネット上での販売のみとなっているので、気になる方は「is Taiwan is Chocolate」のフェイスブックページからチェックして、台湾に来た際に取り寄せてみてくださいね。

あと、今日ご紹介した「福灣巧克力」の直営店が台北のランドマーク「台北101」の中にありますよ。

台湾でチョコレートというイメージはあまりないという人が多いかもしれませんが、実はこんなにチョコレートが身近にあふれています。

皆さんも、甘いものから甘くない変わり種まで、ぜひ台湾のチョコレートも楽しんでくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 13 Feb 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-02-06_北投エリア(北投社三層崎公園の花畑~新北投車站)

≪トーク①:北投社三層崎公園の花畑≫

春分の日も過ぎ、暦の上では「春」になりました。日本ではまだまだ寒いころですが、台湾ではこのあたりから暖かい日が増えてきて、最近では朝晩はまだちょっとひんやりするものの、日中は25℃前後と過ごしやすい気候となっています。天気がいい時には外でお昼寝したくなるくらい気持ちのいい日になりますよ。

人間もこんなに気持ちのいい天気ですので、動物や植物ものびのびとしています。台湾では各地で春の花のシーズンがやってきました!

日中はとても心地がいいので、私も早速、花を楽しみに行ってきましたよ。

どこに行ってきたのかというと、今回、私が行った場所は、温泉で有名な台北市の北部・北投エリアにある、北投社三層崎公園。

おそらく、台湾リピーターの方でも知らないなぁ~という方が多いと思います。

というのも、この北投社三層崎公園は、2019年に完成し、去年(2020年)に注目を集め始めた公園なんです。

このエリアは、以前、台湾の陶磁器産業の原料を供給していた場所で、歴史的にも人文的にも要素が豊かで、さらには貴子坑水土保護區に隣接しています。

一般の公園のように平地の公園ではなく、独特な丘陵・小高い丘の公園となっていて、北投の街を見下ろすような景色を楽しめます。

そしてその丘陵を生かして花畑が整備されているんですが、丘の斜面に種類ごとに分けて花が植えてあって、赤い花畑、黄色い花畑、白い花畑、ピンクの花畑…と、様々な種類の花による色とりどりの花畑が帯のように並び、公園全体で虹のようなカラフルな花畑が楽しめます。

この花畑は、昨年(2020年)に初めて開放されるや否や、北海道の富良野にある“虹の花畑”みたいだ!と一気に大人気となったんです。

いまでは、「台湾版富良野」、「ミニ富良野」、「小富良野」などと言われています。

実は私も去年、行ってみたいなぁ~と思いつつも花のシーズンを逃してしまい、見に行けなかったので、今年はすぐに行ってきました!

富良野の花畑のように広大ではありませんが、それでも、丘の斜面に上から下に向かって流れるように縦にカラフルな花畑となっている場所、帯のように横にカラフルな花畑が広がっている場所があり、丘の自然な勾配によって、柔らかなカラフルな曲線が生み出されていてきれいですよ。

丘の斜面に広がるカラフルな花畑と、斜面のところどころに生えいている樹、そして小高い丘の公園ならではの街を見下ろす風景と、背景に広がる山、お天気のいい日はさらに青い空も相まって、とても素敵な景色が楽しめます。

私が訪れた日は週末で、しかもお天気が良かったので、人がかなりいましたが、花畑の中には入れないようにしてあって、ウッドデッキの階段の通路を通るようになっているので、人が多くても人に邪魔されないきれいな花畑の写真を撮ることができます。

いろんな角度から写真が撮れますし、どのスポットから撮影してもきれいな写真が撮れるのですが、ウッドデッキの階段の通路には、「最佳拍照點(ベスト撮影スポット)」と書かれた場所があって、そこから撮影すると確かに、すごくきれいな写真が撮れました。

このウッドデッキの階段の通路は、花畑に向かって左手と、中央の2か所にあるのですが、訪れる時間帯によって日差しの向きの関係もありますが、個人的には向かって左手のウッドデッキの階段の通路にある「最佳拍照點(ベスト撮影スポット)」から撮影すると、花畑の後ろに陽明山、右手には北投の街並みが一緒に写真に納まるので一番素敵だなと思いました。

また、花畑を背景に素敵な写真が撮れる場所もちょこんと作ってあって、そこでは多くの人が順番に撮影をしていました。

普段、写真にすごくこだわりがあって何度も撮り直しをしたりする台湾の人たちですが、このようなみんなが待って写真を撮るスポットでは、みんななるべく占領しないように譲り合っているのもいいなと思いました。それでも皆さん、パッと立って、スッと素敵なポーズを決めて、素敵な写真を撮っていて、本当に普段から撮られ慣れているんだなと感心しました。

小高い場所にある公園ですので、景色もいいし、風も心地よく、小さな子供連れや、犬を連れた人たちも多くいました。この花畑を目的に訪れるのももちろんおススメですが、普段もピクニックに訪れてもよさそうです。

北投社三層崎公園までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインで「新北投」まで行き、駅を出て正面の道路を渡り、右手前方にあるバス停から216、218、223番のバスに乗って、「貴子坑水土保持園區」バス停下車すぐです。

新北投の駅前にも、北投社三層崎公園前にも、レンタサイクルYouBikeのステーションがあるので、YouBikeで行く方法もおススメされていますが、YouBike好きでよく利用する私からの注意としては、途中の道は、坂道で、自転車専用通路などはなく、道は広くないのに交通量は結構ありますので、この道に慣れていない人、普段あまり自転車に乗らないという人はバスで行った方がいいかもしれません。

ちなみに、バスを利用する場合は、帰りのバスは来たときと逆側のバス停から乗ってくださいね。

というのも、「北投」行きのバスというのがあるのですが、これはMRTの「北投」駅ではないので注意が必要です。私は「新北投駅と北投駅って近いから、こっちのバスでもいいんじゃない?」と乗ろうとしていたら、そこにいた台湾人のお母さんから台北メトロの駅とは違うよと教えてもらいました…。皆さんも気を付けてくださいね。

≪トーク②:北投エリア≫

さて、台北メトロ新北投駅と言えば、温泉を目的に下車する人が多いと思います。この新北投エリアは、日本統治時代に温泉観光産業で栄えた場所で、その際に鉄道も整備されました。1916年(大正5年)に設置されたという新北投駅は、当時、台北から淡水をつないでいた台鉄淡水支線、通称:北淡線の中で、唯一現存する100年の歴史を持つ駅で、木造の駅舎はヨーロッパ建築によくみられる屋根に明かり取りの窓「ドーマー」がついているのが特徴です。1988年に北淡線が廃止となったあと、建物は台湾中部・彰化の台湾民俗村に移設されていましたが、2003年に文化資産保存の意識の高まりから、台北市と民間の団体が協力し、駅を故郷に帰そうと取り組み始めました。そして最終的に、元々の駅があった場所の近く、現在の台北メトロ「新北投」駅出てすぐ右手にある「七星公園」内に帰ってきました。

歴史ある駅舎は佇まいはそのまま、修復工事を経て、2017年から開放されています。駅舎の中は広い空間に、当時の駅の雰囲気を感じられるホームへの入り口の柵や、時計、看板などが展示されているほか、当時の駅舎の模型や、当時使われていたアイテムなどがずらりと展示されています。

そしてこの建物だけでなく、公園には、ホームと展示用車両があって、この車両にも入ることができます。展示車両の中にも当時の北淡線に関するアイテムがたくさん並んでいます。扇風機や一部シートが当時のままで、懐かしいな~と思う人も多いようです。

この駅舎や展示車両の中では常設で設置されているもののほかに、定期的に当時の北淡線に関する期間限定の展示イベントなども行われています。また、休みの日になるとその前の公園でもマーケットが行われたりして、多くの人でにぎわっていますよ。

鉄道から新北投エリアの歴史が楽しめるスポットです。

新北投というと「温泉」!というイメージで、私もほぼ温泉に行くためにしか行ったことがありませんでしたが、周辺には様々なスポットがあります。温泉以外にもぜひあちらこちらを散策してみてくださいね。

そうそう、今回、私は台北メトロ(MRT)の北投駅から、新北投駅まではMRTを使わずYouBikeで移動したのですが、その道の途中に、素敵なカフェを見つけました。

台湾の街中でよく見かけるオレンジの看板でおなじみの台湾発のコーヒーショップ「路易莎咖啡(ルイーザコーヒー)」の店舗なんですが、昔ながら、の赤レンガの2階建ての建物をリノベーションしたお店で、看板も通りに突き出した看板はオレンジのお馴染みの女性の横顔のロゴの小さな丸い看板となっていますが、建物正面に設置された看板は、建物の雰囲気に合わせて、中国語で「路易莎咖啡」という文字のみがあしらわれています。

先週ご紹介した台北最古の問屋街・迪化街エリアではよく見かけますが、ふと一軒だけその懐かしい雰囲気のたたずまいのお店があるので、特に目を引きます。

お店の中に入ると、昔ながらの奥行きのある建物で、1階の注文をするカウンター付近は落ち着いた感じの現代的なおしゃれな雰囲気ですが、奥に行くと、トイレの扉や手洗い場、そして2階へ続く階段などは当時のままの雰囲気を残していて、新旧がうまくミックスされた素敵な店内となっていますよ。

ぜひ北投まで来たら立ち寄ってみてくださいね。

ただ、2階は比較的静かに勉強や仕事でしょうか?パソコンを打っている人が多かったので、にぎやかなお喋りタイムにはちょっと向かないかもしれません。のんびりとコーヒーを楽しみに行ってみてください。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 06 Feb 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-01-30_迪化街・大稻埕エリア

≪トーク①:迪化街~スターバックス保安店≫

民間行事は旧暦で行われている台湾は、今、まだ年末です。今年の春節=旧正月は2月12日にあたることから、本来ですと今の時期、お正月準備の食材やグッズがずらりと並ぶ“お正月マーケット”「年貨大街」で盛り上がっているころです。しかし、今年は新型コロナの影響によって、各地で「年貨大街」が中止となっています。

この「年貨大街/お正月マーケット」の発祥とされる、台北市の迪化街も今年の「お正月マーケット」は中止となりました。毎年、お正月グッズで“真っ赤っかのキンキラ金”となって街中が活気にあふれるのですが、今年はそれが見ることができず残念です。

でも、迪化街周辺の魅力はこの「お正月マーケット」だけではありません。昔からこの場所で商売をしている老舗のお店はもちろん、古い街並みを残したまま、建物をリノベーションした新たなお店もどんどん進出していて、ふらりと街を散歩するだけでも新旧が交わった独特の雰囲気が楽しめます。

2014年には、福山雅治さんがこの迪化街を歩く台湾観光局のCMが流れていたのを覚えている人もいるかと思います。

そのCMがきっかけで福山さんが訪れたお茶屋さん「臻味茶苑」が日本人観光客にも有名になりましたが、実はそのお店も建物も、歴史あるところなんですよ。

この建物と両隣の3棟は、大稻埕エリアで最初に店舗として建てられたもので、中でもこのお茶屋さんが入っている建物が最もいい状態で保存されていて、伝統的な風格を残して整えられています。もともとは、上から見たら漢字の“目”という字のような形をした、中庭が2つある造りだったそうですが、当時入っていたお店の経営があまり良くなかったときに一部を売却し、今の形になったそうです。それでも、木造の扉は釘を一本も使っておらず、伝統的な観音開きの木戸で、窓も一枚一枚木の板を外すスタイルとなっています。

そこに入っているお茶屋さん「臻味茶苑」は台湾北部・新北市にある瀬戸物の町、鶯歌から進出してきたお茶屋さんで、当初、友人からこの建物を紹介されたときはこれほどに歴史ある建物とは知らなかったそうです。元々は個人的に使う場所として考えていたそうですが、実際に建物を見た後、これは一般に参観できるように開放するべきだと考え、ここに「臻味茶苑」の2号店を開くことにしたんだそうです。そしてこの建物の雰囲気に合うように、海を渡って茶葉を運んでいた古い木箱を探し出し、それを入り口の横において、茶葉を入れた缶を並べ、そこには赤い紙にお茶の名前を書いて貼り、30~40年前のお茶屋さんの雰囲気を出しています。

歴史ある建物が残っているのも素晴らしいですが、その雰囲気を残しつつ整え、広く開放しているというところもとても素敵ですよね。

ここはお茶屋さんですので、もちろん、茶葉を買ったり、お茶の試飲もできますよ。ぜひ長い歴史を感じに、そして素敵なお茶を探しに行ってみてくださいね。

「臻味茶苑」の場所は、迪化街一段の北より、民生西路を渡った先の方にあります。

このほかにも、日本でも京都など古い街並みが残る場所では、コンビニやチェーン店もその街並みに合わせた雰囲気の外観や看板にしていたりしますが、この迪化街をはじめとした大稻埕エリアも同じように、街の雰囲気に溶け込んだデザインのお店が色々とあります。

昔ながらの赤レンガの建物の中に入っているセブンイレブンは通りに面した場所には“7-ELEVEN”という文字だけのライトにして、緑とオレンジのラインの入ったお馴染みの看板は騎樓と呼ばれる軒下の内側に設置されていますし、自動ドアも木枠にガラスがはめ込まれたものとなっていて、街の景観を壊さないように作られています。

また、迪化街から少し北へ行った保安街にあるコーヒーのチェーン店「スターバックス」もぜひ行ってみてください。よく「世界の訪れてみたいスターバックス」というのがネットで紹介されていますが、ここのスタバもおススメですよ。

3階部分までは赤レンガが目を引くバロック建築のスタバで、柱や窓の上には細かな彫刻が施され、その美しさと建物の荘厳さに目を奪われます。そこにスターバックスも目立つ看板を掲げるでなく、大きなガラス面に透ける感じでロゴの人魚が描かれている程度で、こちらも景観を損ねないようにしています。

また店内も天井が高く、木の窓枠が雰囲気を出している上が丸アーチのデザインの窓で、ゆっくりと落ち着いてコーヒーを楽しめる空間となっています。

古い建物を残しつつ、新しいものと融合している街を楽しみながらぜひ散策してみてください。

≪トーク②:大稻埕(バイクの滝~慈聖宮~廟口美食)≫

大稻埕エリアに行くなら、ぜひ朝から出かけてください。ここには、よく台湾を紹介するときにメディアで取り上げられる“バイクの滝”が見られる場所があります。「台北橋」の高架道路から下の道路に合流する道いっぱいにバイクが並び、信号が青になっても続々とバイクが流れ降りてくる様子は、まるで滝のよう!その光景はテレビや雑誌など様々なメディアでよく紹介されていますが、どこで見ることができるのかというと、台北新交通システムMRT(台北メトロ)オレンジラインの「大橋頭」駅下車、1番出口から出て、左手にある横断歩道を渡り、右に歩くと大きな交差点に着きます。そこです!ちょうど交差点の先から滝のように大量のバイクが降りてきます。

しかもおススメは朝の通勤時間帯。この台北橋は、台北北部を流れる川、淡水河にかかっている橋で、淡水河の先、新北市から台北市内に通勤する人たちが多く通る道ですので、朝の通勤時間帯のバイクの台数はかなりの数です。大体午前8時ごろがピークでしょうか。道路が見えなくなるくらいのバイクが上から次から次へと流れてくる光景は、日本では見ることができませんので、ぜひ見に行ってみてくださいね。

そして、“バイクの滝”を見たら、ちょっと歩いて、「大稻埕慈聖宮天上聖母」という廟に行ってみてください。

ここは、海の女神「媽祖」を祀っていて、月下老人で有名な「霞海城隍廟」、「法主宮」とともに、大稻埕三大廟の一つとされています。

元々は現在の西寧北路と民生西路の交差するあたりにあって、廟の正面にちょうどふ頭があり、淡水河や八里の観音山が「慈聖宮」の右手前方に見えていたそうです。

1910年に日本政府による市区改正によって、その廟は壊されてしまいましたが、地元の人たちの手によって、1914年、元々使われていた柱や石材を使い、現在の場所に完成しました。

かつて、淡水河を使った物流の貿易港として栄えた大稻埕エリアを見守ってきた廟─。まずは「媽祖」様にご挨拶をしましょう。

そしてお参りをしたら、その「慈聖宮」の門前にある屋台でご飯を楽しんでください。

この「慈聖宮」前には蚵仔煎(牡蠣オムレツ)や排骨湯(パイコースープ)、豬腳麵線(豚足そうめん)といった台湾グルメの他、鯊魚煙(サメの燻製)や燙魷魚(茹でスルメ)、砂鍋魚頭(魚のかぶとの土鍋料理)といった大稻埕の名物の屋台などがずらりと並んでいます。いろんなお店があって迷いますよ~。

お天気のいい日は、「慈聖宮」の前の大きな樹の下のテーブルで食べると気持ちがいいですよ。台湾ではよく、お店の名前に「廟口(門前)」と「大樹下(大きな樹の下)」がついていると大体美味しい!なんていわれていますが、ここはまさに「大樹下(大きな樹の下)」!地元の人たちが多く訪れる屋台街です。

お店によって開店時間が違いますが、大体朝の9時、10時頃から、お昼過ぎの14時頃までの営業のお店が多いようです。

なお、樹の下のテーブル席は、どのテーブルがどのお店の席…など、決まっていますので、空いたからと言って適当に座ってはいけません。それは気を付けてくださいね。

朝から大稻埕エリアに来て、まずは“バイクの滝”を見て、「慈聖宮」にお参りをした後、門前の屋台で朝ご飯を楽しんで、お腹がいっぱいになったら、いざ!大稻埕エリアの散策へ…というプランはいかがでしょう。

このエリアだけでも丸一日楽しめますよ。

朝から大稻埕エリアを楽しむプランでしたら、例えば、今日ご紹介したスポットを巡るとしたら、まずは“バイクの滝”を見て、「慈聖宮」でお参りをして朝ご飯タイム。そして歴史的な建物が素敵なスターバックスで食後のコーヒーを飲んで。それから「迪化街」方面に歩いていき、福山雅治出演の台湾観光局のCMで有名になったお茶屋さん「臻味茶苑」へ。そして「迪化街」の通りの雰囲気を楽しみつつ、散策して、「台北霞海城隍廟」へ月下老人にご挨拶に行く…という北から南下していくルートがいいかもしれません。

ちなみに、お茶屋さんの近くにある金桔檸檬汁(キンカンレモンジュース)の屋台もおススメですよ。その場でキンカンとレモンを絞って作ってくれます。特に暑い夏に街歩きをするときには欠かせません!

ぜひ皆さんも大稻埕エリアの自身のおススメのルートを見つけてみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 30 Jan 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-01-23_“今、台湾で一番ホットなスポット”「西門町」

≪トーク①:ドンキ台湾1号店/西門紅樓≫

今もなお、新型コロナの影響で海外旅行に行くことができない中、今週、台湾では、日本の“激安の殿堂”「ドン・キホーテ」の台湾1号店「DON DON DONKI 西門店」がオープンし、“日本がやってきた!”と盛り上がっています。

この「DON DON DONKI 西門店」は、1月19日の午前10時に、台北市の若者の街・西門町にオープンしたのですが、開店前から店の前には500人以上が列を作り、なんと一番乗りの人は朝の5時から並んでいたそうです!

台湾には数々の日本のお店が出店していますが、日本を訪れた多くの外国人観光客が立ち寄るという「ドン・キホーテ」は、もちろん台湾人にも大人気!

あの独特なポップ、独特な音楽に、「日本に旅行に行くたびに“ドンキ”に寄って買い物をしていたから、日本に“帰ってきた”みたいだ!」と感動の声があちらこちらから上がっています。

実は私はこのオープンの数日前に偶然、別のお店に行くために通りかかったのですが、準備中の店内はまさに日本の“ドンキ”のようでした。

ニュースや他の人からの情報では、24時間営業なので夜中に行けばすいてるかな?と思っていった人も、入るまでに行列、会計にも行列だった…とのことなので、私はオープンしてからはまだ行っていませんが、この“ドンキ”のオープンによって、西門町が“今、台湾で一番ホットなスポット”となっています。

ちなみに、「ドン・キホーテ」の中国語は、「唐吉訶德」と書きます。ちょっと覚えにくいですよね…。それもあってか、台湾にオープンしたお店の名前はアルファベット表記で「DON DON DONKI 西門店」となっていますよ。

そんな“今、台湾で一番ホットなスポット”西門エリアは、“若者の街”と呼ばれていますが、観光スポットも色々とありますよ。

台北新交通システムMRT(台北メトロ)の「西門」駅1番出口のすぐ近くにある赤レンガの建物「西門紅樓」─。

この建物は日本統治時代の1908年に日本の建築士、近藤十郎が建設し、元々は台湾で最初の公営市場だった建物です。当時は「西門市場」と呼ばれていて、八角形の形をした建物の1階はブティックや、化粧品、生活雑貨、レジャー商品などの店が並び、2階では土産物やケーキ、コーヒーの専売店などが並び、後に喫茶店や食堂などもでき、ゆっくりと飲食ができるようになっていました。

また、この建物だけでなく、建物の裏手には十字の形をした建物が続いていて、そこでは様々な野菜や果物など生鮮食品が売られていて、当時、何でも揃う人気のスポットとなっていました。

その後、劇場や映画館として時代と共に変わっていきます。2000年には火災で十字の形をした建物が大きく損傷したこともありましたが、修復を経て、今では、100年を超える歴史的な外観はそのままに、建物の中には台湾独自ブランドの創作デザイナーのショップが並び、敷地内では様々なアートやカルチャーのイベントが行われたりと、アートカルチャーの発信基地として人気のスポットとなっています。

私も時々ふらりと立ち寄っては、予定していなかったにもかかわらず、つい一つ二つ何かしら買って帰ってしまうほど、かわいい小物や、独創的なアイテムがあったり、時期によってはDIY体験などが行われていたりします。

毎回気になっているのが、ラベルを取っておきたいビール瓶などを、プレスしてラベルをデザインに時計や灰皿にしているお店があって、台湾ビールの瓶で作った時計がいいなぁ~なんて思っているのですが、我が家には数年前にやはりこの「西門紅樓」のマーケットで一目ぼれして買った、使われていないレコードに街の風景をカッティングした掛け時計があるので、ここはガマンガマン…と思いながら眺めています(笑)。

建物の中も、外で行われるマーケットも、オシャレなお店がたくさんあって、ワクワクしますよ。

なお、この「西門紅樓」の建物は1997年に三級古跡に指定されています。

ちなみに、「西門紅樓」に行かれたことがある方は、看板がどんなものだったか覚えていますか?建物の上の方に、一文字ずつ書かれた4枚の看板が威風堂々と掲げてあったイメージの方が多いと思います。私もそのイメージでした。でも今は違うんですよ。

2018年に「西門紅樓」の修繕が完了した際に、新たな看板にかけ替えられ、今は建物の上の方ではなく、建物の入り口の扉の上に、白を基調にしたデザイン性のある看板が掲げられています。時々ふらりと行っていたのに私は最近まで全く気づいていませんでした…。

次回、「西門紅樓」を訪れた際には、ぜひ看板にも注目してみてくださいね。

≪トーク②:中山堂≫

西門エリアの文化的なスポットは「西門紅樓」だけではありません。台北メトロ「西門」駅の5番出口を出てすぐの場所にある「中山堂」もぜひ足を運んでみてください。

ここは、元々は清朝時代に役所として使われていた場所で、日本時代に入ってから、1919年に現在の総統府である「台湾総督府」が完成するまでの間、台湾総督府の庁舎として使われ、その後、建物を取り壊し、新たに日本人建築士の井手薫が建て替え、1936年に完成した建物です。当時は「台北公会堂」とよばれ、その規模と設備は、東京、大阪、名古屋の公会堂に次ぐものだったそうです。

かつては、建物の中は集会室と食堂があって、集会室には映画上映設備があったそうで、公務員や教員を対象とした無料映画上映が行われたりしていたそうです。

その後、中華民国政府が台湾にやってきた後、名前を「中山堂」と変え、1966年までは国民大会の議事堂として使われ、その後も立法院議事堂、台北市議会議事堂などとして1993年まで使用されていました。

また、第2回から第4回の正副総統就任式典や、海外からの国賓の接待を行ったりとここでは様々な重要なイベントが行われてきたほか、ボストン交響楽団やウィーン少年合唱団の初めての台湾公演もここで行われました。台湾初の天文観測台もここにありました。

このように、台湾を代表する数々の式典や文化的イベントが行われてきた建物であることから、内政部が1992年に国の二級古跡に指定しました。

1969年から台北市民政局が所管していた中山堂は、1999年からは文化局の管轄となり、2001年に建物の修復が完成してからは、台北市の教育、アートやカルチャー、そしてレジャーなど、様々なイベントの重要な場所として使用されています。

もちろん、この「中山堂」に、アートやカルチャーのイベントを楽しみに訪れるのもおススメですが、ここはその台湾近代史の変遷をたどることができる古跡であることから、ガイドサービスも行われています。

その重厚感ある建物から、私は初めてこの近くを通りかかったとき、普通に入っていいものかわからず、建物の周りを一周だけして帰ってしまいました(苦笑)。一般に開放されていますのでぜひ周りからだけでなく、中も見学してみてくださいね。

定期ガイドツアーは、毎週土日の午前10時から、11時から、午後14時から、16時からの4回、ガイドさんが建物を案内してくれます。なお、個人の場合は基本的には事前の予約は必要ありませんが、その場合は日本語のガイドさんがいない可能性もあります。また、日本語の音声ガイドの貸し出しも行っていますので、こちらもぜひ利用してみてください。音声ガイドの貸し出しの際には身分証明書の提示を求められますので、忘れずに持って行ってくださいね。

なお、もし大集会場である「中正廳」や、大宴会場である「光復廳」も見学したい場合は個人の場合も事前の申し込みが必要となり、イベントなどで使用される場合には開放されませんので気を付けてください。

そしてこの「中山堂」のもう一つの楽しみと言えば、4階にあるカフェ。「4F劇場咖啡Le Promenoir」。長い廊下のカフェは歴史ある建物の雰囲気とマッチした落ち着いたカフェです。縦に長く、上が弧を描いた形の西洋風の窓とシックなテーブルとソファーが、特別な装飾などがなくともおしゃれで、なんだかタイムスリップしたような気分にもなりますよ。

食事メニューもあるので、時間に余裕があればここでゆっくりとランチをするのもいいかもしれません。

また、「中山堂」の目の前には、扇型に大きな広場が広がっていて、ランタンフェスティバルなど大型のイベントも行われたりしますが、普段は、お天気のいい日にはベンチや段差に座ってのんびりと過ごしている人もたくさんいますよ。

ぜひこの「中山堂」までも足を延ばしてみてください。

今週、西門町に“ドン・キホーテ”の台湾1号店「DON DON DONKI西門店」がオープンし、“今、台湾で一番ホットなスポット”となっている西門エリアですが、“ドンキ”だけでなく、最近、気になる新しいお店が登場しました。それは“マスクの専門店”「HOW MASK好罩」!

…“マスクの専門店”と言っても、ファッショナブルなマスクの専門店なんです。マスクが欠かせない今、台湾ではマスクを“ファッションの一部”として楽しむ人も増えてきていて、様々な色柄の物が販売されています。

ただその流行りに乗っかって、安全ではない顔料を使ったマスクも登場するなど、しばしば問題にもなっていますが、この「HOW MASK好罩」は、店舗で販売しているマスクは100%台湾製造のオリジナルデザインのマスクで、世界有数の第三者認証機関ΤÜⅤ(テュフ)の環境保護食品クラスの承認を得た原料を使って作っていて、赤ちゃんの肌に触れても安全な顔料で作っているものだけを販売しているそうです。

色柄も、スマイルマークや、チーズなどイラストが描かれたかわいいマスクから、レインボーカラー、グラデーション、ドット柄、また、おいしそうなチョコレートカラーやブラウンピンク、デニム調のものなどなど…シンプルなものからにぎやかなものまでさまざまなタイプのマスクがあります。まさにファッション感覚で楽しめますね。

このお店がアフターコロナ後も定着するのかどうかはまだわかりませんが、もし旅行が解禁になった後もマスクが定着していたら皆さんもぜひ足を運んでみてくださいね。

お店の場所は、台北メトロ「西門」駅6番出口を出て右手、「漢中街」の通りに入ってすぐ右手にあります。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 23 Jan 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-01-16_苗栗・大湖のいちご狩り

この1週間は寒い日が多かったですね~。我が家のエアコンには暖房機能がないので、小さな温風ヒーターを出し、週末は一昨年買った簡易の湯船に浸かり、平日は毎日足湯をして、お布団には湯たんぽを入れて眠っていました。お風呂にシャワーしかないのに耐えられず一昨年、子供用プールのようなもので深さのある簡易湯船を買っていたんですが、これが何ともありがたかったです。寒いと本当に湯船が恋しくなります。

この寒さに私は「家から出たくない~!」と、先週末はお家にこもっていましたが、台湾の人たちは雪が楽しみで出かけたり、新型コロナの影響で旅に行けないうっぷんを晴らすべく台湾のあちこちに旅行に出かけたりしていて、本当にアクティブだなと思います。

そんな台湾では、今、いちご狩りの季節!

イチゴは果実が実ってから収穫されるまでの日数が長ければ長いほど甘くなるのですが、気温が低ければ低いほど収穫されるまでの日数は長くなるので、この時期、寒い冬が一番美味しいとされています。しかも多くのイチゴ農園が露地栽培。つまり、まさに“旬”の時期なんです。そのため、台湾もまだ外は寒いのですが、美味しいイチゴを求めて多くの人がいちご狩りに行きます。

前にこのコーナーで、台北のいちご狩りスポット「內湖」をご紹介しましたが、台湾で苺が最も有名な場所と言えば、台湾北西部・苗栗の「大湖」です。

「大湖」は、「イチゴの故郷」、「イチゴ王国」とも言われて、このシーズンになると「イチゴフェスティバル」を行っていて、たくさんあるイチゴ農園でいちご狩りが楽しめたり、いちごを使ったスイーツはもちろん、スイーツだけじゃない“イチゴ関連の食べ物”が楽しめたりもします。この時期は街中がイチゴ一色、ピンク色に盛り上がります。

なぜこの「大湖」が「イチゴ王国」になったのかというと、この土地の気候と土壌がイチゴづくりに適していることから、当初は台湾の有名な食品メーカー「義美」が作るイチゴアイスクリームの原料として提供するために作られていたんだそうです。その後、旅行客が「台3線」と呼ばれる国道で「大湖」を通過する際にたくさんのイチゴ農園があることに気づき、「イチゴ狩りができないか」という問い合わせが増えてきたことから、観光産業として開放しはじめ、現在では「イチゴ王国」として広く知られるようになったんだそうです。

この「大湖」エリアには、とにかくイチゴ農園がたくさんあって、いちご狩りに行こうにもどの農園に行ったらいいか選択肢が多くて迷ってしまいます。ただ、どのイチゴ農園も、入園料無料、摘んだイチゴの重さを計っていくらかという計算をするという同じシステムになっています。また、事前の予約も必要ないので、旅の途中に気軽に立ち寄って、「ここのイチゴ農園よさそうだなぁ~」というところにふらりと訪れることができますよ。

農園によってイチゴがいっぱい実っている時期が違ったりもしますし、最近では、農園それぞれに特色を出そうと、様々な工夫をしていて、かがまなくてもイチゴが摘めるようにと少し高めの位置で栽培をしていたり、子供から大人まで取りやすいように、低い位置、大人の腰の高さ、胸の高さ…と様々な高さの棚で栽培している農園があったり、また中には、車いすでもいちご狩りが楽しめるように通路の幅を広めにとっている農園もあったりします。このほかにも、品種にこだわっていたり、いちごジャムのDIYをやっていたり、練乳を無料で提供してくれるところがあったりと、いちご狩りだけじゃないプラスアルファのこだわりもあったりしますので、現地に行って農園の雰囲気をのぞいてみてから選ぶのもいいですし、事前に「大湖」の「イチゴフェスティバル」のページで各農園の特徴をチェックして、問い合わせてから行くのもいいと思います。

価格は農園によって若干の差はありますが、今年の現在の価格は1斤(600g)あたり大体台湾元300~400元(日本円1,000~1,500円)の間くらいだそうですよ。なお、摘んだイチゴの重さで料金を計算するので、摘んでは食べ、摘んでは食べ…ということはできませんので、それだけは注意してくださいね。

ちなみに、車があると便利なのですが、公共の交通機関を利用する場合は、在来線台湾鉄道に乗って「苗栗」駅まで行き、駅そばにあるバスセンターから新竹客運というバス会社の「大湖」行きのバス、もしくは「卓蘭」行きのバスに乗って、40分ほどで「大湖」エリアに着きます。バス停も“イチゴ”になっているので、ワクワクしますよ。

なお、「大湖」バス停の少し手前に「大湖酒莊(大湖ワインランドリゾート)」バス停があるのでここに立ち寄るのもおススメです。「大湖」を訪れる人の多くが立ち寄るこの「大湖酒莊(大湖ワインランドリゾート)」は、アジア最大の“イチゴのお酒”を造っているところで、そこには「イチゴ文化館」があります。5階建ての建物は入口の扉のとっても“イチゴ”になっていて、1階がイチゴ関係のお菓子やお酒、記念品などが売っているお土産屋さんとなっていて、2階は放映室、3階はイチゴの生態や発展の歴史、食べ方など、いちごに関することが詳しく紹介された展示スペースに、そして4階はレストラン、5階は空中庭園となっていています。

4階のレストランでは他では食べられないようなイチゴを使った様々な美食が楽しめますよ。どんなものがあるかというと、いちごのアイスや、いちご大福、いちごのクッキー、そして、台湾ソーセージと言われる「香腸」のイチゴ味や、「貢丸」という肉団子のイチゴ味なんかも楽しめます。

しかもここはイチゴのお酒工場がある場所。いちごのお酒の販売だけじゃなく、試飲もさせてくれます。これは公共交通機関を使ってやってきた人は張り切って楽しめますね。

ここだけでも楽しめるので、もしいちご狩りのシーズンじゃないときに訪れた場合でも「イチゴの故郷」の雰囲気を十分に楽しめますよ。

「大湖酒莊(大湖ワインランドリゾート)/イチゴ文化館」は年中無休で入館無料。朝9時半から、平日は夕方17時半まで、休日は夕方18時半までの開放となっています。

≪トーク②:巧克力雲莊(Schokolake)≫

苗栗県の「大湖」は「イチゴの故郷」、「イチゴ王国」として有名ですが、“イチゴ三昧”を楽しんだら、イチゴとの相性もいい“チョコレート”も楽しんでください。

「大湖酒莊(大湖ワインランドリゾート)/イチゴ文化館」から3キロほど苗栗駅側に行った先にある「巧克力雲莊(Schokolake)」─。

ここは、カカオの生産から、研究開発、そして販売までを一貫して行う台湾唯一の専門的なチョコレート専門工場なんです。そしてここには「巧克力故事館」があって、カカオについての文化や知識を紹介している他、チョコレートの製造過程を知るDIY体験なども行っています。

しかも広い敷地は5つのエリアに分かれていて、「巧克力故事館」の他に、チョコレートを使った食事やここで作られた手作りビールが楽しめる「巧克力品嚐館」や、2017年に南米のエクアドルで撮影したという3D映像などが楽しめる「巧克力夢想館」、宿泊施設エリアの「空間密碼」、そして「植物園」があります。

そう、ここは宿泊施設もあるので、ここに泊まってゆっくりと「大湖」のイチゴと、チョコレートと、この自然を楽しむことができます。しかも「植物園」エリアだけでなく、広い敷地にはたくさんの草花もあるので、四季を通して季節を楽しむことができますよ。

イチゴのシーズンには、イチゴとチョコレートを組み合わせたメニューも登場しますよ。これは間違いなく美味しい組み合わせですよね!

お店自体は台北にもありますが、ここでしか味わえない体験ができると思います。

「巧克力雲莊(Schokolake)」までのアクセスは、いちご狩りに向かうのと同じく、台湾鉄道「苗栗」駅から新竹客運というバス会社の「大湖」行きのバス、もしくは「卓蘭」行きのバスに乗って、「法雲寺口」バス停下車、徒歩10分です。

もしこの「巧克力雲莊(Schokolake)」の宿泊施設を利用する場合は、台湾新幹線こと台湾高速鉄道「苗栗」駅からの送迎付きの宿泊プランもありますよ。

ここに泊まって、イチゴとチョコレート三昧なんて、夢のようですね。

“夢のよう”といえばもう一つ、この「大湖エリア」の「石湯温泉」も人気です。

水着着用で入るスタイルですが、広い露天風呂や、小さく仕切られた露天風呂、スチームサウナなどもあって、いつも多くの人で賑わっています。

もし、ゆっくりと温泉を楽しみたいという場合は、同じ系列の「石風城堡」がおススメです。こちらは、3000坪もの空間に、3つの温泉ヴィラと、5つの湯屋、そして季節の創作料理を楽しめるレストランがあります。高級なリゾート旅館の雰囲気で、ヴィラに宿泊の場合はやはりそれなりのお値段はしますが、湯屋は1時間800元、ハイシーズンの11月から2月は1時間1000元となっています。

この「石湯温泉」と「石風城堡」もイチゴ農園が集まるエリアにあります。

「石湯温泉」は前半にご紹介した「大湖酒莊(大湖ワインランドリゾート)/イチゴ文化館」よりも先に行った「竹高屋」バス停の近く。そして「石風城堡」は先ほどご紹介した「巧克力雲莊(Schokolake)」と同じ「法雲寺口」バス停下車すぐの場所にあります。

いちご狩りで外に長時間いてちょっと冷えた体を、ここでゆったりと温めて帰るのもいいかもしれません。

今週は台湾の「イチゴの故郷」「いちご王国」、苗栗の「大湖」をご紹介しましたが、台湾でも日本のイチゴは大人気です。特に福岡の「あまおう」なんかは、日本の3倍くらいの値段で販売されているブランドイチゴです。なので、日本のイチゴはもちろん美味しいのですが、台湾では高くてなかなか手が出せません。

でも、台湾のイチゴもいろんな品種があって美味しいので、私もよく台湾のイチゴを買っています。皆さんも機会があれば台湾のイチゴもぜひ食べてみてくださいね。

台湾の一般的なイチゴの品種は「香水」というものですが、最近では、苗栗エリアの農業改良場が作り出した糖度16度という「戀香」という品種のイチゴが甘くて美味しいと人気のようです。

イチゴのシーズンに台湾を訪れる機会があれば、ぜひ台湾のいちご狩りをしに「大湖」へ足を運んでもらいたいと思いますが、苗栗といえば、油桐花(アブラギリの花)が有名ですので、もちろん「大湖」エリアでも毎年4月~5月頃になると油桐花(アブラギリの花)が楽しめます。また、自然豊かな場所ですので、イチゴの季節に限らず楽しめるスポットです。台湾に遊びに来てちょっと台北以外にも遠出してみようかな~と思ったら、ぜひ苗栗の「大湖」にも足を延ばしてみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 16 Jan 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-01-09_桃園駅周辺(景福宮~77藝文町新文創基地~桃園軌道願景館)

≪トーク①:桃園景福宮~77藝文町 新文創基地≫

皆さん、今年のおみくじは引きましたか?台湾の道教の廟でもおみくじがあるので私も引きに行こうと思いつつもまだ行っていないんですが、台湾のおみくじというと、まずは「おみくじを引いてもいいですか?」と“ポエ”と いう赤い三日月型をした木製のものを2つ投げてお伺いをたて、2つの“ポエ”が裏と表になったら、神様はおみくじを引いてもいいといっているという意味で、おみくじを引き、今度はその「引いたおみくじの番号でいいですか?」と“ポエ”を投げてお伺いを立て、裏と表が出ればOK、出なければおみくじを引き直してもう一度お伺い…と、慣れないとなかなか大変な過程を経て、やっと手にしたおみくじは難しい中国語で読めず…というパターンに陥ります。

まぁ、台湾のおみくじを引くという体験としては楽しいのですが、やっぱり書いてある中身、運勢が知りたいところですよね。廟によっては翻訳してくれる人がいるところもありますが、多くの外国人が集まっていて並ばなくては行けなかったり、そもそも翻訳してくれる人がいない場合がほとんどです。

そんな外国人のおみくじ問題を感じてかどうかはわかりませんが、台湾北部の空の玄関口、桃園にある300年近い歴史を持つ「景福宮」に今年、なんと自動おみくじ機が登場したそうです!

この“自動おみくじ機”、どんなものかというと、おみくじを引いた後に、画面上で翻訳言語を選ぶと、おみくじの解説が選んだ言語でプリントアウトされます。対応している言語は、中国語、英語、日本語、韓国語、ベトナム語の5言語です。

でもこの桃園の「景福宮」、古くから栄えた旧市街地に位置し、長い歴史があって、その建築様式も、精巧な彫刻が施され、棟の端と軒先の端が反り返ったような形をした屋根の“入母屋造り”となっていて、台湾では珍しい、拝殿と奥殿が違う建築士によって別々に作られ、共同で完成させるという方式で作られているなど、歴史的建造物としての価値も高く、多くの外国人観光客も魅了される場所です。そのような伝統的な場所に、現代の“機械”が登場?!とちょっと驚きますが、そこはさすが柔軟な台湾ですね。

景福宮の簡征潭さんは、「多くの外国人はおみくじを引く体験が好きだが、台湾人でもおみくじの書かれていることは難しく、解説者の説明が必要だ」と、外国人だけでなく、台湾の人にも有効に使ってもらえるとしています。

また、「この“多言語自動おみくじ機”は、おみくじ番号を入力し、言語を選べば自動で翻訳したおみくじの内容がプリントアウトされるが、頭に原文も残っている。翻訳されたおみくじを通して、外国人に廟の文化を体験してもらうことができ、おみくじも便利になる」と話しています。

ぜひ桃園を訪れた際には景福宮の“多言語自動おみくじ機”、やってみてくださいね。

景福宮の場所は、在来線台湾鉄道「桃園」駅から徒歩10分です。桃園駅前の中正路をまっすぐ行けば、着きます。

その「桃園」駅から景福宮までの間にもおすすめの観光スポットがありますよ。「77藝文町 新文創基地(桃園77アートゾーン)─。この名前からもわかるように、文化やアートのイベントなどが行われるスペースとして使われているのですが、ここは日本統治時代に桃園警察局の宿舎エリアだった場所。その宿舎だった建物をリノベーションして、2018年にリニューアルオープンしました。建物は5つに分かれていて、カフェだったり、レストランだったり、手作り小物のショップになっています。その中の一つ「六藝展覽坊」は、この「77藝文町 新文創基地(桃園77アートゾーン)」の歴史や関係資料などが展示されているほか、当時の窓枠が置いてあったり、壁の一部には、竹を組んで土を塗った土壁の様子を残し、ガラスで保護してあったりして、当時の建物の様子を垣間見ることもできます。

その「六藝展覽坊」のすぐ横は、「警本部」と書かれていて、元・警察局の宿舎だったからでしょうか?入り口に当時の警察…?っぽい恰好をした人が立っています。中は開放されていないのですが、この立っている警察っぽい人と一緒に写真を撮ることはできますよ。

敷地の真ん中には小さな池があり、その横にはトイレと休憩スペースもありますし、芝生スペースもあって、ゆっくりと楽しめます。また週末になるとテントがずらりと並んでマーケットも開かれますよ。

台湾の人達は、ここに来ると日本に来たみたいだ!と感じるようですが、日本人にとっては、新旧のコラボレーションに新たな感覚を楽しめると思います。

ちょうど、台湾鉄道の「桃園」駅と、先ほどご紹介した“多言語自動おみくじ機”が登場した「景福宮」との中間くらいの場所に位置しているので、あわせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

≪トーク②:桃園軌道願景館≫

「桃園」というと、台湾北部の空の玄関口ですので、空港はよく利用するけれど、それ以外の場所に行ったことがない…という方も多いのではないでしょうか。実は私もその一人です。でも「桃園」も面白そうな場所がたくさんあるんですよ。今週は在来線台湾鉄道の「桃園」駅近くのスポットをご紹介していますが、もう1か所、おススメのスポットをご紹介しましょう。

台湾鉄道の「桃園」駅を出てすぐの場所に「桃園軌道願景館(桃園レールウェイパビリオン)」があります。

ここは、元々は2016年に歴史的建築物に登録された「桃園駅旧倉庫」。

日本統治時代に西部縦断鉄道が開通したのち、鉄道が重要な輸送と経済の要となり、鉄道貨物の輸送を調整するために台湾の各大小の駅の周辺には穀物や肥料、果物、工業品などを保管する貨物倉庫が建てられました。この倉庫もこの時代に建てられたもので、洋式の木造家屋の造りの和洋折衷の建物となっています。

建物がリノベーションされたあと、設置されたこの「桃園軌道願景館(桃園レールウェイパビリオン)」。

まずはその建物の外に、目を引く大きな物体があります。

それはトンネルを掘るときに活躍する「シールドマシーン」!台湾で最初に使われたもので、直径6.24メートル。

台北でお世話になったことがある人も多いとおもいますが、台北新交通システムMRT(台北メトロ)のオレンジラインを作る時に一部区間を潜って掘った実物だそうです。なかなか見る機会のないものがいきなりお出迎えしてくれます。

そして建物の中に入ると、当時の倉庫の雰囲気を感じさせる赤いレンガの壁が広がり、歴史エリア、技術エリア、パビリオンエリア、そしてマルチメディアインタラクティブゾーンに分かれています。

パネルや模型などで様々な情報が紹介されているのですが、中でも当時の桃園駅の模型はその建物の美しさに目を引かれますよ。台湾の建築において代表的な和洋折衷様式の建物で、今はもうその姿はないのですが、この「桃園軌道願景館(桃園レールウェイパビリオン)」の歴史エリアに1/5スケールの木造模型として再現されています。

また、技術エリアでは、桃園メトロ工事で、建物の外にあった「シールドマシーン」を使ってどのように工事をするのかなど、技術や構造などの説明があります。

このほか、インタラクティブゾーンでは遊びながら鉄道のことを知ることができますし、電車の模擬運転体験ができたりもします。

また、館内を走る小さな列車もあって、乗ることもできるので、子供たちに大人気です。しかもその小さな列車の1両目は電車の形ではなく「シールドマシーン」の形!これでは電車に乗ってるというより、トンネルを掘削に行くかのようですが、まぁそこは皆さんあまり気にせず楽しんでいるようです。

そして2階スペースもあって、そこは交通関係のおもちゃで子供たちが遊べるスペースになっています。

大人メインではなく、どちらかというと子供がメインで楽しめるといった場所ですが、鉄道に興味のある方は大人でも面白いと思いますよ。

台湾の空の玄関口、「桃園」が再び皆さんをお迎えできるのはいつになるのか、待ち遠しいところですが、また往来できるようになりましたら、飛行機場周辺だけでなく、「桃園」のいろんな場所にも足を延ばしてみてくださいね。

なお、もし空港から台湾鉄道「桃園」駅周辺へ行く場合は、空港から桃園メトロに乗って、台湾新幹線こと台湾高速鉄道の「桃園」駅まで行き、バスで台湾鉄道の「桃園」駅に向かうルートがわかりやすいと思いますよ。或いは桃園国際空港から桃園の市内バスに乗って直接桃園市内に行っても非常に便利ですよ。

ちなみに、台湾高速鉄道の「桃園」駅の近くには、昨年(2020年)にオープンした八景島シーパラダイス系列の水族館「XPark」がありますので、空港から台湾高速鉄道の「桃園」駅まで行って、「XPark」を楽しんで、それから台湾鉄道の「桃園」駅に向かって、今日ご紹介したスポットなどを巡る…といった感じで、まっすぐ台北に向かうのではなく、台湾到着してすぐから遊ぶのもおススメですよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 09 Jan 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2021-01-02_「圓寶」人気と“三貓計畫”

あけましておめでとうございます。2021年が始まりました!今年こそはまた皆さんが台湾のあちらこちらを旅できるようになることを願って、台湾の観光に関する情報を“もぉ~”っといっぱいお届けしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

さて、今年(2021年)、まず一番最初に注目を集めているスポットは、台北市の南東にある「台北市立動物園」です。そう、ここではRTI台湾国際放送のニュースでも度々ご紹介していますが、昨年(2020年)の6月28日に誕生したジャイアントパンダの赤ちゃん「圓寶(ユエンバオ)」がついに一般にお披露目となり、今、多くの人が訪れています!

当初は年が明けて1月1日にお披露目となる予定だったのですが、発育状況も良いとのことからちょっと早まり、年末の12月29日に一般にお披露目となりました。

そして初お披露目から、初めての休日を迎えた昨日1月1日は、台湾も寒波がやってきていてぐっと冷え込んでいる中、早く「圓寶」の姿を見たい!と、開園時間の8時半になる前から動物園の入り口には多くの人たちが集まっていたそうです。

丸々としたフォルムと短い脚が可愛い!と人気の「圓寶」。まだまだ子供で、ほとんどの時間を寝て過ごしているようですが、起きて遊んでいる姿はもちろん、寝ていてもかわいい!と、訪れた人たちはいろんな姿の「圓寶」をいっぱいカメラに収めていました。

日本にもパンダはいますが、東京の上野動物園と、和歌山のアドベンチャーワールドと、神戸の王子動物園の3ヶ所にしかいませんので、その近郊にお住まいの方以外は、なかなかパンダを見る機会がないかもしれません。

でももし今後、海外旅行が解禁になって台湾に遊びに来る機会があれば、この台北市立動物園は台北市内にあって便利な台北新交通システムMRT(台北メトロ)に乗ってすぐに行けますので、旅行のプランに「パンダを見に行く!」というのも入れることができますよ。

ちなみに、「圓寶」がいる“ジャイアントパンダ館”は動物園の中の、「新光特展館」という建物で、開放時間は朝9時10分から夕方5時までとなっています。

ジャイアントパンダは人気のため、平日は動物園に入園後、「新光特展館」に並べば入れますが、休日は動物園に入園する際に「新光特展館」の入場券をもらってください。この入場券に入場の時間帯の記載があるので、その時間に合わせて待機スペースで待ってからの入場となります。

この入場券は別で料金は必要ありませんが、10分ごとに400人分の人数制限をかけていて、この入場券がないと入ることができませんので、覚えておいてくださいね。

今は、その「新光特展館」の外に、「圓寶」が青い遊具に入っているパネルや、「圓寶」を抱っこした飼育員さんの顔出しパネルなどが設置されていて、まるで「圓寶」と触れ合ったかのような写真を撮ることができます。「圓寶」を見に来たら、ぜひこのパネルで「圓寶」とのツーショットも撮ってみてくださいね。

今、「圓寶」によってとにかく注目を集めている台北市立動物園。ここを中心に、台北市が周辺の貓空エリアの観光産業を後押ししようと、“猫空”、“猫空ロープウェイ”、そして“ジャイアントパンダ”の中国語は台湾では「貓熊」と書くことから、「三貓計画」を始動させました。これは、柯文哲・台北市長が、市長就任後、すぐに打ち出したもので、猫空エリアには、非常に豊富な生態環境があるほか、台湾道教の聖地の一つとされている有名な廟「指南宮」や「忠順廟」があり、太鼓のパフォーマンスグループ「優人神鼓(U-THEATER)」の山上劇場もあり、また、木柵鉄観音茶の産地であるなど、ここには資源が豊富であることから、これらの資源を結び付け、お茶産業や、ロープウェイ、動物園と組み合わせることで、仙境を体験するような旅をつくり、観光発展につなげたいとしています。

現在のところ、台湾の人たち向けに3月から8月にかけて、お茶席やハイキング、星空観察など、毎月テーマを変えてイベントを予定しています。このイベントも、今後、旅行が解禁になったら、拡大していくのではないかなと思います。「圓寶」効果だけじゃない、猫空エリアの魅力にも注目ですね。

≪トーク②:指南宮≫

さて、猫空エリアの「台北市立動物園」や「猫空」はご紹介したことがありますが、「指南宮」はどんなところなのかというと、「猫空ロープウェイ」で「猫空」駅に着く一つ手前の駅にある廟です。「猫空ロープウェイ」は「動物園駅」、「動物園南駅」、「指南宮駅」、「猫空駅」の4駅しかありません。その「猫空ロープウェイ」に乗る人のほとんどが、目的地は「猫空」ですので、途中の駅で乗り降りする人をあまり見たことがないかもしれません。特に「指南宮駅」で乗り降りしている人は私も見かけたことがありませんでした。ですが、この「指南宮」はとても有名な廟なんです。

この「指南宮」は、別名「仙公廟」とも呼ばれていて、中国の代表的な仙人“八仙”の一人である「呂洞賓」を祀っています。言い伝えによると、この「呂洞賓」は、仙人になってからも度々人間界を訪れ、人々を迷いから導いたそうで、民間信仰の中でとても人々と縁のある神様だそうです。

そんな「呂洞賓」を祀っている「指南宮」は、政治大学の裏山からおよそ2キロの場所にある「猴山」に位置していて、車道か、山の裏の小路から登っていくことができます。ですので、ロープウェイで途中下車や途中乗車をする人を見かけないのかもしれませんね。

この小路にはおよそ1,200段の階段があって、“ここから登山口ですよ”という感じで石造りの中華痛のゲートの先から階段が始まります。登山口は住宅街の中にありますし、登り始めの辺りは両サイドに一般の家がぎゅっと立ち並んでいます。そして階段の両側にはところどころに石燈籠があって、日本の神社のような雰囲気があります。実は、これは日本統治時代に信者が奉納した石灯篭で、柱の中に油を入れて火をつけられるようになっているんです。緑に囲まれた中に石燈籠があると、日本の神社に来たみたいだと、台湾の人たちに人気でもあるようですよ。またこの長い階段は、ず~っと階段が続いて一気に登り切らなくてはならないものではなく、およそ100段ごとに平らな道になっていて、ちょっと休憩することができるようになっています。そしてしばらく登っていくと、両脇に白い中華風の欄干が現れます。その道に沿って進んでいくと「指南宮」に到着です。1,200段もの階段を上ってきた高い場所にある廟ですので、廟の前から見える景色は素晴らしく、疲れを忘れさせてくれます。

廟でお参りをしたら、廟の左に進むと、赤い柱が特徴の回廊が続きますので、その回廊を進んでいくとと、「凌霄寶殿」に着きます。そこが「猫空ロープウェイ」の「指南宮」駅からすぐ見える廟です。

ここから更に歩いて「猫空」までも行けますので、「指南宮」でお参りして、「猫空」まで歩いて、お茶を楽しんでロープウェイで降りて帰って来る…というハイキングにもおススメです。ロープウェイができて便利になったので、他のハイキングコースと比べると人が少なく、ゆったりと自分のペースで登ることができると思いますよ。

また、あまり体力に自信ないなぁという方も、「指南宮」の駅から「猫空」まではそれほど遠くないのと、そこからだと階段ではないので、「指南宮」まではロープウェイで来て、お参りした後、「猫空」までは歩いてみるというプチハイキングもいいかもしれません。

頑張って歩いた後の「猫空」の“景色”と“お茶”はまた格別だと思いますよ。

あ、ちなみに言い伝えによると、「呂洞賓」は八仙の中で唯一の女神である何仙娘への恋がかなわなかったことから、恋人と一緒に訪れると「呂洞賓」が嫉妬すると言われていて、カップルではいかないという人も多いそうです。

まだ台湾に旅行では来ることはできませんが、「圓寶」の姿が見たい!という方は、台北市立動物園が毎日台湾時間の午後4時から午後5時まで、ネットでその様子を中継していますので、台北市立動物園のYouTubeページを覗いてみてくださいね。

更に、台北市立動物園は昨年(2020年)は出産ラッシュで、9月15日に、ワシントン条約付属書Ⅱに指定されている「シナワニトカゲ」の赤ちゃんが9匹生まれたほか、10月31日にはゴリラの赤ちゃんも誕生。そして、さらに年末12月27日にキリンの赤ちゃんも誕生しました!今、台北もちょっと寒くなっているので、キリンの赤ちゃんは健康のことを考えて今は室内で生活していますが、旧正月頃に一般に公開される予定だそうです。

ますます賑やかになった台北市立動物園をはじめ、魅力あふれる「猫空エリア」。今年も人気が高まりそうです。

Sat, 02 Jan 2021 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-12-26_台湾で年末年始を過ごす際のおすすめスポット

≪トーク①:カウントダウンイベントのおススメスポット≫

クリスマスも終わり、いよいよ年の瀬。日本は12月26日の朝にはこれまでクリスマスムード一色だった街が一気にお正月モードになりますよね。一晩寝て起きると街が違う雰囲気になっているのにはびっくりした!と外国の友達から聞いたことがあります。

さて、台湾はどうかというと…まだあちらこちらにクリスマスツリーが飾ってあります(笑)。私も台湾で初めて年末年始を迎えたときにびっくりしたのですが、台湾では旧暦のお正月である「春節」までクリスマスツリーが飾ってあることがよくあります。

では、年末年始はどう過ごすのか?というと、12月31日までは普通通り仕事をして、1月1日は建国記念日で国定休日なので1日だけがお休みです。会社によっては12月31日はいつもより早く終わりにするところもありますが、皆さん、普段通り仕事をしています。そして年明け2日にはもう仕事をしています。ただ2021年は1月1日が金曜日なので、1月2日(土)、3日(日)を合わせて3連休となるので、ちょっとゆっくりできるな~と言ったところでしょうか。

そんな特に何も変わらないただの“いち祝日”ではありますが、年越しイベントは毎年各地で盛大に行われています。代表的なのは、毎年、このコーナーでも紹介しています、台北のランドマークで、世界有数の超高層ビル「台北101」のニューイヤーカウントダウン花火。“打ち上げ”花火ではなく、「台北101」を発射台から放たれる花火は、迫力満点で、写真が花火で明るく真っ白になってしまうことがあるほどです。あまりの迫力に「ビルは大丈夫なの?」と思ってしまうほどで、他にはないと毎年、世界中から注目を集めています。ここ数年は、台北101の北側の面にプロジェクションマッピングを取り入れ、花火と映像と、レーザーショーを組み合わせた演出となっていましたが、今年は300秒にわたって1万6,000発の花火が夜空を彩ります。しかも360度どこから見ても立体的な演出が楽しめる仕掛けになっているそうです。毎年、いろいろと進化していますので、台湾で年越しをする機会があれば、ぜひ見に行ってください。

ちなみに、もし台北101の花火を近くまで見に行くのであれば、台北101より北側から東側にかけての場所で見ることをお勧めします。…というのも、台北の冬は「東北風」と呼ばれる北東からの風が吹くことが多いため、風下にいてしまうと最初の花火が打ちあがった後、煙で何も見えなくなってしまうことがあるんです。以前、私の知り合いも、始まって3秒で煙に隠れた…なんて話していました。ですので、台北101の花火を見に行くときにはぜひ覚えておいてくださいね。

また台北だけでなく、台湾各地で毎年年越しコンサートや花火が行われています。

台湾南部で毎年一番盛大に行われるのが高雄市の大型施設「義大世界(E-DA World)」で行われる年越しイベント。この「義大世界(E-DA World)」は、アウトレットモールや、テーマパーク、ホテル、ヴィラなどがある一大施設。さらには近隣にグループの大学のキャンパスまである大きなひとつの町のようなところです。そこで行われる花火は規模が大きく、花火の打ち上げ時間も長いので、南部の多くの人が集まります。今年も999秒にわたって花火が打ち上げられる予定です。また近年、花火と併せてドローンショーが人気となっていて、今年はカウントダウンが始まる前、午後11時52分から58分の間の6分間、ドローンによる光のショーが行われる予定です。このドローンショーも最近では定番になってきていますので、これからも毎年様々なテーマで楽しめるかもしれません。

ちなみに、高雄はこの「義大世界(E-DA World)」だけでなく、今年から、高雄港でも年越しイベントを行います。以前、このコーナーでもご紹介しました、今年(2020年)新たに登場した“旋回する橋、可動橋”、「 高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)」の近くに、橋を挟んで2つのステージを準備。それぞれでコンサートが行われ、年越しを盛り上げます。このイベントもこれからカウントダウンイベントの定番になっていきそうです。

台湾の中部なら、台中の麗寶樂園(リーバオ・リゾート)の年越しイベントがおススメ。ここも、アウトレットモール、ホテル、テーマパーク、そしてレーシングパークもある複合施設です。ここには、以前、台湾のエバーグリーン・グループが福岡で運営する複合施設に設置していた、高さ120メートルの、当時、東洋一の大きさを誇っていた大観覧車が移設されました。現在でも台湾最大の観覧車として活躍しています。その観覧車のイルミネーションと花火の共演も楽しめます。こちらも、毎年ステージでコンサートが行われていますので、昼間はアウトレットでお買い物を楽しんで、夜はコンサートと花火を楽しんで…と、一日中ここで楽しんで、新たな年を迎えることができます。

年越しコンサートがお目当てという人は、これら台北101近くの市政府前広場や、「 高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)」のステージ、台中の麗寶樂園(リーバオ・リゾート)、そして台湾の空の玄関口・桃園の会場で行われるカウントダウンコンサートが有名で、人気アーティストが多数登場しますよ。以前は、有名アーティストが各地の会場をはしごするなど、人気のミュージシャンは大忙しでしたが、最近は台湾のアーティストも豊富になりましたので、出演アーティストをチェックして、どこのカウントダウンイベントに参加するかで会場を決めるのもいいかもしれません。

そして、注目なのが、台湾中南部・雲林の「劍湖山世界(ファンシーワールド)」の年越し花火イベント。「劍湖山世界(ファンシーワールド)」は、台湾の有名なテーマパークのうちの一つ。ここの年越し花火も豪華だと人気なんです。ここにも観覧車があるのですが、今年は世界で唯一、観覧車から花火が上がり、巨大な花火の一つになるそうです。しかも園内で花火を見ると270度花火に囲まれるというスケール。さらにはなんと、年末のカウントダウン、1月1日、1月2日と3日間連続、合計935秒も花火が打ちあがります。

雲林にカウントダウンで訪れる…という観光客はこれまで、おそらくあまりいなかったのではないかと思いますが、今後、訪れたいカウントダウンイベントスポットの一つに入れておいてくださいね。

≪トーク②:初日の出おススメ鑑賞スポット≫

にぎやかなカウントダウンイベントも注目ですが、やはり新年の初日の出を拝みたい!という人も多いと思います。

台湾で初日の出を拝むスポットとして最も有名なのが、台湾南部・嘉義の阿里山─。東の山の頂上から昇る朝日の光が神秘的で美しいと人気で、その瞬間を見ると徹夜で待った疲れも全て忘れさせてくれるような感動を味わえます。でもそんな山の上まで行くには登山に慣れてないと無理かな…なんて思う人もいるかもしれません。しかし、ここは高山鉄道が走っていて、「阿里山森林遊樂區」として整備されていますので、比較的チャレンジしやすいスポットです。現在、標高2,451メートルの場所にある阿里山林業鉄道祝山線の終着駅「祝山」駅は、老朽化による工事中のため、一つ手前の駅、標高2,405メートルの場所にある「対高岳」駅で日の出を楽しむか、そこから歩いて祝山の展望台まで行って日の出を楽しむか…というようになっています。

なお、祝山駅は2022年に完成予定で、バリアフリー設備を導入するほか、採光性を高めた明るい空間を整えるそうです。次に皆さんが祝山駅を訪れるときにはきれいに、使いやすくなった祝山駅になっていると思います。

そして、山ではなく、初日の出スポットで人気なのが、台湾の南東の離島・綠島─。東に位置することから早く朝日を拝めるのですが、この綠島では“温泉につかりながら初日の出を拝むことができる”んです!この綠島の「朝日温泉」は世界的にも数少ない海底温泉で、マグマの熱で温められた地下水や海水が吹き出た温泉です。岩場の露天風呂は引き潮になると姿を現す海底温泉で、ダイナミックな自然を楽しみながら入れる露天風呂ですが、少し上の方に、棚田のようになった整備された露天風呂エリアもあります。そこはお子さんや年配の方でも安心して入浴できます。さらには、屋根もある室内風呂もありますので、お天気があまりすぐれない時にも安心して温泉を楽しめます。もちろん、いいお天気であれば温泉にゆっくりつかりながらきれいな朝日を楽しむことができますよ。離島なので、もし訪れる予定の時にはスケジュールに余裕をもっていくことをお勧めします。

また、台湾本島の平地で最も早く初日の出が拝める場所が台湾本島最南端の鵝鑾鼻─。2021年は午前6時34分に朝日が昇ります。鵝鑾鼻は普通の時に行っても、台湾の最南端で目の前に広がる大きな海に吸い込まれそうになりますが、そこから見る初日の出はまた格別だと思います。

カウントダウンイベントで遅くまで盛り上がりたいか、新年の初日の出をしっかり拝みたいか、自身のプランに合わせて訪れる場所を選んでみてくださいね。

ちなみに、カウントダウンも、初日の出もどっちも楽しみたい!という方は、台湾中部・南投の日月潭がいいかもしれません。日月潭の湖畔ではにぎやかなカウントダウンイベントも行われますし、元旦には湖畔を囲む山の合間から初日の出が拝めます。日月潭に滞在してカウントダウンも、初日の出も楽しんではいかがでしょうか。

今年は新型コロナの影響で皆さん、台湾に来ることはかないませんが、これらのスポットは毎年、変わらずおススメできるスポットです。ぜひ今後、台湾で年越しをするときの参考にしてくださいね。

新型コロナに振り回された2020年もあとわずか。2021年は明るく笑顔で海外の友人たちと再会できるようになることを願っています。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 26 Dec 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-12-19_內湖エリア

≪トーク①:內湖エリア(大湖公園~大溝溪親水公園)≫

ここ10年ほど、日本ではランニングブームで、様々なマラソンイベントが行われていますよね。台湾でも毎年各地で様々なマラソン大会が行われています。そして明日(12/20)には台北市内をぐるりと走る「台北マラソン2020」が行われます。私の周りでも「参加する」という声をちらほらと耳にします。自然の中を走るマラソンも気持ちがいいですが、都市型のマラソンは、いつもの街の景色を違った角度から楽しみながら走ることができるので人気です。

「台北マラソン」のルートは、台北市の市庁舎前にある「市民広場」からスタート。仁愛路を西に進み、中正紀念堂、西門町、台北駅、総統府の前を駆け抜け、中山北路をまっすぐ北上。中山橋を渡って、ここRTI台湾国際放送がある北安路を東に駆け抜け、基隆河に沿うように走る道路を東の南港展覧館まで走って折り返し。今度は道路ではなく基隆河沿いの河濱公園として整備されている道を駆け抜け、松山空港のそばを通り、多目的体育館台北小巨蛋(台北アリーナ)の横の台北スタジアムでゴールとなる42.195kmです。

ハーフマラソンは、フルマラソンのルートとほぼ同じですが、西の西門町や東の南港展覧館まで行かず、一回り小さな円を描くようなルートとなっています。

台北市内を大きくぐるりと回るコースとなりますが、このルート上には、人気の観光スポットも数多くありますよ。

先週このコーナーで紹介した、孫文・博士の記念館「国父記念館」や、蒋介石・元総統を記念して建てられた「中正紀念堂」、戦争で亡くなった英霊たちを祀る「忠烈祠」といった“衛兵交代”を見ることができる3つのスポットも通りますし、台北のメインステーション「台北駅」の姿や、蒋介石・元総統の夫人である宋美齢・女史が建てた台湾を代表するホテル「圓山大飯店(グランドホテル)」、そして大型のコンサートやイベントなどがよく行われる台北小巨蛋(台北アリーナ)と、観光客にもおすすめのスポットがたくさんありますよ。

でも、この台北マラソンのルート近くでおすすめしたいのが內湖エリア。內湖と言えば、「內湖サイエンスパーク」と呼ばれるハイテク関連企業が多く集まり、最先端のオフィスやビルが立ち並ぶほか、テレビ局も多くあり、信義エリアに次ぐ都会的なイメージが強いのですが、台北市内を横断する基隆河の北東に位置していて、台北市内でありながら河もあり、山もあり、湖もあり…と自然豊かで、観光スポット巡りとはまた違った楽しみ方ができる場所なんです。

內湖エリアで有名な憩いの場の一つが「大湖公園」。白鷺山のふもとに位置し、「大湖」と呼ばれる、およそ13ヘクタールの美しい湖がある公園です。とくに有名なのがその湖にかかる「錦帯橋」。「錦帯橋」というと山口県岩国市にある木造の橋のイメージと思いますが、內湖の「錦帯橋」は中華風のアーチ橋で、アーチの部分がきれいに丸く抜いたようになっています。その優美な曲線とアーチの穴が湖の水面に映った姿が美しいんです。この橋を渡るのもいいのですが、ちょっと離れたところから橋を眺めるのがおススメですよ。また夜には橋自体がライトアップされます。

ただ、この「錦帯橋」が最も美しい時間帯は“早朝”だそうです。私もまだ早朝には行ったことがないのですが、朝もやがかかる中、静寂の中に浮かび上がる「錦帯橋」は、まるで水墨画の世界のようだと言われていて、実は過去に「世界の神秘的な橋」の第1位に選ばれたこともあるんですよ。“神秘的な橋”というと、すごく山奥の秘境にある橋…というイメージですが、まさかの台北市内!アクセスもいいので、早起きが得意な方は、ぜひ早朝に見に行ってみてください。

「大湖公園」までのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブラウンラインに乗って「大湖公園」駅下車すぐです。

この「錦帯橋」だけでなく、「大湖公園」にはほかにも「水榭歌台」と呼ばれる二階建ての東屋のような建物があり、そこにつながる、上から見るとギザギザに曲がった造りとなっている「九曲橋」などがあって、全体的に中華風の庭園を模して造られています。

そして、「大湖公園」駅から大湖公園の逆側、「山荘街」という通りを北へ2kmほど進むと「大溝溪親水公園」があります。まずは入口の広場に着くと、緑豊かな広い公園だなという雰囲気です。そして石の階段を上ると、キレイに整えられた花畑が広がります。この花畑は季節によって色々な花が楽しめるんですよ。この花畑を見ながら近くの芝生でピクニックをしているファミリーの姿も見かけます。

そして、公園とは言っても、山への入り口に位置するとあって、自然が豊かなんです。公園の先にそびえる山の白石湖から流れてきた水のきれいな浅い川があって、夏場は水遊びをしている子供たちもたくさんいますし、川だけでなく池や湿地もあって、たくさんの蝶や鳥がやってきます。台北市の地質などを管理している「大地工程処」の調査によると、ここには“台湾の国鳥”とされている青い羽根と長い尾っぽが特徴の美しい鳥「台灣藍鵲(ヤマムスメ)」をはじめ、2cm~5cmと小柄な台湾特有のカエル「面天樹蛙(テンプル ツリー カエル)」や、羽が光の方向によって鮮やかな紫色に輝く蝶、「端紫斑蝶(ツマムラサキマダラ)」などがいるそうで、日本では見ることのできない生き物たちと出会えるかもしれませんよ。

≪トーク②:內湖エリア(白石湖吊橋&いちご狩り) ≫

そして、「大溝溪親水公園」から更に北に行った先に、內湖エリアの人気フォトスポット「白石湖吊橋」があります。淡い紫の全長116メートルの長い吊橋で、台北で最初にかけられた吊橋なんだそうです。竜骨をイメージしたつくりとなっていて、東側の「龍船岩)」から、白石湖山、大崙頭山、忠勇山、鯉魚山、そして円覚の滝まで連なり、まるで巨大な龍が絡んで空中から見下ろしながら白石湖エリアを守っているかのようになっています。しかもこの橋、上から橋を吊っているのではなく、直路式吊床版橋と呼ばれる、橋の床そのものが吊橋の基本構造になっていて、そこを直接通行できるようにした橋で、しなって見えますがあまり揺れません。そして、吊り下げロープがないので、自然の緑に包まれるように橋が渡っていて、人気のフォトスポットとなっています。

しかもこの橋の周辺には森林歩道などもあるので、ハイキングに訪れる人も多く、観光として訪れているワンピース姿の女性がいるかと思えば、ハイキングをするようなスポーティな格好の人や、中にはフィットネスジムにいそうな格好で訪れている人もいます。

自然の中でゆったりのんびり過ごしてもいいですし、素敵な写真を撮るのを目的に訪れてもいいですし、軽い運動として足を踏み入れるのもいいかもしれません。

ちなみに、この「白石湖吊橋」までのアクセスは、山をずっと歩かないといけないのでは…と思うでしょ?それが、意外と便利がいいんです。台北メトロのブラウンラインで「內湖」駅下車。そこから「小2」番のバスに乗って行くことができます。ちなみに、産業道路のため、下車する固定のバス停が設置されていないので、バスに乗ったら運転手さんに「白石湖吊橋に行きたい」と伝えると近くで下ろしてくれます。このスタイルはちゃんと目的地に着くのかちょっとドキドキしますが、休みの時などは「白石湖吊橋」に遊びに行く人も結構いるので、おそらく同じ目的地の人もいると思いますので、緊張しなくても大丈夫だと思いますよ。

そうそう、そしてこの「白石湖吊橋」は、「白石湖レジャー農業エリア」というところにあるんですが、このあたりは実は“いちご狩りスポット”としても有名なんですよ。台湾でいちごの産地という苗栗県の大湖というところが有名ですが、台北でいちごといえばこの「內湖エリア」なんです。台湾では12月から3月にかけてが苺のシーズン。今シーズンも苺の季節が始まりました。台湾のイチゴは小ぶりだけど糖度が高く甘い!という印象です。いちごの季節に台湾を訪れる機会があれば、ぜひ台湾のイチゴも楽しんでみてくださいね。

內湖エリアは、サイエンスパークや放送局が立ち並ぶ先端の地域から、住宅街、そして自然まで、様々な街の顔が楽しめます。その環境の良さから、台北で大安区に次いで2番目に人口の多い街なんですよ。日中、自然を楽しんで、夜は街中にある美麗華(Miramar)というショッピングモールに行って、観覧車に乗って台北の夜景を楽しみ、ローカルな夜市でご飯を食べて帰る…というプランも楽しいかもしれません。

そうそう、內湖エリアからは、台北101の花火もちょっと遠いですが見ることができます。しかも「東北風」と呼ばれる北東の風が吹く台北で風上にあたり、結構きれいに見えるので、基隆河の周辺には多くの人が集まるんですよ。

でもそれだけでなく、內湖エリアの年越しイベントは美麗華(Miramar)の花火も有名なんです。観覧車のライトアップと花火が楽しめ、こちらも多くの人でにぎわいます。年末年始、台湾で過ごす機会があるときには內湖エリアも候補に入れてみてくださいね。

Sat, 19 Dec 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-12-12_信義エリア(象山&国父記念館)

≪トーク①:信義エリアにある自然「象山」≫

日本の観光庁に相当する、台湾の交通部観光局は、毎年観光に関するテーマを定め、観光推進を図っていますが、昨年(2019年)は「小鎮漫遊年(スモールタウン・トラベルイヤー)」として、30か所の台湾のスモールタウン(=小都市)と、10か所の客家の村落を選び、この40か所への旅を推薦してきました。今年(2020年)は「脊梁山脈旅遊年(脊梁山脈トラベルイヤー)」としていますが、それと「スモールタウンの代表」を組み合わせ、「脊梁山脈旅遊年(脊梁山脈トラベルイヤー)」のテーマに沿った山間部にある20か所の小都市を含む30か所のスモールタウンの代表を選出しました。そして、来年(2021年)は「自行車旅遊年(サイクリング・トラベルイヤー)」と位置付けていますが、来年も再び「スモールタウンの代表」を組み合わせ、地方都市へのディープな旅行をアピールしようと、サイクリングトラベルにもおすすめのスモールタウンの代表30か所を選出しました。先日、その選出された小都市のリストが発表され、認証マークの授与式が行われたのですが、今回選出された小都市の中に台北市の「信義區(信義エリア)」がありました。

「信義エリア」というと、台北のランドマークである世界有数の超高層ビル「台北101」のお膝元。近代的な高層ビルが立ち並んでいて、“小都市”というよりも“大都市”のイメージですよね。でも中心から少し東の方や南の方へ行くと、自然が広がり、サイクリングやハイキングにもおすすめのエリアなんです。

中でも代表的なスポットと言えば、台北市内が一望できる「象山」。台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの東の終着駅の名前にもなっています。「台北101/世界貿易センター」駅の次の駅で、とても便利のいい場所ですが、この「象山」駅を出てほんの10分ほど歩くと、「象山」の登山口に着く…というくらいに中心地から近い場所に緑豊かな山があるんです。

「象山」は山の形が“象”に似ていることからその名がつけられたそうです。さらには、「象山」だけでなく、近くには虎山、豹山、獅山もあって、4つ合わせて「四獸山」と呼ばれています。そのて「四獸山」の中では「象山」が一番高いのですが、標高183メートルとそれほど高くないので、ちょっとした運動としてや、ファミリーでハイキングとして訪れる人が多いですよ。

登山口は3か所あって、台北メトロレッドライン「象山」駅側から入る登山口と、台北メトロブルーライン「永春」駅側から入る登山口、そして「市立療養院」バス停側から入る登山口があります。

多くの人が「象山」駅側から登って、「象山」駅側に降りていきます。このルートは、入り口を入るとなが~い階段が続きますが、途中2か所に台北市内が一望できる展望台もあるので、ちょうどいい間隔で休憩もできて、初心者でも上りやすいですよ。ただ、山の上に近づくにつれて階段の段差が大きくなってくるので、足の短い…いえ、背の低い私は最後にかなり疲れてしまいました。

でも、そんな疲れも吹き飛ぶくらいに、山の上から見る台北市内の景色は絶景ですよ。途中の展望台からの景色もきれいですが、「六巨石」という巨大な岩がある場所からの景色はさらに、吸い込まれそうなくらいに心地よくて壮観です。ぜひ途中であきらめずに最後まで登り切ってくださいね。「象山」はそんなに高くないものの、台北自体が盆地なので見晴らしがよく、よくポスターやポストカードになっているような台北101と台北市内の風景を楽しむことができますよ。

ちなみに、「象山」駅側から登って、「永春」駅側に降りるというルートもおススメですよ。「永春」駅側のルートには大きな岩と岩の間をくぐるように階段が通っている場所があったりして、また違った風景が楽しめますよ。

「象山」は夜景もきれいなので、暗くなってから上る人も結構いますが、もし夜景を目当てに上るときは足元を照らせる懐中電灯を持って行ってくださいね。

≪トーク②:都会のオアシス「国父記念館」≫

またにぎやかな「信義エリア」の中で、“自然”とは違った形でゆっくりできるスポットもあります。それは「国父記念館」─。中華民国建国の父(=国父)とされる「孫文・博士」の生誕100周年を記念して建てられ、1972年に完成した記念館です。およそ11万5700平方メートルの広い敷地に、軒が跳ね返ったようなデザインのオレンジの屋根が目を引く、高さ30.4メートル、幅100メートル四方の大きな宮殿式建築の建物が建っていて、その中に5.8メートルもある国父・孫文・博士の銅像が鎮座しています。

そしてその銅像の前には衛兵の方が守っていて、1時間に1度行われる衛兵交代が有名です。

この衛兵交代といえば、蒋介石・元総統を記念して建てられた「中正紀念堂」、戦争で亡くなった英霊たちを祀る「忠烈祠」、そして孫文・博士を記念して建てられた「国父記念館」の3ヶ所で見ることができますが、この「国父記念館」が一番近い位置で衛兵交代を見ることができますよ。一糸乱れぬ動きは遠くから見ても感動しますが、本当に近く、目の前で見るとさらに迫力があります。また、屋外の「忠烈祠」、カーペットが敷いてあるところで衛兵交代を行う「中正紀念堂」と比べ、「国父記念館」では、屋内のカーペットの敷いてない場所で衛兵交代が行われるので、衛兵さんの靴の音が特によく響いて、より引き込まれますよ。

また、この「国父記念館」は2階からも観るスペースがあって、衛兵交代を上から見ることができる他、孫文・博士の銅像の顔を結構近くで見ることができます。

この他、「国父記念館」の建物の中には、孫文・博士の生涯についての展示や、孫文・博士直筆の手紙や書類といった貴重な資料を集めた史蹟展示室があるほか、孫文・博士に関する資料をはじめ、4万冊以上の蔵書を誇る図書館や、3000人を収容できるホールもあります。

そして建物の外、正面の入り口の前には広いスペースが広がり、噴水もあって、噴水を合わせて正面からの「国父記念館」を写真に収める人もたくさんいます。

ちなみにこの噴水、数年前に、“ある物”の形にそっくり!と話題になったんです。なんだと思いますか?それは「iPhone」!この噴水は長方形の形をしているんですが、四隅は角は丸くなっていて、縁は白、そして辺の短い方の縁が広めになっていて、その姿が上空から見ると「iPhone」にそっくりなんです。

2014年に「iPhone 6」が発売された際、台湾でも大注目を集めましたが、ちょうどそのころ、台北101で働く人が「国父記念館」の噴水と「iPhone」がそっくりだ!ということに気付き、「国父記念館」と噴水が一緒に映った写真をネットに上げたところ、「孫文・博士専用のiPhoneだ」と話題になったんだそうです。たしかにそっくりで、「iPhone」みたいだといわれると、もうそれにしか見えなくなってきます(笑)。ぜひGoogleアースで見てみてください。

この噴水がある広場だけでも、花もきれいに整備されていてゆったりとできる癒しのスペースなんですが、ここだけでなく、敷地内には更に「国父記念館」の建物を背にして右正面に、「中山公園」があります。

“中山”というのは孫文・博士の「号」のことで、台湾では「孫中山」という呼び方が一般的です。台湾の街のあちらこちらに“中山”という地名や通り、施設がありますが、それらはこの孫文・博士に由来するものです。

そのうちの一つ「中山公園」は、まさに都会のオアシス。公園内には大きな池もあり、緑が豊富で、花もたくさん咲き、鳥やリスたちもたくさん集まってきます。朝、早い時間に訪れると、太極拳をしているグループもたくさん見かけますよ。ベンチやカフェのテラス席もあって、お天気のいい日は特にゆったりとした時間を過ごせます。「信義エリア」の都会のど真ん中にこんなくつろげる場所もあるんですよ。

「国父記念館」へのアクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブルーライン「国父記念館」駅下車すぐです。

「信義エリア」は、街と自然の距離が近いですし、駅前をはじめユーバイクのステーションもあちらこちらにありますので、例えば、象山で自然を楽しんで、そのあとは自転車に乗って「台北101」や「国父記念館」を巡り、夜は若者でにぎわう都会の信義エリアを楽しむ…など、都会と自然の両方を楽しむことができます。公共の交通機関と合わせ、自転車も使ったオリジナルの“サイクリング・トラベルプラン”を考えてみるのもいいかもしれません。

そうそう、「国父記念館」のおススメといえば、ここは台北101のいい写真が撮れるスポットなんですよ。実際に訪れるとわかりますが、「国父記念館」の建物から外に出ると、目の前に「台北101」が見えます。

「台北101」に行ってそこで写真を撮ろうとすると、そのあまりの大きさに入りきれなかったり、いい角度で収まらなかったりします。また、先ほどご紹介した「象山」は、もちろん美しい写真が撮れるスポットなのですが、「台北101」にフォーカスを充てる写真としてはちょっと距離が離れてしまいます。しかし!この「国父記念館」から撮ると、ちょうどいいサイズで全体の姿を撮ることができます。敷地が広いために遮るものがなく、台北101と一緒に写真を撮るにはちょうどいい距離感で、ベストフォトスポットなんです。そのため、この「国父記念館」は、年末恒例のカウントダウン花火の際にも多くの人が集まります。カウントダウン花火を観に行く機会があれば、この場所も鑑賞スポットの候補におススメですよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 12 Dec 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-12-05_桃園仙草花節

≪トーク①:桃園仙草花節≫

皆さんは“仙草ゼリー”を食べたことありますか?見た目はコーヒーゼリーのような真っ黒のゼリーで、よく台湾の街の豆花屋さんやドリンクスタンドのトッピングメニューにあります。私はこの“仙草ゼリー”が大好きで、最近ではタピオカミルクティーの“タピオカ”を“仙草ゼリー”にした 「仙草ミルクティー」や、シンプルに牛乳に“仙草ゼリー”を入れた「仙草ミルク」にハマっています。

よく“亀ゼリー”と間違われるんですが、全くの別物です。こう説明している私も実は台湾にきて最初の3年くらいは“仙草ゼリー”の事を“亀ゼリー”だと思っていて、苦いから食べない!と口にしたことがなかったんですが、台湾人の友達から「全然違うから食べてみて」と勧められ、食べてみたところ、全然苦くなくて、ほんのわずかに日本の食材では食べたことのないような独特の味がありますが、食べやすく、美味しい!と、それ以来、すっかり「仙草ゼリー」のとりこです。

ところで、この「仙草ゼリー」、いったい何からできていると思いますか?これは「仙草」という植物からできていて、その「仙草」を乾燥させ、黒くなった葉や茎を煮詰めて漉した汁を固めたものが「仙草ゼリー」なんです。

そのため、「仙草」ってどんな植物なのかしら?と思って調べてみても枯れた小枝のような写真ばかりが出てくるのですが、実は、可愛らしい薄紫色の花が咲くんですよ。「仙草」のことを初めて知ったという人だけでなく、「仙草」は知っていても「仙草の花」は観たことない!という人も多いと思います。

どんな形の花なのかというと、ミントのような形をした葉っぱの間から、茎が伸びて、そこから空に伸びるように稲穂のような形で小さい薄紫色の花がたくさん咲きます。その「仙草の花」が集まった姿はまるで淡い色のラベンダー畑のようになるんですよ。

そのラベンダー畑のような「仙草」の花畑を見ることができる場所があるんです!台湾の空の玄関口・桃園の楊梅という場所。ここでは、毎年、11月下旬から12月上旬に「仙草花節(仙草フラワーフェスティバル)」が行われます。今年も先日11月28日からイベントが始まりました。

実は私もずっと行ってみたかったのですが、いつもタイミングが合わずまだ行ったことがなかったのですが、今年、ついに行くことができました!当日は朝から霧雨が降っていて、肌寒く、しかも風が強く、花畑を楽しむにはお天気はイマイチだったのですが、あきらめずに行って良かった!と思うくらいに一面に広がる仙草の花畑が想像していたよりもきれいで、何枚も写真を撮って楽しんできました。

まるでラベンダー畑のように見えることから、“台湾版プロヴァンス”と呼ばれるこの「仙草花節(仙草フラワーフェスティバル)」。広さ5.8ヘクタールもの広大な敷地一面に淡い紫の仙草の花が広がっていて、とっても幻想的なんです。花畑として整備されてる場所なので、エリアごとに、花畑の中に入って写真が撮れるエリアや、高いところから見渡せるエリア、オブジェとともに仙草の花畑の写真が撮れるエリアなど分かれていて、様々な角度から「仙草」の花畑を楽しむことができますよ。

花畑の中に入ることのできるエリアはしっかりと通路にもシートが敷いてあるので、比較的歩きやすくなっていて、靴がドロドロになることもありません。私も霧雨の中ちょっと心配しながら白のシューズを履いていきましたが、全然汚れませんでした。敷地も広いので、写真を撮るときに他の人が入らないように撮ることができましたし、もし映り込んでも景色の一部になるくらいに邪魔にならずに、素敵な仙草の花の写真を撮ることができますよ。

写真が大好きな台湾の人たちは、みんな上手に、しかも素敵なポーズを決めて写真を撮っていましたが、中には、素敵な一枚を撮るため、寒さにも負けずノースリーブのワンピースで撮影している人もいましたよ。ここはまさに“映える”フォトスポットです。

また、花畑にはあちらこちらに毎年テーマごとにフォトスポットとなる違ったオブジェが設置されているんですが、面白いなと思ったのが、「仙草」の花をバックに写真が撮れる白いブランコが設置されている場所があったんですが、素敵な写真が撮れるよう考えてベストポジションに自撮り棒がセッティングされていて、自分のスマホをそこにセットしてタイマーで写真を撮ることができるようになっていました。ですので、彼氏が彼女のワンショットを撮ってあげた後、その自撮り棒にスマホをセットしてタイマーをセットしてツーショットの写真を撮っているカップルも多くいましたよ。ただ、台湾の人たちみんな優しいので、結局は誰かが「撮ってあげるよ」と手伝っていました。ちなみに余談なんですが、台湾の人たちは写真撮るのが大好きで、特に女性は写真写りに厳しくて、日頃からダメ出しをよくしている様子を見かけるんですが、そのためか、とても撮り慣れていて、大体どの方にお願いしてもとても上手に写真を撮ってくれます。これにはいつも感心します。

また、この楊梅の花畑のすぐ近くを台湾新幹線が走っていて、ちょうど新幹線が通るタイミングで花畑の写真を撮っている人たちも多く見かけましたよ。

花畑が好き、写真を撮るのが好き、そして「仙草」が好きという人、みんなが楽しめると思いますよ。

この「仙草花節(仙草フラワーフェスティバル)」は毎年11月下旬から12月上旬にかけて行われていますので、秋に台湾に来る機会がありましたら、ぜひ足を運んでみてくださいね。

≪トーク②:桃園仙草花節≫

さらには、この広い花畑には「仙草花節(仙草フラワーフェスティバル)」開催期間中はイベントステージや“美食エリア”も登場します。イベントステージでは週末にはコンサートが行われたり、地元の子供たちのダンスの披露が行われたりしています。“美食エリア”では夜市で見るようなお店がずらり!ちょこちょこといろんなお店で買って、いろんなものを食べられるのがいいですね。

私もイノシシ肉の炒め物と、台湾ソーセージ、竹筒飯を食べて、その後にもアメリカンドッグと苺も食べました。(あ、一人で全部食べたわけじゃないですよ。友達とシェアしました。でも、一人でもペロリと食べられそうです(笑))

この他にも、イベントショップが並んでいて、小物や、街の特産品を売っているテントもありました。ここで仙草の特産品を売っているわけではないのですが、「仙草ミルク」や「仙草の煮卵」、「燒仙草」という温かい“仙草スープ”を売っているお店はありましたよ。ちなみにこの「燒仙草」、温かいうちは液体なのですが、冷めてくるとどんどんトロトロに固まっていく不思議なスープなんですよ。スープとは言ってもご飯感覚というよりはスイーツ感覚で食べます。私も寒くなって来るとこの「燒仙草」が恋しくなります。

そんな「仙草」の食べ物や、仙草の花畑が楽しめる「仙草花節(仙草フラワーフェスティバル)」の会場までのアクセスは、在来線台湾鉄道に乗って「富岡」駅下車。駅前からシャトルバスが出ています。また、休日はさらに、台湾鉄道の「楊梅」駅からと、中国科技大学(新竹キャンパス)からもシャトルバスが出ています。

「仙草」はローカロリーでヘルシーなうえに、美容にもいいといわれているので、日本でもタピオカの次は仙草が広まるといいなとひそかに応援しているんですが、「仙草」を味わうだけでなく、仙草の花も楽しみにいつか楊梅の花畑にも足を運んでみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

仙草の花畑が楽しめる「仙草花節(仙草フラワーフェスティバル)」が終わったら、台湾もちょっと花のシーズンはお休み。また年明け1月ごろから次の花のシーズンがやってきます。日本よりも温暖な気候から、ほぼ年間を通して様々な花が楽しめる台湾。次回、台湾に来たときには、その季節の花もぜひ楽しんでみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 05 Dec 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-11-28_關渡エリア

≪トーク①:關渡秘境花海≫

日本では“花の季節”と言えば「春」をイメージする人が多いと思いますが、台湾では「春」とともに、意外とこの時期、10月、11月の「秋」をイメージする人も多いんです。というのも、台湾ではこの時期、様々な場所で花のイベントが行われるからなんです。ちょうど台湾北部・台北市の士林官邸の菊展が行われる時期でもありますし、川の近くにはコスモス畑がきれいな花を咲かせています。また、中部・台中市の「新社花海」では、毎年この時期に普段は農産物の種や苗などの改良繁殖場として研究や栽培がおこなわれている場所が無料で公開されますので、この時期も“花の季節”なんです。

台湾の長い夏も終わって、外に出かけるのにはいい気候ですので、この時期は多くの人が花のきれいなスポットに集まります。

“花畑”というと、ちょっと交通が不便なところにある場合が多いので、花の時期のイベント開催期間中は最寄りの駅から会場までのシャトルバスを運行していたりしますが、それでも旅のスケジュールに組み込むにはちょっと厳しいかな…という感じかもしれませんね。でも、遠くまで行かずとも、台北にも人気の花畑があるんですよ。

そんな台北の人気の花畑の一つが、台北市の北部、温泉で有名な北投区の「關渡」にある「關渡秘境花海」─。“花海”とはつまり“花畑”のことです。また名前に“秘境”という文字が入っていますが、まさに、台北市内にもこんな場所があったなんて!と思うような広大な、そしてきれいな花畑ですよ。

この「關渡秘境花海」は、台北市と農家の方々が協力して、2018年から始まった比較的新しいイベントで、今年が3年目。ここは元々農地ですが、毎年8月から12月になると、“再生稲”と呼ばれる稲を植えて土地を活性化させていました。そこで、台北市は地主さんと農家の方々に9月から11月を“緑肥景観作物”を植えてはどうかとしました。

そして、今ではコスモスやキバナコスモス、ヒャクニチソウ、ひまわりなど、色とりどりの花が大地をキャンバスに素敵な絵を描いています。1年目の2018年は1.71ヘクタールだった「關渡秘境花海」も、今年2020年は4.38ヘクタールにまで拡大しています。

もし、秋に台湾を訪れる機会がありましたら、この「關渡秘境花海」にも足を運んでみてくださいね。自然の風と、その風に揺られる花たちを楽しみながら、のんびりと過ごしたくなりますよ。

≪トーク②:關渡宮~サイクリングロード~關渡大橋≫

そしてこの「關渡」の楽しみは、この「關渡秘境花海」だけではありません。

台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「關渡」駅から南に10分ほど歩いたところに「關渡宮」という道教の廟があります。ここは、1712年に建てられた廟で、航海の安全を守る女神“媽祖”を祀っているのですが、“台湾北部で最古の媽祖廟”とされています。「關渡宮」の本殿の中と外の石壁、石柱、石獅子には細かな彫刻がされているんですが、これは歴史的な物語が彫られているそうで、とても壮観です。台北市内ではなかなか見ることのない規模の廟で、時代とともに改修や、造営をしていますが、荘厳な造りとなっています。

その造営されたものの一つ、廟を正面に右側には「古佛洞」という全長103メートルの長いトンネルのような廊下があります。その長いトンネルの壁面に細かく掘られた神様たちがまるで美術館の絵画のように並んでいます。また、石臼のようなものに丸い石が乗ったものがあって、それを撫でるとご利益があると、そこを通る人みんなが撫でていきます。そして奥には千手千眼観音菩薩が、そして数々の神様が祀られています。媽祖だけでなく、様々な神様が祀られていることから、一度の参拝で多くのご利益が得られると、台北市内の名刹、「龍山寺」と並ぶパワースポットと言われています。

「關渡宮」へのアクセスは、台北メトロレッドライン「關渡宮」駅下車、徒歩10分ですが、この辺りは河も近く、自然も豊か、そしてサイクリングロードも整備されているので、自転車を借りてあちこち走ってみるのもおススメです。駅前にレンタサイクルUbikeのステーションもありますし、レンタサイクルのお店もあります。ちょっとゆっくり半日から1日かけて自転車で回ろうかなという場合は、お店で借りるほうが、半日いくら、一日いくらという料金体系になっているので細かな時間を気にせず使えますよ。

この「關渡宮」近くは、淡水河と基隆河がちょうど交わる場所。このあたりから、台北メトロレッドラインの「紅樹林」駅にかけての一帯は淡水河が海に流れ込む沼地で、マングローブやアシがたくさん生えています。駅の名前の「紅樹林」とは中国語で“マングローブ”のことなんですよ。また、野鳥たちもたくさん集まる場所ですので、珍しい鳥を見かけることができるかもしれませんよ。川沿いのサイクリングロードを北上していくといろんな自然も楽しめます。

個人的におススメなのは、まっすぐそのまま北上するのではなく、お天気のいい日は夕方、「關渡大橋」を渡ってみてください。橋自体は真っ赤な、結構長い大きな橋ですので、ちょっと体力がいりますが、橋の上の歩道からの夕日はとってもきれいで、自転車でちょっと疲れていてもなんだか元気をもらえますよ。そして橋を渡り切って、淡水河の対岸の道を北上して「八里」に向かってもいいですし、ちょっと休憩した後、また「關渡」側に戻って、「紅樹林」を目指してもいいですよ。

台北の北部というと、「北投」や「淡水」はガイドブックによく載っていて有名ですので、行ったことあるという方も多いと思いますが、「關渡」エリアは、台北市内にもこんなところがあるんだ!と新たな発見ができる素敵な場所ですよ。花畑が楽しめたり、サイクリングすることを考えると「秋」がおススメですが、「關渡宮」や湿地などの自然は、季節を問わずおススメです。また旅行が解禁になりましたら、ぜひ足を運んでみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

11月もあとわずか。台湾も「花の季節」から、いよいよ本格的に寒くなってきます。私もマスクだけでなく、手首、足首、首といった“3つの首”を温かくするように心がけていますが、皆さんも寒さやウイルスに負けないよう温かくして過ごしてください。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 28 Nov 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-11-21_高雄の新スポット

≪トーク①:高雄港:駁二藝術特區~水平旋轉橋≫

皆さんは、台湾南部の港町・高雄に行かれたことはありますか?このコーナーでも何度か観光スポットをご紹介していますが、最近、新たなスポットが続々と登場しているようですよ~。

高雄では来週末(11/28)に、「高雄同志大遊行(高雄LGBTプライド)」が行われるのですが、そのパレードを前に、高雄港のふ頭にある「駁二藝術特區(THE PIER-2)」に、色鮮やかな「レインボーアート」が登場しました!

この「駁二藝術特區」とは、かつて高雄港の倉庫として使われていた建物たちをリノベーションして、アートスペースとして再利用している場所。かつては高雄港の第3船渠(ドック)として使われていた場所に、1973年に建てられた倉庫でした。2000年に高雄市が、双十国慶節花火の打ち上げ場所を探しているときに偶然、この場所を発見。ここを社会実証エリアとして、老朽化した建物をリノベーションし、2002年にアートスペースとしてオープンしたんです。ふ頭の使われていない倉庫…というと、なんだかちょっと近寄りがたい、怖いイメージがありますが、ここはいきいきとしたカラフルなアートスペースとなっていて、休みの日になると親子連れやカップル、グループなど、多くの人でにぎわっています。

敷地は、東から順に、大義街の「大義倉庫群」、大勇路の「大勇倉庫群」、蓬莱路の「蓬莱倉庫群」の3つに大別され、全部で25棟の倉庫空間があります。

敷地の至るところで新進気鋭のアーティストたちの独創的な作品が楽しめますし、建物も、ところどころコンクリートが剥げて中のレンガが見えていたりするのも含めてなんだかアーティスティックな空間です。台湾には古い建物をリノベーションしたアートスペースが数多くありますが、ここは港の倉庫ということもあってか、他とはちょっと違う独特の雰囲気を感じます。

この「駁二藝術特區」に行くには、高雄ライトレールがすぐ横を通っていて、レールの間が芝生に緑化されているので、そのライトレールも併せてなんだかアーティスティックな空間となっていますよ。

その「駁二藝術特區」の中でもひときわ目を引く、「大勇倉庫群」にある真っ赤なコンテナを巨大な積み木に見立てたパブリックアートの前、ちょうどライトレールの線路を渡れる場所の路上に、先週末(11/14)、レインボーカラーのストリートアートが登場したんです。大きさは長さ20メートル、幅18メートル。四角いスペースに斜めにレインボーカラーが描かれ、その上に、白いアルファベットで“高雄”の英語表記“KAOHSIUNG”と描かれています。

台湾最大面積の“レインボーアートスポット”。期間限定というわけではないようですので、これから高雄の新たな観光スポットとなることが期待されています。

もちろん、このレインボーアートのほかにも、「駁二藝術特區」には広いスペースのあちらこちらに様々なオブジェやパブリックアートがありますし、カフェや、日本でもおなじみの人気のパイナップルケーキのお店「微熱山丘(Sunny Hills)」などもありますので、港の風を感じながらここでゆっくりとした時間を過ごすのもおススメですよ。

「駁二藝術特區」までのアクセスは、高雄MRT(高雄メトロ)オレンジラインの「西子灣(中山大学)」駅で、“高雄輕軌(高雄ライトレール)”に乗り換え、1駅目の「駁二蓬莱」駅か、2駅目の「駁二大義」駅下車すぐです。

また、この「駁二藝術特區」から東に少し行ったところ、この高雄港の第3船渠(ドック)に今年の夏、「高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)」が完成しました!

橋の長さは110メートル、幅は5メートルから11メートルあって、550人が同時に通行できる、歩行者および自転車専用の橋です。真っ白な橋の中央に支柱があって、橋の中心部分は山なりとなったデザイン。この滑らかな流線型のデザインは、貝殻やイルカなどをイメージしているんだそうです。その中央部分は螺旋階段とウッドデッキがあって少し高い位置からちょっと休憩しつつ運河を眺めることもできるようになっています。また、夜はその橋の灯が運河の水面に映ってきれいですよ。

しかも、この橋の注目ポイントは別にあります!なんとこの橋、“旋回”するんです。毎日午後3時に橋が旋回して運河が開きます。また、週末、金・土・日はさらに夜7時にも橋が旋回して運河が開きます。 “旋回する橋”としてはアジア最長なんだそうですよ。

しかも、この橋ができたことで、これまで「駁二藝術特區」の東の「大義倉庫群」から西の「蓬莱倉庫群」の端まで行こうと思ったらぐる~っと30分ほど運河に沿って歩かなくてはいけませんでしたが、これでぐっと短縮できます。「駁二藝術特區」で楽しんだ後、夕日を見に「蓬莱倉庫群」の端に行きたい!という時にもとっても便利です。

これから、高雄に行く機会がありましたら、ぜひこの新しくできた“アジア最長の旋回橋”、「高雄港大港橋(Great Harbor Bridge)」にも足を運んでみてくださいね。

≪トーク②:世界でもトップクラスの“悪い地形”?!田寮「月世界」≫

さて、高雄観光というと、どうしても高雄市内の紹介にばかりになってしまいますが、高雄は台湾最大の面積を有するとっても広い都市なんです。高雄というとやはり“高雄港”が有名なので、“港町”というイメージですが、ぐっと山のほうにまでせり出しているので、また違った景色が楽しめる場所もあるんですよ。その一つが、高雄の市街地からおよそ40キロメートルほど北に行った田寮という場所にある「月世界」─。

ここは地理学上、世界でもトップクラスの“悪い地形”と言われている場所。緑がほとんどなく、灰色の山肌がむき出しになった、たくさんのとがった山が集まっています。

なんでもこの土地は、かつては断続的に噴火が起こり、その噴火によって堆積した泥流が、長い年月をかけて雨や川の水で浸食されれ、泥や砂が岩に堆積し、それがさらに風化して形成されたもので、とても独特な地形をしています。その様子から、まるで月にでも来たようだということから「月世界」と呼ばれています。

植物もほとんど育たず“不毛の地”などと呼ばれていますが、その独特な地形が美しいと、地質の専門家だけでなく、今はハイキングコースとしても注目を集めていて、この“悪い地形”を間近で楽しめるよう歩道が整備されているほか、全体を見渡せる弦月觀景台(展望台)が設置されていて、そこからはまるで彫刻刀で削り出したようなこの荒々しいグレーの岩山たちが一望できます。またこの弦月觀景台には、「月世界」という名前から、竹で編んだ三日月のオブジェもあるので、そこで記念撮影をするものおススメです!

「月世界」全体は、一周およそ1時間半ほどかかります。途中には山だけでなく、大きな2つの池「月池」と「玉池」があったり、天然ガスが泥を押し上げてポコポコと沸いているような場所があったりします。一般のハイキングというと草花や緑を楽しみながら…というイメージですが、ここでは自然の強さや雄大さを感じながら歩くことができます。

また、夜になるとなんと、ライトアップされるんです。しかも荒々しい山肌をただライトアップするだけだとちょっと怖そうですが、グレーの山肌にカラフルな照明が照らし出されて、なんだか幻想的になるんです。季節によっては週末に、音楽ライブなどが行われたりもするんですよ。

そして、今週末、この「月世界」に「月世界遊客中心(トラベルセンター)」が正式にオープンしました。ここでは、旅の情報が得られたり、この地の農産品などを展示・販売したりします。ちなみに、田寮で初の24時間営業のセブンイレブンも併設されていますので、「月世界」に訪れる観光客にも便利になりました。

しかも、意外とアクセスも便利なんです。高雄MRTレッドラインの北の終着駅「南岡山」駅まで行き、バスに乗り換え。紅70のバスが1時間に1~2本出ているほか、8012のバスも少ないですが出ています。「南岡山」駅からおよそ1時間、「月世界」バス停下車です。

山の方に行けば行くほど、車がないと不便でなかなか行くことができない場所が多いのですが、ここは観光客でも比較的行きやすい自然のスポットの一つですので、旅行が解禁になりましたら、この「月世界」にもぜひ足を運んでみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

寒くなってきて、また新型コロナウイルスの感染者が世界的に増えているようですね。この時期はインフルエンザも気になります。皆さんも身体が弱らないように、しっかり食べて、しっかり寝て、これからの冬を乗り越えましょう!

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 21 Nov 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-11-14_新北歡樂耶誕城&板橋-新莊エリア

≪トーク①:「2020新北歡樂耶誕城」開幕!≫

ハロウィンが終わって、11月に入ると、日本の街は一気にクリスマスデコレーションになりますが、台湾も少しずつではありますが、お店のディスプレイや、街の広場などでクリスマスムードが出てきています。

そして昨日(11/13)、毎年、台湾で最も注目される新北市のクリスマスイベント「2020新北歡樂耶誕城」が今年も開幕しました!

これは、台北市のお隣、新北市が主催する恒例のクリスマスイベントで、新北市庁舎前の広場の大きなクリスマスツリーや、市庁舎の外壁を利用したプロジェクションマッピングが注目で、毎年、新北市内外から多くの人が訪れる台湾を代表するクリスマスイベントです。10年目の開催となる今年は、4つの“最”があります。

●1つ目の“最”は、「イベント開催期間が歴代“最長”!」

11月13日から2021年の1月3日まで、52日間にわたって行われます!

…ちなみに、“クリスマスイベント”ですが、台湾ではクリスマスが終わってからも大体いつも旧正月の準備が始まるまでクリスマスムードが残っているのが恒例ですので驚かないでくださいね(笑)。

●2つ目の“最”は、「ディズニー“最多”おとぎ話とのコラボ!」

今回は、初めて“ディズニー”とコラボレーション!「ディズニー・フェアリーテイル」をテーマに「ピノキオ」「不思議の国のアリス」「ピーターパン」「ダンボ」、そして“ディズニープリンセス”達が会場を彩ります。

●3つ目の“最”は、「史上“最大”のライトアップエリア!」

今年は、新北市役所前の「市民広場」「板橋駅前広場」「萬坪公園」のほかに、板橋駅のお隣の駅、「府中」駅付近の「府中商圏」にもライトアップエリアの範囲を拡大!エリアごとに違ったテーマで楽しませてくれます。

●そして4つ目の“最”は、「アートオブジェの数が歴代“最多”!」

「市民広場」ではディズニーアニメにでてくるキャラクターの光のオブジェが一堂に集結。「板橋駅前広場」では花言葉と芸術のインタラクティブ装置が、「萬坪公園」と「府中商圏」には様々なアーティストが協力し、「ジャックと豆の木」の“豆の木”の光のオブジェが登場するなど、全部で48ものアートオブジェが街を彩ります。

そして「新北歡樂耶誕城」の目玉、台湾最大面積を誇るプロジェクションマッピングは、台湾唯一のディズニー3Dプロジェクションマッピングショー。このためにディズニーが新たに編曲した曲とともに披露されます。

新北市は今年は新型コロナの影響で海外旅行に行けない今、市民にディズニーのにぎやかな雰囲気を楽しんでもらえればとしています。

今年は観に行けない…と悲しんでいる日本の皆さん、台湾ではイベントなどもネットを通じてオフィシャルに配信しているものも多く、この「新北歡樂耶誕城」も毎年、クリスマス直前に行われるクリスマスコンサートは中継されていますので、そちらを見て会場の雰囲気を楽しむのもいいかもしれません。今年のクリスマスコンサート出演アーティストはまだ発表となっていないので、誰が登場するのか、ぜひオフィシャルHPをチェックしておいてくださいね。「新北歡樂耶誕城」のHPアドレスは、https://christmasland.ntpc.gov.tw/ です。

≪トーク②:板橋~435藝文特區~新月橋~新莊廟街夜市≫

今は日本から旅行で台湾を訪れることはできませんが、来年以降、クリスマスシーズンに台湾を訪れる機会がありましたら、この「新北歡樂耶誕城」にも足を運んでくださいね。

そして、その時はクリスマスイベントだけでなく、その周辺も併せて楽しんでください。去年は、この「新北歡樂耶誕城」と併せて、「府中」駅方面に進んだ先にある、かつての”台湾五大家族”と呼ばれる”豪族”の一つ、板橋の林家の邸宅「林本源 園邸」。通称「板橋林家花園」をご紹介したことがありますが、今回は板橋駅の北側エリアをご紹介しましょう。

板橋駅から市内バスに乗って15分ほど走ると、「板橋435藝文特區」というアート体験スペースがあります。ここは市民にアートを感じてもらったり、体験してもらったり、実践したりできるアートの公共空間です。「親子芸術楽園」と「芸術家の夢の基地」の2つを大きなテーマとして、敷地内には大小7つの展示館があって、様々な展覧会や体験イベントなどが行われています。イベントに合わせて訪れなくとも、まず正門を入って正面にヨーロッパ風の「中正紀念堂」と看板を掲げた建物があります。その柱やそこに施された彫刻も美しく、貫禄あるたたずまいで、その建物をバックに写真を撮っている人も多くいます。一方、その建物の周りには、まるで砂浜のような白砂の砂場があったり、芝生スペースがあって、子供たちが裸足で駆けまわったりしています。また、アートゾーンの敷地内には「台湾おもちゃ博物館」もあって、昔のおもちゃから現代のおもちゃまで3000以上もの珍しいおもちゃや数百種類以上のおもちゃやパズル、縁日のゲームなどが展示されています。その多くは木製のもので、展示だけでなく、実際に遊ぶこともできるんですよ。もしお子さん連れで行ったら、子供たちは夢中になって、もうここだけで丸一日が過ぎてしまうかもしれません。

そんな「板橋435藝文特區」を楽しんだら、今度はすぐ裏を流れる大きな川、「大漢溪」にかかる橋、「新月橋」に足を延ばしてみてください。この「新月橋」は台湾最長の二連鋼アーチ橋です。橋の上には4つの展望休憩デッキと、足元が透明になっている「天空歩道」があって、ゆっくりと景色を楽しみながら渡れますよ。しかも車やバイクは通れませんので、橋の上でいいスポットを見つけては立ち止まって写真撮影をしている人も多いですよ。

そして私のおすすめはやっぱり夜!夜になるとこの「新月橋」が虹色にライトアップされて、とてもきれいですよ。私が行ったときは、バイオリンを弾いているストリートミュージシャンがいましたが、時々、そのような演奏が行われていたりするようで、雰囲気も良く、風も心地いいので、デートスポットとしても人気のようです。橋の上でこのライトアップを楽しむのもいいですし、橋から少し離れたところから見ると、水面にライトアップされた橋の灯が移って、これがまた美しいんですよ。

そして、橋のライトアップを楽しんだら、川を渡った先、新莊の夜市を楽しんでください。この「新莊廟街夜市」は、300年以上の歴史を持つ新莊老街の夜市。夜市の中には数百年の歴史を持ち、国の三級古跡に指定されている、海の安全を守る女神、媽祖が祀られている「慈祐宮」や中国の古典、三国志に出ている関羽が祀られている「武聖廟」があり、その廟の周りにお店が広がっています。他の夜市とちょっと違うのが、夜になると車だけでなくバイクも入れないようになるので、安心してきょろきょろお店を探しながら、食べ歩きもできますよ。観光客よりも地元の方が多い夜市なので、ローカルな雰囲気が楽しめると思います。

そしてお腹も満たされたら、台北新交通システムMRT(台北メトロ)オレンジラインの「新莊」駅から帰りましょう。

そう、実は、台北メトロの路線図を見ると、何となくブルーラインとオレンジラインは離れているイメージがあるんですが、ブルーラインの「板橋」駅と、オレンジラインの「新莊」駅は、川を挟んで意外と近いところにあるんですよ。今日はブルーラインの「板橋」駅からオレンジラインの「新莊」駅に向かって紹介しましたが、逆のルートで行って、帰りは、在来線台湾鉄道、台湾新幹線こと台湾高速鉄道、そして台北メトロがすべて乗り入れている「板橋駅」から帰るというパターンでも便利ですよ。板橋駅と板橋435藝文特區の間は市内バス310、307、810などに乗って、「板橋國中」バス停下車です。他のスポットはそれぞれ歩いて移動ができますよ。

ぜひ、今後の旅のプランに板橋から新莊エリアも入れてみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

今年は、毎年日本のクリスマスイルミネーションを楽しみにしていた台湾の人たちも日本に行くことができずがっかりしていますが、来月のクリスマスを楽しく過ごせることを願って、そして来年のクリスマスにはお互いに行き来ができるようになることを願って、これからの冬も体調に気を付けながら過ごしていきましょう!

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 14 Nov 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-11-07_台湾の様々な建物のリニューアル

≪トーク①:台北アンバサダーホテル建て替えへ≫

新型コロナの影響で海外を自由に行き来ができなくなってから8か月がたちましたね。最近は、様々な条件があるものの、ビジネスなどの往来ができるようになってきた国も徐々に増えていますが、一方でヨーロッパでは再びロックダウンが行われるなど、いまだ猛威を振るっています。まだまだ緊張感が続きそうな中、交通部観光局は先日、台湾の観光客の解禁はおそらく来年(2021年)の第4四半期になるとの見方を示しました。まずは日本、韓国、ベトナム、香港・マカオ、ニュージーランドといった5大市場から解禁する計画だとのことですが、このニュースを聞いて、「あぁ、あと一年も台湾に旅行に行けないのか…」と悲しんでいる人も多いのではないでしょうか。この間に、台湾もいろいろなところで変化が起きています。

先日、台北市の中山エリアにある老舗ホテル「台北國賓大飯店(台北アンバサダーホテル)」が老朽化に伴い、建て替えを申請するというニュースが流れました。「台北國賓大飯店(台北アンバサダーホテル)」といえば、日本の政治家やスポーツ選手などもよく利用する老舗の五つ星ホテル。日本語堪能なスタッフもいて、日本人観光客にも人気のホテルです。リスナーの皆さんの中にも泊まったことがある、いつもお世話になっているという方も多いのではないでしょうか。私も台湾に住む前、旅行で来た時に1度だけ泊まったことがあります。また、台湾に住み始めてからは仕事でお世話になったこともあります。1964年に開業し、56年の歴史を持つ老舗ホテルで、17階建て部屋の数は400室以上あり、落ち着いた雰囲気と洗練されたサービスは、高級感がありながらもほっと落ち着く感じで私も好きな雰囲気のホテルですが、今回、建物の老朽化を理由に建て替える計画で、先日の取締役会で議決されたということです。

今年の5月には台北市の松江南京エリアにあった48年の歴史を持つ老舗ホテル「六福客棧(レオフーホテル)」が、老朽化による建て替えのために閉館しました。こちらも日本人観光客がよく利用していたホテルでしたし、その中華風の雰囲気ある外観や内装が人気で、その建物がなくなってしまうことに「残念だ」という声が聞かれました。しかも新型コロナによって閉館時期も予定より早まってしまい、「最後にもう一度利用したかったのに…」と悲しんでいる人も多かったようです。閉館した後、現在は新型コロナの防疫ホテルとして利用されていて、予定では年末にはその協力を終え、建て替えが始まり、地上21階、地下5階建ての商業ビルとして生まれ変わる計画です。

実は今、台湾では、「都市危險及老舊建築物加速重建條例(都市部の危険および老朽建築物建て替え加速条例)」というのがあって、それに該当する建て替えの申請であれば容積率や建蔽率の規制の緩和、土地税の減免などの優遇措置が受けられます。「六福客棧(レオフーホテル)」もこれを申請し認可を受けていて、今回の「台北國賓大飯店(台北アンバサダーホテル)」の申請が認可されれば、「都市危險及老舊建築物加速重建條例(都市部の危険および老朽建築物建て替え加速条例)」に基づく2軒目となる有名ホテルの建て替えとなり、五つ星ホテルとしては初めてのこととなります。「國賓大飯店(アンバサダーホテル)」によると、新型コロナの打撃に対応するために台湾北西部にある新竹と、台湾南部にある高雄の「國賓大飯店(アンバサダーホテル)」は国内市場に舵を切りましたが、宿泊客の7割を日本人ビジネス客が占めていたという「台北國賓大飯店(台北アンバサダーホテル)」は新型コロナの影響が最も大きかったうえに、ハード面の制限によってファミリーなどの国内客へのスイッチが他と比較して難しかったんだそうです。今後、観光業が元の状態に復活するまでには少なくとも2~3年はかかると見られていて、業界関係者は「國賓大飯店(アンバサダーホテル)」はこの期間を利用してリニューアルすることを決めたのではないかとみています。

リニューアルの詳細はまだこれから検討して発表するそうですが、すでに本館の裏手にある旧女子従業員宿舎とパン工房は建て替え申請を提出しているそうで、将来的には複合ビルになる予定だそうです。

新型コロナの影響はとても大きく、どの業界も苦しんでいますが、この間を利用できることがあればうまく利用して、観光が復活した時に少しでも今後プラスになるように繋がっていって欲しいですね。

≪トーク②:日本時代の建物が続々とリニューアルオープン≫

建て替えといえば、台湾ではここ数年、昔の文化的価値のある建築物を保存するという動きが活発で、日本時代の建物をリノベーションし、再利用するプロジェクトが増えていますが、この数か月の間にも、いつかの建物がリニューアルオープンしました。

10月6日、台湾南部・嘉義市の市指定古跡となっている、かつての「菸酒公賣局嘉義分局(タバコ・酒専売局嘉義支局)」がリノベーションされ、「嘉義市立美術館」として生まれ変わりました。この「菸酒公賣局(タバコ・酒専売局)」とは、タバコや酒の生産、流通から販売までを担っていた事業所のことで、嘉義支局は1924年に設立。雲林、嘉義、台南の3つの県市のタバコ・酒専売事業を管轄していました。その「菸酒公賣局嘉義分局(タバコ・酒専売局嘉義支局)」は1936年に建てられた3階建て鉄筋コンクリート作りの建物。角を曲線にた弧を描くような丸みを帯びたデザインにレンガ造りと洋風のおしゃれで優雅な雰囲気を持つ建物を、その魅力は残し、空調や消防設備、照明、トイレなどの機能向上を目的とした工事を行いました。

そして10月18日には、台湾中部・台中市で、日本統治時代に創業した老舗書店「中央書局」が3年の修復期間を経てリニューアルオープンしました。この「中央書局」は1925年に熱心な青年や知識人たちによって作られた「中央倶楽部」が前身で、市民から資金を集め、1927年に設立、1948年に現在の場所に書店「中央書局」をオープンしました。取り扱っている本の種類も豊富で、多くの学術書や非商業書書籍もあり、さらにはお金がなく学生には買うことができない本は、学生は店内で読むことが許されていたそうです。当時の台湾中部エリアの文学者や作家、知識人、文化人らはここで本を買うだけでなく、この「中央書局」に集まって、ここで知恵を広げ、改革を進めたりして、台湾文化が覚醒する重要な貢献者となっていきました。

22年前の1998年に時代の変化に伴い閉店。建物はその後、ウエディングドレスショップやヘルメット店などが入居していましたが、書店が復活できるよう、地元の文化人らが、建物の賃貸契約終了を機に対応に乗り出し、再生の道が開かれました。「中央書局」の劉克襄・董事長は、閉店した当初「文化の城である中央書局が無くなってしまったら最後の文化も全てなくなってしまったような感覚だった」そうですが、時を経て、元の場所に文化の聖地が戻ってきました。台中市の幹線道路「台湾大道」沿いに建つ3階建ての建物で、こちらの建物も、交差点に向かって角がきれいな弧を描く美しい外観になっていて、外観はそのままに、きれいにお色直し。店内は日本や中国、アメリカ、ヨーロッパなど様々な書籍がずらりと並び、新しくなった内装の中にも、梁や天井など細かいところにこの建築物の歴史を感じられます。建物も含めてその文化的な雰囲気を感じに足を運ぶ人も多いようです。今後、台中に行く機会がありましたら、皆さんもぜひ足を運んでみてください。

続く10月31日には台湾北部・基隆市で市の古跡に指定されている「基隆要塞指令官邸」が修復を終えて、一般にお披露目されました。この建物は、元は日本の商人、流水伊助の自宅として建てられたもので、戦後、国が接収し、要塞司令官の官邸となったあと、民間人に譲渡され1988年まで住居として使用していました。そして2006年に基隆市の指定古跡となりました。そして2017年に基隆の“歴史再現プロジェクト”に入り、修復・再利用する計画となりました。敷地面積およそ170坪、建物面積およそ77坪の建物は、日本式の木造建築と「土蔵造り」を組み合わせた造りが特徴。さらには、“二重玄関”となっていて、一つ目の玄関の脇には洋室の応接室があり、二つ目の玄関の先には日本式の部屋が広がるという造りとなっています。

修復を終えた「基隆要塞指令官邸」は、まずは団体予約での見学を受け付けるとのことですが、基隆市は今、基隆港東部に点在する文化財5か所の修復・再活用を目指す「歴史再現プロジェクト」を行っていて、全ての修復が完了した後には、地元の文化クリエイティブ産業との融合を図り、文化パークとして運営される予定となっています。

そして、11月1日には、台湾南部・高雄市にある、日本統治時代に建てられた別荘「逍遥園」が3年にわたる修復を経て一般に公開されました。この「逍遥園」は、1940年に日本の浄土真宗本願寺派の第22代門主である大谷光瑞が建てた農園別荘で、塾と農業を融合したような特殊な造りとなっていて、建物は和洋折衷様式で、室内はゲストを迎える公共スペースと、個人の生活空間に分かれていて、中でも2階の天井は主に茶室などに用いられる、スギやヒノキを網代に編んで張った日本の特殊な「網代天井」になっているほか、日本伝統の市松模様の青と白の格子の壁があったりと、伝統がちりばめられつつも、とても特殊な造りとなっています。戦後は、国軍医院の宿舎として使われ、その後は老朽化により解体の危機にさらされましたが、芸術家や学術界から保存を呼びかける声が上がり、2010年に歴史的建築物に登録され、2017年から修復に乗り出していました。敷地内の庭には池もあり、夜になるとライトアップされた「逍遥園」が池の水面に映りとても幻想的な雰囲気を生み出しています。その様子に地元・高雄の人たちでさえも「(高雄の)六合路の路地にこんな素晴らしい場所があったなんて!」と驚いているようです。この「逍遥園」は参観無料ですので、さっそく多くの人が訪れているようですよ。

このほかにもまだ、台湾の各地で、歴史的建築物のリノベーションが進められています。台湾旅行はまだ先になりそうですが、解禁になったら、そんな新しくなった歴史を感じる建物をめぐってみるのも面白いかもしれません。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 07 Nov 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-10-31_台東(多良駅~金崙駅)

≪トーク①:台鉄“南迴線“まもなく電化工事完了!「多良駅」も復活計画≫

先日、在来線台湾鉄道が、現在電化工事を行っている台湾南部・屏東県の枋寮鄉から台東県の台東駅に至る南廻線(南回り鉄道)が12月23日に電化工事を完了し、全線開通すると発表しました。今年の3月にこのコーナーでも、台湾東部・台東県太麻里にある“台湾で最も景色の美しい駅”として有名な「多良站」の横に電化プロジェクトにより新しいトンネルが完成したという話題を紹介しましたが、それもこの工事の一環だったんです。

この屏東県の枋寮鄉から台東県の知本までの電化工事が完了し、開通すれば、台湾一周鉄道路線の全面電化が完了します。電化開通後は、普悠瑪やプッシュプル方式の特急列車を投入する予定だそうで、これにより高雄から台東までの移動が最大で27分も短縮できるようになるそうです。

台湾の東エリア、中でも台東県は自然も豊かで旅行で訪れたい人気の場所ですが、交通の便が良くないことからなかなか行くことができないという人も多いのですよね。でも、これによってちょっと利便性が良くなりそうですね。

ところで、“台湾で最も景色の美しい駅”と言われる「多良」駅ですが、その理由は、この駅は、近くの「金崙」駅と「瀧溪」駅間が長いことから作られたのですが、もともとは山の斜面で、両側にはトンネルという場所ということで、特別に高架設計で建てられました。それによって、ホームから太平洋が一望できる駅となり、“台湾で最も景色の美しい駅”と呼ばれるようになりました。また、ホームの柵が赤色で、青い海、青い空に映える赤い柵…というコントラストが、写真映え、最近ではインスタ映えすると人気なんです。

その「多良」駅、2006年に廃駅となっていて、今は列車が止まることはないのですが、人気の観光地となっていることから、駅を復活させようという動きが出ています。台湾鉄道は、「多良」駅を無人駅として復活させ、条件付きで維持管理や土地活性化のための商業誘致を行いたいと考えているそうで、これについては地元の太麻里郷が前向きで、県とも全面的に協力していく方針だということです。復活の可能性は高そうですね。

ただ、早くても南廻線(南回り鉄道)の電化工事が終了して、2022年3月以降になるとのことですので、実際に「多良」駅で乗り降りできるようになるまでにはまだもう少し時間がかかりそうですね。また、全列車が停車するわけではなく、おそらく日本でいう“普通列車”にあたる「區間車」と観光列車に限られる見込みです。

そして、「多良」駅までやってきたら、すぐ近くにある「向陽薪傳木工坊」にも足を運んでみてください。2009年に台湾を襲った大型台風「八八水害」の後、多良村の被災エリア復興計画として多くの支援を受けて立ち上がった施設で、以前「多良國小」だった2階建ての校舎をそのまま利用し、木工工作室を作っています。ここでは流木などを使って作られた木工作品を販売していたり、このエリアの集落のママさんたちがご飯を作る「食工房」があります。工房でDIY教室をやっていることもあります。そして、この建物も高台にあるので、ここから眺める太平洋も素晴らしい景色です。海が見渡せる場所にウッドデッキがあって、そこに天使の羽のオブジェがあるので、その前に立って写真を撮る人がたくさんいます。軽く食事もできますので、素敵な景色を眺めながらゆっくり過ごすのもいいですね。「多良」駅まで来たら、ぜひ足を運んでみてください。

“台湾で最も景色の美しい駅”、台東県の「多良」駅までのアクセスは、現在は列車は止まりませんので、他の駅で降りて向かう必要があります。近い駅は「金崙」駅と「瀧溪」駅になりますが、どちらの駅も列車によっては止まらないものもあるので、時間を合わせるのが大変かもしれません。それなら、大きな駅、「台東」駅、「太麻里」駅、「大武」駅といった駅で降りてバスに乗り換えるほうが便利ですよ。降りるバス停は「多良」バス停です。ただどの駅もバス乗り場は駅を出てから5分ほど歩くので時間にゆとりをもって移動の計画を立ててくださいね。

≪トーク②:金崙溫泉≫

夏に「多良」駅まで行ったら、金針花(ワスレグサ)の花畑を見に行くのがおススメですが、ちょうどこの時期、肌寒くなった秋から冬にかけて「多良」駅を訪れるなら、お隣の駅、「金崙」駅周辺の「金崙溫泉」に浸かりに行くのもおススメですよ。台東で温泉といえば、知本温泉が有名ですが、この「金崙溫泉」は、泉質がいいと人気なんです。弱アルカリ性炭酸水素ナトリウム泉。無色透明で少し硫黄の香りがします。湧き出るお湯の量も豊富で、駅近くには温泉旅館などがあるのでそちらで温泉を楽しむのもいいですが、時間に余裕のある場合は、金崙溪畔まで行って、渓流の傍で、自分で温泉を掘って湧き出た温泉に入る…という楽しみ方もできます。周辺の木々の緑に赤色が映える橋の下付近には、誰かが掘った温泉の跡がいくつもありますよ。まさに自然の中の天然露天風呂です。ただ、温度が70℃から90℃前後と高いので、掘ってすぐ入るのではなく、冷めるのを待ってから入るんだそうです。ちなみに、道具を貸し出したりしてくれる場所はありませんので、もし自分で掘って入りたい場合は、シャベルを持参しなくてはなりません。そして。開けた河畔ですので、水着を着て入ってくださいね。

シャベル持参は難しいな…という方は、温泉旅館も数多くありますので、そちらでゆっくりお湯の楽しむのをおススメします。

そうそう、金崙溫泉には有名なセブンイレブンがあります。なんと、高温の温泉が湧き出る温泉地だけに“温泉玉子”をテーマとしたセブンイレブンなんです。台湾のコンビニエンスストアには大体どこもイートインスペースがあるのですが、お店の中のイートインスペースの一部のテーブルと椅子が温泉玉子を半分に割ったような形をしたものになっているほか、目玉焼きを焼いている大きなフライパンのオブジェがあって、実際にフライパンの中に入って写真を撮ったりして遊んでいる人もいます。よく見るとフライパンのある位置の上、天井にはフライ返しや胡椒をかけているようなオブジェもあって、自分も一緒に炒められているような気分になります(笑)。ちなみに、時計も目玉焼きを焼いているフライパン型の時計だったり、トイレの便座も蓋を閉じると本当に卵のような形をしています。遊び心満載のセブンイレブンです。また、お店の外にもポップな椰子の木のオブジェがあってそこでは蛇口をひねるとお湯が出て足湯が楽しめたり、猿かな?熊かな?何の動物だろう…というキャラクターが桶型の温泉に浸かっているオブジェがあったりして、人気のお店です。

ただ2019年に高架道路「金崙大橋」が開通してから、これまでは道を曲がって金崙村に入ってきて、お買い物をしたり休憩をしていた車が、そのまま真っすぐ抜けてしまうため、このセブンイレブンの売上が落ちてしまい、店員さんが休みの日にも看板をもってお店をアピールしたりしていることがメディアでも取り上げられています。小さな村で24時間営業を続けていくことの大変さと、その中での店長の努力が紹介されていて、それを見た人たちが実際にお店に立ち寄ってブログで発信したりもしています。皆さんも、金崙を訪れた際にはこのセブンイレブンにも立ち寄ってみてください。チェーン店とはいえ、他と同じではない雰囲気と、元気な店長さんが迎えてくれますよ。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

10月ももう今日で終わり。明日からは11月です。台湾も“涼しい”から、だいぶ“肌寒く”なってきました。今日ご紹介した台東県は台湾の南東部・熱帯地方に位置するので台北ほど寒くはないようですが、それでも秋ぐらいから本格的な温泉シーズンがやってきます。温泉を目的に台湾をめぐるならやはり湯気が恋しい、秋から冬がおススメですよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 31 Oct 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-10-24_深坑

≪トーク①:“臭豆腐”の街・深坑≫

台湾の食べ物はどれも美味しい!という声をよく聞きますが、でも詳しく聞いてみると、香菜(パクチー)や九層塔(台湾バジル)、八角(はっかく)といった香辛料や、臭豆腐が苦手だ…という日本人が多いようです。私は香辛料系は最初から大丈夫、というかむしろ好きなほうでしたが、やはり臭豆腐だけが苦手でした。ですが、おいしい臭豆腐に出会ってから食べられるようになりました。臭豆腐苦手なのよねぇ…という方はもしかしたらまだ、おいしい臭豆腐に出会えてないだけかもしれませんよ。そんな方はぜひ、台湾北部・新北市の深坑に足を運んでみてください。

台北市の南東、台北市立動物園やお茶で有名な、猫空から車で15分ほどの距離にある深坑。ここは、「臭豆腐の街」として有名なんですよ。

「えぇっ?!あの臭い豆腐の街?」と毛嫌いしないでください。おいしい臭豆腐はもちろん、もともとここは「豆腐の故郷」と呼ばれている場所で、おいしい豆腐料理や、豆腐を使ったアイス、ケーキ、パンなど豆腐スイーツも楽しめますし、タケノコや黒豚肉が有名な人気観光地なんです。

深坑は四方を山に囲まれた、あたかも坑(あな)の底のような地形だったことから“深い”、炭坑の“坑”という字を書いて「深坑」という名前が付けられたそうです。現在は新北市で最も小さな町、そして台湾全体でも最も小さな町ではありますが、その名は全国的にも有名です。というのも、ここはかつて日本統治時代、文山エリアの行政の中心だったんです。当時は台北と北東部・宜蘭を往来する際には必ず通る場所で、さらには近くの茶葉や染料の集散地だったことから深坑の街ができ、とても栄えました。

ただ戦後、道路や鉄道の整備が進み、水運が廃れ深坑は衰退をしていきました。

しかし後に、このあたり一帯は水がきれいだったこともあり、にがり製法で作った豆腐がおいしいと注目を集め、「豆腐の故郷」として知られるようになり、老街(オールドストリート)が今度は観光地として人気を集めるようになりました。

そんな深坑老街は2012年にリニューアルしたのですが、リニューアルの際にも歴史ある建物を残し、赤レンガのアーケードがおよそ200m続く趣のある老街となっています。

深坑老街の入り口には町のシンボルとなっている大きなアカギの樹があって、訪れた人たちをお出迎え。バスを降りたら大きな木がすぐに見えるので、深坑で友達と待ち合わせをする際の目印となっていますよ。

ちなみに、そのアカギの樹側から深坑老街に入ってすぐ左手に、建物の入り口に屋台を構えている「金大鼎串焼香豆腐」が私のお気に入りです。初めて深坑に連れて行ってもらったときに教えてもらったお店なんですが、人気のお店で、いつも行列ができています。ここの臭豆腐は箸で食べるタイプではなく、串に刺してあって、食べ歩きしやすい揚げたタイプの臭豆腐です。トッピングのパターンがいくつかあるのですが、写真付きで金額とともに表記されているので、中国語がわからなくても大丈夫です。私はいつも泡菜(台湾風キムチ)と香菜(パクチー)、花生粉(ピーナッツパウダー)の全部をトッピングしたものを選んでいます。揚げたタイプの臭豆腐ですので匂いもあまりせず、臭豆腐初心者にもおすすめですよ。

なお、台湾人の友達のおすすめは、老街の中ほど右手に「集順廟」という海運の女神・媽祖を祀った廟があるんですが、その前にある「廟前阿家的店(廟前の阿さんの店)」がおススメだそうです。友達曰く、大体、どこの老街も廟の周りから栄えていくので廟の前にある老舗のお店はおいしい!と言っていました。その真偽はぜひ皆さん自身で確かめていただきたいと思いますが、確かにここの臭豆腐も美味しかったですよ。こちらはお店に入って食べるタイプです。

このほかにも、川側のお店ではテラス席があるお店もあって、深坑の自然をゆっくり楽しみながら食事ができるところもありますし、最近はおしゃれな雰囲気の豆腐を使ったパンのお店や、かわいい雰囲気の豆腐ソフトクリームのお店など、新しいけれど、“豆腐の故郷”深坑の特色を生かしたお店も数多くあります。

これまで深坑を知らなかったという方も、「臭豆腐の街」と聞いてしり込みしていた方も、ぜひ次回、台湾に来られた際には深坑にも足を運んでみてくださいね。

ちなみに、赤レンガ造りの建物のというと、最初は、乾物屋がいっぱい集まる台北市の有名な迪化街や新北市の三峽と似てるな~なんて思いましたが、夕暮れから夜にかけて、オレンジ色のライトが灯った時の雰囲気は、また他の老街とは違ったちょっと幻想的な感じで、個人的には一番好きな雰囲気でした。ここはゆっくりと過ごすのがおススメです。

≪トーク②:豆腐のDIY体験もできます!≫

「豆腐の故郷」、「臭豆腐の街」として有名な深坑─。ここでは、その名物である“豆腐のDIY体験”もやっています。深坑遊客服務中心(シェンクン・トラベルサービスセンター)では、実際に豆腐液を温め、にがりを入れて、豆腐を形成する…という工程を体験することができます。「豆腐の液を入れるときはそ~っと優しく」など、コツも教えてくれますよ。完成した豆腐は、台湾の伝統市場などでよく見かける格子模様のどっしりとした木綿豆腐。出来上がった豆腐はその場でお醤油をかけて食べます。出来立ての美味しい豆腐はお醤油をかけなくてもいいくらいです。この“豆腐のDIY体験”は事前に予約が必要です。少人数でも予約はできますが、10人以上の予約で開催となりますので、少人数で申し込んだ場合は、人数が集まらず開催されないこともあります。また、説明や予約サイトは中国語となっていますので、もしお友達など集めて中国語がわかる人も含めてみんなで参加できるといいかもしれません。詳しくは「深坑農產品推廣中心(シェンクン・農産品プロモーションセンター)」のサイトでチェックしてくださいね。HPは、「深坑農產品推廣中心」で検索するか、アドレスはhttp://promotioncenter.strikingly.com/ です。

「豆腐の故郷」、深坑─。台北市内からのアクセスもいいので便利ですよ。台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブラウンライン「木柵」駅下車。駅前の道路を横断した側のバス停から660番、666番のバスに乗って「深坑」バス停下車です。バスを降りたら最初に話したようにすぐに大きなアカギの樹が見えますよ。

ぜひ「豆腐の故郷」で臭豆腐も怖がらずにチャレンジしてみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

10月ももう下旬に差し掛かり、そろそろ年末の話題が出始めてきました。台湾の年末といえば、新北市のクリスマスイベントや、台北101のカウントダウン花火などが有名ですよね。ただ今年(2020年)は新型コロナが世界中で広がり、まだ猛威を振るっていることから、台湾内は水際で抑え込んでいるとはいえ、開催されるのかどうか、台湾の人たちも気になっていました。

そのことに関して先日(21日)、台北市の柯文哲・市長が、「台湾の現在の状況だと年越しイベントを行うことは可能だが、もし台北市で新型コロナウイルスの新規感染者が週に15人以上出た場合、年末の年越しイベントを含む大型イベントを取りやめざるを得ない」としました。

また、新北市の侯友宜・市長も、恒例のクリスマスイベントの開催問題について、「感染状況を見て調整する」とし、「全体のことを考えて中止すべきなら中止する」とコメントしています。

このどちらのイベントもとても有名で、海外からだけでなく台湾内の各地からも多くの人が集まるだけに、やはり慎重になっています。

台湾で生活をしていると、マスクや手洗い習慣が以前より浸透したなぁということと、やはり海外から観光客が来ないということで、観光地に空き店舗が増えたなというのはありますが、生活をしている中での深刻さはそれほど感じません。ただそれは逆に考えるとそれは他の状況が深刻な国々と比べると油断している部分が大きいかもしれません。北半球、欧米の状況を見ても新型コロナはまだ沈静化していません。また最近では海外からの感染例が増えていることから、台湾の新型コロナウイルス感染症対策本部である中央感染状況指揮センターの陳時中・部長は、秋冬における新型コロナウイルス感染症の再燃を防ぐため、11月に防疫対策をさらに厳しくする考えであることを示しました。詳細はまだ検討中だとのことですが、水際対策と、市中感染防止対策を強化する見込みです。

そしてこれからの季節は新型コロナの予防や注意が必要なだけでなく、インフルエンザにも気を付けましょう!

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 24 Oct 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-10-17_礁溪温泉

≪トーク①:今、大注目の純粋な“美人湯”、「礁溪温泉」≫

台湾も朝晩だけでなく日中もすっかり秋の風になりました。北部では肌寒く感じることもあって、バイクに乗る人などは早くもダウンジャケットを着ている人も見かけました。さすがにダウンはまだ早いのでは…と思いますが、肌寒さを感じるようになると恋しくなるのが“温泉”─。このコーナーでも何度か温泉スポットをご紹介していますが、台湾も温泉大国なんです。雲林県、彰化県、離島の澎湖県、この3つの県を除く台湾の全ての県市にいくつもの温泉があります。これまでに、日本人にもなじみのある温泉スポット、北投や陽明山、烏來などを紹介したことがありますが、今、宜蘭の礁溪温泉が注目を集めています!

台湾の温泉年齢は5000年前にさかのぼるとされています。多くが地殻変動の過程で発生していて、台南の關子嶺温泉や屏東の四重溪温泉のような変成岩エリアの温泉や、陽明山公園内の大屯火山群や台東の離島・綠島のような火成岩エリアの温泉が多くあります。そんな中、この宜蘭の礁溪は、珍しい堆積岩エリアの温泉です。泉水は砂利でろ過され、とても純度が高いとされています。宜蘭自体が“水のキレイな土地”として有名ですが、温泉も純度が高いんですね。

さらには礁溪温泉は平野部に湧き出していて、珍しい平地温泉なんです。そのため、アクセスもよく気軽に行けるので、人気が高まっていたのですが、なんでも先ごろ、この礁溪にある「兆品酒店礁溪(メゾン・デ・シン・ホテル・ジャオシー)」が、ホテルのあるエリアの温泉をアメリカにあるバイオベース試験や水の分析などを行う研究施設「Beta Analytic」に送り、調べてもらったところ、なんと23,740年前の温泉であることがわかったそうです!しかも、地表の水の影響を受けていない温泉で、炭酸水素ナトリウムのミネラル濃度が高く、純粋な“美人湯”だということが判明したんです。

日本の温泉地では、各旅館やホテルが観光客の注目を集めるために泉質を掲げていますが、多くの旅館やホテルではさらにはお湯を調べてもらい、温泉年齢もあわせ自身の温泉に特色を加えたりしています。利用者もその泉質や特色をみて、それをお目当てに入りに行ったりしますよね。

今回、この「兆品酒店礁溪(メゾン・デ・シン・ホテル・ジャオシー)」が北部台湾で初めて日本スタイルの手法を用いて泉質の特性のエッセンスを取り入れたホテルとして、温泉好きにアピールをしています。

もちろん、礁溪 温泉はこのホテル周辺だけでなく、礁溪 エリアは温泉街ですので、あちらこちらに温泉があります。

まず、在来線台湾鉄道の礁溪 駅を出てすぐ、駅前のロータリーには早速「足湯」がありますよ。駅自体もそんなに大きくないですし、このロータリーも本当に、周りをバスやタクシー、送迎の車が通る小さなロータリーなんですが、その真ん中に足湯があります。駅に降り立ったら早速、楽しめますよ。

台北から礁溪まで向かうのであれば、バスも便利です。台北駅の裏にある台北長距離バスターミナルからだと葛瑪蘭客運(カバラン・バス)が、市政府駅にあるバスターミナルからだと首都客運(キャピタル・バス)、圓山駅や南港展覽館からは國光客運が、礁溪に向かって出ています。ちなみに、桃園国際空港からも統聯客運(ユー・バス)が礁溪に向かって出ていますので、空港からまっすぐ向かうこともできますよ。

バスで礁溪まできたら、バスターミナルの近くに「礁溪溫泉公園」と「旅遊服務中心(トラベルサービスセンター)」があるので、まずはここを訪れるといいかもしれません。「礁溪溫泉公園」内には、公園の緑を眺めながらゆっくりとできる広い無料の足湯スペースや、イベント舞台「礁溪劇場」、そして日本スタイルの裸で入れる男女別の大衆浴場「森林風呂」があります。なぜわざわざ“日本スタイルの裸で入れる温泉”と説明したのかというと、台湾には水着を着て入る温泉と、裸で入る温泉があるんです。気をつけてくださいね。この「森林風呂」は有料ですが、入湯料は120台湾元(日本円およそ440円)です。

そして、この「礁溪溫泉公園」よりもっと人が多く集まっているのが、「湯圍溝溫泉公園」。礁溪温泉エリアの中心に位置します。

観光局のサイトの説明によると、礁溪温泉は、礁渓郷徳陽村の福崇寺の後方に小川があり、そこに温かいお湯が流れていたことから、当地の農民が仕事の帰りに浸かって帰っていたのが発祥だそうで、その温泉が流れる小川の上に小屋を建てて公衆浴場としていたそうです。今でもその名残から公衆浴場が2ヵ所残っています。この「湯圍溝溫泉公園」はその一体を宜蘭県が整備し、細長い温泉をテーマとした公園になっています。無料の足湯エリアには老若男女、多くの人があつまり、足湯を楽しんでいます。

また、有料ですが、足の角質を魚が食べてくれる「温泉魚(ドクターフィッシュ)」のコーナーもいたるところにあります。これ、なんというか、くすぐった気持ちいいんですよね~。私はなぜか右足のほうにたくさんの魚が寄ってきました。右足の方が角質がたまっていたのでしょうか…。

この他にも、美食エリアや休憩コーナーもあって、温泉を楽しんでは食事して、また違うお湯を楽しんでは休憩して…と一日中温泉を楽しめます。

もちろん温泉は年中楽しめますが、やはり寒くなってきたときに湯気が上がる中、ゆっくりとお湯を楽しむのが特に気持ちいいですよね。台湾で温泉に行くのなら、やはり秋から冬にかけてがおススメです。

≪トーク②:「礁溪温泉」エリア≫

礁溪はいたるところに無料の足湯があるので、足湯めぐりをするだけでも楽しいのですが、そんな礁溪ならではの変わったお店もあります。なんと、足湯に浸かりながら“ラーメン”を食べられるお店があるんです。「礁溪温泉公園」の脇にある、その名も「泡腳拉麵(足湯ラーメン)」店。ここはなんと、お店の外に足湯ができるテーブル席があって、そこでラーメンを食べることができます。寒い日でも足からお腹から、身体の芯まであったまりそうですね。なお、店内は普通のテーブル席となっているので、好きな席を選べますよ。

ちなみに、お店はこの「礁溪温泉公園」脇と、礁溪駅から徒歩6分のところにもう1店舗あります。もちろん、こちらも足湯席がありますよ。

あちこち温泉を巡って、帰る前に、駅の近くで、もしくはバスターミナルの近くで「泡腳拉麵(足湯ラーメン)」を足湯を楽しみながら食べて帰る…という旅の締め方もいいかもしれません。礁溪に行ったらぜひ「泡腳拉麵(足湯ラーメン)」にも行ってみてくださいね。

礁溪駅前からたくさんの温泉宿が並ぶ礁溪。中にはなかなか年季の入った看板のホテルも数多くありますが、高級リゾートホテルは街を少し抜けた山のふもと辺りに点在していますので、私のように行き当たりばったりの旅よりも、温泉に関しては事前にリサーチしてから行く方がおススメです。

なお、最初にご紹介した、23,740年前の温泉で地表の水の影響を受けていない、炭酸水素ナトリウムのミネラル濃度が高い、純粋な“美人湯”であることが認められた「兆品酒店礁溪(メゾン・デ・シン・ホテル・ジャオシー)」は、在来線台湾鉄道「礁溪」駅、もしくは礁溪長距離バスターミナルから、ともに徒歩15分です。宿泊の方は予約制で礁溪長距離バスターミナルからの送迎サービスがありますので利用の際には問い合わせてみてください。

≪トーク③:新型コロナに関する情報≫

今年は新型コロナの影響で国を跨いだ移動が大きく制限されていますが、交通部観光局は先日、今年の訪台者数がおよそ135万人にとどまるとの見通しを明らかにしました。昨年の訪台者数はおよそ1,186万人だったので激減していることがわかりますよね。訪台者数が年間140万人を割り込むのは1980年以来なんだそうです。

観光局の統計によると、今年の1月から8月までに台湾を訪れた旅行者はおよそ129万人で、このうちおよそ125万人が1月から3月までに台湾を訪れていました。台湾は3月19日に外国人の入国を原則禁止とする措置を開始したことから、この影響で4月は2,559人にまで落ち込みましたが、6月末に制限を緩和したことで7月には1万1,748人にまで回復しました。この数字の回復に貢献したい!台湾に行きたい!と思ってくださっている人も多くいるかと思いますが、観光に関してはまだ時間がかかりそうですね。

私も普段は年に1回、旧正月の頃にしか日本に帰っていなかったのですが、好きなときに帰れない…となると帰りたくなってしまいます。お互いに、台湾ロス、日本ロスですね。

でも、日本も今月から世界全体対象となっている「危険情報」を引き下げる方向で検討しているということで、このまま収束が見えてくるといいなと思います。

旅行が解禁になったらいっぱい台湾を楽しむために、いろんなスポットをチェックしておいてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 17 Oct 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-10-10_双十国慶節祝賀大会の実況中継ダイジェスト版

双十国慶節祝賀大会の実況中継ダイジェスト版

Sat, 10 Oct 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-10-03_猴硐の「猫村」と「猴硐煤礦博物園區」

≪トーク①:猴硐「猫村」≫

台湾に住み始めた時、ちょっとびっくりしたのが、野良犬や野良猫が多いこと。都市部では多くはないものの、例えば、台北市内でも、台湾大学など広い大学の敷地内では犬たちが道端にごろ~んと寝転んでお昼寝をしていたりしますし、ちょっと郊外や、田舎の方に行くと、道端でも普通に出くわしたりします。

ただ、台湾の野良犬たちはおとなしくあまり吠えたりしないので、いらぬちょっかいなどをかけたりしなければ怖いことはほとんどありません。一方、猫たちは路地などでよく見かけます。私が住んでいる場所は伝統市場が近いこともあってか、近所に野良猫が結構いるようで、夜中になると獲物を追いかけてなのでしょうか?近所の屋根の上を走り回ったり、他の野良猫とけんかする声などが聞こえてくることがあります。でも、これまでにそのことについてトラブルになっているのを見かけたことがありません。むしろ、定期的に野良猫に餌をあげに来る人を見かけていました。日本だと、野良猫に餌をあげると、そこに野良猫が集まってしまう…と嫌がる傾向にあるのですが、台湾の人は違うのかしら?と思っていたところ、先日、台北市が「野良猫の餌やり場の設置を進めていく方針だ」との発表を行いました。何でも、今年度中に台北市内に少なくとも45ヶ所の雨除けをつけた餌やり場所設置して、そこにはトイレの砂や消毒液なども置くんだそうです。今回、このニュースを耳にして、なるほどと思いました。台北市は「野良猫にやさしい街づくり」に取り組んでいるんだそうです。

台北に限らず、台湾の人たちは動物たちと生活の距離感が比較的近い印象です。

そんな台湾の中でも、たくさんの猫たちが自由にのんびりと暮らしている場所があるのを知っていますか?新北市の東側、瑞芳區の“猴硐”です。

実は“けものへん”を付けない字”侯”の表記の場合もあります。これはかつて、“猴”という字はあまりよくない意味があるとして、“侯”に変更したのですが、地元の人たちからの提案で馴染みのある“猴”を使い続けていたそうです。今では元々の猴”の字に戻っていますが、時々、両方の表記が見られます。

そして“硐”の字は、元々は“洞”だったそうですが、炭鉱で働く人が多い中、“洞”という字は水害などを連想しよくないとして“硐”という字に変えたそうです。

瑞芳區といえば、日本人観光客に大人気の九份や、スカイランタンがあげられる場所でおなじみの十分が有名ですが、ちょうどその九份と十分の間に位置するのがこの“猴硐”です。

この“猴硐”は “猴”という字からもわかるように、昔、たくさんの“サル”が住んでいたことからその名がつけられたそうです。昔は猫じゃなくて猿がいっぱいいたんですね。この一帯は炭鉱や金鉱の採掘によって、重要な貨物駅として猴硐駅ができたんです。それまでは山にたくさんのサルが住んでいた静かな場所でしたが、採掘がはじまり人が住むようになって、その頃、ネズミ除けのために猫を飼い始めたんだそうです。ところが、炭鉱業が廃れるにつれて人口は減少。一方で当時の飼い猫たちの子供が増えていったようで、今では住んでいる人口よりも猫の数の方が多いといわれていて、村のいたるところで猫に出会えます。そして2009年ごろからこの猴硐が“猫村”として注目を集め始め、今ではすっかり“猫村”という観光地として有名になりました。

まず、猴硐駅で電車を降りると早速、色々な猫の看板や置物、猫の足跡のペイントなどが迎えてくれます。時々、早速本物の猫ちゃんが駅でお出迎えしてくれたりもします。猫駅長のオブジェもあるので、ここで写真撮影をしている観光客の姿もよく見かけます。

猫たちがたくさん集まる“猫村”は、その猴硐駅の改札を出て、駅舎から右手に続く「猫橋」を渡った駅の裏手にあります。この「猫橋」には通路の両サイドにキャットウォークやキャットタワー、そしてジャンプ台などがあるので、“猫村”に到着する前から早速ここでいろんな猫たちに出会えますよ。

そして「猫橋」を渡ると“猫村”に到着!小さな集落なんですが、あちらこちらに猫の看板や、猫のイラストがあって、村をあげて盛り上げているのがよくわかります。

そして主役の猫たちはというと…、探す必要もなく、本当に村のあちらこちらにいます。人を見かけると自ら寄って来る人懐っこい猫もいれば、だれが来てもお構いなしで寝ている猫など、猫の種類も個性もそれぞれ。そして訪れる人たちも、寝ている猫たちの邪魔はしないように…と、人と猫がちょうどいい距離感じ同じ時間を過ごしています。

“猫村”として知られるようになってから、猫グッズのショップやカフェも少しずつ増えていますよ。もちろん“猫村”のお店たち。カフェに入ればお店の看板猫たちがいたり、ショップでは商品に紛れて猫が寝ていたりします。猫好きにはたまらないスポットですよ。その様子は、アメリカCNNがおススメする世界の6大猫スポットにも選ばれています。

ちなみに、ここの猫たちは自由に生きている野良猫ではありますが、村の人たちや猫好きのボランティアたちが協力して、ワクチン接種や避妊による個体コントロールなどを行っているそうです。

なお、この“猫村”は元々住宅エリアですので、もちろん住んでいる方もいるので、私有地に入り込まないように気を付けましょう。この他にも“猫村”を訪れる際には幾つか注意があって、「猫たちに人間の食べ物をあげないでね」とか、「猫たちがびっくりするのでフラッシュは炊かないようにしてね」とか、「猫たちと喧嘩になって怪我をするといけないから犬は連れてこないでね」といった“お約束”がありますので、訪れる際にはルールを守って楽しんでくださいね。

≪トーク②:“猫村”だけじゃない、「猴硐煤礦博物園區」≫

“猴硐”の魅力は“猫村”だけではありません。“猫村”とは駅を挟んで反対側、駅の正面側には猴硐がかつて炭鉱の地として栄えた歴史を紹介する「猴硐煤礦博物園區」があります。その中の「願景館(ビジョン館)」という建物では、その当時の工場のジオラマや、写真や映像を通して、この猴硐エリアの歴史を紹介しています。

ちなみに、この「願景館(ビジョン館)」の建物自体も元々は倉庫として使われていた建物なんだそうです。

また、「願景館(ビジョン館)」のすぐ横には、当時台湾で最先端だったという石炭の選別工場跡が残されています。なんでも当時は、各鉱山から採掘した石炭をトロッコでここに運び、洗浄・選別を行っていたんだそうです。現在、立ち入ることはできませんが、その歴史ある建物を写真に収めていく人も多くいます。この工場跡には入れませんが、当時、山から基隆河を跨いで石炭を運んでいた橋「瑞三大橋」は、キレイに改修され、渡ることができますよ。橋を渡りながらその歴史と自然をゆっくり感じるのもいいかもしれません。

この他にも、駅周辺には屋台やお土産屋さんもあります。猴硐らしく猫の形をしたパイナップルケーキや、炭鉱の町をイメージした竹炭のお菓子などもありますよ。また、周辺を散策するとき、ぜひ道路標識や案内標識にも注目してみてください。ちゃんとオフィシャルの道路標識に、「猫飛び出し注意」というのがあって、しかも猫のシルエットが標識によって違うんですよ。一方で、観光地を示す案内看板には、ヘルメットをかぶってシャベルを持っているサルの看板がついています。猴硐の名前の由来となったサルと、炭鉱の町というイメージのキャラクターなんですね。

猫好きにはたまらない、いや猫好きじゃなくても楽しめる猴硐エリア。九份や十分と比べると知名度はあまり高くありませんが、歴史と豊かな自然と、そこに暮らす人や猫との触れ合いができる猴硐にもぜひ足を運んでみてくださいね。

猴硐エリアまでのアクセスは在来線台湾鉄道の宜蘭線に乗って台北駅からおよそ1時間、「猴硐」駅下車です。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

先日(10/1)は中秋節でした。台北はとてもいい天気できれいな月を鑑賞することができましたが、皆さんのお住まいのエリアはいかがでしたか?台湾の中秋節は、皆でバーベキューをする習慣があるので、中秋節の夜は通りのあちらこちらで屋外バーベキューが行われていました。

また台湾旅行が解禁になったら、中秋節のタイミングで訪れてみてください。台湾の独特な文化を見ることができますよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 03 Oct 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-09-26_“サファイアの泉”こと「陽明湧泉」開放拡大

≪トーク①:“サファイアの泉”こと「陽明湧泉」開放拡大≫

今週の台北は風が涼しくて秋を感じる1週間でした。皆さんのお住まいの場所はいかがですか?暑さが和らいでくるこの時期からがお出かけにはちょうどいいですよね。

今、台湾では海外旅行に行けない代わりに、国内旅行が盛り上がっていて、台湾中南部や、宜蘭・花蓮・台東といった東側、そして離島への旅が人気です。逆に台北の旅行市場は“停滞”しているそうです。

台北市観光宣伝局によると、台北市の観光スポットで、今年(2020年)上半期の観光客減少幅が最も大きかったのは、「国立台湾故宮博物院」で前年同期と比べて延べ178万4273人減少、その減少比は-83.74%。次いで、「台北101景観台」が延べ88万9,060人減少の-75.53%、そして「華山1914文化クリエイティブパーク」が延べ160万9,093人減少の-68.43%、「国父紀念館」が延べ159万7,380人減少の-63.77%、「中正紀念堂」が延べ177万5,493人減少の-63.56%だったそうです。新型コロナの影響で外国人観光客が来られなくなっていることから、去年から軒並み大幅に減少しています。

そこで国内旅行先として台北もアピールして行こうと、台北市が“秘境”を広く一般に開放することにしました。その秘境とは、台北市北部に位置する陽明山にある「陽明湧泉」─。

この「陽明湧泉」は日本統治時代に発見され、「アジアNo.1の湧き水」と呼ばれている場所で、現在管理をしている台北自來水事業處の説明によると、水源は地下の泥の層や砂利の層など自然によってろ過された後、山の岩の間から湧き出ていて、水質がよく、ミネラルも程よく、再度沈殿やろ過など、それ以上の処理をする必要はないそうです。水質はピュアで甘みがあり、そのまま飲むことができる、“台湾で最も素晴らしい水源”なんだそうですよ。

その水質のよさ、ピュアさがひと目でわかるほどに、水は美しい透き通ったブルーの色をしていて、その美しさから宝石に例えて「サファイアの泉」とも呼ばれています。その水質のよさから、かつては陽明山から現在の総統府である“総督府”までこの水を引いていたそうです。

でもこの「陽明湧泉」、2014年に初めて“秘境探索”として開放されたのですが、実は普段は開放されていません。開放されるのは1年で1回、しかもたったの3時間のみ!なんでも、もし全面解禁してしまうと、おそらく人気スポットとなってしまうことが予測されることから、環境を守るため、毎年、国連が定める「世界水の日」である3月22日前後に行われる「天母水道祭り」のときの3時間だけの開放となっています。

そんな“秘境”が今回、台北観光を盛り上げるため、開放の枠を大幅に広げるんです!…とは言っても、個人で好き勝手に行くことはできません。毎日1組40人の団体を2組、つまり1日80人のみ訪れることができます。

先日、この「陽明湧泉」を管理する台北自來水事業處が一部の旅行会社のスタッフを「陽明湧泉」に加え、6つの普段は立ち入り禁止の水源地などに招待したところ、皆とても興味を持ったそうですよ。

この「陽明湧泉」立ち入りの受付は10月1日から始まります。開放している間は、旅行会社がそれぞれ、この「陽明湧泉」に加え、「天母古道」や「陽明山国家公園」といった付近のスポットとあわせた“半日ツアー”もしくは“1日ツアー”を企画しているそうです。

今回の開放は、環境のことを考え、団体客は一律、食べ物の持ち込み禁止、ごみを落とさない、立ち入りの際は清掃保護スタッフおよび現場監督をつけることという3つのルールが設けられています。

現在のところ、開放の期間がいつまで…という情報は入ってきていませんので、もし今回の開放が、環境も守りつつうまくいけば、今後も続いていくかもしれませんね。

ちなみに、「陽明湧泉」の湧き水自体は無色透明ですが、水が湧き出ているところの材質が現地で豊富に産出される「紫蘇角閃安山岩」というもので、その岩が光を反射して“サファイア色”に見えるんだそうですよ。

≪トーク②:「天母古道」ハイキング!≫

そんな「陽明湧泉」があるこの一帯は「草山水道系統」と呼ばれ、2004年に台湾初の「系統性古蹟」として、台北市指定古跡に認定されています。「陽明湧泉」はその「草山水道系統」の中で最も重要な水源なんだそうです。

もちろん「陽明湧泉」にも訪れてみたいのですが、この「草山水道系統」は豊かな自然と歴史にあふれているので、散策にもおススメですよ。「天母古道」は、ハイキングコースとしても人気です。

台北のメインステーション台北駅前のバス停から、もしくは台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインの「士林」駅から「中山幹線」バスに乗って、「天母」バス停下車。10分ほど歩くと「天母水管路登山口」という入り口に到着します。

海抜は300mとそれほど高くなく、初心者でも歩きやすいコースですが、入り口に到着するとまずは石の階段が見えます。これでちょっと心が折れそうになりますが(苦笑)、ハイキングスタート。

この登山口近くには「三角埔水力発電所跡(三角埔水力發電廠古蹟)」というこれも古跡のひとつの建物がありますよ。およそ200mの高低差を利用して水力発電を行っていたそうです。昔は外壁を迷彩柄に塗られていたそうですが、現在はシンプルな白に塗り替えられています。

ちなみに、「三角埔」というのは「天母」の昔の名前なんだそうです。

階段の途中、民家もありますがそれをさらに登っていくと、途中から黒い大きな水道管が道の脇に現れます。これは陽明山の水を山の下の台北盆地に届けるために日本統治時代に作られたのもので、もう90年近い歴史がある水道管です。これももちろん“古跡”のひとつになっていますよ。そんな歴史も感じながら、さらにちょっと登ると、東屋のような休憩スペースがあるので一休み。ここで石の階段は終了です。ここからは傾斜はこれまでよりゆるく、長いハイキングコースとなりますので、ゆっくり自然や時折見える眼下の風景も楽しみながら歩いてみてください。

途中には東屋やベンチもあるので休憩しながら登れます。なお、サルが出るそうですので、食べ物あげないように、そして取られないようにだけ注意してくださいね。

案内看板に沿って、ぐるっと歩いて天母まで戻るコースでちょっとしたハイキング、春先や秋は心地がよくておススメですよ。

台北市内も観光スポット以外にも実は自然が豊かなんです。街中からアクセス良くすぐに自然に触れられるというのもいいですよね。

ぜひ、台湾に来てちょっと時間があるときにはそんな台北の自然も楽しんでみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

台湾はいつもは10月暗いまで暑い日が続いていたような紀がするのですが、今週はすっかり秋の風でした。新型コロナにも引き続き対策や注意が必要ですが、これからの季節は風邪にも気をつけてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 26 Sep 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-09-19_台湾北部最古の老街「三峽老街」

先週のこのコーナーでは、新北市の西にある陶器の街・鶯歌をご紹介しましたが、鶯歌まで行ったら、ぜひお隣の三峡まで足を伸ばしてみてください。鶯歌からバスに乗って20分ほど、「大漢溪」という川を挟んで南東にある三峡の老街(オールドストリート)は、赤レンガの建物が並ぶ風情あるスポットです。ここは台湾北部で最も古いオールドストリートとも言われていて、台湾でも数少ないほぼ完全な形で残っているノスタルジックなエリアですよ。

ここは清朝時代から重要な商業街道で、川を使って多くの物資が運ばれ、街にはお茶屋さん、藍染の店、樟脳の店、漢方薬の店、雑貨店などがあってとてもにぎわっていました。今は「三峡老街」と呼ばれていますが、この場所は、今の大漢溪、三峽河、橫溪といった3つの川の交わる場所であったことから当初は「三角湧」と呼ばれていました。日本統治時代にこの「三角湧」から「三峡」へと名前を変えたのですが、今でもオールドストリートの入り口にある「三峽派出所」の建物の入り口には「三角湧老街」と言う文字が書かれています。

日本統治時代にヨーロッパの近代化した街のスタイルを取り入れ、そこに日本家屋の造りや中国の南部地方独特の2階部分が1階の入り口の上に張り出していて、美しい柱で1階部分に回廊のような通路を作り出す「アーケード」を基礎に、多様なスタイルが融合したバロック式の建物が260mに渡って並んでいます。

オールドストリートの建物を見ると、上のほうに屋号や名前などが刻まれていたり、建物の三角屋根になっている部分の壁面には美しい装飾がされていたりして、その当時の繁栄ぶりがうかがえます。全体的には昔の日本の長屋のように赤レンガの建物が連なって統一された雰囲気ですが、一つ一つの建物に個性があって、それを眺めるだけでも楽しいですよ。

実は、この「三峡老街」は、建物も古くなり、一時期、人口もどんどん減っていったことから衰退の一途をたどっていき、取り壊しの危機に直面したのですが、最終的に、政府や学界、地元の熱心な人たちが奔走し、オールドストリートを完全に元のまま保存する形で2007年に修復が完了したんです。

今ではこのオールドストリートには、百年の歴史を持つ老舗のお店や、新たに登場した飲食店や雑貨店、お土産屋さんなど、様々なお店が入っています。ノスタルジックな街を楽しみたいのなら、人気の九份もいいですが、この「三峽老街」もおススメですよ。

そして「三峽老街」といえば、有名なのが「金牛角麵包(牛の角パン/日本語名:台湾クロワッサン)」!“クロワッサン”というとサクッとした食感ですが、この「三峡」のクロワッサンはちょっと違います。一見するとなんだかどっしりとしていて、そして艶っとした、ちょっと硬そうな牛の角のような形をしたパンです。でも食べてみると見た目のようなどっしり感や硬さはなく、中はサクッとふんわりした食感で人気なんですよ。よく知っている“クロワッサン”と思うと「ちょっと違う…」と思ってしまいますが、「牛の角パン」という別の種類のパンだと思うと美味しいパンですよ。味もプレーンのほかに、中にチョコレートや黒ゴマペーストが入ったものなど、色々な種類があります。

そして、なんと!この“台湾クロワッサン”を真ん中で半分にカットし、それをコーン代わりとした“台湾クロワッサン”ソフトクリームも売っています。一般のソフトクリームのコーンよりもふわっとした食感で、アイスとの相性もばっちりです!

この“台湾クロワッサン”のお店は「三峽老街」にありますので、この“台湾クロワッサン”を手にオールドストリートを楽しんでいる人も良く見かけます。「三峡老街」に来たら、ぜひ食べてみてくださいね。

≪トーク②:三峡エリアのその他の見所≫

「三峡老街」を巡ったら、「三峡清水祖師廟」という廟にもご挨拶に行ってみてください。ここは1768年に建てられた廟ですが、1833年に大地震により倒壊、その後再建されましたが、戦後、日本軍によって焼き払われてしまい、その後、2度目の再建。そして1947年から3度目の建て直しが行われています。この3度目の建て直しは三峡で生まれ育った有名な油絵画家の李梅樹氏が担当をしていて、実は現在に至るまで工事が続いています。なぜそんなに長くかかっているのかというと高い芸術性にこだわっているから。屋根のデザインが綿密に掘られた装飾が重なり合うようになっていて、“彫刻芸術の殿堂”とも呼ばれているそうです。

三峡河を渡った先に、この建て直しを担当している李梅樹氏の記念館もあるので、廟だけでなく、そちらにもぜひ足を運んでみてください。

このほかにも、「三峡区歴史文物館」は、日本統治時代、台湾で最も美しいオフィス建築物だとされていた“役場跡”で、その美しい建物の姿はそのままに、今では三峡の歴史を伝える文物館となっています。

建物の表も裏も木々や緑に囲まれていて、オールドストリートの賑やかさとは逆に、優雅で落ち着いた雰囲気となっていますよ。

そんなノスタルジックな街、三峡エリアへのアクセスは、台湾新幹線こと「台湾高速鉄道」、在来線「台湾鉄道」、台北新交通システムMRT(台北メトロ)の全てが乗り入れる「板橋」駅から、台北客運バスの702番、もしくは705番に乗って「三峽老街」バス停下車です。

三峡エリアもゆったりと楽しむのがおススメですので、のんびりと遊びに行ってみてくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 19 Sep 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-09-12_陶器の町「鶯歌」で器の宝探し!

台湾で食事に出かけると、高級な料理店以外はお皿は結構どこのお店も同じ種類のものを使っているところが多いなと思います。やはり屋台や食堂などは、割れにくいプラスチックのお皿が使い勝手がよく、多くのお店で使われていますが、中でもよく見かけるのは通称:「おいしい」シリーズ(笑)。台湾に来られた際に見たことがある方も多いのではないでしょうか。“日本語”で「おいしい」と書かれたプラスチック製のお皿で、丸いお皿、四角いお皿、お椀、レンゲまでいろんな形やサイズのものがシリーズであり、生活用品店にも豊富に置いてあるのでお店側にとっても手に入れやすく便利なのかもしれません。あまりにも台湾のあちこちのお店でこのお皿を見かけるので、日本人がお土産に買って帰ったりもしています。このお皿を見かけると日本人はきっと「あ、台湾の“おいしいお皿”だ」と台湾を感じるのかもしれませんね。

でも、台湾の人が食器類にこだわらないというわけではありません。家庭でも「ここぞ!」というときには素敵なお皿に料理を盛ってもてなしますし、茶器なんかは何種類もそろえていたりします。

そして、週末になると素敵な器を求めて、台北市をドーナツのようにぐるりと囲む新北市の西側に位置する鶯歌に多くの人が訪れます。

この鶯歌一帯は古くから粘土質の土壌があり、さらには薪や雑草、石炭資源が手に入りやすく、また水路交通も発展を続けていたことから陶器産業で栄えてきた“陶器の街”として有名です。

街の中心にある「鶯歌陶瓷老街」は名前に“陶磁器(陶瓷)”という文字が入っている通り、他のエリアの“オールドストリート”とはちょっと雰囲気が違い、“器を売るお店”がずらりと並んでいます。普段使いにいいものから斬新なデザインや高級なものまで、様々な種類の器を扱っているお店がたくさん並んでいます。日常使いの器などは同じようなものをあちこちのお店で見かけたりしますが、お店によって微妙に値段が違ったりしますし、独特なデザインのものなどはそのお店のオリジナル商品だったりしますので、みんないろんなお店を覗いて、見比べて、掘り出し物やお気に入りの器を探します。それがまるで宝探しのようで面白いんです。

お店の人によるとここ数年は、台湾の形をした白いお皿や、透かしが入った茶器が人気が高いと言っていました。

私も台湾に住み始めたばかりの頃、友達と食器を買いに鶯歌まで行ったんですが、あるお店でお皿を買ったら、その後に入った別の店でそれと同じ柄のマグカップが売っていて、またまた別の店に同じ柄のレンゲが売っていて、結局同じ柄のアイテムをそれぞれ別のお店で買い、最終的にはまるでセットで買ったかのような買い物をして帰りました。探せば探すほど色々出てくる…そんなこともあります。

なお、この「鶯歌陶瓷老街」で売られている器たちは鶯歌で作られたものが多いのですが、中には海外から輸入した器を扱っているお店もあって、日本の「有田焼」だったり「九谷焼」などが置いてあったりもします。

また「鶯歌陶瓷老街」には陶器のお店だけでなく、陶芸家の工房があったり、陶芸教室をやっているお店があったりして、簡単なDIY教室などは、中には席が空いていれば予約なしで飛び込みで参加できるものもありますよ。誰かへのプレゼンを作るもよし、自分用のお土産として作るのもいいですよね。

そして「鶯歌陶瓷老街」をずっと進んでいくと「鶯歌光點美學館」と書かれた、外観はちょっと近代的でありつつも、レンガの壁が「オールドストリート」にマッチしている建物が現れます。この建物は2015年にオープンしたもので、「スポットライト・アートセンター」をテーマに、アートな陶器や食器などの専門店をはじめ、工芸品やお土産屋さんそしてカフェなどが入っています。ここには、デザインなどにこだわった芸術的なちょっとお高めのものが多くあるので、特別なプレゼント選びなどにおススメですよ。また、アートスペースもあって展示会などのイベントも行われていたりするので、休憩がてらちょっと立ち寄るのもいいかもしれません。

そうそう、「鶯歌陶瓷老街」は、お店だけでなく町並みを見て周るのも楽しいですよ。「鶯歌陶瓷老街」は街の壁だったり道だったり…あちらこちらに陶器が埋め込んであったり、陶器のモザイクアートがあるんですよ。たとえば、お店の前においてある植物の鉢だったり、お店の住所のプレートだったり、「オールドストリート」のすぐ横にある小学校を取り囲む塀に陶器の壷が埋め込んであったり、セブンイレブンにも「7-ELEVEN鶯瓷」と書かれた陶器の小さなプレートがあったりもします。ぜひいろんな陶器のアートを探してみてくださいね。また、スターバックスも街の景観に合わせて作られたうえ、店内にも陶器や焼き物のかけらなどがおしゃれなディスプレイとなっていますし、店の前には陶芸家と協力し「陶瓷老街」と書かれた陶器でできた壷があしらわれた壁が作られ、人気のフォトスポットにもなっていますよ。

もちろん「鶯歌陶瓷老街」は器のお店だけでなく、その間に食べ物のお店も色々とあるので、おいしいものをつまみながら、ゆっくり街を散策するのもおススメですよ。

ちなみに「鶯歌陶瓷老街」は石畳となっているので、ヒールのある靴ではなく、歩きやすい靴で行くことをおススメします。

「鶯歌陶瓷老街」までのアクセスは、在来線台湾鉄道に乗って「鶯歌」駅下車。駅を出たら右へ。線路に沿って歩くと交差点に出ますので、その交差点を渡ってから右へ。電車の高架下をくぐって一つ目の角を左へ曲がって進むと「鶯歌陶瓷老街」の入り口に着きます。この駅からの10分ほどの道にもあちこちに陶器のプレートなどがありますのでそれも楽しみながら歩いていってください。ただ、歩道が狭かったり、なかったりするので、車には気をつけてくださいね。

 

≪トーク②:「鶯歌陶瓷博物館」と話題のお土産≫

「鶯歌陶瓷老街」だけでもゆっくりと丸一日楽しめますが、鶯歌の楽しみは「オールドストリート」だけではありません。「陶瓷博物館」もおススメです。

コンクリート打ちっぱなしに、ガラス張りの建物はモダンで洗練されたデザインで、敷地に入ると大きなウォーターウォール、そして建物の前には池があり、水の音が心地よい空間を作っています。また、この池が夜になると建物の明かりを映してとてもキレイですよ。

もちろん外観だけでなく、中も見所満載です。陶器の歴史や製造過程を紹介するコーナーや、数々の作品が展示されているコーナー、陶器作りを体験できるコーナーなどもあります。

さらには、この本館建物だけでなく、本館の裏「陶磁芸術園区」となっていて、広い屋外スペースには「風広場」、「水広場」、「土広場」、「火広場」というようにテーマごとに分かれていて、そのテーマに合わせた国内外の芸術家によるアート作品が展示されている他、「水広場」の“ウォータープレイグランド”は、毎年6月から9月は“水遊びができる場”として子供たちに開放していたり、休日と祝日限定で焼きたてのパンの販売を行っている“薪焼きベーカーリー”があったり、「土広場」ではこちらも日曜と祝日だけですが、石窯ピザの販売や、石窯ピザ作りの体験ができたり、「火広場」には三日月の形をした“月形広場”があって、様々な催しが行われたりと、ここだけでも親子そろって一日中遊べるスペースとなっています。陶器と共にアートや自然とも触れ合える空間です。

「陶瓷博物館」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「鶯歌」駅を出て右へ線路沿いの道を歩き、交差点に差し掛かったところで、「鶯歌陶瓷老街」とは逆向きの左に曲がり、少し歩くと右手に見えてきますよ。

そうそう、皆さん、数年前に日本で「壁ドン」という言葉が流行りましたよね。覚えていますか?壁を背にした女性に立ちはだかった男性が壁に「ドン」と手を突いて女性を追い詰める動作のことで、少女マンガのシーンのような“胸きゅんシチュエーション”などと言われていましたが、その「壁ドン」、台湾でも流行って中国語では“壁”に「ドン」という発音のくちへんに“冬”という字を書いて「壁咚」というんですが、その「壁ドン」をしている“ソルト&ペッパーケース”が「陶瓷博物館」のお土産屋さんで販売しています。白い陶器でできた人型の“ソルト&ペッパーケース”で、1人が右手でまさに“壁ドン”を、そしてもう1人はまるでその“壁ドン”を受けて“ドキッ”としているかのように両手を口元にあてていて、しかもちゃんと“壁”までセットになっています。ちゃんと実用的に目と口の穴からソルトやペッパーが振りかけられるようになっているのですが、もうその形が可愛すぎると販売から数年経っているもののネットで話題となっています。気になる方は台湾旅行が解禁になったらぜひ「陶瓷博物館」のお土産屋さんまで探しに来てくださいね。

 

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 12 Sep 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-09-05_永康街

≪トーク①:永康街の「高記」閉店、その理由は?≫

9月に入りましたが、先月末で、日本人観光客にも人気のお店がまたひとつ閉店となりました。台北市の人気観光地「永康街」にあった上海料理のお店「高記」。

ただこちらは新型コロナの影響というわけではありません。今回、閉店となった理由は、建物の使用違反によるものです。実は2018年に台北市の検査で「高記」が店舗として使用している建物が“店舗”として使用できるのは1階だけで、2階より上は“住居”としてしか使用できなかったのです。住居用と店舗用では、消防設備や駐車場、エレベーター問題などが出てくるため、そのまま営業していると違法だとして何度も警告を受けていたのですが、やはりそれを全て改善し、使用許可の変更申請するには莫大な金額がかかるため、これまでに7回の罰金、合計78万台湾元(日本円およそ280万円)を払ったものの、改善は行っていませんでした。罰金の金額もかなりですが、やはり全てを改善するにはそれ以上にかかるということだったんでしょうね。そしてついに、期日までに改善がなされない場合は、水道・電気を止めます!という通知が送られ、それを受け、店舗側は8月末で閉店することを決定しました。

では、この永康街エリアで「高記」と同じようにビル全体で営業している、こちらも観光客に人気の小籠包のお店「鼎泰豐」はどうなのか?という声も上がっていましたが、台北市の建設管理工程処によると、すでに合法使用に改善済みだということです。

なお、この建物の違法使用問題はこの「高記」だけではなく、永康街からも程近い、金山南路二段にある、開業70年以上の老舗レストラン「銀翼」も去年、台北市から建物の使用が違反しているとして罰金を受け、今は店内改装のため営業を一時中止しています。ただ「銀翼」は早ければ今月中の営業再開を目指して準備をしているそうです。

永康街商圏発展協会の劉鴻翔・理事長は、「新型コロナが収束していない今、政府が強攻策に出ることは間違いなく多くの店に影響を及ぼす」と懸念を示しています。

このほかにも台北市内およそ20件の違反店舗に8月、9月末までに改善するよう通知をしており、改善が見られない場合は電気・水を止める措置がとられます。

元々、この違法営業についての取締りをする動きはあった中、市側が急に動き出した感があるのは、今年4月、台北の繁華街・林森北路にあるカラオケ店で火災があり、6人が死亡、55人が怪我をした事件がきっかけでもあるようです。火災当時、ビルの消防設備が正常に作動せず、火災に気付くのが遅れ逃げ遅れた人がいました。しかし、このビルは火災の4日前に消防や建物管理検査で合格していたんです。ところが火災のあと改めて調べると不合格ともいえる箇所が見つかり、検査に問題があったのではないかとの声があがっています。

新型コロナで台湾に来ることができないこの期間に、台湾に来た際に行ったことのあるお店が突然姿を消してしまう…というのはとても寂しいですが、やはり利用する側も安心して楽しみたいですもんね。特に海外では何か起こったときに言葉がわからずパニックになったりしやすいということもありますので、規定に則って改善されていくのを見守って、新たにオープンしたらまた応援していきたいですね。

≪トーク②:永康街で行列のお店「白水豆花」≫

観光客に人気の永康街もこの建物の違法使用問題だけでなく、新型コロナの影響でいくつかお店が閉店したりもしています。それでも今、国内旅行で台湾の観光客が増えてきているところです。

そんな永康街に今、人気の「豆花」のお店があります。そのお店の名前は「白水豆花」。永康街のちょうど真ん中辺りにある永康公園のすぐ脇にあります。メニューは「麥芽糖花生粉圓豆花」と、「麥芽糖花生桃膠豆花」の2種類。

2018年にこの永康街にオープンしたんですが、実はこのお店の本店は台湾の北東部・宜蘭の温泉で有名な「礁溪」にあります。というのも、店名の「白水」は“泉”という字を分けたもの…その名前からもわかるように水にこだわっていて、豆花作りに欠かせないきれいな水を求めて宜蘭に店を構えたんだそうです。台湾東海岸の海洋深層水から作られたにがりと、宜蘭の湧き水を使い、有機大豆で作った豆花は滑らか。しかもトッピングのピーナッツパウダーのざくざく感と香り、タピオカや桃膠と呼ばれるグミのような桃の樹脂の食感が滑らかな豆花のうまく合わさって、風味も食感も楽しめます。ちなみに、パクチーが1本ちょこんと入っているんですが、このパクチーがまた、ピーナッツパウダーと合わさって絶妙な味わいとなるので、ぜひ一緒に食べてみてください。

ちなみに、席は8人くらいしか座るスペースがないのですが、お天気がよければ目の前の永康公園で食べることができます。ただ、それ以外の場所に持ち帰りたいという場合には、環境の事を考えて、使い捨てではない容器を持参でないと持ち帰りはできません。容器はお店から提供してくれませんので覚えておいてくださいね。

今は新型コロナの影響で海外からの観光客がこられなくなって、お店の人たちも、日本人の観光客が美味しいって楽しそうに食べてる姿が見れなくなったのが寂しいといっているそうです。

また自由に台湾に遊びに来れるようになったら、ぜひ「白水豆花」にも足を運んでくださいね。

「白水豆花」永康店は、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインかオレンジラインに乗って、「東門」駅下車。5番出口から出て、永康街をまっすぐ公園に向かって歩いていくと、公園の奥にありますよ。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 05 Sep 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-08-29_基隆の「雞籠中元祭」

≪トーク①:基隆の「雞籠中元祭」≫

今、台湾は1ヶ月に渡るお盆「鬼月」です。今年は新型コロナの影響で人間は国を跨いで出かける事がほとんどできませんが、今、霊たちは“年に一度の人間界への旅”にどんどんとやってきています。

そんなご先祖様の霊や、「好兄弟」と呼ばれる無縁仏たちをもてなすため、台湾では「鬼月」の真ん中、旧暦の7月15日「中元節」に沢山のお供え物をしてお祈りをします。この時期の台湾は、この「中元節」のお祈り「中元普渡」のために、お供え物となる食べ物やお菓子、飲み物が、パッケージされた商品が、コンビニやスーパー、量販店のあちらこちらで見る事ができます。そして「中元節」当日は、台湾の街は、家の前も、会社のビルの前でも、そして外資系のチェーン店の前でも、お供え物が並べられ、線香が焚かれ、皆でお祈りしている姿を目にします。今年の「中元節」は来週の水曜日、9月2日にあたりますので、来週は街が賑やかになりそうです。

そんな「中元節」の伝統行事の中でも最も有名なのが台湾北部の街・基隆でおこわなれる「雞籠中元祭」。漢字は「“鶏”の旧字体、たけかんむりに難しい方の“龍”と書く“籠”、“中元”、“祭り”」と書くんですが、この「雞籠」とは基隆の旧名です。

この「雞籠中元祭」は1855年に始まり165年も途絶えることなく続いてきた台湾の伝統文化行事で、2008年に「国家文化資産」の「国定重要民俗」に指定されています。

毎年、「鬼門」が開く旧暦の7月1日の子の刻(つまり6月最後の日の夜11時)から「鬼月」の1ヶ月間、ほぼ毎日大小さまざまな祭事が行われますが、中でも最も有名なのが旧暦の7月14日に行われるパレード、そして「灯籠流し」。港町である基隆は土地柄、そして歴史的関係から、水の中に漂っている霊が多く、その霊たちを静めるという基隆ならではの法要です。水の中を漂っている“好兄弟”たちに岸に上がってもらって祭りの品を一緒に楽しめるよう、水路を明るく照らします。そのため、とても賑やかで華やかな花車や様々なパフォーマンス隊が街でパレードを行います。そしてそのパレードが終わった後、深夜の海に、火を放った灯籠を流し、水の中をさまよっている霊を導くというものです。

一般的に「鬼月」は夜、出歩かない方がいいといわれ、「鬼月」を怖がっていますが、基隆の人たちは、「ここに来て、彼らの事を理解すると温かい気持ちになる」と言いい、怖がる感じはありません。

むしろ、“好兄弟”たちにも様々な背景があることから、お供えの品には、肉料理、ベジタリアン料理、西洋料理、子供用のテーブルなども用意、中には、亡くなった妊婦さんのために、台湾ではよく出産後のお母さんたちに栄養をつけるために出される「麻油雞」という鶏モモ肉の生姜と黒ごま油スープをテーブルの下に準備してあげたりと、“好兄弟”たちの事をとても思いやっています。基隆の人たちの思いやりの心が伝わってきますね。

そんな基隆の「雞籠中元祭」。もし「鬼月」にゆっくりと台湾に来れる機会があれば、基隆に数日滞在してこの法要を体験してみてください。

 

≪トーク②:基隆の人気フォトスポット≫

さて、そんな「雞籠中元祭」が行われる基隆といえば、港の風景と「廟口夜市」が有名ですが、それだけではありません。ここ数年、若者が続々と訪れる人気のスポットがあるんです。それは、基隆港から港に沿ってバスで45分ほど北上したところにある「正濱港口の彩虹屋」。

ここは1934年に日本人が作った歴史ある漁港で、日本統治時代、台湾で最も大きな港で、基隆漁港の初期の反映に大きく貢献、また台湾北部の重要な遠洋漁業の基地でもあったんです。

その後、衰退してからは、古い建物が残る静かな港町となっていたんですが、数年前から基隆は街の活性化を図っていて、2017年に「正濱のレトロな埠頭カラフル塗装計画(正濱懷舊碼頭色彩塗佈計畫)」を実施、港沿いの古い建物たちがカラフルに彩られたんです。

懐かしい風景と、カラフルな可愛さ、そしてそのカラフルな建物が水面に移って綺麗だということで、今では人気のフォトスポットになっているんですよ。基隆に来たらぜひ、足を運んでみてくださいね。

「正濱港口の彩虹屋」までのアクセスは、在来線台湾鉄道「基隆」駅から市内バス101番に乗って「和平橋頭(原住民文化会館)」バス停下車すぐ。もしくは、103番か104番のバスに乗って「中正路正濱路口」バス停下車、徒歩2分です。

そして「正濱港口の彩虹屋」まで来たら、その少し先「和平島公園」にもぜひ足を運んでください。「和平島公園」は基隆港の東側の入り口に位置し、海に面している事から、海からの波や風で浸食された珍しい形をした岩「奇岩」が沢山あります。「奇岩」といえば、新北市の「野柳」が有名ですが、この「和平島公園」も7年余りの封鎖を経て、2018年にリニューアルオープン。きのこの様な形をした岩や、「千畳敷」、「豆腐岩」や、まるで豚の足のように先が分かれた「豚足岩」などなど、様々な形の岩を見る事ができますよ。ぜひ公園エリア内にある“十大守護岩”を見つけてくださいね。

和平島公園へは台湾鉄道「基隆」駅から、もしくは先ほど紹介した「正濱港口」から、101番のバスで行けます。「和平島公園」バス停で下車です。

私も基隆に行ってもいつも港付近か夜市にばかり行っていましたが、ちょっと足を伸ばすと素敵なフォトスポットがあちこちにありますよ。

ちなみに、雨が多いといわれている基隆。今、港西街にある基隆市旅遊服務中心(ツーリストサービスセンター)の入り口に面したアーケードの天井に、色とりどりの傘を吊り下げる装飾をしているそうです。なんでもここにツバメが巣を作っているそうで、下に止めているバイクに糞が落ちないようにと設置したそうですが、これが人気となって、わざわざ立ち寄って写真を撮っていく台湾の観光客が増えているそうです。基隆市の林右昌・市長も「カラフルな装飾で街の景観を明るくする計画に取り組んでいる。特にツーリストサービスセンターは基隆市の玄関口とも言うべき存在で、その美化はとりわけ重要だ」とし、しかも「傘を使った装飾が“雨の都”・基隆のイメージにぴったりで今後人気のインスタ映えスポットになるだろう」と期待を寄せいているそうですので、もしかしたらツバメが旅立った後も、このまま設置して、基隆の人気フォトスポットのひとつになるかもしれません。

 

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 29 Aug 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-08-22_金針花の季節到来!ライブカメラで楽しめます

≪トーク①:金針花の季節到来!ライブカメラで楽しめます≫

今年は新型コロナの影響でなかなか出かけられず、いろんな花の季節を逃してしまった…と言う人も多いと思います。台湾では比較的早いタイミングで新型コロナの押さえ込みに成功したとはいえ、春先の桜、つつじの季節、初夏のカラーやアジサイ、アブラギリの花の季節はまだなかなか外出するのがはばかられていた時期だったことで、季節の花を楽しめないまま半年が過ぎてしまいましたが、国内観光が復活し、盛り上がりを見せてきている今、台湾では夏の花、「金針花(きんしんか/ワスレグサ)」が見ごろを迎え、多くの人を魅了しています。

この「金針花(ワスレグサ)」、ブルーの可憐な小花が咲く「勿忘草(わすれなぐさ)」とは別の花で、鮮やかなオレンジ色をした、ユリのような形の花です。

「金針花(ワスレグサ)」は台湾の南東部、台東の「太麻里」と、花蓮の「六十石山」、そして同じく花蓮の「赤科山」、この3ヵ所が有名です。

普段は一面に緑が広がる自然豊かな場所が、毎年8月から9月にかけての「金針花(ワスレグサ)」のシーズンになると、まるでオレンジの絨毯を敷いたかのように一面がオレンジ色に変わるんです。特にお天気のいい日は、青空に、緑の木々と、一面オレンジの花畑…と、何の加工も必要ありません!色鮮やかな素敵な写真が撮れますよ。この様子は以前から多くのカメラマンをひきつけ、絶好の撮影スポットとなっていましたが、最近ではインスタ映えスポットとしても人気となっていて、立派なカメラでなく、スマホを片手に訪れる人の姿も多く見られます。

見てみたいなぁ…、でも今年は台湾に行けないしなぁ…という皆さん、なんと、この「金針花(ワスレグサ)」の有名な3スポットのうちのひとつ、花蓮の「赤科山」に先日、ライブカメラが設置されたんです。このカメラは、日本の観光局にあたる交通部観光局の花東縦谷国家風景区管理処が設置したもので、花蓮の赤科山(せきかさん)の天気や、道路の込み具合、そして「金針花(ワスレグサ)」の開花状況などをいつでも確認することができるんです。…と言うことは、そこに行くことができなくても、オレンジの花が広がる風景を楽しむことができるんです。

毎年見に行ってるけど今年は行けない…と言う方、「金針花(ワスレグサ)」の花、見たことない、見てみたい!と言う方、ぜひライブカメラで覗いて、花蓮までバーチャルトリップを楽しんでください!

花蓮の赤科山の「金針花(ワスレグサ)」ライブ影像は、YouTubeに「Chike Mountain Live Cam(花蓮赤科山即時影像)」と入力して検索してみてくださいね。

 

≪トーク②:赤科山の「金針花」と「赤科三景」≫

今、旬の「金針花(ワスレグサ)」。今年はライブカメラの影像で「金針花(ワスレグサ)」を楽しんでもらいたいと思いますが、また台湾と自由に行き来ができるようになったらぜひ、実際に花蓮まで足を運んでみてくださいね。

この赤科山は、海抜800メートルから1,200メートルの高地にあって、常緑広葉樹のタイワンアカガシが山一面にあったことからこの名前がつけられたそうです。その後、およそ半世紀近くかけて「金針花(ワスレグサ)」を植え、育ててきて、今では“赤科山といえば「金針花(ワスレグサ)」”と言うほどに有名なスポットとなっています。

そして、この赤科山に「金針花(ワスレグサ)」を観に来たら、有名な「赤科三景」を観るのもお忘れなく!

ひとつは、「金針花(ワスレグサ)」の花畑に鎮座する大きな3つの黒色火成岩。花畑からあわられる大きな岩は、まるで海に浮かぶ島のようです。

そしてもうひとつも岩。こちらは亀のような形をした巨大な岩です。見る角度によっては、まるで「金針花(ワスレグサ)」の花畑を登っていく亀のよう。その形と大きさから、地元の人たちからは「千トン石亀」と呼ばれているそうですよ。

そして「赤科三景」3つ目は、40数年の歴史を持つ汪さんの旧宅。なぜここが「三景」の一つかと言うと、まずはその造り。昔ながらの中国大陸福建省南部の建築様式・閩南式、木造の三合院作りなんです。この三合院作りとは、上から見るとカタカナの「コ」の字のようになっていて、真ん中に中庭があるつくりの家のこと。そういったつくりの建物自体も今はどんどん少なくなってきていて貴重なんですが、この汪さんの旧宅は、建物自体をタイワンブナの木とタイワンアカガシといった上等な木材で建てられた、赤科山に現存する最古の家なんです。そして屋内には多くの生活用具や農具なども保存されていて、昔の赤科山での暮らしを垣間見ることができます。

しかも、見所はそれだけでなく、毎年「金針花(ワスレグサ)」の季節になると、その家もオレンジ色一色になるんです。と言うのは、食用の「金針花(ワスレグサ)」の蕾を摘んで、庭や屋根に黒いタール氏を敷いて、その摘んだ「金針花(ワスレグサ)」を広げて干すんです。その黒とオレンジのコントラストが見事ですし、まるで屋根に「金針花(ワスレグサ)」が降り積っているかのようです。赤科山の「金針花(ワスレグサ)」の収穫期ならではの風物詩となっています。

ぜひ次回の「金針花(ワスレグサ)」の時期にはこれらの「赤科三景」も探してみてくださいね。

赤科山へは、車がないと厳しいのですが、在来線台湾鉄道・東部幹線で「玉里」駅まで行き、そこからタクシーに乗って40分ほどです。なお、車をチャーターする場合も、ここは道幅が狭い事から、「金針花(ワスレグサ)」のシーズンには交通規制が行われ、9人以上の大型の車では入る事ができませんので気をつけてくださいね。

「金針花(ワスレグサ)」のシーズンには「玉里」駅出発の一日ツアーなどもありますので、それを利用する事をおススメします。

…ちなみに、「金針花(ワスレグサ)」は食用とそうでないものとあって、食用ではないものは“毒”があるので、適当に摘んで食べたりはしないようにしてくださいね。

 

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

今年の「金針花(ワスレグサ)」の季節は、旅行で台湾に来る事はできませんが、来年の「金針花(ワスレグサ)」の季節には、花蓮や台東までいけるようになっていることを願って、今年はライブカメラの影像で「金針花(ワスレグサ)」を楽しんでくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 22 Aug 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-08-15_“星空保護区” 「合歓山国際ダークスカイ・パーク」

≪トーク①:「ペルセウス流星群」見えましたか?≫

先日(8/12)、三大流星群のひとつとして知られ、毎年この時期に観測される夏の風物詩「ペルセウス座流星群」が、今年最も多く出現すると予測されていたので、待ち構えて観ました!という人もいるかもしれませんね。皆さんのお住まいの場所からは見ることができましたか?

台湾では台北市立天文科学教育館が、台北市の北部にある陽明山、台中にある梨山、台湾東部の離島・蘭嶼、そして中国大陸に程近い、連江県の北東、台湾の最北端の島・東引の4箇所から、東西南北全方位の空が見渡せるカメラで捉えた星空の様子をYouTubeで生配信していました。

また、6月に“金環日食”に沸いた台湾中南部の嘉義県の文化観光局では、この「ペルセウス座流星群」にも注目していて、事前に6つの星空観測ポイントを推薦し盛り上げていました。しかもちょうど夏休みとあって平日にもかかわらず、この「ペルセウス座流星群」を見るために星空観測スポットに訪れた家族もいたようですよ。

ちなみにその6つの星空観測おススメポイントは、阿里山国家森林レクリエーションパークの對高岳、小笠原山觀景台、沼平車站、二萬坪。淺山區梅山鄉の太興岩步道、そして番路鄉の牛埔仔愛情大草原(愛情シルクロード)です。これらの場所は、「光害が少なく」、「空をさえぎる建物がない」ことから星空が良く見えるとしています。

12日の夜は私も、仕事の帰りに夜空を見上げながら帰りましたが、帰り道は明るい通りということもあって、残念ながら流れ星を見つけることはできませんでした。

でも、12日の夜、流星群を見逃した!と言う人も、この「ペルセウス座流星群」は、“12日がピーク”だったというだけで、まだ8月24日にかけて観ることができますよ。お天気のいい日の夜、ちょっと明かりの少ない場所で目を凝らして流れ星を探してみてください。

さて、そんな「ペルセウス座流星群」のピークのタイミングをYouTubeで生配信をしていた台北市立天文科学教育館は台北市の士林にあります。ひときわ目を引く金の球体の建物と4階建ての建物が一緒になっていて、建物の中に入ると、「万華鏡エリア」「地球エリア」「宇宙探索エリア」「太陽系エリア」「銀河系エリア」「天体観測エリア」など、様々な天体に関する展示エリア、そして「宇宙劇場」というスペースがあります。この「宇宙劇場」では、1時間おきに「地球の物語」、「火山」といった影像の上映や、プラネタリウムの上映が行われてますよ。

館内のそれぞれのエリアではテーマに沿ったパネルや、影像、模型などがあり、影像もモニターの下にあるボタンを押して自分で画面を切り替えたり説明を聞けたりするものも多く、また、実際に触れられる模型もあって、体験しながら天体のことを学べる場所となっています。なかでも、4階には「宇宙探検エリア」というのがあって、そこでは、近代的な丸く覆われた乗り物に乗って、宇宙を探検するアトラクションで子供たちに大人気です。

お子さん連れで台湾を訪れた際には、この台北市立天文科学教育館で遊びながら天体を学ぶのも楽しいかもしれません。もちろん館内は中国語もしくは英語の表記ですが、体験できるものも多いので、言葉を超えて楽しめると思いますし、子供だけでなく大人も楽しめると思いますよ。

台北市立天文科学教育館への入場は、展示場が40台湾元(日本円およそ140円)、「宇宙劇場」「立体劇場」が50元(およそ180円)、宇宙体験が70元(およそ250円)です。毎週月曜日がお休みとなっています。

アクセスは、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドライン「士林」駅下車、歩いても20分ほどで着きますが、駅前から出ている兒樂1號、紅12、紅30のバスに乗って、次の「天文科学館」バス停下車です。

 

≪トーク②:“星空保護区” 「合歓山国際ダークスカイ・パーク」≫

美しい星空といえば、台湾中部・南投県の「合歓山国際ダークスカイ・パーク」。実はここは、アジアで3箇所しかない「星空保護区」に指定されている場所なんです。

この「星空保護区」と言うのは、アメリカのアリゾナ州に本部がある非営利組織(NPO)国際ダークスカイ協会(IDA)が2001年にはじめた「ダークスカイプレイス・プログラム」で、光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度です。この認定には、夜空の暗さ・星空の美しさだけでなく、屋外照明に関する厳格な基準や、地域における光害に関する教育啓発活動などが求められるそうです。

認定地によって、「ダークスカイ・コミュニティ」「ダークスカイ・パーク」「ダークスカイ・リザーブ」「ダークスカイ・サンクチュアリ」「アーバン・ナイトスカイプレイス」「ダークスカイ・ディベロップメント」の6つのカテゴリーに分かれていて、合歓山は2019年に、自然公園や森林公園、エコパークを対象とした「ダークスカイ・パーク」に認定されているんです。

現在のところアジアで認定されているのは、台湾の合歓山のほか、日本の沖縄県の西表石垣国立公園と韓国の英陽(ヨンヤン)ホタル生態公園の3箇所だけなんです。

その合歓山、「星空保護区」の認定を受けるまでには4年に及ぶ努力がありました。

2014年に、台湾星空守護連盟によって呼びかけられ、アマチュア天文家や、台湾中部を拠点に活動する清境観光協会などがこの運動を支援。台湾中部・南投県にある清境農場やその周辺の高速道路の照明が合歓山の夜空に光害をもたらしており、光害を押さえるためには民間と政府が一丸となって取り組む必要があると訴えたんです。

そして、皆で協力し、100%のゼロ光害を実現するために、各コミュニティが照明を取り替えるなどして光源を空に向かって照射しないようにしたり、不必要な照射を減らすことで光害問題を大幅に改善してきました。

そして2018年に国際ダークスカイ協会に対して認定申請書を提出、2019年についに台湾第1号として認定されました。

これらの努力の甲斐あって、特別な道具を使わずとも、まるでリボンのような天の川や、満点の星空の写真を撮ることができるんです。

そんな合歓山では、「星空保護区」に認定されてから、天体ファンが台湾内外から多く訪れていましたが、「合歓山国際ダークスカイ・パーク」の知名度を高めようと今月から、星空を楽しむイベント「南投星空季」を行っています。また「合歓山国際ダークスカイ・パーク」の鳶峰(には、星空鑑賞のための展望台が新たに設置され、来月19日に供用が開始される予定です。

また台湾を訪れる機会がやってきたら、ぜひ「星空保護区」である「合歓山国際ダークスカイ・パーク」まで、沢山の星に包まれにきてください。

 

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 15 Aug 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-08-08_新富市場(東三水市場)

≪トーク①:新富市場(東三水市場)≫

台湾には夜市のほかにもあちこちに市場がありますが皆さんは行かれたことありますか?特に伝統市場は“観光スポット”と言うよりも生活に密着した“ローカルな市場”で、お土産さんと言うよりもほとんのお店が食材や生活用品店なので、なかなか観光コースではないのですが、ここ数年はその雰囲気を楽しみたいと訪れる人も少なくありませんでした。

実は私も伝統市場の近所に住んでいるんですが、買い物のためだけでなく、私の通勤路でもあるので、特に何を買うわけでなくとも挨拶したり、ちょっとおしゃべりをしたりして通り抜けています。今ではすっかり顔なじみとなったお店もいくつかあって、いつもよりちょっと家を出る時間が遅いと「遅刻だよ!」って声をかけられたりもします(苦笑)。日本でも子供の頃は市場によく買い物にいったりもしていたので、この感じが懐かしくもあり、楽しくもあります。そんなローカルで活気と人情味あふれる雰囲気が観光客をも魅了するんだと思います。

そんな台湾の市場はそれぞれに特色があって、以前このコーナーでご紹介した「南門市場」は、“市場”といってもビルの中に入っていて、1949年に国民政府軍と一緒に台湾にやって来た人たちが好む食材などが多く並ぶ市場として市民に親しまれてきました。その「南門市場」は、昨年の10月からビルの建て替えのために、中正紀念堂の北側にある仮設の「南門(中継)市場」で営業をしています。

また、日本人観光客にも人気のスポット雙連朝市。ここは廟の近くのちょうちんが並ぶ通りに赤や青、緑などの大きなパラソルが並び多くの人が行きかう活気のある景色が人気観光スポットともなっていましたが最近、周辺一体の整備を巡り露天商と市が対立する問題が起こったことは日本語でも情報が広まったため、ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんね。

雙連朝市に隣接する公園の改修工事をきっかけに、台北市は公園側沿いで営業していた露天商に対して立ち退きを求めたんですが、露天商側は向かい側で営業するための賃料が高いうえ、すでに場所も埋まっているので移動ししようにもできないなどの問題がありました。ただ、公園側沿いで営業している露天商は営業許可を持たないまま営業を続けている人も多く、また、この通りは道幅が5mしかなく、火災が起きた際に消防車が通過できる道路幅の確保をする必要があるということから、市側は立ち退きの説得をしていました。

この雙連朝市問題は、最終的には工事期間中、別の市場に出店申請ができるようにすること、工事後にはまた雙連朝市に戻って、市の計画にのっとった営業ができるようにするということ、そして整備後は市と市場の自治会共に、清潔で安全な市場を目指すということでお互い理解し、先月末、公園側沿いの露天商が撤退しました。

このように実はここ数年、台北市内の古くなった伝統市場の改修工事や周辺の整備工事が進められています。それぞれの市場の特徴や良さ、そして台湾の市場ならではの活気と人情味を残しつつ快適な環境になるといいなと思っています。

個人的にはちょっと雑多で迷路みたいな市場も好きなので、あまりキッチリ綺麗に整えすぎないで欲しいなぁ…なんて思ったりもします。

最近そんなことをぼんやり考えていたんですが、先日、友達といった市場はまたちょっと違った形で古い姿を残していました。その市場とは「新富市場/ 東三水市場」。

元々、日本風の木造建築の建物で台湾茶が楽しめるお茶屋さん(お茶カフェ)を見つけ、そこに行くことを目的としていたので、私はぜんぜんそこに市場がある…というか、お茶屋さんが実はその昔ながらの市場の中にあるということをまったく知らずに訪れたのですが、「新富市場/ 東三水市場」、この二つの名前が併記された、ローカル市場の雰囲気たっぷりの入り口をくぐりアーケードに入ると、あまり広くない通りの両サイドに、食材のお店、調味料がずらりと並んだお店、日用雑貨のお店、そして豚肉のお店や、そのままの姿で売られている鶏肉のお店など、1店舗3~4畳分くらいのスペースの小さなお店がずらりと並んでいます。

そしてそのアーケードは結構な長さがあるのですが、歩いていくと途中、左手にぽっかりと開けた場所があり、その先、なにやら古い、でも自動ドアがつけられるなどおしゃれにリノベーションされた石造りの平屋の建物が。実は、この建物が元々の「新富市場」でした。

なんでも元々はこの場所に大戦前の1935年に「新富町食料品小売市場」が建てられたそうで、馬蹄形の形をしたコンクリート平屋造りの建物で、木造・レンガ・鉄筋コンクリートの三種を併用した構造で、市場のほか、事務所や管理人宿舎、駐輪場、ゴミ捨て場やトイレも備え、日本統治時代、台北市で最初に新たな衛生基準を満たした公設市場として、後の公設市場のモデルとなったそうです。

実際に2000年代に入ってからもしばらくは市場として使われていましたが、2006年に市の古跡に指定され、その後徐々にお店が出て行き、2013年、台北市が建物の修復を始め、現在では「新富町文化市場」として、「新富市場」の歴史や建物の特色を紹介する文化施設となっています。

建物に入ると、中は白い壁に木材を中心としたつくりに改装されていて、そこには当時の「新富市場」で実際に使われていた屋台を使った展示スペースや、当時の石の床が残されていたり、当時のお店の配置図や、その様子を再現したジオラマなどがあり、市場のことを知ることができます。また、新しいものともコラボレーション。中にはキッチンラボや会議スペース、カフェなども作られていて、新旧がうまく交わっています。台湾ではこのように古いものと新しいものをコラボレーションするのが上手だなと思いますね。

そしてこの建物、馬蹄形といいましたが、建物の中央部分がU字型の吹き抜けとなっていてそこに出ることができるんですが、その吹き抜け部分がインスタ映えすると最近台湾の若い人たちの間で人気のスポットとなっているんですよ。せっかくなので私もそこで撮ってもらいましたが、台湾の人たちみたいに素敵に写ることができませんでした…。なんで台湾の人たちはあんなに写真を撮るのも撮られるのも上手なんでしょうか。

≪トーク②:新富市場(東三水市場)≫

ちなみに、私の当初の目的だったお茶屋さんは、この「新富市場」の敷地内にある和風の木造建築で、館内に展示してある当時の配置図によると、どうやら事務所と宿舎として使われていた建物のようでした。

こちらもキレイに修復され、今は台湾茶とお茶菓子が楽しめる「合興八十八亭」というお茶屋さん(お茶カフェ)となっています。

スペースはそれほど広くなく、伝統的な日本建築ではなく、簡易な建物ではあるのですが、ふすまや木のつくりが日本っぽい雰囲気を出しつつも、台湾茶と台湾の蒸し菓子や饅頭(マントウ)などともとてもマッチして、和洋折衷ならぬ、“日台折衷”といった雰囲気ですよ。

新旧が交わった伝統市場「新富市場」は、台湾ツアーでは必ずといってもいいほど観光ルートに入っている有名な観光地、「龍山寺」のすぐ近くです。台北新交通システムMRT(台北メトロ)ブルーラインの「龍山寺」駅下車。3番出口を出て、左手の路地を入るとすぐですが、まずは「龍山寺」に近い出口から出て「龍山寺」をお参りして、その龍山寺の前にある艋舺(モンガ)公園の左側、真ん中辺りにある路地、「三水街」をまっすぐ抜けてずーっと行くと「新富市場/ 東三水市場」につきます。「新富市場/ 東三水市場」と2つの名前が書かれた入り口を入り、先に市場をウロウロ散策。そして、元々の「新富市場」であった現在の“新富町文化市場”をゆっくり楽しんでから、龍山寺の駅に帰るというルートがおススメです!

そうそう、なぜ「新富市場/ 東三水市場」という二つの名前がついているのかと言うと、昔「新富市場」がにぎわっていた頃、その周りにもたくさんの露天商が集まり、後にその露天商たちが「新富市場」の外に「東三水市場」を作ったんです。つまり、隣接して2つの市場があった、その名残なんですね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 08 Aug 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-08-01_愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)

≪トーク①:愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)≫

先週のこのコーナーでは、台北駅の西側に新たにオープンした「台湾国立博物館 鉄道部パーク(通称:鉄道部博物館)」をご紹介しましたが、台湾にはこの“鉄道部博物館”をもつ「台湾国立博物館」のほかにも、世界三大博物館のひとつである「国立故宮博物院」をはじめ、歴史博物館や科学博物館、海洋博物館、台湾原住民博物館など、様々なジャンルの博物館が数多くあります。1日では見終わらないほどに広く、収蔵品も豊富な博物館もあり、中にはリピートする方も少なくありません。

そんな博物館リピーターさんや、博物館めぐりが好きだ!という方にとっておきのカードがあるのを知っていますか?そのカードとは、『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』。

どのようなカードかというと、この「台湾ミュージアムパス」を使うと、台湾の9大博物館19のパークに何度でも無料で入ることができるほか、提携施設でチケットの割引や優待などが受けられるんです。

その9大博物館19のパークとは…

・台北の「国立故宮博物院(北院)」

・その中に併設されている中国庭園「至善園」

・「国立台湾博物館(本館)」

・日本勧業銀行台北支店として建てられた建物で、自然と金融史を展示する博物館である「国立台湾博物館(土銀展示館)」

・台湾産業の歴史などが展示されている「国立台湾博物館(南門パーク)」

・今月新たにオープンした「国立台湾博物館(鉄道部パーク)」

・台北市士林区にある「国立台湾科学教育館」

・基隆市の「国立海洋科技博物館」

・台中市の「国立自然科学博物館(本館)」

・地震や防災教育展示を行う「国立自然科学博物館(921地震教育パーク)」

・南投県にある世界中の珍しい鳥を飼育している「国立自然科学博物館(鳳凰谷鳥園生態パーク)」

・断層などの地質科学を紹介する「国立自然科学博物館(車籠埔断層保存パーク)」

・嘉義県の「国立故宮博物院(南院)」

・台南市の「国立台湾歴史博物館」

・「奇美博物館」

・「国立台湾先史文化博物館(南科分館)」

・高雄市にある、アジア最大の応用科学博物館「国立科学工芸博物館」

・台東県にある原住民族文化の収蔵品を展示する「国立台湾先史文化博物館(康楽本館)」

・新石器時代の卑南文化の遺跡などを展示する「国立台湾先史文化博物館(卑南遺跡公園)」

…以上19のパークです。

またこのほかにも、台北市の「袖珍博物館(ミニチュア博物館)」や、新北市の「朱銘美術館」、屏東県の「国立海洋生物博物館」、台南市の「赤崁樓」といった提携博物館や施設でもチケットの購入特典などがあります。

この『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』は、「3ヶ月カード」と「年間カード」の2種類があります。「3ヶ月カード」は18歳以上の大人が台湾元400元(日本円およそ1,400円)、6歳以上18歳未満の子供300元(およそ1,100円)。「年間カード」は大人650元(およそ2,300円)、子供450元(およそ1,600円)です。

たとえば、先週ご紹介した「国立台湾博物館(鉄道部パーク)」は、入館料が100元ですので、3ヶ月カードを買えば4回分の金額でその期間、何度でも訪れることができます。これはリピーターさんにはうれしいですよね!

ではこの『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』をどのようにして購入すればいいのかというと、博物館のカード購入場所で直接購入、または台湾のセブンイレブンで購入ができます。また、うれしいことに『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』のオフィシャルサイトでオンライン購入も可能です。アドレスは、https://museumpass.welcometw.com/ 。購入説明部分は日本語にも対応していますので「オンラインでカードを購入します」というところをクリックすると購入画面に行きます。その先のサイトは中国語となりますが、まずはサイトに登録を行い、ログインした後、必要事項を記入して購入してください。そして購入後、『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』のカードを受け取ったら、身分証明書と共に博物館入り口で本人確認を行って入館できますよ。

博物館リピーターさんにはぜひおススメですし、リピーターじゃなくとも、このパスを使って台湾をぐるっと巡りながら博物館も一緒に楽しむ!という使い方もできます。次回、台湾を訪れる際にはぜひ『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』も活用してみてくださいね。

 

≪トーク②:奇美博物館で実写版“ナイトミュージアム”イベント≫

さて、お得な『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』を使って入館できる施設のうちのひとつ、台南市にある「奇美博物館」では今、実写版“ナイトミュージアム”、「夜の博物館イベント」が行われています。参加者がトレジャーハンターとなって、ギャラリー内の手がかりを頼りに名画の謎を解き明かしていくイベント。さらには初めて「立ち入り禁止エリア」とされている屋上のフラワーガーデンで参加者たちは夜食と素敵な夜景を楽しめます。

このイベントの参加にはお得な『愛台灣博物館卡(台湾ミュージアムパス)』は使えませんが、台湾の博物館も様々なイベントを行い、老若男女、幅広い層の人たちに博物館を身近に感じてもらい、どんどん足を運んでもらいたいとしています。

皆さんは、台湾のどの博物館に行ってみたいですか?博物館めぐりもぜひ旅の計画に入れてみてください。

 

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 01 Aug 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-07-25_「台湾国立博物館鉄道部パーク」オープン

≪トーク①:“鉄道部博物館”オープン!≫

今月7日、台北に新たな博物館が誕生しました!その博物館とは、「台湾国立博物館鉄道部パーク(通称:鉄道部博物館)」です。台北駅の西側、第一級古跡である「北門」のすぐ近く。交差点に向かって堂々とした姿を見せる赤レンガが目を引く建物です。

この建物は新しく建てられたのではなく、日本統治時代に「台湾総督府鉄道部」の施設として建てられ、戦後は「台湾鉄路局」の庁舎として、およそ70年にわたり台湾の交通と経済の発展に大きく貢献してきた建物です。現在は、国定古跡「台湾総督府交通局鉄道部」として保護されています。

2006年に国立台湾博物館が「台湾博物館系統計画」を始動し、台北市の中核エリアの歴史建築群をとりまとめて、古跡を修復し再活用する取り組みをスタート。それをうけ、2007年に国定古跡に指定され、およそ10年をかけて少しずつ建物の修復を行い、今月、現代的な意義ある“鉄道部博物館”として蘇ったのです!

オープン前日の6日に行われた開幕式典には蔡英文・総統も出席し、「建物を修復し、文化資産を守ることで、建築知識や工芸技術や鉄道といった無形文化資産を伝承している」とコメントしていました。

早速私も行ってきたんですが、まずは建物が美しい!修復されて綺麗というのもありますが、赤レンガが目を引く…といいましたが、よく見ると鉄道部の庁舎の1階部分は赤レンガ造り、2階部分は木造となっていて、2階には2本ずつの柱で支えられたバルコニーがあり、その屋根の上には屋根裏部屋などについている“ドーマー・ウィンドウ”と呼ばれる小さな屋根がついた窓があって、様々な要素がうまく融合した建物になっています。しかも窓枠は台湾の昔の建物によく見られる緑色。これも赤レンガと木造にマッチしていて独特の雰囲気を生み出しています。

その庁舎の入ると、入り口を中心に左右に弓のような形となっていて、常設展示エリア、特別展エリアなどがあります。

常設展示エリアには、「鉄道文化常設展」、「鉄道部歴史展示」、「立体石膏装飾展示」、そして「鉄道動態模型常設展」などがあります。

「鉄道文化常設展」や「鉄道部歴史展示」では、台湾の鉄道の歴史や支線の説明が写真やパネル、影像で紹介されていたり、実際に踏切警報機やかつて使用されていた“閉塞”と呼ばれるタブレットキャリアだったり、切符やそれを印字していた活版印刷の機械なども展示されています。一言に“鉄道”といっても、列車についてだけでなく、列車が運行するために必要な道具や機械、システムなど、一般人もよく目にする大きなものから、なかなかお目にかかれない小さなアイテムまで、鉄道に関する様々な展示が行われていますよ。

また、実際の台湾鉄道の莒光號の車内を再現したエリアや、かつての券売機、改札口を再現したエリアがあったり、今も活躍している、駅のホームに設置されている電光掲示板が展示されていて、その下に設置されたタッチパネルを操作すると実際にホームで流れている、中国語、台湾語、客家語、英語のアナウンスが聞けるというものがあったりと、目で、耳で、そして一部は実際に触れて鉄道を知ることができます。

さらに、2階の展示エリアにある「鉄道動態模型常設展」は、2,300万台湾元(日本円およそ8,300万円)を投じ、1970年代から1980年代にかけて台湾鉄道の電化が進みSLと世代交代をする頃の、しかも線路の地下工事化が進む前の3代目台北駅周辺の様子がジオラマで再現。今では台湾中部・彰化でしか見ることができない「扇形車庫」もありますよ。しかも、時間によって、決まった車両が駆け抜けます。たとえば、朝10時には、「扇形車庫」にDT650がいたり、10時20分には台北駅をCT270が牽引する通勤列車TP32700型や、DT650が牽引するブルーに塗装された観光号、CT270が牽引する貨物列車が通り抜ける…など、当時の風景を再現します。その様子はテレビ画面にも映し出されるのですが、ジオラマの中のカメラから取られる影像なので、まるでそのジオラマの中に立ってみているかのような、タイムスリップしたかのようなワクワク感を味わえます。お気に入りの列車が走る時間に合わせてこのジオラマのコーナーに足を運んでくださいね。

 

≪トーク②:鉄道部博物館の見所は庁舎だけではありません!≫

鉄道部博物館は、その建物も国定古跡に指定されていていますが、常設展示には「立体石膏装飾展示」というエリアもあります。このエリアでは、この歴史ある建物にあった石膏装飾を修復したもの、そして修復の過程などを見ることができます。この修復には多くの日本の専門家も招き、技術交流を行い、修復を行ったそうです。この「立体石膏装飾展示」エリアでは、石膏の“白”に伝統的な窓枠や扉の“緑”が映えてとても美しいですよ。

また敷地内には赤レンガが目を引く庁舎の建物だけでなく、様々な建築物もあって、「八角樓」と呼ばれる、鉄筋コンクリートで作られた八角形をした独特な形の当時男性用トイレだった場所を形はそのままにパネル展示スペースにしていたり、かつての電源室だった場所はレストランスペースとして開放されていたり、かつて工務室だった場所は古跡修復に関する展示がされているほか、子供たちが楽しみながら蒸気機関車の仕組みを学べるスペースとなっています。

ほかにも、清の時代に機器局だった頃の遺構があったり、戦時中の指揮センターだった防空壕があったりと、この場所の歴史も感じられます。

鉄道が好き!という人も、古跡に興味がある!という人も、ちょっとふらりとやってきた…という人も、みんな楽しめると思いますよ。実際、私も仕事の前にチラッと覗いてこよう!くらいの感じで向かったのですが、しっかり3時間近く楽しんできました。

なお、古い建物とはいえ、修復の際にバリアフリー工事も行われ、エレベーターやスロープも各所に設置されているので、車椅子でも2階の展示スペースや、ほかの建物への通路も移動ができるようになっています。緑の枠の古い扉をそのまま利用して、自動扉にしている場所もありましたよ。スライドや引き戸ではなく、ボタンを押すと自動で扉が手前に開く…というというのに驚いたのですが、実はその扉、修復前からその先に何もないのに扉だけあったそうで、まるで修復後、ここにエレベーターが設置されるのがわかっていたのか?というような場所にあったことから、「未来への扉?」とも言われているようです。「鉄道部博物館」に来たら探してみてくださいね。

「鉄道部博物館」の入場料は、大人100元(日本円およそ360円)、子供50元(およそ180円)。毎週月曜日はお休みです。

場所は、台北新交通システムMRT(台北メトロ)グリーンライン「北門」駅下車2番出口出てすぐです。ただ、入り口が「北門」駅の逆側になるため、建物に沿ってぐるっと回る必要があります。もしくは、台北駅から台北地下街を通ってY26出口を利用するか、桃園メトロを利用の場合は、「A1台北車站」下車、7番出口からのほうが、入り口にはちょっとだけ近いですよ。

次回、台湾を訪れた際には、ぜひ新たにオープンした「台湾国立博物館鉄道部パーク」にも足を運んでみてください。

…ちなみに、出口がちょっとわかりにくいので、迷子にならないように気をつけてくださいね。

 

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 25 Jul 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-07-18_台東「台湾国際バルーンフェス」

≪トーク①:台北駅の中央広場がプチリニューアルして再開放≫

先日、台湾の交通の要所、在来線・台湾鉄道の台北駅の1階、中央広場の床に突如、たくさんのスマイルマークが登場しました!

台北駅の中央広場と言えば、土曜日や日曜日などの休日になると多くの外国人労働者たちが集まって、仲間たちと床に座っておしゃべりやゲームなどをしてつかの間のお休みを楽しんでいる姿がお馴染みとなっていました。台湾に来られたことのある方は目にしたことがあるのではないでしょうか。

ところが、新型肺炎の拡大が世界的にも深刻になり始めていた2月29日、台湾鉄道が1階中央広場の座り込みとイベントの開催を禁止にしました。そして今後もずっと座り込みを禁止すると発表したところ、見直しを求める声が上がったことから、議論が行われていました。なんでも、台湾鉄道管理局、市民団体、非政府組織、専門家や学者など、官民の様々な分野から代表が集まり2度の座談会を行ったほか、中央広場の使い方について市民団体も2度の討論を行い、この空間は、市民が共有すべき公共のスペースであるとの考えで一致し、再開放が決まりました。

そして、その供用再開に際し、プチリニューアル。白と黒のひし形の模様が交互に並ぶチェッカー模様の床の中央部分に様々な図案の大きなスマイルマークと、中国語、英語、日本語、韓国語、フランス語、ベトナム語、インドネシア語、タガログ語、タイ語、マレー語の10言語で「スマイル」という意味の言葉を書き添え、各国からやってくる人々へのフレンドリーな姿勢と、台湾が持つ包容力をアピールしています。ちなみに、なぜスマイルマークなのかと言うと、世界共通のマークだからなんだそうですよ。

なお台湾鉄道は、今後はベンチを増設するなど、利便性を高めるほか、非営利目的のイベントなどに場所を提供するなどして、市民の創造性を生み出す場として活用できるようにしていきたいとしています。皆さんが次に台湾を訪れたときには、このプチリニューアルした台北駅が見られますよ。

≪トーク②:台東「台湾国際バルーンフェス」≫

その在来線台湾鉄道の台北駅から電車に乗ってちょっと遠出をするなら皆さんはどこへ行きたいですか?今、台湾は新型肺炎の落ち着きから、「報復性消費」と言う字を書く“リベンジ消費”が盛り上がっていますが、旅行においてもすごい勢いです。ちょうど学生さんたちは夏休みですし、政府も国内旅行を推奨していることもあって、平日でも家族そろって旅に出ている人を見かけたりします。そんな自粛からの“リベンジ旅行”に沸く台湾の人たちに一番人気の場所が「台東」!“コロナ後”の台湾では、人や排気ガスなどが少ない大自然への旅を選ぶ人が多いそうです。

そんな、今、台湾国内旅行人気No.1となっている台東の鹿野高台では、先ごろ「台湾国際バルーンフェス」が始まりました。今年は佐賀やメキシコのバルーンフェスタも中止となる中での開催。熱気球の関係者たちは、もしかしたら今年唯一開催されるバルーンフェスティバルかもと、参加するために、入国後14日間の在宅検疫(自宅待機)が義務付けられるにもかかわらず、早くから台湾入りしていたそうです。

台東の「台湾国際バルーンフェス」は2011年に始まり、今年は10回目と言う節目の年です。そこで開幕に先駆けて先月27日に最初に行われた、「ナイトグロー・コンサート」では、「10(回目の開催)はあなたのおかげです」と言うテーマで、前線で新型肺炎と戦ってくれた医療関係者や、障害者団体、福祉団体のボランティアなど合計300人を招待。素晴らしいバルーンのショーを楽しんでいただくと共に、観客の入場の際の防疫対策指導をしてもらっていました。

今年の台東の「台湾国際バルーンフェス」は無事に開催はできたものの、やはり新型肺炎の影響を受け、一部参加できなかったバルーンもあり、海外からの熱気球は28基にとどまりましたが、そのうち10基は初の参加です。台湾熱気球11基とあわせて、合計39基のバルーンたちが8月30日まで台東の空を彩ります。

今年は見に行くことができないと悲しんでいるバルーンファンも多いと思います。そんな方は台東観光旅遊網のサイトでライブ映像を見ることができますので、バルーンフェスティバルの雰囲気を楽しんでください。台東観光旅遊網のアドレスは、https://balloontaiwan.taitung.gov.tw/zh-tw、トップページの右側中段に、「即時影像」と書かれた。LIVEカメラの影像が見られるページのバナーがありますのでそこをクリックすると、リアルタイムで会場の様子を見ることができます。ぜひ画面越しに台東のバルーンフェスに遊びに来てくださいね。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 18 Jul 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-07-11_台湾の離島(澎湖&基隆嶼)

≪トーク①:人気の離島・澎湖島≫

今、台湾では新型肺炎の沈静化に伴い、国内旅行が人気となっていますが、中でも人気を集めているのが澎湖島。

澎湖島と言えば、白い砂浜を抱えるビーチ、まるで六角形の柱が並んでいるように見える自然が生み出した絶景「柱状玄武岩」、先人の知恵によって作り出された漁のためのトラップがその形から結婚写真の人気撮影スポットとなっている「雙心石滬(ダブルハート)」など、魅力的な観光スポットが多く人気の島です。

新型肺炎が猛威を振るい始めてからも本島から澎湖島への渡航に関しては特別な規制は行っていなかったのですが、空港に行くことをためらう人や、飛行機でも船でも一定時間密閉された空間にいることになるためそれを嫌い、行くのを控えていた人が多かったようです。今、台湾は新型肺炎が沈静化したとして国内旅行の推奨が始まったため、その反動でより多くの人が澎湖島に足を運んでいるようです。ちなみに、この反動で買い物したり出かけたりすることを中国語では「報復性消費(リベンジ消費)」と言うようです。…なんだかその気持ち、わかります。

そんな「リベンジ消費」に沸く澎湖島では、今週7月6日から毎年恒例、澎湖島の夏の目玉イベント「澎湖国際海上花火フェスティバル」が始まりました。毎年4月から6月頃に行われているのですが、今年は新型肺炎の影響で7月6日から9月3日までの開催となりました。開催期間中はなんと毎週火曜日と木曜日に花火大会が行われ、澎湖島のにぎやかな夜が続きます。

なお、この花火フェスティバルの時期に年間の7~8割の観光客が訪れるそうで、もし澎湖島の花火を見に行くのであれば、宿泊場所よりもなによりも、早く飛行機のチケットを押さえた方がいいと言われます。なんでも、澎湖島には多くの宿泊施設があり、「澎湖島の宿泊可能人数は1日あたりの飛行機の座席数より多い」というジョークもあるんだそうです。ただ、もちろん人気の宿泊施設は早く埋まってしまうので、早め早めに手配するのがよさそうです。

≪トーク②:“台湾のドラゴンボール”基隆嶼≫

澎湖島へは個人旅行だけでなく、ツアーも人気。台湾の大手旅行会社・雄獅旅遊(ライオントラベル)が8月から台湾の離島を横断するクルーズツアーを行います。クルーズツアーは3泊4日で、台湾北部・基隆港を出発し、澎湖島と金門を巡るツアー、もしくは澎湖島と馬祖を巡るツアーの2つのコースです。台湾内の感染状況が落ち着いていることから、クルーズ船での離島ツアーが実施されますが、感染防止のため1回あたりの催行人数に上限を設けています。飛行機同様、船の旅も日常を忘れる特別感があって人気ですので、このクルーズツアーにも旅好きの台湾の人たちが殺到しそうです。

そんなクルーズ船の発着港としても有名な基隆にも離島があるのを知っていますか?「基隆嶼(または「基隆島」)」と言う、台湾北部・基隆の港からおよそ5キロの沖合いにある無人島です。それほどに近いので、基隆の人たちや東北角エリアに住む人たちは、在来線台湾鉄道に乗って、あるいは車で国道1号線のインターチェンジを出て車窓からこの「基隆嶼」が見えると、「あ、基隆に着いたな」と思うんだそうです。

島自体は海底火山の噴火によって形成され、平地がほとんどなく、一番高いところは海抜182m。台湾で最も古い太陽電池式の灯台があります。

地理に詳しくない人や観光客からはよく宜蘭の亀の形をした「龜山島」と間違われるそうですが、「基隆嶼」の方は“鯨”のような姿をしています。そんな「基隆嶼」は、その美しさから「台湾のドラゴンボール」とも言われています。ちなみに“ドラゴンボール”と聞くとあのアニメのボールを思い浮かべてしまいますが、アニメの中でも“ドラゴンボール”は物語の要になる“重要な玉”として登場していたように、中国語で「ドラゴンボール=龍珠」とは、「貴重な宝」と言う意味ですよ。

2001年に観光客向けにオープンし、上陸できるようになりましたが、2013年に台風の影響を受け閉鎖。島のインフラの修復や改修工事を行い、5年間の閉鎖を経て昨年、ようやく開放が再開されました。通常は夏シーズンの5月から11月に開放するのですが、今年は新型肺炎の影響で7月1日からの開放となりました。島には大型の野生哺乳動物はいませんが、基隆は雨が多いと言う環境から植物がとても豊富。100~200種類存在していますよ。毎年5月~6月はユリが、8月~9月はショキズイセンが見事に花を咲かせます。そしてその植物たちと共に様々な種類の鳥たちもいます。

機会があればぜひ自然豊かな美しい島、「基隆嶼」にも足を運んでみてくださいね。

「基隆嶼」に上陸するためには事前に申請が必要です。「基隆嶼トラベル」のホームページから申請できます。アドレスはhttps://www.kltravel.tw/。申し込みフォームに必要事項を記入し、指定された日時までに予約金の200台湾元(日本円730円)を振り込みます。あとは当日、パスポートを持っていくことをお忘れなく!

なお、「基隆嶼」ツアーのプランは2種類あります。ひとつは、島へ上陸して散策+島の周辺の海上をクルーズ。そしてもうひとつは、それプラス島の灯台がある一番高い場所まで登るプランです。散策+海上クルーズは大人700元(2,600円)、子供550元(2,000円)、灯台まで登るプランは、大人850元(3,100円)、子供700元(2,600円)です。

体力に自信がある方はぜひ、灯台のある場所まで登って、360°のパノラマビューを楽しんでください!宜蘭の「龜山島」の一番上ほど高くはないので、それほど体力に自信がない方や、お子さんでも頑張れるかもしれません。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

Sat, 11 Jul 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-07-04_台湾三大動物園

≪トーク①:台北木柵動物園≫

台湾では「台北市立動物園」に2008年に中国から贈られたジャイアントパンダの夫婦、「團團(トゥアントゥアン)」「圓圓(ユエンユエン)」、そしてその夫婦から2013年に生まれたメスのパンダ「圓仔(ユエンザイ)」の3頭のパンダがいたんですが、6月28日に7年ぶりに二頭目の赤ちゃんパンダが生まれました!

体重は186グラムと、2013年にお姉ちゃんパンダ「圓仔(ユエンザイ)」が生まれたときよりもやや重め。赤ちゃんパンダは背中部分に傷を負っていることがわかったため、現在は保育器に入れられ、当面は人工哺育を行います。現在のところ今年のクリスマス前後を目途に赤ちゃんパンダの一般公開を目指していて、名前もお姉ちゃんの「圓仔(ユエンザイ)」のとき同様、公募で決めるそうです。

赤ちゃんパンダの誕生で沸いている台北市立動物園ですが、注目はパンダファミリーだけではありません。コアラもいます!ペンギンもいます!でも日本でも見ることができますよね。ですのでおススメは、日本ではなかなか見ることができない動物に出会える「台湾動物エリア」。タイワンザルやタイワンツキノワグマ、タイワンカモシカ、そして台湾梅花鹿(台湾ジカとも呼ばれる「ハナジカ」)などが見られます。また台湾でしか見ることのできない蝶々もいますよ。

≪トーク②:新竹市立動物園&高雄壽山動物園≫

台湾北西部、新竹市にある「新竹市立動物園」も今、人気なんですよ。新竹市立動物園は、日本統治時代の1936年(昭和11年)に開園。開園当初から場所を移さずに運営を続けている動物園としては台湾最古。台湾の人たち、特に新竹の人たちにとっては、親子三代にわたって行ったことがあるという人も少なくなく、みんなから親しまれてきた動物園です。その新竹市立動物園は、2年半の歳月をかけて改修工事を行い、昨年末、2019年の12月28日にリニューアルオープンしました。

リニューアルした園内は、コンクリートの壁や金属の檻を減らし、溝や草むら、そして生垣によって空間を隔て、動物がなるべくストレスなく自然に生活できるように改修されました。

そして南部最大の公立動物園「高雄壽山動物園」は、高雄港を一望でき、夜景が綺麗なデートスポットとしても人気の壽山公園の中にあって、野生のタイワンザルもいる緑豊かなスポットにあります。ここの目玉は野生のサル…ではなくて、ホワイトタイガーやタイワンツキノワグマ、そして孔雀。孔雀もいる鳥のエリアは、なんと解放式!歩いているとすぐ近くに美しい羽を広げた孔雀が!なんてこともありますよ。このほかにもいろんな種類の動物がいるんですが、ほかの2つの動物園と比べて、大型の動物が目立っている印象です。

高雄壽山動物園は小高い山にありますので、ハイキングがてら訪れるのもいいかもしれません。

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

Sat, 04 Jul 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-06-27日食見えましたか?

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:日食見えましたか?≫

≪トーク②:台南ドラゴンボート&四草綠色隧道≫

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

Sat, 27 Jun 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-06-20金環食と北回帰線など

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:台湾中南部(日食と北回帰線)≫

≪トーク②:嘉義駅周辺≫

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

 

 

Sat, 20 Jun 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-06-13高雄市も7月からYouBikeへ

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:高雄市も7月からYouBikeへ≫

≪トーク①:高雄市も7月からYouBikeへ≫

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

Sat, 13 Jun 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-06-06彰化扇形車庫、台南のSL修復完了など

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:彰化扇形車庫≫

≪トーク②:台南のSL修復完了≫

≪トーク③:台湾の防疫対策&「文化路徑(鉄道編)」≫

 

Sat, 06 Jun 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-05-30阿中部長と墾丁

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:阿中部長と墾丁≫

≪トーク②:墾丁へのアクセス≫

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

Sat, 30 May 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-05-23台湾の防疫対策&バーチャル・ミュージアムなど

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:台湾の防疫対策&バーチャル・ミュージアム≫

≪トーク②:“あつ森”でも故宮を楽しむ≫

≪トーク③:台北駅の座り込み禁止議論≫

Sat, 23 May 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-05-16マンゴーの季節到来など

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:マンゴーの季節到来!≫

≪トーク②:マンゴーの故郷“玉井”≫

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

先週の台北はバーッとまとまった雨が降ることも多かったことから、台湾は梅雨に入ったかなぁ~と思っていたのですが、今週は全然降らず、暑い日が続いています。台湾では日本のように“梅雨入り宣言”というものは出されないので梅雨に入ったのかどうかはよくわかりませんが、雨が降れば幾分かは涼しくなるものの、なかなか降らないため日中は毎日30℃越えです。もう何年も住んでいるのにこの暑さにはなかなか慣れないのですが、この暑い時期の台湾こそフルーツが豊富になる時期!多くの人が楽しみにしている、そして私も大好きな、「マンゴー」の季節到来です!!

台湾の「マンゴー」というと、多くの人が皮が赤く実がオレンジ色に近い黄色をした“愛文マンゴー”を想像すると思いますが、一言に「マンゴー」と言っても、“愛文マンゴー”だけでなく、“玉文”マンゴー”、“金煌マンゴー”、“土マンー”、“凱特マンゴー”、“金蜜マンゴー”などなど…いろんな種類があります。そんな中、今、台湾では“珍珠(パール)マンゴー”が注目を集めているんです。

どういうものかというと、小さいころころとした金柑くらいから大きい梅の実くらいのサイズの小ぶりのマンゴーなんです。…とはいってもこの“珍珠(パール)マンゴー”は新しい品種というわけではありません。実はこれ、おなじみの“愛文マンゴー”の成長しきれなかったものなんだそうです。一般の“愛文(アップル)マンゴー”が大体1玉300g~600gの間くらいなんですが、この成長しきれなかったマンゴーは30g~60gとおよそ10分の1サイズ。通常だと商品にはならない規格外のものとして捨てられてしまうところですが、屏東県の枋山郷の農家の人たちがそれを“珍珠(パール)マンゴー”として市場へ出してみたところ、この小さくてかわいらしいフォルム、皮ごと食べられる手軽さ、そして甘さは通常のものと変わらない!と大人気になっているんです。

私もこのニュースを見て食べてみたい!と思い、果物屋さんを覗いてみてはいるんですが、残念ながらまだ見かけていません。というのも、生産量は多くはないのでなかなかお目にかかれないようです。でも人気になったらこのサイズのマンゴーを作るのでは?とも思ったんですが、わざわざこの“珍珠(パール)マンゴー”を作るというのは割に合わないんだそうです。いつか私も実際に食べてみたいなぁ~。皆さんも、台湾に来た際にはこの貴重な“珍珠(パール)マンゴー”を探してみてくださいね。

 

Sat, 16 May 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-05-09烏山頭水庫(八田与一)と鄧麗君(テレサ・テン)のお墓

≪トーク①:烏山頭水庫(八田与一)≫

≪トーク②:鄧麗君(テレサ・テン)のお墓≫

≪トーク③:台湾の防疫対策≫

パーソナリティ:中野理絵

昨日、5月8日は日本と台湾にとってとても大切な2人の人物の命日でした。

1人は多くの台湾人から敬愛されている「八田与一」。日本統治時代の台湾に水利技師として渡り、干ばつに苦しんでいた台湾南部、嘉義から台南にかけて広がる大きな「嘉南平原」の農業や水利建設に貢献した人物です。

日本ではあまり知られていませんが、2014年に公開された台湾から甲子園に出場し、準優勝した嘉義農林野球部を描いた台湾映画『KANO』の中で登場し、その存在を知ったという人も少なくないと思います。私もそうでした。映画の中で、八田与一が計画している大規模な水利工事「嘉南大圳(かなんたいしゅう)」についての授業シーンが出てくるんですが、台湾では八田与一と言えば今でも教科書にも登場するなど、知らない人はいないほどに有名な人物です。

その「嘉南大圳」事業として最初に始まったのが「烏山頭ダム」の建設で、完成当時はアジア最大規模のダムだったそうです。このダムのおかげで灌漑対策が進み、さらには、ダムの水だけではこの地域に必要な水量の3分の1程度しか供給できないことから、土地を分割し、給水を必要とする稲作、あまり給水を必要としないサトウキビ、給水を必要としない雑穀を1年ごとに順次栽培するという“三年輪作栽培”を考案しました。これによって15万ヘクタールの耕地を賄うことができ、台湾南部が台湾の経済を大きく支える穀倉地帯となりました。その功績を称え、今はそのダムの一部が「烏山頭水庫風景區」として開放されていて、そのダムを見下ろすほとりには八田与一の銅像が建てられています。

銅像と言っても、よく見かけるピシッとした格好でシャキッと立っている銅像とは違い、ちょっと変わったスタイル。腰を下ろして、右ひざを立てた上に右ひじを載せ、その右手は髪の毛をいじるようなポーズ。なかなか個性的な銅像ですが、実はこのポーズは八田与一が考え事をしている時によくとっていたポーズなんだそうですよ。

そしてその銅像の前で毎年命日の5月8日には追悼式典が行われています。ダムを管理する嘉南農田水利会は、毎年八田与一の子孫や日本の友人を招いているのですが、逝去から78年目を迎える今年は新型肺炎の影響で日本から訪れることはかないませんでした。しかし、6日には台南市の黄偉哲・市長が、そして命日の8日には日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表らが花を手向けました。

この開放されている「烏山頭水庫風景區」には、銅像の他にも、八田与一にまつわる場所があります。

「八田與一紀念園區」には、八田与一が当時住んでいた日本式の家などが忠実に再現されていて、室内はたたみだったり、季節の飾り物がしてあったりします。建物の修復を担当した技師は、八田与一の故郷である石川県にも赴き、その建築様式や日本の木造建築の技術を取り入れて作り上げたんだそうですよ。

また、「八田技師紀念室」という記念館には、ダム建設時の様子や資料、当時の写真などが展示されています。

この他にも、公園の南の端には、深い愛情で結ばれていた八田夫妻にあやかった「戀占石」という“恋占いの石”もあるんですよ。

ただ、今は新型肺炎の影響で、各施設も休館していたり、開放時間を変更していたりしていますが、今年は「嘉南大圳」事業が始まってから100年─。八田与一がどれほどの功績を残したのか、そしてどれほどに台湾の人たちから愛されていたのか…新型肺炎が収束してまた台湾を訪れることができるようになったら、その歴史をたどりに「烏山頭水庫風景區」へ行ってみてください。

「烏山頭水庫風景區」へのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅から「隆田」駅へ行き、バスへ乗り換え。興南客運バスの橘(たちばな)10番(台南芸術大学行き)のバスに乗って「烏山頭水庫」バス停下車です。

ただ開放されているのはダムの一部とは言ってもとても広いので、ぐるっとあちこちを見て回りたいという場合は、タクシーをチャーターしていくのがいいかもしれません。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 09 May 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-05-02墾丁のマリンアクティビティと花のショーウィンドウ

パーソナリティ:中野理絵

≪トーク①:墾丁のマリンアクティビティ≫

≪トーク②:台湾産パイナップル≫

≪トーク③:台湾の新型肺炎対策状況と“花のショーウィンドウ”≫

日本は大型連休真っただ中ですよね。今年はどこも行けない…と悲しんでいる人も多いかと思いますが、この時期は台湾の観光地も多くの日本人観光客でにぎわっていたので、今年はその姿が見られず台湾の人たちも寂しがっています。

さて先週末は、台北は寒くて洗ったニットをまた引っ張り出した…なんて話をしていましたが、今週は徐々に気温が上がってきて、日中は30℃前後と、すっかり真夏日。私も慌ててエアコンのフィルター掃除をしました。この暑さで、新型肺炎の影響から例年ほど人は多くないものの、台湾の南部ではすでにマリンレジャーがにぎわい始めています。特に、台湾南部・屏東県の最南端の街、“墾丁”。ここは国家公園に指定されていて、美しいビーチや豊かな自然で知られる台湾屈指のリゾート地です。

台北からだと距離があるため、短期滞在型が多い日本人観光客はなかなかそこまで足を運ぶという人は少ないようですが、マリンスポーツが好きな人はリピートしているという人もいるかもしれませんね。

そう、ここ“墾丁”では、サーフィン、ダイビング、シュノーケリングなどなど、様々なマリンスポーツが楽しめます。しかもシュノーケリングでもたくさんのカラフルな魚たちを見ることができますし、ダイビングでは運が良ければウミガメやマンタと出会えることもあるんです。

先日(4/22)には、珍しい動物が姿を現してニュースになっていました。それは…ジンベエザメ!世界最大の“魚”と言われる大きな“サメ”です。“サメ”と聞くと危ない、恐ろしい…というイメージですが、ジンベエザメはとっても温厚なサメで、人を襲うことはまずないと言われています。そんなジンベエザメ、過去の乱獲によって、今やみられる場所といえば、セブ島、モルディブ、メキシコ辺りなのですが、台湾では2008年にジンベエザメの捕獲を全面禁止として以降、2015年、2017年に墾丁、小琉球海域に現れているそうなんです。今回、体長4mのジンベエザメが現れた時、ちょうど居合わせたダイバーたちはこの幸運に大喜びだったそうで、しばし一緒に泳いだりして楽しんだんだそうです。ちなみに専門家は、今回ジンベエザメが現れたことについて、新型肺炎の影響で騒がしい人類が減ったことが関係しているのかどうか観察する必要があるとしています。

そんな“墾丁”では“国定公園”ということでマリンアクティビティも活動範囲を管理されているんですが、近年マリンアクティビティの種類も増えどんどんと進化していることをうけ、今年2020年の4月1日から、“墾丁”の5つの海域で、新たに「カヤック」、ボードの上に立ちパドルを漕いで水面を進む「SUP(サップ)」、そして「フリーダイビング」を開放しました。これらのマリンスポーツはエンジンなどの動力を使わないことから環境への影響も少なく、安全性も高いことから開放されることになったんだそうです。今回解放された5つの海域は、「後灣」と「萬里桐」、「後壁湖」、「南灣」、「船帆石海域」、そして「滿州鄉」の「港口溪の河口」等です。

なお、これまで通り「水上バイク」や「パラセーリング」もできますが、海岸から200mの範囲は新たに開放された“無動力マリンアクティビティエリア”とし、安全のために間に100mの緩衝エリアを設け、“動力マリンアクティビティ”は海岸から300mより外側と範囲を決めています。これからますます海を楽しむ人が増えそうです。マリンアクティビティ好きの方、旅行が解禁になったら、ぜひ台湾最南端の海でマリンスポーツを楽しんでみませんか?

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 02 May 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-04-25誠品書店の24時間営業新店舗や台湾の注目の図書館

≪トーク①:台湾の新型肺炎対策≫

≪トーク②:誠品書店の24時間営業新店舗≫

≪トーク③:台湾の注目の図書館≫

パーソナリティ:中野理絵

 

Sat, 25 Apr 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-04-18台北のご当地カラーマンホールなど

≪トーク①:新規感染者“0”≫

≪トーク②:台北のご当地カラーマンホール≫

新型肺炎の影響でつい下を向いてしまいがちな日々ですよね…。そんなときには「上を向いて歩こう!」なんてよく言われますが、たまには下を向いて歩くと、いつもと違う出会いがあるかもしれません。

日本では数年前、“足元の芸術”として「マンホールの蓋」に注目が集まりましたが、台北でも今、マンホールの蓋に注目が集まっているんです。

なぜかというと、先日、「台北蓋水(たいぺい・がいすい)“マンホール改造計画”」として、その土地の特徴が描かれた美しいカラーマンホールがお披露目されたからなんです!この「台北蓋水(たいぺい・がいすい)」という名前ですが、「蓋水」の部分は台湾語で(ガイスイ、蓋は最も、水はきれいという意味。)と発音し、「最も美しい」という意味。さらに、“マンホール”を意味する中国語は「人孔蓋」のですがその“蓋”という字、そして“水”という文字…と、発音と文字から意味を絡めて、このプロジェクト名がつけられたんだそうです。

その「台北蓋水(たいぺい・がいすい)“マンホール改造計画”」によって、台北市の12ある行政区のうち、南港區(なんこう・く)、大同區(だいどう・く)、中正區(ちゅうせい・く)、萬華區(ばんか・く)の4つの行政区のご当地カラーマンホールが作られているんです。

あら?でも前に台湾でカラーマンホール見たことあるよ?という人もいるかもしれません。そう、実はこれ、初めての取り組みではないんです。2012年に台北市が台北のランドマークで世界有数の超高層ビルである「台北101」とお茶の産地として有名な「貓空(マオコン)」のロープウェイなど観光スポットを描いたご当地カラーマンホールを作っているんです。私も数年前に初めて見つけた時、台湾にもカラーマンホールがあるんだ!と写真を撮ったのを覚えています。しかし、そのあと計画は継続されなかったんですが、8年ぶりに再始動したんです。

今回、4人のデザイナーのチームがそれぞれの区を担当。このご当地マンホールは、美しさだけでなく、その土地の特徴を表しているのがポイントです。例えば、大同區(だいどう・く)のマンホールには、恋愛の神様で有名な“月下老人”が祀られている「台北霞海城隍廟(たいぺい・かかいじょうこうびょう)」が描かれていたり、中正區(ちゅうせい・く)のマンホールには蒋介石が祀られている「中正紀念堂(ちゅうせいきねんどう)」が描かれていたりします。このほかにも、一つのマンホールの中に、その区の様々な特徴や要素が盛り込まれていて、じっくりと観察すると面白いですよ。

さらには、このマンホールたち、全て「Bottom view」という特別な視角から描かれているんですよ。つまり“マンホール目線”、下から見上げた目線で街の特徴が描かれているんです。あぁ、マンホールからはこう見えるのか~と色々想像しながら楽しめそうです。

ただ、マンホールの蓋は時には作業のために開けたり、人や物が通るときに滑ったりしないよう、使用性や安全性も考慮しなくてはならないので、そのためにデザイナーも48回も繰り返しテストを行い、台湾の鋳造メーカーや、日本の専門技師も呼んで設計の安全性などを何度も確認したんだそうですよ。

この新しいご当地カラーマンホールは、今年年内に設置される予定ですので、来年には、台北の街のあちらこちらで見ることができると思います。楽しみですね。

一足先にどんなデザインか全部見たい!という方は、Facebookに「台北蓋水」のオフィシャルページがあって、そこに全種類紹介されていますので覗いてみてくださいね。アドレスはhttps://www.facebook.com/TaipeiWow/ 、もしくは「台北蓋水」で検索してください。

ちなみに、台北だけでなく、台湾中部の街、台中市にもご当地カラーマンホールがあります。2017年に台中市の中心部を流れる緑川をデザインしたご当地カラーマンホールを打ち出したところ好評で、翌年の秋には豐原(ほうげん)、水湳(すいなん)、太平(たいへい)の3つのエリアのご当地カラーマンホールを作っています。

これから台湾でもどんどんこのようなオシャレなご当地カラーマンホールが登場してくるかもしれません。たまには下を向いて歩くのも楽しそうです。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 18 Apr 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-04-11大佳河濱公園共融式遊戲場など

≪トーク①:新型肺炎による台湾の対策≫

≪トーク②:大佳河濱公園共融式遊戲場≫

さて、新型肺炎拡大によって台湾でも人が集まる場所を避けるよう言われていることから、休みの日には広い屋外の公園などに行く人が少なくありません。実は台湾には広い公園が意外と多くあります。

広い公園といえば台湾北部・台北市の肺と言われる、「大安森林公園(たいあんしんりんこうえん)」など、街中にある公園がパッと思いつくと思いますが、台北市の周りには淡水川(たんすい・がわ)や基隆川(キールン・がわ)といった大きな川が流れていて、大体30分以内にどこかの川に行けるくらい身近なので、その河川敷を整備して作られている広い河濱公園(かひんこうえん)も地元の人たちには人気なんです。

先週、ここ数年注目を集め始めていたキャンプが今年は予約が3割増しになったという話をしましたが、その中で紹介した「華中露營場(かちゅう・キャンプ場)」もその例の一つで、台北駅から40分ほどで行ける「華中河濱公園(かちゅう・かひんこうえん」にあります。

そして、今、話題となっている河濱公園(かひんこうえん)が、台北市の北部、圓山エリアの中山橋(なかやま・ばし)と大直橋(だいちょく・ばし)の間に位置する「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん」。RITからも基隆(キールン)川を挟んだ向かい側に位置するのでチラリと見ることができるんですが、その「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」は、広い敷地に芝生が広がり、大きな噴水があるほか、球場などの運動施設や、サイクリングロードなどが整備されていて、休日になると老若男女、多くの人が足を運びます。また、この「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」からは圓山大飯店(“まるやま大飯店”こと“グランドホテル”)や、遠くには美麗華百樂園(ミラマーエンターテイメントパーク)の大観覧車が見える他、夕日もきれいなスポットとして人気なんですよ。

そんな「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」、なんで今注目を集めているのかというと、「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)」の中山橋(なかやま・ばし)に近い方の西エリア、「大佳河濱公園(だいか・かひんこうえん)共融式遊樂場(Inclusive Playground、インクルーシブ・プレイグラウンド。)」エリアが、 5年の歳月をかけ三期の工事が完了し、ついにすべて完成したからなんです!

共融式遊樂場って、日本語でもあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、一般の児童はもちろん、身体に障害を持つ子供でも、老人でも、みんなが楽しめるように作られた公園です。整備するにあたって、市民からも様々な意見を集めるとともに、市民に向けて説明会を行ったりして完成した公園なんだそうですよ。

今回、最後に完成したエリアは“海”をテーマにした“海洋遊技場”。台湾のほとんどの公園で使われている、クッション性が高く転んでも怪我をしにくいゴム製の床は、海をイメージしてブルー。そこにイルカやくじら、そしてタコといった海の生物が飛び出しています。この生物たちももちろん遊具の一つ。日本にも昔(今もあるのかな?)砂場にタコのオブジェがあって、それによじ登ったりしていませんでしたか?あのイメージです。また、海に浮かぶ“島”というテーマで盛り上がっているところがあって駆け上がれたり、バランス感覚が鍛えられるような木の橋があったり…と、遊びながら体を使う練習もできます。また、遊具も豊富で、ブランコは一般のものから、チャイルドシートのような椅子になっているもの、大人と向かい合って乗れるものなど5種類!ほかにも滑り台や、ちゃんと日影が作ってある砂場などもあります。中でも人気なのが、張られたワイヤーロープを滑車で滑っていく“ジップライン”が体験できるコーナー。一般には森の中に張ったワイヤーを滑り降りるアクティビティですが、それをもっと気軽に、ターザン気分で子供たちでも楽しめるように遊具として作られているんですよ。まぁ、海をイメージしているスペースに、なぜここだけ山のイメージが強い遊具が…と思いましたが、そこはご愛嬌♪ということで(笑)。ちなみにここの“ジップライン”は一人で滑るタイプと、カゴのイスのようなものに座って2人まで一緒に滑ることができるタイプの2本あるんですよ。

日本では近年、公園の遊具が老朽化していて危ないとか、公園が狭くなかなか思い切って遊べない…という話を耳にしますが、ここは遊具も豊富で、走り回れる広いスペース、子供たちが一日中でも遊べるくらいに充実しているので、お子さん連れで台湾に来られる方は、ここで子供たちをいっぱい走らせてあげる…という時間を作るのもいいかもしれません。もちろん“共融式遊樂場”ですので、大人だって楽しめますし、遊具で遊ばずとも、心地のいい風を感じながら、川の流れや夕陽を見てゆっくり過ごすのもおススメですよ。

「大佳河濱公園共融式遊樂場」までのアクセスは、休日は台北新交通システムMRT(台北メトロ)淡水信義線(レッドライン)の「圓山(まるやま)」駅からバスが出ています。市内バス「紅34」に乗って、「九號水門(9号水門)」バス停下車です。なお、帰り、公園から「圓山(まるやま)」駅に戻るときは、「八號水門站(8号水門)」バス停からの乗車になるので気を付けてくださいね。

そうそう、「大佳河濱公園(だいか・かいひんこうえん)」の「8号水門」のところにはレンタサイクルの貸し出しサービスも行っています。パスポートとデポジット2,000台湾元で借りられますよ。お金は自転車返却時に戻ってきます。

コンパクトシティ・台北だからこそ、すぐに行ける河川敷の公園。自転車を借りてサイクリングをするもよし、子供たちと走り回るもよし、のんびり川を眺めるもよし─。次回、台湾に来た際には、台湾の河濱公園(かひん・こうえん)も楽しんでみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 11 Apr 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-04-04キャンプ&グランピングなど

≪トーク①:志村けん訃報&清明節の新型肺炎対策≫

≪トーク②:キャンプ&グランピング≫

「清明節(墓参の日)」の連休に新型肺炎の感染拡大が起こらないよう、様々な対策の強化をし、市民もそれに協力をしている台湾ですが、やはりずっと家に閉じこもりっきりだと、みんなどうしても少しずつストレスが溜まってしまいます。特に小さなお子さんのいる家では子供たちもストレスが増えて大変です。そこで今、台湾では自然散策や、キャンプに注目が集まっています。

実は台湾にもあちこちにキャンプ場があって、ここ数年人気が急上昇していて、元々「清明節」の頃には気候も良くなってくるので連休に家族でキャンプをするという人もいたようですが、今年は新型肺炎の影響で特に注目されているようで、予約が例年の3割増なんだそうです。日本でも「3密」を避けようと言われているように、台湾でも人が集まる空間を避け、出かけるなら屋外の広い空間で遊ぼう!という動きがあるためにこれまでキャンプ人気に更に火が付いたようです。

そもそも台湾は街中に住んでいてもちょっと車を走らせると自然豊かな場所が身近にあるので、山で星空を眺めながらや、海辺で波の音を聞きながら…といった自然をゆっくりと楽しむキャンプが気軽にできます。しかも比較的新しいキャンプ場が多いので、普段からよくキャンプをするというベテランから、初めてのキャンプ、もしくは学生時代以来のキャンプ…というキャンプ初心者も気軽に安心して楽しめる施設も多くあります。中にはキャンピングカーが設置されているキャンプ場もあるのでキャンプ初心者や小さなお子さん連れのファミリーとかは中にトイレやシャワーもあるので便利かもしれませんね。

また、自然型のキャンプだけでなく、台北からもすぐに行ける都市型のキャンプ場もあるので好きなタイプを選んで楽しめるんです。例えば、台北新交通システムMRT(台北メトロ)板南線ブルーラインの「龍山寺」駅から30分ほどの場所にある「華中露營場」。駅から歩くのは…という人は市内バスで「華中河濱公園」まで行けばすぐです。これだけアクセスがいいので台湾の人たちも週末キャンプで利用したりするそうですが、逆に考えると、旅行で台湾に来た際に、例えば旅行の1泊を台湾のキャンプを楽しむ…という計画にすることだってできますね。

ちなみに、ネットで一番人気の高いキャンプスポットは台湾中部・台中にある「武陵農場露營區」だそうです。そう、このコーナーでもよく花のスポットとして紹介している「武陵農場」にあるキャンプエリアです。敷地はとても広く、車の横にテントを張れるエリア、テントの実のエリア、小さなバンガローが建っているエリアなど、エリア分けがされているので、キャンプ慣れしている人はもちろん、テント張ったことないという初心者でも気軽にキャンプを楽しめますし、また、エリア内には屋外調理スペースや、共用のシャワーやトイレだけじゃなく、管理センターの近くには洗濯機や冷蔵庫、そしてコーヒーや軽食が頼めるお店もあるそうですよ。もし朝ご飯作るの面倒だなぁ…と思っても大丈夫なんです。そして何より「武陵農場」は広い敷地にたくさんの草花が茂り、緑豊かな山々が一望できる自然豊かな場所でもあることから人気のようです。

そうそう、この「武陵農場キャンプエリア」の管理センターは昔ながらの一つの敷地に“コの字型”に建物が並んでいる「三合院(さんごういん)づくり」になっているそうですよ。

そして今、台湾でも日本と同じく「グランピング」人気も高まっています。この「グランピング」とは、魅力的なという意味の“グラマラス”と“キャンピング”を掛け合わせた造語で、自然の中でありながら整った設備と快適なサービスが提供される新しいキャンプスタイルの事…というわけで、中国語では“キャンプ”は“露營”と書くんですが、“グランピング”はそのイメージのまま「豪華露營」と書くそうです。

その名の通り豪華な演出が用意されていて、星空が見えるよう天井部分が透明になったドーム型のバンガローになっているところや、まるで童話の世界にでも迷い込んだかのようなキャンプ場など、それぞれに趣向が凝らされています。

中でも私が一番気になっているのは台湾北部・新竹にある「飛鳥恰恰」。ここは「80%キャンプ、20%ホテル」を作り出しているそうで、白いテントも夜には温かな光でライトアップされる他、なんと“一泊5食付き”のキャンプが体験できるんです。5食って?と疑問に思いましたが、なんでも3食以外に、アフタヌーンティーと夜食がついてくるんだそうです!また、お昼にはピザのDIYがあり、豪華な夜ごはんの後は屋外で映画鑑賞、そのあと星空観賞…と、自然の中で豪華なひと時を楽しめるんです。

行ってみたいなぁ~と思って調べていたんですが、やはりそこはラグジュアリーなグランピング、1テント辺り2名で台湾元9,800元(日本円およそ35,000円)!さらに一人増えるごとにプラス3,580元(13,000円)!!!…ということで、私にはちょっと豪華すぎるな…と断念しました。。。

でもリスナーの皆さん、今後機会があればぜひ行ってみてください。そしてもし行かれた際にはぜひその体験レポートを送ってくださいね。お待ちしています!

新型肺炎の影響で渡航ができないので今すぐには無理ですが、今後の旅の参考にしてください。

(編集:中野理絵//王淑卿)

 

Sat, 04 Apr 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-03-28
2020-03-28
Sat, 28 Mar 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-03-21
2020-03-21
Sat, 21 Mar 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-03-14 台北101のメッセージや永春陂濕地公園など

一昨日(3/12)、昨日(3/13)と2日間、台北101の北側の壁に「生日快樂(誕生日おめでとう)」というメッセージが浮かび上がりました。一体誰の誕生日を祝ったのかと言うと…台北101がある信義區の誕生日のお祝いだったんです!今や台湾トレンドの中心と言われ、百貨店やブランドショップ、おしゃれなお店やクラブ、バーなどが立ち並ぶ信義区は、1990年の3月12日に独立した一つの区となりました。ですので、一昨日2020年3月12日でちょうど区になって30年!ということで台北101がお祝いのメッセージを送ったんです。メッセージの内容も「信義区設立30年」「#信義区誕生日おめでとう」の他、「3/12は君の誕生日」とか、「30歳になってみてどう?」とか、星座をよく聞く習慣がある台湾らしく「君は魚座だったのか!」といった、まるで話しかけるようなメッセージもありました。これを観た人たちからは「台湾で最高(一番高い場所から)の誕生祝いだ」、「今年30周年だったんだ!」、「ロマンチストな魚座だったのね」というコメントが上がっていました。なんだかいいですよね♪

台北101はこれまでにも様々なシーンでメッセージを送っています。新型コロナウイルスが台湾でも確認数が増え始めた2月上旬には水際で防ごうと頑張ってくれている人たちへ向けて台北101の壁面に「第一線で防疫してくれている仲間たち、医療関係者や検疫担当の皆さん、あなたたちの愛に、そして私たちを守ってくれていることに感謝します。自身の体調にも気を付けてくださいね。台湾頑張ろう????」という感謝と激励のメッセージが流れました。これには、台湾の新型コロナウイルス対策本部「中央感染症指揮センター」の指揮官を兼務する、衛生福利部の陳時中・部長が感動して涙を流したということもありました。

今、世界中が殺伐とした雰囲気になってきていますが、こういう温かい気持ちにさせてくれるメッセージっていいですよね。これからも私たちに気づきをくれる、そして温かい気持ちにさせてくれる台北101のメッセージに注目です!

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 14 Mar 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-03-07 台湾の“桜木花道”など

台湾では今、日本より一足先に桜が見ごろを迎えています。台湾に多い山桜は今、ほとんど満開!続いてソメイヨシノがこれから見ごろを迎えます。ソメイヨシノが楽しめるスポットとして有名な、台湾北部・新北市淡水にある廟「天元宮」や、台北市近郊の「陽明山」のソメイヨシノもそろそろ花がほころび始めているようですよ。

今年は新型コロナウイルス肺炎の影響で、桜の季節に合わせて日本への旅行を計画していた台湾の人の多くが旅行を中止していて残念そうですが、最近は台湾の各桜の名所にも注目が集まっています。有名なスポットのうちのいくつかは以前にこの番組でも紹介しましたが、ちょっと気になるスポットを発見しました!その桜スポットの名前は…「桜木花道」!!!

…いや、台湾でも高校バスケットを題材にした漫画「スラムダンク」はとっても人気なんですが、その主人公のことではありません!桜のスポットの名前なんです。まぁ、確かに普通に漢字を見ると桜並木のある場所だろうな…とは思いますが、「桜木花道」と聞くと、どうしてもあの漫画が有名すぎて、先に漫画の方の赤い頭の主人公が浮かんでしまいます。

でもここはその漫画から名前を付けたというわけではなく、台北市をドーナツのように取り囲む、新北市の三芝區にある桜スポットの“通称”なんです。1996年から道路脇に桜の木の植樹を始め、いまでは大湖路や青山路など全長なんと70kmに渡って、1万5,000本の桜が続きます。この道路は沿いにはカフェなどもあって、サイクリストたちにとっては人気の北海岸サイクルスポットで、春になるとずーっと続く桜並木を楽しみながら走れると、多くのサイクリストたちでにぎわうそうですよ。

ちなみに、Googleマップで「櫻木花道(“桜”は旧字体)」と検索すると、他にも新北市板橋区の「萬板櫻木花道」と、桃園市復興区の「中巴陵櫻木花道」がヒットするんですが、「櫻木花道」という“通称”だけでヒットするのはこの新北市三芝區だけなんですよ。ぜひ来年の桜の季節には台湾の「桜木花道」を探しに来てみてくださいね。

でも、来年の桜の季節までには…と言わず、早くこのウイルスとの戦いが終息してほしいものです。

(編集:中野理絵//王淑卿)

 

Sat, 07 Mar 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-02-29 新型肺炎に関する情報と台湾の各観光地の対策

≪トーク①:新型肺炎に関する情報≫

≪トーク②:台湾の各観光地の対策≫

新型コロナウイルス肺炎拡大の影響で、日本では急きょ政府が3月2日から全国の小中高校に臨時休校を要請したとあって、私の周りでも子供を持つ日本の知り合いたちも困惑している様子が伝わってきています。台湾では旧正月からそのまま冬休みが延長され、ちょうど今週から学校が再開されたばかりです。しかし再開されたとは言っても、まだ新型コロナウイルス肺炎は終息をしていないので、学校の先生や保護者の方々も日本同様に心配が尽きません。

先日、台湾でも日本に旅行に行った際に感染したとみられる感染者が出ました。日本は台湾の旅行者が最も多く訪れる先であることから、28日から台湾では、観光における日本へのトラベルアラートを、4段階中第2段階にあたる“渡航の是非を検討”を表す「黄色」に、中でも北海道については4段階中第3段階にあたる“不必要な渡航の回避”を表す「オレンジ色」に引き上げました。桜の季節を狙って日本を訪れようと楽しみにしていた台湾人も多かったようですが、今、多くの人がキャンセルをしている状況です。

一方で日本から台湾への入境に関しては、中央感染症指揮センターが2/29現在、日本を感染症アドバイス第二級の「アラート/警戒」に指定しており、入境後14日間は自主管理措置を求められています。この自主管理措置とは…

(1)手洗いをしっかりして清潔を保つこと。なるべく目、鼻、口を手で直接触らない

(2)毎朝晩の体温測定と一日の行動を詳細に記録する

(3)公共の場への出入りを控え、外出時には必ずサージカル・マスクを着用すること

(4)もし疑わしい症状が出た場合は速やかに関係機関に連絡し、指示のもと速やかに医師の診察を受けること

(5)発病したら休養し、マスクを着用し、外出を避けること

(6)発病中は、他の人と会話をする際にはマスクを着用の上、可能な限り1メートル以上の距離を保つこと

…となっています。

 

一つ目の「手洗いをしっかりし清潔を保つ」という点については、日本でも言われていますし、台湾では今、建物のいたるところに消毒液が設置されていますので、特に問題はないかと思いますが、2つ目の「毎朝晩の体温測定と、一日の行動を詳細に記録する」というのはなかなか大変です。でもこれは、何事もなければよいのですが、もし感染してそれが分かった場合、すぐに行動ルートを把握し、一般への注意の呼びかけや該当ルートの消毒などを行うために必要な情報となります。そして3つ目、「外出時には全行程でサージカル・マスクの着用を厳格に遵守すること」。つまり、日本からの入境後14日間は“常にマスクを着用すること”となっています!また、やはりマスク着用の有無や咳について敏感になっていますので、入境後14日を過ぎていても、なるべくマスクをする、もしくは常に持ち歩くことをおススメします。ただ、今、台湾では生産されたマスクは政府が買い取って販売を管理していて、旅行者は買うことができなくなっていますので、台湾に来られる際にはマスクをもってきてくださいね。

そして4つ目の、「もし疑わしい症状が出た場合」は、日本同様、いきなり医療機関にかかるのではなく、まずは無料の伝染病予防ホットライン1922または0800-001922に電話をして、その指示に従ってマスク着用の上、速やかに医療機関を受診し、渡航歴や、職業、接触歴などを医師に告知するようにと言われています。ただし、こちらのホットラインは中国語と英語のみの対応となりますので、もし言葉に自信のない方は、通訳できる方にお願いして連絡をしてもらいましょう。

 

なお、現在台湾では感染の拡大を防ぐため、過去14日以内に中国、香港、マカオに入境あるいは居住した外国人については暫定的に入境を停止しています。また、中国、香港、マカオでトランジット(乗り換え)を行った場合についても、入境する全ての旅客を一律14日間の在宅検疫(つまり外出禁止)とするという措置が実施されています。そして新たに韓国とイタリアが感染症アドバイス第三級「警告」に引き上げられ、韓国、イタリアから台湾に入境する人に対しても入境後14日間の在宅検疫が義務付けられるようになりましたので気を付けてください。

また、台湾に入境する際には、「英語名:the Novel Coronavirus Health Declaration Card(防範新型冠狀病毒肺炎旅客入境健康聲明卡)」と呼ばれる“入境健康声明書”の記入・提出が義務付けられています。また入国時に発熱や咳などの症状がある場合には、解熱などはせず、検疫係員にすぐに申し出るようにしてくださいね。

 

日本語で情報を得たいという場合は、日本台湾交流協会のHPでもお知らせがアップされています。アドレスはhttps://www.koryu.or.jp/です。

また、この台湾国際放送(RTI)のHPでも情報をどんどん更新していますのでこちらもチェックしてください。

アドレスはhttps://jp.rti.org.tw/

FBページはhttps://www.facebook.com/Rtijp/です。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 29 Feb 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-02-22 新型肺炎に関する情報と高雄内門「宋江陣」

≪トーク①:新型肺炎に関する情報≫

≪トーク②:高雄内門宋江陣≫

新型コロナウイルス肺炎の影響を受けて、2月の上旬は台湾のマスク着用率は90%くらいあるんじゃないかと思うくらいに高かったのですが、先週末は意外とマスクをしていない人が増えていました。ところが、今週、新たに台湾で感染者が見つかった情報が流れるとまたマスクをしている人が増えていて、熱しやすい一方で冷めやすい性格の人が多いからなのかな…なんて思ってしまいましたが、そこにはマスク不足の影響でマスクが手元にない、広い外に行くときはつけないなどして使う数を調整している…という人も少なくないようです。世界的にもマスク不足となっていることから、日本ではキッチンペーパーで作る簡易紙マスク作り方やハンドメイドのプリーツマスクの作り方などがネットなどにもたくさん上がっていますが、台湾では“マスクカバー”が注目を集めています。

台湾では今、生産されたマスクは全て政府が買い取り、“健康保険カード”と呼ばれる台湾の健康保険証によって実名制で購入できるという制度を取っています。これによってマスク不足に対する大きな混乱は起こっていないのですが、やはり数が不足しているため、一般の購入は1週間に1度、大人1人2枚まで、子供用は1人4枚までしか購入できません。つまり毎日使う分は手に入らないんです。私の知り合いにも、1つの使い捨てマスクを2日間使っているという人や、洗ってみたという人もいました。そこで今、この“マスクカバー”が注目を集めているんです。どういうものかと言うと、ちょうどマスクがすっぽり入るサイズでマスクと同じプリーツを作った筒状のカバーで、マスクの耳にかける部分だけをカバーから出して使えるようになっています。カバーは洗えるし、中のマスクは繰り返し使える、しかも中にマスクを入れるのでただ布マスクをするのよりもフィルター機能も高い!と注目されているんです。ネットでも購入できるんですが、このマスクカバーの作り方などもネットにたくさんアップされていて、日本同様、自分で作るという人も多いようです。布1枚で、しかも結構簡単にできますし、好きな布で作れるので、小さなお子さんがいる家ではお気に入りの布で自分だけのカバーが作れるので、特にいいかもしれませんね。

台湾の街を歩いていると、今は中国人観光客がいなくなったこともあってか、日本人の姿が多く目立ちます。ただ、出張で来ているのであろうスーツ姿の人はほとんどマスクをしているのですが、観光で来ているであろう日本人のマスク着用率はあまり高くない印象です。もちろん、台湾でも屋外など広い空間にいるときは必ずしもマスクが必要ではないとしていますが、今、やはり咳やマスク着用に対してとても敏感になっていますし、場所によってはマスクの着用が求められたりしますので、マスクを着用する、もしくは常に持ち歩くのをおススメします。ただ先ほども話しましたように、今、台湾では生産されたマスクは政府が買い取って販売を管理していますので、旅行者は買うことができなくなっています。ですので、台湾に来られる際にはマスクをもってきてくださいね。なお、現在、台北市にある道教の廟「行天宮」では基本的にはマスク着用が必要となっていますので行く予定の方は忘れずに持って行ってください。

 

その他、観光施設の対策として行われているのが…

●台北の「国立故宮博物院」では3/31までの期間、館内を定時に出発するガイドサービスを全て停止するほか、館内の「展覧館」と「図書文献館」は開館時間を火曜日から日曜日の朝9時から夕方17時までに短縮、月曜日は休館となっています。また、近代絵画の巨匠、張大千(ちょう・だいせん)記念館も3/31まで休館です。

●京劇、民族舞踊などが楽しめる伝統舞台芸術の新劇場「台北戲棚/Taipei EYE」では2/25(火)までの公演は中止となっています。今シーズンのプログラムは2/26(水)の夜20時から開演しますので、予定を組んでいる方は気を付けてください。

この他にも、台北市のランドマーク、世界有数の超高層ビル台北101の展望台や、蒋介石・元総統のメモリアルホール中正紀念堂など、各観光施設では入り口で体温測定を行い、発熱がある場合は入場を断られるところが多くあります。また多くの施設で消毒液が設置されていますので入場の際には利用してください。

ちなみに、マスクはまだ足りない状態が続いていますが、消毒用のアルコールは徐々にドラッグストアなどでも手に入る状態に戻ってきていますよ。

 

なお、現在台湾では感染の拡大を防ぐため、14日以内に中国、香港、マカオに入境あるいは居住した外国人については暫定的に入国を停止しています。また、中国、香港、マカオでトランジット(乗り換え)を行った場合についても、入国する全ての旅客を一律14日間の在宅検疫とするという措置が実施されていますので、台湾渡航予定の方は注意が必要です。

また、中華民国台湾に入国する際には、「英語名:the Novel Coronavirus Health Declaration Card」と呼ばれる“入境健康声明書”の記入・提出が義務付けられています。また入国時に発熱や咳などの症状がある場合には、解熱などはせず、検疫係員にすぐに申し出るようにしてくださいね。

もし来台中に心配な症状が現れた場合は、日本同様、いきなり医療機関にかかるのではなく、まずは無料の伝染病予防ホットライン1922または0800-001922に電話をして、その指示に従ってマスク着用の上、速やかに医療機関を受診し、渡航歴や、職業、接触歴などを医師に告知するようにと言われています。ただし、こちらのホットラインは中国語と英語のみの対応となりますので、もし言葉に自信のない方は、通訳できる方にお願いして連絡をしてもらいましょう。

日本語で情報を得たいという場合は、日本台湾交流協会のHPでもお知らせがアップされています。アドレスはhttps://www.koryu.or.jp/(×2回)です。

また、この台湾国際放送(RTI)のHPでも情報をどんどん更新していますのでこちらもチェックしてください。アドレスはhttps://jp.rti.org.tw/

FBページはhttps://www.facebook.com/Rtijp/です。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 22 Feb 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-02-15 桜の季節到来!

観光においても各方面で新型コロナウイルスの影響が出てしまってはいますが、せっかく台湾に来ている、これから来る予定があるのであれば、台湾の自然を楽しんではいかがでしょうか。この時期、台湾は日本よりも一足先に桜のシーズン到来です!

台湾北部で有名なお花見スポットと言えば「陽明山」。台湾の桜は多くが濃いピンクの花が特徴のヤマザクラですが、ここでは広い公園内のあちらこちらに桜の鑑賞スポットがあって、ヤマザクラだけでなく、ソメイヨシノやヤエザクラも見ることができますよ。

今日から「2020陽明山花季(陽明山フラワーフェスティバル)」が開幕!ちょうど今、陽明山の第二駐車場がある「水濂洞區」でヤエザクラがほぼ満開、花時計の近くにある蒋介石像エリアでも見ごろを迎えているそうですよ。ショウワザクラとソメイヨシノはまだ咲いていないようですが、ショウワザクラは今月末ごろ、ソメイヨシノは3月上旬から中旬にかけてと、次々と桜が花を咲かせます。

様々な品種の桜が植わっているので、しばらくは桜が陽明山を彩りますよ。ちなみに、ショウワザクラは陽明公園の噴水池付近、ソメイヨシノは陽明公園の旅客中心(トラベルセンター)傍と、湖山緑地エリアで楽しめますよ。

また、この「2020陽明山フラワーフェスティバル」は3月22日まで行われていて、3月中旬ごろからは桜に続いて“ツツジ”も見ごろを迎えますよ。

陽明山公園へのアクセスは、台北駅の北口から260番のバスに乗っておよそ1時間半、終点の「陽明山總站(陽明山バスターミナル)」まで行くか、台北新交通システムMRT(台北メトロ)レッドラインで「劍潭」駅下車、「紅5」番のバスに乗り換えて「陽明山總站(陽明山バスターミナル」までおよそ1時間。

もしくは同じく台北メトロレッドラインで「北投」駅まで行き、「小9」番か129番のバスに乗っておよそ40分、「陽明公園服務中心」バス停下車です。

なお、「フラワーフェスティバル」開催期間中は、広い陽明山公園内の、花時計や陽明山バス停、第二駐車場、陽明山国家公園管理所など、主要スポットを結ぶ専用バスが走ります。もちろんゆっくり自然を感じながら公園を散策するのもおススメですが、何せ広いのでバスも上手に活用して楽しんでくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 15 Feb 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-02-08 塩水蜂炮&台湾ランタンフェスコンテストなど

≪トーク①:訪台の際の新型肺炎に関する情報≫

≪トーク②:塩水蜂炮&台湾ランタンフェスコンテスト≫

≪トーク③: 日本の台湾スポット≫

さて、台湾は今日(2/8)が“小正月”にあたる「元宵節」。この新型肺炎の感染拡大防止のために中止になるイベントもある中、そのウイルスを吹き飛ばす勢いでまさに今、台湾南部・台南市の鹽水で元宵節の伝統イベント「鹽水蜂炮(別名:塩水爆竹祭り)」の準備が行われている頃でしょうか。

世界三大民族祭りのひとつで、「北の天燈(スカイランタン)、南の蜂炮(爆竹祭り)」とも言われ、「平溪のスカイランタンフェスティバル」と並び数万人を集める台湾を代表するイベントです。100万発を超えるロケット花火が一斉に放たれる様子は、まるで蜂が集団で巣から飛び出してきたよう。ピューッという耳をつんざくような音と共に、大量のロケット花火と火花がいたるところに飛んできます。もうとにかく大迫力!…とか言っていますが、実は私はテレビでしか見たことがありません。

台湾に来た年、行ってみたいなぁ~と台湾の友達に話したところ、「リエには危なすぎるから行っちゃだめ!」と言われました。そう、とにかくロケット花火の攻撃を受けまくるそうで、しかもロケット花火が当たると厄除けや運気がアップすると言われていて、多くの参加者は完全防備で参加するんだそうです。ネットでも参加する際のおススメの格好というのがたくさん上がっていて、それによると、厚手の上着を二重・三重に着て、フルフェイスのヘルメットをかぶり、その下ではマスクをし、上着とヘルメットの間で無防備に開いてしまう首にはタオルを巻いてしっかりとガード、手袋をして、綿の長ズボンに運動靴…と言った格好がいいそうですよ。あ、あと、音がすごいので耳栓をした方がいいという意見もありました。

ちなみに、レインコートは花火が当たると燃えやすいのでやめた方がいいそうです。でもそれだけ完全防備をしても「それでもなお火傷をする可能性があります」と書いてあります。それを見て怖気づいた私は、毎年ニュースで見ることにしています。

でもこのお祭り、ただ大騒ぎしているだけのお祭りではないんです。昔、清の光緒帝の時代に、台南の塩水で疫病がまん延し、その疫病を追い払うためにご神体を神輿に乗せて巡行し、花火や爆竹を鳴らし、疫病を追い払ったのが始まりなんだそうですよ。このあと台湾時間の夜21時(日本時間の夜22時)からロケット花火の一斉発射が始まります。今回は今、世界的に感染が拡大している新型肺炎から早く脱することができますようにという願いも込めて行われます。参加する人も、しない人も、この時間、みんなで無病息災を一緒に願いましょう!

一方、先週ご紹介した“飾りランタン”が並ぶ展示型のランタンフェスティバル「台湾燈會(台湾ランタンフェスティバル)」。今年で31回目を迎える政府主催のイベントで、今年は台湾中部・台中市の后里花博會場で今日(2/8)から始まりました。こちらはどちらかと言うと静かにゆっくりと楽しむイベントですが、その美しさを様々な形で残してもらおうと、今年、「第一屆台灣燈會圖文獎(第1回 台湾ランタンフェスティバル静止画作品コンテスト)」が行われます。ランタンフェスティバルをテーマに、画像とテキストを組み合わせた作品を募集しています。


年齢ごとに、10歳~15歳が対象の“獅頭山組”、16歳~20歳が対象の“阿里山組”、21歳以上の“玉山組”と(台湾の代表的な山々の名前ってのがいいですね!)3つの部門に分かれていて、いずれかの部門に1作品のエントリーが可能です。今回の台湾ランタンフェスティバルに限らず、過去の台湾ランタンフェスティバルをテーマにしたものでもOK!執筆形式は、詩でもいいし、散文、ストーリーなど自由です。ただしテキストは中国語で書かれたものに限ります。


台湾ランタンフェスティバルを訪れた体験を作品にしてエントリーしてみませんか。まだ訪れたことがないという方も、今年の「台湾ランタンフェスティバル」は2/23(日)まで行われていますので、ぜひ足を運んで、その体験を綴ってみてください。「台湾ランタンフェスティバル静止画作品コンテスト」のエントリーは3月8日(日)まで受け付けていますよ。詳しくは、中国語ですが、台湾交通部観光局のHP(https://www.taiwan.net.tw/)の「2020台灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」のページで確認してくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)
 

 

Sat, 08 Feb 2020 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-02-01 平渓天灯フェスなど台湾各地のランタンフェスティバル

今、世界的に新型コロナウィルスが広がっていて旅行に出るのもとても慎重になっているかと思います。台湾でも日本と同様にマスクの着用と、手洗い、除菌の推奨を行っています。日本でも日本人だけでなく、観光客がマスクを買いだめしているというニュースがよく流れていますよね。台湾でも政府からは「十分な数のマスクがあり、生産体制は整っている」と発表されましたが、店舗によってはマスクの在庫が不足していたりする場合もあるようですので、マスクなどのウィルス対策グッズはあらかじめ日本から準備してくることをおススメします。

なお、もし来台中に心配な症状が現れた場合には、これも日本と同じですが、いきなり医療機関にかかるのではなく、まずは無料の伝染病予防ホットライン1922または0800-001922に電話をして、その指示に従ってマスク着用の上、速やかに医療機関を受診し、渡航歴や、職業、接触歴などを医師に告知するようにと言われています。ただしこちらのホットラインは中国語と英語のみの対応となりますので、言葉に自信のない方は通訳できる方にお願いして連絡をしてもらいましょう。

日本でも繰り返し言われていますが、“正しく恐れる”ことが大切です。過度に恐れるのではなく、対策をしっかりと行いましょう。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 01 Feb 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-01-25
2020-01-25
Sat, 25 Jan 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-01-18
2020-01-18
Sat, 18 Jan 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-01-11
2020-01-11
Sat, 11 Jan 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2020-01-04
2020-01-04
Sat, 04 Jan 2020 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-12-28
2019-12-28
Sat, 28 Dec 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-12-21
2019-12-21
Sat, 21 Dec 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-12-14
2019-12-14
Sat, 14 Dec 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-12-07
2019-12-07
Sat, 07 Dec 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-11-30
2019-11-30
Sat, 30 Nov 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-11-23
2019-11-23
Sat, 23 Nov 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-11-16
2019-11-16
Sat, 16 Nov 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 -2019台中國際花毯節、新社花海節など台中を中心とする観光情報の紹介

2019台中國際花毯節、新社花海節など台中を中心とする観光情報の紹介。

Sat, 09 Nov 2019 21:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-11-02
2019-11-02
Sat, 02 Nov 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-10-26
2019-10-26
Sat, 26 Oct 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-10-19
2019-10-19
Sat, 19 Oct 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-10-12
2019-10-12
Sat, 12 Oct 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-10-05
2019-10-05
Sat, 05 Oct 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-09-28
2019-09-28
Sat, 28 Sep 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-09-21
2019-09-21
Sat, 21 Sep 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-09-14
2019-09-14
Sat, 14 Sep 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-09-07
2019-09-07
Sat, 07 Sep 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-08-31
2019-08-31
Sat, 31 Aug 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-08-24
2019-08-24
Sat, 24 Aug 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-08-17
2019-08-17
Sat, 17 Aug 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-08-10
2019-08-10
Sat, 10 Aug 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-08-03
2019-08-03
Sat, 03 Aug 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-07-27
2019-07-27
Sat, 27 Jul 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-07-20
2019-07-20
Sat, 20 Jul 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-07-13
2019-07-13
Sat, 13 Jul 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-07-06
2019-07-06
Sat, 06 Jul 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-06-29
2019-06-29
Sat, 29 Jun 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-06-22
2019-06-22
Sat, 22 Jun 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-06-15
2019-06-15
Sat, 15 Jun 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-06-08 台湾の結婚事情、結婚写真、変身写真

今週は日本と台湾の芸能界…いや、アジアの芸能界を揺るがすビッグニュースが飛び込んできましたよね!台湾出身のアジアを代表する女優・林志玲(リン・チーリン)と、日本を代表するダンス&ボーカルユニットEXILEのAKIRAとの電撃結婚!!リン・チーリンといえば、長くF4のジェリー・イェンと噂があって、「いつ復縁するのか?」と言われていたので私もびっくりしました。もちろん、台湾のメディアも驚きと共に祝福の報道をしています。F4は、2001年に結成された台湾のアイドルユニットグループです。

日本では今週、この二人以外にも、南海キャンディーズの山ちゃんと、女優の蒼井優の結婚が報じられ、大いに沸きました。

6月といえば「ジューンブライド」。日本では梅雨にあたるため、あまり好まれない…とも言われますが、それでもやはり6月に結婚の話題を耳にすることは多い気がします。

実は台湾でも6月に結婚するカップルも多いようです。理由は、日本と同じく西洋から伝わった「ジューンブライド」。ローマ神話に出てくる結婚の象徴である女神Juno(ユノ)に由来していて、Juno(ユノ)の月である6月に結婚する花嫁はJuno(ユノ)からの祝福を受け、幸せになれる…という言い伝えがあります。それにあやかりたい…という思いの人も多いからというのもありますが、台湾の場合はそれだけではありません。旧暦の7月1日から1か月間、「鬼月(鬼の月)」に入り、この期間は祝い事やめでたい行事はタブーとされているため、その「鬼月」が来る前に結婚式を行いたいというのも6月に結婚する人が多い理由の一つだそうです。

さて、台湾の結婚式はどのように行われるかというと、婚約式と結婚式の2回式を行うのが一般的だそうです。なんでも、婚約式は新婦側の、結婚式は新郎側の主導で執り行われます。

それぞれにしきたりがあって、中国語で「訂婚(din4hun1)」と呼ばれる婚約式では、新婦の家で新郎の母親から新婦へ、新婦の母親から新郎へそれぞれが用意した金のネックレスやブレスレットなどを付けあうといった儀式を行います。日本でいう結納のような感じですね。ただ日本の結納と違うのはこの時に結婚指輪も交換します。そしてその後、主に新婦側の親戚や友人が集まって婚約披露宴が行われます。

一方、結婚式の方は、まず新郎側が新婦を迎えに行きます。でもこの時、すんなり新婦に会わせてもらえません。花嫁さんの付添人であるブライズメイドから、様々なお題を出され、それをクリアしないと会わせてもらえないんです。なんでも、正装してお迎えに来ている新郎に、腕立て伏せ100回!とか、いきなりダンスを要求したりするそうです。優しめなお題だと、新婦に関するクイズだったりもしますが…台湾の女性陣の強さが見えますね。

その後、新婦の両親の前で新郎新婦がひざまずき、新婦を大きく育てた恩に感謝し、結婚の誓いを行い、リボンが装飾された車で新婦が家を出発します。その出発の際に、車の窓から扇子を投げるんですが、扇子の中国語の発音は、解散の散、散るという字の発音に似ていることから、扇子を投げることは、新婦が実家に別れを告げ、これから新郎の家庭の一員になることを示しているほか、「悪い習慣を捨て去り、良い習慣だけを新郎の家族に持ち込む」という意味があるそうです。そして新郎の家に到着したら、竹ざるか、最近では黒い傘を新婦に差しながら新郎の自宅に入りますが、入り口には火鉢と瓦が用意してあって、火鉢を右足からまたいで、瓦を足で割ってから入るんだそうです。これにはお祓いの意味があるそうです。いろんなしきたりがあるんですね~。

ただ、最近ではホテルで披露宴を行うカップルも増えていて、婚約式と結婚式も同じ日に行ったりするカップルも多いそうです。ただ、ホテルでも伝統的な儀式を行えるようにしていたり、エレベーターを車に見立てて、エレベーターの扉が閉まるときに扇子を投げたりするんだそうですよ。

私は以前、友達の従妹のお姉さんの婚約式に参加させてもらったことがあるんですが、家で行う伝統的な結婚式のスタイルでした。そう、台湾の婚約式や結婚式では、日本とは違って、あまり知らない人でも参加させてもらえます。私が伝統的な結婚式に参加したことないんだ~って話をしていたら、じゃぁおいで!といった感じで参加させてもらっちゃいました。びっくりですよね。その参加させてもらった婚約式では、家の前にテントを張って、円卓を並べ、たくさんのバルーンなどで飾り付けをし、その近くではケータリングサービスの人が料理を作っていました。そして、新婦側の親戚や友人たちと婚約披露宴で盛り上がるのですが、途中で新郎が帰っていったのでびっくりして友達に聞くと、婚約披露宴のときは、新郎や新郎の親族は魚料理が出たら食べずに帰るんだそうです。なんでも、「魚(さかな)」の発音と、「餘(あまる)」の発音が同じであることから、「最後まで食べずに残す」という意味があるんだそうです。魚を食べる=その家の財産を食べつくしてしまう…に繋がるのでタブーなんだとか。しかも、新郎や新郎の親族が帰るときに挨拶や見送りをしてはならず、何事もなかったかのように食事が進められ、ここからは新婦側の列席者のみでさらに盛り上がるんです。面白いですよね。

曲:青花瓷

今週はもう一組ビッグカップルの結婚式が行われました。中国の有名ピアニスト郎朗(ランラン)が12歳年下のドイツと韓国のハーフのピアニスト、シーナ・アリス・レドリンジャーとパリのベルサイユ宮殿で結婚パーティを行いました!なんと豪華な!!そしてそこに周杰倫も奥さん・ハンナと共に列席。更には、新郎・郎朗(ランラン)とこの曲を連弾し、会場を大いに沸かせていました。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 08 Jun 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-06-01 台湾の端午の節句と粽

来週末、6月7日は「端午節」です。日本でも「端午の節句」を祝いますが、日本と台湾では色々と違う部分があります。日本では5月5日が「端午の節句」ですよね。ですが、台湾の「端午節」は旧暦の5月5日、今年は6月7日なります。「端午節」には「粽子(ちまき)」を食べる習慣があるのでこの時期は、台湾のあちらこちらで粽が売られていますよ。日本でも「端午の節句」に「ちまき」を食べる習慣がありますが、「ちまき」というと日本では笹の葉に包まれた円錐形や三角形の白くて甘い団子餅ですが、台湾で「ちまき」というと、もち米に豚肉やシイタケ、ゆで卵などを包んで蒸したおこわのようなものです。しかも、一言で「ちまき」と言っても、いろんな種類があります!大きく分けると、「北部粽(北部ちまき)」と「南部粽(南部ちまき)」の二種類です。

味だけじゃなく、作り方から違います。主に「南煮北蒸」と言われていて、北部のちまきは、もち米を先に炒めて半分くらい火が通ったところで、豚肉や蝦、しいたけ、菜脯と呼ばれるしょっぱい切り干し大根のようなものなどと共に竹の皮に包んで蒸します。一方、南部のちまきは、竹の葉に、水に浸しておいたもち米と豚肉やピーナツ、鹹蛋黃というアヒルの卵を塩漬けにしたものなどを入れて水煮にします。

作り方も全然違うので、食感も味も全然違います。北部のちまきの方がおこわに近く、味や香りも濃厚。甘辛いソースをかけて食べたりします。南部のちまきの方がもっちりとしていて、味は比較的薄く、具材の味が楽しめます。台湾の人も、好みが北部派と南部派に分かれ、どっちが美味しい論争が巻き起こるようです。なお、南部ちまきのほうがカロリーが低くてヘルシーだそうですが、小ぶりな北部ちまきと比べて南部ちまきはどっしり大きいサイズですので、結局はどちらも1個のカロリーは同じくらいなんだそうですよ。

この他にも、デザート感覚で食べるちまきもあります!「鹼粽」と呼ばれるちまきはもち米を灰汁(アク)に漬けてから煮るだけ、少しプルンとしたもちもち感で半透明の黄金色のちまきです。日本の南九州の和菓子、あくまきによく似ています。なんの味付けもしていないので、食べるときに砂糖や蜂蜜を付けて食べるんだそうですよ。この「鹼粽」はプレーンタイプの他に、最初からあんこを入れた「紅豆鹼粽」というタイプもあります。周りの台湾人に聞いてみると、みんな子供の頃この「鹼粽」が大好きでよく食べてた!と言っていました。

そして台湾人が発明したという新たなスイーツちまき「冰粽」。ゼラチンに餡を包んで、それを竹の葉に三角に包んで蒸したら完成!あとは冷蔵庫に入れて冷やして食べます。餡を小豆の他に、サツマイモやタロイモなどほかの素材で作った餡にすれば、彩りもきれいで、いろんな味が楽しめることから、特に女性に人気だそうです。なんでもこの時期になるとスターバックスでも端午の節句の贈り物としてこの「星冰粽」を売っているんですよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 01 Jun 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-05-25
2019-05-25
Sat, 25 May 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-05-18 陽明山の紫陽花フェス

このほど、「5月の雪」と呼ばれる「油桐花(アブラギリの花)」がこの時期見ごろだという話をしましたが、先日、お天気のいい日に台北の街を歩いていると、何か白いものがフワフワと降ってきて、「こんな街中でなんだろう?」と思っていたら、なんと綿毛でした!

タンポポの綿毛…みたいな小さなものではなく、まるで泡が飛んでいるかのような、大きいものはこぶし大の綿が飛んでいました!!なんでも、台湾では春の訪れを代表する花の一つに木綿(キワタ)の花があるそうで、だいたい3月から4月ごろに木綿の樹にオレンジ色の花をつけるんです。その木綿の花が、花の時期を終えて5月ごろになると実がはじけて出てきた綿が、お天気のいい日、風に乗って飛ぶんだそうです。その様子は一瞬雪のようにも見えますが、雪よりも大きな束で、どちらかというと泡が飛んでいるようです。でも街中で青空の下、白い綿がフワフワ飛んでいく場面に出会うと、なんだか心がほっこりしますよ。

台湾の各地に木綿の花の名所がありますが、台湾人の友達の話によると、名所まで行かずとも、学校の近くに樹があることが多いそうです。この時期台湾に来る機会がある方は、お天気のいい日にはこの綿が飛ぶ姿を見ることができるかもしれません。注意してみてみてくださいね。

ただ、台湾はもう梅雨入り─。今週は日本でも奄美地方が梅雨入りしたというニュースがありましたが、台湾では日本のように「この日から梅雨入りしました」というような、梅雨入り宣言がないので、いつから梅雨に入ったのかははっきりとはわかりません。ですが、台北市では雨の日が多くなっているので、おそらく梅雨に入ったのかなぁ~という感じです。台湾の梅雨も日本と同じく毎日シトシト、時にザーザーと、雨が降り続いて、洗濯物も乾かないし、気分も何だか憂鬱になりますが、文句を言ってもお天気が良くなるわけではないので、梅雨も楽しんじゃいましょう!梅雨には梅雨の楽しみがあります。それは紫陽花。紫陽花は晴れた日に見てもきれいですが、雨の雫がよく似合います。

…とはいっても、街中ではなかなか紫陽花を観ることがないのですが、ちょっと足を延ばすと、たくさんの紫陽花を楽しめる紫陽花農園がありますよ。5月に入ってから、各地で紫陽花農園が続々と公開しています。台北の北部、陽明山では、5月18日から「2019陽明山竹子湖繡球花季」が始まりました。陽明山の竹子湖エリアでは9つの農園で紫陽花を栽培しています。このエリアは湿度が高く涼しい上に、酸性よりの土壌であることから、紫陽花の栽培に適しているんだそうです。およそ7、8種類の品種を栽培していて、純白の紫陽花から、淡い水色の紫陽花、紫色の紫陽花などなど、様々な紫陽花が楽しめます。

中でも有名なのが、「陽明山竹子湖」「大梯田花卉生態農園」「高家繡球花田與大賞園繡球花 」。「陽明山竹子湖」は、ひろ~い平地いっぱいに紫陽花が咲いていますよ。今月中だと、まだカラーの花も少し残っているようですので、両方が楽しめます!

「大梯田花卉生態農園」はその名の通り、段々畑状になっているのが特徴です。また、花の維持もとてもきれいだと人気の農園ですよ。営業時間は午前9時から夕方6時まで。花の期間中は無休だそうです。また、オフィシャルホームページで開花状況も随時更新しているので、「大梯田花卉生態農園」と入力して見てみてくださいね。

そして「高家繡球花田與大賞園繡球花 」。こちらの農園は面積は大きい方ではないんですが、ここの紫陽花は花びらが大きく栄養たっぷりで写真映えする!と評判の農園です。そのため、週末は人であふれてしまいますので、ゆっくり紫陽花を楽しみたいという場合は、平日に行くことをおススメします。また、ここの農園では歩道を特別に整備したりはしていません。ですので歩きやすい靴で行ってくださいね。営業時間は朝8時から夕方6時までです。

他にもたくさんの農園がありますが、このエリアにある農園はどこも大体100元から150元の入場料が必要です。と言っても別に窓口があるわけでもなく、入口に農園の人がいるので、直接入場料を払って入ります。週末などは農園の人のお子さんでしょうか。子供たちがお手伝いしている姿も見られますよ。そして入場料を払って中に入ると一面紫陽花!農園によって、平らに広がる紫陽花畑の所もあれば、段々畑状に紫陽花が咲いている農園もあって、様々な角度から紫陽花との写真撮影が楽しめます。中にはもうすぐ卒業を控えた学生さんたちが、卒業式のガウンと角帽を身にまとって撮影をしていたり、結婚式の前撮りをしているカップルの姿を目にすることもあります。ただ、台湾の結婚式の前撮りはすごく気合が入っていて、まるで芸能人のポスターのような写真を撮るんです。そのため、他の人たちに邪魔されないで撮影できるよう、結婚式の前撮り用の予約ができる農園があったり、人の少ない早朝に開けてくれる農園があったりもします。もし、特別な写真を撮りたいという方がいたら、早朝、おススメですよ。また、農園によってはちょっとしたプレゼントをくれる農園もあったりします。私が行った農園では、帰り際に出口できれいな大きな百合の花を1輪プレゼントしてくれました!それぞれの農園でプランが違うので、はしごするもよし、気になる農園を見つけて足を運んでみてくださいね。

ちなみに、以前ご紹介したカラーの花とは違って、紫陽花を摘んで持って帰ることはできませんので注意してくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 18 May 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-05-11 亀山島

今年のゴールデンウィーク10連休はいかがでしたか?先日台湾では来年の休みが発表され、今度の旧正月は7連休となることがわかり、2日休みを取れば最大11連休になる!と、半年以上先の休みにすでに沸き立っていますが、長いお休みが終わると、悩ましいのが、なかなか生活リズムが通常に戻らない…というところ。今週はまだ調子が戻らないという人も多かったかもしれませんね。その一方で、ゴールデンウィーク頑張って働いた~という方、お疲れ様でした。これから休めるのかな?休みがとれるようでしたらまずは頑張った分、ゆっくりと休んでくださいね。

でも連休が終わったこのタイミングだからこそ、安く旅行ができる!と、このタイミングに休みを合わせて旅行に出かける方もいることでしょう。台湾はそんな皆さんも待っていますよ。

さて、この時期、ちょっと日程に余裕のある方は、特別な離島に足を延ばしてみてはいかがでしょうか。“台湾の離島”といえば、珊瑚のきれいな「小琉球」や、この時期花火が注目の「澎湖」、そしてダイバーたちに人気の「綠島」「蘭嶼」などの名前が上がりますが、「龜山島」という島の名前を聞いたことはありますか?台湾の北東部、宜蘭県の沖、およそ10キロの距離に浮かぶ島です。全長およそ10km、面積およそ2.8㎢。

過去7,000年の間に4回以上の噴火があり今の形ができたそうですが、その形というのが、亀の頭、甲羅、尾っぽのような3つの部分があって、まさにその名の通り“亀”のような形をしています。そして実はこの島、今は「無人島」なんです。正確には、管理する人たちが駐在しているんですが、“住民”と呼ばれる人はいません。実は1853年に移住者がやってきて、漁を中心とした生活を営んでいたそうです。しかし1977年に軍が駐屯し、一般人の立ち入りが禁止されてしまいました。それ以降、この亀山島に“住民”はいません。ただ、1987年の戒厳令解除後、宜蘭県政府や市民の努力によって、2000年にこの亀山島は正式に「東北角海岸国家風景区」の管轄下に置かれ、一般に向けて開放され、自然豊かな亀山島を観光することができるようになったんです。

そしてこの島が特別なのは形が「ウミガメ」のようだからというだけではありません。実はこの島、一般に向け開放されたとは言っても、上陸できる期間や時間、人数が限られているんです!一般の人は毎年3月1日から11月30日までの午前9時から午後5時まで。6、7、8月の3か月間は午前8時半から午後5時半までとなっています。毎年この期間だけ、美しい亀山島の自然を楽しめるほか、“住民”たちの生活の名残である建物や、軍事施設であった頃の名残である「砲台」なども見学することができますよ。また、亀山島に行く間の海でイルカウォッチングも楽しめます。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 11 May 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-05-04
2019-05-04
Sat, 04 May 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-04-27
2019-04-27
Sat, 27 Apr 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-04-20 油桐花と油桐花祭について

今、台中で行われている国際的な花の博覧会「台中フローラ世界博覧会」が間もなく幕を下ろそうとしていますが、台湾はまだまだこれからが花盛りです!台湾の第二のエスニックグループ、客家を象徴する花、油桐花(アブラギリの花)がこれから台湾の各地で見ごろを迎えますよ。このアブラギリの花は、毎年初夏に咲く花で、この時期は山間部の山々がアブラギリの花で真っ白に彩られます。

台湾ではかつてその種子から油を取るためにこのアブラギリの木の植樹が進められ、それを主に「客家(はっか)」と呼ばれる台湾のエスニックグループが栽培していました。そのため、主に客家人が多く住むエリアの、台湾北部の桃園(とうえん)、新竹(しんちく)、台湾北西部の苗栗(びょうりつ)、また、台湾中部の山間部で広く植えられています。このアブラギリからとれる油はペンキの重要な原料となっていて、高雄市美濃(みのう)の特産品である紙傘(かみかさ)にも使われている他、木材は家具や下駄、爪楊枝、マッチ棒などの製作に使われていて、かつては客家人にとって家計を助ける重要な財源となっていました。

現在はこういった工業の部分での活用は非常に少なくなったものの、今度はこの美しい花、「油桐花(アブラギリの花)」が観光客を呼び、経済効果をもたらしています。

アブラギリの花は、4月から5月にかけて木にたくさんの白い小さい花が咲きます。一つ一つの花は小さいんですが、一つの枝からたくさんの花が傘状に集まって咲き、その束がいっぱいあるので、遠くからでもすぐにわかるくらいに山の緑を白く美しく染めています。しかもこの「アブラギリの花」、まだ花が白く瑞々しい時にひらひらと舞い降ります。その様子は、日本の桜吹雪のようにまるで雪のよう。そこから「アブラギリの花」は「“四月”の“雪”」もしくは「“五月”の“雪”」と書いて「四月雪(si4yu4xue3)」、「五月雪(wu3yu4xue3)」と呼ばれています。この呼ばれ方も素敵ですよね。しかも、桜は花びらがひとひらひとひら散りますが、この「アブラギリの花」は、花びらではなく、小さな花が花ごと降ってきます。5枚の花弁がちょうど羽のようになって、くるくる舞いながら降って来るので、まるで天使が舞い降りてきているようだとも言われます。そして、花の形のまま地面に舞い降りるので、山の草の上に降り注げばそこはそこが一面花畑のようになり、道路に降り注げばまるで雪が積もっているかのような美しい風景を生み出します。その散った花を使って道端にハートのアートや、花文字を作って写真を撮る人の姿もよく見かけますよ。

また、その美しい姿は台湾のドラマでも度々ロケ地として使われ、まさにこのアブラギリの花をキーワードにしたドラマなどもあります。台湾の人気アイドルF4の朱孝天(ケン・チュウ)と、台湾の国民的女神と呼ばれる美人女優、ミシェル・チェン主演のドラマ「記得我們有約(Remember About Us、邦題:五月に降る雪)」なんかは、台湾ドラマ好きの日本人にも有名です。そのドラマを見てアブラギリの花を観たい!ロケ地巡りをしたい!と思った人も、日本人、台湾人共に多いようです。

Sat, 20 Apr 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-04-13 マンゴーの季節到来!

皆さん、お待たせしました!マンゴーの季節到来です!!まだまだ並んでいる数は少ないんですが、市場やスーパーでちらほら見かけるようになりましたよ。そんなマンゴーの季節到来に合わせて、今日、台湾中南部の嘉義鹿草というところでは、県道167号線鹿草段道路を封鎖して、「鹿草打芒趣(ろくそう芒果落としイベント)」が行われました。

これは4年前から始まったイベントだそうですが、県道167号線は道路沿いにたくさんのマンゴーの樹があって、毎年この時期にその道路を一時的に通行止めにして行います。エントリーは無料なうえに、長い竹竿や網などを使って楽しみながらマンゴーを取れるとあって人気が高まっているイベントだそうですが、実はラッキーなイベントというだけじゃなく、もう一つ意味があるんです。マンゴーは成長して熟すと実が落ちてくるので、こうやって熟した実を取ってしまうことでバイクのドライバーの怪我や交通事故を防ぐ、安全を守るという役割もあるんだそうです。

そしてマンゴーといえば、今やどのガイドブックにも載っている台北市の人気のかき氷のお店「冰讚」も今年のマンゴーかき氷が始まりました!台湾旅行の楽しみといえばマンゴーかき氷!という旅行者も多く、年中マンゴーかき氷を食べられるようにしているお店もあるのですが、この「冰讚」というお店は、毎年マンゴーのシーズンの4月中旬から10月の終わりごりにかけてのみオープンする期間限定のお店なんです。

今年は暖冬の影響もあって例年より少し早めの4月10日からオープンしました!人気なのは「芒果雪花冰(マンゴーシュエホワピン)」。“雪花冰”と呼ばれる、ミルク味のフワフワとした白いかき氷の上にマンゴーをトッピングして、練乳をかけたかき氷で、「台湾のかき氷」といえばテレビでもガイドブックでものこの「マンゴーシュエホワピン」が一番に出てくる台湾を代表するスイーツです。この「冰讚」でもやはり人気ナンバーワン!毎年ちょっとずつ値上げしていて、今年の価格表には160元となっていました。…とはいっても、日本円でおよそ600円なので、まだ気軽に食べられますね。しかもマンゴーもあらかじめカットして準備することはせず、注文があったらその場でカットしてくれるのでとってもフレッシュだし、そのフレッシュなマンゴーが惜しみなくゴロゴロとたっぷりトッピングされていますよ~。さすが一番人気です!

でも私のおススメはこの「マンゴーシュエホワピン」にプラス10元して、プリンをトッピングしたものです。このお店のミニサイズの手作りプリンが濃厚な味わいでこれまた美味しいんです。私も最初は一番人気メニューの「マンゴーシュエホワピン」を普通に注文していましたが、よくお店に来るという台湾人の知り合いにプリンもおススメだよと言われて注文して以来、最近ではいつも「マンゴーシュエホワピン」にプリンをトッピングしています。

ちなみにプリン以外にも、小豆やピーナツ、タロイモなどのトッピングメニューもあって、どれも1種類プラス10元でトッピングができますよ。また、「牛奶口味雪花冰(ミルク味のシュエホワピン)」を注文すると3つトッピングを選べるので、自分好みにミルクかき氷をカスタマイズすることもできますし、他にも、人気のプリンをメインにした「普丁牛奶雪花冰(手作りプリン練乳シュエホワピン)」や数種類のフルーツがたっぷり乗った「綜合水果雪花冰(ミックス果物シュエホワピン)」、小豆がたっぷりの「紅豆牛奶雪花冰(アズキ練乳シュエホワピン)」、そして日本のかき氷のように氷を削った透明のかき氷「刨冰」など色々なメニューもあります。

実はこのお店、観光客が多いイメージですが、地元の方たちもよく訪れていて、ご近所のおじさんたちが集まってかき氷を食べながらおしゃべりで盛り上がっていたり、カップルが2種類のかき氷を分け合っていたりする光景も目にすることができます。そんな地元の人たちは、マンゴーよりも小豆やピーナツといった豆系をトッピングしているのをよく見かけます。この「冰讚」は小豆もこだわって選んでいるそうで、小豆本来を甘さを活かした控えめな甘さが特徴で人気です。滞在中、毎日通いました!という声も少なくない「冰讚」ですので、リピートの際には、ぜひマンゴーだけじゃなく、色々なかき氷も楽しんではいかがでしょうか。

「冰讚」までのアクセスは、台北新交通システムMRTレッドラインの「雙連」駅下車。2番出口を出て右に進むと、5分もかからない場所にセブンイレブンがあるのでその角を曲がってすぐの場所にあります。「雙連」駅側から歩くと、すぐに青い看板が見えますのでわかりやすいですよ。お待ちかねのマンゴーシーズン到来!これから台湾に来られる方は、旬のマンゴーをぜひ楽しんでくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 13 Apr 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-04-06
2019-04-06
Sat, 06 Apr 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-03-30
2019-03-30
Sat, 30 Mar 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-03-23 台湾北部のつつじ名所やつつじの種類など

日本では桜が咲き始めたようですね。台湾でも先日ご紹介した台北北部の淡水にある「天元宮」のソメイヨシノが見ごろを迎えています。25日から30日にかけてが最もきれいな時期だとの予測ですので、来週台湾に来られる方は「天元宮」も旅のプランに入れてみてはいかがですか?

さて、“日本の春”といえば「桜」というイメージですが、“台湾の春”といえばどんな花をイメージしますか?実は台湾にも市ごとに“市の花”というのがあって、「台北市」の花といえば「ツツジ」なんですが、今、台北市はその“市の花”、ツツジが見ごろを迎えています。大きな公園をはじめ、道路沿いにもたくさんのツツジが植わっていて、街を華やかに彩っています。街中で桜を見かけることは少ない台湾ですが、ツツジは街のあちらこちらで目にすることができますよ。

中でもツツジが有名なスポットは台北市の南エリアに多く集まっています。総統府の近くにある「二二八和平記念公園」では、広い公園内に足を踏み入れると、道に沿ってあちらこちらでツツジがきれいな花を咲かせています。アクセスは、台北新交通システムMRTレッドラインの「台大醫院」下車すぐですが、公園内だけでなく、隣接する道路沿いの出入り口の周りにも色とりどりのツツジが咲いていて、通りかかる人を魅了しています。

また、台湾最高学府「国立台湾大学」も実はツツジの人気スポットなんです。MRTグリーンラインの「公館駅」下車すぐにある台湾大学の広いキャンパスには色々な花や亜熱帯植物も植えてあり緑も多いので、休日にもなるとまるで公園であるかのように多くの市民が集まり憩いの場となっていますが、中でもこの時期はツツジが咲き乱れる場所として有名なんです。また台湾大学は歴史あるバロック様式の建物が多く残っているので、その校舎を背景に咲く色とりどりのツツジを写真におさめに来る人も多いんですよ。

そして、私のお勧めは台北の主要道路の一つ「仁愛路」の道路沿い。「仁愛路」は背の高い椰子の木が立ち並ぶ大きな道路で、それだけでも写真を撮りたくなる素敵な雰囲気の通りなんですが、その道路の分離帯や歩道沿いにたくさんのツツジが咲いていてとても春らしい華やかな雰囲気です。一般の街中の道路なので、ツツジを眺めながら「仁愛路」に沿ってお散歩するだけでも気持ちがいいですよ。

そんな台北市の花、ツツジ。ちょうど見事を迎えている今、台北市では「2019 台北杜鵑花季(TAIPEI AZALEA FESTIVAL)/2019台北ツツジフェスティバル)」が行われています。2017年に始まったイベントで今年で3回目の開催となりますが、今年は先ほどご紹介した「二二八和平記念公園(228平和記念公園)」や、台湾大学の近く「自來水園區(台北ウォーターパーク)」、「新生南路三段」、そして台北市内最大の公園「大安森林公園」で、ツツジを眺めながら楽しめる音楽イベントや、ピクニック、バザーが楽しめます。「大安森林公園」では、様々な種類のツツジが種類ごとに分かれて咲いていますので、「へぇ~これはこういう品種なのか!」と学びながら楽しむこともできますよ。また、ツツジの花と合わせて様々なオブジェも飾られていてフォトスポットがあちこちに用意されています。オブジェの中には、台北市長のサインも入ったギターのオブジェもあるのでぜひ探してみてくださいね。「大安森林公園」へのアクセスはMRTレッドラインに乗って「大安森林公園駅」下車です。

「台北つつじフェスティバル」は4月7日(日)まで開催。4月6日(土)には、午後2時から5時まで「二二八和平記念公園」で、弦楽五重奏やジャズ、民族楽器を使ったグループなど4組のミュージシャンによるコンサートも行われます。ちなみに、「台北つつじフェスティバル」は4月7日までですが、ツツジは5月上旬くらいまで楽しめますよ。

(編集:中野理絵/王淑卿)

Sat, 23 Mar 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-03-16 碧潭ウォーターショーや烏来など

ここ最近、日本では急に暖かくなったり、急に寒くなったりと、気温の変化が激しかったようですね。台湾でもこの時期は温かくなったかと思うと急に寒くなったりして、なかなか冬物の洋服が仕舞えません。先日、その話を市場のおばちゃんたちにしたら、「そうよ~、台湾は5月の端午の節句を過ぎると寒さが終わるっていうから、それまでは冬物はしまっちゃだめよ。時々急に寒くなるからね~」と言われました。そうか…と思いましたが、私も数年台湾に住んでいるので、経験から言うとさすがに5月まで冬物を出しておくまではないような気がしますが、やはり日本と同じで4月まではまだ冬物は仕舞わない方がいいのかななんて思いました。

さて、そんな寒くなったり、温かくなったりを繰り返している台湾ですが、外に出やすい気候になりましたので、最近は各地で様々なイベントが行われています。

台北の南西部、台北新交通システムMRTグリーンラインの終点駅、新店駅付近にある碧潭風景區では今、毎日夜に「碧潭水舞(碧潭ウォーターショー)」が行われています。この碧潭風景區は、その名の通り深緑の水がゆったり流れる川の対岸に起伏の緩やかな美しい山々が望める、「台湾八景の一つ」と言われる景勝地で、駅側の川沿いの遊歩道にはサイクリングロードも整備されており、休日になると地元の人はもちろん、多くの人がここでゆったりとした時間をすごしています。

この「碧潭ウォーターショー」は、そんな碧潭で2年前から始まったイベントで、川の水を最新の設備を使って、様々な形の噴水を発し、光と音楽の演出を合わせ、美しいウォーターショーを繰り広げます。今年は初めてV字型に噴水の設備が設置されていて、「自由勝利」を象徴しているそうです。音楽に合わせて飛び出す様々な形の噴水は、王冠や孔雀、花火、滝をイメージしたものなどが登場!また、「パーン」という大きな音と共におよそ30メートルの高さまで上がる水柱も見ごたえありますよ!

「碧潭ウォーターショー」は4月30日まで、毎日夜6時から8時半までの間、毎時間正時と30分におよそ6分間のショーが行われます。また、ショーでは「傾國傾城」と「The Mass」という2種類の曲が時間ごとに交互で使われているので、ゆっくり2回ショーを楽しむのもいいかもしれません。ちなみに、私も先日早速見に行ってきたんですが、ちょうど「傾國傾城」の回の最後の方をちらりと見て、「The Mass」をしっかり鑑賞してきましたが、「The Mass」の回は壮大なイメージ、「傾國傾城」の方はチラ見でしたが、ロマンチックな雰囲気でした。去年はドラえもんの曲やミッキーマウスのマーチの曲なども使われていて、子供も大喜びでしたが、今年は大人の雰囲気でしたよ。

そして、このイベントのいい所は、多くの人が集まるんですが、毎晩30分おきにショーが行われるので、ぎゅうぎゅうに混まないんです。しかも、もし一番前の特等席で観たい!というのであれば、ショーとショーの間は30分弱なので、前のショーが終わって、人が散った際にベストポジションを確保して次の回を楽しむ!ということもできますし、川から少し高い位置の遊歩道にはオープンテラス式のカフェやレストランが集まったアーケードがありますので、そこでご飯を食べながらゆっくりショーを楽しむというのもおススメです。

今の時期はまだ6時というと結構暗いのですが、4月に入ると6時台はまだ少し明るいと思いますので、明るい時間のショーと暗くなってからのショー、どちらも楽しむのもいいかもしれません。

「碧潭風景區」へのアクセスは、台北新交通システムMRTグリーンライン終点、新店駅下車。改札口は1か所なので、改札を出て左に進むと、「碧潭」というオブジェが見えます。その横の階段を上るともう目の前に見えますよ。また、この「碧潭ウォーターショー」開催期間中は、会場までの道を光る看板が導いてくれます。「ウォーターショー」という意味の「“水”、“舞う”」という字と矢印が描かれた看板があちこちにありますので、その矢印に沿って歩いて行ってくださいね。夜市以外の夜の台湾のイベントもぜひ楽しんでください。

(編集:中野理絵/王淑卿)

 

Sat, 16 Mar 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-03-09
2019-03-09
Sat, 09 Mar 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-03-02 淡水と淡水付近の観光地

3月に入り、台湾はちょうど北から南まで、寒すぎず暑すぎず、過ごしやすい季節になりました。この時期は外に出るのが楽しくなってきます。特に台北は冬の時期は意外と雨や曇りといったどんよりした天気が多いので、温かな太陽が嬉しく感じます。お休みの日に、せっかくいい天気なのにどこにも行く計画がない!というとき、私がたまにふら~っと出かける場所のひとつが「淡水」。台北の中心部から台北新交通システムMRT台北メトロでおよそ40分、台北で夕日が最もきれいなスポットとして有名な場所です。台北新交通システムMRTレッドラインで終点の淡水駅まで行きます。するともう駅前からとっても賑やか。駅の改札を出て川の方に向かうと、早速駅前の広場にストリートパフォーマーが。そしてその周りにもシャボン玉やおもちゃなどを売っている人も。まるでお祭りの日ように賑やかです。

そして、駅前広場から右へ少し歩くと淡水老街(淡水オールドストリート)があります。このオールドストリートは、川側の金色水岸歩道と、内側の伝統オールドストリートとあって、伝統オールドストリートの方は道の両サイドにドリンクスタンド、お茶屋さん、雑貨屋さん、そして食べ物のお店などがギュッと集まっています。一方、川側の金色水岸歩道には、食べ歩きができる揚げ物を売っているお店の他、まるで夏祭りのお店のようなゲームコーナーやソフトクリーム屋さん、そして最近では、おしゃれなMade in TAIWANの雑貨を扱っているお店、川を眺めながらゆっくりできるカフェなどが並んでいます。この淡水の街全体が、夜市とはまた違った昼もいつでも“夏祭り”といった雰囲気です。しかも大きな淡水河に沿って続いているので、お店に入ってゆっくり過ごすのもいいのですが、食べ歩きできるものを買って、街歩きをしながら食べたり、もしくは川沿いの芝生に座ってぼーっとするのもおススメですよ。

そして実は淡水は台湾B級グルメの宝庫でもあるんです。台湾の人に、淡水で有名な食べ物と言えば?と聞くと、真っ先に返って来る答えが「あーげー」。漢字は、阿蘇山の“阿”、給食の“給”とかいて「阿給(あーげー)」と呼ぶんですが、これは何だと思いますか?実は、日本語の“油揚げ”の台湾語「阿布拉給(アブラゲイ)」からこの名前になったそうなんですが、そう、油揚げを使った食べ物なんです。…とはいっても、日本では見かけたことのない油揚げ料理です。どんなものかというと、大きな油揚げの中に、たっぷりの春雨を詰め込んで蒸して、それに甘辛いタレがかけてあります。ちなみに、このタレがお店によって違うので、お気に入りのお店を探してみてくださいね。

そして淡水土産としても有名なものが「鐵蛋(てつたまご)」。ゆで卵を漢方などの香辛料と共に煮込んだもので、煮込んでは乾かす、煮込んでは乾かす…を1週間に渡って繰り返していて、元のサイズよりギュッと小さく縮まったものです。元々、食堂をしていた女将さんが、売れ残った煮卵を何度も汁からあげて、温めなおして…という作業を繰り返していた時にできた偶然の産物だったそうです。通常の煮卵よりも硬さも弾力がありつつも硬く、味が凝縮されていて深く、結構癖になりますよ。ビールのお供にもおススメです!通常の鶏の卵サイズだけでなく、ウズラの卵を使った小さいサイズもあります。人気のお店はやっぱりこの「てつたまご」を生み出した「阿婆鐵蛋(おばあちゃんのてつたまご)」ですが、この他にも今は色々なお店が出ています。また、最近ではオリジナルの味だけでなく、お店によってスパイシー味、黒胡椒味、ニンニク味、などなど…いろんな味のものも売っていますよ。ぜひ試してみてください。

また、最近では台湾のあちらこちらでも見かけるようになった、ビッグサイズのカステラのような形をしたケーキ「古早味現烤蛋糕」、これで「その場で焼くケーキ」の意味」。これも淡水が発祥です。しっとり密なケーキで、焼きたては蒸しパンのようにふかふか、冷めるともっとどっしりとした食感になります。卵、小麦粉、水分は牛乳のみというシンプルな材料で作られていて懐かしい味です。このシンプルな味も人気なんですが、一番人気はチーズが層になるように重ねて焼かれたチーズフレーバーだそうです。これは一人では食べきれないサイズなので、ぜひ友達とシェアしたり、ホテルに持ち帰ってゆっくり楽しんでくださいね。

さらに、台湾B級グルメではないのですが、淡水で個人的にお勧めなのが「トルコアイス」。ちょうど、淡水から川のお向かいの八里に向かう船が出る「淡水ふ頭」のすぐ近くにある「トルコアイス」のお店では、トルコ人のスタッフがのび~るアイスをパフォーマンスを交えて作ってくれます。しかも、買ってくれたお客さんを巻き込んでの、まるでマジックのようなパフォーマンスは見ているだけでも楽しくて、いつもお店の周りには人だかりができています。なかなかすんなりとは貰えないアイス、一発で受け取れるかどうか、ぜひチャレンジしてみてください。

このほかにも色々な食べ物もありますので、淡水オールドストリートで自分のお気に入りを見つけてみてくださいね。

それでは1曲お送りしましょう。

淡水といえば、台湾の人気アーティスト周杰倫が高校時代を過ごした場所として有名です。今や大スターの彼も、学生時代には気になる女の子を誘うのに「帰りにアゲ食べない?」と誘った…なんてエピソードもあるとか。。。

ちなみに、彼のお気に入りのお店「文化阿給」には、今、「周杰倫セット」というメニューもありますよ。そんな周杰倫の出身校で撮影された映画の主題歌です。

曲: 不能説的秘密(言えない秘密)   / 周杰倫(ジェイ・チョウ) 

 

Sat, 02 Mar 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-02-23 台湾ランタンフェスティバル、東港と小琉球観光

元宵節が過ぎ、暦の上ではお正月は終わりましたが、台湾ではお正月のクライマックスのイベント、台湾ランタンフェスティバルが行われています。この「ランタンフェスティバル」は中国語では「燈會」と言って、先日ご紹介した「スカイランタンフェスティバル」とはまた違う光のイベントです。

この台灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)は、1990年から観光局主催で毎年旧暦1月15日の元宵節に行われているベントで、元々は台北市で行われていましたが、2001年からは全国各地で行われるようになり、今年は30周年を迎えます。今年は台湾南部の『屏東(へいとう)県』にて開催中です。この「台湾ランタンフェスティバル」は、会場に設置された大きなオブジェのランタンを楽しむイベント。イメージとしては青森のねぶたと似ているという声もありますが、台湾ランタンフェスティバルのランタンのデザインは、会場となっている土地にまつわるものだったり、お正月の締めのイベントということで、メインランタンはその年の干支をテーマにしたものが登場します。ところが、今年は大きな変化がありました!今年は亥年(いのしし年)ですよね。台湾では、イノシシではなく“豚年”なんですね。そこで、例年通りだと、メインランタンはその年の干支が飾っていましたので“豚”のオブジェになるところですが、今年はなんと…“マグロ”です!

なぜマグロ?と思いますよね。実は、屛東県はマグロが有名なんです。中でも東港)は台湾産マグロのほとんどが水揚げされます。そんな地元色を打ち出しつつ、「富をもたらす巨大なマグロ」と命名し、「年年有餘(毎年有り余るように)」という意味や、「富貴屏安(富を得て平穏な暮らしができますように)」という意味が込められています。ちなみに、富貴屏安の漢字は、本来は“富”、“貴”、“平”、“安”と書きますが、“平”の字を同じ発音であり、今年の会場である屏東の“屏”の字にしています。

もちろん、亥年の干支である“豚”のランタンもサブランタンとして登場していますよ。屏東の地に言い伝えられている平安、豊作祈願の象徴である「豊豬爺」のランタンが登場。大きな目に、牙をむき出し…そう聞くと怖そうに思いますが、ほほ笑む姿はどこか愛嬌にあふれています。そしてこの「豊豬爺」と共にサブランタンとして登場しているのが「土地公」と呼ばれる土地を治める神様のランタン。神様の周りには屏東特産の果物も並んでいて、「順心如意(心願成就)、年年豐收(毎年豊作)」を象徴する「南国豊収(南国の豊作)」をテーマにしています。この他にも、かつての恆春古城の城門であった「恆春南門」の形をベースにした透かし彫りのランタンや、東港クロマグロ観光フェスティバルのマスコットキャラクターなどで構成されている「東港故事」というランタン、伝統を基礎に、屛東の地元要素を注入し、台湾内外から15人の有名アーティストを招いて制作されたグローカルなランタン「光耀30ランタンエリア」、海底世界をイメージした「海底世界ランタンエリア」、そして子供も喜ぶ「親子歓楽ランタンエリア」なども登場。様々なコンセプトのランタンたちが会場を明るく彩っています。

なお、今年の台湾ランタンフェスティバルは、大鵬湾燈區、屏東燈區、東港燈區の3大ランタンエリアに分かれていて、代表的なランタンは「大鵬湾ランタンエリア」にあります。中でもメインランタンは大鵬湾のラグーン風景も組み合わせ、水面に設置されていて、噴水ショーや花火もあいまって、美しさを増していますよ。

「台湾ランタンフェスティバル」は3月3日まで。メイン会場の「大鵬湾ランタンエリア」のランタンは毎日午後6時から点灯し、30分ごとにショーが行われます。

また、閉幕式が行われる3月3日(日)は、午後5時からイベントが行われ、後半には開幕式の際にも会場を彩ってくれた、アメリカintel社によるドローンのパフォーマンスショーの演出、そして花火大会が行われ、今年の台湾ランタンフェスティバルが閉幕します。旧正月の締めくくりのイベント、ぜひ足を運んでみてください。

メイン会場の「大鵬湾エリア」へのアクセスは、台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の左營駅で下車。在来線台湾鉄道か高雄メトロに乗り換えます。台湾鉄道の場合は、新左營から乗り、「潮州駅)」で下車。高雄メトロの場合は高雄メトロ「左營駅」から乗り、高雄國際機場(高雄国際空港駅)で下車。共に駅から無料のシャトルバスが出ています。月曜日から木曜日までは午後1時半から夜11時までの間、金土日祝日は、午前9時半から夜11時までの間、10分から15分おきに運行されていますよ。

Sat, 23 Feb 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-02-16 修学旅行と九份

台湾は旧正月連休が明け、会社などはすっかり日常に戻りましたが、個人でされているお店などは中にはまだお休みしているところもあり、少しのんびりとした空気が流れています。そして、旧正月が明けると季節が変わる台湾。日中はすでに毎日23℃前後の日々が続いています。これから台湾に来る予定の方、もうニットやダウンは必要ないかもしれません。ただ夜は15℃くらいまで下がりますので、寒暖差に対応できるような恰好がおすすめですよ。

ちょうどこれから卒業旅行シーズン。私も数人から、知り合いや知り合いのお子さんが「修学旅行で台湾に行くらしい」という話を聞きました。有名な観光ガイドブック『地球の歩き方』の毎年恒例のアンケートで、「2019年はココに行きたい!人気旅行先ランキング(海外編)」で第2位だった台湾。物理的にも心理的にも近いこともあって、初めての海外旅行先として選ぶ人も多く、まさに卒業旅行先として人気のようです。

ただ、海外旅行となるとわからないことがいっぱい、しかも初めての海外旅行となるとなおさらの様で、色々質問されます。中でもよく聞かれるのが、「何日あったらいい?」というのと、「予算はいくらくらい?」という質問。これは台湾でやりたいこと、行きたい場所などによって変わってきますが、大体のイメージで考えると、3泊4日あると、食べ物や台北市内の有名観光スポット、ちょっと郊外の人気スポットまで、しっかりと満喫できるのではないかなと思います。予算も50,000円~100,000円くらいでしょうか。ツアーで飛行機とホテルがセットになったもののほうがお得なプランがあったりしますが、個人旅行でも相場はそれほど差がありませんので、仲のいい友人たちとわいわい相談しながら好きにプランを組み立てるフリープランの旅もいいと思いますよ。

ちなみに、初めての台湾旅行を計画している人に「行ってみたい場所は?」と質問すると、多くの人が「九份」をあげます。台湾の北東部に位置するこの「九份」は、ジブリ作品の「千と千尋の神隠し」のモデルとなった!と噂になり、知名度が一気に増した場所です。実際にはここがモデルだというわけではないようですが、それでも映画と同じようなノスタルジックな雰囲気が楽しめるとして人気を集めています。

この「九份」という地名の由来は、諸説ありますが、かつてこの付近には9世帯しか住んでおらず、交通も不便だったため、生活物資は全て水路を使って運ばれてきていました。その際にいつも“9世帯分”の物資を調達していたことからそう呼ばれるようになったといわれているんですよ。かつては9世帯だったと言われる「九份」ですが、1890年に金脈が掘り当てられ、“金の都”として金鉱山として栄え、多くの人がここに住むようになりました。しかし金と石炭の生産量が減り、1971年に閉山、その後はどんどん衰退していきました。ところが、1989年の侯孝賢( ホウ・シャオシェン)監督、梁朝偉 (トニー・レオン)主演の台湾映画「悲情城市」の舞台になったことで注目され観光地に。

最近では、先ほども言った通り、ジブリ作品の「千と千尋の神隠し」のモデルになった場所との“噂”から更に有名になりました。そんな「九份」を代表するイメージといえば、急な石の階段に沿って古い建物が並び、赤い提灯が輝く…その様子はとても幻想的です。中でも、「千と千尋の神隠し」に出てくる屋のモデルになったとも言われている茶芸館「阿妹茶樓(あめおちゃ)」。

この3階建ての建物は、各階、大きな木枠の窓に、小ぶりの瓦屋根、そしてその軒には赤い提灯が一列につるされていて、建物自体がノスタルジックな雰囲気を醸し出しています。この「あめおちゃ」の3階のテラス席からは「九份」から海へと続く景色が楽しめますので、外観を写真に収めるだけでなく、中でゆっくりとお茶を楽しむのもおススメです。しかも「九份」は、この有名なフォトスポットがあるだけでなく、「あめおちゃ」以外にもゆっくりと景色とお茶を楽しめるお茶屋さんがあったり、オールドストリート沿いにはたくさんのお土産屋さん、食べ物屋さんがギュッと集まっていますし、最近は世界中から観光客が集まり、人でひしめき合っていますので、時間に余裕をもって訪れるのがいいと思います。

Sat, 16 Feb 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-02-09 台北ルミナリエと台北ランタンフェス

台湾の春節連休も終盤。そろそろゆっくり過ごした実家から自分の家へ帰るラッシュが目立ってくる頃です。ちょっと静かになっていた台北は人が戻ってきてまたいつもの賑やかな街に戻っていきます。ただ連休は終盤ですが、日本でも15日の小正月までに新年のご挨拶をするように、台湾でも「元宵節」までがお正月といった感じで、まだまだお正月のイベントが各地で行われています。

台北市の市政府前広場では、今、「台北ルミナリエ」が開催中です。元々“ルミナリエ”とはイタリア語で「イルミネーション」という意味ですが、“ルミナリエ”というと、「神戸ルミナリエ」をイメージする人が多いと思います。独特な幾何学模様に様々な色のライトを設置し、三次元の幻想的な空間を作り出す“光の彫刻”と呼ばれる芸術作品ですが、その“光の彫刻”が今年、初めて台北にやってきました!しかも神戸ルミナリエと同じイタリアのデザイナー「ダニエル・モンテベルデ」氏がプロデュース。23万3,990個ものLEDライトが「新たな一年に新たな希望がもたらされますように」という願いと共に辺りを華やかに彩ります。

今回、台北での展示では、3つの大きな作品からなっていて、仁愛路四段は、「ガレリア」と呼ばれる「光の回廊」が登場。4~20数メートルの間隔でランダムに21のアーチが立てられ、全長311メートルもの距離の光のトンネルが登場します。

そして、仁愛路四段と逸仙路の交差点には、「建物の正面」を意味する「ファサード」と呼ばれる、高さなんと22メートルもある豪華で壮観な大きな芸術作品が登場します。

さらには、台北市政府前の市民広場には、136メートルに渡って、「スパッリエーラ」と呼ばれる高さ22メートルの光の壁掛けが広場をコの字型に取り囲みます。「ガレリア」と「ファサード」は道路上に設置されているため、歩きながら楽しむ場所となりますが、ここは広場なのでお気に入りの角度を探して写真撮影も楽しめますよ。

ちなみにプロディーサーのダニエル氏によると、この3つの壮麗な“光の彫刻”の設計は、台湾の山脈を表現しており、その山脈からゆっくりと昇る朝日、そしてその太陽が発する光をイメージしているそうです。

しかも光の彫刻に合わせて有名なクラシック音楽が流れていて、光と音楽の饗宴が楽しめます。「台北ルミナリエ」は、旧暦の元宵節、2月19日(火)まで。毎日平日は午後7時から午後10時まで、日祝日は市民広場が午後6時から、仁愛路は午後6時半から午後10時までライトアップが行われます。なお、この時間は交通規制もされるので、ゆっくりと“光の彫刻”を楽しめます。

台湾の新たな光のイベント。このタイミングで台湾を訪れる予定の方は、ぜひ足を運んでみてくださいね!

「台北ルミナリエ」の会場までのアクセスは、台北新交通システムMRTブルーライン「市政府駅」下車。もしくは、MRTレッドライン「台北101/世界貿易中心(台北101/世界貿易センター駅)」下車、共に徒歩およそ10分です。なお、MRTブルーラインの「国父紀念館」からも歩いて行ける場所で行われていますが、東の市政府側から西の光復南路に向かって歩くルートになっていますので、「市政府駅」の2番出口から、もしくは「台北101/世界貿易センター駅」の5番出口から出て会場へ向かうことをお勧めします!

Sat, 09 Feb 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-02-02
2019-02-02
Sat, 02 Feb 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-01-26
2019-01-26
Sat, 26 Jan 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-01-19
2019-01-19
Sat, 19 Jan 2019 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-01-12 迪化街など、台湾の年貨大街(年越し用品大通り)について

日本では今週から本格的に仕事が始まったところが多いと思いますが、まだまだお正月休み気分が抜けない~という人も多いのではないでしょうか。台湾は旧正月で動いているため、実はこれからが年末の忙しい時期です。お世話になった方へ挨拶に行ったり、お正月飾りを準備したり、日本でいうお年玉やお祝い金を包む『紅包(圧歳銭)』を用意したり、…と、会社でも家でも大忙しです。そして、この時期はそんなお正月準備のためのお店が街のあちらこちらに登場しますが、日本と違うのはその色!お正月飾りやグッズのほとんどが、おめでたい色である“赤”か“金”色なので、街中が真っ赤っか、キンキラ金に染まるんです!!日頃から、台湾の人は赤とか金とか好きだよなぁ~と感じはしますが、この時期は特に圧巻です!

そんな中、この時期最もにぎわうのが、台北市の西の端に位置する迪化街。毎年旧正月前になると、「年貨大街」と呼ばれる旧正月用の食材などを販売する期間限定のマーケットが開かれます。

迪化街といえば、乾物やお茶などの問屋街として、女性の間では恋愛の神様「月下老人」が祀られている「台北霞海城隍廟」などで有名な人気観光スポットとしておなじみのエリアです。

元々、戦前から商売が盛んで、台北で最も早く発展した街と言われていて、現在も老舗の問屋や、歴史ある建物が数多く残っています。最近はその歴史ある建物の外観はそのままに、リノベーションしてオシャレなお店も増えてきていて、若い人や新たな客層を呼び込んでいますが、やはりこの時期は昔ながらの台湾の雰囲気を楽しむことができます。

民權西路から南京西路まで伸びる迪化街のうち、南側の「南街」が「年貨大街」のマーケットになります。今年ももうすぐ始まります!今年は、1月18日(金)から2月3日(日)まで行われます。この時期は、旧正月の食材などを買い求める人だけでなく、お店も台湾全土から集まります。お店側も年に一度のかき入れ時なので、中には親戚総出で頑張っているお店も数多くありますよ。

この「年貨大街」、どんなものが売られているのかというと、一番目を引くのがとにかく真っ赤なお正月飾り。中華圏では、旧暦の大みそかになると山から下りてきて村を襲う「年獣」という怪物がいたのですが、その怪物が「赤」を嫌うという伝説があり、それに由来してお正月が近づくと、どこもかしこも赤色でデコレーションされるんだそうです。

Sat, 12 Jan 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2019-01-05 台湾のお粥と台北市立動物園

あけましておめでとうございます。今年も台湾の色々な情報をお届けしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

さて、台湾は1月2日から通常通り仕事が始まっていますが、日本ではまだお正月休みという人も多いのではないでしょうか。正月行事にはいろいろありますが、“松の内”の最終日である1月7日に「七草粥」を食べ、無病息災を願うという風習がありますよね。またお正月に食べ過ぎた胃を休める為とも言われています。この七草粥、元々は中国から伝わってきた習慣ですが、台湾には「七草粥」を食べる習慣はありません。ですが、台湾ではこの時期に限らず、年中お粥が食べられています。

日本では「お粥」と言うと、風邪などの病み上がりや、ダイエット中に食べるというイメージが強いのですが、台湾では「お粥」と言えば、日常のご飯の1種なんです。しかも日本のお粥と言えば、軽く塩を効かせたお粥に、梅干しや鮭などの簡単な具材を添えたあっさりとしたもの…ですが、台湾のお粥は出汁が効いていて具材の種類も豊富で、しっかりとお腹に溜まるんです。朝ご飯としてのお粥の屋台もあれば、店を構える24時間営業のお粥専門店なんかもあるんですよ。

どんな種類のお粥があるかというと、一番日本のお粥に見た目が近いのが、「清粥」。本当にシンプルにお米をたっぷりの水で炊いたお粥です。サツマイモも一緒に炊いて「地瓜粥(サツマイモ粥)」にしたりもします。このタイプのお粥はお米やサツマイモの甘み以外、味がないので「小菜」と呼ばれるおかずと一緒に食べます。普段の食事のご飯をお粥に変えたような感じですね。そのため、おかずがビュッフェスタイルで選べたり、メニューの種類が豊富なお店が多いです。

そして、「鹹粥(塩味のお粥)」。名前だけ聞くと日本のお粥と似ている気がしますが、日本のお粥よりも水分が多く、お茶漬けのようにサラサラしたお粥に、ほんの少し細切れの肉や野菜が入っています。お肉が入っていることもあって、「痩肉粥」と呼んだりもします。また具材によって、筍と細切れ肉のお粥「竹筍肉絲鹹粥」や、サバヒー(ミルクフィッシュ)が入ったお粥「虱目魚鹹粥」、タロイモが入ったお粥「芋頭鹹粥」…など、メニューは具材ごとの名前になっています。この「鹹粥」タイプのお粥は、さっぱりしているのが特徴です。こちらはおかずと一緒に食べないのが一般的ですが、おかずと一緒に食べる人もいます。

そして、もう一つよく見かけるのが「広東粥」。こちらは水ではなく出汁で米を炊くことから味もしっかりとしています。しかも、このタイプはお粥に具材もいろいろとトッピングします。そのため、「お粥」で1品となります。「清粥」や「鹹粥」がおかずと一緒に食べるご飯なら、「廣東粥」は丼飯と言ったイメージでしょうか。魚介のだしや具を使った「海鮮粥」や、鶏の出汁を使った「鶏肉粥」、ピータンが入った「皮蛋瘦肉粥」…などが有名です。

朝だと、街のあちこちにお粥の屋台が登場して、通勤途中のサラリーマンやOLさんが買っていく姿を目にすると思います。お店だと、迪化街にある「永樂市場清粥小菜」が朝の6時ごろから開いています。ここはおかずの種類も豊富!20種類以上のおかずがあります。人気のおかずは早くいかないと売り切れてしまうほど、地元の人にも人気のお店です。場所は迪化街の永樂市場の南側すぐ目の前です。

「広東粥」でしたら、行天宮近くの「糜家莊 潮鍋粥」が有名です。ここは広東省の潮州料理が食べられるお店で、中でもトロトロに煮込んだお粥が美味しいことで有名です。お粥の種類も10種類と豊富!特に人気なのは、シイタケと鶏肉が入った「北姑滑雞粥」だそうですよ。それぞれのお粥メニューは、一つ一つお米を入れる順番や煮込む時間も違うというこだわり様です。ちなみに、メニューの横に「HOT」という印がついているのが人気メニューです。「HOT」マークががついていないものは“冷たいお粥”というわけではありませんからね。この「糜家莊 潮鍋粥」の営業時間は、夕方17時半から午前3時まで。年中無休です。アクセスは、台北新交通システムMRTオレンジライン「行天宮」駅下車。1番出口から徒歩5分です。

そして、「お粥横丁」と呼ばれる場所もあります。場所はMRTブラウンラインの「大安」駅と「科技大樓」駅間の道路沿い。実は、以前はかなり多くのお粥屋さんが並んでいたそうなんですが、現在は数軒のみになってしまいました。そこで今も営業を続けている「小李子清粥小菜」。ここは数十種類以上のおかずがずらりと並んでいて、好きなものを注文して小皿に取り分けてもらうビュッフェスタイルのお店です。そして特徴はなんといっても、お粥が食べ放題!!ここのお粥はサツマイモが入ったトロトロのお粥です。場所はちょうどMRTブラウンラインの「大安」駅と「科技大樓」駅の間。営業時間は夕方17時から翌朝6時までです。

旅行で台湾に来たら美味しいものをいっぱい食べたい!という方も多いと思います。毎日のように外食をして胃が疲れてしまった時にも、“お粥”という台湾の美食がありますよ。ぜひ楽しんでください。

Sat, 05 Jan 2019 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-12-29 台湾各地の主要なカウントダウンイベントと元日の国旗掲揚式など

日本の年末年始と言えば、以前は親戚が集まってみんなでご飯を食べ、年越しそばを食べて、除夜の鐘を聞きつつ年を越す…というスタイルの家が多かったのですが、最近は友達同士でカウントダウンイベントに行ったり、海外で年を越したり、多様化していますよね。皆さんは今年はどのようなスタイルで年を越しますか?

ここ数年、カウントダウンイベントを目的に台湾で年越しをする日本人旅行者もとても増えています。そして、その旅行者の多くのお目当てが「台北101」の年越し花火!近年は、日本のニュースなどでも、世界のカウントダウンを取り上げる際に、アメリカ・ニューヨークの「タイムズスクエア」、イギリス・ロンドンの「ビッグベン」、オーストラリア・シドニーの「オペラハウス」などと並んで、台北101の花火が取り上げられるほど、すっかりお馴染みとなりました。テレビで観たことある!という人もきっと多いと思います。台湾ではこの花火の模様は生中継されるため、台湾に住んでいても「人込みにもまれてみるよりテレビで観るほうがいいよ」という人もいるんですが、やっぱり生で観るのがおススメです!

今年の台北101の花火は、1万6,000発が昨年よりも60秒長い360秒に渡って夜空に放たれます!…放たれるとはいっても、打ち上げ花火ではありません。なんと台北101のあの建物から花火が放たれます。つまり、台北101が花火に包まれるんです。

毎年、「今年が最後かもしれない」と言われ続けている台北101のカウントダウン花火ですが、一昨年からはレーザー光による光のショーが加わり、昨年からは、台北101の北側35階から90階の壁面に設置された巨大なLEDイルミネーション画面(T-Pad)で映像ショーも行われています!どんどんパワーアップしています。このT-Pad、今年は高度168メートル、総面積6,000平方メートルを超え、14万個のLEDライトを設置し、色も鮮明になっています。そして、「夜市、美食」、「各業種」、「地理環境」、「医療、技術」、「科技、受託生産」、「フルーツ王国」、「自由、民主」、「信仰、力量」、「多元包容」の9つのテーマで台湾に関連した画面が次々と現れます。

なお、この「T-Pad」の「T」はTime、Taipei、Taiwanを表し、Time for year-end countdown、Time for Taiwan等の意味を含んでいるんだそうです。

Sat, 29 Dec 2018 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-12-22 台北の三大観光名所と交通情報など

もうすぐ2018年も終わりですね。学生さんたちはそろそろ冬休みに入った頃でしょうか。先ごろ、日本の旅行会社を対象に行われた年末年始の人気旅行先アンケートの結果が発表され、台湾は4年連続で海外旅行先の人気1位に選ばれたというニュースが流れました。今、この番組を聴いているリスナーの中にも、これから冬休みを利用して台湾を訪れる予定ですよ~という人も多いかもしれませんね。初めて訪れるという方も、リピーターの方も、台湾をいっぱい楽しんでもらいたいと思います!

皆さんは、台湾に来たら何をしてみたいですか?観光名所巡り?台湾グルメの食い倒れ?茶芸やパイナップルケーキ作り、変身写真と言った体験もの?台湾の楽しみ方はいろいろあります。もしツアーを利用されるのであれば、おそらく有名な観光スポットやグルメを効率良く回れるようスケジュールが組んであるかと思いますが、「初の海外旅行」や「初の一人旅」にもおススメの台湾!個人旅行で訪れるという方も多いと思います。そんな方は、まずは台北の三大名所を抑えてはいかがでしょうか。台北の三大名所と言えば…「国立故宮博物院」「中正紀念堂」そして「龍山寺」。......

さて、前半では冬休みを利用して台湾旅行を計画している方へ、台湾の三大名所をご紹介しましたが、ご紹介した3ヶ所、どこも公共の交通機関で行くことができます。そう、台北市はコンパクトシティであるうえ、交通網がとても発達しているので、便利に移動ができます。そこで、あると便利なのが交通系ICカード。台湾には「悠遊卡(Easy Card)」「一卡通(iPASS)」「愛金卡(icash)」「有錢卡(Happy Cash)」の4種類のICカードがありますが、「Easy Card」か「iPASS」を持っていると便利です。MRTだけでなく、バスやUbikeなどのレンタサイクル、一部のタクシーでもこの交通系ICカードが利用できます。買い物さえも使えますよ。この交通系ICカードを使えば、割引してくれる店までありますよ。便利に使えるだけじゃなく、カードを使ったほうが乗車料金がお得になったりもしますので、公共の交通手段であちこち移動するならおススメですよ。

購入は、駅の窓口や、コンビニエンスストアのレジでも扱っています。しかも最近ではカード型だけでなく、可愛い形をしたキーホルダー型のカードもたくさん出ています。たまに限定物も登場するんですよ。数か月前には、台湾ビールのデザインのICカードが販売されて、あっという間に売り切れ話題となりました。

ぜひお気に入りを探してみてくださいね。カード代金は台湾元100元(日本円およそ360円)で、必要な分チャージをして使います。最近では、台北新交通システムMRTの券売機は日本語をはじめ10か国語以上の言語に切り替えが可能ですので、チャージも簡単にできますよ。

MRTの駅前や、駅付近にはレンタサイクルUbikeのステーションも数多くありますし、バスも各地へ走っています。交通系ICカードを使って、台北の街あちらこちらに広く足を延ばしてみてください。

Sat, 22 Dec 2018 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-12-15
2018-12-15
Sat, 15 Dec 2018 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-12-08
2018-12-08
Sat, 08 Dec 2018 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-12-01
2018-12-01
Sat, 01 Dec 2018 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-11-24
2018-11-24
Sat, 24 Nov 2018 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-11-17 台湾のサーフスポット

先日のこのコーナーで、台湾も日本と同じくマラソンブームが起こっていて、各地で様々なランイベントが行われ、それに参加するために世界各地から集まってくるという話をしました。そして、せっかくその国に来たのだから多くの参加者は観光も楽しんで帰ります。そんな「スポーツ観光」が今、世界的にも盛んになっていますが、台湾で「スポーツ観光」の一端を担っているのがサーフィン!サーフィンで有名な国というと、ハワイやカリフォルニア、オーストラリアなどをイメージする人が多いと思いますが、実は台湾の東側はサーフスポットがたくさんあるんです。

サーフエリアを大きく分けると、北東部、東部、南部の3つのエリアがあります。しかもそれぞれに特色が違います。

北東エリアは、台湾の中でも古くからサーフィンが発展してきたエリアで、外洋に向いているため常に波がブレイクしています。また台北から1~2時間で行くことができることから、多くのビジネスマンや学生などが週末に集まって波乗りを楽しんでいます。…とは言っても、日本のサーフスポットほど混雑していないので、自分のペースで楽しめます。

台湾には東側には北から南まで様々なタイプのサーフスポットがあります。中でも台東は「波」の高さや形がサーフィンの条件にぴったりなんだそうです。特に秋から冬にかけて、台湾は北東の強い季節風が吹きつけるため、サーフィンには申し分のないコンディションとなります。そんな台東のコンディションは、「ASC国際サーフィン組織」によって、アジア地区におけるアジアン・サーフィン・チャンピオンシップの会場にも選定され、マレーシア、バリ島、タイに続く、アジアで最も新しく、最も優れたサーフィンコンペの会場となったんですよ。

台湾南東部の台東県で、11/26~12/9まで「台湾国際サーフィン大会/Taiwan Open of Surfing」が行われます。国際的なサーフィン大会が行われるのは台湾でもここだけです。

Sat, 17 Nov 2018 00:00:00 +0800
GO GO台湾 - 2018-11-10 台湾の温泉と台湾温泉美食カーニバル

台北市の柯文哲・市長(中央)が2日に2018北投温泉祭の開始セレモニーに参加。

 

日本は日中も肌寒くなってきたようですが、台湾も朝晩はずいぶんと涼しくなりました。そうなると恋しくなるのが温泉!

温泉と言えば日本…というイメージですが、台湾にも温泉があります!台湾も火山がありますからね~。雲林(うんりん)県、彰化(しょうか)県、離島の澎湖(ほうこ)県、この3つの県を除く、台湾のすべての県や市にいくつもの温泉がある温泉大国なんですよ。

台湾交通部観光局によりますと、台湾の温泉文化は古くは清朝から始まったようですが、主な開発や利用が始まったのは、1894年にドイツ人のQuelyによってはじめて北投温泉が発見され、その後、日本統治時代になり、日本の温泉文化が台湾に伝わりました。1896年3月に大阪出身の平田源吾さんが、北投に台湾初の温泉旅館「天狗庵」を開きました。これが北投温泉郷時代の始まりとなったんです。ですが北投温泉郷時代の始まりだけでなく、台湾の温泉文化の幕開けともなりました。日本統治時代に最も名が知れていた四大温泉と言えば、この「北投」、そして「陽明山」、「関子嶺」、「四重渓」、この4か所だったそうです。

 

Sat, 10 Nov 2018 19:00:00 +0800
GO GO台湾 - 台中フローラ世界博覧会と台中のおすすめスポット

后里園区の故宮花蝶館、故宮博物院の人気展示品「翠玉白菜」も出展

今日11月3日から台中市で『2018台中世界花卉博覽會/2018台中フローラ世界博覧会』が始まりました。この『台中フローラ世界博覧会』は、2010年に台北で開催され大成功を収めた『台北花の国際博』に続く、国際園芸家協会(AIPH)後任の国際園芸博覧会で、「Rediscover GNP:Green、Nature and People/花でGNPを見つけた:自然が心地よい新しい花の都」をメインテーマに、台中市の后里、外埔、豐原の3つのエリアで花と緑の祭典が行われます。

さらにこの3つの会場それぞれに異なるテーマを設けています。

地理的条件と気候に恵まれ、一年を通して、ポンカンやオレンジの一種・ハニータンジェリン、ライチ、高接ぎ梨、ドラゴンフルーツ、ぶどうなどの果物の他、オンシジウム、アンスリウム、ユリといった花など、様々な農産物が育ち、世界中へ輸出をしている外埔。この農産物が豊富な外埔の「Waipu Park Area/外埔会場」では、「花と果物の故郷」をテーマに農業レジャー体験や自然環境教育などを主体としたイベントや展示が行われます。

后里では、馬場会場と森林会場の二つのエリアがあります。馬場会場は、その名前の通り、馬の調教などを行っている場所。この后里の馬場は台湾で最も長い100年の歴史を持ち、最も大規模な公営馬場です。市定古跡にも登録されている日本統治時代からの厩舎(きゅうしゃ)も残っています。一方、森林会場はかつて軍人が拠点としていた軍営で、そこにとても珍しく貴重な樹木群が残っている場所です。そんな馬場会場と自然豊かな森林会場を合わせて、后里では「花と馬の楽園、森林花園」をテーマに、既存の施設を修繕し、馬場の歴史建築と文化景観を尊重しながら、馬とふれあいを楽しめたり、馬術のパフォーマンスを行ったりと、バラエティ豊かなプロジェクトを盛り込み、多彩な遊園地のようになっています。また、会場内では、国際庭園コンテストも行われ、様々な国の園芸家が絵画さながらの美しい庭園を作り上げています。

そして「ウォーターフロント・花の都」をテーマにした豊原葫蘆墩公園。葫蘆墩公園には川が流れていて、その川を整備して、生態環境を創造、景観建設を行っています。緑地、自然、人が公園の環境全体に溶け込んで、自然に親しみながら、特色ある花と景観栽培の中をのんびり歩くことができます。

Sun, 04 Nov 2018 19:00:00 +0800
ニュースワイドウィークリー台北(2018/08/11)過去一週間のニュース

過去一週間のニュースをまとめてご紹介いたします。

 

屏東科技大学、デンマークの大学と養豚で提携

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/886711818184755/

 

人工衛星フォルモサット7号、9月に米で発射

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/886736584848945/

 

劉力学氏、「外交の友貢献賞」贈られる

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894158534106750/

 

総統:国防予算の増加で国防自主を強化

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894121740777096/

 

総統、有機農産物の販売問題解決を指示

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894187594103844/

 

スウィングスカート台湾選手権、10/25から

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894175790771691/

 

台湾アジア交流基金会、8/8に発足

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894196870769583/

 

蔡・総統、EUとの投資協定締結に意欲

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894207807435156/

 

台湾、インドネシアに25万米ドルの義捐金

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/894221217433815/

 

 

Sat, 11 Aug 2018 19:00:00 +0800
ニュースワイドウィークリー台北(2018/08/04)過去一週間のニュース

蔡・総統、新エネ国際フォーラムに出席

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/885401861649084/

 

2018台湾美食展、初めて「美食月間」に拡大

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/885405504982053/

 

蔡英文・総統、アジア大会参加の選手を激励

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/884442431745027/

 

スマート工場が注目、経済部が構造転換誘導

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/884446785077925/

 

ルーローファンフェス、8/2と8/3台北駅で

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/882719905250613/

 

回答者8割、EAYG開催復活に賛同

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/882386831950587/

 

民進党、アンドラ・リベラル・マニュフェストに署名

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/881657912023479/

 

台湾、マーシャル諸島国交樹立20年

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/881649582024312/

 

民進党が選挙応援を開始、改革の成績をアピール

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/879706662218604/

 

『飲酒運転しません』宣言、死亡事故ゼロを目指して

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/879700805552523/

 

Sat, 04 Aug 2018 21:00:00 +0800
ニュースワイドウィークリー台北(2018/07/28)台日鉄道写真展、台北駅で8/24まで

過去一週間のニュースをまとめてお伝えいたします。

 

ABACのデジタル・イノベーション・フォーラムが台湾で開催

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/872624929593444/

 

PM2.5視界特別展、大気汚染問題を解説

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/872622466260357/

 

キリバス大使、蔡・総統に信任状を捧呈

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/874598392729431/

 

ゲイゲームズ・パリ大会、台湾名義で参加

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/874609532728317/

 

疾管署:中国のワクチン輸入しておらず

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/875632059292731/

 

台湾、東アジアユースゲームズ開催中止を非難

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/875674255955178/

 

桃園新住民の家・文化会館、7/26供用開始

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/876664809189456/

 

台湾の地方創生推進、台東県からスタート

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/876668935855710/

 

台日鉄道写真展、台北駅で8/24まで

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/877710449084892/

 

蔡依林、「貧困のない世代」活動に一役

https://www.facebook.com/Rtijp/videos/877900725732531/

 

 

 

 

Sat, 28 Jul 2018 21:00:00 +0800
ニュースワイドウィークリー台北(2018/07/21)過去一週間のニュース

過去一週間のニュースをまとめてお伝えいたします。

 

中小型水力発電所を開発、大型は飽和状態

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88143

 

西日本豪雨、台湾が2000万円の政府義援金を贈呈

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88142

 

科技部、企業での博士人材雇用を強化

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88250

 

故宮新院長、北部故宮の台湾化方針示す

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88251

 

台湾の曽俊欣・選手、次の目標は全米OP

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88293

 

家電・電子機器回収強化で循環型経済構築

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88341

 

陸委会、国名と尊厳を断固守る立場を強調

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88294

 

林懐民氏の引退公演、数十年の集大成

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88340

 

台湾、食べ方の多様化で生産過剰に対応

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88373

 

エストニア前大統領、電子国家経験を共有

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88372

Sat, 21 Jul 2018 19:00:00 +0800
ニュースワイドウィークリー台北(2018/07/14)過去一週間のニュース

過去一週間のニュースをまとめてお伝えいたします。

 

海洋微化石特別展、国立台湾博物館で

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87922

 

全国小中学校科学博覧会、台中市の中興大学で

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87923

 

水谷千重子、「台湾百色旅情」歌う

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88020

 

台湾、日本の豪雨被害に義捐金2000万円

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88021

 

台湾、地雷除去作業に100万米ドルを寄付

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88067

 

地位矮小化、外交部が対応強化を要求

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88068

 

台風8号、石門ダムに大量の雨もたらす

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88072

 

台湾が大幅な内閣改造、閣僚7人を交代

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88073

 

台湾、中米の統合に尽力したい

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88150

 

米中衝突、中国内需市場参入で影響回避

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=88151

 

 

 
Sat, 14 Jul 2018 19:00:00 +0800
ニュースワイドウィークリー台北(2018/07/07)過去一週間のニュース

過去一週間のニュースをまとめてお伝えいたします。

 

人形劇のヒーロー「素還真」が誕生30年

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87728

 

鴻海がアメリカで起工、トランプ米大統領が出席

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87729

 

花蓮台東と沖縄をつなぐ音楽祭、6/30より開催

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87792

 

蔡・総統、中央研究院院士会議に出席

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87793

 

行政院、ブランドで台湾の観光振興を

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87830

 

蔡・総統:キン・モイ所長は台湾の親友

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87831

 

グーグル、台湾でヘッドハンティング

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87883

 

副総統、海外の英語青年ボランティアを激励

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87875

 

離島旅行34プラン、台湾魅力たっぷり

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87948

 

公共テレビのドラマが初のゲーム化

http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=87885

 

 

 

 

Sat, 07 Jul 2018 19:00:00 +0800
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